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【発明の名称】 燃料噴射装置
【発明者】 【氏名】新海 文浩

【氏名】伊藤 篤史

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電気的な信号に応じて燃焼室内に燃料を噴射する複数のインジェクタと、該複数のインジェクタ内に燃料を送出する複数の燃料供給部を一体的に有する燃料供給管と、前記複数のインジェクタの各電気コネクタ部に接続される複数の電気コネクタ部を一体的に有する集積コネクタブロックと、を備える筒内噴射型内燃機関の燃料噴射装置において、前記集積コネクタブロックは、前記電気コネクタ部からシリンダブロック側に向かって延在する第1延在部と、前記電気コネクタ部から前記燃料供給管を覆うべくシリンダヘッド或いは吸気系部品に向かって延在する第2延在部とを有することを特徴とする燃料噴射装置。
【請求項2】 前記集積コネクタブロックは、前記各電気コネクタ部と電気的に接続されるとともに外部から電力を供給可能な給電部を備え、前記各電気コネクタ部及び前記給電部がインサート成形にて形成されることを特徴とする、請求項1の燃料噴射装置。
【請求項3】 前記集積コネクタブロックは、前記第1延在部及び第2延在部から連続して形成される側壁部を一体的に有し、該側壁部から内燃機関側の取付面に沿ったフランジが形成されることを特徴とする、請求項1或いは請求項2の燃料噴射装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インジェクタが燃焼室に燃料を直接噴射する、所謂筒内噴射型の内燃機関の燃料噴射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃焼室内に燃料を直接噴射するインジェクタがシリンダヘッドに配設される形式の筒内噴射型内燃機関では、インジェクタに供給される燃料の圧力が非常に高いため、インジェクタの作動音が大きくなる。そのため、従来よりインジェクタの作動音を遮音する技術が知られている。このような技術として特開平11−50924号公報に開示される技術がある。この技術は、吸気系の吸気音を低減させるためのレゾネータにてインジェクタを覆うようにしてレゾネータと遮音カバーとを共用したものであり、この技術によって内燃機関の小型化を図るものである。
【0003】上述した特開平11−50924号公報にはインジェクタへの給電に関する開示がなされていないが、実際は各インジェクタの電気コネクタに対応した形状の電気コネクタをそれぞれ接続する必要があり、給電のための構成が複雑になるとともに組付け作業性の面からも好ましくない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、インジェクタの電気コネクタ部とコネクタブロックの電気コネクタ部との接続を簡素化するとともに、インジェクタの作動音の遮音が可能な筒内噴射型内燃機関の燃料噴射装置を提供することを技術的課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決するために本発明において講じた技術的手段は、電気的な信号に応じて燃焼室内に燃料を噴射する複数のインジェクタと、複数のインジェクタ内に燃料を送出する複数の燃料供給部を一体的に有する燃料供給管と、複数のインジェクタの各電気コネクタ部に接続される複数の電気コネクタ部を一体的に有する集積コネクタブロックと、を備える筒内噴射型内燃機関の燃料噴射装置において、集積コネクタブロックは、電気コネクタ部からシリンダブロック側に向かって延在する第1延在部と、電気コネクタ部から燃料供給管を覆うべくシリンダヘッド或いは吸気系部品に向かって延在する第2延在部とを有するようにした。
【0006】請求項1によると、集積コネクタブロックが複数のインジェクタの各電気コネクタ部に接続されるとともに、集積コネクタブロックの第1延在部及び第2延在部によってインジェクタ及び燃料供給管の外部が覆われるのでインジェクタの作動音を遮音することができる。即ち、請求項1の発明によると、集積コネクタブロックと遮音のためのカバーとが一体に構成されるので、部品点数が低減して低コスト化が可能になるとともに組付作業性が向上する。更に、インジェクタの電気コネクタ部とコネクタブロックの電気コネクタ部との接続が簡素化されて好適である。
【0007】尚、請求項1において、吸気系部品とはシリンダブロックに取り付けられて吸気管を形成する部品のことを示すものとする。
【0008】具体的には、集積コネクタブロックが各電気コネクタ部と電気的に接続されるとともに外部から電力を供給可能な給電部を備え、各電気コネクタ部及び給電部がインサート成形にて形成されると、電気的な接続に係る構成が煩雑にならず、好適である。
