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【発明の名称】 多気筒内燃機関の点火時期制御装置
【発明者】 【氏名】▲吉▼岡 衛

【氏名】橋口 幸秀

【要約】 【課題】暖機過程において、各気筒の燃焼状態の悪化及びそれに伴うトルク低下を抑制し、アイドル安定性を向上することができる多気筒内燃機関の点火時期制御装置を提供する。

【解決手段】ECU50は、エンジン11の吸入空気量Ga、エンジン回転速度NE、冷却水温THWに基づいて全気筒共通の点火時期AOP0を算出する。そして、ECU50はエンジン11の暖機過程において、点火時期AOP0を進角補正することにより気筒温度の最も低い♯1気筒の最終点火時期AOP1を求める。この最終点火時期AOP1に基づいて♯1気筒の点火を制御することにより、♯1気筒の燃焼開始時期を早めてその燃焼状態を改善し気筒間の燃焼変動を抑制することができるようになる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】内燃機関は複数の気筒を備え、該内燃機関の運転状態に基づいて各気筒内の燃料混合気の点火時期を算出し、その算出した点火時期に基づいて気筒毎に点火時期を制御する多気筒内燃機関の点火時期制御装置において、前記内燃機関の暖機過程において、少なくとも気筒温度の最も低い気筒の点火時期を進角側に補正する補正手段を設けた多気筒内燃機関の点火時期制御装置。
【請求項2】内燃機関は複数の気筒を備え、該内燃機関の運転状態に基づいて各気筒内の燃料混合気の点火時期を算出し、その算出した点火時期に基づいて気筒毎に点火時期を制御する多気筒内燃機関の点火時期制御装置において、前記内燃機関の暖機過程において、少なくとも排吸気バルブのバルブクリアランスが最も小さくなる気筒の点火時期を進角側に補正する補正手段を設けた多気筒内燃機関の点火時期制御装置。
【請求項3】請求項1及び請求項2のいずれかに記載の多気筒内燃機関の点火時期制御装置において、前記補正手段は、前記内燃機関の冷却水温が低いほど前記点火時期の補正値を増加させるものである多気筒内燃機関の点火時期制御装置。
【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の多気筒内燃機関の点火時期制御装置において、前記補正手段は、前記内燃機関の回転速度が低いほど前記点火時期の補正値を増加させるものである多気筒内燃機関の点火時期制御装置。
【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の多気筒内燃機関の点火時期制御装置において、前記補正手段は、前記内燃機関始動時からの冷却水温の上昇量に基づいて前記点火時期の補正進角量を徐々に増加させるものである多気筒内燃機関の点火時期制御装置。
【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の多気筒内燃機関の点火時期制御装置において、前記補正手段は、前記冷却水温が第1所定値以上であり第2所定値未満のとき、前記点火時期の補正進角量を徐々に減少させるものである多気筒内燃機関の点火時期制御装置。
【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の多気筒内燃機関の点火時期制御装置において、前記内燃機関の始動時から所定期間において前記補正手段による補正を禁止する禁止手段をさらに備える多気筒内燃機関の点火時期制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多気筒内燃機関の点火時期制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、複数の気筒を備えた多気筒内燃機関においては、燃料噴射弁から吸気通路に燃料を噴射して各燃焼室に空気と燃料とからなる混合気を供給し、この混合気に対して所定のタイミングで点火を行うことによって混合気が燃焼し内燃機関が駆動される。このような多気筒内燃機関の点火時期制御装置においては、各気筒について同じ位置に点火時期をセットしても、機関の回転状態の不整に基づいて各気筒の点火時期に不整が生じ、各気筒の燃焼状態に気筒間差が生じて機関出力が低下する。
【0003】従来、上記のような問題点を解決するため、例えば特開平1−178768号公報に記載された多気筒内燃機関の点火時期制御装置のように、内燃機関の冷却水温及び回転速度の少なくとも一方に基づいて各気筒の点火時期を補正するようにしたものが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、多気筒内燃機関は、シリンダブロック及びシリンダヘッドの冷却水通路内で冷却水を循環させることにより、各気筒の熱を吸収して各気筒を冷却するようにしている。そのため、多気筒内燃機関の暖機過程においては各気筒の温度は同様に上昇するのではなく、冷却水の上流側の気筒ほど気筒温度が低く、冷却水の下流側ほど気筒温度が高くなり、各気筒温度に気筒間差が生じる。気筒温度に気筒間差が生じると、各気筒に対応した吸排気バルブのバルブクリアランスが異なる値となり、気筒毎にバルブオーバーラップ期間の長さがそれぞれ異なる値となる。そして、バルブクリアランスが最も小さくなる気筒のバルブオーバーラップ期間が最も長くなり、当該気筒の内部排気再循環(EGR)量が多くなる。このように内部EGR量が大きくなった気筒では、当該気筒への吸入空気量が少なくなり、当該気筒の燃焼状態が低下してトルク低下を招き、アイドル回転速度が不安定になる。また、多気筒内燃機関の暖機過程において、気筒温度の低い気筒では燃焼室壁面の温度が低いため、燃焼状態が低下してトルク低下を招き、アイドル回転速度が不安定になる。
