| 【発明の名称】 |
排気ガス還流制御弁及びその排気ガス還流制御弁を備えた吸気通路形成部材 |
| 【発明者】 |
【氏名】山田 康敬
【氏名】布目 博之
【氏名】小林 昌弘
【氏名】鈴木 敏郎
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| 【要約】 |
【課題】バルブのバルブシャフトを吸入空気により冷却することのできる排気ガス還流制御弁及びその排気ガス還流制御弁を備えた吸気通路形成部材を提供する。
【解決手段】バルブボディ10に形成されたEGRガス流入路16a及びEGRガス流出路16b,16cを有するEGRガス通路を、そのバルブボディ10に設けたアクチュエータ30により作動するバルブ21A,21Bで開閉する。EGRガス流出路16cに対し吸入空気の一部を導入可能とする。バルブ21A,21Bのバルブシャフト20が吸入空気により冷却される。バルブシャフト20の軸受部分にはオイルシール25を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バルブボディに形成されたEGRガス流入路及びEGRガス流出路を有するEGRガス通路を、そのバルブボディに設けたアクチュエータにより作動するバルブで開閉することによって、内燃機関における排気ガスの一部を吸入空気中に還流するEGRガス量を調節する排気ガス還流制御弁であって、前記EGRガス流出路に対し前記吸入空気の一部を導入可能としたことを特徴とする排気ガス還流制御弁。 【請求項2】 請求項1に記載の排気ガス還流制御弁であって、前記EGRガス通路が1つのEGRガス流入路及び相反する方向に配置される2つのEGRガス流出路を有し、バルブシャフトが前記各EGRガス流出路にそれぞれ通じる通路部分を開閉する2個のバルブを有していることを特徴とする排気ガス還流制御弁。 【請求項3】 請求項1又は2に記載の排気ガス還流制御弁であって、前記バルブシャフトの軸受部分にオイルシールを設けたことを特徴とする排気ガス還流制御弁。 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の排気ガス還流制御弁であって、前記バルブボディを、吸入空気が流れる吸気通路を形成する吸気通路形成部材に対し取付け可能に形成し、前記EGRガス流入路は、前記吸気通路形成部材の外部に開口される流入口を有し、前記EGRガス流出路は、前記吸気通路形成部材の吸気通路に開口される流出口及び吸気導入口を有していることを特徴とする排気ガス還流制御弁。 【請求項5】 請求項4に記載の排気ガス還流制御弁であって、前記バルブボディには、EGRガス流出路の流出口及び吸気導入口を備える差し込み部が、前記吸気通路形成部材の吸気通路に対して突出可能に形成されていることを特徴とする排気ガス還流制御弁。 【請求項6】 請求項5に記載の排気ガス還流制御弁であって、前記差し込み部において前記吸気通路の上流側に向けられる側壁部の外側面が吸入空気の流れに対して傾斜していることを特徴とする排気ガス還流制御弁。 【請求項7】 請求項4〜6のいずれかに記載の排気ガス還流制御弁であって、前記EGRガス流出路の流出口が吸入空気の流れに対してほぼ直交するように形成されていることを特徴とする排気ガス還流制御弁。 【請求項8】 請求項4〜7のいずれかに記載の排気ガス還流制御弁であって、前記流出口を複数個有していることを特徴とする排気ガス還流制御弁。 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の排気ガス還流制御弁を備えたことを特徴とする吸気通形成部材。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関における排気ガスの一部を吸入空気中に還流させる排気ガス還流装置に用いられ、排気ガス還流量を調節する排気ガス還流制御弁及びその排気ガス還流制御弁を備えた吸気通路形成部材に関する。なお、吸入空気中に還流される排気ガスはEGRガス、排気ガス還流装置はEGR装置、排気ガス還流量はEGRガス量、排気ガス還流制御弁はEGRバルブともいう。 【0002】 【従来の技術】排気ガス還流制御弁には、例えば図6に側断面図で示される従来例1、図7に側断面図で示される従来例2が挙げられる。従来例1(図6参照)を述べる。バルブボディ110は、1つのEGRガス流入路116aと及び相反する方向に配置される2つのEGRガス流出路116b,116cを有するEGRガス通路(符号省略)を形成している。