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【発明の名称】 クランク軸スタータ発電機
【発明者】 【氏名】クリスティアン プーハス

【要約】 【課題】スタータ発電機のために特にコンパクトな構造の実施形を提示する。

【解決手段】ロータ(3)と、クランク軸(8)に対して同軸的に配置されていてかつクランク軸と駆動連結されている支持体(14)とが互いに同軸的に配置されている。支持体(14)及びロータ(3)が互いに回動不能に連結されている。ステータ(2)が内側に位置して、かつロータ(3)が外側に位置して、配置されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 特に自動車の内燃機関用のクランク軸スタータ発電機であって、スタータ発電機(1)が内燃機関のクランク軸(8)と駆動連結されており、かつ始動機としても、また発電機としても役立ち、スタータ発電機(1)のステータ(2)が内燃機関のエンジンブロック(6)と回動不能に連結されており、スタータ発電機(1)のロータ(3)が内燃機関のクランク軸(8)と駆動連結されており、支持体(14)がクランク軸(8)に対して同軸的に配置されていてかつクランク軸と駆動連結されており、ロータ(3)が該支持体(14)と駆動連結されている形式のものにおいて、ロータ(3)及び支持体(14)が互いに同軸的に配置されており、支持体(14)及びロータ(3)が互いに回動不能に連結されており、かつ、ステータ(2)が内側に位置して、かつロータ(3)が外側に位置して、配置されていることを特徴とする、クランク軸スタータ発電機。
【請求項2】 支持体(14)がベルトプーリ(19)を支持しているかあるいはベルトプーリ(19)として構成されていることを特徴とする、請求項1記載のスタータ発電機。
【請求項3】 支持体(14)及びロータ(3)が1つの統合されたユニットを形成していることを特徴とする、請求項1又は2記載のスタータ発電機。
【請求項4】 ロータ(3)がクランク軸(8)とは逆の側にほぼ軸方向に突出しているリングカラー(17)を有しており、このリングカラーに支持体14が構成されていることを特徴とする、請求項3記載のスタータ発電機。
【請求項5】 ロータ(3)が支持体(14)とは無関係に軸受けされており、その際ロータ(3)は少なくとも1つの連行体(27)を介して支持体(14)に回動不能に連結されていることを特徴とする、請求項1記載のスタータ発電機。
【請求項6】 ロータ(3)が回転振動減衰器(16)を介して支持体(14)と駆動連結されており、その際支持体(14)はクランク軸(8)と回動不能に結合されていることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載のスタータ発電機。
【請求項7】 ロータ(3)が少なくとも1つの連行体(27)を介して支持体(14)に回動不能に連結されており、少なくとも1つの連行体(27)は回転振動減衰器(16)内に構成された切り欠き(28)内に係合していることを特徴とする、請求項6記載のスタータ発電機。
【請求項8】 少なくとも1つの連行体(27)が軸方向及び又は半径方向の遊びをもって切り欠き(28)内に係合していることを特徴とする、請求項7記載のスタータ発電機。
【請求項9】 支持体(14)が回転振動減衰器(16)を介してベルトプーリ(19)を支持していることを特徴とする、請求項6記載のスタータ発電機。
【請求項10】 ステータ(2)が内燃機関のエンジンブロック(6)に固定された制御ケーシングカバー(4)に固定されていることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載のスタータ発電機。
【請求項11】 ステータ(2)が内燃機関のエンジンブロック(6)に固定された油溜め(5)に固定されていることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載のスタータ発電機。
【請求項12】 エンジンブロック(6)にあるいは制御ケーシングカバー(4)に及び又は油溜め(5)にリング形のカラー(22)が構成されており、このカラーはステータ(3)に対して同軸的に配置されており、かつ、このカラーはロータ(3)に対して半径方向の間隔をもってロータと少なくとも部分的に軸方向で重なっていることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載のスタータ発電機。
【請求項13】 ロータ(3)が少なくとも半径方向で内燃機関の周囲(21)にさらされているスタータ発電機(1)の外被を形成していることを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項記載のスタータ発電機。
【請求項14】 ロータ(3)がラジアル軸受け(24)によりエンジンブロック(6)又はエンジンブロック(6)に固定された構造部分(4)に支承されていることを特徴とする、請求項4記載のスタータ発電機。