【0005】ところが、上記公報に記載の点火時期制御装置では、各気筒の点火時期を算出する際、内燃機関の暖機過程における気筒間の温度差を考慮していないため、上記のように内燃機関の暖機過程において気筒の温度上昇に基づいて燃焼状態が低下してトルク低下を招く気筒が発生し、内燃機関のアイドル回転速度が不安定になっていた。
【0006】本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、多気筒内燃機関の暖機過程において、各気筒の燃焼状態の悪化及びそれに伴うトルク低下を抑制し、アイドル安定性を向上することができる多気筒内燃機関の点火時期制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。請求項1に記載の発明は、内燃機関は複数の気筒を備え、該内燃機関の運転状態に基づいて各気筒内の燃料混合気の点火時期を算出し、その算出した点火時期に基づいて気筒毎に点火時期を制御する多気筒内燃機関の点火時期制御装置において、前記内燃機関の暖機過程において、少なくとも気筒温度の最も低い気筒の点火時期を進角側に補正する補正手段を設けたことを要旨とする。
【0008】多気筒内燃機関の暖機過程において、複数の気筒の温度に気筒間差が生じ、気筒温度の最も低い気筒の燃焼室壁面は温度が低くその燃焼状態はそれ以外の気筒の燃焼状態よりも低下する。これに対して請求項1の発明によれば、暖機過程において気筒温度の最も低い気筒の点火時期を進角側に補正するようにしている。これにより当該気筒の燃料混合気の燃焼開始時期が早まってその燃焼状態が改善されるようになるため、気筒間の燃焼変動を抑制することができ、多気筒内燃機関の暖機過程におけるアイドル安定性を向上することができるようになる。
【0009】請求項2に記載の発明は、内燃機関は複数の気筒を備え、該内燃機関の運転状態に基づいて各気筒内の燃料混合気の点火時期を算出し、その算出した点火時期に基づいて気筒毎に点火時期を制御する多気筒内燃機関の点火時期制御装置において、前記内燃機関の暖機過程において、少なくとも排吸気バルブのバルブクリアランスが最も小さくなる気筒の点火時期を進角側に補正する補正手段を設けたことを要旨とする。
【0010】多気筒内燃機関の暖機過程において、複数の気筒の温度に気筒間差が生じて各気筒の排吸気バルブのバルブクリアランスにも気筒間差が生ずる。バルブクリアランスが最も小さくなる気筒ではバルブオーバーラップ期間が長くなって内部排気再循環量が増加するため、その燃焼状態はそれ以外の気筒の燃焼状態よりも低下する。これに対して請求項2の発明によれば、暖機過程において排吸気バルブのバルブクリアランスが最も小さくなる気筒の点火時期を進角側に補正するようにしている。これにより当該気筒の燃料混合気の燃焼開始時期が早まってその燃焼状態が改善されるようになるため、気筒間の燃焼変動を抑制することができ、多気筒内燃機関の暖機過程におけるアイドル安定性を向上することができるようになる。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項1及び請求項2のいずれかに記載の多気筒内燃機関の点火時期制御装置において、前記補正手段は、前記内燃機関の冷却水温が低いほど前記点火時期の補正値を増加させるものであることを要旨とする。
【0012】多気筒内燃機関の暖機過程において、内燃機関の冷却水温が低いほど気筒温度が最も低い気筒の燃焼室壁面温度は低く、その燃焼状態はより低下する。また、内燃機関の冷却水温が低いほどバルブクリアランスが最も小さくなる気筒のバルブクリアランスが小さくなって内部排気再循環量が増加するため、その燃焼状態はより低下する。これに対して請求項3の発明によれば、暖機過程において内燃機関の冷却水温が低いほど点火時期の補正値を増加させるようにしている。そのため、当該気筒の燃焼状態を改善して気筒間の燃焼変動を適正に抑制することができるようになる。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の多気筒内燃機関の点火時期制御装置において、前記補正手段は、前記内燃機関の回転速度が低いほど前記点火時期の補正値を増加させるものであることを要旨とする。
