トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F02 燃焼機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの




【発明の名称】 燃料タンクの燃料蒸発ガス流の制御方法及び燃料蒸発ガス流を制御する弁
【発明者】 【氏名】ロバート フィリップ ベンジェイ

【要約】 【課題】本発明は、構造が簡単な燃料タンクの燃料蒸発ガスの制御方法及び燃料蒸発ガス流を制御する弁を提供する。

【解決手段】車載型燃料タンク用のフロート型蒸発ガス通気弁16である。比較的薄い可撓性弁部材98を用意し、フロート78の移動方向に対して平行方向に限定した移動のみを行うように一方の端部をフロート78に固定し、間隔を置いた他方の端部をフロート78の移動方向に対して垂直方向に限定した移動のみを行うようにフロート78に取付ける。実施形態の1つではこの可撓性弁部材98を湾曲させ、他の実施形態では平らに備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 通気路を壁に通して備える燃料タンク内で、燃料蒸発ガスの通気流を制御するための方法であり:(a)前記燃料タンク内に弁のハウジングを配置し、蒸発ガス用流路を前記ハウジング内に流れるように形成し、そして前記蒸発ガス用流路を前記燃料タンクの通気路と連通させ;
(b)前記燃料タンク内にフロートを配置し、このフロート上に比較的薄い可撓性弁部材を湾曲させ;そして、(c)前記弁部材を用いて所定の燃料レベルで前記流路を閉口させ、そして該所定の燃料レベルより下の燃料レベルで前記流路を引き剥がす動作により再度開口させることを特徴とする方法。
【請求項2】 前記湾曲段階では、前記弁部材をほぼフック状の形態に湾曲させることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】 前記湾曲段階では、細長い巻尺状の部材をほぼフック形状の形態に湾曲させることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】 前記湾曲段階では、耐燃料特性を有する弾性素材を用いて薄い可撓性部材を形成することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】 前記湾曲段階では、細長い巻尺状の部材を形成し、そしてこの端部を前記フロート上に確実に固定し、そして長手方向にのみ移動方向を限定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】 請求項1に記載の方法に基いて、燃料タンク内の燃料蒸発ガスの通気流を制御するための通気弁アセンブリであり:(a)燃料タンク内の通気口との連通に適する蒸発ガス流路を有するハウジングを備え;
(b)前記ハウジングは燃料タンク内の液体燃料レベルに合わせて移動自在のフロートと、そして前記フロートと一体でかつ前記フロートが前記燃料タンク内の燃料の一定レベルの位置に浮上する時に前記通気路を閉口可能な比較的薄い可撓性弁部材を有し、そして前記可撓性弁部材は前記フロートが前記一定レベルより下に下降する時、引き剥がす動作で前記通路を再度開口可能であり;そして、(c)前記可撓性弁部材は、少なくとも1つの端部を前記フロートに対して固定する湾曲したストリップを有することを特徴とする通気弁アセンブリ。
【請求項7】 前記可撓性弁部材はフック状の形態を有するストリップを備えることを特徴とする請求項6に記載の通気弁アセンブリ。
【請求項8】 前記可撓性弁部材は互いに距離を置いて前記フロートに対して固定される、向かい合う第1と第2の端部を備え、この固定配置において前記向かい合う端部の一方は長手方向にのみ限定的に移動自在であることを特徴とする請求項6に記載の通気弁アセンブリ。
【請求項9】 前記ハウジング蒸発通路は、前記可撓性弁部材と接触して操作することで前記通気路の前記閉口操作を効果的にするために、環状の弁座を備えることを特徴とする請求項6に記載の通気弁アセンブリ。
【請求項10】 前記可撓性弁部材は耐燃料特性を有する素材のストリップを備えることを特徴とする請求項6に記載の通気弁アセンブリ。