【請求項15】 ラジアル軸受け(24)が半径方向でロータ(3)の内部にあるいはステータ(2)の内部に配置されていることを特徴とする、請求項14記載のスタータ発電機。
【請求項16】 ラジアル軸受け(24)が軸方向でロータ(3)とエンジンブロック(6)との間にあるいはロータ(3)と構造部分(4)との間に配置されていることを特徴とする、請求項14又は15記載のスタータ発電機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は請求項1の上位概念の特徴を備えた内燃機関用のクランク軸スタータ発電機に関する。
【0002】
【従来の技術】後に公開された DE 199 41 705 A1 からこのようなクランク軸スタータ発電機が公知であり、この場合スタータ発電機のステータが内燃機関のエンジンブロックと回動不能に連結されており、かつスタータ発電機のロータが内燃機関のクランク軸と駆動連結されている。更にクランク軸に対して同軸的に配置されたベルトプーリが支持体を形成しており、この支持体はクランク軸とかつロータと駆動連結されている。この場合スタータ発電機はクランク軸に対して偏心的に、要するに側方でエンジンブロックに取り付けられている。このような配置に対しては相応する付加的な構造スペースが必要とされる。
【0003】DE 196 31 384 C1 はステータと駆動装置のドライブトレイン内に配置されたロータとを備えた電気的な機械を示している。このロータは例えば内燃機関のクランク軸上に取り付けておくことができる。ドライブトレイン内には振動絶縁器が内蔵されており、この振動絶縁器は電気的な機械のロータ内に統合されている。この電気的な機械は例えばスタータ発電機の機能を有していることができる。
【0004】US 1 770 468 から別のスタータ発電機が公知であり、そのロータは回動不能にクランク軸とかつ同軸的に配置されたベルトプーリと結合されている。このスタータ発電機のステータは自動車の車体と結合されている。
【0005】パンフレット“Der Sachs DynaStart−Die neue Energie fuers Auto”(ザックス ダイナスタート−自動車のための新しいエネルギ)からやはりクランク軸スタータ発電機が公知であり、これは内燃機関のクランク軸と駆動連結されていてかつ始動器としてもまた発電機としても役立つ。この場合スタータ発電機のステータは支持体を介して内燃機関のエンジンブロックに取り付けられていて、これにより回動不能にエンジンブロックと連結されている。スタータ発電機のロータは内燃機関のはずみ車に固定されており、その際このはずみ車は内燃機関のクランク軸と回動不能に結合されており、これによりロータもクランク軸と回動不能に連結されている。内燃機関のはずみ車は普通はエンジンブロックとクラッチの入力側との間に配置されており、クラッチは出力側でトランスミッションと連結されている。この範囲においてはしかしながらそこに配置されている構造部分の極めて高い熱負荷が生じ、これによりそこに位置せしめられているスタータ発電機のために、スタータ発電機の損傷を阻止するための強力な冷却が必要である。公知のスタータ発電機の別の欠点は、内燃機関のドライブトレイン内へのスタータ発電機の統合がこのドライブトレインの構造的な変化を必要とすることである。更にドライブトレイン内へのスタータ発電機の統合によって内燃機関の取り付け寸法が変化し、これによりここでも構造的な手段を自動車において講じなければならない。
【0006】更に、自動車の型若しくは自動車の装備に関連して種々の出力を備えたスタータ発電機を取り付ける必要があり、これらのスタータ発電機はしかしながらその取り付け寸法によって互いに異なっており、これによりここでも構造的な適合が必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が携わる問題は、最初に述べた形式のスタータ発電機のために特にコンパクトな構造の実施形を提示することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によればこの問題は請求項1の特徴を備えたスタータ発電機によって解決される。本発明による手段によって特にコンパクトは構造形が達成され、この構造形は支持体を介してクランク軸とロータとの間の直接的な力伝達若しくはモーメント伝達を可能にする。
【0009】