【0014】多気筒内燃機関の暖機過程において、内燃機関の回転速度が低いほどバルブクリアランスが最も小さくなる気筒の内部排気再循環量が増加するため、その燃焼状態はより低下する。これに対して請求項4の発明によれば、暖機過程において内燃機関の回転速度が低いほど点火時期の補正値を増加させるようにしている。そのため、当該気筒の燃焼状態を改善して気筒間の燃焼変動を適正に抑制することができるようになる。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の多気筒内燃機関の点火時期制御装置において、前記補正手段は、前記内燃機関始動時からの冷却水温の上昇量に基づいて前記点火時期の補正進角量を徐々に増加させるものであることを要旨とする。
【0016】多気筒内燃機関の暖機過程において、内燃機関の冷却水温が低いほど点火時期を進角側に補正すると、機関始動後の各気筒温度の気筒間差が小さい場合に過補正になってしまうおそれがある。これに対して請求項5の発明によれば、機関始動時からの冷却水温の上昇量に基づいて前記点火時期の補正値を徐々に増加させるようにしているので過補正を抑制することができ、燃焼状態を適正に改善して気筒間の燃焼変動をより適正に抑制することができるようになる。
【0017】請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の多気筒内燃機関の点火時期制御装置において、前記補正手段は、前記冷却水温が第1所定値以上であり第2所定値未満のとき、前記点火時期の補正進角量を徐々に減少させるものであることを要旨とする。
【0018】多気筒内燃機関の暖機過程において、内燃機関の冷却水温に基づいて点火時期を進角側に補正すると、内燃機関の暖機過程の終盤において各気筒温度の気筒間差が小さくなった場合に過補正になってしまうおそれがある。これに対して請求項6の発明によれば、冷却水温が第1所定値以上であり第2所定値未満のとき、点火時期の補正進角量を徐々に減少させるようにしているので過補正を抑制することができ、燃焼状態を適正に改善して気筒間の燃焼変動をより適正に抑制することができるようになる。
【0019】請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の多気筒内燃機関の点火時期制御装置において、前記内燃機関の始動時から所定期間において前記補正手段による補正を禁止する禁止手段をさらに備えることを要旨とする。
【0020】多気筒内燃機関の暖機過程において、機関始動直後から所定期間においては各気筒温度の気筒間差は小さいため、この所定期間において点火時期を進角側に補正すると過補正になってしまうおそれがある。これに対して請求項7の発明によれば、内燃機関の始動時から所定期間において点火時期の進角側への補正が禁止されるので、過補正を防止することができ、この補正に伴う気筒間の燃焼変動の発生を抑制することができるようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を自動車用のガソリンエンジンに適用した第1実施形態を図1〜図10に従って説明する。なお、本実施形態において、エンジン11は4つの気筒が直列に配置されたものとする。
【0022】図1に示すように、エンジン11のシリンダブロック11a内には、ピストン12が往復移動可能に設けられている。このピストン12は、コンロッド13を介してエンジン11の出力軸であるクランクシャフト14に連結されている。そして、ピストン12の往復移動は、コンロッド13によってクランクシャフト14の回転へと変換されるようになっている。また、シリンダブロック11aには、エンジン11の冷却水温を検出するための水温センサ11bが設けられている。
【0023】上記シリンダブロック11aの上端には、シリンダヘッド15が設けられている。シリンダヘッド15とピストン12との間には燃焼室16が設けられている。この燃焼室16は吸気ポート17を介して吸気通路18に接続されるとともに、排気ポート19を介して排気通路20に接続されている。シリンダヘッド15には吸気バルブ21及び排気バルブ22が摺動可能に貫通支持されている。吸気ポート17と燃焼室16とは吸気バルブ21により連通・遮断され、排気ポート19と燃焼室16とは排気バルブ22により連通・遮断されるようになっている。なお、本実施形態では、吸気バルブ21及び排気バルブ22は耐摩耗性、耐熱性及び耐酸化性に優れた鋼材により形成されており、その熱膨張係数は小さいものとなっている。これに対して、シリンダヘッド15は熱放散性に優れかつ軽量なアルミニウム合金により形成されており、その熱膨張係数は吸排気バルブのそれと比較して大きいものとなっている。
【0024】一方、前記シリンダヘッド15上には、吸気側カムシャフト26及び排気側カムシャフト27が回転可能に支持されている。吸気側カムシャフト26及び排気側カムシャフト27は図示しない動力伝達機構を介して前記クランクシャフト14の回転に同期して回転される。