【請求項11】 前記可撓性弁部材はほぼフック状の形態を有することを特徴とする請求項6に記載の通気弁アセンブリ。
【請求項12】 前記可撓性弁部材は耐燃料特性を有する弾性素材の薄いストリップを含むことを特徴とする請求項6に記載の通気弁アセンブリ。
【請求項13】 前記ハウジングは前記開口部から燃料タンクの内部に向けて延在する第1部と、燃料タンクの外部と連通可能でかつ通気管との連結用に適する第2部を含むことを特徴とする請求項6に記載の通気弁アセンブリ。
【請求項14】 前記弁部材は前記フロートに対して固定される、向かい合う端部を有することを特徴とする請求項6に記載の通気弁アセンブリ。
【請求項15】 前記通気路は環状の密着面を有し、そして前記部材は密着に反して、前記密封面に対してほぼ平行に配置される中間の向かい合う端部を有することを特徴とする請求項6に記載の通気弁アセンブリ。
【請求項16】 前記弁部材は局所的に可撓性を向上させ、かつほぼフック状の形態に形成される部位を備えることを特徴とする請求項6に記載の通気弁アセンブリ。
【請求項17】 通気路を壁に通して備える燃料タンク内で、燃料蒸発ガスの通気流を制御するための方法であり:(a)前記燃料タンク内に弁のハウジングを配置し、蒸発ガス用流路を前記ハウジング内に流れるように形成し、そして前記蒸発ガス用流路を前記燃料タンクの通気路と連通させ;
(b)前記燃料タンク内にフロートを配置し、この上に比較的薄い可撓性弁部材を取り付け、前記弁部材の一方の端部の移動方向をフロートの移動方向に対して垂直方向に限定し、かつ前記弁部材の他方の端部の移動方向をフロートの移動方向に対して平行方向に限定して固定するように構成し;そして、(c)前記弁部材を用いて所定の燃料レベルで前記流路を閉口させ、そして該所定の燃料レベルより下の燃料レベルで前記流路を引き剥がす動作により再度開口させることを特徴とする方法。
【請求項18】 請求項17に記載の方法に基いて、燃料タンク内の燃料蒸発ガスの通気流を制御するための通気弁アセンブリであり:(a)燃料タンク内の通気口との連通に適する蒸発ガス流路を有するハウジングを備え;
(b)前記ハウジングは燃料タンク内の液体燃料レベルに合わせて移動自在のフロートと、そして前記フロートと一体でかつ前記フロートが前記燃料タンク内の燃料の一定レベルの位置に浮上する時に前記通気路を閉口可能な比較的薄い可撓性弁部材を有し、そして前記可撓性弁部材は前記フロートが前記一定レベルより下に下降する時、引き剥がす動作で前記通路を再度開口可能であり;そして、(c)前記可撓性弁部材は、前記フロートに対して固定される第1と第2の向かい合う端部を有し、前記第1の端部の移動方向を前記フロートの移動方向に限定して拘束し、前記第2の端部の移動方向を前記フロートの移動方向に対してほぼ垂直方向に限定して拘束することを特徴とする通気弁アセンブリ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用燃料タンクの充填時に燃料蒸発ガスの通気制御に使用する種類のフロート操作型弁に関するものである。より特徴的には、本発明は、燃料タンクの通気口を蒸発ガス回収用または保存用のキャニスタに連通する種類のシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、現在広く生産されている車両では、活性炭を詰めたキャニスタを燃料タンク内の蒸発ガス通気口に連通している。そして、このキャニスタは電子制御型パージバルブを介してエンジン吸気マニホールドに連通される。電子制御型弁は、エンジン操作期間中、キャニスタからエンジン吸気マニホールドに向う燃料蒸発ガスの流れを制御する、電子制御装置(Electronic Control Unit; ECU)を用いて制御され、制御弁はエンジンが動作を停止したときに閉口する。
【0003】上記形式の燃料タンクの蒸発ガス通気システムでは、エンジン停止中に燃料タンクを充填する間、キャニスタに向う燃料蒸発ガスの通気を制御する必要がある。これは、液体燃料が通気口及び活性炭を詰めたキャニスタ内に流入するのを防ぐためである。従来、フロート操作型通気弁を使用して、燃料タンク内で燃料が所定のレベルに達する時に、キャニスタに向う燃料タンクの蒸発ガス通気口を閉口していた。
