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【発明の名称】 高圧燃料ポンプ
【発明者】 【氏名】須田 幸市

【氏名】杉浦 立往

【氏名】堀田 明寿

【要約】 【課題】吸入側リード式チェック弁を用いた高圧燃料ポンプにおいて、スピル弁の配設にあたり、ポンプ室のデッドボリュームの増大を防止することを課題とする。

【解決手段】バルブプレート20の両面が第1シートプレート19及び第2シートプレート21にそれぞれ接合され、バルブプレート20には吸入側リード弁体37及び吐出側リード弁体38が形成されている。第1シートプレート19に形成された吸入側連通路33の開口が吸入側リード弁体37によって開閉され、第2シートプレート21に形成された吐出側連通孔21Cの開口が吐出側リード弁体38によって開閉される。第1シートプレート19、バルブプレート20及び第2シートプレート21の中心部にそれぞれスピル用連通孔19D、20D、21Dが形成され、第1シートプレート19の軸線方向外側(上側)にスピル弁29が配設されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 吸入通路が吸入側リード式チェック弁を介してポンプ室に連通され、ポンプ室が吐出側リード式チェック弁を介して吐出通路に連通され、バルブプレートの両面が第1シートプレート及び第2シートプレートにそれぞれ接合され、バルブプレートには吸入側リード弁体及び吐出側リード弁体が形成され、第1シートプレートに形成された吸入側連通路の開口が吸入側リード弁体によって開閉され、第2シートプレートに形成された吐出側連通孔の開口が吐出側リード弁体によって開閉される高圧燃料ポンプにおいて、第1シートプレート、バルブプレート及び第2シートプレートの中心部にそれぞれスピル用連通孔が形成され、第1シートプレートの軸線方向外側にスピル弁が配設されたことを特徴とする高圧燃料ポンプ。
【請求項2】 吸入通路が吸入側リード式チェック弁を介してポンプ室に連通され、ポンプ室が吐出側ボール式チェック弁を介して吐出通路に連通され、バルブプレートの両面が第1シートプレート及び第2シートプレートにそれぞれ接合され、バルブプレートには吸入側リード弁体が形成され、第1シートプレートに形成された吸入側連通路の開口が吸入側リード弁体によって開閉され、第2シートプレートに吐出側弁座が形成されるとともに第1シートプレートに吐出側弁室が形成され、吐出側弁座にボール弁体が押圧され、吐出側弁座がボール弁体によって開閉される高圧燃料ポンプにおいて、第1シートプレート、バルブプレート及び第2シートプレートの中心部にそれぞれスピル用連通孔が形成され、第1シートプレートの軸線方向外側にスピル弁が配設されたことを特徴とする高圧燃料ポンプ。
【請求項3】 第1シートプレートとスピル弁との間にストッパープレートが配設され、ストッパープレートの中心部にはスピル用連通孔が形成され、ストッパープレートがスピル弁体の開放位置を規制するようにされた請求項1又は2の高圧燃料ポンプ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料噴射式内燃機関等に用いられる高圧燃料ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】ポンプボディの上面に燃料吸入通路及び燃料吐出通路が形成され、ポンプボディの下面の収容孔にリーフ弁板(バルブプレート)、弁座板、シリンダが順次に挿入され、シリンダにプランジャが摺動自在に嵌合された高圧燃料ポンプが、特開平9−250427号公報に記載されている。この従来例において、リード弁板は適度の強度と柔軟性とを持つ金属板であり、リード弁板には舌状の吸入側リード弁体及び吐出側リード弁体が形成されている。そして、吸入側リード弁体とポンプボディの弁座とにより吸入側リード式チェック弁が構成され、吐出側リード弁体と弁座板の弁座とにより吐出側リード式チェック弁が構成されている。
