| 【発明の名称】 |
内燃機関における燃料供給装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】斎藤芳夫
|
| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 燃料タンク内の燃料を昇圧し、逆止弁を介して第1燃料通路に向けて吐出する燃料ポンプと、燃料ポンプから吐出される昇圧された燃料を、第1の所定圧力A(Kgf /cm2 )に調圧し、第1燃料通路を介してディマンド式燃料圧力制御弁に供給する第1燃料圧力制御弁と、ディマンド式燃料圧力制御弁にて第2の所定圧力B(Kgf /cm2 )に低減され、吸気管内に臨む燃料噴射弁が装着された燃料分配管に供給する第2燃料通路と、を備える内燃機関における燃料供給装置において、燃料噴射弁Jの燃料カット時において、燃料ポンプPを一時的に停止し、第1燃料通路F1内の燃料圧力を、逆止弁P1を介して燃料ポンプPに向けて開放し、第1燃料通路F1内の燃料圧力を第1の所定圧力A(Kgf /cm2 )以下に低減したことを特徴とする内燃機関における燃料供給装置。 【請求項2】 燃料タンク内の燃料を昇圧し、逆止弁を介して第1燃料通路に向けて吐出する燃料ポンプと、燃料ポンプから吐出される昇圧された燃料を、第1の所定圧力A(Kgf /cm2 )に調圧し、第1燃料通路を介してディマンド式燃料圧力制御弁に供給する第1燃料圧力制御弁と、ディマンド式燃料圧力制御弁にて第2の所定圧力B(Kgf /cm2 )に低減され、吸気管内に臨む燃料噴射弁が装着された燃料分配管に供給する第2燃料通路と、を備える内燃機関における燃料供給装置において、第1燃料圧力制御弁Rのスプリング室14内に縮設され、弁体16を含むダイヤフラム12を燃料室13側に向けて付勢する第1スプリングS1の一端S1Aを、バネ受体6に係止するとともに該バネ受体を電磁装置Lの可動鉄心3と同期的に移動するよう一体的に接続し、燃料噴射弁Jの燃料カット時において、電磁装置を駆動することによってバネ受体6を変位し、第1スプリングS1のバネ力を、通常設定バネ力に比較して弱くしたことを特徴とする内燃機関における燃料供給装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、燃料タンク内の燃料を燃料ポンプによって昇圧し、この昇圧された燃料が第1燃料圧力制御弁にて第1の所定圧力に調圧されてディマンド式燃料圧力制御弁に供給され、次いでディマンド式燃料圧力制御弁にて第2の所定圧力に調圧されて低減された燃料が燃料分配管に装着された燃料噴射弁を介して機関に連なる吸気管内に向けて噴射供給される内燃機関における燃料供給装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の内燃機関における燃料供給装置について図3により説明する。Tは内部に燃料が貯溜される燃料タンクであり、Pは燃料タンクT内の燃料を吸入して吐出する電動式の燃料ポンプであり、燃料ポンプPによって昇圧され、逆止弁P1を介して吐出される燃料は第1燃料通路F1を介して後述するディマンド式燃料圧力制御弁DRに供給される。Rは第1燃料圧力制御弁であり、弁本体10とカバー11との間にダイヤフラム12が挟持され、ダイヤフラム12と弁本体10の凹部とにより燃料室13が形成され、カバー11の凹部とダイヤフラム12とによりスプリング室14が形成される。燃料室13にはリターン通路15と燃料導入路F3とが開口するもので、燃料導入路F3の上流側は第1燃料通路F1に連なり、リターン通路15の下流側は燃料タンクT内に開口する。スプリング室14内には第1スプリングS1が縮設されるもので、これによるとダイヤフラム12及びダイヤフラム12と一体的に形成されるとともにリターン通路15の開口に臨んで配置された弁体16は燃料室13側に付勢される。尚、スプリング室14は開口11Aを介して燃料タンクT内へ連絡される。