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【発明の名称】 スタータ
【発明者】 【氏名】亀井 光一郎

【氏名】城山 繁

【氏名】倉垣 昭

【氏名】久本 基

【氏名】小林 武弘

【氏名】片山 英和

【要約】 【課題】外壁体に対する接点部の支持強度向上を図る。

【解決手段】外壁体2より外側に突出した支持部202がバッテリハーネス接続用の接点部22を回転しないように支持する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バッテリハーネス接続用の接点部が外壁体に外壁体の内外に貫通するように設けられたスタータにおいて、接点部を回転しないように支持する支持部が外壁体に設けられたことを特徴とするスタータ。
【請求項2】 支持部が外壁体より外側に突出したことを特徴とする請求項1記載のスタータ。
【請求項3】 バッテリハーネス接続用の接点部が外壁体に外壁体の内外に貫通するように設けられたスタータにおいて、接点部を回転しないように支持する支持部が外壁体の内部空間に収納されたセンタプレートに外壁体より外側に突出するように設けられたことを特徴とするスタータ。
【請求項4】 バッテリハーネス接続用の接点部が外壁体に外壁体の内外に貫通するように設けられたスタータにおいて、接点部を回転しないように支持する支持部が外壁体の内部空間に収納されたブラシホルダベースに外壁体より外側に突出するように設けられたことを特徴とするスタータ。
【請求項5】 バッテリハーネス接続用の接点部が外壁体に外壁体の内外に貫通するように設けられたスタータにおいて、接点部を回転しないように支持する支持部が外壁体に外壁体より外側に突出するように設けられた支持部と外壁体の内部空間に収納されたセンタプレートに外壁体より外側に突出するように設けられた支持部との2重壁構造に形成されたことを特徴とするスタータ。
【請求項6】 バッテリハーネス接続用の接点部が外壁体に外壁体の内外に貫通するように設けられたスタータにおいて、接点部を回転しないように支持する支持部が外壁体に外壁体より外側に突出するように設けられた支持部と外壁体の内部空間に収納されたブラシホルダベースに外壁体より外側に突出するように設けられた支持部との2重壁構造に形成されたことを特徴とするスタータ。
【請求項7】 支持部が接点部に係合されたことを特徴とする請求項1〜6の何れか1つに記載のスタータ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンを始動するためのスタータであって、特に、スタータのバッテリハーネス接続用の接点部と外壁体との支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図12は特開平10−266933号公報で開示されたスタータにおける外壁体への接点部の取付構造を示す断面図である。図12において、100は1つの外壁体としてのヨーク、101はもう1つの外壁体としてのブラケット、102はヨーク100とブラケット101との合せ部において外壁体の内外に貫通するように設けられた接点部、103は接点部102の硬い合成樹脂からなる接点室ケース、104は接点部102のゴムまたは柔らかい合成樹脂からなる接点室カバー、105は接点部102の内外に貫通するように接点室ケース103の天井に設けられた外部接栓、106は外部接栓105と接続するように接点部102の内部に設けられた固定接点、107は接点部102の内部に配置された可動接点である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の接点部102は、接点部102がヨーク100およびブラケット101からなる外壁体に外壁体の内外に貫通するように設けられた構造であるため、外部接栓105に図示しないバッテリハーネスを締結する場合、係る締付力が外部接栓105を経由して接点部102の接点室ケース103や接点室カバー104に印加される。そして、バッテリハーネスを外部接栓105に強固に接続しようと、ナットが強いトルクで締結されると、接点室ケース103および接点室カバー104が外壁体の接点部102との合せ端面から外壁体の径方向に狭い面によるせん断力を受けて破損するような強度不足が懸念される。