バルブボディ110内には、各EGRガス流出路116b,116cにそれぞれ通じる通路部分を開閉する上下2個のバルブシート118A,118Bが配置されている。両バルブシート118A,118B内には、バルブシャフト120が貫通されている。バルブシャフト120には、上下2個のバルブ121A,121Bが固定されている。バルブシャフト120をステップモータ130で駆動すなわち上下動させることにより、前記各バルブ121A,121Bが各バルブシート118A,118Bを開閉する。また、バルブボディ110には、温水通路110Aが設けられている。温水通路110Aに内燃機関の冷却水が流れることにより、バルブボディ110が冷却され、ひいてはステップモータ130が冷却されるとともに、バルブボディ110からステップモータ130への伝熱が防止される。 【0003】前記EGRガス流入路116aは、両バルブシート118A,118Bの間の空間部に連通されている。そのEGRガス流入路116aには、排気ガス還流配管(EGR配管ともいう)の上流側配管105aが接続される。また、前記EGRガス流出路116b,116cは、その上流側が各バルブシート118A,118B側の空間部がそれぞれ連通され、その下流側が1つの流出口116dに合流されている。その流出口116dには、EGR配管の下流側配管105bが接続される。 【0004】上記EGR配管の上流側配管105aを流れてきた排気ガスは、図6に矢印で示すように、バルブボディ110のEGRガス流入路116aからバルブボディ110内に流入し、バルブ121A,121Bの開弁により各バルブシート118A,118Bを通じてEGRガス流出路116b,116cから下流側配管105bへ流出される。なお、従来例1に示したような排気ガス還流制御弁は、例えば特開平11−182355号公報に開示されている。 【0005】従来例2(図7参照)を述べる。従来例2は、従来例1と一部が異なるものであるので、その異なる部分についてのみ説明し、同一部位に同一符号を付して重複する説明は省略する。すなわち、各EGRガス流出路116b,116cがそれぞれ流出口116b1,116c1を有している。各EGRガス流出路116b,116cにそれぞれ連通されるEGR配管の下流側配管105bは、それぞれ吸気系、例えばインテークマニホルド1に接続されるか、あるいは、2本を合流させてからインテークマニホルド1に接続される。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例1及び従来例2によると、バルブボディ110の温水通路110Aに内燃機関の冷却水が流れることにより、そのバルブボディ110が冷却されるものの、EGRガスにさらされるバルブシャフト120については何ら冷却する手段が備わっていなかったため、次のような問題が生じた。例えば、上記従来例1及び従来例2で例示したように、EGRガス通路が1つのEGRガス流入路116a及び相反する方向に配置される2つのEGRガス流出路116b,116cを有し、バルブシャフト120が各EGRガス流出路116b,116cにそれぞれ通じる通路部分を開閉する2個のバルブ121A,121Bを有しているダブルポペット型の排気ガス還流制御弁にあっては、バルブボディ110とバルブシャフト120との熱膨張差によって、一方のバルブ121Bの閉まりが悪化し、閉弁時におけるEGRガスの洩れ量が増大することになった。また、前記バルブシャフト120が高温になることから、バルブシャフト120の軸受部材122を含む軸受部分にオイルシールを設けることが困難で、EGRガス中に含まれるデポジットが前記軸受部分に侵入することを防止できない。このため、バルブシャフト120の軸受部材122を含む軸受部分にデポジットが堆積しやすく、バルブシャフトの円滑な作動が損なわれるおそれがあった。 【0007】本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであって、本発明が解決しようとする課題は、バルブのバルブシャフトを吸入空気により冷却することのできる排気ガス還流制御弁及びその排気ガス還流制御弁を備えた吸気通路形成部材を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決する請求項1の発明は、特許請求の範囲の請求項1に記載された構成を要旨とする排気ガス還流制御弁である。このように構成すると、EGRガス流出路に対し吸入空気の一部が導入されることにより、バルブのバルブシャフトを吸入空気により冷却することができる。 