| 【発明の名称】 |
内燃機関の排気還流装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】又吉 豊
【氏名】西村 利文
【氏名】岩出 保之
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| 【要約】 |
【課題】機関の吸気系に還流させる排気を冷却するための排気冷却装置を、軽量かつコンパクトに構成する。
【解決手段】V型機関の各バンク間のシリンダブロック13にウォータジャケット14を形成し、排気還流路の一部を構成する細管26を備えた排気冷却装置10を前記ウォータジャケット14の取り付け開口部15に取り付けることで、前記細管26を前記ウォータジャケット14に内設させ、排気が前記細管26内を通過するときに、ウォータジャケット14内の冷却水との間で熱交換して冷却されるようにする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】排気の一部を排気系から排気還流路を介して吸気系に還流させる内燃機関の排気還流装置において、前記排気還流路が途中で機関本体に設けられたウォータジャケット内を通過するよう構成し、前記ウォータジャケットにおいて還流排気の冷却を行わせることを特徴とする内燃機関の排気還流装置。 【請求項2】前記内燃機関がV型機関であって、前記排気還流路が通過するウォータジャケットを、バンク間のシリンダブロックに形成したことを特徴とする内燃機関の排気還流装置。 【請求項3】前記排気還流路が通過するウォータジャケットの冷却水入口を、機関本体における冷却水の入口付近に接続する一方、前記排気還流路が通過するウォータジャケットの冷却水出口を、機関本体における冷却水の出口付近に接続することを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関の排気還流装置。 【請求項4】前記ウォータジャケットに内設させる排気還流配管を備えた排気冷却装置を、前記ウォータジャケットに設けた取り付け開口部に装着する構成としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関の排気還流装置。 【請求項5】前記排気冷却装置が、前記取り付け開口部を覆うと共に排気入口及び排気出口が開口されるボディと、前記排気入口に連通して前記ボディの裏面側に形成される入口側ガス室と、前記排気出口に連通して前記ボディの裏面側に形成される出口側ガス室と、前記入口側ガス室と出口側ガス室とを連通させる前記排気還流配管としての複数の細管と、を備えて構成されることを特徴とする請求項4記載の内燃機関の排気還流装置。 【請求項6】前記入口側ガス室と出口側ガス室とを、前記取り付け開口部の長手方向に離して対向配置し、該入口側ガス室と出口側ガス室とを略直線状に形成される複数の細管で連通させることを特徴とする請求項5記載の内燃機関の排気還流装置。 【請求項7】前記入口側ガス室と出口側ガス室とを隣接させて形成し、該入口側ガス室と出口側ガス室とをU字状に形成される複数の細管で連通させることを特徴とする請求項5記載の内燃機関の排気還流装置。 【請求項8】前記U字状の細管が前記ボディに対して略平行に設けられることを特徴とする請求項7記載の内燃機関の排気還流装置。 【請求項9】前記U字状の細管が前記ボディに対して略直交する方向に設けられることを特徴とする請求項7記載の内燃機関の排気還流装置。 【請求項10】前記取り付け開口部を円筒状に形成すると共に、前記入口側ガス室及び出口側ガス室の外周壁を、前記取り付け開口部に嵌挿される円筒状に形成したことを特徴とする請求項9記載の内燃機関の排気還流装置。 