| 【発明の名称】 |
気体の流量調節装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】永岡 真
【氏名】大澤 克幸
【氏名】中村 佳朗
【氏名】古川 拓
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| 【要約】 |
【課題】狭部と芯弁との間に形成される隙間を気体が流れるときに発生する衝撃波による芯弁の加振に起因した騒音を低減することが可能な気体の流量調節装置を提供する。
【解決手段】スロー用燃料通路7における流路の途中には狭部11が設けられており、アイドルアジャストスクリュウ8は、その中心軸lが狭部11と同軸上に位置するように、アイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aが狭部11に挿入された状態で配設されている。アイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aは、中心軸l方向に見て断面積が徐々に変化するようにテーパ状に形成されている。アイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aの狭部11よりも下流側に位置するようになる部分には、突起部21が設けられている。突起部21は、先端部8aの全周にわたって設けられており、角部22を有するように断面形状が矩形に形成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 流路の途中に設けられた狭部と、中心軸方向に見て断面積が変化し、前記中心軸が前記狭部と同軸上に配置される芯弁と、を備え、前記芯弁を前記中心軸方向に動かすことにより、前記狭部と前記芯弁との間に形成される隙間の面積の大きさを変更して前記隙間を流れる気体の流量を調節する、気体の流量調節装置であって、前記芯弁には、前記狭部の下流側において発生する衝撃波の移動を抑制するための角部が設けられていることを特徴とする気体の流量調節装置。 【請求項2】 前記芯弁の前記狭部の下流側に位置する部分には突起部が設けられており、前記突起部に前記角部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の気体の流量調節装置。 【請求項3】 前記芯弁の前記狭部の下流側に位置する部分には溝部が設けられており、前記角部は、前記溝部と前記芯弁の表面部分とで形成される段差部により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の気体の流量調節装置。 【請求項4】 流路の途中に設けられた狭部と、中心軸方向に見て断面積が変化し、前記中心軸が前記狭部と同軸上に配置される芯弁と、を備え、前記芯弁を前記中心軸方向に動かすことにより、前記狭部と前記芯弁との間に形成される隙間の面積の大きさを変更して前記隙間を流れる気体の流量を調節する、気体の流量調節装置であって、前記流路の前記狭部より下流側の位置には、前記気体の流れに対して抵抗となり、前記狭部の下流側における衝撃波の発生を抑制するための流路抵抗部が設けられていることを特徴とする気体の流量調節装置。 【請求項5】 前記流路抵抗部は、焼結金属により構成されていることを特徴とする請求項4に記載の気体の流量調節装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、狭部と芯弁との間に形成される隙間の面積の大きさを変更して、前述の隙間を流れる気体の流量を調節する、気体の流量調節装置に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の気体の流量調節装置として、たとえばLPG(液化石油ガス)用内燃機関に使用するLPGレギュレータに設けられるスロー用燃料の流量調節装置が知られている。一般に、LPGレギュレータは一次減圧室と二次減圧室とを備え、その隔壁内部にはLPG用内燃機関の冷却水を熱源として流通させるための冷却水通路が形成されている。また、一次減圧室には、燃料通路を通じて燃料タンクから液状燃料が導入されるようになっている。そして、LPGレギュレータでは、一次減圧室に導入された液状燃料を熱源により気化させると共に、その気化した気体燃料を二次減圧室にて大気圧近くまで減圧して調圧した後、主燃料通路を介して吸気通路へ供給するようになっている。 【0003】スロー用燃料の流量調節装置は、一次減圧室と主燃料通路とをバイパスするスロー用燃料通路と、芯弁としてのアイドルアジャストスクリュウとを有している。スロー用燃料通路の通路の途中には狭部が設けられており、アイドルアジャストスクリュウは、その中心軸が狭部と同軸上に位置するように、アイドルアジャストスクリュウの一部が狭部に挿入された状態で配設されている。