【0009】請求項2の発明は、特許請求の範囲の請求項2に記載された構成を要旨とする排気ガス還流制御弁である。このように構成されたものは、EGRガス通路が1つのEGRガス流入路及び相反する方向に配置される2つのEGRガス流出路を有し、バルブシャフトが各EGRガス流出路にそれぞれ通じる通路部分を開閉する2個のバルブを有している排気ガス還流制御弁いわゆるダブルポペット型の排気ガス還流制御弁である。したがって、ダブルポペット型の排気ガス還流制御弁におけるバルブボディとバルブシャフトとの熱膨張差に起因するバルブの閉まりの悪化が防止されることにより、閉弁時におけるEGRガスの洩れ量を低減することができる。 【0010】請求項3の発明は、特許請求の範囲の請求項3に記載された構成を要旨とする排気ガス還流制御弁である。このように構成すると、吸入空気により冷却されるバルブシャフトの軸受部分に設けたオイルシールにより、その軸受部分を密封し、軸受部分にEGRガスが通過することを防止することができる。したがって、EGRガス中に含まれるデポジットが軸受部分に対し侵入することや堆積することを防止し、バルブシャフトの円滑な作動を長期にわたって継続することができる。なお、オイルシールには、EGRガス流出路内が正圧の時と負圧のときとで軸受部分に対する密封力が変化するオイルシールを採用することが望ましい。すると、例えばターボチャージャーの作動時のようにEGRガス流出路内が正圧の時にはオイルシールが所定の密閉力で軸受部分を密封することにより、軸受部分にEGRガスが通過することを防止し、また、前記ターボチャージャーの作動停止時のようにEGRガス流出路が負圧の時には前記オイルシールの密封力が低下して、前記負圧を利用して軸受部分に外気が通過することにより、その軸受部分を浄化することができる。 【0011】請求項4の発明は、特許請求の範囲の請求項4に記載された構成を要旨とする排気ガス還流制御弁である。このように構成すると、吸気通路形成部材に対するバルブボディの取付けにより、EGRガス流入路の流入口が吸気通路形成部材の外部に開口されるとともに、EGRガス流出路の流出口及び吸気導入口が吸気通路に開口される。これにより、EGRガス流入路にEGR配管を接続するだけでよく、EGRガス流出路にEGR配管を接続しなくて済むため、EGR配管を簡素化することができる。また、EGRガス流出路にEGR配管を接続する機能をもたせる必要がないため、EGRガス流出路を小型に形成することにより、バルブボディを小型化することができる。したがって、EGR配管の簡素化とバルブボディの小型化との相乗効果によって、排気ガス還流制御弁の搭載性を向上することができる。なお、本明細書でいう吸気通路形成部材とは、インテークマニホルドだけでなく、吸入空気が流れる吸気通路を形成する部材を称するものである。 【0012】請求項5の発明は、特許請求の範囲の請求項5に記載された構成を要旨とする排気ガス還流制御弁である。バルブボディにおけるEGRガス流出路の流出口及び吸気導入口を備える差し込み部が吸気通路形成部材の吸気通路に突出される。したがって、差し込み部が吸入空気にさらされることにより、バルブボディの冷却効果が得られ、さらにはアクチュエータの冷却効果が得られる。このため、従来、アクチュエータの冷却のためにバルブボディに設けられていた温水通路を排除してバルブボディを一層小型化することが可能である。 【0013】請求項6の発明は、特許請求の範囲の請求項6に記載された構成を要旨とする排気ガス還流制御弁である。このように構成すると、差し込み部において前記吸気通路の上流側に向けられる側壁部に突き当たった吸入空気が、その側壁部の傾斜する外側面によって速やかに下流に流される。これにより、差し込み部による吸気抵抗の増大を防止することができる。また、差し込み部における側壁部の外側面の傾斜は、差し込み部の差し込み方向に関してだけでなく、その差し込み方向に交差する方向に関して傾斜するものが含まれ、その傾斜は斜面あるいは曲面により形成することができる。 【0014】請求項7の発明は、特許請求の範囲の請求項7に記載された構成を要旨とする排気ガス還流制御弁である。このように構成すると、吸入空気が順方向に流れる時及び逆方向に吹き返される時のいずれの場合においても、EGRガス流出路の流出口の付近に負圧が発生する。これにより、開弁時の流出口からEGRガス通路への逆流を防止することができる。また、EGRガス流出路の流出口の付近に発生する負圧作用によって、EGRガス流出路に導入された吸入空気をEGRガスとともにEGRガス流出路からよどみなく吸気通路に流出させることができるという効果も得られる。 