【請求項11】前記取り付け開口部を、シリンダブロック又はシリンダヘッドの加工端面に形成したことを特徴とする請求項4〜10のいずれか1つに記載の内燃機関の排気還流装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、排気の一部を吸気系に還流させる内燃機関の排気還流装置に関し、特に、還流排気を冷却するための構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、還流排気を冷却する冷却装置を備えた排気還流装置が知られており、例えば特開平9−324707号公報に開示されるものでは、排気還流配管の周囲を囲むウォータジャケットを形成し、該ウォータジャケットに機関本体の冷却水を冷却水供給管によって供給し、前記ウォータジャケット内で排気熱を奪った冷却水を冷却水排出管によってラジエータに戻すようにしていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の冷却構造では、機関本体とは別にウォータジャケットを設けることで、排気還流配管の途中に大きな構造物が付加されることになり、ウォータジャケットの設置スペースの確保が困難であると共に、前記ウォータジャケットに冷却水を循環させるための配管の引き回しを行う必要があり、設置場所によっては長い冷却水配管が必要になってしまうという問題があった。 【0004】また、ウォータジャケットは冷却水を常時内蔵し、重量が重くなるため、ウォータジャケットが付加される部分の排気還流配管を支える支持部材が必要になると共に、前記支持部材として強度を確保できる大型のものが必要になって、これにより、設置スペースの確保が更に困難になり、他の構造物のレイアウトにも影響を及ぼしてしまうという問題があった。 【0005】本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、排気の一部を排気系から排気還流路を介して吸気系に還流させる内燃機関の排気還流装置において、軽量かつコンパクトでエンジンルーム内のレイアウト性を悪化させることのない排気冷却構造を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】そのため、請求項1記載の発明では、排気還流路が途中で機関本体に設けられたウォータジャケット内を通過することで、還流排気の冷却を行われるように構成した。 【0007】かかる構成によると、機関本体とは別体に排気冷却用のウォータジャケットを設けるのではなく、機関本体と一体に排気冷却用のウォータジャケットを設け、排気還流路が、前記機関本体に設けられたウォータジャケットを経由して機関の吸気系にまで延設され、機関本体のウォータジャケットを通過するときに熱交換が行われて排気が冷却される。 【0008】請求項2記載の発明では、排気還流路が通過するウォータジャケットを、V型機関のバンク間のシリンダブロックに形成する構成とした。かかる構成によると、V型機関のバンク間のシリンダブロックに排気冷却用のウォータジャケットが形成され、排気系からの排気還流路は、バンク間のシリンダブロックに設けられた前記ウォータジャケットを経由してから吸気系に接続される。 【0009】請求項3記載の発明では、排気還流路が通過するウォータジャケットの冷却水入口を機関本体における冷却水の入口付近に、前記ウォータジャケットの冷却水出口を機関本体における冷却水の出口付近に接続する構成とした。 【0010】かかる構成によると、排気冷却用のウォータジャケットに対して、機関の熱を奪う前の冷却水が導入され、排気との間で熱交換をした冷却水は、機関との間で熱交換をした冷却水に合流して、ラジエータに送られることになる。 【0011】請求項4記載の発明では、ウォータジャケットに内設させる排気還流配管を備えた排気冷却装置を、ウォータジャケットに設けた取り付け開口部に装着する構成とした。 【0012】かかる構成によると、排気冷却用のウォータジャケットに、排気還流配管を挿置するための取り付け開口部が設けられ、前記排気還流配管を含んで構成される排気冷却装置を前記取り付け開口部を装着することで、排気還流配管がウォータジャケット内に設置される。 【0013】請求項5記載の発明では、前記排気冷却装置が、取り付け開口部を覆うと共に排気入口及び排気出口が開口されるボディと、排気入口に連通してボディの裏面側に形成される入口側ガス室と、排気出口に連通して前記ボディの裏面側に形成される出口側ガス室と、入口側ガス室と出口側ガス室とを連通させる複数の細管と、を備えて構成されるようにした。 【0014】かかる構成によると、排気冷却装置を取り付け開口部に装着すると、該排気冷却装置を構成するボディが、取り付け開口部を覆うことで、ウォータジャケットを本来の閉塞空間とする。