| 【発明の名称】 |
エンジン始動制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】下郡 利文
【氏名】池田 和廣
【氏名】久森 達夫
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| 【要約】 |
【課題】遠隔操作するためのエンジン始動制御装置に、コストアップをすることなくスタータモータのオーバーランを防止する機能を付与する。
【解決手段】エンジン始動制御装置2に、第一、第二スタータ回路14、14aの電圧検知をする第一、第二ギヤポジション検出センサ15、15aを設けると共に、これら各センサ15、15aをオーバーラン防止手段21に接続し、該オーバーラン防止手段21は、判別手段22により前記各センサ15、15aの検出値に基づいて第一、第二スタータ回路14、14aの何れにスタータモータ12が接続されているかを判別すると共に、スタータモータ12の異常駆動を検出したときエンジン始動制御装置2の駆動を停止をしてスタータモータ12のオーバーランを防止する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 遠隔操作用送信機からのエンジン始動指令に基づいて、車両側のバッテリ回路、アクセサリー回路、イグニッション回路、およびスタータモータが接続されるスタータ回路にエンジン始動のための制御指令を出力する遠隔操作式のエンジン始動制御装置であって、該エンジン始動制御装置には、スタータ回路の電圧検出をするスタータ検出手段と、該スタータ検出手段からの検出値が入力され、該検出値に基づいてスタータモータが異常駆動状態であるか否かの判断をして、異常駆動状態であると判断した場合に、エンジン始動作動の停止指令を出力してスタータモータのオーバーランを防止するオーバーラン防止手段とが設けられているエンジン始動制御装置。 【請求項2】 遠隔操作用送信機からの指令に基づいて、車両側のバッテリ回路、アクセサリー回路、イグニッション回路、および何れかにスタータモータが接続される第一、第二のスタータ回路に、エンジン始動のための制御指令を出力する遠隔操作式のエンジン始動制御装置であって、前記エンジン始動制御装置には、スタータモータが第一、第二の何れのスタータ回路に接続されているかを判別する判別手段と、該判別されたスタータ回路の電圧検出をするスタータ検出手段と、該スタータ検出手段からの検出値が入力され、該検出値に基づいてスタータモータが異常駆動状態であるか否かの判断をして、異常駆動状態であると判断した場合に、エンジン始動作動の停止指令を出力してスタータモータのオーバーランを防止するオーバーラン防止手段とが設けられているエンジン始動制御装置。 【請求項3】 請求項1または2において、エンジン始動制御装置には警報手段が設けられ、オーバーラン防止手段の停止指令の出力に伴い警報を発するように構成されているエンジン始動制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、遠隔操作による遠隔始動や、タイマ操作に基づく設定時間に例えば自動車のエンジンを始動するエンジン始動制御装置およびエンジン始動制御装置用表示装置の技術分野に属するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、この種の遠隔操作式のエンジン始動制御装置は、遠隔操作用送信機からのエンジン始動指令に基づいて、車両側のバッテリ回路、アクセサリー回路、イグニッション回路、およびスタータモータが接続されるスタータ回路にエンジン始動のための制御指令を出力するように構成され、これによって、屋内等の自動車から離れた場所からでも自動車のエンジンの始動が遠隔操作できるようになっている。ところで、キーシリンダは、差し込まれたキーを回転移動させることでアクセサリー回路、イグニッション回路、スタータ回路等のエンジンスタートに必要な各回路のスイッチ端子を機械的にON状態にするものであり、経時変化等によりスイッチ接点部位が短絡してしまうことがある。この場合に、キー操作によりエンジン始動をする場合では、キーシリンダー部を機械的に移動させて各接点を閉成させる構成であるが故、殆ど支障を生じることはない。これに対し、キーシリンダと各回路とのあいだに車載装置本体が配線接続される遠隔操作式のエンジン始動制御装置を取付けたものでは、キーシリンダからキーを抜き取った状態でエンジン始動の遠隔操作をした場合、スタータ回路がアクセサリー回路やイグニッション回路とのあいだでキーシリンダの内部接続を介して短絡していると、正規のスタータモータ駆動状態以外の状態でもスタータモータが駆動してしまうことがある。