【0015】請求項8の発明は、特許請求の範囲の請求項8に記載された構成を要旨とする排気ガス還流制御弁である。このように構成すると、流出口が1個の場合に比べて、各流出口から吸気通路にEGRガスを多方向に流出させることにより、EGRガスと吸入空気とを良好に混合させることができる。なお、EGRガス流出路の流出口が吸入空気の流れに対してほぼ直交するように形成されている場合には、EGRガス流出路の流出口の付近に発生する負圧作用によって、EGRガスと吸入空気とを一層良好に混合させることができる。 【0016】請求項9の発明は、特許請求の範囲の請求項9に記載された構成を要旨とする吸気通路形成部材である。このように構成すると、バルブのバルブシャフトを吸入空気により冷却することのできる排気ガス還流制御弁を備えた吸気通路形成部材が提供される。 【0017】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態1,2を順に説明する。 [実施の形態1]本発明の実施の形態1について図1〜図4を参照して説明する。図1は排気ガス還流制御弁の側断面図、図2は排気ガス還流制御弁をインテークマニホルドに取り付けた状態を示す側断面図、図3は図2のIII−III線断面図、図4は図3のIV−IV線断面図である。なお、本実施の形態ではダブルポペット型の排気ガス還流制御弁を例示する。 【0018】図1に示すように、排気ガス還流制御弁のバルブボディ10は、その下半部の差し込み部11と、その上半部のモータ取付け部12と、差し込み部11とモータ取付け部12との間に形成された取付けフランジ部13とを備えている。なおバルブボディ10は、鋳鉄製あるいはアルミダイカスト製である。また、説明の都合上、図1における右側を前側、同じく左側を後側とする。 【0019】前記差し込み部11及び前記モータ取付け部12には、それぞれ内部空間が設けられている。差し込み部11とモータ取付け部12との両内部空間は、仕切り壁部14により仕切られている。モータ取付け部12は、上方を開口するほぼ中空円筒状に形成されており、その前側部(図1において右側部)に上方へ立ち上がる側壁部12aを有している。 【0020】また、差し込み部11は、下方を開口するほぼ中空円筒状に形成されている。これにより、差し込み部11において後側壁部11Aの外側面すなわち後側面(符号、11aを付す)が、湾曲面で形成されており、吸入空気の流れに対して湾曲面によって傾斜している。なお、差し込み部11の後側壁部11Aが本明細書でいう「差し込み部11において吸気通路2の上流側に向けられる側壁部」に相当する。 【0021】前記差し込み部11の前側部(図1において右側部)には、ほぼ角筒状の流路形成壁部15が一体形成されている。流路形成壁部15は、差し込み部11から図1において右上方に向かって延びる傾斜状をなしており、その上端部が前記取付けフランジ部13より上方に突出している。また、流路形成壁部15の中空部には、差し込み部11の内部空間に連通する1つのEGRガス流入路16aが形成されている。EGRガス流入路16aは、流路形成壁部15の上端面に開口する流入口16a1を有している。 【0022】前記差し込み部11の内部空間における内壁面には、それぞれリング状の上側のバルブシート18A及び下側のバルブシート18Bが設けられている。詳しくは、上側のバルブシート18Aは差し込み部11に一体形成され、また、下側のバルブシート18Bは差し込み部11に固定されている。両バルブシート18A,18Bは、前記EGRガス流入路16aの連通側の端面を間にして上下に所定間隔を隔てて配置されている。また下側のバルブシート18Bより下方の内部空間は、下端面を流出口16b1として開口する下側のEGRガス流出路16bとなっている。 【0023】また、差し込み部11の内部空間における上側のバルブシート18Aより上方の空間部は、前記下側のEGRガス流出路16bに対し相反する方向に配置される上側のEGRガス流出路16cとなっている。そのEGRガス流出路16cは、図3及び図4に示すように、差し込み部11の左右の側壁部に対し横長状に開口する左右2個の流出口16c1を有している。なお、差し込み部11の2つのEGRガス流出路16b,16cを含む内部空間と一つのEGRガス流入路16aとによって一連のEGRガス通路(符号省略)が構成されている。 