【0025】吸気側カムシャフト26には、吸気バルブ21の上端に取り付けられたバルブリフタ28に当接可能な吸気カム29が設けられ、排気側カムシャフト27には、排気バルブ22の上端に取り付けられたバルブリフタ30に当接可能な排気カム31が設けられている。バルブリフタ28と吸気カム29との間、及びバルブリフタ30と排気カム31との間には、エンジン11の運転中における熱膨張量の差を吸収して吸排気バルブの突き上げ等を防止するためのバルブクリアランスが設定されている。そして、吸気側カムシャフト26及び排気側カムシャフト27の回転に伴って吸気カム29及び排気カム31のカムリフト量がこのバルブクリアランス分に相当する量以上になると吸気バルブ21及び排気バルブ22が開閉駆動される。また、吸気バルブ21及び排気バルブ22の開閉動作には、図4に示すように共に開弁するバルブオーバーラップ期間が設定されており、このバルブオーバーラップ期間によりエンジン11の低速回転時における安定性を確保するようにしている。
【0026】図2は、上記エンジン11を冷却系統について示した模式図である。上記シリンダブロック11aにはフロント(Fr)側からリヤ側に向かって第1(♯1)気筒〜第4(♯4)気筒の4つの気筒が直列に設けられている。冷却水はシリンダブロック11aの側面下部から導入されてその外周壁内の冷却水通路をリヤ側に流れ、シリンダブロック11aのフロント(Fr)側に達する。この後、冷却水はシリンダブロック11aのフロント側においてシリンダヘッド15の壁内の冷却水通路に流入し、シリンダヘッド15のリヤ側に流れて排出されるようになっている。前記水温センサ11bはシリンダブロック11aのリヤ側に設けられている。なお、水温センサは各気筒に対応してそれぞれ設けてもよく、このようにするとより精密な点火時期制御を行うことができる。
【0027】図示しないラジエータとエンジン11との間には所定温度(80℃)で開弁してラジエータからシリンダブロック11aへの冷却水の流れを許容するサーモスタット(図示せず)が配設されている。従って、冷却水温度が所定値TH0(例えば80℃)未満であるエンジン11の暖機過程においては、冷却水はラジエータを経由せずにエンジン11の冷却水通路のみで循環される。冷却水温度が所定値TH0(例えば80℃)に達してエンジン11の暖機が完了すると冷却水はラジエータを経由してエンジン11に供給される。
【0028】従って、エンジン11の始動後の暖機過程においては、図3に示すように、シリンダヘッド15の冷却水通路において上流側の♯1気筒ほど冷却水温が低く、下流側の気筒ほど冷却水温が高くなり、各気筒温度に気筒間差が生じる。暖機過程における♯1気筒〜♯4気筒の気筒温度をTHW1〜THW4とすると、THW1<THW2<THW4≦THW3となると推定される。なお、THW4≦THW3となるのは、♯4気筒は冷却水通路の最下流であるものの、当該気筒に隣接する気筒が♯3気筒の1つのみであるため、その分他気筒からの熱の授受が少なくなるためである。なお、エンジン11の暖機完了後においては、冷却水温は所定値TH0になり、♯1気筒〜♯4気筒の気筒温度THW1〜THW4に気筒間差はなくなり、所定値TH0になる。
【0029】上記のような吸排気バルブのバルブクリアランスはエンジン11の運転中における各気筒の温度に応じてシリンダヘッド15の膨張量が変化することにより異なる値になる。図5はバルブクリアランスとバルブオーバーラップ期間との関係を示し、上記のように♯1気筒〜♯4気筒の気筒温度THW1〜THW4にTHW1<THW2<THW4≦THW3なる気筒間差が生じると、♯1気筒〜♯4気筒に対応する吸排気バルブのバルブクリアランスに気筒間差が生じる。バルブクリアランスが小さくなればなるほど、バルブオーバーラップ期間は長くなる。従って、♯1気筒〜♯4気筒のバルブオーバーラップ期間をO/L1〜O/L4とすると、O/L3≦O/L4<O/L2<O/L1となり、♯1気筒のバルブオーバーラップ期間O/L1が最も長くなり、♯3気筒のバルブオーバーラップ期間O/L3が最も短くなる。
【0030】前記クランクシャフト14にはシグナルロータ14aが取り付けられている。このシグナルロータ14aの外周部には、複数の突起14bがクランクシャフト14の軸線を中心とする等角度毎に設けられている。また、シグナルロータ14aの側方には、クランクポジションセンサ14cが設けられている。そして、クランクシャフト14が回転して、シグナルロータ14aの各突起14bが順次クランクポジションセンサ14cの側方を通過することにより、同センサ14cからはそれら各突起14bの通過に対応したパルス状の検出信号が出力されるようになる。
【0031】吸気通路18において、その上流部分には同吸気通路18を通過する空気の量(吸入空気量)を検出するエアフローメータ23が設けられ、エアフローメータ23よりも下流には吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ24が設けられている。
