| 【発明の名称】 |
付加液体供給装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】鶴 信幸
【氏名】霜浦 賢一
【氏名】坂井 宏彰
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| 【要約】 |
【課題】付加液体の容量の急激な変更に容易に追従できる付加液体供給装置を提供する。
【解決手段】ピストン12の退避位置を検出する位置検出器18と、この位置検出器18の検知信号が入力される制御部2とを設け、この制御部2は前記検知信号と退避位置設定とを比較器51で比較し、演算器52を経て制御弁13に指令を送出し、ピストン12を所望の退避位置に停止させるようになっており、これにより、圧力室14に供給される付加液体の容積が適宜変更される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 付加液体を圧送する付加液体源に逆止弁を介して接続される圧力室と、この圧力室に供給された付加液体を加圧して排出するピストンと、前記ピストンを駆動する油圧が油圧源から供給される油圧室と、前記油圧の前記油圧室への給排を制御する制御弁と、を備えた付加液体供給装置において、前記ピストンの退避位置を検出する位置検出器と、この位置検出器の検知信号が入力される制御部とを設け、この制御部は前記検知信号と退避位置設定とを比較し前記制御弁に指令を送出して、ピストンを所望の退避位置に停止させ、前記圧力室に供給される付加液体の容積を変更することを特徴とする付加液体供給装置。 【請求項2】 前記制御弁が比例電磁弁であることを特徴とする請求項1に記載の付加液体供給装置。 【請求項3】 前記制御弁がオンオフ電磁弁であることを特徴とする請求項1に記載の付加液体供給装置。 【請求項4】 前記油圧室は前記圧力室よりも大径に形成され、前記ピストンは前記油圧室に嵌合する大径部と前記圧力室に嵌合する小径部とを有し、前記油圧室と前記圧力室との間に前記ピストンにより第2油圧室を区画し、前記第2油圧室に前記制御弁を介して油圧源を接続し、前記ピストンの退避位置への移動は、前記圧力室に供給される付加液体の圧力と、前記第2油圧室に供給される油圧により行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の付加液体供給装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジンなどにおいて、燃料噴射ノズルへ主燃料と共に付加液体を供給する付加液体供給装置に関する。 【0002】 【従来の技術】近年においては、発電機などに使用されるディーゼルエンジンとして、その排気ガス中の有害成分である窒素酸化物(以下、NOxという)を低減することを主な目的として、主燃料と付加液体とを当該エンジンの燃料室に噴射供給することが行われている。この場合、NOxの低減を目的とする際の付加液体として、水が一般的に使用される。 【0003】NOxの低減を目的とする付加液体供給装置は、燃料噴射ポンプから多気筒のディーゼルエンジンのシリンダ内の燃料室に設けた噴射ノズルに至る主燃料供給経路の途中に接続された付加液体供給経路の途中に設けられ、例えば特開平8−28386号公報に開示されるものが知られている。 【0004】この付加液体供給装置は、付加液体を圧送する付加液体源に逆止弁を介して接続される容量可変の圧力室と、この圧力室に供給された付加液体を加圧して排出するピストンと、前記ピストンを駆動する油圧が油圧源から供給される油圧室と、前記油圧の前記油圧室への給排を制御する制御弁とを備えてなる構成を有している。 【0005】容量可変の前記圧力室は、前記圧力室内に前記ピトスンの駆動方向に移動可能に設けられ、前記ピストンの駆動方向の端面に対抗して前記ピストンを位置決めするピストン当たり面を形成した規制体を備えてなり、前記規制体を任意に移動することにより前記ピストンの駆動範囲を変更できるように構成されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記規制体を移動させて圧力室の容量を変更する付加液体供給装置では、規制体の移動のための機構が複雑になるという問題点があった。上記特開平8−28386号公報に開示の付加液体供給装置では、規制体を燃料ラックの回転と同期させて移動させるため、燃料ラックの回転を傘歯車機構を介してねじ棒に伝達し、ねじ棒の回転によって規制体がピストンの駆動方向の前後に移動可能となっている。そのため、傘歯車機構等の複雑な動力伝達機構が必要になる。 