又Mは第1燃料通路F1に配置されたメインフィルタであり燃料ポンプPから第1燃料通路F1を流下する燃料中に含まれる異物を除去する役目をなす。ディマンド式燃料圧力制御弁DRは以下よりなる。弁本体20とカバー21との間にダイヤフラム22が挟持され、ダイヤフラム22と弁本体20の凹部とにより燃料室23が形成され、カバー21の凹部とダイヤフラム22とによりスプリング室24が形成される。燃料室23内には弁座25を介して弁孔26が開口するとともに第2燃料通路F2が開口するもので、前記弁孔内には第2スプリングS2とによって弁座25に向けて押圧される弁体27が移動自在に配置される。又、第2燃料通路F2の下流は燃料噴射弁Jを備える燃料分配管Dの燃料分配路D1に接続されるもので、燃料噴射弁Jから噴射される燃料は吸気管Kの吸気路K1を介して図示せぬ機関に供給される。又、前記スプリング室には第3スプリングS3が縮設されるもので、これによるとダイヤフラム22、ダイヤフラム22に一体的に取着されて弁体27に臨む押圧杆28は燃料室23側に付勢される。そして前記第3スプリングS3のバネ力が第2スプリングS2のバネ力より強く設定されることから燃料室23、スプリング室24に何等の圧力が作用しない状態において、弁体27は押圧杆28によって下方へ押圧され、弁体27は弁座25を開放保持する。尚、29はディマンド式燃料圧力制御弁DRのスプリング室24と吸気管Kとを連絡する第3負圧通路であり、この第3負圧通路29は、吸気管Kの吸気路K1内に生起する負圧をディマンド式燃料圧力制御弁DRのスプリング室24に導入するものであり、燃料噴射弁Jの噴射雰囲気である吸気管Kの吸気路K1内圧力に対して常に設定圧力分高くなるよう燃料圧力を保持することができる。又、前記第1燃料通路の下流側はディマンド式燃料圧力制御弁DRの弁孔26に連絡される。 【0003】かかる従来の燃料供給装置によると、燃料タンクT内の燃料は、燃料ポンプPによって昇圧され逆止弁P1を燃料圧力によって開放して吐出されるもので、この昇圧された燃料はメインフィルターMによって異物が除去されるとともに燃料導入路F3を介して第1燃料圧力制御弁Rの燃料室13内へ流入し、弁体16を含むダイヤフラム12をスプリング室14側へ移動させ、設定された第1の所定圧力AKgf /cm2 (例えば3.5Kgf /cm2 )で第1スプリングS1のバネ力と釣り合って前記第1の所定圧力AKgf /cm2 に調圧する。このとき、燃料室13内の燃料は、弁体16の開口に応じてリターン通路15を介して燃料タンクT内へ排出される。そして前記第1の所定圧力AKgf /cm2 に調圧された燃料が第1燃料通路F1を介してディマンド式燃料圧力制御弁DRに向けて供給される。ディマンド式燃料圧力制御弁DRの弁孔26には第1の所定圧力AKgf /cm2 を有する燃料が供給され、この燃料が開口状態にある弁座25を介して燃料室23内へ供給されることによってダイヤフラム22が第3スプリングS3を圧縮して上動するものであり、これによって弁体27が弁座25を閉塞し、第2の所定圧力BKgf /cm2 (例えば3Kgf /cm2 )に低減して調圧する。そしてこの第2の所定圧力BKgf /cm2 を有する燃料が第2の燃料通路F2を介して燃料分配管Dの燃料分配路D1へ供給され、次いで燃料噴射弁Jから吸気管Kの吸気路K1内に向けて噴射供給される。以上のように、第1燃料圧力制御弁Rによって第1の所定圧力AKgf /cm2 に調圧されて第1燃料通路F1に供給される燃料圧力AKgf /cm2 (例えば3.5Kgf /cm2 )を有する燃料は、ディマンド式燃料圧力制御弁DRによって第1の所定圧力AKgf /cm2 (3.5Kgf /cm2 )より低い第2の所定圧力にBKgf /cm2 (3Kgf /cm2 )に調圧されて燃料分配管Dに供給される。