特にイグニッション回路と短絡した場合では、イグニッション回路への駆動指令が出力されているあいだスタータ回路に電源供給がされることになる。こうなると、スタータモータは、エンジンが始動したにもかかわらずエンジン始動制御装置において設定された待機時間のあいだ(例えば10分)回転し続けることになり、このようになると、スタータモータは、エンジン始動後に必要以上に長いあいだ回転するというオーバーラン状態となって、故障や早期の破損の原因となるという問題がある。そこで、従来、図7に示すように、エンジン始動制御装置2と、キーシリンダ9と各回路との配線経路とのあいだに二接点リレー23を設け、エンジン始動制御装置からのエンジン始動時では、イグニッション回路への電源供給をバッテリから直接行うように構成したものが提唱されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記従来のものでは、スタータモータのオーバーラン防止用のリレーを別途追加して設けなければならず、どうしてもコスト的に高額なものになってしまうという問題がある。一方、車種によっては、スタータ回路として第一、第二スタータ回路との二回路を備えたものがあり、この場合では、第一、第二スタータ回路の何れにスタータモータが接続されているかは車種によって様々であり、一般的に判断することができないのが実情である。このため、スタータ回路が二回路設けられた車両に、前述したような従来のエンジン始動装置を取付けようとした場合、スタータモータのオーバーラン防止用のリレーを取付けるには、予め何れの回路にスタータモータが接続されているかを確認したうえで取付けなければならず、取付け作業が面倒かつ難しくなるという問題もある。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実情に鑑み、これらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、遠隔操作用送信機からのエンジン始動指令に基づいて、車両側のバッテリ回路、アクセサリー回路、イグニッション回路、およびスタータモータが接続されるスタータ回路にエンジン始動のための制御指令を出力する遠隔操作式のエンジン始動制御装置であって、該エンジン始動制御装置には、スタータ回路の電圧検出をするスタータ検出手段と、該スタータ検出手段からの検出値が入力され、該検出値に基づいてスタータモータが異常駆動状態であるか否かの判断をして、異常駆動状態であると判断した場合に、エンジン始動作動の停止指令を出力してスタータモータのオーバーランを防止するオーバーラン防止手段とが設けられているものである。そして、このようにすることにより、キーシリンダにおける短絡があったような場合であっても、スタータモータがオーバーランしないようにできる。また、本発明は、遠隔操作用送信機からの指令に基づいて、車両側のバッテリ回路、アクセサリー回路、イグニッション回路、および何れかにスタータモータが接続される第一、第二のスタータ回路に、エンジン始動のための制御指令を出力する遠隔操作式のエンジン始動制御装置であって、前記エンジン始動制御装置には、スタータモータが第一、第二の何れのスタータ回路に接続されているかを判別する判別手段と、該判別されたスタータ回路の電圧検出をするスタータ検出手段と、該スタータ検出手段からの検出値が入力され、該検出値に基づいてスタータモータが異常駆動状態であるか否かの判断をして、異常駆動状態であると判断した場合に、エンジン始動作動の停止指令を出力してスタータモータのオーバーランを防止するオーバーラン防止手段とが設けられているものである。そして、このようにすることにより、スタータ回路が二回路構成のものでも、スタータモータが接続されている側の回路を判別して、スタータモータのオーバーランを防止できる。さらに、これらのものにおいて、本発明のエンジン始動制御装置には警報手段が設けられ、オーバーラン防止手段の停止指令の出力に伴い警報を発するように構成されているものとすることができる。 【0005】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図1〜図6に示す図面に基づいて説明する。図面において、1は遠隔操作用の送信機であって、該送信機1は自動車の運転者により操作され、その操作によって電波信号によるエンジン始動指令ならびにエンジン停止指令を送信する設定となっている。一方、2は本発明が実施されたエンジン始動制御装置であって、該エンジン始動制御装置2を構成する制御部(制御回路)3には受信回路4が設けられており、該受信回路4を介して送信機1からのエンジン始動指令ならびにエンジン停止指令が制御部3に入力されるように設定されている。 