【発明の効果】本発明による配置は一般的な思想、すなわちスタータ発電機をクランク軸の被駆動部とは逆の側の内燃機関の端面に配置しかつそこでロータを支持体を介してクランク軸と結合するという思想、に基づくものである。今日普通の内燃機関のためにはしたがって、スタータ発電機を内燃機関のベルト駆動部に所属するエンジンブロックの端部に配置することが提案される。この手段によってスタータ発電機は一面では、トランスミッションとエンジンブロックとの間の位置と比較して明らかに減少せしめられた熱発生が生じる場所にある。他面においてこの場所は比較的に簡単に冷却空気流で負荷することができる。本発明によるスタータ発電機の他の重要な利点は、エンジンブロックにおいて、スタータ発電機を取り付け得るようにするために、何らの構造的な適合を行わなくてもよいことに見られる。特にこのことによって、種々に寸法決めされたスタータ発電機を必要な出力に関連して取り付けることが可能であり、これによって大きな型多様性を実現することができ、その場合このために個々の内燃機関の高価な構造的な適合を必要とすることはない。
【0010】
【発明の実施の形態】合目的的な1実施形態では支持体は内燃機関のベルト駆動部のベルトプーリを支持することあるいはベルトプーリとして構成することができ、これによってコンパクトな構造形式が改善される。
【0011】有利には支持体若しくはベルトプーリ及びロータは1つの統合されたユニットを形成し、換言すれば、支持体又はベルトプーリはロータに構成され若しくはロータは支持体に又はベルトプーリに構成されている。この手段はスタータ発電機のためのコンパクトな構造形式の構成を容易にする。
【0012】有利な1実施形態ではロータはクランク軸とは逆の側に突出するリングカラーを有しており、このリングカラーに支持体若しくはベルトプーリが構成されている。この手段によって特に簡単に異なった直径をロータ及び支持体若しくはベルトプーリのために構成することができる。
【0013】本発明による装置の別の重要な特徴及び利点は従属請求項、図面及び所属の図面に基づく説明から明らかになる。
【0014】もちろん、前述の及びこれから説明する特徴は単に指摘した組み合わせにおいてだけでなしに、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の組み合わせにおいてあるいは単独でも使用可能である。
【0015】
【実施例】以下においては図面に示した有利な実施例について詳細に説明する。
【0016】図1に示すように本発明によるクランク軸スタータ発電機1、これは以下においては簡単にスタータ発電機1と呼ぶ、は内側に位置するステータ2並びに外側に位置するロータ3を有している。
【0017】ステータ2は制御ケーシングカバー4にもまた油溜め5にも固定されており、その際制御ケーシングカバー4と油溜め5とは単に略示した内燃機関のエンジンブロック6に固定されている。制御ケーシングカバー4はこの場合制御鎖7を覆っており、この制御鎖は図示していないカム軸を内燃機関のクランク軸8と駆動連結している。油溜め5の内部には駆動鎖9が延びており、この駆動鎖はクランク軸8を図示していない油ポンプと駆動連結している。
【0018】ステータ2はクランク軸8の縦軸線又は回転軸線10に対して同軸的に配置されており、その際クランク軸8はステータ2に対して同心的に制御ケーシングカバー4の相応する開口11を貫通している。適当なシール手段12はクランク軸8を制御ケーシングカバー4に対してシールしている。
【0019】固定ねじ13によってコップ形の支持体14が回動不能にクランク軸8と結合されている。支持体14はクランク軸8とは逆の側の端部に環状の支持リング15を有しており、この支持リングの半径方向で外側にねじり振動減衰器又は回転振動減衰器16が固定されている。半径方向で外側においてこの回転振動減衰器16はロータ3のリングカラー17に固定されており、このリングカラーはクランク軸8とは逆の側においてロータ3からほぼ軸方向に突出している。支持リング15及び又はリングカラー17における回転振動減衰器16の固定は有利には加硫によって行われる。
【0020】半径方向で外側においてリングカラー17はベルトプーリリブ18を支持しており、これによりリングカラー17はベルトプーリ19を構成しており、このベルトプーリはその他の部分は図示されていない内燃機関のベルト駆動部のベルト20を駆動する。ベルトプーリ19はこれによりロータ3の1つの構成部分を形成しており、その際ベルトプーリ19はこの場合ロータ3を介してクランク軸8により駆動される。ベルト駆動部により従来のように、例えば冷却剤ポンプあるいはかじ取り補助ポンプのような補助装置が駆動される。
【0021】ベルトプーリ19をロータ3の軸方向に突出しているリングカラー17に構成することによってリングカラー17ひいてはベルトプーリ19はロータ3とは異なった、特に小さい直径を有することができる。ベルトプーリ19が、少なくともロータ3の直径と同じ直径を有していてもよい場合には、軸方向に突出しているリングカラー17は省略することができ、かつベルトプーリリブ18は直接にロータ3の半径方向で外側に取り付けることができ、これによって全体として構造スペース減少が生じる。同様に現在の内燃機関においては、ベルトプーリ19なしで済ますことのできる構造形も可能である。
