| 【発明の名称】 |
往復動内燃機関及びその運転方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】石田 裕幸
【氏名】高石 龍夫
【氏名】伊藤 邦憲
【氏名】柚木 晃弘
【氏名】角田 明
【氏名】安枝 信次
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| 【要約】 |
【課題】従来では十分に有効利用されていなかった排熱を往復動内燃機関の仕事に効率よく再生利用できる往復動内燃機関及びその運転方法の提供を課題とする。
【解決手段】往復動内燃機関1においては、高圧水Wの供給を受けて、該高圧水Wと排気ガスEとの間で熱交換を行う熱交換器8と、該熱交換器8で熱交換した高圧水Wをシリンダ内に供給する高圧水供給装置9とを備え、シリンダ内に供給される高圧水Wが、5MPa以上かつ250℃以上の条件を満たす構成を採用した。また、この往復動内燃機関1の運転方法においては、排気ガスEと高圧水Wとの間で熱交換を行う熱交換行程と、該熱交換行程後の高圧水Wを燃料Fと予め混合せずにシリンダ内に供給する高圧水供給行程とを有する方法を採用した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シリンダと、該シリンダ内に燃料を供給する燃料供給装置と、前記シリンダ内で往復運動するピストンと、前記シリンダからの排気ガスを排気する排気装置とを備えた往復動内燃機関において、液体を含む高圧の流体からなる高圧水の供給を受けて、該高圧水と前記排気ガスとの間で熱交換を行う熱交換器と、該熱交換器で熱交換した前記高圧水を、前記燃料と予め混合することなく別経路から前記シリンダ内に噴射供給する高圧水供給装置とが備えられ、前記シリンダ内に供給される前記高圧水は、5MPa以上かつ250℃以上の条件を満たすことを特徴とする往復動内燃機関。 【請求項2】 請求項1記載の往復動内燃機関において、前記高圧水は、乾き度0.1以下とされていることを特徴とする往復動内燃機関。 【請求項3】 請求項1または2記載の往復動内燃機関において、前記排気装置には、前記シリンダに接続されて前記排気ガスを排出するための排ガス配管が設けられ、前記熱交換器は、前記排ガス配管上に設けられた過給器の、上流側または下流側のいずれか一方、もしくは両方に配設されていることを特徴とする往復動内燃機関。 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の往復動内燃機関において、前記シリンダには、該シリンダ内部の前記ピストンに始動圧を加える始動空気供給装置が始動空気供給配管を介して接続され、該始動空気供給配管には、前記高圧水供給装置から前記シリンダに向かう前記高圧水を流す高圧水供給配管が分岐接続されていることを特徴とする往復動内燃機関。 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の往復動内燃機関において、前記シリンダには、前記高圧水供給装置から前記シリンダに向かう前記高圧水を流す高圧水供給配管が直接接続されていることを特徴とする往復動内燃機関。 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の往復動内燃機関において、前記高圧水供給装置には、前記ピストンが上死点近傍のクランク角度範囲内となった場合に開いて前記高圧水を前記シリンダ内に供給するバルブが備えられていることを特徴とする往復動内燃機関。 【請求項7】 シリンダと、該シリンダ内に燃料を供給する燃料供給装置と、前記シリンダ内で往復運動するピストンと、前記シリンダからの排気ガスを排気する排気装置とを備えた往復動内燃機関の運転方法において、前記排気ガスと、液体を含む高圧の流体からなる高圧水との間で熱交換を行う熱交換行程と、該熱交換行程後の前記高圧水を、前記燃料と予め混合することなく別経路から前記シリンダ内に噴射供給する高圧水供給行程とを有し、前記シリンダ内に供給される前記高圧水は、5MPa以上かつ250℃以上の条件を満たすことを特徴とする往復動内燃機関の運転方法。 【請求項8】 請求項7記載の往復動内燃機関の運転方法において、前記シリンダ内への前記高圧水の供給は、前記ピストンが上死点近傍のクランク角度範囲内となったときに行うことを特徴とする往復動内燃機関の運転方法。 【請求項9】 請求項8記載の往復動内燃機関の運転方法において、前記シリンダ内への前記高圧水の供給を、前記上死点の前後に少なくとも1回づつ行うことを特徴とする往復動内燃機関の運転方法。 【請求項10】 請求項8記載の往復動内燃機関の運転方法において、前記シリンダ内への前記高圧水の供給を、前記上死点の前に少なくとも1回行うことを特徴とする往復動内燃機関の運転方法。 