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【発明の名称】 消音ダクト
【発明者】 【氏名】安西 博之

【要約】 【課題】組立てや保守点検が容易な消音ダクトを提供する。

【解決手段】エンジンカバー24の天井部分に固着され且つそれぞれが中空梁を形成する通気部材27及び消音器部材28と、通気部材27及び消音器部材28の双方の中空部分に連通する連結部材29と、一端が大気に開放され且つ他端が通気部材27の一端部に連通する給気部材30とを備え、通気部材27の他端寄り部分をエンジン25のエアクリーナ26に接続し、通気部材27及び消音器部材28をエンジンカバー24の補強部材に兼用して、エンジンカバー24の内部空間を有効に利用する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジンカバーの天井部分に固着され且つそれぞれが中空梁を形成する通気部材及び消音器部材と、通気部材及び消音器部材の双方の中空部分に連通する連結部材と、一端が大気に開放され他端が通気部材の一端部に連通する給気部材とを備え、通気部材の他端寄り部分をエンジンのエアクリーナに接続したことを特徴とする消音ダクト。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、消音ダクトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は作業機の一例を、また、図4及び図5は作業機のエンジン給気系統に用いられている従来の消音ダクトを示すものであり、この作業機は、左右に無端状のクローラシュー1が装着された下部走行体2と、該下部走行体2の上部に旋回可能に取り付けられた上部旋回体3とを備えている。
【0003】下部走行体2の前部には、排土板4が昇降可能に取り付けられ、上部旋回体3の前端に設けたブラケット5には、掘削用のバケット6を有するアタッチメント7が起伏可能に取り付けられている。
【0004】上部旋回体3の後端寄りには、当該部分に搭載されたエンジン13等の機器を覆うエンジンカバー8が設けられており、該エンジンカバー8の上面には、運転者が着席するための座席9が設置されている。
【0005】また、上部旋回体3の前端寄り部分には、複数の操作レバー10を有する操作スタンド11が、座席9の前方に位置するように立設されている。
【0006】更に、上部旋回体3には、座席9に着席する運転者を風雨等から保護するためのキャノピ構造体12が設けられている。
【0007】エンジンカバー8の内部には、エンジン13に付帯しているエアクリーナ14の吸気騒音を抑制するための消音ダクトが設置されている。
【0008】消音ダクトは、空気流通方向上流端が大気開放されたエルボ状の給気部材15と、流入口16、流出口17、及び連通口18を有する中空構造の通気部材19と、中空構造の消音器20と、一端が給気部材15の空気流通方向下流端に接続され且つ他端が通気部材19の流入口16に接続されたホース21と、一端が通気部材19の流出口17に接続され且つ他端がエアクリーナ14に接続されたホース22と、一端が通気部材19の連通口18に接続され且つ他端が消音器20に接続されたホース23とを備えている。
【0009】この消音ダクトでは、エンジン13を始動させると、エンジンカバー8の内部の空気が、給気部材15、ホース21、通気部材19、ホース22、及びエアクリーナ14を経て、エンジン13に吸引される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4、図5に示す従来の消音ダクトでは、消音器20をエンジンカバー8の内部に取り付けて、更に、ホース23等で接続しなければならず、特に小型の作業機のエンジンカバー8の内部は狭隘であるため、消音ダクトの組立てや保守点検の作業が困難であった。
【0011】本発明は、上述した実情に鑑みてなしたもので組立てや保守点検の作業を容易に行なえる消音ダクトを提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の消音ダクトでは、エンジンカバーの天井部分に固着され且つそれぞれが中空梁を形成する通気部材及び消音器部材と、通気部材及び消音器部材の双方の中空部分に連通する連結部材と、一端が大気に開放され他端が通気部材の一端部に連通する給気部材とを備え、通気部材の他端寄り部分をエンジンのエアクリーナに接続している。
【0013】本発明の消音ダクトにおいては、通気部材及び消音器部材をエンジンカバーの強度部材に兼用し、部品点数を少なくして狭隘なエンジンカバーの内部空間を有効に利用する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0015】図1及び図2は本発明の消音ダクトの実施の形態の一例であり、上部旋回体3の後端寄りに設けたエンジンカバー24の内部には、エンジン25と、これに付帯しているエアクリーナ26とが設置されている。
【0016】このエンジンカバー24の天井部分には、溝形材を用いた通気部材27と消音器部材28とが、当該天井部分の左右方向略全長にわたって中空梁を形成するように、互いに略平行に固着されている。
【0017】通気部材27及び消音器部材28の右端は、端板27a,28aによって閉鎖され、通気部材27及び消音器部材28の左端は、エンジンカバー24の肩隅部分に連なって閉鎖されている。
【0018】また、通気部材27及び消音器部材28の中間部は、溝形材よりなり且つエンジンカバー24の天井部分に固着された連結部材29を介して連通している。
【0019】通気部材27の左端の近傍には、一端が大気に開放されたエルボ状の給気部材30の他端が取り付けられている。
【0020】更に、通気部材27の連結部材29よりも右端側の部分には、エンジン25のエアクリーナ26に連通するホース31が接続されている。
【0021】次に、上述した消音ダクトの作用を説明する。
【0022】エンジン25を始動させると、通気部材27の内部の空気が、ホース31及びエアクリーナ26を経てエンジン25に吸引され、これに伴って、エンジンカバー24の内部の空気が給気部材30を通って通気部材27の内部に吸引される。
【0023】このとき、エンジン吸気騒音は、通気部材27と連結部材29を介して連通している消音器部材28の空間により軽減される。
【0024】具体的な数値をあげると、エンジン13,25が同一である場合、図4及び図5に示す消音ダクトにおいて、121dB(A)であった吸気騒音が、図1及び図2に示す消音ダクトでは、107dB(A)にまで低減した。
【0025】また、通気部材27及び消音器部材28がエンジンカバー24の強度部材を兼ねるので、エンジンカバー24の内部空間を有効に利用でき、組立てや保守点検の作業を容易に行なうことができる。
【0026】なお、本発明の消音ダクトは上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変更を加え得ることは勿論である。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明の消音ダクトによれば、エンジンカバーの天井部分に固着した中空梁を形成する通気部材、消音器部材及びこれらを連通する連結部材によってエンジン吸気騒音の軽減を図るとともに、当該部材がエンジンカバーの強度部材を兼ねるので狭隘なエンジンカバーの内部空間を有効に利用でき、組立てや保守点検の作業を容易に行なうことができる、という優れた効果を奏し得る。
【出願人】 【識別番号】000198293
【氏名又は名称】石川島建機株式会社
【出願日】 平成12年1月18日(2000.1.18)
【代理人】 【識別番号】100062236
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 恒光 (外1名)
【公開番号】 特開2001−200771(P2001−200771A)
【公開日】 平成13年7月27日(2001.7.27)
【出願番号】 特願2000−9320(P2000−9320)