【0004】本発明は、前記問題点を解決するために、外壁体に対する接点部の高い支持強を有するスタータを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスタータは、バッテリハーネスが接続される接点部が外壁体に外壁体の内外に貫通するように設けられたスタータにおいて、接点部を回転しないように支持する支持部が外壁体に設けられたことを特徴としている。また、本発明に係るスタータは、支持部が外壁体より外側に突出したたことを特徴としている。また、本発明に係るスタータは、バッテリハーネスが接続される接点部が外壁体に外壁体の内外に貫通するように設けられたスタータにおいて、接点部を回転しないように支持する支持部が外壁体の内部空間に収納されたセンタプレートに外壁体より外側に突出するように設けられたことを特徴としている。また、本発明に係るスタータは、バッテリハーネスが接続される接点部が外壁体に外壁体の内外に貫通するように設けられたスタータにおいて、接点部を回転しないように支持する支持部が外壁体の内部空間に収納されたブラシホルダベースに外壁体より外側に突出するように設けられたことを特徴としている。また、本発明に係るスタータは、バッテリハーネスが接続される接点部が外壁体に外壁体の内外に貫通するように設けられたスタータにおいて、接点部を回転しないように支持する支持部が外壁体に外壁体より外側に突出するように設けられた支持部と外壁体の内部空間に収納されたセンタプレートに外壁体より外側に突出するように設けられた支持部との2重壁構造に形成されたことを特徴としている。また、本発明に係るスタータは、バッテリハーネスが接続される接点部が外壁体に外壁体の内外に貫通するように設けられたスタータにおいて、接点部を回転しないように支持する支持部が外壁体に外壁体より外側に突出するように設けられた支持部と外壁体の内部空間に収納されたブラシホルダベースに外壁体より外側に突出するように設けられた支持部との2重壁構造に形成されたことを特徴としている。また、本発明に係るスタータは、前記支持部のいずれか1つが接点部に係合されたことを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1〜図3は本発明の実施の形態1を示し、図1はスタータを軸方向に沿い切断した全体断面図、図2は接点部周りの平面図、図3は図2を時計方向に90度回転して分解した平面図である。
【0007】図1において、スタータは、金属製のフロントブラケット1と金属製のセンタブラケット2と鉄系金属製のヨーク33及び金属製のリアブラケット3などからなる複数の外壁体で密封状に覆われた、ほぼ弾丸状の外観を呈する。ボルト4がリアブラケット3からヨーク33およびセンタブラケット2を経由してフロントブラケット1に締結されることにより、複数の外壁体は同軸状に結合される。エンジン側のリングギヤ70が入り込むフロントブラケット1の部分は開口部5として形成される。スタータの内部には、出力軸10、電磁スイッチ20、電動機としての直流電動機30、減速機構40、オーバランニングクラッチ50、ピニオンギヤ60などが配置される。そして、電磁スイッチ20やオーバランニングクラッチ50及びピニオンギヤ60が出力軸10と同軸状に配置されたことから、実施の形態1のスタータは同軸型スタータと呼ばれる。電磁スイッチ20はソレノイド部21と接点部22および連動機構23を備える。ヨーク33が一端閉鎖で他端開放の筒状に形成され、このヨーク33の一端閉鎖部がリアブラケット3として使用されれば、ヨーク33とリアブラケット3とが単一体となり、部品点数が削減される。以下の説明において、直流電動機30側を後側と言い、リングギヤ70側を前側と言う。
【0008】図2および図3にも示すように、接点部22は外壁体に外壁体の内外に貫通するように設けられる。接点部22と外壁体との合せ面間はパッキン25でシールされる。接点部22では、合成樹脂のような絶縁材により形成された接点室ベース225と絶縁材により形成された接点室カバー226とが互いに組立てられたことにより、それらの内部には接点室227が密封状に形成される。接点部22は外部接栓228を備える。外部接栓228は、ボルト2281とナット2282とを備える。ボルト2281は、接点室227の外周壁を形成する接点室ベース225の部分に回転しないように貫通する。ボルト2281と接点室ベース225との合せ面間はパッキン24でシールされる。ボルト2281の接点室ベース225より外側に突出した先端部にはナット2282が締結される。そして、図示しないバッテリの正極に接続されたバッテリハーネス80に設けられた端子81がナット2282と接点ベース225との間に挟み付けられるようにボルト2281に嵌め込まれ、ナット2282が図示しないスパナのような工具でボルト2281に締結され、上記バッテリハーネスが外部接栓228に接続される。
【0009】実施の形態1では、接点部22が外壁体であるセンタブラケット2と外壁体であるヨーク33とに外壁体の内外に貫通するように設けられることから、図3に示すように、ヨーク33のセンタブラケット2に合せられる端部には凹部301が形成される。センタブラケット2のヨーク33に合せられる端部には凹部201が凹部301と対応して設けられる。凹部201はセンタブラケット2より外側に突出した平面視コ字形の金属からなる支持部202により後側開放状に囲まれる。そして、パッキン25が接点部22と凹部301との間に挟み込まれるように、かつ、接点部22が凹部201と凹部301とに収納されるように、センタブラケット2とヨーク33とが同軸状に互いに合せられてボルト4(図1参照)で締結されることにより、接点部22の外周面が図2に示すように支持部202で抱持される。なお、図3において、接点部22からの外側への2つの突出部分は外壁体の内部空間に取込まれる後述の電動機側固定接点221の両端部である。