【請求項11】 請求項6記載の往復動内燃機関、請求項8〜11記載の往復動内燃機関の運転方法のいずれかにおいて、前記クランク角度範囲は、前記上死点を0度とした場合、−90度〜+60度の範囲内であることを特徴とする往復動内燃機関。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えばディーゼルエンジン等の往復動内燃機関に関するものである。 【0002】 【従来の技術】例えば船舶用エンジン等として広く用いられているディーゼルエンジンなどの内燃機関(以下、これを往復動内燃機関と称する)は、シリンダと、該シリンダ内で往復運動するピストンと、該ピストンの往復動力を負荷に伝達するクランクとを備えた構造が一般的である。この種の従来の往復動内燃機関の内、例えばディーゼルエンジンにおいては、吸気行程でシリンダ内に空気のみを吸入し、続く圧縮行程でこの空気をピストンによって高圧に圧縮し、上死点付近で燃料をシリンダ内に霧状に噴射して高温高圧となっている空気を燃焼・膨張させ、続く排気行程で燃焼後の排気ガスをシリンダ内から排気するという一連の動作を繰り返し行うことで、クランクを回転させて動力を得ている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記説明の従来の往復動内燃機関は、以下に説明する問題を有していた。すなわち、前記排気行程でシリンダから排出される排気ガスは、例えば、シリンダ内に空気を加圧供給する過給器のタービンを回転させる動力源等として再利用される場合があるが、排気ガス中に含まれている排熱を効率良く回収して往復動内燃機関の仕事に再生利用することが困難となっていた。 【0004】本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであって、従来では十分に有効利用されていなかった排熱を往復動内燃機関の仕事に効率よく再生利用できる往復動内燃機関及びその運転方法の提供を目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の往復動内燃機関及びぞの運転方法は、前記課題を解決するために以下の手段を採用した。すなわち、請求項1記載の往復動内燃機関は、シリンダと、該シリンダ内に燃料を供給する燃料供給装置と、前記シリンダ内で往復運動するピストンと、前記シリンダからの排気ガスを排気する排気装置とを備えた往復動内燃機関において、液体を含む高圧の流体からなる高圧水の供給を受けて、該高圧水と前記排気ガスとの間で熱交換を行う熱交換器と、該熱交換器で熱交換した前記高圧水を、前記燃料と予め混合することなく別経路から前記シリンダ内に噴射供給する高圧水供給装置とが備えられ、前記シリンダ内に供給される前記高圧水が、5MPa以上かつ250℃以上の条件を満たすことを特徴とする。上記請求項1記載の往復動内燃機関によれば、排気ガス中に含まれている排熱を熱交換器で高圧水に伝熱させ、この熱交換後の高圧水を高圧水供給装置によってシリンダ内に投入することで、従来では十分に有効利用されていなかった排熱を回収して往復動内燃機関の仕事に再生利用させることができる。 【0006】請求項2記載の往復動内燃機関は、請求項1記載の往復動内燃機関において、前記高圧水が、乾き度0.1以下とされていることを特徴とする。上記請求項2記載の往復動内燃機関によれば、高圧水の乾き度を0.1以下とすることで、蒸気ではなく液体としてこれを取り扱うことができる。 【0007】請求項3記載の往復動内燃機関は、請求項1または2記載の往復動内燃機関において、前記排気装置には、前記シリンダに接続されて前記排気ガスを排出するための排ガス配管が設けられ、前記熱交換器が、前記排ガス配管上に設けられた過給器の、上流側または下流側のいずれか一方、もしくは両方に配設されていることを特徴とする。上記請求項3記載の往復動内燃機関によれば、過給器の上流側の排ガス配管上に熱交換器を設けた場合には、過給器の下流側に設けた場合に比較して、高い温度の排気ガスと高圧水との間で熱交換させることができ、高圧水の温度を高めることができる。また、過給器の上流側と下流側との両方に熱交換器を設けた場合には、過給器の上流側または下流側のいずれか一方のみに設ける場合に比較して、二段構えで効率良く熱回収を行うことができる。 【0008】請求項4記載の往復動内燃機関は、請求項1〜3のいずれかに記載の往復動内燃機関において、前記シリンダには、該シリンダ内部の前記ピストンに始動圧を加える始動空気供給装置が始動空気供給配管を介して接続され、該始動空気供給配管には、前記高圧水供給装置から前記シリンダに向かう前記高圧水を流す高圧水供給配管が分岐接続されていることを特徴とする。上記請求項4記載の往復動内燃機関によれば、始動空気供給配管に高圧水供給配管を分岐接続する構成を採用したことで、シリンダを加工することなく高圧水供給装置を接続することができる。 