【0009】更に具体的には、集積コネクタブロックが、第1延在部及び第2延在部から連続して形成される側壁部を一体的に有し、側壁部から内燃機関の本体の取付面に沿ったフランジを形成すると、このフランジを内燃機関の本体に取り付けるだけの簡単な作業でインジェクタと集積コネクタブロックとの電気コネクタ部が接続されるとともに集積コネクタブロックが内燃機関の本体に固定される。したがって、集積コネクタブロックの内燃機関の本体への取付けに係る構成が簡素化され、燃料噴射装置の組付け作業性が向上する。
【0010】
【実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に本実施の形態における燃料噴射装置20を備えた内燃機関1を示す。この内燃機関は自動車用の直列6気筒の筒内噴射型内燃機関(以下、エンジンと称す)1であり、ヘッドカバー4、シリンダヘッド3、シリンダブロック2、シリンダブロック2の下方を成す図示しないクランクケース及びオイルパンが配列し、これらが一体となってエンジン1の本体を構成する。シリンダヘッド3の側部には吸気系部品である吸気分岐管13が一体結合され、その先端にはサージタンク15が結合されている。
【0011】シリンダブロック2には6つのシリンダがその軸線が図面上下方向に向いた状態となるように所定間隔をもってそれぞれ形成されている。各シリンダは上側をシリンダヘッド3により閉鎖され、下側を上下方向に動作するピストン7によって閉鎖されており、これによってエンジン1の駆動時に容積を可変とする燃焼室8を形成している。
【0012】シリンダヘッド3の各シリンダと対向する位置には、燃焼室8の上部が形成されており、燃焼室8の上部に一対の吸気ポート10と一対の排気ポート9が連結状態で形成される。一対の吸気ポート10は吸気分岐管13に、一対の排気ポート9は排気分岐管14にそれぞれ連通するように連結されている。尚、シリンダヘッド3はその上部の両側に吸気側カムシャフト5及び排気側カムシャフト6を回転可能に取り付けている。更に、シリンダヘッド3の一方の側壁における各シリンダと対向する位置から燃焼室8に向けて孔が形成され、この孔内には燃焼室8内に燃料を噴射するインジェクタ21が装着されている。尚、図1では直列6気筒のうちの1つに関して図示し、説明している。
【0013】吸気側カムシャフト5には吸気バルブ11が常に当接するように設置されており、クランクシャフト(図示せず)との間でタイミングベルト(図示せず)を介してクランクシャフトと同期して回転する。これによって吸気バルブ11は吸気側カムシャフト5の回転に連動して開閉することになり、吸気ポート10と燃焼室8との連通を断続する。
【0014】排気側カムシャフト6には排気バルブ12が常に当接するように設置されており、吸気バルブ11と同様にクランクシャフトの回転に連動して開閉することで排気ポート9と燃焼室8との間を断続する。
【0015】上記した構成のエンジン1において、燃焼室8内に燃料を噴射する噴射口21aを有する6つのインジェクタ21と、燃料タンクから圧送される燃料を各インジェクタ21の各燃料供給口に送出する6つの燃料供給部22aを一体的に有する燃料供給管22と、6つのインジェクタ21の各電気コネクタ部21bに接続される複数の電気コネクタ部23aを一体的に有する集積コネクタブロック23とにより燃料噴射装置20が構成される。
【0016】燃料噴射装置20について説明する。インジェクタ21はシリンダの軸線方向に対して約45度の角度をもってシリンダヘッド3側壁の孔内にクランプ24にて装着され、インジェクタ21にはその軸線方向に対して斜め下方側に約45度の角度をもって電気コネクタ部21bが形成されている。
【0017】燃料供給管22は金属材料(例えばアルミニウム)の低圧鋳造にて成形され、直管状の通路の長手方向に所定間隔をもって各インジェクタ21に接続される6つの燃料供給部22aが形成され、燃料ポンプにて圧送された燃料タンク内の燃料が直管状の通路を介して燃料供給部22aからインジェクタ21内に供給される。