【0004】しかしながら、所定の液体燃料レベルまたはフロート位置で閉口するフロート駆動型弁を設計しそして構成する際、技術上問題があることが知られている。通気弁が閉口位置に達し、そして通気口の弁座での流路範囲が減少することにより通気口に向う蒸発ガスの速度が急上昇する際、ベルヌーイ効果を克服するための十分な力をフロートに与えなくてはならない。つまり、液体燃料内のフロートの浮力は、ベルヌーイ効果を克服しかつ通気口の弁座で通気弁を完全に閉口するための十分な力を備えなくてはならない。しかしながら、環状の弁座上で通気弁をベルヌーイ効果に逆らって完全に閉口させるだけの十分な力をフロートの浮力に備える場合、経験的に弁を“つまらせる”ないしは膠着させる弊害を生じていた。さらに幾つかの例では、エンジン操作期間中の消費に伴い燃料タンク内で燃料レベルが下降する時に、フロートの重力は弁を再度開口するのに不十分であると知られている。
【0005】上記問題を克服するために用いられる、車両用燃料補給式蒸発ガス用での再使用の弁に係る公知技術として、バーグスマ(Bergsma)及び他の者に発行された米国特許第5,605,175号に記載のものがある。この弁は可撓性弁部材を活用し、弁部材の一方の端部を弁胴またはハウジングに取付け、他方の端部をフロートに取付けることによって弁部材の引き剥がれる動作を可能にしている。このため、燃料タンク内の燃料液面が弁を閉口するレベルよりも下がる際、弁部材が引き剥がす動作を行うことにより、弁部材を“つまらせる”ないしは膠着させる問題に対処している。
【0006】しかしながら、上記バーグスマらによる燃料蒸発ガス用の通気制御用の弁は、例えば乗用車や軽トラックで要求される大量生産では弱点を呈している。これは、弁部材を弁胴とフロートに対して組付け、フロートを弁のハウジング内に挿入し、そして弁の組付けを完成させることが困難になるためである。即ち、この構造は単に困難で時間がかかるのみならず、費用の割高な構造になり、自動車市場において競争力を失っている。
【0007】他の先行技術でのフロート型燃料タンク用の蒸発ガス用通気弁を図21に示している。この実施例では一方の端部をフロートに固定し、他方の端部を自由にさせる。この構造は一般的に業務上有益でないと知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、構造が簡単で大量生産でも容易に組付けられ、しかも比較的製造コストの低い、より向上した燃料タンク用蒸発ガスの通気制御用の弁が求められている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、車両の燃料タンクに係るフロート操作型燃料蒸発ガス用の通気制御用の弁を提供する。この弁の配置方法としては、燃料タンクの壁に開口部を設けて燃料タンク天井部に取付ける方法と、また例えば燃料レベル送信機構の開口部を通しそして燃料タンクの壁に通す通気口に接続するように燃料タンク内に取付ける方法のいずれかでもよい。このフロート操作型弁は、比較的薄く平らな巻尺に似た形態に形成される可撓性弁部材を活用する。この形態としては、弁部材の両端部を離してフロートに取付けて平らな形態にまでフック状の形態に湾曲させるものでもよい。この可撓性弁部材の一方の端部をフロートの移動方向に対して垂直方向にのみ移動できるように拘束し、かつ他方の端部をフロートの移動方向に対して平行方向にのみ移動できるように拘束する。弁部材の一方の端部の移動方向を限定することにより、弁が閉口位置に近づく際にベルヌーイ効果によって弁の出入口基底部に向けて引き込まれる場合でも弁部材は硬直せずに、しなやかさを高く保つ。
【0010】本発明に係るフロート弁の構成用素である可撓性弁部材は、好ましくは弾性(elastomeric)素材から形成する。この部材を平らな薄板の素材から切断して組付時にフック状の形態に湾曲させてもよく、またはフック状の形態に型を取り、または押出しにより切断してもよい。この弁部材をフロート上に一体形成する取付部を用いてスナップロックしてもよく、あるいは例えばヒートステーキング(heat staking)によりフロート部材を変形させて摩擦的に組付けて保持してもよい。フロートに取付ける一方の端部の移動方向をフロート移動方向に対して垂直方向に限定し、かつ他方の端部の移動方向をフロート移動方向に対して平行方向に限定することにより、本発明に係る比較的薄い弾性素材の弁部材の可撓性を組み合わせて、大変しなやかな弁部材を提供する。従って、この弁部材は蒸発ガス通気口を素早く密閉し、かつ燃料タンクでの燃料消費に伴いフロート位置が下降する際、引き剥がすようにして素早く離れる。