【0009】請求項5記載の往復動内燃機関は、請求項1〜3のいずれかに記載の往復動内燃機関において、前記シリンダには、前記高圧水供給装置から前記シリンダに向かう前記高圧水を流す高圧水供給配管が直接接続されていることを特徴とする。 【0010】請求項6記載の往復動内燃機関は、請求項1〜5のいずれかに記載の往復動内燃機関において、前記高圧水供給装置には、前記ピストンが上死点近傍のクランク角度範囲内となった場合に開いて前記高圧水を前記シリンダ内に供給するバルブが備えられていることを特徴とする。上記請求項6記載の往復動内燃機関によれば、排気ガスから熱回収した排熱を含む高圧水を、最も熱回収による再生効率が高くなるタイミングでバルブを開いてシリンダ内に投入することができる。すなわち、往復動内燃機関の熱効率は、出力を入熱量で割った比の関数として表されるが、高圧水による回収熱量が同一かつ燃料熱量が同一の場合において、高圧水をシリンダ内に供給するタイミングが上死点に近いほど、系から排出される熱量を小さくすることができるので、ひいては熱効率を向上させることが可能となる。 【0011】請求項7記載の往復動内燃機関の運転方法は、シリンダと、該シリンダ内に燃料を供給する燃料供給装置と、前記シリンダ内で往復運動するピストンと、前記シリンダからの排気ガスを排気する排気装置とを備えた往復動内燃機関の運転方法において、前記排気ガスと、液体を含む高圧の流体からなる高圧水との間で熱交換を行う熱交換行程と、該熱交換行程後の前記高圧水を、前記燃料と予め混合することなく別経路から前記シリンダ内に噴射供給する高圧水供給行程とを有し、前記シリンダ内に供給される前記高圧水が、5MPa以上かつ250℃以上の条件を満たすことを特徴とする。上記請求項7記載の往復動内燃機関の運転方法によれば、熱交換行程においては、排気ガス中に含まれている排熱を高圧水に伝熱させ、続く高圧水供給行程においては、熱交換後の高圧水をシリンダ内に投入することで、従来では十分に有効利用されていなかった排熱を回収して往復動内燃機関の仕事に再生利用させることができる。 【0012】請求項8記載の往復動内燃機関は、請求項7記載の往復動内燃機関の運転方法において、前記シリンダ内への前記高圧水の供給が、前記ピストンが上死点近傍のクランク角度範囲内となったときに行うことを特徴とする。上記請求項8記載の往復動内燃機関の運転方法によれば、排気ガスから熱回収した排熱を含む高圧水を、最も熱回収による再生効率が高くなるタイミングでシリンダ内に投入することができる。すなわち、往復動内燃機関の熱効率は、出力を入熱量で割った比の関数として表されるが、高圧水による回収熱量が同一かつ燃料熱量が同一の場合において、高圧水をシリンダ内に供給するタイミングが上死点に近いほど、系から排出される熱量を小さくすることができるので、ひいては熱効率を向上させることが可能となる。 【0013】請求項9記載の往復動内燃機関の運転方法は、請求項8記載の往復動内燃機関の運転方法において、前記シリンダ内への前記高圧水の供給を、前記上死点の前後に少なくとも1回づつ行うことを特徴とする。上記請求項9記載の往復動内燃機関の運転方法によれば、上死点前のシリンダ内に高圧水を供給することで、高圧水よりも温度の高いシリンダ内温度を下げることができ、燃焼により発生するNOx濃度を低減させることが可能となる。また、上死点後のシリンダ内に高圧水を供給することで、従来では十分に有効利用されていなかった排熱を回収して往復動内燃機関の仕事に再生利用させることができるので、高熱効率かつ高出力を達成することが可能となる。また、一度で高圧水の全てをシリンダ内に投入する場合に比較して、複数回に分割して供給する多段式の高圧水供給方法を採用することで、高圧水の1回当たりの供給流量を低く抑えることができるので、シリンダ内の燃焼を極端に悪化させてしまう恐れを低減させることも可能となる。 【0014】請求項10記載の往復動内燃機関の運転方法は、請求項8記載の往復動内燃機関の運転方法において、前記シリンダ内への前記高圧水の供給を、前記上死点の前に少なくとも1回行うことを特徴とする。上記請求項10記載の往復動内燃機関によれば、上死点前のシリンダ内に高圧水を供給することで、排気ガス中の排熱を回収して再生利用することによる往復動内燃機関の高熱効率化及び高出力化の達成に加えて、高圧水よりも温度の高いシリンダ内温度を下げることができ、燃焼により発生するNOx濃度を低減させることも可能となる。 【0015】請求項11記載の往復動内燃機関は、請求項6記載の往復動内燃機関、請求項8〜11記載の往復動内燃機関の運転方法のいずれかにおいて、前記クランク角度範囲が、前記上死点を0度とした場合、−90度〜+60度の範囲内であることを特徴とする。上記請求項11記載の往復動内燃機関またはその運転方法によれば、請求項6または8記載と同様の作用を得ることが可能となる。 【0016】 【発明の実施の形態】本発明の往復動内燃機関の各実施の形態についての説明を、図面を参照しながら以下に行う。しかしながら、本発明がこれらに限定解釈されるものでないことは、もちろんである。