【0010】図1に戻り、出力軸10は直流電動機30よりも前側で電動機軸31と同一直線上に配置される。出力軸10の前端部はフロントブラケット1の前端部に軸受6を介して回転可能に支持される。出力軸10の後端部は減速機構40のインターナルギヤ41の中心部に軸受7を介して回転可能に支持される。出力軸10の後端面には凹部11が形成される。軸受7よりも後側の出力軸10にはフランジ12が外周面より径方向外側に突出する。軸受6と軸受7との間において、出力軸10の外周面には、後側の螺旋状に凹凸するヘリカルスプライン13および前側の環状溝14が形成される。
【0011】電磁スイッチ20は接点部22の他にソレノイド部21と連動機構23とを備える。ソレノイド部21は、励磁コイル211、コイルケース212、コア213およびプランジャ214、プランジャばね215、クラッチ押しばね216、クラッチ押圧部材217、ばね受218を備える。筒状に形成された励磁コイル211は出力軸10の周囲に配置された鉄系金属からなる筒状のコア213とコア213に組付けられた鉄系金属からなる筒状のコイルケース212とで囲まれた内部空間に収納される。
【0012】筒状のプランジャ214はコア213とインターナルギヤ41との間における出力軸10の周囲に配置される。プランジャばね215は、出力軸10を囲むコイル状であって、コア213とプランジャ214との間に配置され、コア213とプランジャ214とにそれらが離れる方向のばね力を与える。そして、コア213がパッキン219を介してフロントブラケット1で前側に行かないように受止められた状態において、励磁コイル211の起磁力により、プランジャ214がプランジャばね215を圧縮しつつ出力軸10に沿い前側に移動する。励磁コイル211の起磁力が消磁すると、プランジャばね215のばね力により、プランジャ214が出力軸10に沿い後側に移動してインターナルギヤ41に突き当たる。
【0013】プランジャ214の内部にはクラッチ押しばね216が装着される。クラッチ押しばね216は、出力軸10を囲むコイル状であって、出力軸10を囲む筒状のクラッチ押圧部材217と出力軸10を囲む環状のばね受218との間に配置され、クラッチ押圧部材217とばね受218とにそれらが離れる方向のばね力を与える。クラッチ押圧部材217がプランジャ214の内部に後側より挿入されると、クラッチ押圧部材217の後側外周面より外側に環状に突出した凸部がプランジャ214の前側内周面より内側に環状に突出した凸部に突き当たり、クラッチ押圧部材217の前側がプランジャ214より前側に突出する。ばね受218はプランジャ214の内部に固定される。プランジャ214がインターナルギヤ41に接触した場合でも、ばね受218は軸受7やインターナルギヤ41と干渉しないようにプランジャ214に設けられる。
【0014】接点部22は、前述の接点室ベース225や接点室カバー226および接点室227ならびに外部接栓228の他に、電動機側固定接点221、バッテリ側固定接点223、可動接点224を備える。これらの電動機側固定接点221とバッテリ側固定接点223および可動接点224は接点室227に配置される。電動機側固定接点221は接点室ベース225に固定され、電動機側固定接点221の接点室カバー226より両側(図1の紙面表裏側)に突出した部分にはブラシ36から延設されたブラシ配線が接続される。電動機側固定接点221の接点室227に位置する部分には励磁コイル211の一端部が接続される。バッテリ側固定接点223は、接点室227の外周壁を形成する接点室ベース225の部分と接点室227の前壁を形成する接点室ベース225の部分とに沿って配置されるように折り曲げられた形状であって、外部接栓228のボルト2281に接触する。バッテリ側固定接点223と電動機側固定接点221とは互いに出力軸10の半径方向に離隔し接点室ベース225に沿い配置される。可動接点224は、バッテリ側固定接点223と電動機側固定接点221とにわたり接続し得る板状であって、連動機構23を介してプランジャ214に連結される。
【0015】そして、プランジャ214が励磁コイル211の起磁力により前側に移動すると、可動接点224が連動機構23により前側に移動して電動機側固定接点221とバッテリ側固定接点223とに接続する。また、プランジャ214がプランジャばね215により後側に移動すると、可動接点224が連動機構23により電動機側固定接点221とバッテリ側固定接点223とから離れる。つまり、プランジャ214が前側または後側に移動することにより、可動接点224は電動機側固定接点221とバッテリ側固定接点223と接触または離れ、可動接点224が電動機側固定接点221とバッテリ側固定接点223との間の電気的な経路に対するオン動作またはオフ動作を行う。