【0011】従って、本発明は燃料タンク内の通気口を流れる燃料蒸発ガス流を制御する独自で新規な方法を提供すると共に、簡単に組付け可能で大量生産用の比較的低コストの弁構造を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、一般的な車両用燃料タンクに使用される燃料蒸発ガス用の通気システムを符号10で示している。燃料タンクは天井部12に開口部14を形成し、この開口部14を介して符号16で示す蒸発ガス用通気弁を備える。この燃料タンクは壁に燃料注入管18を通して備え、燃料タンク内の液面を線20に示すように保つ。弁16は燃料タンクの天井部12から外部に延在する通気口取付部22を有し、この取付部22は破線で示す管24に連通されて一般的に粒状の炭素または活性炭素を備える保存用キャニスタ26の入口に接続される。キャニスタ26は、図1の破線で示す蒸発ガス用パージライン28を備え、電子制御型パージ弁30に接続される。このパージ弁30は導線32、34を介して電気式アクチュエータを備えて、電子制御装置36に接続されている。この電子制御装置36は典型的にはエンジン制御器であり、他、燃料噴射ノズルや点火時期を制御できる。図1の破線に示すように、弁30の出口はライン38を介してエンジン吸気マニホールド40に接続される。
【0013】図2を参照すると、本発明に係るシステムの他の実施形態を符号50で示している。このシステムでは取付部54を燃料タンクの天井部52に通して備え、取付部54の外側で管56を介してキャニスタ26’の入口に連通させている。キャニスタ26’は出口を通り電気式アクチュエータ弁30’と接続し、この弁30’は導線58,60を介してECU36’により制御される。
【0014】燃料タンクの通気口取付部54は燃料タンクの天井部52を通り内部まで延在し、内部に延びる端部にて管64を介して符号68に示す蒸発ガス用通気制御用の弁の通気口取付部66に接続される。この蒸発ガス用通気制御用の弁68は燃料タンクの内側に配置され、そして燃料タンクの内周面上にブラケット70を備えて取付けられる。図2に示す取付部54は燃料タンクの天井部52を直に貫くようにして取付けられるが、しかし他の形態では取付部54を燃料レベル送信取付部を介して取付けてもよい。この送信取付部は技術上公知のように、典型的には燃料タンクの天井部に設けた開口部を介して取付けられる。
【0015】図2に示す蒸発ガス用通気弁68は図1に示す弁16と比較して、燃料タンク内に配置されかつ取付部54と連通するという相違はあるが、機能上、両者は同一であるという点を理解されたい。
【0016】図3、図4、及び図5に示す蒸発ガス用通気弁16は、符号42で示すハウジングを有する。このハウジング42は燃料タンク取付用に形成した取付フランジ46を有する上部ハウジングシェル44と、このフランジ46の底面と重ね合うように形成した組付フランジ72を有する下部ハウジングシェル48を備える。下部ハウジングシェル48はフロートバイアスばね76の案内用に底面の内側に円筒形状の壁74を形成している。円筒壁74とシェル底面により形成される縦穴に、フロートバイアスばね76の下端部が収容されている。
【0017】符号77で示すフロートのサブアセンブリはフロート部材78を有し、この部材78上にバイアスばね76の上端部案内用の環状の凹部または溝部80を底面に形成している。技術上公知なように、これは燃料タンク内で使用される実際の燃料でのフロート部材の所定の比重に対して望ましい浮力を得るために、フロート78に適切なバイアスを与えるように対応するためである。
【0018】ハウジングシェル部材44の上部ハウジングフランジ46は、蒸発ガス用通気口取付部22を備えるが、好適には一体形成して備える。蒸発ガス用通気口取付部22は蒸発ガス用出口通路82を形成し、この端部付近にシェル44のフランジ端部の底面下方に延びる環状の弁座84を備える。