【0024】また、図1及び図4に示すように、差し込み部11の後側壁部11Aには、EGRガス流出路16c内外を連通する1個の吸気導入口17が開口されている。 【0025】図1及び図3において、前記仕切り壁部14の軸心部には、バルブシャフト20が軸受部材22を介して軸方向(図1において上下方向)に関し移動可能に支持されている。バルブシャフト20の下半部は、差し込み部11の内部空間に延びている。バルブシャフト20の下半部には、差し込み部11の内部空間の上下に位置する上側のバルブ21A及び下側のバルブ21Bが設けられている。詳しくは、上側のバルブ21Aはバルブシャフト20に一体形成され、また、下側のバルブ21Bはバルブシャフト20に固定されている。両バルブ21A,21Bは、バルブシャフト20の下動によって前記各バルブシート18A,18Bから離れて開弁され、バルブシャフト20の上動によって前記各バルブシート18A,18Bに着座して閉弁することにより、前記EGRガス通路における各EGRガス流出路16b,16cにそれぞれ通じる通路部分を開閉する。なお、バルブシャフト20は例えばアルミニウム製である。 【0026】また、前記バルブシャフト20の軸受部材22を含む軸受部分が前記EGRガス通路のEGRガス流出路16cと連通している。その軸受部分には、オイルシール25が前記仕切り壁部14の軸心部に対し前記軸受部材22の上面に載せた状態で組込まれている。このオイルシール25には、EGRガス流出路16c内が正圧の時と負圧のときとで前記軸受部分に対する密封力が変化するオイルシールが採用されている。すなわちオイルシール25は、ターボチャージャーが十分作用しているときには吸気通路2内が正圧になり所定の密閉力で軸受部分を密封し、また、前記ターボチャージャーが十分に作用していないときには吸気通路2内が負圧になり前記密封力が低下する。 【0027】前記バルブシャフト20の上端部は、前記モータ取付け部12の内部空間に延びている。そのバルブシャフト20の上端部には、ほぼ円板状をなすスプリングサポート23が結合されている。スプリングサポート23と前記仕切り壁部14との間には、コイルスプリングからなるスプリング24が介在されている。スプリング24は、前記両バルブ21A,21Bを常には閉方向(図1において上方)に付勢している。 【0028】前記モータ取付け部12上には、アクチュエータとしてのステップモータ30が組付けられている。ステップモータ30の前側面(図1において右側面)は、モータ取付け部12の前記側壁部12aによって覆われている。ステップモータ30は、ハウジング31とステータ32とロータ33とを備えており、ステータ32のコイル32aへの通電制御時における入力パルスの信号数に基づいてロータ33がステップ的に回転されるものである。なお、ステップモータ30は、周知の構成のものとほとんど同一であるから、その詳細な説明は省略する。 【0029】しかして、前記ステップモータ30のロータ33の軸心部には、作動ロッド34がねじ合わされている。このため、ロータ33の前記ステップ的な回転に基づいて、作動ロッド34がステップ的に上下動される。さらに、作動ロッド34が上下動すると、バルブシャフト20を介して両バルブ21A,21Bが開閉される。すなわち、作動ロッド34の下動によりバルブシャフト20が押し下げられたときには、両バルブ21A,21Bがそれぞれバルブシート18A,18Bから離れて開弁される。続いて、作動ロッド34が上動されたときには、バルブシャフト20がスプリング24の弾性復元力により押し上げられるので、両バルブ21A,21Bがそれぞれバルブシート18A,18Bに着座して閉弁する。 【0030】しかして、上記した排気ガス還流制御弁は、図2及び図3に示すように、インテークマニホルド1に対し、次のようにして取り付けられる。インテークマニホルド1は、吸入空気が流れる吸気通路2を形成している。なお、吸入空気いわゆる新気は、吸気通路2を図2において左側から右方へ流れる。 【0031】図2及び図3において、前記インテークマニホルド1の側壁(各図において上壁)には取付け孔1aが開口されている。そして、バルブボディ10の差し込み部11をインテークマニホルド1の取付け孔1aに差し込みいわゆるプラグインした後、取付けフランジ部13をインテークマニホルド1に対しねじ締め等の固定手段(図示省略)により締付けることによって、排気ガス還流制御弁がインテークマニホルド1に取り付けられる。 【0032】これにより、バルブボディ10における差し込み部11が、インテークマニホルド1の吸気通路2に突出される(図2及び図3参照)。