一方、前記ボディの表面には、排気入口が設けられており、該排気入口から導入される還流用の排気は、ウォータジャケットに内設されることになる入口側ガス室に入り、その後、複数の細管を通って同じくウォータジャケットに内設される出口側ガス室に入るが、前記複数の細管を通るときに周囲の冷却水との間で熱交換が行われる。前記出口側ガス室に入った排気は、ボディに開口する排気出口を介してウォータジャケットの外側に導出され、その後、機関の吸気系に供給される。 【0015】請求項6記載の発明では、前記入口側ガス室と出口側ガス室とを、前記取り付け開口部の長手方向に離して対向配置させ、この入口側ガス室と出口側ガス室とを略直線状に形成される複数の細管で連通させる構成とした。 【0016】かかる構成によると、ウォータジャケットの取り付け開口部の長手方向に沿って、熱交換が行われる細管が直線的に設けられ、取り付け開口部の長手方向の一方端からウォータジャケット内に取り入れられた排気は、前記長手方向の他方端から冷却後の排気として取り出される。 【0017】請求項7記載の発明では、前記入口側ガス室と出口側ガス室とを隣接させて形成し、該隣接する入口側ガス室と出口側ガス室とをU字状に形成される複数の細管で連通させる構成とした。 【0018】かかる構成によると、排気入口から導入された排気は、入口側ガス室に入った後、ウォータジャケット内に延設される細管を通るが、前記細管がU字状に形成されて、入口側ガス室に隣接して設けられる出口側ガス室に冷却後の排気が入り、排気入口に近い排気出口から取り出される。 【0019】請求項8記載の発明では、前記U字状の細管が前記ボディに対して略平行に設けられる構成とした。かかる構成によると、ウォータジャケット内に導入された排気は、ボディに対して略平行な方向に向きを変えて進み、U字状細管の端部でUターンして戻った後、再度ボディを貫通する方向に向きを代えて導出される。 【0020】請求項9記載の発明では、前記U字状の細管が前記ボディに対して略直交する方向に設けられる構成とした。かかる構成によると、ウォータジャケット内に導入された排気は、そのままボディを貫通する方向に沿ってボディから離れる方向に進み、U字状細管の端部でUターンして、ボディに近づく方向に進んで戻る。 【0021】請求項10記載の発明では、前記取り付け開口部を円筒状に形成すると共に、前記入口側ガス室及び出口側ガス室の外周壁を、前記取り付け開口部に嵌挿される円筒状に形成する構成とした。 【0022】かかる構成によると、円筒状に形成された取り付け開口部に対して、排気冷却装置を装着すると、ボディの裏面側に隣接して設けられる入口側ガス室及び出口側ガス室の円筒状の外周壁が、取り付け開口部に嵌挿される。 【0023】請求項11記載の発明では、前記取り付け開口部を、シリンダブロック又はシリンダヘッドの加工端面に形成する構成とした。かかる構成によると、例えばシリンダブロックの前面などのシリンダブロック又はシリンダヘッドの加工端面に、シリンダブロック又はシリンダヘッドの加工に伴って取り付け開口部が加工形成される。 【0024】 【発明の効果】請求項1記載の発明によると、機関本体に設けられるウォータジャケットで還流排気の冷却を行わせるので、排気を冷却するための装置を、機関本体とは別体にエンジンルーム内に配置する必要がなく、また、冷却水配管を引き回す必要がなく、更に、支持部材が不用であり、軽量かつコンパクトに冷却装置を構成できるという効果がある。 【0025】請求項2記載の発明では、排気冷却用のウォータジャケットを、V型機関のバンク間のスペースを有効利用して配置できるという効果がある。請求項3記載の発明によると、排気冷却用のウォータジャケットに温度の低い冷却水を導入して、効率良く排気を冷却させることができるという効果がある。 【0026】請求項4記載の発明によると、機関本体に設けた排気冷却用のウォータジャケットに対して、冷却水と排気との間での熱交換を行わせるための配管を簡便な構成で取り付けることができるという効果がある。 【0027】請求項5記載の発明によると、冷却水と排気との間での効率良く熱交換を行わせるための細管を、機関本体に設けた排気冷却用のウォータジャケットに対して簡便な構成で設置できるという効果がある。 【0028】請求項6記載の発明によると、機関本体に設けた排気冷却用のウォータジャケットの容積を有効利用して、効率良く排気を冷却させることができるという効果がある。 