【0016】連動機構23は、接点軸231、シフトプレート232、止輪233、前側押しばね234、後側押しばね235およびばね受236;237;238を備える。接点軸231は、接点室ベース225とブラシホルダベース39とセンタプレート46とパッキン45およびインターナルギヤ41を前後方向に移動可能に貫通し、接点室227とセンタブラケット2の内部空間とに延設される。実施の形態1では、接点軸231はインターナルギヤ41で前後方向に移動可能に支持される。
【0017】シフトプレート232は、プランジャ214の後側外周部に嵌め込まれ、止輪233によりプランジャ214に固定される。シフトプレート232にはインターナルギヤ41よりセンタブラケット2の内部空間に突出した接点軸231の前側小径軸部2311が前後方向に移動可能に貫通する。シフトプレート232よりも前側に突出した前側小径軸部2311の部分にはばね受236が固定される。前側押しばね234は、前側小径軸部2311を囲むコイル状であって、センタブラケット2の内部空間の前壁を形成するフロントブラケット1の部分とばね受236との間に配置される。前側押しばね234はばね受236を介して接点軸231に後側に向くばね力を与える。そして、前側押しばね234のばね力により、接点軸231の後端部が接点室カバー226に突き当たる。接点室227に突出した接点軸231の後側小径軸部2312には、可動接点224およびばね受237が後側より前後方向に移動可能に嵌め込まれる。ばね受237よりも後側の後側小径軸部2312にはばね受238が固定される。後側押しばね235は、後側小径軸部2312を囲むコイル状であって、ばね受237とばね受238との間に配置される。後側押しばね235はばね受237を介して可動接点224に前側に向くばね力を与える。そして、後側押しばね235のばね力により、可動接点224が接点軸231の後側段差部2313に突き当たる。
【0018】つまり、接点軸231が接点室カバー226に突き当り、可動接点224が後側段差部2313に突き当てられた状態において、可動接点224は電動機側固定接点221とバッテリ側固定接点223とから離れてオフ動作している。そして、プランジャ214が励磁コイル211の起磁力により前側に移動し、クラッチ押圧部材217がオーバランニングクラッチ50を前側に押し、ピニオンギヤ60の前側端面がリングギヤ70の後側端面に突き当り、クラッチ押しばね216が圧縮される途中において、シフトプレート232が接点軸231を前側に移動し、可動接点224がバッテリ側固定接点223と電動機側固定接点221とに接触してオン動作する。また、プランジャ214がプランジャばね215のばね力により後側に移動する途中において、シフトプレート232がばね受236より後側に離れ、接点軸231が前側押しばね234のばね力により後側に移動し、可動接点224が電動機側固定接点221とバッテリ側固定接点223とより離れてオフ動作する。
【0019】直流電動機30は、電動機軸31、電機子32、ヨーク33、固定磁極34、コンミュテータ(整流子)35、ブラシ36、ブラシホルダ37、ブラシばね38およびブラシホルダベース39を備える。電機子32は電動機軸31の後側に同軸状に固定された電機子鉄心に電機子コイルを巻付けた形態である。電機子コイルはコンミュテータ35に接続される。直流電動機30には固定磁極34の数により、2極機;4極機;6極機などがある。例えば、6極機の直流電動機の場合、固定磁極34は全部で6個であって、全部の固定磁極34が鉄により筒状に形成されたヨーク33の内周面に固定される。ヨーク33の周方向に隣り合う複数の固定磁極34において、1つの固定磁極34のN極ともう1つの固定磁極34のS極とが交互に配置される。電動機軸31の前端部は筒状のコンミュテータ35の内部を貫通し出力軸10の凹部11に軸受8を介して回転自在に嵌め込まれる。コンミュテータ35の周囲に配置されたブラシホルダ37にはブラシ36とブラシばね38とが格納される。ブラシばね38はブラシ36をコンミュテータ35に押し付ける。ブラシホルダベース39は、コンミュテータ35を囲む金属板からなる環状であって、ブラシホルダ37の前側面に固定されて、ブラシホルダ37と接点室ベース225とを支える。
【0020】減速機構40は、インターナルギヤ41、太陽歯車42、複数の遊星歯車43、遊星歯車軸44、パッキン45およびセンタプレート46を備える。インターナルギヤ41の外周部がセンタブラケット2の内部に後側より嵌め込まれることにより、インターナルギヤ41はセンタブラケット2に固定される。太陽歯車42は電動機軸31の外周面に電動機軸31と一体に回転し得るように設けられる。複数の遊星歯車43は太陽歯車42とインターナルギヤ41とに噛み合うように太陽歯車42とインターナルギヤ41との間に配置される。これらの遊星歯車43は出力軸10のフランジ12に遊星歯車軸44で個別に回転可能に支持される。よって、電動機軸31が回転すると、遊星歯車43が遊星歯車軸44の周りに自転しつつ太陽歯車42の周りを公転し、電動機軸31の回転数が減速されて遊星歯車軸44を介して出力軸10に伝達される。