アイドルアジャストスクリュウの狭部に挿入された部分は、中心軸方向に見て断面積が徐々に変化するようになっており、アイドルアジャストスクリュウを中心軸方向に動かすことにより、狭部とアイドルアジャストスクリュウとの間に形成される隙間の面積の大きさを変更して、この隙間を流れるスロー用燃料(気体燃料)の流量を調節している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、狭部と芯弁との間に形成される隙間を気体が流れるときに発生する衝撃波による芯弁の加振に起因した騒音を低減することが可能な気体の流量調節装置を提供することを目的としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】図10に示されるように、圧力p0のタンク101を狭部(スロート)102が形成された流路103、いわゆるラパルノズルの出口103aにタンク104に接続されている場合、高圧の気体がノズル内を矢印A方向に流れると、狭部102で圧力が低下した後に、狭部102の下流の流路に形成される拡大部105において圧力が回復して出口圧力に至る(図10中、a−b線、あるいは、a−c−d線で表される圧力特性)。しかしながら、出口圧力が十分に低い場合、あるいは、狭部102の断面積が十分に小さい場合には、狭部102において気体の流れは閉塞し、狭部102の下流における拡大部105においても圧力の低下が生じ、拡大部105の途中で衝撃波が発生することによって圧力が上昇して出口圧力に至る(図10中、a−c−e−f−g線、あるいは、a−c−e−h線で表される圧力特性)。これは、流体力学上狭部102においてマッハ数が1を超えて気体を通すことができない最小断面積が存在するためである。狭部102が閉塞状態になると、狭部102の下流で流路断面積が増加する場合に気体の流れは超音速となるが、背圧に見合うために流路103の途中で衝撃波を発生することで圧力上昇し、流れは亜音速となる。 【0006】ところで、上述したように発生した衝撃波は定まった位置に安定する場合もあるが、図11に示されるように、圧力損失に起因する衝撃波Sの下流における境界層の剥離と圧力変動によって、発生する衝撃波Sの位置が定まらなくなる場合が生ずる。これは、バフェットと呼ばれる現象であり、流路110の途中に設けられた狭部111の下流に発生した衝撃波Sは、流路110の上下流方向(図11中矢印C方向)に振動的に移動する。衝撃波Sの前後では圧力に極めて大きな落差があり、この圧力の落差が流路110の中において高周波数で振動することによって、芯弁112は図11中矢印D方向から加振される。図11において、矢印Bは、気体の流れ方向を示している。 【0007】流路の中に設けられる芯弁は比較的細く形成されており、外部からの加振に対しては、固有の振動数で振動する共振モードを有している。このため、芯弁は、衝撃波による加振に対して共振して共振音を発生し、この共振音が騒音となる。上述したLPGレギュレータに設けられるスロー用燃料の流量調節装置においては、キーンという数キロHzの騒音が発生し、乗員に不快感を与える。 【0008】そこで、本発明に係る気体の流量調節装置は、流路の途中に設けられた狭部と、中心軸方向に見て断面積が変化し、中心軸が狭部と同軸上に配置される芯弁と、を備え、芯弁を中心軸方向に動かすことにより、狭部と芯弁との間に形成される隙間の面積の大きさを変更して隙間を流れる気体の流量を調節する、気体の流量調節装置であって、芯弁には、狭部の下流側において発生する衝撃波の移動を抑制するための角部が設けられていることを特徴としている。 【0009】本発明に係る気体の流量調節装置では、芯弁に、狭部の下流側において発生する衝撃波の移動を抑制するための角部が設けられているので、角部に衝撃波が強制的に発生することになる。したがって、衝撃波の位置は角部の位置に安定することになり、衝撃波の移動が抑制される。このため、衝撃波の移動によって生じる芯弁の加振が抑制され、この芯弁の加振に起因した騒音を低減することができる。 【0010】また、芯弁の狭部の下流側に位置する部分には突起部が設けられており、突起部に角部が形成されていることが好ましい。このように、芯弁の狭部の下流側に位置する部分には突起部が設けられ、この突起部に角部が形成されるので、衝撃波を強制的に発生させるための角部を簡易且つ低コストで芯弁に形成することができる。 【0011】また、芯弁の狭部の下流側に位置する部分には溝部が設けられており、角部は、溝部と芯弁の表面部分とで形成される段差部により構成されていることが好ましい。このように、芯弁の狭部の下流側に位置する部分には溝部が設けられ、この溝部と芯弁の表面部分とで形成される段差部により角部が構成されるので、衝撃波を強制的に発生させるための角部を簡易且つ低コストで芯弁に形成することができる。 【0012】また、衝撃波の発生は、上述したように、出口圧力が一定のレベルより低くなった場合に、流路内で生じる流路の損失(抵抗)が出口圧力の低下に見合うほど大きくならない場合に起こるもので、衝撃波の発生によって流路抵抗を増加させようとする流体(気体)の作用に因っている。 