そして、燃料噴射弁Jからの燃料消費によって第2燃料通路F2を含む燃料室23内の燃料圧力が第2の所定圧力(3Kgf /cm2 )より低下すると、ダイヤフラム22は第3スプリングS3のバネ力によって下方向へ変位し、これによって押圧杆28が弁体27を下方に移動させて弁座25を開放して、第1燃料通路F1内の第1の所定圧力(3.5Kgf /cm2 )を有する燃料を弁座25を介して再び燃料室23内へ供給するもので、燃料室23内の燃料圧力が第2の所定圧力(3Kgf /cm2 )に調圧された状態で再び弁体27が弁座25を閉塞する。従って、弁体27が燃料室23内の圧力に応じて弁座25をくり返して開閉することにより第2燃料通路F2内の燃料圧力を第2の所定圧力BKgf /cm2 (3Kgf /cm2 )に調圧する。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】かかる従来の燃料供給装置において、機関の急減速時等において、燃料噴射弁Jより燃料の噴射が一時的に停止される。一方燃料噴射弁Jを備える燃料分配管D、第2燃料通路F2は機関の近傍であって且つ車輌のエンジンルーム内に配置されていることから大きく加熱されるもので、これによると第2燃料通路F2内の燃料は膨張し、燃料分配管D、第2燃料通路F2、ディマンド式燃料圧力制御弁DRの燃料室23内の燃料圧力は第2の所定圧力BKgf /cm2 (3Kgf /cm2)を超えて大きく上昇する。そして、ディマンド式燃料圧力制御弁DRの燃料室23内の燃料圧力が{第1燃料通路F1内の第1の所定圧力AKgf /cm2 (3.5Kgf /cm2 )+第2スプリングS2のバネ力(例えば0.5Kgf /cm2 )}を超えた圧力状態において、弁体27が第2スプリングS2のバネ力に抗して弁座25を開放することによって燃料室23内の過大な燃料圧力は第1燃料通路F1に向けて戻される。より具体的に述べると燃料室23内の燃料圧力が(3.5Kgf /cm2 +0.5Kgf /cm2 )の和である4Kgf /cm2 を超えた状態において燃料室23内の過大な燃料圧力が第1燃料通路F1に向けて開放され、燃料室23内の燃料圧力が4Kgf /cm2 を超えて大きく上昇することが抑止される。然しながら、前記状態において燃料室23、第2燃料通路F2を含む燃料分配管D内の燃料圧力は4Kgf /cm2 を超えて上昇することはないもののディマンド式燃料圧力制御弁DRが通常時において調圧する第2の所定圧力BKgf /cm2 (3Kgf /cm2 )に比較すると4Kgf /cm2 に近いかなり高圧力を有する燃料がそれら配管内に存在することになる。そして前記燃料の供給が停止される機関の急減速状態が解除されて通常の機関運転状態に復帰されると、燃料噴射弁Jより、高圧力を有する燃料が吸気管K内に噴射されるもので、これによると混合気濃度が濃化傾向にあって機関の運転性が阻害されるとともに有害排気ガス成分の排出を低減できない。 【0005】本発明は前記不具合に鑑み成されたもので、機関の急減速状態が解除されて通常の機関運転状態に復帰した際において、燃料噴射弁から噴射供給される燃料を適正に制御することができ、もって機関の運転性を良好に維持することができるとともに有害排気ガス成分の排出を効果的に抑止することのできる内燃機関における燃料供給装置を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を達成する為の手段】本発明になる内燃機関における燃料供給装置は前記目的を達成する為に、燃料タンク内の燃料を昇圧し、逆止弁を介して第1燃料通路に向けて吐出する燃料ポンプと、燃料ポンプから吐出される昇圧された燃料を、第1の所定圧力A(Kgf /cm2 )に調圧し、第1燃料通路を介してディマンド式燃料圧力制御弁に供給する第1燃料圧力制御弁と、ディマンド式燃料圧力制御弁にて第2の所定圧力B(Kgf /cm2 )に低減され、吸気管内に臨む燃料噴射弁が装着された燃料分配管に供給する第2燃料通路と、を備える内燃機関における燃料供給装置において、燃料噴射弁の燃料カット時において、燃料ポンプを一時的に停止し、第1燃料通路内の燃料圧力を、逆止弁を介して燃料ポンプに向けて開放し、第1燃料通路内の燃料圧力を第1の所定圧力A(Kgf /cm2 )以下に低減したことを第1の特徴とする。 