【0021】センタプレート46は出力軸10を囲む金属板からなる環状であって、インターナルギヤ41の後側開口端面にパッキン45を介して重ね合されて、インターナルギヤ41の後側開口部を覆う。そして、センタプレート46の後側にはブラシホルダベース39が重ね合され、センタプレート46の外周部とブラシホルダベース39の外周部とがセンタブラケット2とヨーク33との合せ面間に装着され、センタプレート46とブラシホルダベース39とがセンタブラケット2の内部空間とヨーク33の内部空間とを隔てる。
【0022】オーバランニングクラッチ50は、クラッチアウタ51とクラッチインナ52と複数のクラッチローラ53とクラッチワッシャ54とクラッチカバー55および軸受56を備えた、一方向クラッチである。クラッチアウタ51は出力軸10のヘリカルスプライン13に噛み合う筒部と、クラッチインナ52と組立てられる際にくさび型の空間を形成するローラカムとで構成される。クラッチインナ52はヘリカルスプライン13よりも前側における出力軸10に軸受56を介して回転可能に装着された筒状である。クラッチローラ53それぞれはクラッチアウタ51とクラッチインナ52が組立てられて形成された内部空間に収納される。クラッチワッシャ54はクラッチローラ53が収納された内部空間を覆うようにクラッチアウタ51の前端面とクラッチインナ52の外周面とにわたって配置される。クラッチカバー55はクラッチアウタ51とクラッチワッシャ54とを抱持する。
【0023】ピニオンギヤ60はクラッチインナ52の外周面にクラッチインナ52と一体に回転し得るように設けられる。ピニオンギヤ60より前側に突出した出力軸10には環状の前側ばね受61と環状の後側ばね受62とが回転可能に装着される。前側ばね受61の内周部は出力軸10の環状溝14に装着された止輪63により止輪63よりも前側に移動しないように受止められる。前側ばね受61と後側ばね受62との間には出力軸10を囲むコイル状のピニオンばね64が配置される。ピニオンばね64の前端部は前側ばね受61の外周面に嵌め込まれる。ピニオンばね64の前端は前側ばね受61の前端部より外側に突出した環状の凸部に突き当たる。ピニオンばね64の後端部は後側ばね受62の外周面に嵌め込まれる。ピニオンばね64の後端は後側ばね受62の後端部より外側に突出した環状の凸部に突当る。ピニオンばね64は後側ばね受62に主力軸10の軸方向と平行に後側に移動するばね力を与える。ピニオンばね64のばね力により、後側ばね受62がクラッチインナ52の前端面および軸受56の前端面に突当ってオーバランニングクラッチ50およびピニオンギヤ60を後側に移動する。ピニオンばね64の内周面と出力軸10の外周面との間には隙間が形成される。
【0024】電動機側固定接点221に一端が接続された励磁コイル211の中間部には図示しない接点部のイグニションスイッチ側端子が接続される。このイグニションスイッチ側端子を備えた接点部は接点部22とは別にセンタブラケット2またはヨーク33に内外に貫通するように絶縁されて設けられる。また、励磁コイル211の他端部はコイルケース212に接続される。
【0025】そして、バッテリの正極がセンタブラケット2またはヨーク33よりも外側においてイグニションスイッチ側端子に図示しないイグニションスイッチを介して配線されるとともに外部接栓228にバッテリハーネス80が接続された状態において、イグニションスイッチがオン動作すると、プランジャ214が励磁コイル211の起磁力によりコア213の方向(前側)に移動し、クラッチ押圧部材217がオーバランニングクラッチ50を前側に押し出し、オーバランニングクラッチ50がヘリカルスプライン13に案内されて一方向に回転しつつ前側に移動し、ピニオンギヤ60の前側端面がリングギヤ70の後側端面に接触すると、ピニオンギヤ60の前側への移動は一旦停止するが、クラッチ押しばね216が収縮し、プランジャ214は移動を続行する。また、上記励磁コイル211の起磁力によるプランジャ214の前側への移動により、可動接点224が連動機構23を介して前側に移動し、可動接点224が電動機側固定接点221とバッテリ側固定接点223とに接続し、直流電動機30が駆動する。
【0026】その状態において、直流電動機30の駆動力が減速機構40から出力軸10を経由してオーバランニングクラッチ50に伝達される。そして、クラッチアウタ51がヘリカルスプライン13を介して回転し、クラッチローラ53がクラッチアウタ51の回転で連れ回されると、クラッチローラ53が図示しないばねのばね力によりクラッチアウタ51の図示しない溝の狭い空間へと移動し、クラッチアウタ51とクラッチインナ52とクラッチローラ53とが係合する。これによって、ピニオンギヤ60が出力軸10と連結されて一方向に回転し、ピニオンギヤ60における歯の山と谷とがリングギヤ70の歯の山と谷に合うと、それまで収縮していたクラッチ押しばね216のばね力により、ピニオンギヤ60がリングギヤ70に噛み合ってリングギヤ70を回転し、エンジンが始動する。