まず、図1〜図7を参照しながら、本発明の往復動内燃機関の第1の実施の形態として、本発明をディーゼル機関に適用した場合についての説明を以下に行う。なお、図1は、本発明の往復動内燃機関の第1の実施の形態を示す図であって、概略機器構成図である。また、図2は、同往復動内燃機関の要部を示す図であって、シリンダの軸線を通る断面で見た断面図である。また、図3は、同往復動内燃機関の動作を示す図であって、横軸をシリンダの筒内エントロピSとし、縦軸をシリンダの筒内温度としたTS線図である。また、図4は、同往復動内燃機関の動作を示す図であって、横軸をシリンダの筒内容積Vとし、縦軸をシリンダの筒内圧力PとしたPV線図である。また、図5は、同往復動内燃機関の運転方法を示す図であって、横軸にクランク角度、縦軸に燃料噴射のタイミング,高圧水噴射のタイミング,そしてシリンダの筒内圧力Pを示したグラフである。また、図6は、同往復動内燃機関において、高圧水供給タイミングを上死点TDCから離した場合を示す図であって、横軸をシリンダの筒内エントロピSとし、縦軸をシリンダの筒内温度としたTS線図である。また、図7は、同往復動内燃機関の他の運転方法を示す図であって、横軸にクランク角度、縦軸に燃料噴射のタイミング,高圧水噴射のタイミング,そしてシリンダの筒内圧力Pを示したグラフである。 【0017】図1に示すように、本実施の形態の往復動内燃機関1(ディーゼル機関)は、ディーゼルエンジン2と、該ディーゼルエンジン2に燃料Fを供給する燃料供給装置3と、燃焼前の空気A(新気)をディーゼルエンジン2に加圧供給する過給器4を有する空気供給装置5と、燃焼後の排気ガスEを排気する排気装置6と、該排気装置6の排気配管7上でかつ過給器4よりも下流側に接続され、液体を含む高圧の流体からなる高圧水Wの供給を受けて、該高圧水Wと排気ガスEとの間で熱交換を行う熱交換器8と、該熱交換器8で熱交換した高圧水Wを、燃料Fと予め混合することなく別経路からシリンダ10(後述)内に噴射供給する高圧水供給装置9とを備えた概略構成となっている。そして、前記シリンダ10内に供給される前記高圧水Wは、5MPa以上かつ250℃以上の条件を満たしている。 【0018】図2に示すように、ディーゼルエンジン2は、シリンダ10と、該シリンダ10内で往復運動するピストン11と、該ピストン11の往復動力を負荷に伝達する図示されないクランクと、シリンダ10内に燃料Fを供給する前記燃料供給装置3の燃料噴射弁12と、シリンダ10内に前記空気供給装置5からの空気Aを導く吸気管13と、この吸気を許可または遮断する吸気バルブ14と、シリンダ10内から前記排気装置6に排気ガスEを導く排気管15と、この排気を許可または遮断する排気バルブ16と、ディーゼルエンジン2の起動時にシリンダ10内部のピストン11に始動圧を加える始動空気供給装置17とを備えている。そして、これら燃料噴射弁12,吸気管13,吸気バルブ14,排気管15,排気バルブ16,始動空気供給装置17は、シリンダ10の上端部にそれぞれ配設されている。 【0019】始動空気供給装置17は、加圧空気SAをシリンダ10内に導く始動空気供給配管18と、この加圧空気SAの筒内供給を許可または遮断する始動空気供給バルブ19とを備えている。したがって、この始動空気供給装置17は、シリンダ10の上端に接続された前記始動空気供給配管18を介して、始動空気供給バルブ19の開閉によって加圧空気SAをシリンダ10内に供給または供給停止可能となっている。始動空気供給配管18には、前記高圧水供給装置9からシリンダ10に向かう高圧水Wを流す高圧水供給配管20が分岐接続され、該高圧水供給配管20上には、シリンダ10への高圧水Wの供給を許可または遮断する高圧水供給バルブ21が配設されている。この高圧水供給バルブ21は、ピストン11が上死点近傍のクランク角度範囲内となった場合に開いて高圧水Wをシリンダ10内に噴射するように制御されている。なお、図2には、シリンダ10内に噴射される高圧水Wと加圧空気SAとが示されているが、これらは同時に噴射されるのではなく、加圧空気SAにおいてはディーゼルエンジン2の起動時に筒内噴射され、高圧水Wにおいては、ディーゼルエンジン2起動後に、後述するタイミングで筒内噴射されるものである。 【0020】図1に示す前記燃料供給装置3は、予め設定されたタイミングで燃料噴射弁12を開き、シリンダ10内の燃焼空間に噴霧状の燃料Fを噴射可能な構造となっている。過給器4は、シリンダ10から排出された排気ガスEでタービン4aを回転駆動させ、この回転駆動力によってコンプレッサ4bを回転駆動させてシリンダ10への空気Aの加圧供給を行う構造となっている。熱交換器8は、高圧水Wの供給を受けて、該高圧水Wと排気ガスEとの間で熱交換を行うものであり、該熱交換器8で熱交換した高圧水Wは、前記高圧水供給配管19から始動空気供給配管18を介してシリンダ10内に筒内噴射される構造となっている。