【0003】前記の従来例はプランジャのストロークが一定であり、吐出量を正確に制御するにはスピル弁を設けて逃がし油量を調整する必要がある。従来例の高圧燃料ポンプに、逃がし油量調整のためのスピル弁を配設するには、ポンプボディの側部のスペースにスピル弁を配置し、スピル弁とポンプ室との間をポンプボディ内の通路で連通させることとなる。その場合は、通路が長くなるので、ポンプ室のデッドボリュームが大きくなり、吸入側リード式チェック弁の使用によるボンプ室のデッドボリュームの減少が帳消しにされ、ポンプ吐出効率が低下するという問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、吸入側リード式チェック弁を用いた高圧燃料ポンプにおいて、スピル弁の配設にあたり、ポンプ室のデッドボリュームの増大を防止することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、吸入通路が吸入側リード式チェック弁を介してポンプ室に連通され、ポンプ室が吐出側リード式チェック弁を介して吐出通路に連通され、バルブプレートの両面が第1シートプレート及び第2シートプレートにそれぞれ接合され、バルブプレートには吸入側リード弁体及び吐出側リード弁体が形成され、第1シートプレートに形成された吸入側連通路の開口が吸入側リード弁体によって開閉され、第2シートプレートに形成された吐出側連通孔の開口が吐出側リード弁体によって開閉される高圧燃料ポンプにおいて、第1シートプレート、バルブプレート及び第2シートプレートの中心部にそれぞれスピル用連通孔が形成され、第1シートプレートの軸線方向外側にスピル弁が配設されたことを第1構成とする。本発明は、吸入通路が吸入側リード式チェック弁を介してポンプ室に連通され、ポンプ室が吐出側ボール式チェック弁を介して吐出通路に連通され、バルブプレートの両面が第1シートプレート及び第2シートプレートにそれぞれ接合され、バルブプレートには吸入側リード弁体が形成され、第1シートプレートに形成された吸入側連通路の開口が吸入側リード弁体によって開閉され、第2シートプレートに吐出側弁座が形成されるとともに第1シートプレートに吐出側弁室が形成され、吐出側弁座にボール弁体が押圧され、吐出側弁座がボール弁体によって開閉される高圧燃料ポンプにおいて、第1シートプレート、バルブプレート及び第2シートプレートの中心部にそれぞれスピル用連通孔が形成され、第1シートプレートの軸線方向外側にスピル弁が配設されたことを第2構成とする。 本発明は、第1,第2構成において、第1シートプレートとスピル弁との間にストッパープレートが配設され、ストッパープレートの中心部にはスピル用連通孔が形成され、ストッパープレートがスピル弁体の開放位置を規制するようにされたことを第3構成とする。
【0006】
【発明の実施の形態】図1及び図2は本発明の高圧燃料ポンプの実施の形態第1を示す。図1において、ポンプボデー11には軸線方向(縦方向)に向けて貫通した段付の中央孔12が形成され、中央孔12には上端から順に大径孔12A、中径孔12B、小径孔12C、支持孔12D及びリフタ孔12Eが設けられている。外周に上端から順に大径部13A、中径部13B及び小径部13Cが形成されたシリンダ13が、ポンプボデー11の中央孔12に挿入され、シリンダ13の大径部13A、中径部13Bがポンプボデー11の大径孔12A、中径孔12Bにそれぞれ嵌合されている。シリンダ13の小径部13Cはポンプボデー11の小径孔12C及び支持孔12Dに挿通され、小径部13Cの下方部はポンプボデー11のリフタ孔12E内に突出している。
【0007】シリンダ13には軸線方向に向けて貫通した段付のシリンダ孔14が形成され、プランジャ15が摺動自在に嵌合されている。プランジャ15の上端の環状溝に金属製のリング16が装着され、リング16はシリンダ孔14の上部の大径孔に挿入され、リング16によってプランジャ15の下方への抜け出しが防止されている。ポンプボデー11の大径孔12A内でシリンダ13の上側に、第2シートプレート21、バルブプレート20、第1シートプレート19及びストッパープレート18が下から順に配置されている。ポンプボデー11及びストッパープレート18の上面にスピル弁29のブロック体23が当接され、ブロック体23の上面にスピル弁29の電磁制御部22が当接されている。電磁制御部22のケーシング42のフランジ部のボルト挿通孔とブロック体23のボルト挿通孔にボルトが挿通され、ボルトはポンプボデー11のボルト孔に螺合され、電磁制御部22とブロック体23がポンプボデー11に連結されている。