【0029】請求項7記載の発明によると、排気冷却装置をコンパクトに構成しつつ、冷却水と排気との間で熱交換を行わせる放熱面積を十分に確保することができるという効果がある。 【0030】請求項8記載の発明によると、排気冷却装置の高さを低く抑えつつ、十分な放熱面積を確保することができるという効果がある。請求項9記載の発明によると、機関本体に設ける排気冷却用のウォータジャケットの開口面積を小さくして、機関本体の剛性確保を図りつつ、十分な放熱面積を確保することができるという効果がある。 【0031】請求項10記載の発明によると、ガス室が、排気冷却装置の位置決め機能や支持機能を兼ねるようにでき、信頼性の向上が図れるという効果がある。請求項11記載の発明によると、シリンダブロック又はシリンダヘッドの一般的な加工に伴って、排気冷却装置の取り付け開口部が加工されるので、加工工程の増大を回避でき、また、排気冷却装置を他の補機類と共に、整然と配置できるという効果がある。 【0032】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1,2に示す機関1は、V型6気筒機関であり、図示しないエアフィルタで濾過された新気は、ターボチャージャ2のコンプレッサによって過給された後、インタークーラ3で冷却されて吸気コレクタ4に入り、該吸気コレクタ4から吸気マニホールド5a,5bによって各気筒に分配される。 【0033】また、各気筒からの排気は、排気マニホールド6a,6bを介して導出され、ターボチャージャ2のタービンに回転エネルギーを与えた後、マフラー7を介して排出される。 【0034】また、ラジエータ8で放熱した冷却水を、ウォータポンプで機関1の前面側からシリンダブロックに設けられたウォータジャケット内に送り込み、機関1の熱を奪った冷却水を機関1の後面側から取り出してラジエータ8に循環させる構成の機関冷却装置が設けられている。 【0035】更に、機関1には、排気還流装置が設けられている。前記排気還流装置は、排気マニホールド6a,6b(排気系)から排気の一部を取り出して、吸気コレクタ4(吸気系)に還流する装置であり、排気還流路の途中に排気冷却装置10を介装し、該排気冷却装置10で排気を冷却してから吸気コレクタ4(吸気系)に還流させるように構成される。 【0036】前記排気還流路は、排気還流配管9a,9b,11及び排気冷却装置10から構成され、前記排気マニホールド6a,6bにそれぞれ接続される前記排気還流配管9a,9bは、合流した後、排気冷却装置10の排気入口に接続され、前記排気冷却装置10の排気出口には排気還流配管11の一端が接続され、該排気還流配管11の他端が吸気コレクタ4に接続される。 【0037】また、前記排気還流配管11の吸気コレクタ4近傍には、排気還流量を制御するEGRバルブ12が介装されている。前記排気冷却装置10は、V型機関1のバンク間のシリンダブロック13(本体)上面に形成されたウォータジャケット14において、排気と冷却水との間での熱交換を行わせて排気を冷却する。即ち、排気還流路が途中でシリンダブロック13(本体)に形成されたウォータジャケット14を通過することで、排気が冷却されるように構成したものである。 【0038】具体的には、図3に示すように、機関1の前後方向に長いウォータジャケット14に排気冷却装置10を取り付けるための取り付け開口部15が、機関1の前後方向に長い略長方形状に開口されている。 【0039】排気冷却装置10は、前記取り付け開口部15に形状を合わせて形成されると共に、排気入口21及び排気出口22がその長手方向の両端にそれぞれ貫通形成され、前記取り付け開口部15を覆うようにしてシリンダブロック13にボルト16で固定されるボディ23と、ボディ23の裏面側に取り付けられた箱状部材24aによって形成され前記排気入口21に連通する入口側ガス室24と、ボディ23の裏面側に取り付けられた箱状部材25aによって形成され前記排気出口22に連通する出口側ガス室25と、ウォータジャケット14内で対向配置される前記入口側ガス室24と出口側ガス室25とを連通させる相互に略平行な複数の直線状細管26とから構成される。 