【0022】図1から明りょうに分かるように、ロータ3は少なくとも半径方向でスタータ発電機1の外被を形成しており、この外被は内燃機関の周囲21にさらされている。軸方向でロータ3及び支持体14はスタータ発電機1を周囲21に対して仕切っている。スタータ発電機1はしたがって開いた構造形式を示しており、この構造形式は付加的なケーシングなしで済ますことができて、これにより構造スペースを節減し、その際同時にスタータ発電機の熱導出が改善される。
【0023】制御ケーシングカバー4及び油溜め5に回転軸線10に対して同軸的にリング形のカラー22が構成されており、このカラーは軸方向で制御ケーシングカバー4及び油溜め5から突出している。このリング形のカラー22は半径方向の間隔をロータ3に対して有しており、これによってリングギャップ23が構成される。更にリング形のカラー22はロータ3と軸方向で少なくともクランク軸8の側のロータ3の端部区分において重なっている。この実施例では軸方向の重なりの長さはほぼロータ3とリング形のカラー22との間の半径方向の間隔に相応している。このリング形のカラー22により一面では、制御ケーシングカバー4に集まる液体が直接にスタータ発電機1内に侵入せず、スタータ発電機を迂回して制御ケーシングカバー4若しくは油溜め5に沿って排流することが補償される。更に軸方向の重なりによってラビリンスシールの形式のシール効果が構成され、これによってスタータ発電機の内部は少なくともある程度は汚損に対して保護されている。
【0024】図2に示すようにロータ3は特別な実施例においてラジアル軸受け24に軸受けされており、このラジアル軸受けはここでは制御ケーシングカバー4に取り付けられている。ラジアル軸受け24は半径方向で内側においてスリーブ25に支えられており、このスリーブは回転軸線10に対して同軸的に制御ケーシングカバー4から外方に突出している。半径方向で外側においてラジアル軸受け24はロータ3に支持リング26を介して支えられており、この支持リングは半径方向で内側でロータ3に構成されている。ロータ3はこれによってベルトプーリ19とは無関係に支承されている。
【0025】ロータ3には少なくとも1つの連行体27が固定されており、この連行体はここでは回転軸線10に対して平行にロータ3から突出しているピンとして構成されている。ここでは単に1つのこのような連行体27しか示されていないが、周方向で複数の連行体27を設けておくことができる。各連行体27は回転振動減衰器16に構成された1つの切り欠き28内に係合しており、これによってロータ3は単数又は複数の連行体27を介して回動不能に支持体14とひいてはまたベルトプーリ19と連結されている。この連結は回転振動減衰器16を介して行われているので、支持体14及びベルトプーリ19の振動はロータ3には伝達されずあるいは単に減衰された振動だけが伝達される。制御ケーシングカバー4におけるロータ3のこの支承によってスタータ発電機1の運転中に特に狭い半径方向のギャップ幅をロータ3とステータ2との間に保証することができる。
【0026】ここでも、ベルトプーリ19なしで済ますことのできる実施例を考えることができ、その場合、連行体27が例えばまだロータ3の内部で半径方向に回転振動減衰器16の相応する切り欠き28内に係合するコンパクトな構造形を優先させることができる。
【0027】本発明によるスタータ発電機1の重要な利点は選ばれた取り付け位置に見られ、この取り付け位置は一面では比較的にわずかな熱発生にさらされており、かつ他面において比較的にわずかな費用で、特に冷却空気流によって、冷却可能である。
【0028】別の利点は次のことに、すなわち種々異なる型のスタータ発電機1を取り付けることができ、そのために高価な適合を内燃機関において行う必要がないことに、見られる。スタータ発電機1は例えばその出力において互いに異なっていることができ、その際出力の変化は規則的にスタータ発電機1の寸法の変化に伴って生じる。特にスタータ発電機1の軸方向の延びを変化させることができる。同様に原則的に、スタータ発電機1の直径を変化させて、他の出力プロフィールを得ることが可能である。本発明によるスタータ発電機1の構造によって変化せしめられた幾何形状、例えば軸方向の長さ、はエンジンブロック6に何らの構造的な変化ももたらさない。同様に、半径方向で充分な構造スペースがある場合には、直径変化についても同じことである。それにしたがって適合せしめられた種々のスタータ発電機1を備えた種々の内燃機関変化形を積み木原理の形式で組み立てることができる。
【出願人】 【識別番号】500566442
【氏名又は名称】コンテック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【出願日】 平成12年12月11日(2000.12.11)
【代理人】 【識別番号】100061815
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 敏雄 (外4名)
【公開番号】 特開2001−182645(P2001−182645A)
【公開日】 平成13年7月6日(2001.7.6)
【出願番号】 特願2000−376437(P2000−376437)