【0007】更に本発明になる内燃機関における燃料供給装置は前記目的を達成する為に、燃料タンク内の燃料を昇圧し、逆止弁を介して第1燃料通路に向けて吐出する燃料ポンプと、燃料ポンプから吐出される昇圧された燃料を、第1の所定圧力A(Kgf /cm2 )に調圧し、第1燃料通路を介してディマンド式燃料圧力制御弁に供給する第1燃料圧力制御弁と、ディマンド式燃料圧力制御弁にて第2の所定圧力B(Kgf /cm2 )に低減され、吸気管内に臨む燃料噴射弁が装着された燃料分配管に供給する第2燃料通路と、を備える内燃機関における燃料供給装置において、第1燃料圧力制御弁のスプリング室内に縮設され、弁体を含むダイヤフラムを燃料室側に向けて付勢する第1スプリングの一端を、バネ受体に係止するとともに該バネ受体を電磁装置の可動鉄心と同期的に移動するよう一体的に接続し、燃料噴射弁の燃料カット時において、電磁装置を駆動することによってバネ受体を変位し、第1スプリングのバネ力を、通常設定バネ力に比較して弱くしたことを第2の特徴とする。 【0008】 【作用】前記第1の特徴によると、機関の急減速運転時において燃料噴射弁からの燃料の供給がカットされると、それと同期して燃料ポンプの駆動が一時的に停止される。これによると燃料ポンプから逆止弁を開放側に付勢していた昇圧された燃料の流れが停止されることになり、逆止弁は自身が有する自重及び逆止弁の前後の圧力差によってその開口を徐々に閉塞する側へ移動する。そして逆止弁が徐々に開口を閉塞する間において第1燃料通路内の第1の所定圧力AKgf /cm2 を有する燃料圧力が燃料ポンプに向けて開放されるもので、これによって第1燃料通路内の燃料圧力を通常の第1の所定圧力AKgf /cm2 より低減することができる。以上によると、機関の急減速運転時における第2燃料通路内の燃料圧力を、第1燃料通路内の燃料圧力の低下分に相当して低下できるもので、これによって急減速運転状態から通常運転状態へ復帰した際における混合気の濃化傾向を抑止できる。 【0009】又、本発明の第2の特徴によると、機関の急減速運転時において燃料噴射弁からの燃料の供給がカットされると、それと同期して電磁装置が駆動してバネ受体が変位し、第1スプリングのバネ力が通常設定されるバネ力に比較して弱く設定される。これによると、ダイヤフラムは第1スプリングのバネ力が弱くなった分、更にスプリング室側に移動されて弁体がリターン通路をより開放するもので、第1燃料通路内の燃料圧力を通常の第1の所定圧力AKgf /cm2 より低下させることができる。従って、機関の急減速運転時における第2燃料通路内の燃料圧力を、第1燃料通路内の燃料圧力の低下分に相当して低下できるもので、これによって通常運転状態への復帰時における混合気の濃化傾向が抑止される。 【0010】 【実施例】以下、本発明になる内燃機関における燃料供給装置の一実施例について図1により説明する。尚、図3と同一構造部分は同一符号を使用して説明を省略する。Eは各種センサーからの信号が入力されて燃料噴射弁Jに向けて駆動信号を出力するとともに燃料ポンプPに向けて駆動信号及び非駆動信号を出力するECUである。尚、ECUEは図示されぬ他の機器に対しても信号を出力する。ECUEから燃料ポンプPに向けて出力される信号は以下である。すなわち、機関の急減速運転以外の運転時にあっては、ECUEから燃料ポンプPに向けて駆動信号が出力されるもので、これによると燃料ポンプPは駆動して燃料タンクT内の燃料を昇圧し、逆止弁P1を開放して第1燃料通路F1内に昇圧された燃料を継続的に供給する。