【0040】そして、前記排気入口21に排気還流配管9a,9bが接続される一方、排気出口22に排気還流配管11が接続されることで、排気マニホールド6a,6bから吸気コレクタ4に至る排気還流路が構成される。 【0041】ここで、排気が、排気入口21及び入口側ガス室24を介し複数の細管26内を通るときに、周囲の冷却水と排気との間で熱交換が行われて排気が冷却され、この冷却された排気が、出口側ガス室25,排気出口22及び排気還流配管11を介して吸気コレクタ4に供給され新気に混入する。 【0042】次に、前記ウォータジャケット14における冷却水の入出経路を、図4に従って説明する。ラジエータ8で放熱した冷却水は、一方のバンクに設けられたウォータポンプ31によって前記一方のバンクのウォータジャケット32aに供給されると共に、ウォータジャケット32aの冷却水入口に近い部分に接続されるジャケット通路33を介して他方のバンクのウォータジャケット32bにも供給される。前記各ウォータジャケット32a,32bで機関熱を奪った冷却水は、それぞれジャケット通路35に排出され、該ジャケット通路35に接続される冷却水出口から機関1の外側に排出されてラジエータ8に循環される。 【0043】ここで、前記ウォータポンプ31(冷却水入口)に近いジャケット通路33の上流位置から分岐して前記ウォータジャケット14の前端部に接続されるジャケット通路34が設けられており、機関1の冷却によって温度上昇する前の温度の低い冷却水を、ウォータジャケット14に導入する。 【0044】また、ウォータジャケット14の後端部と、前記ジャケット通路35とを接続するジャケット通路36が設けられ、ウォータジャケット14を通過して排気を冷却した冷却水は、各バンクで機関熱を奪った冷却水と共に、ラジエータ8に循環される。 【0045】尚、ウォータジャケット14に循環される冷却水量を増大させるべく、図5に示すように、各バンクに設けられたウォータジャケット32a,32bの途中からウォータジャケット14に冷却水を供給するジャケット通路37a,37bを付加する構成としても良い。 【0046】機関1と別体にウォータジャケットを形成して還流排気の冷却を行わせる場合には、大型となるウォータジャケットを配置するスペースの確保が困難であると共に、冷却水を内蔵することで重量が嵩むウォータジャケットを支持する強固な支持部材が必要になり、更には、該ウォータジャケットへの冷却水の循環を行わせる冷却水配管を引き回す必要が生じる。 【0047】しかし、上記のように機関1に設けたウォータジャケット14で排気の冷却を行わせる構成であれば、別途スペースを確保する必要がなく、かつ、支持部材の追加や冷却水配管の取り回しが不要であって、排気冷却構造を軽量・コンパクトに構成できる。特に、V型機関1のバンク間にウォータジャケット14を形成させる構成であれば、デッドスペースを有効利用できる。 【0048】ところで、上記実施形態では、前記排気冷却装置10の入口側ガス室24と出口側ガス室25とを、長手方向に離して配置し、これらを複数の細管26で相互に連通させるようにしたが、入口側ガス室24(排気入口21)と出口側ガス室25(排気出口22)とを隣接して設けることも可能であり、係る構成の第2実施形態を、図6及び図7に示す。 【0049】図6及び図7に示す排気冷却装置10では、ボディ23の一端部に排気入口21及び排気出口22を横方向に並べて開口させ、かつ、入口側ガス室24を構成する箱状部材24aと出口側ガス室25を構成する箱状部材25aとを隣接して設けてある。 【0050】そして、ボディ23と平行に設けられる複数のU字状細管39で、入口側ガス室24と出口側ガス室25とを連通させてある。即ち、前記U字状細管39は、入口側ガス室24を構成する箱状部材24aの側壁から略水平に延設された後、Uターンして出口側ガス室25を構成する箱状部材25aの側壁に接続されるものである。 【0051】上記構成によると、排気冷却装置10における排気入口と排気出口とを1箇所にまとめることができ、また、同じボディ23長さに対して細管の全長を略2倍にでき、これによって、熱交換を行わせる表面積が増え、冷却効果を増大させることが可能である。 【0052】図6及び図7に示したU字状細管39を用いた排気冷却装置10では、U字状細管39をボディ23と平行な方向に延設させる構成としたが、図8及び図9に示す第3の実施形態にように、U字状細管39をボディ23に直交する方向に取り付けて、排気がボディ23を貫通する方向に進んでUターンする構成とすることもできる。 