【0006】前記制御部3には、アクセサリー(ACC)用リレー5、第一イグニッション(IG1)用リレー6、第二イグニッション(IG2)用リレー6a、第一スタータ(STT1)用リレー7、第二スタータ(STT2)用リレー7aがそれぞれ接続されている。そして、前記各リレー5、6、6a、7、7aは各端子ACC、IG1、IG2、STT1、STT2を介してそれぞれの配線が外部に引出されている。因みに、端子Bは制御部3に直接接続されており、該B端子から引出された配線は、後述するように車体側のバッテリ8に接続されて制御部3に電源供給するように設定されている。 【0007】一方、9は自動車側に従来設けられているキーシリンダであって、該キーシリンダ9には、バッテリ8に接続される端子Bと、アクセサリー回路10に接続され該アクセサリー回路をON−OFF切換えするスイッチ接点ACCと、第一イグニッション回路11に接続され該第一イグニッション回路をON−OFF切換えするスイッチ接点IG1と、第二イグニッション回路11aに接続され該第二イグニッション回路11aをON−OFF切換えするスイッチ接点IG2とが備えられている。さらに、キーシリンダ9には、本実施の形態ではスタータモータ12および後述するインヒビタースイッチ13が直列状に接続された第一スタータ回路14に接続され、該第一スタータ回路14をON−OFF切換えするスイッチ接点STT1と、ICU(集中制御部)やタイマ回路への出力等に接続された第二スタータ回路14aに接続され、該第二スタータ回路14aをON−OFF切換えるスイッチ接点STT2とが備えられている。ここで、キーシリンダ9は回し操作することで、その回転量(移動量)に合わせて必要なスイッチ接点B、ACC、IG1、IG2、STT1、STT2を閉成する設定となっている。 【0008】そして、キーシリンダ9と、バッテリ8と各回路10、11、11a、14、14aとの配線経路に、前記エンジン始動制御装置2側から引出された各対応する配線を接続することで、エンジン始動制御装置2と各回路10、11、11a、14、14aとが電気的に接続されるように設定されている。尚、本実施の形態では、エンジン始動制御装置2をキーシリンダ9と各回路10、11、11a、14、14aとのあいだの配線経路に接続するにあたり、接続の簡略化および異なる車種間における汎用性の向上を計るため、第一、第二、第三コネクタC1、C2、C3を用いてユニット化されている。このように配線することによって、制御部3から必要な制御指令(駆動指令)が出力されることに伴い、対応するアクセサリー用リレー5、第一、第二イグニッション用リレー6、6aそして第一、第二スタータ用リレー7、7aが励磁され、各リレー5、6、6a、7、7aに対応するアクセサリー回路10、第一、第二イグニッション回路11、11aそして第一、第二スタータ用回路14、14aに電源供給されるように設定されている。 【0009】ところで、本実施の形態が実施されたエンジン始動制御装置2が搭載されている車両はオートマチック車であって、前記インヒビタースイッチ13はオートマチックトランスミッションに連結されている。そして、インヒビタースイッチ13はギヤポジションがパーキング(P)またはニュートラル(N)に位置していることに基づいて閉成するように設定されている。これによって、第一スタータ用リレー7が励磁された場合であっても、インヒビタースイッチ13がON状態になっていない(ギヤポジションがパーキング(P)またはニュートラル(N)以外のポジション(ドライブ(D、1、2)またはリバース(R)になっている)場合では、第一スタータ回路14が閉成されず、スタータモータ12への電源供給がなされない設定となっている。 【0010】そして、エンジン始動制御装置2には、第一、第二ギヤポジション検出センサ(本発明のスタータ検出手段)15、15aが第一、第二スタータ用リレー7、7aにそれぞれ並列する状態で設けられており、第一、第二スタータ回路14、14aの電圧値を検出すると共に、インヒビタースイッチ13が接続される側の回路(本実施の形態では第一スタータ回路14)においては、インヒビタースイッチ13が閉成したときスタータモータ12を介して接地状態となることを利用して、第一(または第二)ギヤポジション検出センサ15(または15a)は、ギヤポジションがパーキング(P)かニュートラル(N)である場合に、スタータモータ12の起動が可能であるとして、制御部3に対して起動可能信号を出力するように設定されている。 