【0008】ブロック体23には横断面L字形の吸入通路24及び吐出通路25が形成され、吸入通路24の入口側には吸入管26が接続され、吐出通路25の出口側には吐出側接続具27が連結されている。ブロック体23の中央部には軸線方向に貫通した挿通孔28が形成され、挿通孔28の下端に隣接した傾斜部に、スピル弁29の弁座が形成され、弁座の下方が弁室となっている。挿通孔28にはスピル弁体30の軸部が移動可能に挿通され、スピル弁体30と弁座によってスピル弁29の開閉が行われる。挿通孔28の下方部と吸入通路24とは逃がし通路31によって連通され、スピル弁29の弁室と吸入通路24との間はスピル弁29の開閉によって連通され又は遮断される。
【0009】図2に示されているように、プレート18〜21にはそれぞれピン孔18A,19A,20A,21Aが形成され、ピン孔18A〜21Aには不図示のピンが挿入され、プレート18〜21の位置決めがなされている。ストッパープレート18の中央部には複数個の貫通したスピル用連通孔18Dが形成され、それらの右左に貫通した吸入側連通孔18B及び吐出側連通孔18Cが形成されている。第1シートプレート19の中央部の上面に浅い凹部19Eが形成され、凹部19Eの中央に貫通したスピル用連通孔19Dが形成されている。第1シートプレート19の凹部19Eはストッパープレート18の複数個のスピル用連通孔18Dに連通され、第1シートプレート19のスピル用連通孔19Dはバルブプレート20のスピル用連通孔20D及び第2シートプレート21のスピル連通孔21Dを通して後述するポンプ室40に連通されている。
【0010】第1シートプレート19の凹部19Eの右左に吸入側連通路33及び吐出側連通路34が形成されている。吸入側連通路33の上面の入口開口33Aはストッパープレート18の吸入側連通孔18Bの出口開口に接続され、吐出側連通路34の上面の出口開口34Bはストッパープレート18の吐出側連通孔18Cの入口開口に接続されている。第1シートプレート19の下面の右側中央寄りの位置に、吸入側連通路33の出口開口33Bが3個形成され、3個の出口開口33Bと入口開口33Aは連通溝によって連通されている。第1シートプレート19の下面の左側には吐出側連通路34の入口開口34Aが形成され、入口開口34Aの上側隣接部分は吐出側リード弁体38が開口するための弁室となり、弁室は出口開口34Bと連通されている。
【0011】バルブプレート20は適度の強度と弾性とを持つ薄い金属板により製作され、バルブプレート20には図2(c) の右側に示す吸入側切欠き35が形成され、吸入側切欠き35によってシャモジに似た形状の3個の吸入側リード弁体37が形成されている。吸入側リード弁体37自体の弾性によって、3個の吸入側リード弁体37は第1シートプレート19の3個の出口開口33Bの周り(吸入側弁座)にそれぞれ当接され、吸入側リード式チェック弁が構成されている。また、バルブプレート20の左側には馬蹄形の吐出側切欠き36が形成され、吐出側切欠き36によってシャモジに似た形状の吐出側リード弁体38が形成されている。吐出側リード弁体38自体の弾性によって、吐出側リード弁体38は第2シートプレート21の吐出側連通孔21Cの出口開口の周り(吐出側弁座)に当接され、吐出側リード式チェック弁が構成されている。
【0012】第2シートプレート21の右側には吸入側連通路39が形成され、吸入側連通路39の大きな入口開口39Aは第2シートプレート21の上面に開口されている。入口開口39Aの下側隣接部分は3個の吸入側リード弁体37が開口するための弁室となっている。第2シートプレート21の下面の右側中央寄りの位置には、吸入側連通路39の出口開口39Bが形成され、出口開口39Bは入口開口39Aと連通されている。シリンダ孔14の大径孔、プランジャ15の上面、第2シートプレート21の下面により囲まれた部分はポンプ室40となる。シリンダ13の上面でシリンダ孔14の半径方向外側に吸入側溝及び吐出側溝が形成されている。第2シートプレート21の出口開口39Bとポンプ室40とは一部が直接連通されかつ残部が吸入側溝を介して連通されている。ポンプ室40と第2シートプレート21の吐出側連通孔21Cの入口開口とは一部が直接連通されかつ残部が吐出側溝を介して連通されている。
