| 【発明の名称】 |
エンジンの燃料タンク取付構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】上野山 和之
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| 【要約】 |
【課題】エンジン本体の下部に燃料タンクを取り付けたエンジンにおいて、エンジンの振動及び熱が燃料タンクに伝達されるのを回避して耐久性を向上するとともに、部品点数が低減されて低コストとなり、さらには取扱性に優れた燃料タンク取付構造を提供する。
【解決手段】エンジン本体の下部に燃料タンクを取り付けたエンジンにおいて、燃料タンクの周縁部に取り付け用のフランジ部を形成し、燃料タンクの下部外側にはこれの外周面に沿いかつ外周面と隙間を存して抱え部材を設け、抱え部材の周縁部に設けたフランジ部と燃料タンクのフランジ部とを緩衝材を介してエンジン本体に締着したことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジン本体の下部に燃料タンクを取り付けたエンジンにおいて、前記燃料タンクの周縁部に取り付け用のフランジ部を形成し、前記燃料タンクの下部外側には該燃料タンクの外周面に沿いかつ該外周面と隙間を存して抱え部材を設け、該抱え部材の周縁部に設けたフランジ部と前記燃料タンクのフランジ部とを緩衝材を介して前記エンジン本体に締着したことを特徴とするエンジンの燃料タンク取付構造。 【請求項2】 前記抱え部材は前記エンジンの幅方向に少なくとも2個設けられるとともに、該抱え部材及び前記燃料タンクの前記フランジ部を、前記エンジン本体のエンジン前後位置に設けた取付用ボスに夫々締着したことを特徴とする請求項1記載のエンジンの燃料タンク取付構造。 【請求項3】 前記抱え部材は、その下部に、エンジンを置くためのスタンド部を設けてなることを特徴とする請求項1記載のエンジンの燃料タンク取付構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン本体の下部に燃料タンクを取り付けたエンジンにおける燃料タンク取付構造に関する。 【0002】 【従来の技術】刈払機等に用いられる汎用小型2サイクルエンジンにおいては、通常、燃料タンクをエンジン本体の下部に固定した構造が採用されている。かかる燃料タンク取付構造を有する汎用小型2サイクルエンジンとして、実公平7−24592号、実開昭58−127291号等の技術が提供されている。 【0003】実公平7−24592号においては、燃料タンクのタンク本体と一体に設けたフランジ部をクランクケース即ちエンジン本体にねじにより締めつけて、上下、左右の振れを防止するとともに、これに加えて、エンジン本体側から振れ止めボルトにより緩衝パッドを介してタンク本体を押圧し、エンジン前後方向の振れを防止している。 【0004】また、実開昭58−127291号においては、刈払機用2サイクルエンジンにおいて、燃料タンクを下面からバンドによりエンジン本体側に保持、固定するとともに、ハンガーを燃料タンクの下面まで延長してスタンドとして兼用するようにして、部品点数を低減するとともに装置を軽量化している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】前記のような、エンジン本体の下部に燃料タンクを抱えるようにして取り付けた汎用小型2サイクルエンジンにおいては、エンジンの振動や熱が燃料タンクに伝達されないこと、軽量で部品点数が少ないこと、刈払機等に用いられるエンジンではエンジンを倒さずに容易に地上等に置けるスタンドを有していること、等が要求される。 【0006】しかしながら、実公平7−24592号にて提供されているエンジンにあっては、振れ止めボルト、緩衝パッド等を用いて燃料タンクの振れを低減しているが、該燃料タンクはエンジン本体のボス部にボルトにより固定されているため、エンジンの振動及び熱が燃料タンクに伝達され燃料タンクの耐久性が低下する。また、振れ止め用として、ブラケット,パッド、ボルト等の部品を追加するため部品点数が多くなる。等の問題点を有している。 【0007】実開昭58−127291号にて提供されているエンジンにあっては、ハンガーをスタンドと兼用しているものの、燃料タンクはバンドを用いてエンジン本体に固定しており、部品点数の低減はなされておらず、また、エンジンの振動及び熱の燃料タンクへの伝達は遮断されてはいない。 