これとともに、EGRガス流入路16aの流入口16a1は、インテークマニホルド1の外部に開口される(図2参照)。また、各EGRガス流出路16b,16cの流出口16b1,16c1は、インテークマニホルド1の吸気通路2に開口される(図3参照)。詳しくは、下側のEGRガス流出路16bの流出口16b1は、下方に開口されることにより、吸入空気の流れ(図2において左から右方への流れ)に対してほぼ直交する方向に開口される。また、上側のEGRガス流出路16cの流出口16c1は、左右方向(図3において左右方向)に開口されることにより、吸入空気の流れ(図3において紙面裏から表方への流れ)に対してほぼ直交する方向に開口される。 【0033】また図2に示すように、バルブボディ10の差し込み部11における吸気導入口17は、吸気通路2の上流側(図2において左側)に配置される。これにより、インテークマニホルド1の吸気通路2を流れる吸入空気の一部は、吸気導入口17を通じて上側のEGRガス流出路16cに導入され、流出口16c1から前記吸気通路2へ流出される。 【0034】また図2に示すように、バルブボディ10の差し込み部11の後側壁部11Aは、吸気通路2の上流側(図2において左側)に配置される。これとともに、その後側壁部11Aの湾曲した後側面11a(図4参照)は、吸入空気の流れに対し(図2において左から右方)に対し傾斜する斜面を形成する。 【0035】また、EGRガス流入路16aには、EGR配管5(図2参照)が接続される。このため、EGR配管5を流れてきた排気ガスは、バルブボディ10のEGRガス流入路16aから差し込み部11の内部空間に流入する。 【0036】そして、ステップモータ30の駆動によって両バルブ21A,21Bが開弁されたときには、EGRガス流入路16aのEGRガスが各バルブシート18A,18B内を通じて各EGRガス流出路16b,16cからインテークマニホルド1の吸気通路2へ流出される。続いて、両バルブ21A,21Bが閉弁されたときには、EGRガスの流出が停止される。なお、両バルブ21A,21Bの開度がステップモータ30の基準位置に対するステップ数制御により調節されることに基づいて、EGRガス量の調節がなされる。 【0037】上記した排気ガス還流制御弁によると、EGRガス流出路16cに対し吸入空気の一部が導入されることにより、バルブシャフト20を吸入空気により冷却することができる。また、吸入空気の一部が導入されるガス流出路16cにバルブシャフト20が露出しているので、バルブシャフト20を吸入空気により直接的に冷却することができる。また、EGRガス流出路16cに対し吸入空気の一部が導入されることによって、EGRガスと吸入空気とが良好に混合されるとともに、EGRガス流出路16cのEGRガスがよどみなく吸気通路22へ流出されるという効果も得られる。 【0038】また、EGRガス通路が1つのEGRガス流入路16a及び相反する方向に配置される2つのEGRガス流出路16b,16cを有し、バルブシャフト20が各EGRガス流出路16b,16cにそれぞれ通じる通路部分を開閉する2個のバルブ21A,21Bを有している排気ガス還流制御弁いわゆるダブルポペット型の排気ガス還流制御弁である。したがって、ダブルポペット型の排気ガス還流制御弁におけるバルブボディ10とバルブシャフト20との熱膨張差に起因するバルブ21A,21Bの閉まりの悪化が防止されることにより、閉弁時におけるEGRガスの洩れ量を低減することができる。このことは、ダブルポペット型の排気ガス還流制御弁の性能及び信頼性の向上に有効である。 【0039】なお、過給機付きの内燃機関に排気ガス還流制御弁を設けるような場合には、インテークマニホルド側の圧力が負圧から正圧まで広い範囲で変化するためバルブ差圧が大きくなるので、閉弁時にEGRガス圧力でバルブが開いたりすることがなく、バルブ差圧の影響を受けずに小さな力で開弁又は変弁できる応答性の良いダブルポペット型の排気ガス還流制御弁が適している。すなわち、ダブルポペット型の排気ガス還流制御弁は、バルブシャフトに1個のバルブを取付けたシングルポペット型の排気ガス還流制御弁と比べ、(1)各バルブ21A,21B毎に対応する通路開口面積が半減されること。 (2)閉弁時にEGRガス圧力で開かれようとするバルブが一方のバルブ21Bだけであるため、そのEGRガス圧力によりバルブが不要に開くことを防止できたり、開弁時のモータ負荷を軽減できること。 (3)前記(1)よりバルブシャフト20のストロークを小さくして大きな通路開口面積が得られること。 (4)前記(1)よりバルブ21A,21Bが小径になること。等の理由により、応答性が良いものが得られるため、排気ガス還流制御弁に適しているといえる。 【0040】また、吸入空気により冷却されるバルブシャフト20の軸受部分に、EGRガス流出路16c内が正圧の時と負圧のときとで前記軸受部分に対する密封力が変化するオイルシール25を設けている。したがって、ターボチャージャーの作動時のようにEGRガス流出路16c内が正圧の時には、オイルシール25が所定の密閉力で軸受部分を密封することにより、軸受部分にEGRガスが通過することを防止することができる。このため、EGRガス中に含まれるデポジットが軸受部分に対し侵入することや堆積することを防止し、バルブシャフト20の円滑な作動を長期にわたって継続することができる。また、前記ターボチャージャーの作動停止時のようにEGRガス流出路16cが負圧の時には、前記オイルシール25の密封力が低下して、前記負圧を利用して軸受部分に外気が通過することにより、その軸受部分を浄化することができる。 【0041】また、インテークマニホルド1に対するバルブボディ10の取付けにより、EGRガス流入路16aの流入口16a1がインテークマニホルド1の外部に開口されるとともに、EGRガス流出路16b,16cの流出口16b1,16c1及び吸気導入口17が吸気通路2に開口される。これにより、EGRガス流入路16aにEGR配管5を接続するだけでよく、EGRガス流出路16b,16cにEGR配管5を接続しなくて済むため、EGR配管5を簡素化することができる。また、EGRガス流出路16b,16cにEGR配管5を接続する機能をもたせる必要がないため、EGRガス流出路16b,16cを小型に形成することにより、バルブボディ10を小型化することができる。したがって、EGR配管5の簡素化とバルブボディ10の小型化との相乗効果によって、排気ガス還流制御弁の搭載性を向上することができる。 【0042】また、バルブボディ10におけるEGRガス流出路16b,16cの流出口16b1,16c1及び吸気導入口17を備える差し込み部11がインテークマニホルド1の吸気通路2に突出される。したがって、差し込み部11が吸入空気にさらされることにより、バルブボディ10の冷却効果が得られ、さらにはステップモータ30の冷却効果が得られる。このため、従来、ステップモータ30の冷却のためにバルブボディ10に設けられていた温水通路を排除してバルブボディ10を一層小型化することが可能である。 【0043】また、差し込み部11において前記吸気通路2の上流側に向けられる後側壁部11Aに突き当たった吸入空気が、その後側壁部11Aの湾曲状に傾斜する後側面11aによって速やかに下流に流される。これにより、差し込み部11による吸気抵抗の増大を防止することができる。 【0044】また、EGRガス流出路16b,16cの各流出口16b1,16c1が吸入空気の流れに対してほぼ直交するように形成されている。これにより、吸入空気が順方向(図2において左から右方)に流れる時及び逆方向(図2において右から左方)に吹き返される時のいずれの場合においても、EGRガス流出路16b,16cの各流出口16b1,16c1の付近に負圧が発生する。これにより、開弁時の各流出口16b1,16c1からEGRガス通路への逆流を防止することができる。また、EGRガス流出路16cの流出口16c1の付近に発生する負圧作用によって、EGRガス流出路16cに導入された吸入空気をEGRガスとともにEGRガス流出路16cからよどみなく吸気通路2に流出させることができるという効果も得られる。 【0045】また、下側のEGRガス流出路16bの1個の流出口16b1と、上側のEGRガス流出路16cの2個の流出口16c1の計3個の流出口16b1、16c1を有している。これにより、流出口が1個の場合に比べて、各流出口16b1、16c1から吸気通路2にEGRガスを多方向(本実施の形態では3方向)に流出させることにより、EGRガスと吸入空気とを良好に混合させることができる。なお本実施の形態では、EGRガス流出路16b,16cの流出口16b1,16c1が吸入空気の流れに対してほぼ直交するように形成されているので、EGRガス流出路16b,16cの流出口16b1,16c1の付近に発生する負圧作用によって、EGRガスと吸入空気とを一層良好に混合させることができる。 【0046】また、上記排気ガス還流制御弁を備えたインテークマニホルド1によると、バルブシャフト20を吸入空気により冷却することのできる排気ガス還流制御弁を備えたインテークマニホルド1が提供される。 