【0013】そこで、本発明に係る気体の流量調節装置は、流路の途中に設けられた狭部と、中心軸方向に見て断面積が変化し、中心軸が狭部と同軸上に配置される芯弁と、を備え、芯弁を中心軸方向に動かすことにより、狭部と芯弁との間に形成される隙間の面積の大きさを変更して隙間を流れる気体の流量を調節する、気体の流量調節装置であって、流路の狭部より下流側の位置には、気体の流れに対して抵抗となり、狭部の下流側における衝撃波の発生を抑制するための流路抵抗部が設けられていることを特徴としている。 【0014】本発明に係る気体の流量調節装置では、流路の狭部より下流側の位置に、気体の流れに対して抵抗となり、狭部の下流側における衝撃波の発生を抑制するための流路抵抗部が設けられているので、流路抵抗部により流路抵抗が増加して、この流路抵抗部前後で圧力差が生じ、狭部での気体の流れが音速になることはなく流量が減少する。このため、狭部の下流側における衝撃波の発生が抑制されて、衝撃波によって生じる芯弁の加振が抑制される。この結果、この芯弁の加振に起因した騒音を低減することができる。 【0015】また、流路抵抗部は、焼結金属により構成されていることが好ましい。このように、流路抵抗部が、焼結金属により構成されることにより、衝撃波の発生を抑制するための流路抵抗部を簡易且つ低コストで構成することができる。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明による気体の流量調整装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付しており、重複する説明は省略する。第1実施形態〜第4実施形態は、本発明による気体の流量調整装置を、LPGレギュレータに設けられるスロー用燃料の調節装置に適用した例を示している。 【0017】(第1実施形態)図1は、本発明の第1実施形態に係るLPGレギュレータの構成を示す断面図であり、図2は、図1に示されたLPGレギュレータに含まれる、スロー系燃料の流量調整装置の構成を示す要部拡大図である。 【0018】LPGレギュレータ1は、図1に示されるように、一次減圧室2と二次減圧室3とを備え、その隔壁内部にはLPGエンジンの冷却水を熱源として流通させるための冷却水通路4が形成されている。一次減圧室2には、燃料通路5を通じて燃料タンク(図示せず)から液状燃料が導入されるようになっている。LPGレギュレータ1では、一次減圧室2に導入された燃料を熱源により気化させると共に、その気化した気体燃料を二次減圧室3にて大気圧近くまで減圧して調圧した後、主燃料通路6を介して吸気通路(図示せず)へ供給するようになっている。主燃料通路6の一端側は二次減圧室3に連通されており、他端側は吸気通路のベンチュリ(図示せず)に連通されている。 【0019】主燃料通路6の一端側近傍には、一次減圧室2に連通してアイドル用のスロー燃料を供給するスロー用燃料通路7が設けられている。このスロー用燃料通路7の途中には、スロー用燃料(気体燃料)の流量を調整するためのアイドルアジャストスクリュウ8が設けられている。 【0020】また、LPGレギュレータ1には、燃料通路5を開閉するための燃料カット弁9と、スロー用燃料通路7を開閉するためのスローロック弁10とが配設されている。 【0021】スロー用燃料の流量調節装置は、上述したように、一次減圧室2と主燃料通路6とを連通するスロー用燃料通路7と、芯弁としてのアイドルアジャストスクリュウ8とを有している。スロー用燃料通路7における流路の途中には狭部11が設けられており、アイドルアジャストスクリュウ8は、その中心軸lが狭部11と同軸上に位置するように、アイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aが狭部11に挿入された状態で配設されている。アイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aは、中心軸l方向に見て断面積が徐々に変化するようにテーパ状に形成されており、アイドルアジャストスクリュウ8を中心軸l方向に動かすことにより、狭部11とアイドルアジャストスクリュウ8との間に形成される隙間12の面積の大きさが変化する。したがって、アイドルアジャストスクリュウ8を中心軸方向に動かして隙間12の面積の大きさを変化させることにより、隙間12を流れるスロー用燃料(気体燃料)の流量が調節されることになる。 【0022】アイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aの狭部11よりも下流側に位置するようになる部分には、図2に示されるように、突起部21が設けられている。突起部21は、先端部8aの全周にわたって設けられており、角部22を有するように断面形状が矩形に形成されている。角部22は、気体燃料の流れに対向する。突起部21の高さは、境界層厚さの値よりも大きく、最大スロート断面積となるアイドルアジャストスクリュウ8の位置においてスロート幅以下に設定されている。 【0023】アイドルアジャストスクリュウ8の中心軸l方向での突起部21が設けられる位置は、以下のようにして求めることができる。一般に、図10に示されたようなラパルノズルにおいて、狭部上流の圧力P1、マッハ数M1、断面積A1と出口の圧力P4が与えられると、定常一次元解析から拡大部において衝撃波が発生するのは、断面積がA2となる位置であり、突起部21は、断面積がA2となる位置よりも狭部側となる位置に設けなければならない。 【数1】