【0019】図5に示すように、ハウジングシェル48の底部はばね76の下端部を中央に位置決めするためにパイロットまたは案内部86を形成して備える。同様にして溝部80の内周囲を形成し、そしてばね76の上端部を中央に位置決めする環状の案内部88をフロート部材78の下部に形成する。図5に示すように、燃料タンク内の燃料の消費に伴いフロート位置が下降する際、破線で示すように下部ハウジングシェル48の円筒壁74は入れ子式に溝部80を受け取る。従って、ばね76は覆われ、そして圧縮された際に縮まないように案内される。このばね76は非常に小さなばね定数を有し、そして圧縮されると簡単に縮む。
【0020】図4、図6、図7、及び図8を参照して、フロートアセンブリ77について詳細に説明する。尚、組付状態での弁取付部または腕部90を実線で、組付前または原型の状態を破線で示している。この弁取付部90は部材の厚みを削減して一体形成した、関連技術上“リビング”ヒンジと呼称されるヒンジ92を有する。図8に、第2弁取付部または腕部94の組付けた状態を実線で、そして組立前または原型の状態を破線で示している。弁取付部94はまた、一体形成したヒンジ部またはリビングヒンジ96を図8に示すように形成する。
【0021】図6に示すように、好ましくは弾性素材から形成される、比較的薄い可撓性弁部材は一般的には湾曲またはフック状の形態をなし、図7に示すように、切り抜きないしは空隙を形成して、可撓性を有する脚部100、102を構成する。図16に示すように、平らな断片から空隙104を設けて形成される弁部材98は、脚部100、102を形成する。
【0022】図7を参照すると、環状の弁座と接触する弁部材98の範囲を破線で示している。図6の実線で示す弁部材98の形態は、燃料タンクの補充時にフロートが移動上の上限に位置するときであり、同時に弁部材が通気口を閉じるように環状の弁座と密閉するときである。
【0023】図6を参照すると、湾曲した形態での弁部材98を破線で示している。これは弁部材が閉口位置に近づき、そして通気口を流れる流体に対して抵抗を始める際、ベルヌーイ効果によって湾曲された時の弁部材98の状況を示している。この形態は、後述されるフロート上の弁部材の独特な取付方法により実現される。
【0024】図16を参照すると、弁部材98は幅を減少させた箇所100、102とは遠ざかる側に、細長いスロット口または開口部104’を形成している。この開口部104’は弁部材98の長手方向に沿って細長く延び、そしてフロートの上端部に形成する突出部106を隙間に通して備える。このためこの弁部材98は図7の黒色の両矢印に示すように、水平方向、即ちフロート移動方向に対して垂直方向に移動方向を限定される。弁部材98の細長い開口部104’を有する側の端部は、突出部106を隙間に通して備えて、突出部106上に取付部94を折り畳んでスナップロックすることにより保持される。開口部108を通る突出部106の上方に、取付腕部94が備えられる。
【0025】弁部材98は反対側の端部、即ち切り抜き104と隣接する側の端部に小さな開口部110を形成している。この開口部110を介して取付腕部90上に形成される突出部111を備え、弁部材98を図6に示すフック状の形態に保つ。取付腕部90はフロート78の上端部に形成される溝部113内にスナップロックされ、従って弁部材の端部を抑制したままに保持する。弁部材90を湾曲して構成することにより、可撓性を有する箇所100、102にて垂直方向に限定した移動を可能にしている。対照的に、弁部材90は開口部104’を形成する箇所にて垂直方向、即ちフロートの移動方向に沿う移動を束縛し、逆に水平方向、即ちフロートの移動方向に対して垂直方向に限定した移動を可能にしている。この独特な配置方法によって、ベルヌーイ効果を克服するための弁部材90の柔軟性を増し、さらにフロートが下降する際、または弁の弁座84からの剥離(de−corking)を行うときに弁部材の引き剥がす動作を実現させる。