【0032】そして、自動車の室内に設けられたアクセルペダル35が踏込操作されると、それに応じてスロットルバルブ24の開度が調節され、エンジン11の吸入空気量が調整されるようになる。なお、上記アクセルペダル35の踏み込み量はアクセルポジションセンサ36によって検出される。また、上記吸気通路18の下流端には、エンジン11の吸入空気量に対応した燃料を前記吸気ポート17に向けて噴射する燃料噴射弁37が設けられている。
【0033】燃料噴射弁37による燃料噴射はエンジン11の吸気行程中に行われる。燃料噴射によって燃焼室16内には空気と燃料とからなる混合気が供給され、同混合気に対しシリンダヘッド15に設けられた点火プラグ38によって点火が行われる。そして、燃焼室16内の混合気が点火されて燃焼すると、このときの燃焼エネルギーによりピストン12が往復移動してエンジン11が駆動される。また、燃焼室16内で燃焼した後のガスは、排気行程において排気バルブ22が開弁されると、排気として排気ポート19及び排気通路20を介してエンジン11の外部に送り出されるようになる。
【0034】次に、本実施形態の点火時期制御装置の電気的構成について説明する。この点火時期制御装置は、エンジン11の運転状態を制御するための電子制御ユニット(以下「ECU」という)50を備えている。このECU50は、ROM、CPU、RAM及びバックアップRAM等を備える算術論理演算回路として構成されている。
【0035】ここで、ROMは各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されたメモリであり、CPUはROMに記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAMはCPUでの演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAMはエンジン11の停止時にその記憶されたデータ等を保存する不揮発性のメモリである。
【0036】このように構成されたECU50には、水温センサ11b、クランクポジションセンサ14c、アクセルポジションセンサ36、エアフローメータ23、燃料噴射弁37、及び点火プラグ38等が接続されている。
【0037】ECU50は、エアフローメータ23の検出信号に基づき吸入空気量Gaを求めるとともに、クランクポジションセンサ14cの検出信号に基づきエンジン回転速度NEを求め、さらに、水温センサ11bの検出信号に基づいて冷却水温THWを求める。ECU50は、これら吸入空気量Ga、エンジン回転速度NE及び冷却水温THWに基づいて全気筒等噴射のための燃料噴射量TAU0を算出するとともに、燃料噴射時期を算出する。そして、ECU50は上記燃料噴射量TAU0に基づいて♯1気筒〜♯4気筒の各燃料噴射弁37を駆動制御する。この燃料噴射弁37の駆動制御により、燃料噴射量TAU0に対応した量の燃料が各燃料噴射弁37から各吸気ポート17内に向けて噴射されるようになる。また、ECU50は、これら吸入空気量Ga、エンジン回転速度NE及び冷却水温THWに基づいて全気筒共通の点火時期AOP0を算出する。そして、ECU50は点火時期AOP0等から求められる♯1気筒〜♯4気筒の最終点火時期AOP1〜AOP4に基づき各点火プラグ38を駆動制御する。この各点火プラグ38の駆動制御により、各気筒において混合気に点火される。
【0038】エンジン11の暖機過程においては、上述したように♯1気筒〜♯4気筒の気筒温度THW1〜THW4に気筒間差が生じ、図5に示すように、♯1気筒のバルブクリアランスは最も小さく、♯3気筒のバルブクリアランスが最も大きくなり、♯1気筒のバルブオーバーラップ期間O/L1が最も長くなり、♯3気筒のバルブオーバーラップ期間O/L3が最も短くなる。
【0039】このように♯1気筒のバルブオーバーラップ期間O/L1が長くなると、♯1気筒の内部EGR量が増加し吸入空気量が減少することとなる。従って、このとき、全気筒共通の点火時期AOP0に基づいて点火が行われると、図8に示すように♯1気筒の燃焼状態が低下する。また、図6に示すように、♯1気筒のトルク気筒吸入空気量T1も低下することとなる。なお、空燃比(A/F)は図7に示されるように、♯1気筒では内部EGR量が増加し吸入空気量が減少することによりリッチになり、♯3気筒では内部EGR量が減少し吸入空気量が増加することによりリーンになる。また、♯1気筒の気筒温度が低いことも燃焼状態が低下する要因となっている。
【0040】そこで本実施形態では、エンジン11の暖機過程において各気筒の最終点火時期を算出する際、気筒温度の最も低い♯1気筒の最終点火時期AOP1を上記点火時期AOP0に対して進角補正するとともに、バルブオーバーラップ期間が最も長くなる♯1気筒の最終点火時期AOP1を上記点火時期AOP0に対して進角補正する。このように、気筒温度の最も低くバルブオーバーラップ期間が最も長くなる♯1気筒の最終点火時期AOP1を点火時期AOP0に対して進角補正することにより、図9に示すように♯1気筒の燃焼状態を向上することができる。