ここで、P2は衝撃波の直上流側の圧力であり、P3は衝撃波の直下流側の圧力である。また、M2は衝撃波の直上流側のマッハ数であり、M3は衝撃波の直下流側のマッハ数である。γは気体(気体燃料)の比熱比である。 【0024】上述したように形成された角部22においては、図3に示されるように、衝撃波S1が発生する。角部22の下流側に位置する角部23にて発生する膨張波E1、及び、衝撃波S1が狭部11の内壁面にて反射した反射波が突起部21の下流側に形成される滑り面(自由表面)P1にて再び反射することにより形成される膨張波E2は、狭部11の内壁面にて反射して圧縮波C1となる。この圧縮波C1は、突起部21の下流側に形成される滑り面(自由表面)P1にて反射して膨張波E3となり、このように反射を繰り返すことで、膨張波、圧縮波、膨張波、…、が繰り返して発生することになる。矢印Gは、気体燃料の流れ方向を示している。 【0025】以上のように、本第1実施形態によれば、アイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aの狭部11よりも下流側に位置するようになる部分に、角部22が形成された突起部21が設けられているので、角部22に衝撃波S1が強制的に発生することになる。したがって、衝撃波S1の位置は角部22の位置に安定することになり、衝撃波S1の移動が抑制される。このため、衝撃波S1の移動によって生じるアイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aの加振が抑制される。この結果、アイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aの加振に起因した騒音を低減することができる。 【0026】また、アイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aの狭部11よりも下流側に位置するようになる部分に、突起部21を設け、この突起部21に角部22が形成されるので、衝撃波S1を強制的に発生させるための角部22を簡易且つ低コストでアイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aに形成することができる。 【0027】(第2実施形態)次に、図4に基づいて、本発明の第2実施形態を説明する。図4は、本発明の第2実施形態に係る、スロー系燃料の流量調整装置の構成を示す要部拡大図である。第1実施形態におけるスロー系燃料の流量調整装置と、第2実施形態におけるスロー系燃料の流量調整装置とでは、突起部の代わりに溝部が形成されている点で相違する。 【0028】アイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aの狭部11よりも下流側に位置するようになる部分には、図4に示されるように、溝部31が設けられている。溝部31は、先端部8aの全周にわたって設けられており、先端部8aの表面部分とで段差部32を形成する。段差部32は、気体燃料の流れに対向する角部を構成する。溝部31の深さは、境界層厚さの値よりも大きい値に設定されている。また、アイドルアジャストスクリュウ8の中心軸l方向での溝部31が設けられる位置は、第1実施形態において突起部21が設けられる位置と同様にして求められている。 【0029】上述したように形成された段差部32においては、図5に示されるように、衝撃波S11が発生する。衝撃波S11が狭部11の内壁面にて反射した反射波が段差部32の下流側に形成される滑り面(自由表面)P11にて再び反射することにより膨張波E11が形成される。このように反射を繰り返すことで、第1実施形態と同様に、膨張波、圧縮波、膨張波、…、が繰り返して発生することになる。段差部32の下流側に位置する段差部33においては、膨張波E12が発生する。 【0030】以上のように、本第2実施形態によれば、アイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aの狭部11よりも下流側に位置するようになる部分に、溝部31が設けられ、先端部8aの表面部分と溝部31とで段差部32が形成されるので、段差部32に衝撃波S11が強制的に発生することになる。