トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F03 液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの




【発明の名称】 発電装置
【発明者】 【氏名】横川 原作

【要約】 【課題】石油燃料や核燃料などのエネルギー源が不要で、環境汚染のおそれがなく、天候や気候に左右されることなく安定した発電を行うことが可能で、構造が比較的簡単で建設も容易な発電装置を提供する。

【解決手段】垂直壁体11で形成された集水槽12が海中に設置され、海水を集水槽12へ導入するため垂直壁体11の海面下部分に導水口13が形成されている。集水槽12は、通水口15を有する隔壁14で第1集水槽12aと第2集水槽12bとに区画され、第2集水槽12bの底面に設けられた排水口16に、海面10より低位置に配管された先細りの送水管17が連結され、送水管17の先端から排出される海水で駆動される発電機18が地上部分に配置されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 海面から突出した壁体を有する箱体状の集水槽と、海水を前記集水槽へ導入するため前記壁体に形成された導水口と、前記集水槽の底面に形成された排水口と、前記排水口から排出される海水を送給するため前記海面より低位置に配管された先細りの送水管と、前記送水管の先端から排出される海水で駆動される発電機とを備えたことを特徴とする発電装置。
【請求項2】 前記集水槽を、通水口を有する隔壁によって、前記導水口から導入した海水を貯留する第1集水槽と、前記第1集水槽から送り込まれた海水を前記排水口から排出する第2集水槽とに区画した請求項1記載の発電装置。
【請求項3】 前記集水槽の導水口を、周囲の海面の最低潮位より低い位置に形成した請求項1または2記載の発電装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海水を利用した発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工場設備や家電製品の動力源などとして電力は広く利用されているが、これらの電力は、自家発電設備を有する工場などを除けば、水力発電所、火力発電所あるいは原子力発電所から送電されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年における電力需要の増大に伴い、発電設備の増設が急務となっているが、水力発電所は自然環境破壊が問題となり、火力発電所は石油資源の枯渇、環境汚染あるいは二酸化炭素排出による地球温暖化などが問題となり、原子力発電所は放射能対策や地域住民の不安解消などが問題となるため、容易に発電所建設を推進することができないのが実状である。
【0004】一方、太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーを利用した発電設備の建設も行われているが、天候や季節などで発電量が大きく変化するため、安定した電力供給源とはなり得ていない。
【0005】これら以外にも様々な発電装置が開発されているが、膨大な設備投資を必要とするもの、原理的には可能であるが極めて実用化が困難であるものなどが多く、現行の発電設備に代わるものは現れていない。
【0006】本発明が解決しようとする課題は、石油燃料や核燃料などのエネルギー源が不要で、環境汚染のおそれがなく、天候や気候に左右されることなく安定した発電を行うことが可能で、構造が比較的簡単で建設も容易な発電装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため、本発明の発電装置は、海面から突出した壁体を有する箱体状の集水槽と、海水を集水槽へ導入するため壁体の海面下部分に形成された導水口と、集水槽の底面に形成された排水口と、排水口から排出される海水を送給するため海面より低位置に配管された先細りの送水管と、送水管の先端から排出される海水で駆動される発電機とを備えたことを特徴とする。
【0008】このような構成とすることにより、周囲の海面から導水口を通って集水槽に連続的に流入してくる海水が集水槽内の海水圧で排水口から排出され、海面より低位置にある先細りの送水管を通過していくことで徐々に流速が増大した後、その先端から連続的に排出されて発電機を駆動するので、石油燃料や核燃料などのエネルギー源を使わず、環境汚染を生じることなく、天候や気候に左右されない、安定した発電を行うことができる。また、集水槽、送水管および発電機などからなる比較的簡単な構造であるため、建設も容易である。
【0009】導水口付近の海水は、その海面の高さに基づく位置エネルギーのみによって集水槽へ流入するものではなく、上下動する波の力や潮位の上昇によっても集水槽への流入が促進されるので、集水槽から発電機への海水の送給は連続的かつ安定的に行われる。
【0010】前記集水槽を、通水口を有する隔壁によって、導水口から流入した海水を貯留する第1集水槽と、第1集水槽から送り込まれた海水を排水口から排出する第2集水槽とに区画することにより、波の上下動や潮位変化などによる第2集水槽内の海水圧変化が抑制されるので、波の変動に左右されることなく、さらに安定した発電を行うことができる。