【0008】本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、エンジン本体の下部に燃料タンクを取り付けたエンジンにおいて、エンジンの振動及び熱が燃料タンクに伝達されるのを回避して耐久性を向上するとともに、部品点数が低減されて低コストとなり、さらには取扱性に優れた燃料タンク取付構造を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解決するため、請求項1記載の発明として、エンジン本体の下部に燃料タンクを取り付けたエンジンにおいて、前記燃料タンクの周縁部に取り付け用のフランジ部を形成し、前記燃料タンクの下部外側には該燃料タンクの外周面に沿いかつ該外周面と隙間を存して抱え部材を設け、該抱え部材の周縁部に設けたフランジ部と前記燃料タンクのフランジ部とを緩衝材を介して前記エンジン本体に締着したことを特徴とするエンジンの燃料タンク取付構造を提案する。 【0010】請求項2記載の発明は、前記燃料タンク取付構造の具体的構成に係り、請求項1において、前記抱え部材は前記エンジンの幅方向に少なくとも2個設けられるとともに、該抱え部材及び前記燃料タンクの前記フランジ部を、前記エンジン本体のエンジン前後位置に設けた取付用ボスに夫々締着したことを特徴とする。 【0011】かかる発明によれば、エンジンの運転時において、エンジン本体の振動は前記燃料タンク及び抱え部材固定用の締着部材が挿通されているボス部に伝達されるが、該抱え部材のフランジ部と燃料タンクのフランジ部とを緩衝材を介して前記締着部材によりエンジン本体に締着しているため、該振動は前記緩衝材により減衰せしめられる。これにより、エンジンから前記フランジ部を介して燃料タンクに伝達される振動が低減される。また、前記抱え部材を、燃料タンクの外周面と隙間を存して設けているので、該抱え部材に振動や衝撃が作用しても燃料タンクに伝達されることがなく、該抱え部材が燃料タンクを保護する。 【0012】また、エンジンの熱は、ボルト等の締着部材に伝達されるが、前記緩衝材は断熱機能を有するため、該熱の燃料タンクのフランジ部への伝達が遮断され、燃料タンクの過熱が回避される。以上により燃料タンクの耐久性が向上する。 【0013】請求項3記載の発明は、請求項1において、前記抱え部材は、その下部に、エンジンを置くためのスタンド部を設けてなることを特徴とする。 【0014】かかる発明によれば、前記抱え部材の下部にエンジンを置くためのスタンド部を一体に設けたので、該抱え部材をエンジンスタンドと兼用することができ、従来技術のようにエンジンスタンドを別個に設けることを要しない。これにより、部品点数が低減され低コストとなる。さらに、前記抱え部材の下部にスタンド部を設けたことにより、エンジンを置いた際の安定性が良くなり、取扱性が向上する。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載される構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載が無い限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。 【0016】図1は本発明の実施形態に係る刈払機用小型2サイクルエンジンのリコイルスタータ側から視た正面図、図2は図1のA−A線断面図、図3は図2のB−B線断面図、図4は図2のC矢視図である。 【0017】図1〜4において、100はエンジンで、次のように構成されている。104はシリンダ、102はクランクケース、105はエアクリーナ、112はマフラ、106は該マフラ112を覆うマフラカバー、107はリコイルスタータ、109は前記クランクケース102にボルト108で固着されたリコイルスタータケース、111はファンケース、103はクランク軸心、110はシリンダ中心である。 【0018】1は内部に燃料が収容された燃料タンク、2は該燃料タンクのタンク本体で、図3に示すように、該タンク本体2の内部7には燃料フィルタ12が設けられている。11は該燃料フィルタ12と図示しない気化器とを接続する燃料パイプ、10は燃料注入口を開閉するキャップである。前記燃料タンクは、耐油性を有し軽量の樹脂材で構成されている。該燃料タンク1には、そのエンジン前後の周縁部に取り付け用のフランジ部31及び32が形成されている。 【0019】3は抱え部材で、硬質の樹脂材成形品、あるいはアルミニウム合金等の軽量の金属材からなり、前記燃料タンク1を幅方向2箇所(3箇所以上でもよい)でその外周面に沿い、かつ該外周面と僅かな隙間17を存して、下側から抱えるように設けられている。該抱え部材3のエンジン前後の周縁部には、前記燃料タンク1のフランジ部31及び32の位置に合わせてフランジ部51及び52が形成されている。 