【0011】さらに、エンジン始動制御装置2には、バッテリ8が接続されている端子Bと制御部3とのあいだの配線に位置して、エンジン始動検出装置(回路)16が接続されており、スタータモータ12の起動前のバッテリ電圧(バッテリー電圧低下状態)とエンジン始動時のバッテリ電圧(バッテリ電圧上昇状態)とを比較して、電圧値が上昇したことの検出によりエンジンが始動したとして、制御部3に対しエンジン始動信号を出力するように設定されている。また、第一イグニッション用リレー6に並列する状態で第一イグニッションセンサ(回路)18が、第二イグニッション用リレー6aに並列する状態で第二イグニッションセンサ(回路)18aがそれぞれ接続されており、各センサ18、18aにより第一、第二イグニッション回路11、11aの電圧を検出して、該検出値を制御部3に出力するように設定されている。尚、19、20はそれぞれ制御部3に接続されるタイマ装置(回路)、警報装置(本発明の警報手段に相当する)である。 【0012】また、エンジン始動制御装置2には、本発明が実施されたオーバーラン防止手段21が設けられているが、該オーバーラン防止手段21の出力側端は制御部3に接続され、入力側端は第一、第二ギヤポジション検出センサ15、15aにそれぞれ接続されている。さらに、オーバーラン防止手段21には判別手段22が設けられ、第一、第二ギヤポジション検出センサ15、15aの検出値(電圧値)は判別手段22を介してオーバーラン防止手段21に入力される設定となっている。そして、判別手段22は、エンジン始動制御装置2を取付ける初期設定の段階で、第一、第二スタータ回路14、14aの何れの回路にスタータモータ12が接続されているかを判別し、スタータモータ12が接続される側のスタータ回路14または14a(本実施の形態では第一スタータ回路14)を判別した後は、即ち初期設定がなされた後は、後述するように、該スタータ回路14側の第一ギヤポジション検出センサ15からの検出値(スタータモータ電圧の検出値)をオーバーラン防止手段21に入力するように設定されている。そして、オーバーラン防止手段21は、該検出値Vが予め設定される基準電圧値V0以上である(V>V0)か否かを判断して、検出値Vが基準電圧値V0以上であり、スタータモータ12に電源供給されていてスタータモータ12が異常駆動している(異常駆動状態)と判断した場合に、制御部3に対して異常駆動信号を出力し、該異常駆動信号の入力を受けて制御部3は、その時出力している駆動指令を全て出力停止する(エンジン始動作動の停止指令を出力する)ように設定されている。因みに、前記基準電圧値V0は、スタータモータ12の異常駆動状態を判別する基準電圧であって、予めオーバーラン防止手段21に記憶される。尚、本実施の形態では、オーバーラン防止手段21および判別手段22が制御部3に対して外部接続されているが、これら各手段21、22をソフトウエアとして制御部3に組込んだものであっても、本発明の実施が可能である。 【0013】次に、エンジン始動制御装置2を、キーシリンダ9と各回路10、11、11a、14、14aとを接続する配線経路に接続したセット状態において行われる初期設定について説明する。まず、エンジン始動制御装置2をON状態とした後、キー操作によりキーシリンダ9をON状態(第一、第二スタータ回路14、14aへの電源供給はしない状態)にする。続いて、ギアポジションをPまたはNとした後R(リバース)に切換えることで、第一、第二ギヤポジション検出センサ15、15aの検出値に基づいて、それぞれのギヤポジション切換え前後の電圧変化を判別手段22により検出する。つまり、判別手段22は、ギアポジションがPまたはNにおける各ギヤポジション検出センサ15、15aの検出値をV1、V1aとし、ギヤポジションがRにおける各ギヤポジション検出センサ15、15aの検出値をV2、V2aとしたとき、第一ギヤポジション検出センサ15側の検出値から演算したギヤポジション変化に対応する変化量|(V1−V2)|と、第二ギヤポジション検出センサ15a側の検出値から演算したギヤポジション変化に対応する変化量|(V1a−V2a)|とを比較する。この変化量は、インヒビタースイッチ13がギヤポジションの変更により開閉することで大きい値となることから、大きい変化量となった方、即ち、本実施の形態では第一スタータ回路14がスタータモータ12を接続する回路であると判断するように設定されている。そしてこのように判別した以降は、第一スタータ回路14側の第一ギヤポジション検出センサ15からの検出値のみをオーバーラン防止手段21側に出力するように設定されている。 【0014】続いて、エンジン始動制御装置2を用いてエンジン始動を行う場合の制御手順について、図3〜図4のフローチャート図に基づいて説明する。まず、運転者が送信機1によりエンジン始動指令を送信すると、制御部3は、第一ギヤポジション検出センサ15から起動可能信号が入力されているか否か、つまり、オートマチックトランスミッションのギヤポジションがパーキング(P)かニュートラル(N)になっている状態であるか否かを判断する。