したがって、シリンダ10から排出された排気ガスEに含まれている排熱は、熱交換器8において高圧水Wへと伝熱され、そして高圧水Wと共にシリンダ10内に投入されることで熱回収される。高圧水供給装置9は、図1に示すように、例えば25MPaに昇圧された高圧水Wを送水する高圧水ポンプ22と、該高圧水ポンプ22から熱交換器8内を通ってシリンダ10内に熱交換後の高圧水Wを供給可能に接続された高圧水供給配管23とを備えた構成となっている。 【0021】熱交換器8を経た後の高圧水Wは、前述したように高圧かつ高温の水であり、その乾き度は0.1以下となっている。 【0022】以上説明の構成を有する本実施の形態の往復動内燃機関1の運転方法についての説明を、以下に説明を続ける。この往復動内燃機関1の運転方法は、シリンダ10内に空気供給装置5からの空気Aを供給する吸気行程と、該吸気行程後のシリンダ10内の空気Aを、ピストン11を押し上げて高温高圧に圧縮する圧縮行程と、上死点近くのシリンダ10内に、燃料供給装置3の燃料噴射弁12から燃料Fを微細な霧状にして噴射し、高温高圧の空気Aの熱で点火燃焼及び膨張させてピストン11を押し下げる膨張行程と、該膨張行程後のピストン11を押し上げてシリンダ10内の燃焼後の排気ガスEを排気管15から排気装置6へと排出する排気行程とを有している。 【0023】これら吸気行程及び圧縮行程及び膨張行程及び排気行程は、通常のディーゼルエンジンの燃焼行程と同じであるが、本実施の形態の往復動内燃機関1では、これら行程に加えて、前記排気行程でシリンダ10から排出された排気ガスEと、高圧水供給装置9から供給された液体を含む高圧の流体からなる高圧水Wとの間で、熱交換器8において熱交換を行う熱交換行程と、該熱交換行程後の高圧水Wを、燃料Fと予め混合することなく別経路からシリンダ10内に噴射供給する高圧水供給行程とからなる熱回収行程を更に有している点が特に異なっているので、前記熱回収行程を中心に以下に説明を続ける。 【0024】図3のTS線図及び図4のPV線図において、符号P11,P12,P13,P14,P15に示す各ポイントで囲まれる破線の範囲が従来のディーゼルエンジンのサイクルを模式的に等容燃焼と等圧燃焼との複合サイクルとして示し、符号P1,P2’,P2”,P2,P3,P4,P5に示す各ポイントで囲まれる実線の範囲が本実施の形態の往復動内燃機関1のサイクルを示している。そして、これらポイントの内、ポイントP2及びP12が、それぞれのサイクルの各上死点を示している。前記膨張行程における燃料Fの燃焼は、従来のサイクルにおいてはポイントP12,P13,P14間の範囲R11でなされ、本実施形態の往復動内燃機関1においてはポイントP2,P3,P4間の範囲R1で行われる。また、前記排気行程における排気ガスEの排出は、従来のサイクルにおいてはポイントP15,P11間の範囲R12でなされ、本実施形態の往復動内燃機関1においてはポイントP5,P1間の範囲R2で行われている。 【0025】また、これらの図において、従来のサイクルの方に着目した場合、この系(サイクル)への給熱は、範囲R11で燃料Fの燃焼による給熱Q12,13(定容燃焼。図示せず。以下同様。)及び給熱Q13,14(定圧燃焼)としてなされる。逆に、この系からの排熱は、範囲R12からの排熱Q15,11としてなされる。 【0026】一方、往復動内燃機関1のサイクルの方に着目した場合、ポイントP2’,P2”間を結ぶ範囲R3が、前記熱回収行程中の前記高圧水供給行程となっている。そして、この系(サイクル)への給熱は、範囲R1で燃料Fの燃焼による給熱Q23(定容燃焼)及び給熱Q34(定圧燃焼)がなされ、範囲R3で排気ガスEからの熱回収による給熱Q2’2”がなされる。逆に、この系からの排熱は、範囲R2からの排熱Q51としてなされるが、実際にはこの排熱Q51の内の一部は前記給熱Q2’2”として系に回収されるので、本当の意味での排熱量は、排熱Q51から給熱Q2’2”を差し引いた実質排熱Q6(Q6=Q51−Q2’2”)となる。 【0027】したがって、燃料Fによる給熱量が等しい場合(すなわち、Q12,13+Q13,14=Q23+Q34である場合)、排熱は、Q6<Q15,11の関係となり、従来のサイクルに比較して本実施の形態の往復動内燃機関1の方が排熱量が少ないこととなる。一般に、熱効率ηは、η=1−(排熱量)/(給熱量)で表されることから解るように、従来のサイクルよりも排熱量が少ない本実施の形態の往復動内燃機関1の方が、高い熱効率を達成可能となっている。 【0028】次に、本実施の形態の往復動内燃機関1における高圧水Wのシリンダ10内への噴射タイミングについての説明を、図5を参照しながら以下に行う。この図5において、横軸は前記クランクの回転角度を示し、各縦軸は燃料Fをシリンダ10内に噴射するタイミングと、高圧水Wをシリンダ10内に噴射するタイミングと、このときのシリンダ10の筒内圧力Pとをそれぞれ示している。