【0026】図12、図13、及び図14を参照すると、別の実施形態に係るフロートのサブアセンブリを符号112で、しなやかで比較的薄い可撓性弁部材を符号114で示している。弁部材114は切り抜き部116と隣接する端部に脚部118、120を形成して可撓性を向上させると共に、図12に示すフック状形態に形成される。脚部118、120に隣接する端部ではビード部またはリム122を一体形成し、この端部をフロートの移動方向を横切る方向で、フロート126に形成した溝部124内にスライド自在に配置する。この溝部124とビード部122は、図6に示される実施形態のフロート78のヒンジ部90を代用している。弁部材114はビード部122と反対側の端部に、細長い開口部128を形成している。この開口部128を介してフロート126の上端部に形成する突出部130を備える。そしてこの上をフロート126の上面に一体形成する取付部132により、一体形成するヒンジ部134(リビングヒンジ)を用いて拘束する。取付部132は図14の破線で示す位置から実線で示す位置まで移動することにより、弁部材114を突出部130上に拘束する。この弁部材は端部に開口部128を備える。従って、図13の黒色の両矢印に示すように、この弁部材114の移動方向は水平方向、即ちフロートの移動方向を横切る方向に限定される。この弁部材114の反対側、即ち湾曲する端部はベルヌーイ効果の作用で変形される、図12の破線で示す形態から変形して、弁部材が弁座に密封する際平らになる。弁部材がベルヌーイ効果の影響下で図12に示す破線の位置から、完全に密封する図12に実線で示す位置に向い移動するに従い、弁部材の開口部を有する右側の端部は突出部130に向って横方向に移動するが、これは閉口した弁座84上に完全密封するために平らな形態を形成するためである。
【0027】図9、図10、及び図11を参照すると、別の実施形態に係るフロートのサブアセンブリを符号140で示すと共に、フロート部材を符号142で示している。フロート部材142は弁支持部材144を別体に設け、一方の端部を略U字形状を有するようにして参照番号146で示すように取付ける。この略U字形状の端部に取付用突出部148を設けて、フロート142の上端部に形成する突出部150に向けてスナップロックさせる。また、弁支持部材144の反対側の端部をフロート142の反対側の端部に設けた突出部152上に対してスナップロックさせる。取付部材は突出部148と距離を置いて折畳式腕部154を備える。この折畳式腕部154はヒンジ156(リビングヒンジ)を一体形成して備え、そして開口部158を設けて弁支持部材144上に形成する突出部160を隙間に通して備える。
【0028】比較的薄い可撓性弁部材162は、右側の端部近傍に細長い開口部またはスロット164を形成して備え、この開口部またはスロット164の中に突出部154を備える。そして、図11の破線で示す位置から実線で示す位置まで取付腕部154を折り畳み、さらに図11に示すように突出部166上にスナップロックさせて弁部材162を拘束する。
【0029】弁部材162は反対側の端部に切り抜き168を備え、脚部170、172を形成することによって可撓性を向上させて図9に示す湾曲状の形態を実現させる。弁部材162はスロット164とは反対側の端部に開口部174を形成し、この中に突出部148を突出るようにして収める。この収納は、例えば、弁支持部材144の略U字形状端部146を突出部150に向けてスナップロックさせた後、弁部材162が引き伸ばされることによって固定される。この弁部材162は、図6に示すサブアセンブリ77の弁部材98と同様に機能することを理解されたい。また、弁部材162は図16に示す形態と同様に平らな形態に形成してもよいことを理解されたい。
【0030】図15を参照して、別の実施形態に係るフロートのサブアセンブリを符号180で示し、そして上面に取付用ブロック部184を形成して備えるフロートを符号182で示す。この上面は切り込みを入れて溝部186を形成し、この溝部186は、溝部の開口端部の底面に向って符号188まで側部をテーパ付ける。
【0031】符号180に示す実施形態に係る弁部材200は、比較的薄い弾性部材を用いてほぼ管状の断面を有するように形成される。この弁部材200は、押出し及び切断により構成されてもよい。参照番号204で示される弁部材200の一方の端部を溝部186内にスライド式に挿入し、そしてフロート部材を変形して、例えば、ブロック部184の端部をヒートステーキングさせることにより確実に保持する。図15から推測可能なように、管状弁部材はブロック部184に対して隙間を設けて備えられる。このため変形可能でかつフロートの移動方向に対して直角の方向に向って、弁部材200を水平方向に移動可能にする。弁部材200の端部でのこの限定的な水平移動は、弁部材をベルヌーイ効果の下で変形可能にするための手段である。