【0027】エンジンが始動し、リングギヤ70の回転が高くなり、ピニオンギヤ60がリングギヤ70の回転で連れ回されると、クラッチローラ53が上記図示しない溝の広い空間へと移動し、クラッチアウタ51とクラッチインナ52とクラッチローラ53との係合が解除される。これによって、ピニオンギヤ60と出力軸10との連結が解除される。その状態において、イグニションスイッチがオフ動作し、励磁コイル211の起磁力が低下し、プランジャ214によるオーバランニングクラッチ50への押圧力が低下すると、ピニオンギヤ60がピニオンばね64のばね力により後側に移動し、ピニオンギヤ60とリングギヤ70と噛み合いが解除され、ピニオンギヤ60がエンジンの回転から切り離される。
【0028】実施の形態1の構造では、図2に示すように、外部接栓228をセンタブラケット2やヨーク33などの外壁体に対して絶縁しつつ支持した接点部22が、センタブラケット2に設けられたコ字形の支持部202で抱持されている。つまり、支持部202の相対峙する両側壁部2021;2022が接点部22の両外側面に接触し、支持部202の両側壁部2021;2022をつなぐ後壁部2023が接点部22の前側面に接触し、これらの両側壁部2021;2022と後壁部2023とが接点部22を抱持している。よって、バッテリハーネス80を接点部22に締結する際、ナット2282を締結する図示しないスパナのような締結工具からの締付力が接点部22に印加されても、支持部202が接点部22を外側より回転しないようにセンタブラケット2の径方向に広い面で支持し、接点部22がセンタブラケット2の凹部201の端面やヨーク33の凹部301の端面からセンタブラケット2の径方向やヨーク33の径方向に狭い面によるせん断力を受けることがなく、接点部22が破損されるような不都合は防止できる。
【0029】支持部202がセンタブラケット2の外側に突出しているので、支持部202に相当する支持部がセンタブラケット2の内側に突出された場合に比べ、スタータをコンパクト化できる。それは、支持部をセンタブラケット2の内側に突出すると、接点部22とブラシホルダベース39との間に支持部202を配置する空間が必要となり、スタータの軸方向長さが大きくなる。これに対し、実施の形態1のように、支持部202がセンタブラケット2より外側に突出した場合は、接点部22とブラシホルダベース39との間に支持部202を配置する空間が不要であり、スタータの軸方向長さは支持部202を設けない場合と同じにすることができ、スタータをコンパクト化できる。また、実施の形態1のように、支持部202がセンタブラケット2より外側に突出した場合は、支持部202の厚さを厚くして支持強度を上げることもできる。
【0030】実施の形態2.図4は本発明の実施の形態2を示す平面図である。図4において、センタブラケット2は前記凹部201に相当する凹部203と凹部203の前縁より板状に外側に突出した前壁部204とを備える。前記支持部202に相当する平面視コ字形の金属からなる支持部461は図1のセンタプレート46にセンタブラケット2やヨーク33より外側に突出するように設けられる。支持部461の相対峙する両側壁部4611;4612をつなぐ後壁部4613と接点部22の接点室ベース225との間には図1のブラシホルダベース39より外側に突出した平面視平坦状の金属からなる壁部391が配置される。
【0031】そして、パッキン25が接点部22と凹部301との間に挟み込まれ、壁部391が接点部22と支持部461との間に挟み込まれ、支持部461が接点部22と凹部203との間に挟み込まれ、かつ、接点部22および支持部461が凹部203と凹部301とに収納されるように、センタブラケット2とヨーク33とが同軸状に互いに合せられて図1のボルト4で締結されることにより、接点部22の外周面が支持部461で抱持される。また、支持部461の後壁部4613には前壁部204が接触する。
【0032】実施の形態2の構造によれば、接点部22がセンタプレート46に設けられた支持部461で回転しないように支持されている。つまり、支持部461の両側壁部4611;4612が接点部22の両外側面に接触し、支持部461の後壁部4613が接点部22の前側面に接触し、これらの両側壁部4611;4612と後壁部4613とが接点部22を抱持している。よって、図1のバッテリハーネス80が外部接栓228に接続される際、ナット2282を締結する図示しないスパナのような工具による締付力が接点部22に印加されても、支持部461が接点部22を外側より回転しないように支持し、接点部22が破損されるような不都合は防止できる。また、支持部461の後壁部4613がセンタブラケット2の前壁部204とブラシホルダベース39の壁部391とで挟み付けられているので、支持部461だけて接点部22の回転を阻止する場合に比べて、支持部461の接点部22への回転阻止力が高くなる。
【0033】支持部461がセンタブラケット2やヨーク33より外側に突出しているので、支持部461が接点部22の周方向両側側に突出した電動機側固定接点221の両端部を避ける必要がないので、支持部461が外壁体の径方向にくびれる部分もなく幅広に形成でき、接点部22に対する支持部461の支持強度を確保することができる。