なお、クランク角度0度に引いた縦線TDCが、上死点を示している。同図に示すようにシリンダ10内への高圧水Wの供給は、ピストン11が上死点近傍のクランク角度範囲内となったときに行うものとしている。このクランク角度範囲としては、上死点TDCを0度とした場合、−90度〜+60度の範囲内で行うことが好ましい。この範囲内であれば、実質的に上死点TDCの前(同図の符号25に示す実線)に行っても、上死点TDCの後(同図の符号26に示す破線)に行っても、熱回収効率の観点からは同じであるが、上死点TDCに極力近いタイミング(クランク角度)で行うのがより好ましい。 【0029】その理由は、図6のTS線図に示すように、高圧水Wを投入するタイミングが上死点TDCから離れるにしたがって、サイクルの領域が横軸のエントロピSの右方向に伸びる形となるからである。すなわち、同図における各サイクルの排出熱量の大きさは、各サイクルの下端縁と横軸Sとの間に形成される面積(例えば図示の斜線部分)として表されるが、例えばサイクル27a,27c間で比較した場合、上死点TDCにより近いタイミングで高圧水Wを投入しているサイクル27aの方が、前記面積が小さいので、ひいてはサイクル27cよりも排出熱量を小さく抑えることができるからである。 【0030】なお、本実施の形態では、図5に示したように、上死点TDCの前に高圧水Wの供給を1回行うこととしているが、上死点TDCの後に行う場合に比較して、熱効率の点では前述したように差を成さないが、別の効果を得ることが可能となる。すなわち、シリンダ10内に投入される高圧水Wは、排気ガスEから回収された排熱を含んでいるので昇温されてはいるが、シリンダ10内のガス温度よりも低いため、高圧水Wの投入によってシリンダ10内のガス温度が下げられることとなる。一般に、エンジンの燃焼により生ずるNOx(窒素酸化物)の濃度は、燃焼ガスの温度が高いほど高濃度となるので、高圧水Wの投入によってガス温度を下げることで、排気ガスE中に含まれるNOx濃度を低減させることが可能となるのである。 【0031】なお、本実施の形態の運転方法においては、高圧水Wのシリンダ10内への投入のタイミングを、上死点TDC前後のいずれか一方に1回行うものとしたが、これに限らず、例えば図7に示すように、上死点TDCの前後に1回づつ(符号29,30)の計2回に分けて行うものとしても良い。この運転方法によれば、上死点TDC前のシリンダ10内に高圧水Wを供給することで、高圧水Wよりも温度の高いシリンダ10内のガス温度を下げることができ、燃焼により発生するNOx濃度を低減させることができるので、環境に優しい往復動内燃機関1とすることが可能となる。また、上死点TDC後のシリンダ10内に高圧水Wを供給することで、従来では十分に有効利用されていなかった排熱を回収して往復動内燃機関1の仕事に再生利用させることができるので、高熱効率かつ高出力を達成することが可能となる。また、一度で高圧水Wの全てをシリンダ10内に投入する場合に比較して、このように複数回に分割して供給する多段式の高圧水供給方法を採用することで、高圧水Wの1回当たりの供給流量を低く抑えることができるので、シリンダ10内の燃焼を極端に悪化させてしまう恐れを低減させることも可能となる。 【0032】以上説明の本実施の形態の往復動内燃機関1及びその運転方法によれば、下記にまとめる効果を得ることが可能である。すなわち、本実施の形態の往復動内燃機関1は、液体を含む高圧の流体からなる高圧水Wの供給を受けて、該高圧水Wと排気ガスEとの間で熱交換を行う熱交換器8と、該熱交換器8で熱交換した高圧水Wをシリンダ10内に供給する高圧水供給装置9とを備えた構成を採用した。この構成を有する往復動内燃機関1及びその運転方法によれば、排気ガスE中に含まれている排熱を熱交換器8で高圧水Wに伝熱させ(熱交換行程)、この熱交換後の高圧水Wを高圧水供給装置9によってシリンダ10内に投入する(高圧水供給行程)ことで、従来では十分に有効利用されていなかった排熱を回収して往復動内燃機関1の仕事に再生利用させることができるので、高熱効率かつ高出力を達成することが可能となっている。 【0033】また、本実施の形態の往復動内燃機関1によれば、高圧水Wの乾き度を0.1以下とすることで、蒸気ではなく液体としてこれを取り扱うことができるので、これが流通する流路上に設けられるバルブの大きさとして、サイズの小さいものを採用することが可能となり、往復動内燃機関1の製造コストを下げることが可能となっている。 【0034】また、本実施の形態の往復動内燃機関1によれば、始動空気供給配管18に、高圧水供給装置9からシリンダ10に向かう高圧水Wを流す高圧水供給配管20が分岐接続される構成を採用したことで、シリンダ10を加工することなく高圧水供給装置9を接続させることができるので、既存の往復動内燃機関に対しても容易な改修を行うだけで本発明を適用することが可能となる。 