【0032】図18、図19、及び図20を参照すると、別の実施形態に係るフロートのサブアセンブリを符号210で、フロートを符号212で示している。フロート212は、折畳式腕部214を構成する第1取付部を一体形成して備える。この折畳式腕部214は、一体形成するヒンジ部(リビングヒンジ)216を用いてフロート上面に対して取付けられるが、このヒンジ部は自由端部を参照番号218で示す箇所に有し、この自由端部をフロート上面に備える突出部上にスナップロックさせる。図18及び図19に、腕部214を折り畳みかつ保持した状態で示している。
【0033】細長く比較的薄い可撓性弁部材220は、図20に示すように平らな薄板の素材から型を取ってあるいは切断して形成される。弁部材220は一方の端部の両側で外側に延びるフランジ222、224の対を備え、そしてフランジ222、224と反対側の端部に細長いスロット226を形成すると共にややテーパ付けた中央部を有する。この細長いスロット内にフロートのアセンブリ上に形成される突出部228が突出る。折畳式の腕部230はフロート上で一体のヒンジ部232(リビングヒンジ)と開口部234と共に一体形成される。この腕部を折り畳む際、該開口部234内に突出部228が突出る。腕部132と同様にして、この腕部230はフロート210の上面に形成される突出部上にスナップロックされる。
【0034】弁部材220のフランジ付けられた端部は腕部214を折り畳みかつ固定することにより、フロートに対して垂直方向、またはフロートの移動方向に対して平行方向に移動方向を限定される。スロット226を有する弁部材220の端部では、フロートに対して図18の水平方向またはフロートの移動方向に対して垂直方向に移動方向を限定される。図18及び図19に示す実施の形態では、従ってフロートのハウジング内への挿入に先立ちフロートに対して完全に組付けることができ、そして弁が弁台座部84に対して閉口位置に近づく際、ベルヌーイ効果に従って変形自在であり、弁が台座部84に対して密閉する際平らな形態に変形する。弁の剥離の際、フロートの下降に伴い弁部材220は、引き剥がす動作を行う。腕部214により垂直方向に限定される弁部材の一方の端部での移動と、腕部230により水平方向に限定される弁部材の他方の端部での移動により、引き剥がす動作が可能になる。もしも必要であれば、小さな突出部236をフロート上面に備えることで、フロートと弁部材中央部の局所的な接触を可能にして、弁台座部84上での固定を確保することは可能である。
【0035】従って、本発明は一方の端部をフロートの移動方向に対して平行方向に限定するように固定しかつ他方の端部をフロートの移動方向に対して垂直方向に限定するように固定することで、フロートに対してのみ固定される薄い可撓性弁部材を備える、独自で新規な燃料蒸発ガス用通気弁を提供する。従って、可撓性弁部材の端部でのこの独自な構造は、弁が閉口状態に近づきそして通気口を効果的に密閉するように変形する際、ベルヌーイ効果に適応するようにしなやかに変形する。さらに、燃料タンク内での燃料消費に伴いフロートが下降する際、引き剥がすようにして弁部材を開口する動作を簡単に提供する。
【0036】上記発明は図示された実施形態を参照して説明してきたが、他、修正及び変形は可能であるが、これらは本発明に記載の請求項にのみ制限される。
【出願人】 【識別番号】390033020
【氏名又は名称】イートン コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】EATON CORPORATION
【住所又は居所原語表記】Eaton Center,Cleveland,Ohio 44114,U.S.A.
【出願日】 平成13年2月8日(2001.2.8)
【代理人】 【識別番号】100068618
【弁理士】
【氏名又は名称】萼 経夫 (外3名)
【公開番号】 特開2001−254650(P2001−254650A)
【公開日】 平成13年9月21日(2001.9.21)
【出願番号】 特願2001−32373(P2001−32373)