そして、ギヤポジションがパーキング(P)かニュートラル(N)であってエンジンが始動可能状態であると判断された場合では、制御部3は、アクセサリー用リレー5に駆動指令を出力してON状態とし、アクセサリー回路10に電力を供給(電源供給)する。さらに、制御部3は第一、第二イグニッション用リレー6、6aに駆動指令を出力してON状態とし、第一、第二イグニッション回路11、11aに電力を供給する。この状態において、制御部3は、オーバーラン防止手段21から異常駆動信号を入力したか否か(スタータモータ12は異常駆動状態であるか否か)を判断し、異常駆動信号の入力があった(スタータモータ12が異常駆動状態である)、つまり、キーシリンダ9内でスタータモータ12接続側の第一スタータ回路14と何れかの回路10、11、11aとが短絡して、スタータモータ12に電源供給されていると判断された場合、制御部3はアクセサリー用リレー5、第一、第二イグニッション用リレー6、6aに対し駆動停止指令を出力して、エンジン始動作動を停止すると共に、警報装置20に駆動指令を出力し、ランプ、ブザー等の適宜警報手段を作動させるように設定されている。 【0015】一方、オーバーラン防止手段21から異常駆動信号の入力がない(スタータモータ12が異常駆動状態ではない)状態、つまり第一ギヤポジション検出センサの検出値Vは基準電圧値V0よりも小さいと判断された場合では、第一スタータ回路14に短絡はないと判断し、制御部3は予め設定される第一タイマ時間(例えば一秒)の経過後に、第一、第二スタータ用リレー7、7aに駆動指令を出力してON状態とし、スタータモータ12を駆動すると共に、アクセサリー用リレー5に駆動停止指令を出力してOFF状態にして、アクセサリー回路の電力を遮断する。このとき、エンジン始動検出装置16では、スタータモータ12の駆動前のバッテリ8の電圧値が記憶されている。 【0016】そうして、制御部3は、エンジン始動検出装置16が前記電圧値から変化して電圧上昇がみられたか否かによりエンジン始動を判別し、電圧値が上昇したと判断すると、始動動作を完了し、制御部3は、アクセサリー用リレー5に再び駆動指令を出力してON状態とし、アクセサリー回路10に電源供給を行う。この状態となると、制御部3は、再度、オーバーラン防止手段21からの異常駆動信号が入力されているか否かを判断し、入力されている場合には、前述したようにアクセサリー用リレー5及び第一、第二イグニッション用リレー6、6aに駆動停止指令を出力すると共に、警報装置20に駆動指令を出力するように設定されている。一方、入力されておらず、第一スタータ検出センサ15の検出値Vは基準電圧値V0以下であると判断された場合では、制御部3は前記エンジンの運転状態を予め設定される第二タイマ(待機)時間(例えば10分)のあいだエンジン運転状態を保持する設定となっている。このエンジンの運転状態において、送信機1からエンジン停止指令が送信された場合では、制御部3はエンジンの運転状態を直ちに停止するように設定されている。 【0017】これに対し、エンジン始動検出装置16からエンジン始動信号が入力されない場合、予め設定される第三タイマ時間(例えば3秒)のあいだ第一スタータ用リレー7に駆動指令を出力しても(スタータモータ12に電源供給しても)エンジンの始動が検出できない、即ちエンジンの始動に失敗した場合は、第一、第二スタータ用リレー7、7aに駆動停止指令を出力してスタータモータ12の駆動を停止し、所定の第四タイマ時間(例えば20秒)後に再度エンジンの始動を行う。そして、設定回数(本実施の形態では3回)エンジン始動に失敗した場合は、エンジンに何らかの異常により始動し難い状況にあるとして、以降の始動動作を停止する設定となっている。 【0018】このように、エンジン始動制御装置2を用いてエンジン始動を行う過程で、警報装置20が作動することで、第一スタータモータ回路14が短絡していることが確認できるが、この場合に、警報装置20の作動は、キーシリンダ9にキーを差し込んでON状態とすること、または、エンジン始動制御装置2が送信機1からエンジン停止指令を入力した場合に停止するように設定されており、これによって、操作者に異常を認識させるようになっている。尚、本実施の形態の警報装置20はブザー、電子音等の音によるもので構成されているが、エンジン始動制御装置2を操作するものに認識させられるものであればどのような警報手段であっても可能である。 【0019】また、警報装置20の作動により、前記実施の形態のものにおいてキーシリンダ9に異常があると認識されたときの補修の一例を図5に示す。