【0007】そこで、ステッピングモータなどを使って、規制体を独立して移動させることも考えられるが、モータ駆動の遅れなどにより主燃料の容量の変更に伴う付加液体の容量の急激な変更に追従することが困難であるという問題点が現れる。 【0008】本発明は、上記従来例の問題点を解決するためになされたものであり、付加液体の容量の急激な変更に容易に追従できる付加液体供給装置を提供することを目的としている。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成する請求項1記載の発明は、付加液体を圧送する付加液体源に逆止弁を介して接続される圧力室と、この圧力室に供給された付加液体を加圧して排出するピストンと、前記ピストンを駆動する油圧が油圧源から供給される油圧室と、前記油圧の前記油圧室への給排を制御する制御弁と、を備えた付加液体供給装置において、前記ピストンの退避位置を検出する位置検出器と、この位置検出器の検知信号が入力される制御部とを設け、この制御部は前記検知信号と退避位置設定とを比較し前記制御弁に指令を送出して、ピストンを所望の退避位置に停止させ、前記圧力室に供給される付加液体の容積を変更するものである。この構成によると、付加液体の容量を変更する場合、退避位置設定が変更され、ピストンの退避位置を検出する位置検出器の検知信号と前記退避位置設定とを比較することにより、退避位置設定に相当する退避位置になると、前記制御弁を例えば中立位置に切り換えてピストンを停止させ、変更された容量の付加液体が圧力室に供給される。そして、前記制御弁を切り換えて前記油圧室に油圧源からの油圧を供給すると、圧力室の所定容量の付加液体が付加液体供給経路を経て燃料噴射ポンプからの主燃料に合流される。 【0010】また、請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記制御弁が比例電磁弁である。この構成によると、比例電磁弁がピストン戻りを制御するため、退避位置付近でピストンが徐々に減速し、退避位置でピストンを停止させるための制御が容易になる。 【0011】また、請求項3に記載の発明は、請求項1において、前記制御弁がオンオフ電磁弁である。この構成によると、オンオフ電磁弁がピストンの戻りを制御するため、退避位置への復帰時間を短縮できる。 【0012】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記油圧室は前記圧力室よりも大径に形成され、前記ピストンは前記油圧室に嵌合する大径部と前記圧力室に嵌合する小径部とを有し、前記油圧室と前記圧力室との間に前記ピストンにより第2油圧室を区画し、前記第2油圧室に前記制御弁を介して油圧源を接続し、前記ピストンの退避位置への移動は、前記圧力室に供給される付加液体の圧力と、前記第2油圧室に供給される油圧により行われるものである。この構成によると、圧力室の付加液体の圧力と第2油圧室の油圧とにより、ピストンを退避位置に移動させるので、ピストンの退避位置への移動時間を短縮できる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の第1実施形態の付加液体供給装置の概略図である。 【0014】図1において、1は水噴射ユニット、2は制御ユニット(制御部)、3は水圧源(付加液体源)、4は油圧源、5は燃料噴射ポンプ、6はディーゼルエンジンである。水噴射ユニット1からの付加液体供給経路7は、燃料噴射ポンプ5からディーゼルエンジン6に至る燃料供給経路8の途中のa点で合流している。本実施形態例では、付加液体として水が使用される。 【0015】付加液体供給装置10は、水噴射ユニット1と制御ユニット2とか構成される。水噴射ユニット1は、シリンダ11と、ピストン12と、制御弁13とから構成される。シリンダ11は小径部21と大径部22とから形成され、ピストン12も小径部23と大径部24とから形成される。シリンダ11の小径部21とピストン12の小径部23との間に小径の圧力室14が形成され、シリンダ11の大径部22とピストン12の大径部24との間に大径の第1油圧室15が形成され、シリンダ11の大径部22とピストン12の小径部23との間に第2油圧室16が形成されている。 【0016】ピストン12の大径側からロッド17がシリンダ11の外に延在しており、このロッド17に対して、位置検出器18が配置されている。この位置検出器18は、例えば、ロッド17側の強磁性合金のテープ又はワイヤに一定波長の永久磁化パターンを記録し、この記録された磁化パターンの読み取りが可能な磁束検出形のセンサを設けてなり、ピストン11の進退移動の絶対位置を検出できるリニアスケールである。