したがって、衝撃波S11の位置は段差部32の位置に安定することになり、衝撃波S11の移動が抑制される。このため、衝撃波S11の移動によって生じるアイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aの加振が抑制される。この結果、アイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aの加振に起因した騒音を低減することができる。 【0031】また、アイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aの狭部11よりも下流側に位置するようになる部分に、溝部31を設け、この溝部31と先端部8aの表面部分とで角部としての段差部32が形成されるので、衝撃波S11を強制的に発生させるための段差部32(角部)を簡易且つ低コストでアイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aに形成することができる。 【0032】(第3実施形態)次に、図6に基づいて、本発明の第3実施形態を説明する。図6は、本発明の第3実施形態に係る、スロー系燃料の流量調整装置の構成を示す要部拡大図である。第1実施形態におけるスロー系燃料の流量調整装置と、第3実施形態におけるスロー系燃料の流量調整装置とでは、流路拡大部が設けられている点で相違する。 【0033】狭部11の下流側には、図6に示されるように、流路断面積を急激に拡大させた流路拡大部41が設けられている。 【0034】このようにして流路拡大部41を設けることにより、図7に示されるように、狭部11の下流側には、滑り面(自由表面)P21が形成される。角部22においては、図7に示されるように、衝撃波S21が発生する。衝撃波S21は、狭部11の下流側に形成される滑り面(自由表面)P21にて反射して、膨張波E21となる。この膨張波E21は、突起部21の下流側に形成される滑り面(自由表面)P1にて反射して圧縮波C21となり、更に、滑り面(自由表面)P21にて反射して、膨張波E22となる。このように反射を繰り返すことで、膨張波、圧縮波、膨張波、…、が繰り返して発生することになり、これらの膨張波と圧縮波とにより背圧を徐々に下げることができる。 【0035】以上のように、本第3実施形態によれば、第1実施形態と同様に、アイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aの狭部11よりも下流側に位置するようになる部分に、溝部31が設けられ、先端部8aの表面部分と溝部31とで段差部32が形成されるので、段差部32に衝撃波S11が強制的に発生することになる。したがって、衝撃波S11の位置は段差部32の位置に安定することになり、衝撃波S11の移動が抑制される。このため、衝撃波S11の移動によって生じるアイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aの加振が抑制される。この結果、アイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aの加振に起因した騒音を低減することができる。 【0036】(第4実施形態)次に、図8に基づいて、本発明の第4実施形態を説明する。図8は、本発明の第4実施形態に係る、スロー系燃料の流量調整装置の構成を示す要部拡大図である。第1〜第3実施形態におけるスロー系燃料の流量調整装置と、第4実施形態におけるスロー系燃料の流量調整装置とでは、流路抵抗部の点で相違する。 【0037】スロー用燃料通路7における流路のアイドルアジャストスクリュウ8の先端部8a(狭部11)よりも下流側の位置には、図8に示されるように、多孔材料としての焼結金属にて構成され、流路内の気体燃料の流れに対して抵抗となる流路抵抗部51が設けられている。この流路抵抗部51は、スロー用燃料通路7に形成された段差部52と係合させた状態で、スロー用燃料通路7に嵌合して配設される。このようにして流路抵抗部51を配設することにより、気体燃料の流れにより流路抵抗部51に作用する力を利用して、流路抵抗部51をスロー用燃料通路7内の適切な位置に確実に止まらせることができる。 【0038】スロー用燃料通路7における流路のアイドルアジャストスクリュウ8の先端部8a(狭部11)よりも下流側の位置に流路抵抗部51を設けると、流路抵抗部51が気体燃料の流れに対して抵抗となり、流路抵抗部51の前後で圧力差が生じるため、図6における特性線Eにより示されるように、アイドルアジャストスクリュウ8の中心軸l方向での位置に対する圧力分布(狭部11の上流側の圧力に対する比)は、狭部11において圧力が低下した後、狭部11から流路抵抗部51までの間で徐々に圧力が上昇し、流路抵抗部51を通る間で圧力が低下するように変化する。