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【発明の名称】 自動車の内燃機関のための燃料供給装置
【発明者】 【氏名】クラウス ヨース

【氏名】イェンス ヴォルバー

【氏名】トーマス フレンツ

【氏名】マルクス アムラー

【氏名】ハンスヨエルク ボーフム

【要約】 【課題】特に始動時及び始動後に、圧送ユニットによって圧送される全燃料量が内燃機関に圧送されるような燃料供給装置を提供する。

【解決手段】流出部(42)が、弁装置(40)によって燃料圧に関連して制御され、目標圧力の下位に位置する燃料圧を超過すると、前記弁装置(40)が前記流出部を開放するようになっており、前記圧送ユニット(14)に逆止弁(22)が組み込まれているようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 自動車の内燃機関のための燃料供給装置であって、燃料をリザーバ(12)から内燃機関(10)の噴射装置へ圧送する、電動モータによって駆動される圧送ユニット(14)と、該圧送ユニット(14)の下流側の燃料圧を検出する圧力センサ(34)と、前記燃料圧が目標圧力と少なくともほぼ同じであるように前記圧送ユニット(14)の運転を制御する、前記圧力センサ(34)に接続された制御装置(36)と、前記圧送ユニット(14)の下流側に配置された、絞られた流出部(42)とが設けられている形式のものにおいて、流出部(42)が、弁装置(40)によって燃料圧に関連して制御され、目標圧力の下位に位置する燃料圧を超過すると、前記弁装置(40)が前記流出部を開放するようになっており、前記圧送ユニット(14)に逆止弁(22)が組み込まれていることを特徴とする、自動車の内燃機関のための燃料供給装置。
【請求項2】 目標圧力の約80%〜95%を超過すると、弁装置(40)が流出部(42)を開放するようになっている、請求項1記載の燃料供給装置。
【請求項3】 圧送ユニット(14)と圧力センサ(34)との間に燃料フィルタ(32)が配置されているので、前記圧力センサ(34)によって前記燃料フィルタ(32)の下流側の燃料圧が検出される、請求項1又は2記載の燃料供給装置。
【請求項4】 逆止弁(22)の上流側の圧送ユニット(14)に圧力制御弁(26)が組み込まれている、請求項1から3までのいずれか1項記載の燃料供給装置。
【請求項5】 流出部(42)に、少なくとも1つのエジェクタ(29)が接続されており、該エジェクタにより、燃料がリザーバ(12)の異なる室間へ圧送され且つ/又はリザーバ(12)からアキュムレータ(28)へ圧送され、該アキュムレータから圧送ユニット(14)が燃料を吸い込むようになっている、請求項1から4までのいずれか1項記載の燃料供給装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の内燃機関のための燃料供給装置であって、燃料をリザーバから内燃機関の噴射装置へ圧送する、電動モータによって駆動される圧送ユニットと、該圧送ユニットの下流側の燃料圧を検出する圧力センサと、前記燃料圧が目標圧力と少なくともほぼ同じであるように前記圧送ユニットの運転を制御する、前記圧力センサに接続された制御装置と、前記圧送ユニットの下流側に配置された、絞られた流出部とが設けられている形式のものに関する。
【0002】
【従来の技術】このような形式の燃料供給装置は、ドイツ連邦共和国特許第2808731号明細書に基づき公知である。この公知の燃料供給装置は電動モータによって駆動される圧送ユニットを有しており、この圧送ユニットによって燃料がリザーバから内燃機関の噴射装置に圧送される。更に、圧送ユニットの下流側の燃料圧を検出する圧力センサが設けられている。この圧力センサは制御装置に接続されており、この制御装置によって圧送ユニットの電動モータの運転が、圧送ユニットの下流側の燃料圧が規定された目標圧力にほぼ等しいように制御される。この場合、圧送ユニットは内燃機関によって消費される燃料量しか圧送しないので、内燃機関からリザーバに戻る戻り流量は存在しない。圧力センサの下流側には絞られた流出部が設けられているので、圧送ユニットの運転時には、この圧送ユニットによって圧送された燃料の部分量が導出される。このことは、内燃機関の燃料需要が非常に少ないときも、圧送ユニットの運転を可能にする。特に内燃機関の始動中及び始動後は、圧送ユニットはまだ圧送フル出力をもたらさず、この場合、圧送ユニットによって圧送される燃料の部分量が絞られた流出部を介して導出されるので、場合によっては内燃機関に供給される燃料量は不十分である。更に、内燃機関の停止時に、絞られた流出部を介して燃料が流出する恐れがあり、その結果、内燃機関の噴射装置内の燃料圧は低下する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、公知の欠点を回避することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するために本発明では、流出部が、弁装置によって燃料圧に関連して制御され、目標圧力の下位に位置する燃料圧を超過すると、前記弁装置が前記流出部を開放するようになっており、前記圧送ユニットに逆止弁が組み込まれているようにした。