図示例では、ピストン12が最も退避した位置から進出方向に移動すると、それに応じて増加する信号を出力する。 【0017】圧力室14は、水圧源3に逆止弁25を介して接続され、圧力室14には、付加液体が逆止弁25を経て供給される。また、圧力室14は、付加液体供給経路7に逆止弁26を介して接続され、圧力室14から付加液体が逆止弁25を経て排出される。水圧源3は、ポンプ31と、リリーフ弁32と、タンク33とから構成され、所定圧力の水を加圧して圧力室14に供給する。 【0018】制御弁13は、第1油圧室15及び第2油圧室16と、油圧源4の供給路41と排出路42との間に設けられた、3位置4ポートのオンオフ電磁弁である。この制御弁13は、第1位置切り換え位置13aと、中立位置13bと、第2切り換え位置13cとを有し、第1位置切り換え位置13aに対応する第1ソレノイド13dと、第2位置切り換え位置13cに対応する第1ソレノイド13eと、中立位置13bに対応するバネ13f,13fが設けられる構成である。後述する制御部2により、第1ソレノイド13dが励磁されると、第1位置切り換え位置13aになり、第2ソレノイド13eが励磁されると、第2位置切り換え位置13cになり、各ソレノイド13d,13eのいずれもが励磁されないと、中立位置13bになる。また油圧源4は、ポンプ43と、リリーフ弁44と、タンク45とから構成され、供給路41から油圧を供給し、排出路42を経て油圧を戻す。 【0019】制御部2は、位置検出器18からの検知信号と、位置指令とを比較する比較器51と、制御弁13に対する指令を送出する演算器52と、前記指令を増幅する増幅器53,54とからなる。比較器51にプラスの出力を送出する位置指令は、退避位置設定(1)と噴射指令信号(2)との2種類がある。退避位置設定(1)は、必要な付加液体の容量に応じて増減され、例えば、燃料噴射ポンプに送出される指令と連動する。噴射指令信号は、例えばピストン12がエンドまで進出した位置に相当する信号である。演算器52は、図示のように、比較器51からの信号が正になると、増幅器53を介して、制御弁13の第2ソレノイド13eを励磁させる出力Aを送出し、比較器51からの信号が負であると、増幅器54を介して、制御弁13の第1ソレノイド13dを励磁させる出力Bを送出し、比較器51からの信号がゼロであると、第1ソレノイド13d又は第2ソレノイド13eのいずれにも出力しない。 【0020】前述した付加液体供給装置10の作動について説明する。ピストン12は、圧力室14の容積が0になるように進出しており、制御弁13は中立位置13bにあって、ピストン12の位置が固定されている。この状態から、制御部2の比較器51に退避位置信号が入力されると、比較器51の出力がマイナスになり、演算器52から符号Bで示されるマイナス側の階段状信号が増幅器54を経て第1ソレノイド13dに出力される。制御弁13は第1切り換え位置13aに切り換わり、第2油圧室16に油圧が供給され、ピストン12は退避位置に向かって移動する。水圧源3からの付加液体は逆止弁25を経て圧力室14に供給される。ピストン12の退避位置は位置検出器18で検知されており、その検知出力が退避位置設定(1)と一致すると、演算器52は第1ソレノイド13d及び第2ソレノイド13eに対して出力せず、制御弁13はバネ13f,13fにより中立位置13bに切り換わり、ピストン12は停止する。 【0021】つぎに、噴射タイミングに至ると、比較器51に噴射指令信号が出力され、演算器52から符号Aで示されるプラス側の階段状信号が増幅器53を経て第2ソレノイド13eに出力される。制御弁13は第2切り換え位置13cに切り換わり、第1油圧室15に油圧が供給され、ピストン12は退避位置から進出方向に移動する。圧力室14の付加液体は逆止弁26を経て燃料供給経路8に供給される。 【0022】以上の動作を繰り返すことによって、燃料噴射ポンプ5のサイクルと同期して主燃料に水などの付加液体の所定容量を供給できる。燃料噴射ポンプ5からの主燃料の容量に応じて付加液体の容量を変更する場合は、比較器51に入力される退避位置設定を適宜変更すればよい。また、制御弁13にオンオフ電磁弁を用いているため、進出位置から退避位置への復帰時間を出来るだけ短くすることができる。また、圧力室14に付加液体を供給する場合、付加液体の圧力に加えて、第2油圧室16の油圧が付加されるため、シリンダ12の退避位置への移動は迅速に行われる。さらに、従来はピストンが衝突するときの衝撃に耐えうる強固な規制体が必要であったが、この規制体を省くことができる。