【0041】次に、点火時期制御に用いられる♯1〜♯4気筒の最終点火時期AOP1〜AOP4の算出手順について図10を参照して説明する。図10は、最終点火時期AOP1〜AOP4を算出するための気筒間点火時期制御ルーチンを示すフローチャートである。この気筒間点火時期制御ルーチンは、ECU50を通じて例えば所定時間毎の時間割り込みにて実行される。
【0042】本ルーチンが開始されると、ECU50は、ステップS102においてエアフローメータ23の検出信号に基づく吸入空気量Gaを取込み、次のステップ104においてクランクポジションセンサ14cの検出信号に基づくエンジン回転速度NEを取込む。さらに、ECU50はステップ106において水温センサ11bの検出信号に基づく冷却水温THWを取込む。
【0043】ECU50は、続くステップ108において、上記ステップ102,104,106にて取込んだ吸入空気量Ga、エンジン回転速度NE及び冷却水温THWに基づいて全気筒共通の点火時期AOP0を算出する。
【0044】ECU50は、続くステップS110において、冷却水温THWが所定値TH0未満か否か、即ち機関の暖機過程であるか否かを判断する。本実施形態において、この所定値TH0は暖機完了温度である80℃に設定されている。これはエンジン11が暖機過程である場合には、前述したように♯1気筒の燃焼性が悪化するため、その燃焼性を向上させるために♯1気筒の最終点火時期AOP1は前記点火時期AOP0を補正する必要があるためである。このステップ110において、冷却水温THWが所定値TH0以上であると判断されるとステップ116に進む。また、冷却水温THWが所定値TH0未満であると判断されると、ステップ112に進む。
【0045】ECU50はステップ112においてエンジン負荷率GNが所定値Bg/回転未満か否かに基づいてエンジン11が高負荷運転状態でないか否かを判断する。エンジン負荷率GNは、エンジン11において一回の燃焼サイクルが行われる際に燃焼室16に吸入される空気の量であって、吸入空気量Gaをエンジン回転速度NEで除算することによって求められる。このステップ112において、エンジン負荷率GNが所定値Bg/回転以上であると判断されるとステップ116に進む。また、エンジン負荷率GNが所定値Bg/回転未満であると判断されると、ステップ114に進む。これはエンジン11が暖機過程であってもエンジン負荷率GNが大きい場合にはそれに応じて点火時期AOP0が大きい値になっており、燃焼に基づく気筒温度の上昇度合いが大きく、燃焼状態に気筒間差もほとんど生じないため、♯1気筒♯1の点火時期AOP1は前記点火時期AOP0を補正する必要がないためである。
【0046】そして、ECU50はステップ114の処理として、前記ステップ108にて算出された点火時期AOP0に基づいて♯1気筒〜♯4気筒の最終点火時期AOP1〜AOP4を求めた後、この気筒間点火時期制御ルーチンを一旦終了する。ECU50は、各最終点火時期AOP1〜AOP4に基づき♯1気筒〜♯4気筒に対応する各点火プラグ38を駆動制御して点火を行わせる。♯1気筒の最終点火時期AOP1は、補正量A(例えば+5゜CA)を前記点火時期AOP0に対して加算することにより算出され、前記点火時期AOP0を進角補正した値になる。♯2気筒〜♯4気筒の最終点火時期AOP2〜AOP4はそれぞれ前記点火時期AOP0に対して補正係数として「1」を乗ずることにより算出される。
【0047】また、ECU50はステップ116の処理として、前記ステップ108にて算出された点火時期AOP0に対して補正係数として「1」を乗ずることにより♯1気筒〜♯4気筒の最終点火時期AOP1〜AOP4を求める。
【0048】なお、バルブクリアランスは冷却水温が低いほど小さくなりバルブオーバーラップ期間が長くなって内部EGR量が増加するため、上記♯1気筒の最終点火時期AOP1を算出するための補正量Aは図11のマップに示すように冷却水温に基づいて可変とし、冷却水温が低いほど大きな値になるようにしてもよい。
【0049】以上詳述した処理が行われる本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)エンジン11の暖機過程において、気筒の温度が低くかつバルブオーバーラップ期間が長くなる♯1気筒の最終点火時期AOP1を、点火時期AOP0に対して補正量Aを加算することにより進角補正するようにした。そのため、♯1気筒の燃料混合気の燃焼開始時期を早めて燃焼状態を改善でき、よって気筒間の燃焼変動を抑制することができ、エンジン11の暖機過程におけるアイドル安定性を向上することができるようになる。
【0050】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施形態を図12〜図13に基づき説明する。本実施形態では、エンジン11の各気筒のバルブオーバーラップ期間における内部EGR量はエンジン11の回転速度が低回転であればあるほど増加するため、♯1気筒の最終点火時期AOP1の補正進角量をエンジン11の回転速度に基づいて算出するようにしたものである。