【0005】
【発明の効果】請求項1の特徴部に記載の構成を有する本発明による燃料供給装置は、燃料圧が規定された目標圧力に少なくともほぼ達して初めて、絞られた流出部が弁装置によって開放されるという利点を有しているので、特に始動時及び始動後に、圧送ユニットによって圧送される全燃料量が内燃機関に圧送される。更に、内燃機関の停止時に、絞られた流出部が閉じられて、噴射装置内の燃料圧が規定された目標圧力に少なくともほぼ保持されるということが、弁装置によって保証されている。内燃機関の停止時に、燃料の加熱に基づいて増圧が生じると、この増圧は弁装置によって低減され得る。
【0006】本発明による燃料供給装置の別の有利な改良は、請求項2以下に記載されている。請求項3に記載の構成は、圧力センサにより噴射装置内の実際の燃料圧が検出されるという利点を提供する。この燃料圧は、例えば燃料フィルタの汚染に基づき、この燃料フィルタの上流側の燃料圧よりも小さい可能性がある。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図面につき詳しく説明する。
【0008】図面には、自動車の内燃機関10のための燃料供給装置が示されている。内燃機関10は噴射装置を有しており、この噴射装置によって燃料は内燃機関のシリンダ内に噴射される。この自動車は燃料リザーバ12を有しており、この燃料リザーバ12内に、燃料供給装置が基本的には配置されている。この燃料供給装置は、電動モータ16を駆動装置として備えた圧送ユニット14を有しており、前記電動モータ16によってポンプ部材18が駆動される。電動モータ16とポンプ部材18とは、共通のケーシング20内に配置されている。圧送ユニット14には、例えばケーシング20から導出している圧力管片24内に配置された逆止弁22が組み込まれている。この逆止弁22は、圧送ユニット14の圧送方向で見て内燃機関10に向かって開き、逆方向で閉じるので、内燃機関10から燃料が圧送ユニット14内へ逆流する恐れはない。更に、この圧送ユニット14には圧力制御弁26が組み込まれており、この圧力制御弁26は、逆止弁22の上流側に配置されている。圧力制御弁26は、通常、燃料供給装置の構成部材が正しく機能すると圧送ユニット14の下流側で発生する燃料圧よりも著しく高い開放圧に調整されている。例えば導管の閉塞又は折曲がり等の障害によって燃料圧が激しく増大すると、圧力制御弁26が開いて、圧送ユニット14から圧送される燃料を燃料リザーバ12へ逆流させるので、圧送ユニット14又は導管30の損傷が回避される。圧力制御弁26は、例えば約6〜8バールの開放圧に調整されていてよい。
【0009】圧送ユニット14は、有利にはアキュムレータ28内に配置されており、このアキュムレータ28は、燃料リザーバ12に挿入されており且つこの燃料リザーバ12に比べて著しく小さな容積を有している。アキュムレータ28には、有利にはエジェクタ29によって燃料が燃料リザーバ12から圧送される。この燃料リザーバ12は、互いに分離された複数の室を有していてよく、この場合、燃料は燃料リザーバ12の単数又は複数の室から、圧送ユニット14の配置された室に圧送される。
【0010】圧送ユニット14の吐出側から内燃機関10に向かって、内部に燃料フィルタ32の配置された導管30が導出している。前記燃料フィルタ32の下流側の導管30内には圧力センサ34が配置されており、この圧力センサ34によって燃料フィルタ32の下流側の導管30内の燃料圧が検出される。圧力センサ34は、この圧力センサ34の信号が以下に詳しく説明する形式で処理される電子制御装置36に接続されている。前記圧力センサ34により、実際に内燃機関10の噴射装置で形成されている燃料圧が検出される。この燃料圧は、例えば燃料フィルタ32の汚染に基づき、この燃料フィルタ32の上流側の燃料圧よりも小さい可能性がある。
【0011】電子制御装置36により、導管30内の燃料圧が評価されて、規定された目標圧力と比較される。この場合、この目標圧力は一定であるか、又は例えば内燃機関の運転パラメータに関連して可変であってよい。更に、電子制御装置36は、燃料フィルタ32の下流側の導管30内で圧力センサ34によって検出される、規定された目標圧力に少なくともほぼ等しい燃料圧を得るために必要とされる燃料量が圧送ユニット14によって圧送されるように、この圧送ユニット14の電動モータ16の運転を制御する。電子制御装置36により、有利には圧送ユニット14の電動モータ16の電圧供給及び/又は電流供給がクロック制御される。このためには、クロックモジュール38が設けられている。このクロックモジュール38により、負荷時間率のバリエーションに基づいて、電動モータ16に印加される電圧及び/又は電動モータ16に供給される電流の有効値を変化させることができるので、圧送ユニット14により、目標圧力を達成するために必要とされる圧送量が準備される。電動モータ16がクロック制御式で運転される周波数は、有利には約20kHzの可聴域の上位に位置している。