【0053】図8及び図9に示す第3の実施形態では、円板状のボディ23に対して排気入口21及び排気出口22を並べて開口させる一方、排気入口21及び排気出口22を包含する内径で、かつ、円筒状に開口される取り付け開口部15に嵌挿される外径の有底筒状部材40をボディ23の裏面に取り付けると共に、該有底筒状部材40内の空間を、入口側ガス室24と出口側ガス室25とに隔てる仕切り壁41を設けてある。 【0054】そして、入口側ガス室24の底壁に接続されるU字状細管39は、ボディ23を貫通する方向に延設された後、Uターンして出口側ガス室25の底壁に接続される。 【0055】上記構成では、ボディ23に直交する方向にU字状細管39を延設させるので、取り付け開口部15の開口面積が小さくても、必要な放熱面積を確保することができる。従って、ウォータジャケット14が設けられる部分の剛性を高めることができる。 【0056】更に、入口側ガス室24及び出口側ガス室25を構成する有底筒状部材40の外周壁が取り付け開口部15に嵌挿されるから、有底筒状部材40が位置決めや支持の機能を発揮し、排気冷却装置の信頼性を向上させることができる。 【0057】上記図8及び図9に示した構造の排気冷却装置10は、図10に示すように、V型機関1のバンク間のシリンダブロック13上面に形成したウォータジャケット14の取り付け開口部15に対して、ボディ23の下方にU字状細管39を位置させて取り付けることが可能である。 【0058】図10に示す例では、各バンクに設けられたウォータジャケット32a,32bからの冷却水が、ジャケット通路51a,51bを介してそれぞれ導入されると共に、機関1本体の冷却水出口とジャケット通路52で接続されるウォータジャケット14を、シリンダブロック13上面を取り付け開口部15として、機関本体1の上下方向を軸とする円筒状に形成し、該ウォータジャケット14に対して上方からU字状細管39を差し入れるようにして取り付ける。 【0059】また、図8及び図9に示す排気冷却装置10では、取り付け開口部15の開口面積を小さくできることから、図11に示すように、シリンダブロック13の加工端面である前面13aに、ウォータジャケット14の取り付け開口部15を開口させ、U字状細管39の延設方向を略水平とする横向きに排気冷却装置10を装着させることができる。 【0060】図11に示す例では、バンク間のシリンダブロック13上面の前面13a側を盛り上げて、前面13a側に開放される円筒状のウォータジャケット14を形成し、前面13aに開口される取り付け開口部15から、U字状細管39を横向きして差し入れるようにして排気冷却装置10を取り付けてある。 【0061】尚、シリンダヘッドの加工端面に、図11と同様にして横向きに排気冷却装置10を装着させることも可能である。シリンダブロック13(又はシリンダヘッド)の加工端面に、ウォータジャケット14の取り付け開口部15を開口させる構成であれば、通常の加工工程で排気冷却用の取り付け開口部15を同時に加工させることができ、加工工程を簡略化できると共に、機関1に対する部品配置が簡素化される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003997 【氏名又は名称】日産自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月9日(2000.3.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078330 【弁理士】 【氏名又は名称】笹島 富二雄
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| 【公開番号】 |
特開2001−254648(P2001−254648A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月21日(2001.9.21) |
| 【出願番号】 |
特願2000−65330(P2000−65330) |
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