【0047】[実施の形態2]本発明の実施の形態2について図5を参照して説明する。実施の形態2は、実施の形態1の一部を変更したものであるからその変更部分について詳述し、実施の形態1と同一もしくは実質的に同一構成と考えられる部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。図5は排気ガス還流制御弁の側断面図である。 【0048】実施の形態2は、図5に示すように、バルブシャフト20に1個のバルブ21Aを設けたシングルポペット型の排気ガス還流制御弁を例示する。すなわち、実施の形態1におけるバルブシャフト20の下側のバルブ21Bを含む周辺部分(図1参照)が切除されている。一方、バルブボディ10の差し込み部11には下側のバルブシート18Bに代えて蓋板28が取り付けられており、実施の形態1(図1参照)における下側のEGRガス流出路16bが封止されている。このように構成すると、シングルポペット型の排気ガス還流制御弁でありながら、実施の形態1とほぼ同等の作用効果が得られる。 【0049】本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本発明の排気ガス還流制御弁は、インテークマニホルド1に限らず、吸入空気が流れる吸気通路2を形成する部材であれば設置することができる。また、上記実施の形態では、ダブルポペット型及びシングルポペット型の排気ガス還流制御弁を例示したが、その他の形式の制御弁を排気ガス還流制御弁に流用してもよい。また、アクチュエータとしては、ステップモータ30に代え、リニアソレノイドを用いることができる。また、従来例1,2のように、バルブボディ10とインテークマニホルド1とがEGR配管で連通されるような場合でも、インテークマニホルド1の吸気通路2と吸気導入口とを配管によって連通させることにより、EGRガス流出路に対し吸入空気の一部を導入することができる。また、上記実施の形態では、バルブシャフト20が露出するEGRガス流出路16cに対し吸入空気の一部を導入させたが、バルブシャフト20が例えばカバー等により覆われているEGRガス流出路16cに対し吸入空気の一部を導入させることによっても、バルブシャフト20を間接的に冷却することが可能である。 【0050】また、EGRガス流出路16b,16cの流出口16b1,16c1は、吸入空気の流れに対してほぼ直交するものに限定されるものではない。また、EGRガス流入路16a及びEGRガス流出路16b,16cを含むEGRガス通路の形状や、流入口16a1及び流出口16b1,16c1の形状、流出口16c1の個数は適宜選定することができる。また、吸気導入口17の形状や個数は適宜選定することができる。また、バルブボディ10は、吸気通路2に突出する差し込み部11を排除し、EGRガス流出路の流出口及び吸気導入口をインテークマニホルド1の吸気通路2に開口させるように構成することも考えられる。また、オイルシール25には、EGRガス流出路16c内が正圧の時と負圧のときとで軸受部分に対する密封力が変化するオイルシールを採用したが、前記密閉力がほとんど変化しないオイルシールを採用しても良い。 【0051】 【発明の効果】本発明の排気ガス還流制御弁及びその排気ガス還流制御弁を備えた吸気通路形成部材によれば、EGRガス流出路に対し吸入空気の一部が導入されることにより、バルブのバルブシャフトを吸入空気により冷却することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000116574 【氏名又は名称】愛三工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年6月12日(2000.6.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100064344 【弁理士】 【氏名又は名称】岡田 英彦 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−355518(P2001−355518A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月26日(2001.12.26) |
| 【出願番号】 |
特願2000−175702(P2000−175702) |
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