【0012】圧力センサ34の下流側には弁装置40が配置されており、この弁装置40により、絞られた流出部42が制御される。前記弁装置40は、圧力センサ34の上流側に配置されていてもよい。弁装置40は、前記流出部を圧力センサ34の下流側の導管30内の燃料圧に関連して制御する圧力制御弁である。弁装置40は、この弁装置40が、導管30内の燃料圧が電子制御装置36を介して適当に制御される圧送ユニット14の運転に基づき調整される目標圧力よりもやや小さい場合に開くように調整されている。弁装置40の開放圧は、例えば目標圧力の約80%〜95%であってよい。目標圧力が例えば約3バールの場合は、弁装置40の開放圧は約2.8バールであってよい。目標圧力が可変である場合は、弁装置40の開放圧は、この開放圧が、規定された最小目標圧力のやや下位に位置するように調整されている。
【0013】内燃機関10の始動時には大きな燃料需要があるが、圧送ユニット14は自動車の搭載電源の電圧に応じて、場合によってはまだ圧送フル出力には到達していない。導管30内の燃料圧が未だ目標圧力に達していないと、圧送ユニット14の電動モータ16は電子制御装置36によってフル電圧で運転される。燃料圧がまだ明らかに目標圧力の下位に位置している限りは、絞られた流出部42は弁装置40によって閉鎖されて保持されるので、圧送ユニット14によって圧送される燃料量は全て、内燃機関に流入する。燃料圧が規定された目標圧力にほぼ到達して初めて、絞られた流出部42が弁装置40によって開放される。燃料圧が圧送ユニット14の運転中に目標圧力に達した場合は、流出部42が弁装置40によって永続的に開放されているので、燃料は流出部42を通って流出する。
【0014】絞られた流出部42は、この流出部42を通って十分に大量の燃料が流出するように設計されている。有利には、エジェクタ29が流出部42に接続されている。従って、この流出部42を通って流出する燃料量がエジェクタ29のための推進量である。このエジェクタ29は、導管44を介して流出部42に接続されており且つ公知の形式で、推進噴流が流出するノズル45及びこのノズル45に後置された開口46を有している。この開口46を介して燃料リザーバ12から付加的な燃料が流入してアキュムレータ28に圧送される。流出部42は、アキュムレータ28の所定の充填を保証するために、エジェクタ29の推進量が十分であるように設計されている。流出部42に2つ又はそれ以上のエジェクタ29が接続されていてもよい。
【0015】更に、内燃機関10が停止されて圧送ユニット14が運転されていない場合は、弁装置40によって流出部が閉じられているということが保証されているので、内燃機関10の噴射装置では十分な燃料圧が維持される。更に、弁装置40は、内燃機関10の噴射装置内の燃料圧が制限されることに基づき安全機能を果たしている。それというのも、弁装置40の開放圧を超過すると流出部が開放されるからである。燃料圧の増大は、例えば燃料が消費されない内燃機関のエンジンブレーキ運転時、又は内燃機関10の停止後の燃料の加熱時に生じる恐れがある。
【0016】内部に配置された圧送ユニット14、燃料フィルタ32、圧力センサ34、流出部42を有する弁装置40を備えたアキュムレータ28並びにクロックモジュール38は、有利には1構成ユニットを形成するようにまとめられている。この構成ユニットは、燃料リザーバ12の外部で組み立てられて、1構成ユニットとして燃料リザーバ12に挿入される。更に、前記構成ユニットは、燃料リザーバ12のレベル用のレベルセンサ48を有していてもよい。この構成により、前記構成ユニットの構成部材の組込み手間及びケーブル布線手間は小さく保たれる。更に有利には、前記構成ユニットに圧力センサ34を圧送ユニット14と一緒に配置することにより、操作部材と制御対象との密な結合が得られ、このことは制御の安定性を助成する。
【出願人】 【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG
【出願日】 平成13年2月14日(2001.2.14)
【代理人】 【識別番号】100061815
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 敏雄 (外4名)
【公開番号】 特開2001−254655(P2001−254655A)
【公開日】 平成13年9月21日(2001.9.21)
【出願番号】 特願2001−37434(P2001−37434)