このものでは、スタータモータ12が接続される第一スタータ回路14に接続されるキーシリンダ内のスイッチ接点STT1が何らかのスイッチ端子に短絡しているものとして補修がなされている。つまり、スイッチ接点STT1に接続される配線を切断する一方、第一コネクタC1からの配線において、第一スタータリレー7からの配線を、第二スタータ回路14に接続すると共に、第一スタータ回路14と第二スタータ回路14aとのあいだの配線を短絡させる。つまり、第二スタータ回路14aに第一スタータ回路14を兼用させるようにして補修されており、このようにすることで、キーシリンダ9からの操作でのエンジン始動においても支障がなく、エンジン始動制御装置2からの操作であってもスタータモータ12をオーバーランさせることなくエンジン始動をすることができる。 【0020】叙述の如く構成された本発明の実施の形態において、送信機1からのエンジン始動指令に伴い、エンジン始動制御装置2が作動してエンジンを始動させることになるが、この場合に、キーシリンダ9側に異常があってスタータモータ12が接続されるスタータ回路が短絡して、スタータモータ12が異常駆動しようとしても、エンジン始動制御装置2は、スタータモータ12が異常駆動したことを素早く検出して駆動停止を行うことになるので、スタータモータ12のオーバーランを未然に防ぐことができて、スタータモータ12の保護が計れる。そして、このスタータモータ12のオーバーラン防止をする構成は、従来のもののようにエンジン始動制御装置と車両側の配線経路とのあいだに別部品としてリレーを設ける必要はないので、コスト的に安価にすることができるうえ、配線が難しくなってしまうようなこともない。しかも、このものでは、スタータモータ12のオーバーランの可能性が生じると、エンジン始動作動の停止がなされると共に警報装置20が速やかに作動する構成であるので、操作者は、キーシリンダ9の故障をいちはやく認識し得て、修理等の対処を迅速に行うことができる。 【0021】ところで、第一、第二スタータ回路14、14aの何れの回路にスタータモータ12が接続されているか不明であると、図6(A)に示すように、キーシリンダ9内の第二イグニッションスイッチ接点IG2とスタータモータ12が接続されていない第二スタータスイッチ接点STT2とが短絡したような場合でも、オーバーラン防止手段21は異常信号を出力して警報装置20が警報作動をすることになる。しかるに、前記実施の形態の場合では、エンジン始動制御装置2を車両に接続した際になされる初期設定の段階で、判別手段22がスタータモータ12が接続される回路を判別できる。この結果、オーバーラン防止手段21は、図6(B)に示すように、キーシリンダ9内の第二イグニッションスイッチ接点IG2とスタータモータ12が接続されている第一スタータスイッチ接点STT1とが短絡したような場合にのみ制御部3に対して異常信号を出力することになって、警報装置20はスタータモータ12の異常駆動状態を検出したときのみの出力とすることができ、正常機能状態の場合に警報されることはない。 【0022】尚、本発明は前記実施の形態に限定されるものでは勿論なく、スタータ回路が一回路のものについても有効である。この場合には、前記第一の実施の形態のように判別手段を必要とすることがなく、従って、前記エンジン始動制御装置の車両側への取付け時の初期設定が不要となる。このものでは、スタータ回路の電圧の変化をギヤポジション検出センサにより検出し、スタータモータの異常駆動状態を検出したことでエンジン始動制御装置の出力を停止すればよく、その制御手順については前記第一の実施の形態のものと同様に行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】397021279 【氏名又は名称】株式会社サンビップ
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| 【出願日】 |
平成12年6月16日(2000.6.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085394 【弁理士】 【氏名又は名称】廣瀬 哲夫
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| 【公開番号】 |
特開2001−355550(P2001−355550A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月26日(2001.12.26) |
| 【出願番号】 |
特願2000−181022(P2000−181022) |
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