【0051】従って、本実施形態においては第1実施形態と異なる部分についてのみ説明し、第1実施形態と同一の部分については詳しい説明を省略する。図12は、本実施形態の気筒間点火時期制御ルーチンを示すフローチャートである。この気筒間点火時期制御ルーチンも、ECU50を通じて所定時間毎の時間割り込みにて実行される。なお、本実施形態の気筒間点火時期制御ルーチンにおいては、第1実施形態の気筒間点火時期制御ルーチンにおけるステップ114(図10)に相当する処理(ステップ120)のみが第1実施形態と異なっている。
【0052】ECU50は、ステップ102〜112の処理を実行し、ステップ112においてエンジン負荷率GNが所定値Bg/回転未満であると判断すると、ステップ120に進む。
【0053】そして、ECU50はステップ120の処理として、補正量A(例えば+5゜CA)に対して図13のマップを参照してエンジン回転速度(NE)に応じた補正係数Cを乗自他値を算出し、その値A*Cを前記ステップ108にて算出された点火時期AOP0に対して加算することにより♯1気筒の最終点火時期AOP1を算出する。ECU50は前記点火時期AOP0に対して補正係数として「1」を乗ずることにより♯2気筒〜♯4気筒の最終点火時期AOP2〜AOP4を算出する。
【0054】以上詳述した処理が行われる本実施形態によれば、上記第1実施形態に記載した(1)の効果に加え、以下に示す効果が得られるようになる。
(2)エンジン11の暖機過程において、気筒の温度が低くかつバルブオーバーラップ期間が長くなる♯1気筒の最終点火時期AOP1を算出する際、エンジン11の回転速度に応じた内部EGR量を考慮した補正係数Cを補正量Aに乗じた値を点火時期AOP0に加算するようにした。そのため、♯1気筒の燃焼状態を適正に改善して気筒間の燃焼変動を抑制することができ、エンジン11の暖機過程におけるアイドル安定性を向上することができるようになる。
【0055】(第3実施形態)次に、本発明の第3実施形態を図14〜図19に基づき説明する。上記のように構成されたエンジン11の暖機過程において、冷却水温は図3に示すように推移するのであるが、エンジン11の始動時から所定時間TAの期間には♯1〜♯4気筒の気筒温度THW1〜THW4にはほとんど気筒間差はない。エンジン11の始動後所定時間TA経過すると♯1〜♯4気筒の気筒温度THW1〜THW4には気筒間差が生ずるようになる。また、エンジン11の暖機過程の終盤の所定時間TBにおいて♯3気筒の気筒温度THW3が所定値TH0に近づくと、♯1〜♯4気筒の気筒温度THW1〜THW4の気筒間差が小さくなる。従って、これらの場合に上記第1実施形態で述べたように♯1気筒の最終点火時期AOP1を算出するために点火時期AOP0を補正量Aに基づいて補正すると図16に斜線で示すように♯1気筒の補正進角が過補正になってしまうおそれがある。従って、本実施形態では、エンジン11始動時から所定時間TAにおいては進角補正を禁止し、始動後所定時間TA経過後において進角補正を徐々に増加させ、終盤の所定時間TBにおいては進角補正を徐々に減少させることにより、進角補正を適正に行うようにしたものである。
【0056】従って、本実施形態においては第1実施形態と異なる部分についてのみ説明し、第1実施形態と同一の部分については詳しい説明を省略する。図14及び図15は、本実施形態の気筒間点火時期制御ルーチンを示すフローチャートである。この気筒間点火時期制御ルーチンも、ECU50を通じて所定時間毎の時間割り込みにて実行される。
【0057】本ルーチンが開始されると、ECU50は、前記ステップS102〜ステップ104の処理を実行する。次ぎにステップ130において水温センサ11bの検出信号に基づくエンジン11の始動時冷却水温THWSを取込む。さらに、ECU50は上記ステップ106,108の処理を実行し全気筒共通の点火時期AOP0を算出する。
【0058】ECU50は、続くステップS132において、エンジン始動時からの経過時間Tsnが所定時間TA以上か否かを判断する。このステップ132において、経過時間Tsnが所定時間TA未満であると判断されるとステップ116に進む。これにより、エンジン11に始動時から所定時間TAが経過するまでの期間において♯1気筒の最終点火時期AOP1の進角補正は実行されない。また、経過時間Tsnが所定時間TA以上であると判断されると、ステップ110に進む。
【0059】ステップ110において冷却水温THWが所定値TH0未満である未満であると判断され、ステップ112においてエンジン負荷率GNが所定値Bg/回転未満であると判断されると、ステップ134に進む。ステップ134において前記図10に示すマップを参照して冷却水温THWに応じた補正量Aを算出し、ステップ136において前記図12に示すマップを参照してエンジン回転速度NEに応じた補正係数Cを算出し、さらにステップ138において図17に示すマップを参照してエンジン負荷率GNに応じた補正係数Dを算出する。