一方、機関の急減速運転時においては、例えば吸気圧センサー、絞り弁開度センサー、絞り弁変位速度センサー(共に図示せず)等のセンサーからの信号がECUEに入力され、ECUEから燃料ポンプPに向けて非駆動信号が出力されるもので、これによると燃料ポンプPは、かかる機関の急減速運転時において非駆動状態を保持し、燃料を逆止弁P1、第1燃料通路F1に向けて供給することがない。 【0011】次にその作用について説明する。第1に機関の急減速運転以外の通常運転時について説明する。燃料ポンプPはECUEからの駆動信号によって駆動し、燃料タンクT内の燃料を昇圧して逆止弁P1に向けて燃料を吐出するもので、昇圧された燃料圧力を受ける逆止弁P1は、図において上方向へ移動して弁座P2を開放し、第1燃料通路F1に向けて昇圧された燃料が吐出される。そして、この昇圧された燃料が燃料導入F3を介して第1燃料圧力制御弁Rの燃料室13内に供給されるや、即座にダイヤフラム12が変位して従来と同様の燃料圧力の調圧作用を行なうことができるもので、第1燃料通路F1内の燃料圧力を遅滞なく第1の所定圧力AKgf /cm2 (3.5Kgf /cm2 )に調圧できる。そして、この第1の所定圧力AKgf /cm2 を有する燃料は、弁座25を介してディマンド式燃料圧力制御弁DRの燃料室23内へ供給されるもので、ディマンド式燃料圧力制御弁DRによって従来と同様に第2の所定圧力BKgf /cm2 (3Kgf/cm2 )に低減されて調圧された燃料が第2燃料通路F2、燃料分配管Dを介して燃料噴射弁Jに供給され、ECUEからの駆動信号によって動作する燃料噴射弁Jから吸気路K1内に噴射され、もって前記機関の運転を良好に行なうことができる。 【0012】次に機関の急減速運転状態について説明する。かかる機関の急減速運転時において、ECUEには絞り弁Wの閉方向回転速度信号、絞り弁Wの開度位置信号、吸気路K1内の負圧信号等が入力され、ECUEから第1には燃料噴射弁Jに向けて急減速状態信号が出力され、燃料噴射弁Jは燃料の噴射供給を一時的に停止(燃料カット)する。ECUEから第2には燃料ポンプPに向けて非駆動信号(非通電)が出力されるもので、これによると燃料ポンプPは回転を中止し、燃料タンクT内の燃料を吸入、吐出作用は停止して逆止弁P1、第1燃料通路F1への燃料供給が行なわれない。ここで逆止弁P1について着目すると、逆止弁P1に向かう燃料流れが無くなったことにより、逆止弁P1を弁座P2より開放側へ付勢する付勢力が減少したこと。及び燃料ポンプPが停止されたことにより弁座P2より上流側である燃料ポンプ内の燃料圧力が減少して逆止弁P1の前後に圧力差が生ずること。(逆止弁P1の下方に加わる燃料圧力が逆止弁P1の上方に加わる燃料圧力に比較して低下すること)更には逆止弁P1は自重を有すること。から逆止弁P1は徐々に下方の弁座P2に向けて降下し、遂には弁座P2を閉塞する。ここで前記逆止弁P1の降下について着目すると、逆止弁P1は弁座P2を含む燃料流路内に配置されて燃料中に存在することから燃料の抵抗を受け瞬時に弁座P2に向けて降下するものでなく、徐々に開口を減少しつつ降下して遂には弁座P2を閉塞することになる。以上によれば逆止弁P1が徐々に降下する時間内において、第1燃料通路F1内の第1の所定圧力AKgf /cm2 (3.5Kgf /cm2 )に調圧された燃料圧力は逆止弁P1の周囲の開口を介して減圧状態にある燃料ポンプP内に開放されるもので、これによると第1燃料通路F1内の燃料圧力を第1の所定圧力AKgf /cm2(3.5Kgf /cm2 )に比較して低減された第2の所定圧力CKgf /cm2 (例えば3Kgf /cm2 )に減圧することができる。以上によると、ディマンド式燃料圧力制御弁DRの弁体27には{第1燃料通路F1内の第3の所定圧力CKgf /ccm2(3Kgf /cm2 )+第2スプリングS2のバネ力0.5Kgf /cm2 }である3.5Kgf /cm2 の閉塞力が作用することになる。 【0013】一方、前記燃料噴射弁の燃料の供給が停止されたこと。及び燃料分配管D、第2燃料通路F2が加熱されること。