【0035】また、本実施の形態の往復動内燃機関1によれば、高圧水供給装置9に、ピストン11が上死点TDC近傍のクランク角度範囲内となった場合に、開いて高圧水Wをシリンダ10内に供給する高圧水供給バルブ21を備えた構成を採用した。また、この往復動内燃機関1の運転方法においては、シリンダ10内への高圧水Wの供給を、ピストン11が上死点TDC近傍のクランク角度範囲(−90度〜+60度)内となったときに行う方法を採用した。したがって、これら往復動内燃機関1及びその運転方法によれば、排気ガスEから熱回収した排熱を含む高圧水Wを、最も熱回収による再生効率が高くなるタイミングで高圧水供給バルブ21を開いてシリンダ10内に投入することができるので、より高熱効率かつ高出力を達成することが可能となる。 【0036】また、本実施の形態の往復動内燃機関1の運転方法によれば、シリンダ10内への高圧水Wの供給を、上死点TDCの前に1回行う方法を採用した。この運転方法によれば、上死点TDC前のシリンダ10内に高圧水Wを供給することで、高圧水Wよりも温度の高いシリンダ10内のガス温度を下げることができ、燃焼により発生するNOx濃度を低減させることができるので、環境に優しい往復動内燃機関1とすることが可能となる。また、上死点TDC後のシリンダ10内に高圧水Wを供給する場合には、従来では十分に有効利用されていなかった排熱を回収して往復動内燃機関1の仕事に再生利用させることができるので、高熱効率かつ高出力を達成することが可能となる。また、一度で高圧水Wの全てをシリンダ10内に投入する場合に比較して、複数回に分割して供給する多段式の高圧水供給方法を採用した場合には、高圧水Wの1回当たりの供給流量を低く抑えることができるので、シリンダ10内の燃焼を極端に悪化させてしまう恐れを低減させることも可能となる。 【0037】次に、図8を参照しながら本発明の往復動内燃機関の第2の実施の形態についての説明を以下に行う。なお、本実施の形態の往復動内燃機関30は、第1の実施の形態の往復動内燃機関1に比較して、排気装置6上に有る過給器4の上流側(すなわち、過給器4とディーゼルエンジン2との間)に熱交換器8を配置した点が特に異なっており、その他は図1と同様であるので、各構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。本実施の形態の往復動内燃機関30によれば、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることが可能であるが、これに加えて、本実施の形態の往復動内燃機関30によれば、過給器4の上流側の排ガス配管7上に熱交換器8を設けたことにより、過給器4の下流側に設けた場合に比較して、より高温な排気ガスEを、高圧水Wと熱交換させることができるので、より効率良く熱回収を行うことが可能となる。 【0038】なお、上記第1の実施の形態では、過給器4の下流側に熱交換器8を設け、上記第2の実施の形態では過給器4の上流側に熱交換器8を設けるものとしたが、これらに限らず、過給器4の上流側と下流側との両方に熱交換器8をそれぞれ設ける構成も可能である。この場合には、過給器4の上流側または下流側のいずれか一方のみに設ける場合に比較して、二段構えで熱回収を行うことができるので、より多くの熱量を排気ガスEから高圧水Wへと熱交換させることができ、さらに効率良く熱回収を行うことが可能となる。 【0039】 【発明の効果】本発明の請求項1記載の往復動内燃機関は、液体を含む高圧の流体からなる高圧水の供給を受けて、該高圧水と排気ガスとの間で熱交換を行う熱交換器と、該熱交換器で熱交換した高圧水を、燃料と予め混合することなく別経路からシリンダ内に噴射供給する高圧水供給装置とが備えられ、シリンダ内に供給される前記高圧水が、5MPa以上かつ250℃以上の条件を満たす構成を採用した。この構成によれば、排気ガス中に含まれている排熱を熱交換器で高圧水に伝熱させ、この熱交換後の高圧水を高圧水供給装置によってシリンダ内に投入することで、従来では十分に有効利用されていなかった排熱を回収して往復動内燃機関の仕事に再生利用させることができるので、高熱効率かつ高出力を達成することが可能となる。 【0040】また、請求項2記載の往復動内燃機関によれば、高圧水の乾き度を0.1以下とすることで、蒸気ではなく液体としてこれを取り扱うことができるので、これが流通する流路上に設けられるバルブの大きさとして、サイズの小さいものを採用することが可能となり、往復動内燃機関の製造コストを下げることが可能となる。 【0041】また、請求項3記載の往復動内燃機関は、熱交換器が、過給器の上流側または下流側のいずれか一方、もしくは両方に配設されている構成を採用した。この構成によれば、過給器の上流側の排ガス配管上に熱交換器を設けた場合には、過給器の下流側に設けた場合に比較して、温度が高い排気ガスと高圧水との間で熱交換させることができるので、高圧水の温度を高くすることができる。