狭部11(間隙12)における気体燃料の流れが音速になることはなく流量が減少するので、狭部11より下流側の流路部分において衝撃波が発生しなくなる。図6における特性線Fは、流路抵抗部51を設けない場合の圧力分布を示しており、位置fにおいて衝撃波が発生していることが分かる。 【0039】流路抵抗部51を設けることにより、流路抵抗部51を設けない場合に比べれば気体燃料の流量が減少することになる。流路抵抗部51を設けない場合と同等の流量を確保するためには、流路抵抗部51を設けない場合に比べて流路(スロー用燃料通路7)の面積を増大させる必要がある。したがって、気体燃料の流量を確保した上で衝撃波の発生を抑制するためには、流路(スロー用燃料通路7)の面積を増大させた場合においても、図6における特性線Eのような圧力分布特性が得られるように流路(スロー用燃料通路7)の面積(流路面積比)を設定する必要がある。 【0040】以上のように、本第4実施形態においては、流路(スロー用燃料通路7)の狭部11より下流側の位置に、気体の流れに対して抵抗となり、狭部11の下流側における衝撃波の発生を抑制するための流路抵抗部51が設けられているので、狭部11の下流側における衝撃波の発生が抑制されて、衝撃波によって生じるアイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aの加振が抑制される。この結果、このアイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aの加振に起因した騒音を低減することができる。 【0041】また、流路抵抗部51は、焼結金属により構成されるので、衝撃波の発生を抑制するための流路抵抗部51を簡易且つ低コストで構成することができる。 【0042】なお、第1実施形態及び第3実施形態における突起部21の形状は、上述した矩形に限られるものではなく、角部22が形成されるものであれば、たとえば半円形としてもよい。同様に、第2実施形態における溝部31の形状も、上述した矩形に限られることなく、アイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aの表面部分と溝部31とで段差部32(角部)が形成されるものであれば、たとえば半円形又は楔形としてもよい。 【0043】また、第4実施形態においては、流路抵抗部51をアイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aよりも下流側の位置に設けるように構成しているが、流路抵抗部51を設ける位置は狭部11よりも下流側となる位置であればよく、たとえばアイドルアジャストスクリュウ8の先端部8aの外周に同軸円筒状に設けるように構成してもよい。また、流路抵抗部51は、焼結金属のほかに、たとえばセラミック等の多孔材料により構成するようにしてもよい。 【0044】また、第1実施形態〜第4実施形態においては、本発明をLPGレギュレータ1におけるスロー用燃料の流量調整装置に適用した例を示したが、これに限られることなく、本発明は、狭部と芯弁との間に形成される隙間の面積の大きさを変更して、隙間を流れる気体の流量を調節するタイプの流量調節装置であれば適用可能である。 【0045】 【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明によれば、芯弁に角部を設け、この角部において衝撃波を強制的に発生させることにより、衝撃波の位置は角部の位置に安定し、発生した衝撃波の移動が抑制される。この結果、衝撃波の移動によって生じる芯弁の加振が抑制され、芯弁の加振に起因した騒音を低減することができる。 【0046】また、本発明によれば、流路の狭部より下流側の位置に流路抵抗部を設けることにより、衝撃波の発生を抑制することができる。この結果、衝撃波によって生じる芯弁の加振を抑制して、芯弁の加振に起因した騒音を低減することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003609 【氏名又は名称】株式会社豊田中央研究所
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| 【出願日】 |
平成12年2月14日(2000.2.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100088155 【弁理士】 【氏名又は名称】長谷川 芳樹 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−227411(P2001−227411A) |
| 【公開日】 |
平成13年8月24日(2001.8.24) |
| 【出願番号】 |
特願2000−35204(P2000−35204) |
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