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【発明の名称】 熱交換器
【発明者】 【氏名】原 宣之

【要約】 【課題】内燃機関に供給される燃料の予熱等に活用できる、コンパクトで熱交換効率の高い熱交換器を提供すること。

【解決手段】平板状ケーシング1内に熱交換ユニット2が内装され、平板状ケーシング1と熱交換ユニット2との間には保温用断熱材3が装填され、熱交換ユニット2は、被加熱流体を流通させる熱交換用コイル6とヒーターユニット7とから成り、熱交換用コイル6は、平板状に巻回された表面側渦巻きコイル部8と、当該表面側渦巻きコイル部8に隣接して平板状に巻回された裏面側渦巻きコイル部9とから成り、表裏両渦巻きコイル部8,9は、内端に於いて互いに連通すると共に、それぞれの外端には流体流入流出管部11,12を備え、ヒーターユニット7は、前記熱交換用コイル6を両側から挟む一対のシート状ヒーター19,20から構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】平板状ケーシング内に熱交換ユニットが内装され、平板状ケーシングと熱交換ユニットとの間には保温用断熱材が装填され、熱交換ユニットは、被加熱流体を流通させる熱交換用コイルとヒーターユニットとから成り、熱交換用コイルは、平板状に巻回された表面側渦巻きコイル部と、当該表面側渦巻きコイル部に隣接して平板状に巻回された裏面側渦巻きコイル部とから成り、表裏両渦巻きコイル部は、内端に於いて互いに連通すると共に、それぞれの外端には流体流入流出管部を備え、ヒーターユニットは、前記熱交換用コイルを両側から挟む一対のシート状ヒーターから成る、熱交換器。
【請求項2】熱交換ユニットの全体を挟む一対の金属板を備え、両金属板が熱交換ユニットから張り出す周辺部に於いて締結具により互いに締結されている、請求項1に記載の熱交換器。
【請求項3】熱交換用コイルとその外側のシート状ヒーターとの間に形成される螺旋状凹溝部には、良熱伝導性物質が充填されている、請求項1又は2に記載の熱交換器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関に供給される燃料の予熱等に利用できる熱交換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車の走行駆動源として搭載されている内燃機関に供給されるガソリンや軽油等の燃料を予め予熱することにより当該内燃機関の燃費を向上させ得ることが知られているが、このような用途に使用できる実用的な熱交換器、即ち、コンパクトでしかも熱交換効率の高い実用的な熱交換器は、従来考えられていなかった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような従来の問題点を解消し得る熱交換器を提供することを目的とするものであって、その手段を後述する実施形態の参照符号を付して示すと、平板状ケーシング1内に熱交換ユニット2が内装され、平板状ケーシング1と熱交換ユニット2との間には保温用断熱材3が装填され、熱交換ユニット2は、被加熱流体を流通させる熱交換用コイル6とヒーターユニット7とから成り、熱交換用コイル6は、平板状に巻回された表面側渦巻きコイル部8と、当該表面側渦巻きコイル部8に隣接して平板状に巻回された裏面側渦巻きコイル部9とから成り、表裏両渦巻きコイル部8,9は、内端に於いて互いに連通すると共に、それぞれの外端には流体流入流出管部11,12を備え、ヒーターユニット7は、前記熱交換用コイル6を両側から挟む一対のシート状ヒーター19,20から構成されている。
【0004】上記構成の本発明の熱交換器を実施するに際し、具体的には、熱交換ユニット2の全体を挟む一対の金属板21,22を設け、両金属板21,22を熱交換ユニット2から張り出す周辺部に於いて締結具23により互いに締結することができる。
【0005】又、熱交換用コイル6とその外側のシート状ヒーター19,20との間に形成される螺旋状凹溝部24,25には、一般にサーモセメントと呼称されるような良熱伝導性物質26を充填することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好適実施形態を添付図に基づいて説明すると、図1〜図3に於いて、1は平板状ケーシング、2は熱交換ユニット、3は保温用断熱材である。平板状ケーシング1は、平面形状が四角形で表面側が開放された本体4と、この本体4の開放部を閉じる蓋板5とから構成されている。熱交換ユニット2は、平板状ケーシング1内の中央位置に内装され、当該熱交換ユニット2の表裏両側及び周囲と平板状ケーシング1との間に保温用断熱材3が装填されている。