によると第2燃料通路F2内の燃料圧力が大きく上昇するものであるが、本発明にあっては第2燃料通路F2内の燃料圧力が3.5Kgf /cm2 を超えた状態において即座にディマンド式燃料圧力制御弁DRの弁体27が弁座25を開放し、この上昇した燃料圧力を第1燃料通路F1へと戻すものである。従って、燃料分配管D、第2燃料通路F2、内には3.5Kgf /cm2 を超える燃料圧力が保持されることがない。要するに第1燃料通路F1の第1の所定圧力AKgf /cm2 (3.5Kgf /cm2 )と第3の所定圧力CKgf /cm2 (3Kgf /cm2 )の差(A−C)Kgf /cm2 、具体的には0.5Kgf /cm2 に相当して燃料分配管Dを含む第2燃料通路F2内の燃料圧力を低減できたものである。 【0014】従って、機関の急減速運転が終了して通常の機関運転に復帰した際、前記燃料圧力の低減(0.5Kgf /cm2 低減)に相当して燃料噴射弁Jからの燃料噴射量を自動的に減少できるので、機関の運転性が大きく阻害されたり、有害排気ガス成分の排出が増加したりする不具合が解消できたものである。又、過剰な燃料の排出が抑止されたことは燃料の無駄な消費が改善されたもので、これによって燃料経済性の向上を達成できたものである。 【0015】本発明の他の実施例について図2により説明する。図1の実施例とは第1燃料圧力制御弁が異なる。電磁装置Lは以下よりなる。筒状のコイル1の内方に固定鉄心2が固定配置され、それに対向して可動鉄心3が移動自在に配置され、固定鉄心2と可動鉄心3間にスプリング5が縮設される。コイル1に通電されると可動鉄心3はスプリング5のバネ力に抗して固定鉄心2側(左方)に移動し、コイル1への通電が断たれると可動鉄心3はスプリング5のバネ力によって固定鉄心2より離れて右方へ移動する。第1燃料圧力制御弁Rのスプリング室14内に縮設されるスプリングS1の一端S1Aはバネ受体6に係止され他端S1Bはダイヤフラム12上のリテーナに係止される。そして、このバネ受体6は可動鉄心3と同期的に移動するよう一体的に接続形成される。又、前記電磁装置Lに配置されるスプリング5は、第1燃料圧力制御弁Rの第1スプリングS1のバネ力より強い設定され、電磁装置Lのコイル1への非通電時においてバネ受体6はスプリング5のバネ力によってスプリング室14側(図において右方)へ押圧されて第1位置状態を保持し、電磁装置Lのコイル1への通電時においてバネ受体6はスプリング5のバネ力に抗して外方(図において左方)へ移動して第2位置状態を保持する。又、前記電磁装置にはECUEから駆動信号と非駆動信号が出力される。 【0016】次にその作用について説明する。第1に機関の急減速運転以外の通常運転時について説明する。かかる状態において、ECUEから電磁装置Lのコイル1に向けて駆動信号が出力されるものでなく非通電状態に保持される。これによるとバネ受体6を含む可動鉄心3はスプリング5のバネ力によって右方端の第1位置状態に保持され、この第1位置状態にあるバネ受体6(バネ受体6が右方端にある状態)によって第1スプリングS1のバネ力が設定され、これによって第1燃料圧力制御弁Rは第1の所定圧力AKgf /cm2 (3.5Kgf /cm2)の燃料圧力を調圧して第1燃料通路F1内の燃料圧力をAKgf /cm2 に保持し、この第1の所定圧力AKgf /cm2 を有する燃料がディマンド式燃料圧力制御弁DRに供給され、ディマンド式燃料圧力制御弁DRにて第1の所定圧力AKgf /cm2 に比較して減圧された第2の所定圧力BKgf /cm2 (3Kgf /cm2 )に調圧され、この燃料が第2燃料通路F2を介して燃料噴射弁Jに供給される。 【0017】次いで、機関が急減速運転されると、ECUEには機関の急減速運転状態におけるセンサーからの信号が入力され、ECUEから第1に燃料噴射弁Jに対する燃料カット信号が出力され、第2に、電磁装置Lのコイル1に向けて駆動信号が出力されて、コイル1に通電される。