【0034】実施の形態3.図5は本発明の実施の形態3を示す平面図である。図5において、前記支持部461に相当する支持部392が図1のブラシホルダベース39に設けられ、前記壁部391に相当する壁部462が図1のセンタプレート46にセンタブラケット2やヨーク33より外側に突出するように設けられる。そして、パッキン25が凹部301と接点部22との間に挟み込まれ、接点部22と支持部392とが互いに嵌め合され、壁部462が支持部392と前壁側204との間に挟み込まれ、かつ、接点部22および支持部392が凹部203と凹部301とに収納されるように、センタブラケット2とヨーク33とが同軸状に互いに合せられて図1のボルト4で締結されることにより、接点部22の外周面が支持部361で抱持される。また、支持部392の両側壁部3921;3922をつなぐ後壁部3923には壁部462が接触し、壁部462には前壁部204が接触する。
【0035】実施の形態3の構造によれば、支持部392の両側壁部3921;3922が接点部22の両外側面に接触し、支持部392の後壁部3923が接点部22の前側面に接触し、これらの両側壁部3921;3922と後壁部3923とが接点部22を抱持している。よって、図1のバッテリハーネス80が外部接栓228に接続される際、ナット2282を締結する図示しないスパナのような工具による締付力が接点部22に印加されても、支持部392が接点部22を外側より回転しないように支持し、接点部22が破損されるような不都合は防止できる。また、支持部392の後壁部3923がセンタブラケット2の前壁部204とセンタプレート46の壁部462とで支えられているので、支持部392だけて接点部22の回転を阻止する場合に比べて、支持部392の接点部22への回転阻止力が高くなる。
【0036】支持部392がセンタブラケット2やヨーク33より外側に突出しているので、支持部392が接点部22の周方向両側側に突出した電動機側固定接点221の両端部を避ける必要がないので、支持部392が外壁体の径方向にくびれる部分もなく幅広に形成でき、接点部22に対する支持部392の支持強度を確保することができる。
【0037】実施の形態4.図6は本発明の実施の形態4を示す平面図である。図6において、接点部22がセンタブラケット2の支持部202とセンタプレート46(図1参照)の支持部461とからなる2重壁構造により回転しないように支持されたことにより、支持部202;461の接点部22への回転阻止力がより高くなる。
【0038】実施の形態5.図7は本発明の実施の形態5を示す平面図である。図7において、接点部22がセンタブラケット2の支持部202とブラシホルダベース39(図1参照)の支持部392とからなる2重壁構造により回転しないように支持されたことにより、支持部392;461の接点部22への回転阻止力がより高くなる。
【0039】実施の形態6.図8および図9は本発明の実施の形態6を示し、図8は接点室カバーの一部とセンタプレートの一部との斜視図、図9は接点部周りの平面図である。図8において、接点室カバー226は、相対峙する両側壁部2261;2262の図1のヨーク33より外側に突出した部分それぞれの外側面に受止部2263;2264と突起部2265;2266とを備える。受止部2263は上下に相対峙する溝部22631;22632により形成され、受止部2264は上下に相対峙する溝部22641;22642により形成される。各溝部22631;22632;22641;22642は前側で行止まりになった袋小路に形成される。突起部2265;2266のそれぞれは上下に相対峙する溝部22631;22632の間に配置される。各突起部2265;2266は、後側から前側に行くに従って両側壁部2261;2262からの突出寸法が大きくなる斜面部22651;22661と、両側壁部2261;2262からほぼ直角に突出した前面部22652;22662とを備える。センタプレート46の支持部461における両側壁部4611;4612の先端部には係合孔部46111;46121が個別に形成される。符号463は図1の接点軸231を挿入するための貫通孔である。
【0040】そして、支持部461における側壁部4611が接点室カバー226における受止部2263の上下の溝部22631;22632に挿入され、支持部461における側壁部4612が接点室カバー226における受止部2264の上下の溝部22641;22642に挿入されることにより、図9に示すように、突起部2265と係合孔部46111とが嵌め合され、突起部2266と係合孔部46121とが嵌め合される。
【0041】図9において、ナット2282を締結する図示しないスパナのような工具による締付力Xが接点部22に印加されても、両側壁部4611;4612が受止部2263;2264で外側に広がらないように支持されているので、支持部461が接点部22を外側より回転しないように支持し、接点部22が破損されるような不都合は防止できる。また、受止部2263;2264が袋小路に形成されているので、上記締結力Xにより突起部2265が側壁部4611を前側に押しても、受止部2263が側壁部4611の前側への移動を阻止する。締結力Xが矢印とは逆方向の場合は、係る逆方向の締結力により突起部2266が側壁部4621を前側に押しても、受止部2264が側壁部4612の前側への移動を阻止する。よって、受止部2263;2264が袋小路に形成されれば、側壁部4611;4612に対する受止部2263;2264の押え性が増加する。