【0013】電磁制御部22のケーシング42内には電磁コイル43、固定鉄心44、アーマチュア45、スプリング46が配設され、アーマチュア45にスピル弁体30の軸部の上端が連結されている。電磁コイル43はリード線47によって電子制御ユニットに接続され、電磁コイル43に電流が流れるときアーマチュア45が固定鉄心44に吸引され、スピル弁29が閉じる。電流が遮断されるときアーマチュア45・スピル弁体30はスプリング46によって下方(固定鉄心44から遠ざかる方向)に付勢され、スピル弁29が開き、スピル弁体30がストッパープレート18に接触してスピル弁29の開放位置が規制されている。
【0014】プランジャ15の下端には固定部材49によってリテーナ50が固定され、リテーナ50及び固定部材49の下側にアウタシム51が連結され、リテーナ50の上面外周部・外側面及びアウタシム51の外側面に後述するリフタ56のばね受け部52が当接されている。ポンプボデー11の支持孔12Dとリフタ孔12Eとの間に段部54があり、段部54とばね受け部52との間にスプリング55が装着され、スプリング55の付勢力によってアウタシム51が駆動カム53に接触している。リフタ孔12Eの内面にはリフタ56が摺動自在に嵌合され、リフタ56はリテーナ50に係合され、プランジャ15の移動に応じてリフタ56も移動するように構成されている。プランジャ15の外周には環状のオイルシール57が摺動自在に装着され、オイルシール57は略円筒状の密封部材58の下端に支持されている。密封部材58の上端はポンプボデー11の支持孔12Dに固定され、オイルシール57と密封部材58の内部の空間が密封されている。
【0015】本発明の高圧燃料ポンプの実施の形態第1の作用について説明する。駆動カム53が回転してプランジャ15が下方へ後退するとき、吐出側リード弁体38は第2シートプレート21の吐出側弁座に当接して、吐出側リード式チェック弁は閉じている。ポンプ室40の圧力が低下し、低圧ポンプからの燃料は吸入管26、ブロック体23の吸入通路24、ストッパープレート18の吸入側連通孔18B、第1シートプレート19の吸入側連通路33に流れる。そして、3個の吸入側リード弁体37が第1シートプレート19の吸入側弁座から離れて、吸入側リード式チェック弁が開き、燃料は吸入側リード式チェック弁、第2シートプレート21の吸入側連通路39を通ってポンプ室40に吸い込まれる。
【0016】次にプランジャ15が上方へ前進し、スピル弁29が閉じているとき、吸入側リード弁体37は第1シートプレート19の吸入側弁座に当接して、吸入側リード式チェック弁は閉じている。ポンプ室40内の燃料が加圧され、高圧燃料は、第2シートプレート21の吐出側連通孔21Cに流れ、吐出側リード弁体38を第2シートプレート21の吐出側弁座から離し、吐出側リード式チェック弁を開く。高圧燃料は、更に吐出側リード式チェック弁、第1シートプレート19の吐出側連通路34、ストッパープレート18の吐出側連通孔18C、ブロック体23の吐出通路25、吐出側接続具27を通ってコモンレールへ供給される。電磁コイル43への電流が遮断されるとき、スプリング46の付勢力によってスピル弁29が開き、高圧燃料がプレート21,20のスピル用連通孔孔21D,20D、第1シートプレート19のスピル用連通孔孔19D,凹部19E、ストッパープレート18の複数個のスピル用連通孔孔18D、スピル弁29、逃がし通路31を通ってブロック体23の吸入通路24に戻される。このように、スピル弁29によって高圧燃料が部分的に吸入通路24に戻され、コモンレールへ供給される高圧燃料の量が制御される。
【0017】吸入側リード式チェック弁,吐出側リード式チェック弁を構成するプレート19〜21の上側にストッパープレート18を配設し、ストッパープレート18の上側にスピル弁29の弁室、スピル弁体30、弁座が配設されており、プレート18〜21は相当薄くすることができる。従って、ポンプ室40からスピル弁29(スピル弁体30、弁座)へ至る通路の容積が小さく、スピル弁29の設置によるポンプ室40のデッドボリュームの増大を防止することができる。また、吸入側リード弁体37は3個あり、吸入側リード式チェック弁の流路を広くできるので、吸入側リード弁体37の開ストロークが小さくても必要な低圧燃料が吸入され、第2シートプレート21の厚みを吸入側リード弁体37が1個の場合よりも小さくできる。
【0018】図3、図4は本発明の高圧燃料ポンプの実施の形態第2を示す。実施の形態第2の説明において、図1,図2と同一の部材には図1,図2と同一の符号を図3、図4に付し、その部材の説明は省略する。実施の形態第2では、吸入側チェック弁はリード弁形式であるが、吐出側チェック弁をボール形式とした点に特徴がある。