また、過給器の上流側と下流側との両方に熱交換器を設けた場合には、過給器の上流側または下流側のいずれか一方のみに設ける場合に比較して、二段構えで熱回収を行うことができるので、より多くの熱量を排気ガスから高圧水へと熱交換させることができ、さらに効率良く熱回収を行うことが可能となる。 【0042】また、請求項4記載の往復動内燃機関によれば、始動空気供給配管に、高圧水供給装置からシリンダに向かう高圧水を流す高圧水供給配管が分岐接続される構成を採用したことで、シリンダを加工することなく高圧水供給装置を接続させることができるので、既存の往復動内燃機関に対しても容易な改修を行うだけで本発明を適用することが可能となる。 【0043】また、請求項6記載の往復動内燃機関によれば、高圧水供給装置に、ピストンが上死点近傍のクランク角度範囲内となった場合に、開いて高圧水をシリンダ内に供給するバルブを備えた構成を採用したことで、排気ガスから熱回収した排熱を含む高圧水を、最も熱回収による再生効率が高くなるタイミングでバルブを開いてシリンダ内に投入することができるので、より高熱効率かつ高出力を達成することが可能となる。 【0044】また、請求項7記載の往復動内燃機関の運転方法は、排気ガスと、液体を含む高圧の流体からなる高圧水との間で熱交換を行う熱交換行程と、該熱交換行程後の高圧水をシリンダ内に供給する高圧水供給行程とを有する方法を採用した。この運転方法によれば、熱交換行程においては、排気ガス中に含まれている排熱を高圧水に伝熱させ、続く高圧水供給行程においては、熱交換後の高圧水をシリンダ内に投入することで、従来では十分に有効利用されていなかった排熱を回収して往復動内燃機関の仕事に再生利用させることができるので、高熱効率かつ高出力を達成することが可能となる。 【0045】また、請求項8記載の往復動内燃機関の運転方法によれば、シリンダ内への高圧水の供給を、ピストンが上死点近傍のクランク角度範囲内となったときに行う方法を採用することで、排気ガスから熱回収した排熱を含む高圧水を、最も熱回収による再生効率が高くなるタイミングでシリンダ内に投入することができるので、より高熱効率かつ高出力を達成することが可能となる。 【0046】また、請求項9記載の往復動内燃機関の運転方法によれば、シリンダ内への前記高圧水の供給を、上死点の前後に少なくとも1回づつ行う方法を採用した。この運転方法によれば、上死点前のシリンダ内に高圧水を供給することで、高圧水よりも温度の高いシリンダ内温度を下げることができ、燃焼により発生するNOx濃度を低減させることができるので、環境に優しい往復動内燃機関とすることが可能となる。また、上死点後のシリンダ内に高圧水を供給することで、従来では十分に有効利用されていなかった排熱を回収して往復動内燃機関の仕事に再生利用させることができるので、高熱効率かつ高出力を達成することが可能となる。また、一度で高圧水の全てをシリンダ内に投入する場合に比較して、複数回に分割して供給する多段式の高圧水供給方法を採用することで、高圧水の1回当たりの供給流量を低く抑えることができるので、シリンダ内の燃焼を極端に悪化させてしまう恐れを低減させることも可能となる。 【0047】また、請求項10記載の往復動内燃機関の運転方法は、シリンダ内への高圧水の供給を、上死点の前に少なくとも1回行う方法を採用した。この運転方法によれば、上死点前のシリンダ内に高圧水を供給することで、排気ガス中の排熱を回収して再生利用することによる往復動内燃機関の高熱効率化及び高出力化の達成に加えて、高圧水よりも温度の高いシリンダ内温度を下げることができ、燃焼により発生するNOx濃度を低減させることも可能となる。 【0048】また、請求項11記載の往復動内燃機関またはその運転方法によれば、クランク角度範囲を、上死点を0度とした場合、−90度〜+60度の範囲内としたことで、請求項6または8記載と同様の効果を得ることが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006208 【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年1月19日(2000.1.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100112737 【弁理士】 【氏名又は名称】藤田 考晴 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−200761(P2001−200761A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月27日(2001.7.27) |
| 【出願番号】 |
特願2000−10612(P2000−10612) |
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