【0042】実施の形態7.図10は本発明の実施の形態7を示す平面図である。図10において、前記係合部46111;46121に相当する係合部39211;39221がブラシホルダベース39の支持部392における両側壁部3921;3922の先端部に個別に形成され、ナット2282を締結する図示しないスパナのような工具による締付力Xが接点部22に印加されても、両側壁部3921;3922が受止部2263;2264で外側に広がらないように支持され、支持部392が接点部22を外側より回転しないように支持し、接点部22が破損されるような不都合は防止できる。また、上記締結力Xにより突起部2265が側壁部4611を前側に押しても、袋小路に形成された受止部2263が側壁部3921の前側への移動を阻止する。締結力Xが逆方向の場合は、係る逆方向の締結力により突起部2266が側壁部3922を前側に押しても、袋小路に形成された受止部2264が側壁部3922の前側への移動を阻止する。よって、側壁部3921;3922に対する受止部2263;2264の押え性が増加する。
【0043】実施の形態8.図11は本発明の実施の形態8を示す右側面図である。図11において、ヨーク33が周方向に相対峙する支持部331;332を備える。支持部331;332は凹部301(図3参照)の周方向両側縁部より外側に折曲形成された形態である。そして、接点部22がヨーク33とセンタブラケット2(図3参照)とで挟み付けられる際、支持部331;332がパッキン25を介して接点部22を周方向両側より抱持することにより、支持部331;332が接点部22を外側より回転しないように支持し、接点部22が破損されるような不都合は防止できる。符号251;252はパッキン25の後側部に設けられた延設部である。
【0044】実施の形態8では支持部331;332がヨーク33より外側に突出したが、ヨーク33より内側に突出するように設けても良い。つまり、ヨーク33の接点部11とブラシ36との周方向間には隙間が存在しているのが普通であるので、係る隙間を利用して支持部331;332をヨークより内側に突出すれば、ヨーク33を直径を大きくする必要もなく、支持部331;332とブラシホルダベース39との間の寸法を大きくする必要もないでの、実施の形態1〜7と同様にスタータをコンパクト化できる。
【0045】なお、図2〜図11では図1のバッテリハーネス80と端子81との図示が省略されている。
【0046】各実施の形態では励磁コイル211における一端部側の接点部22の外壁体との支持構造を図示したが、励磁コイル211の図示しないイグニションスイッチ側端子を有する接点部の外壁体との支持構造にも適用できる。
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、外壁体より外側に突出した支持部または外壁体に設けられた支持部またはセンタプレートに設けられた支持部またはブラシホルダベースに設けられた支持部がバッテリハーネス接続用の接点部を回転しないように支持するので、バッテリハーネスを接点部に締結する際、締結力が接点部に印加されても、支持部が接点部を外壁体の径方向に広い面で支持し、接点部が外壁体の接点部との合せ端面から外壁体の径方向に狭い面によるせん断力を受けることはなく、接点部が破損されるような不都合は防止できる。また、外壁体に設けた支持部が外壁体より外側に突出されれば、接点部と外壁体の内部に支持部を配置する特定の空間が不要となり、スタータをコンパクト化できる。また、支持部が外壁体より外側に突出した場合は、支持部の厚さを厚くして支持強度を上げることもできる。また、本発明では、支持部が外壁体の内部空間に収納されたセンタプレートに設けられた支持部と外壁体に設けられた支持部との2重壁構造、または、支持部が外壁体の内部空間に収納されたブラシホルダベースに設けられた支持部と外壁体に設けられた支持部との2重壁構造に形成されれば、支持部の接点部への回転阻止力がより高くなる。また、本発明では、支持部が接点部に係合されれば、支持部が外側に広がらないように支持することができる。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【出願日】 平成11年10月14日(1999.10.14)
【代理人】 【識別番号】100080296
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 純一
【公開番号】 特開2001−115934(P2001−115934A)
【公開日】 平成13年4月27日(2001.4.27)
【出願番号】 特願平11−292610