【0018】集積コネクタブロック23について、図2及び図3を用いて説明する。図2は集積コネクタブロック23の斜視図、図3は図2を側方から見たときの図である。集積コネクタブロック23は遮音性に優れた耐熱性硬質樹脂(例えばポリプロピレン、6ナイロン、66ナイロン等)で主構成されており、燃料供給管22の長手方向に所定間隔をもってインジェクタ21の電気コネクタ部21bにそれぞれ接続される6つの電気コネクタ部23aを形成する面及び図示しないバッテリに接続されて各電気コネクタ部23aと電気的に接続する給電部としての給電用コネクタ部23fとを有するとともに、電気コネクタ部23aを有する面から燃料供給管22の長手方向に直交する方向のうちシリンダブロック2に向かってシリンダブロック2の最上端面に当接するまで延在する第1延在部23bと、燃料供給管22を覆うようにしてシリンダヘッド3と吸気分岐管13の結合面に向かって結合面に当接するまで延在する第2延在部23cとが形成され、更に、第1延在部23bと第2延在部23cとの延在方向側端面には、第1延在部23b及び第2延在部23cと連続的して形成され第1延在部23b及び第2延在部23cとともにインジェクタ21の外部を覆う側壁部23dを有する。両側壁部23dには長手方向にフランジ23eが形成され、このフランジ23eに設けられたネジ孔を介して集積コネクタブロック23がシリンダヘッド3にネジ止めにより固定される。尚、集積コネクタブロック23の電気コネクタ部23a内には、インジェクタ21の電気コネクタ部21b内のターミナルに電気的に接続可能なターミナル及びこのターミナルと給電用コネクタ部23fとの間を電気的に接続するハーネスがインサート成形にて一体成形されている。ここで、フランジ23eを図3の位置より若干上方に設定するとフランジ23eが給電用コネクタ部23fと干渉しないので、集積コネクタブロック23のシリンダヘッド3への固定時に際して好適である。
【0019】これらの構成の燃料噴射装置20の作動について説明する。エンジン1が始動すると燃料ポンプが駆動し、燃料タンク内の燃料が燃料供給管22内に圧送される。ここで、本発明においてエンジン1は筒内噴射型であるので、燃料供給部22a内の燃料の圧力は非常に高くなっている。次に、スロットルバルブ(図示せず)の開度やクランクシャフトの回転数、車両速度等の車両の状態を検出し、各検出値に対応して適切な混合比となるように燃料の噴射量を演算装置(図示せず)内で演算し、この演算された噴射量に対応した電流をインジェクタ21に通電し、吸気ポート10及び排気ポート9が燃焼室8を閉じたタイミングで噴射口21aから燃焼室8内に燃料を噴射する。噴射された燃料は霧状であり、燃焼室8内で空気と混合して混合気となる。そして点火プラグ(図示せず)の点火によって燃焼室8内で混合気が爆発し、その後は周知の内燃機関の駆動が行われる。
【0020】筒内噴射型のエンジン1においては燃料供給管22内は高圧であり、インジェクタ21の噴射口21aから燃料を噴射する際に生じる作動音は筒内噴射型でない内燃機関に比べて非常に大きくなる。しかしながら、集積コネクタブロック23の第1延在部23b及び第2延在部23cによりインジェクタ21及び燃料供給管22が覆われるので、作動音は確実に遮られて静音性が保たれる。更に、集積コネクタブロック23は6つの電気コネクタ部23aを一体に有しているので、インジェクタ21に燃料供給管22の燃料供給部を取り付けた後で燃料供給管22を固定し、各電気コネクタ部23aにインジェクタ21の電気コネクタ部21bを接続する際には、集積コネクタブロック23を電気コネクタ部21bに向かって取り付けることで電気コネクタ部23aと21bとを接続し、フランジ部23eをエンジン1の本体の取付面にネジ止めにて固定するだけの簡単な作業によって燃料噴射装置20が組付けられる。
【0021】以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、例えば、集積コネクタブロック23の第2延在部23cがシリンダヘッド3や吸気系部品に当接している構成、或いは第1延在部23bがシリンダブロック2に当接していない構成であっても、インジェクタの遮音が可能である程度の延在部が延在していればよい。
【0022】
【発明の効果】本発明によると、集積コネクタブロックが複数のインジェクタの各電気コネクタ部に接続されるとともに、集積コネクタブロックの第1延在部及び第2延在部によってインジェクタ及び燃料供給管の外部が覆われるのでインジェクタの作動音を遮音することができる。即ち、集積コネクタブロックと遮音のためのカバーとが一体に構成されるので、部品点数が低減して低コスト化が可能になるとともに組付作業性が向上する。更に、インジェクタの電気コネクタ部とコネクタブロックの電気コネクタ部との接続が簡素化されて好適である。
【出願人】 【識別番号】000000011
【氏名又は名称】アイシン精機株式会社
【出願日】 平成11年12月24日(1999.12.24)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−182637(P2001−182637A)
【公開日】 平成13年7月6日(2001.7.6)
【出願番号】 特願平11−365752