【0060】次のステップ140においてエンジン始動後の冷却水温上昇ΔTHWを算出する。この後、ステップ142において図18に示すマップを参照して始動後水温上昇ΔTHWに応じた補正係数K1を算出し、ステップ144において図19に示すマップを参照して冷却水温THWに応じた補正係数K2を算出する。
【0061】そして、ECU50はステップ146の処理として、前記ステップ108にて算出された点火時期AOP0に基づいて♯1気筒〜♯4気筒の最終点火時期AOP1〜AOP4を求める。♯1気筒の最終点火時期AOP1は、補正量Aに対して補正係数C,D,K1,K2を乗じた値を算出し、その値A*C*D*K1*K2を前記点火時期AOP0に加算することにより算出され、前記点火時期AOP0を進角補正した値になる。♯2気筒〜♯4気筒の最終点火時期AOP2〜AOP4はそれぞれ前記点火時期AOP0に対して補正係数として「1」を乗ずることにより算出される。
【0062】また、ECU50はステップ116の処理として、前記ステップ108にて算出された点火時期AOP0に対して補正係数として「1」を乗ずることにより♯1気筒〜♯4気筒の最終点火時期AOP1〜AOP4を求める。
【0063】以上詳述した処理が行われる本実施形態によれば、上記第1実施形態に記載した(1)の効果に加え、以下に示す効果が得られるようになる。
(3)エンジン11の暖機過程において、エンジン11始動時から所定時間TAにおいては♯1気筒の最終点火時期AOP1の進角補正を禁止するようにしているので、過補正を防止することができ、補正に伴う各気筒間の燃焼変動の発生を抑制することができるようになる。
【0064】(4)機関始動時からの冷却水温上昇ΔTHWに基づいて♯1気筒の最終点火時期AOP1の補正進角量を徐々に増加させるようにしているので、過補正を抑制することができ、♯1気筒の燃焼状態を適正に改善して気筒間の燃焼変動をより適正に抑制することができるようになる。
【0065】(5)冷却水温THWが第1所定値以上であり第2所定値未満となる暖機過程の終盤の所定時間TBにおいて冷却水温THWに基づいて♯1気筒の最終点火時期AOP1の補正進角量を徐々に減少させるようにしているので、過補正を抑制することができ、♯1気筒の燃焼状態を適正に改善して気筒間の燃焼変動をより適正に抑制することができるようになる。
【0066】なお、上記各実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・上記第1〜第3実施形態では、♯1気筒の最終点火時期のみを進角補正するようにしたが、エンジン11の暖機過程において気筒温度が最も高くなりかつバルブクリアランスが最も大きくなる♯3気筒の最終点火時期も進角補正するようにしてもよい。♯3気筒ではバルブオーバーラップ期間が短くなって内部EGR量が低下して吸入空気量が増加することになり、当該気筒の空燃比がリーンとなって燃焼状態が低下するが、このように♯3気筒の最終点火時期を進角補正することにより、燃焼状態を改善して気筒間の燃焼変動を抑制することができ、アイドル安定性を向上することができるようになる。
【0067】次に、上記各実施形態から把握できる他の技術的思想を、その効果とともに以下に記載する。
・ 請求項2〜7のいずれかに記載の多気筒内燃機関の点火時期制御装置において、前記補正手段は、暖機過程において排吸気バルブのバルブクリアランスが最も大きくなる気筒の点火時期も進角側に補正するものである多気筒内燃機関の点火時期制御装置。この構成によれば、暖機過程において排吸気バルブのバルブクリアランスが最も大きくなる気筒の点火時期を進角側に補正するようにしているため、当該気筒の燃料混合気の空燃比はリーンとなるが、燃料混合気の燃焼開始時期が早まり当該気筒の燃焼状態を改善して気筒間の燃焼変動を抑制することができ、多気筒内燃機関の暖機過程におけるアイドル安定性を向上することができるようになる。
【0068】・ 内燃機関を複数の気筒を備え、該内燃機関の運転状態に基づいて各気筒内の燃料混合気の点火時期を算出し、その算出した点火時期に基づいて気筒毎に点火時期を制御する多気筒内燃機関の点火時期制御装置において、前記内燃機関の暖機過程において、少なくとも気筒温度の最も低い気筒及び少なくとも排吸気バルブのバルブクリアランスが最も小さくなる気筒の点火時期を進角側に補正する補正手段を設けた多気筒内燃機関の点火時期制御装置。この構成によれば、暖機過程において燃料混合気の燃焼開始時期が早まり当該気筒の燃焼状態を改善して気筒間の燃焼変動を抑制することができ、多気筒内燃機関の暖機過程におけるアイドル安定性を向上することができるようになる。
【出願人】 【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【出願日】 平成12年3月27日(2000.3.27)
【代理人】 【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
【公開番号】 特開2001−271731(P2001−271731A)
【公開日】 平成13年10月5日(2001.10.5)
【出願番号】 特願2000−87295(P2000−87295)