またさらに、ピストン12が圧力室14側に始動する際に、従来のように規制体が受圧面積を減少させることなく、始動時の応答性を向上させることができる。なお、ピストン12が圧力室14側に移動する際に、圧力室14に近づいたときに第2油圧室16から流出する油を制限して、ピストン12の速度を落すことにより、ピストン12が圧力室14の端面に衝突する衝撃を緩和してもよい。 【0023】図2は、本発明の第2実施形態の付加液体供給装置の概略図である。図1の第1実施形態と異なる点は、制御弁131に、3位置4ポートの比例電磁弁が用いられた点と、演算器152は、比較器51からの信号と比例した出力A,Bを比例作動する第1ソレノイド131d又は第2ソレノイド131eに出力するようになっている点である。その他の部分は、図1の第1実施形態と同じであるので、その詳細説明を省略する。 【0024】水圧源3からの付加液体を圧力室14に供給するとき、制御弁131の第1ソレノイド131dに励磁信号が出力され、その信号に応じた開度で第1切り換え位置131aに切り換わる。ピストン12が所定の退避位置に近づくと、第1ソレノイド131dに対する励磁信号が小さくなり、徐々に中立位置131bに切り換わる。そのため、退避位置付近でピストン12が徐々に減速することになる。これにより、ピストン12を退避位置で停止させるための制御を容易に行うことができる。 【0025】図3は、本発明の第3実施形態の付加液体供給装置の概略図である。図2の第2の実施形態と異なる点は、比例電磁弁で構成される制御弁231と第1油圧室15とが接続され、第2油圧室16はドレンに接続された点である。その他の部分は、図2の第2実施形態と同じであるので、その詳細説明を省略する。 【0026】水圧源3からの付加液体を圧力室14に供給するとき、制御弁231の第1ソレノイド231dに励磁信号が出力されるものの、油圧源4からの油圧は遮断され、第1油圧室15と油圧源4のタンク45が連通する。そのため、水圧源3の付加液体の圧力により、シリンダ12は退避位置に向かうことになる。退避位置付近では、図2の場合と同様に、ピストン12が徐々に減速することになるため、ピストン12を退避位置で停止させる制御を容易に行うことができる。また、第2油圧室16をドレンに接続したから、圧力室14に油が、第1油圧室15に水が混入することを防止できる。 【0027】なお、実施形態は上記に限定されず、以下のように変更してもよい。 (1)位置検出器18は、リニアスケールに限らず、ラックとピニオンと回転変位センサの組み合わせ、または、差動変圧器などを用いるものでもよい。 (2)図3において、制御弁232は、3位置4ポートの比例電磁弁に限らず、圧力室15に対する油圧を単に給排するだけの2位置3ポート弁を用いることができる。 (3)付加液体を燃料供給経路8の途中に合流させているが、付加液体噴射用の噴射弁を燃料用噴射弁とは別に設け、付加液体を直接ディーゼルエンジンの気筒内に投入するようにしてもよい。 【0028】 【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1〜4記載の発明によれば、ピストンの退避位置を検出する位置検出器と、この位置検出器の検知信号が入力される制御部とを設け、この制御部は前記検知信号と退避位置設定とを比較し前記制御弁に指令を送出して、ピストンを所望の退避位置に停止させるという簡単な構成により、付加液体が供給される圧力室の容量を変更できる。また、前記検知信号と比較される退避位置設定を変更するだけで、付加液体が供給される圧力室の容量を変更できるため、付加液体の容量の急激な変化に迅速に対応できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004019 【氏名又は名称】株式会社ナブコ
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| 【出願日】 |
平成12年2月16日(2000.2.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089196 【弁理士】 【氏名又は名称】梶 良之 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−227412(P2001−227412A) |
| 【公開日】 |
平成13年8月24日(2001.8.24) |
| 【出願番号】 |
特願2000−43564(P2000−43564) |
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