| 【発明の名称】 |
内燃機関の点火時期制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】中田 裕司
|
| 【要約】 |
【課題】機関の急加速時、機関回転数の上昇遅れに影響されないで点火時期が進められるにする。
【解決手段】点火コイル4の1次コイル4aの両端子間にコンデンサ38と直列にSCR39を接続する。SCR39のゲート回路を開閉するトリガコイル34に、気化器の絞り弁20と連動する可変抵抗14を直列に接続する。可変抵抗14は気化器の絞り弁20のアイドル位置から全開位置へ次第に抵抗値が小さくなる特性とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】点火コイルの1次コイルの両端子間にコンデンサと直列にSCRを接続し、該SCRのゲート回路を開閉するトリガコイルに、気化器の絞り弁と連動する可変抵抗を直列に接続したことを特徴とする、内燃機関の点火時期制御装置。 【請求項2】前記可変抵抗は絞り弁の弁軸に結合したポテンシヨメータからなる、請求項1に記載の内燃機関の点火時期制御装置。 【請求項3】前記可変抵抗は気化器の絞り弁のアイドル位置から全開位置へ次第に抵抗値が小さくなる、請求項1に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の点火時期制御装置、詳しくは気化器の絞り弁に連動する可変抵抗の抵抗値の変化に応じて点火時期が変化するようにした、内燃機関の点火時期制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】マグネトー式点火装置を備えた小型内燃機関では、機関の点火時期は機関の回転に応じて増加する起電圧に基づいて制御していたので、機関の急加速時、機関回転数の上昇遅れに応じて点火時期の進みに遅れが生じ、必ずしも機関の要求する点火時期を満足するものではなかつた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は上述の問題に鑑み、機関の急加速時機関回転数の上昇遅れに影響されないで点火時期が進められるようにした、内燃機関の点火時期制御装置を提供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明の構成は点火コイルの1次コイルの両端子間にコンデンサと直列にSCRを接続し、該SCRのゲート回路を開閉するトリガコイルに、気化器の絞り弁と連動する可変抵抗を直列に接続したことを特徴とする。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明は点火コイルの1次コイルに接続されたコンデンサを放電するためのSCRのゲート回路へ加えられるトリガ電圧を、絞り弁の開度に連動して抵抗値が変化する可変抵抗により加減する。すなわち、絞り弁の開度変化に応じて直ちに可変抵抗の抵抗値が変化し、点火時期が変化するので、機関の要求する点火時期が瞬時に得られる。つまり、絞り弁の開度に対応して機関の最適な点火時期が得られ、機関の加速特性が向上する。 【0006】 【実施例】図1は本発明に係るマグネトー式点火装置の概略構成を示す正面図、図2は絞り弁に連動する可変抵抗の取付例を示す正面図、図3は本発明の内燃機関の点火時期制御装置を示す電気回路図である。図1,3に示すように、マグネトー式点火装置は機関のクランク軸7に装着したフライホイール6の周縁部に磁石8を挟む磁極9,10が備えられる一方、フライホイール6の周辺縁部に対向して点火コイル4とチヤージコイル33とトリガコイル34とを巻装した鉄心5が機関の非回転部分に支持される。フライホイール6の回転に伴つて磁極9,10が鉄心5に離接する時、チヤージコイル33に起電圧が発生し、コンデンサ38に充電される。次いで、コンデンサ38がSCR39により放電されると、点火コイル4の2次コイル4bに高電圧が発生し、点火栓2に火花を発生させる。 【0007】図2に示すように、点火時期を加減するための可変抵抗14は例えばポテンシヨメータからなり、気化器本体に結合した支持枠18に取り付けられ、ポテンシヨメータの軸15が絞り孔19を有する絞り弁20の弁軸16に回転結合される。弁軸16には絞り弁レバー17が結合され、遠隔操作ケーブルを構成するアウタチユーブ12に嵌挿されたインナケーブル13の押し引きにより、絞り弁レバー17が回動されるようになつている。図示の気化器はロータリ絞り弁式気化器を示すものであり、絞り弁20の絞り孔19は図示してない吸気路を横切るように配設され、吸気路に対する絞り孔19の開度が増加するにつれて、機関へ供給される空気量と燃料量が増加し、機関の出力が増大される。可変抵抗14を構成するポテンシヨメータの抵抗値は、絞り弁20のアイドル位置で最も大きく、絞り弁20の全開位置へ近づくにつれて次第に小さくなるように構成される。 【0008】図3に示すように、点火コイル4の1次コイル4aの両端子にはコンデンサ38とSCR39が直列に接続される。SCR39の両端子導線31,32にはダイオード35とチヤージコイル33が直列に接続される。端子導線32は1次コイル4aと2次コイル4bの各一方の端子とともに接地される。SCR39のゲートに端子導線32からトリガコイル34と可変抵抗14とダイオード36とが直列に接続される。また、SCR39のゲートと端子導線32との間に抵抗37が接続される。機関の回転に伴ないフライホイール6の磁極9,10がチヤージコイル33の鉄心5に対して離接する時、チヤージコイル33に電圧が発生し、チヤージコイル33、ダイオード35を経てコンデンサ38に充電される。次いで、トリガコイル34、可変抵抗14、ダイオード36を経てSCR39のゲートに所定レベルのトリガ電圧が加えられると、SCR39が導通し、コンデンサ38が放電される。この時、2次コイル4bに高電圧が発生し、点火栓2に火花を発生する。 【0009】図4に示すように、クランク軸7の回転角に対して、トリガコイル34に発生する電圧は波高値が絞り弁20のアイドル位置では低く、絞り弁20の全開位置では次第に高くなる。今、絞り弁20がアイドル位置にある時、可変抵抗14の抵抗値は最大であり、トリガ電圧がレベルV1を超えるとSCR39が導通する。この時の点火時期はピストンの上死点TDC に対してt1だけ進んだ状態にある。機関の急加速時、絞り弁レバー17を全開位置へ回動すると、可変抵抗14の抵抗値が最小値になり、トリガ電圧がV1からV2に低くなる。したがつて、SCR39が導通する時期すなわち点火時期はt1からt2へ進む。 【0010】図5に線Aで示すように、絞り弁レバー17をアイドル位置から急に全開位置へ操作すると、機関の点火時期が機関回転数とは関係なく迅速に進められる。一方、絞り弁レバー17をアイドル位置から全開位置へゆつくり操作する時は、図5に線Bで示すように、機関の点火時期は可変抵抗14の変化につれて次第に進む。 【0011】 【発明の効果】本発明は上述のように、点火コイルの1次コイルの両端子間にコンデンサと直列にSCRを接続し、該SCRのゲート回路を開閉するトリガコイルに、気化器の絞り弁と連動する可変抵抗を直列に接続したから、機関の急加速時、機関回転数に影響されず、絞り弁の開度に応じた混合気の流量にほぼ合致した点火時期が得られ、機関の迅速な出力増加が得られる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】390008877 【氏名又は名称】株式会社日本ウォルブロー
|
| 【出願日】 |
平成12年1月31日(2000.1.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075889 【弁理士】 【氏名又は名称】山本 俊夫
|
| 【公開番号】 |
特開2001−214842(P2001−214842A) |
| 【公開日】 |
平成13年8月10日(2001.8.10) |
| 【出願番号】 |
特願2000−21518(P2000−21518) |
|