【0011】前記集水槽の導水口を、周囲の海面の最低潮位より低い位置に形成することにより、満潮時はもとより、干潮時にも集水槽への連続的な海水の流入が行われ、年間を通じて、安定した発電状態が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態である発電装置を示す縦断面図、図2は前記発電装置を示す平面図、図3は前記発電装置を構成する集水槽付近の斜視図である。
【0013】海面10から突出した垂直壁体11で形成された箱体状の集水槽12が海中に設置され、海水を集水槽12へ導入するため垂直壁体11の海面下部分に導水口13が形成されている。集水槽12は、通水口15を有する隔壁14によって、第1集水槽12aと第2集水槽12bとに区画され、第2集水槽12bの底面には排水口16が設けられている。
【0014】また、排水口16から排出される海水を送給するため、先細りの送水管17が海面10より低位置に配管され、送水管17の先端から排出される海水で駆動される発電機18が地上部分に配置されている。
【0015】集水槽12の周囲の海面10から導水口13を通って第1集水槽12a内に連続的に導水されてくる海水は、第1集水槽12aを満たした後、隔壁14の通水口15を通って第2集水槽12b内へ流入する。第2集水槽12b内の海水はその水圧で排水口16から排出され、送水管17を通過して地上の発電機18まで送給されていく。
【0016】送水管17は、図1に示すように、海面10より低位置において、一旦、地下に向かって下降した後、地上に向かって上昇した略U字状に配管されるとともに、全体的に先端に向かって先細り形状であるため、排水口16から送水管17へ流入した海水は、ここを通過していくことによって徐々に流速が増大した後、その先端から連続的に排出されて発電機18を連続的に駆動する。
【0017】このように、本実施形態の発電装置は、海水の移動のみによって発電機18を駆動して発電を行うので、石油燃料や核燃料などのエネルギー源が不要で、環境汚染を生じることなく、天候や気候に左右されない、安定した発電を行うことができる。また、集水槽12、送水管17および発電機18などからなる比較的簡単な構造であるため、建設も容易である。
【0018】第1集水槽12aの導水口13は、海面10の最低潮位10aより低い位置に形成されてるため、周囲の海水は、満潮時はもとより干潮時にも、その海面10の高さに基づく位置エネルギーによって第1集水槽12aへ連続的に流入するが、上下動する波の力や潮位の上昇によっても第1集水槽12aへの流入が促進されるので、発電機18への海水の送給は連続的かつ安定的に行われる。
【0019】集水槽12は、通水口15を有する隔壁14によって、導水口13から流入する海水を一時貯留する第1集水槽12aと、第1集水槽12aから送り込まれた海水を排水口16から排出する第2集水槽12bとに区画されているので、波の上下動や潮位変化などによる第2集水槽12b内の海水圧変化が抑制され、海面の変動に左右されることなく、年間を通じて安定性に優れた発電を行うことができる。
【0020】なお、本実施形態において、排水口16の内径を5m、送水管17の長さを220mとすると、送水管17の先端から毎秒85t程度の海水が排出され、これにより発電機18は600kW〜700kWの電力を発電することができる。
【0021】
【発明の効果】本発明により、以下に示す効果を奏する。
【0022】(1)海面から突出した壁体を有する箱体状の集水槽と、海水を集水槽へ導入するため壁体の海面下部分に形成された導水口と、集水槽の底面に形成された排水口と、排水口から排出される海水を送給するため海面より低位置に配管された先細りの送水管と、送水管の先端から排出される海水で駆動される発電機とを備えたことにより、導水口を通って集水槽に連続的に流入してくる海水が集水槽内の海水圧で排水口から排出され、海面より低位置にある先細りの送水管を通過していくことで徐々に流速が増大した後、その先端から連続的に排出されて発電機を駆動するので、石油燃料や核燃料などのエネルギー源を使わず、環境汚染を生じることなく、天候や気候に左右されない、安定した発電を行うことができる。また、集水槽、送水管および発電機などからなる比較的簡単な構造であるため、建設も容易である。
【0023】(2)集水槽を、通水口を有する隔壁によって、導水口から流入した海水を貯留する第1集水槽と、第1集水槽から送り込まれた海水を排水口から排出する第2集水槽とに区画することにより、波の上下動や潮位変化などによる第2集水槽内の海水圧変化が抑制されるので、さらに安定した発電を行うことができる。
【0024】(3)集水槽の導水口を、周囲の海面の最低潮位より低い位置に形成することにより、満潮時はもとより、干潮時にも集水槽への連続的な海水の流入が行われ、年間を通じて安定性に優れた発電状態が得られる。
【出願人】 【識別番号】599154010
【氏名又は名称】横川 原作
【出願日】 平成11年11月1日(1999.11.1)
【代理人】 【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
【公開番号】 特開2001−132608(P2001−132608A)
【公開日】 平成13年5月18日(2001.5.18)
【出願番号】 特願平11−310695