これによるとバネ受体6を含む可動鉄心3は、電磁装置Lに生起する磁力により、スプリング5のバネ力に抗して左動し、第2位置状態を保持する。このバネ受体6の第2位置状態によると、第1スプリングS1のセット長がバネ受体6の左方向へのストロークに相当して長くなり、第1スプリングS1のバネ力を弱くすることができる。以上によると、第1燃料圧力制御弁Rが調圧する圧力を、第1の所定圧力AKgf/cm2 (3.5Kgf /cm2 )に比較して低減された第3の所定圧力CKgf /cm2(例えば3Kgf /cm2 )に減圧することができ、この第3の所定圧力CKgf /cm2 が第1燃料通路F1内に供給されることになる。そして、この第1燃料通路F1内の燃料圧力を第1の所定圧力AKgf /cm2 に比較して低減できたことは、燃料分配管D、第2燃料通路F2内には、前記第1の実施例と同様に3.5Kgf /cm2 を超える燃料圧力が保持されることがない。従って、機関の急減速運転が終了して通常の機関運転に復帰した際、前記燃料圧力の低減(0.5Kgf /cm2 低減)に相当して燃料噴射弁Jからの燃料噴射量を自動的に減少でき、混合気が濃化傾向となることが抑止される。ここで本実施例の特徴的なことは、機関の急減速運転時において、継続的に第1スプリングS1のバネ力を弱めることができ、継続的に第1燃料通路F1内の燃料圧力をもっとも低減された第3の所定圧力CKgf /cm2 に保持できたことにある。尚、本実施例において用いた第1の所定圧力AKgf /cm2 、第2の所定圧力BKgf /cm2 、第3の所定圧力CKgf /cm2 は適宜選定されるもので前記具体的数値に何等限定されるものでない。 【0018】 【発明の効果】以上の如く、本発明の第1の特徴によると、燃料噴射弁の燃料カット時において、燃料ポンプを一時的に停止し、第1燃料通路内の燃料圧力を、逆止弁を介して燃料ポンプに向けて開放し、第1燃料通路内の燃料圧力を第1の所定圧力A(Kgf /cm2 )以下に低減したので、機関の急減速運転時において、第2燃料通路内の燃料圧力が第2の所定圧力に比較して大きく上昇することが抑止でき、これによって急減速運転から通常運転に復帰した際における混合気の濃化傾向を抑止でき、運転性の悪化、有害排気ガス成分の増加を抑止でき、更には燃料経済性の悪化を改善できる。第1燃料圧力制御弁のスプリング室内に縮設され、弁体を含むダイヤフラムを燃料室側に向けて付勢する第1スプリングの一端を、バネ受体に係止するとともに該バネ受体を電磁装置の可動鉄心と同期的に移動するよう一体的に接続し、燃料噴射弁の燃料カット時において、電磁装置を駆動することによってバネ受体を変位し、第1スプリングのバネ力を、通常設定バネ力に比較して弱くしたので、前記第1の効果に加え、機関の急減速運転時において第1燃料通路内の燃料圧力を継続的に第3の所定圧力に調圧保持できるとともに第3の所定圧力をバネ受体のストロークを変更することによって自在に設定できる。又、バネ受体を電磁装置によって駆動操作したので第1燃料圧力制御弁のカバーと一体形成することが可能で、更にはそれらの設置の自由度を高めることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000141901 【氏名又は名称】株式会社ケーヒン
|
| 【出願日】 |
平成12年6月9日(2000.6.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076358 【弁理士】 【氏名又は名称】池田 宏
|
| 【公開番号】 |
特開2001−355530(P2001−355530A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月26日(2001.12.26) |
| 【出願番号】 |
特願2000−173477(P2000−173477) |
|