【0007】熱交換ユニット2は、被加熱流体を流通させる熱交換用コイル6とヒーターユニット7とから成り、熱交換用コイル6は、平板状に密接して巻回された表面側渦巻きコイル部8と、当該表面側渦巻きコイル部8に隣接して平板状に密接して巻回された裏面側渦巻きコイル部9とから成り、表裏両渦巻きコイル部8,9は、内端に於いて接続管部10により互いに連通すると共に、それぞれの外端には流体流入流出管部11,12が同一方向へ互いに平行に延出されている。これら流体流入流出管部11,12には、平板状ケーシング1の本体4の一側壁を貫通して取り付けられている管継手13,14及び接続管15,16を介してホース継手17,18が接続されている。
【0008】ヒーターユニット7は、円形平板状の熱交換用コイル6を表裏両側から挟む一対のシート状ヒーター19,20から構成されている。このシート状ヒーター19,20は、一般にカーボンヒーターと呼称されるもので、可撓性のある数mm厚さのシートの内部に発熱用線材がシート全面を略均一に加熱できるように埋設されたものであり、周辺四隅が斜めにカットされた形状である。
【0009】上記構成の熱交換ユニット2は、2枚のステンレス鋼等の金属板21,22により挟まれ、当該金属板21,22の周辺四隅の張出部、即ち、内側のシート状ヒーター19,20の斜めにカットされた周辺四隅から張り出す部分に於いて、当該2枚の金属板21,22が締結具(ボルトナット等)23で締結されることにより、熱交換ユニット2が一体化されている。
【0010】なお、図4に示すように、熱交換用コイル6の表面側渦巻きコイル部8とその外側のシート状ヒーター19との間、及び裏面側渦巻きコイル部9とその外側のシート状ヒーター20との間にそれぞれ形成される螺旋状凹溝部24,25には、例えばサーモセメントと呼称される粘土状の良熱伝導性物質26を充填しておくことができる。この良熱伝導性物質29は、例えば、シート状ヒーター19,20を熱交換用コイル6に被せる前に当該熱交換用コイル6の表裏両面に塗り込めば良い。
【0011】以上のように構成される熱交換器は、例えば内燃機関に供給されるガソリンや軽油等の燃料の供給管路中に、流体流入管部11から熱交換用コイル6を経由して流体流出管部12へと燃料が流通するように介装して使用することができる。この場合、ヒーターユニット7の2枚のシート状ヒーター19,20から平板状ケーシング1の外に引き出されている端子線(図示省略)を利用して、これらシート状ヒーター19,20の定格電圧(直流又は交流)が印荷される。しかして、シート状ヒーター19,20の発熱により、その内側に隣接する熱交換用コイル6の表面側渦巻きコイル部8と裏面側渦巻きコイル部9とが加熱され、内部を流通する燃料が所定温度まで加熱される。
【0012】
【発明の効果】本発明の熱交換器は以上のように実施し使用することができるものであって、係る本発明の熱交換器によれば、被加熱流体を流通させる熱交換用コイルは、互いに重なると共に内端に於いて互いに連通する表面側渦巻きコイル部と裏面側渦巻きコイル部とから成り、この円形平板状の熱交換用コイルを2枚のシート状ヒーターで挟んだ構成であるから、薄い平板状のコンパクトな熱交換器でありながら、ヒーターに隣接する熱交換用コイルの全長を十分に長くし、以て、熱交換用コイル内を流通する流体を極めて効率良く加熱することができる。即ち、本発明の熱交換器は、コンパクトでありながら熱交換効率が高く、特に、バッテリーを電源として使用しなければならない自動車の燃料予熱手段としても十分実用的な熱交換器として活用することができるものである。
【0013】なお、請求項2に記載の構成によれば、熱交換ユニットの全体が一体化されると共に補強されるので、平板状ケーシング内への組み付け等が容易になると共に、安全性も向上する。
【0014】又、請求項3に記載の構成によれば、熱交換用コイルとシート状ヒーターとの間の熱伝導性を高めることができ、より一層、熱交換効率の高い熱交換器を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】500068500
【氏名又は名称】原 宣之
【出願日】 平成12年2月17日(2000.2.17)
【代理人】 【識別番号】100069578
【弁理士】
【氏名又は名称】藤川 忠司
【公開番号】 特開2001−227420(P2001−227420A)
【公開日】 平成13年8月24日(2001.8.24)
【出願番号】 特願2000−39962(P2000−39962)