【0019】図3、図4において、プレート18〜21の左側に吐出側ボール式チェック弁が形成され、吐出側ボール式チェック弁のための孔や室が同一軸線上に形成されている。ストッパープレート18の左側には貫通した複数個の吐出側連通孔61が形成され、ばね受け室62が上面視で吐出側連通孔61の間に形成され、ばね受け室62は下端が開放されている。第1シートプレート19の左側には截頭円錐形の吐出側弁室63が形成され、吐出側弁室63の直径は上端が大きく下端が小さい。バルブプレート20の左側には吐出側連通孔66が形成され、第2シートプレート21の上面左側には吐出側ボール式チェック弁の吐出側弁座67(傾斜面)が形成され、吐出側弁座67の下側に吐出側連通孔が形成されている。吐出側弁室63にボール弁体64が挿入され、ばね受け室62に装着されたスプリング65によってボール弁体64は吐出側弁座67に当接されている。実施の形態第2のその他の構成は、実施の形態第1の構成と同様である。
【0020】本発明の高圧燃料ポンプの実施の形態第2の作用について説明する。駆動カム53が回転してプランジャ15が下方へ後退するとき、ボール弁体64は吐出側弁座67に当接して、吐出側ボール式チェック弁は閉じている。ポンプ室40の圧力が低下し、吸入側リード式チェック弁は実施の形態第1と同様に開き、低圧ポンプからの燃料は実施の形態第1と同じ通路を通ってポンプ室40に吸い込まれる。
【0021】次にプランジャ15が上方へ前進し、スピル弁29が閉じているとき、吸入側リード弁体37は第1シートプレート19の吸入側弁座に当接して、吸入側リード式チェック弁は閉じている。ポンプ室40内の燃料が加圧され、高圧燃料は、第2シートプレート21の吐出側連通孔,吐出側弁座67に向かって流れ、ボール弁体64を吐出側弁座67から離し、吐出側ボール式チェック弁を開ける。高圧燃料は、更に吐出側ボール式チェック弁、バルブプレート20の吐出側連通孔66、第1シートプレート19の吐出側弁室63、ストッパープレート18の複数の吐出側連通孔61、ブロック体23の吐出通路25、吐出側接続具27を通ってコモンレールへ供給される。実施の形態第1と同様に、スピル弁29によって高圧燃料が部分的に吸入通路24に戻され、コモンレールへ供給される高圧燃料の量が制御される。実施の形態第2においても、実施の形態第1と同様にスピル弁29の設置によるポンプ室40のデッドボリュームの増大を防止することができる。
【0022】
【発明の効果】請求項1のものは、吸入側リード式チェック弁及び吐出側リード式チェック弁を構成するための第1シートプレート、バルブプレート及び第2シートプレートの中心部にそれぞれスピル用連通孔が形成され、第1シートプレートの軸線方向外側にスピル弁が配設されている。従って、第1シートプレート、バルブプレート及び第2シートプレートはそれぞれ相当薄く形成することができ、これらの3枚のプレートの中心部に形成されたスピル用連通孔の容積は小さく、スピル弁の配設によるポンプ室のデッドボリュームの増大を防止することができる。請求項2のものは、吸入側リード式チェック弁及び吐出側ボール式チェック弁を構成するための第1シートプレート、バルブプレート及び第2シートプレートの中心部にそれぞれスピル用連通孔が形成され、第1シートプレートの軸線方向外側にスピル弁が配設されている。従って、請求項1のものと同様にスピル弁の配設によるポンプ室のデッドボリュームの増大を防止することができる。請求項3のものは、請求項1,2のものに加えて、第1シートプレートとスピル弁との間にストッパープレートが配設され、ストッパープレートの中心部にはスピル用連通孔が形成されている。従って、請求項1のものと同様にスピル弁の配設によるポンプ室のデッドボリュームの増大を防止することができる。
【出願人】 【識別番号】000116574
【氏名又は名称】愛三工業株式会社
【出願日】 平成12年6月12日(2000.6.12)
【代理人】 【識別番号】100100804
【弁理士】
【氏名又は名称】堀 宏太郎 (外1名)
【公開番号】 特開2001−355542(P2001−355542A)
【公開日】 平成13年12月26日(2001.12.26)
【出願番号】 特願2000−174791(P2000−174791)