【0020】8及び15はファイバー等の、振動、衝撃の減衰機能及び断熱機能を有する材料からなるパッド即ち緩衝材、6はボルトである。そして、前記燃料タンク1は、図2に示されるように、そのフランジ部31及び32と前記抱え部材3のフランジ部51及び52との間に、前記パッド8及び15を挿み、前記クランクケース102あるいはリコイルスタータケース109から下方に突設されたボス部14及び13に前記ボルト6によって前記抱え部材3と共締めにて固定されている。 【0021】かかる燃料タンク1の取付構造において、前記ボス部14及び13の下面と抱え部材3のフランジ部51及び52上面との間には微小な締め付け用隙間が形成され、前記ボルト6の締め付けにより前記パッド8及び15に適当な面圧を付与するようになっている。尚、前記抱え部材3側のパッド15を設けずに、前記ボス部14及び13の下面と抱え部材3のフランジ部51及び52の上面との間に微小隙間を形成するとともに、該抱え部材3のフランジ部51及び52の上面と前記燃料タンク1のフランジ部31及び32の下面とを直接接触させてもよい。 【0022】4はエンジンを地面上等に置くためのスタンド部で、前記抱え部材3の下部に一体成形されている。従って、前記抱え部材3は、前記燃料タンク1を前後,左右のアンバランスを生ずることなく、かつこれに一体成形された前記スタンド部4の位置がエンジンをバランス良く置けるような位置になるように取り付けられる。 【0023】かかる構成からなる燃料タンク取付構造を備えた2サイクルエンジンの運転時において、エンジン100の振動は、シリンダ104、クランクケース102、リコイルスタータケース109、ファンケース111等のエンジン本体から、前記燃料タンク1及び抱え部材3固定用のボルト6が挿通されたボス部14、13に伝達される。 【0024】然るに、前記抱え部材3のフランジ部51及び52と燃料タンク1のフランジ部31及び32とをパッド(緩衝材)8及び15を介して前記ボルト6によりクランクケース102、リコイルスタータケース109等のエンジン本体に締着しているため、該振動は前記パッド(緩衝材)8及び15により減衰せしめられる。これにより、エンジン100から前記フランジ部を介して燃料タンク1に伝達される振動が低減される。 【0025】また、前記抱え部材3は、燃料タンク1のタンク本体2の外周面と隙間17を存して設けられているので、該抱え部材3に振動や衝撃が作用しても、これが燃料タンク1に伝達されるのが回避され、該抱え部材3により燃料タンク1が保護されることとなる。 【0026】また、エンジン100のシリンダ104からの熱は、前記ボス部14、13から ボルト6に伝達されるが、前記パッド(緩衝材)8及び15が断熱機能を有するため、この熱が燃料タンク1のフランジ部31,32へ伝達するのが阻止される。これにより燃料タンク1の過熱が回避される。 【0027】また、前記抱え部材の下部に、エンジンを置くためのスタンド部4を一体に設けたので、該抱え部材3をエンジンスタンドと兼用することができ、従来技術のようにエンジンスタンドを別個に設けることを要しない。これにより、部品点数が低減される。さらに、前記抱え部材3の下部にスタンド部4を設けたことにより、エンジン100を置いた際の安定性が良くなり、取扱性が向上する。 【0028】 【発明の効果】以上記載のごとく本発明によれば、燃料タンクの下部外側に該燃料タンクの外周面に沿いかつ該外周面と隙間を存して抱え部材を設け、該抱え部材のフランジ部と燃料タンクのフランジ部とを緩衝材を介して締着部材によりエンジン本体に締着しているため、該振動は前記緩衝材により減衰せしめられることとなり、これにより、エンジンから前記フランジ部を介して燃料タンクに伝達される振動が低減される。また、前記抱え部材を、燃料タンクの外周面と隙間を存して設けているので、該抱え部材に振動や衝撃が作用しても燃料タンクに伝達されることがなく、該抱え部材が燃料タンクを保護する。 【0029】また、エンジンの熱は、ボルト等の締着部材に伝達されるが、断熱機能を有する前記緩衝材により熱の燃料タンクへの伝達が遮断され、これにより燃料タンクの過熱が回避される。以上により燃料タンクの耐久性が向上する。 【0030】また、請求項3のように構成すれば、前記抱え部材の下部にエンジンを置くためのスタンド部を一体に設けたので、該抱え部材をエンジンスタンドと兼用することができ、従来技術のようにエンジンスタンドを別個に設けることを要さず、部品点数が低減され低コストとなる。さらに、前記抱え部材の下部にスタンド部を設けたことにより、エンジンを置いた際の安定性が良くなり、取扱性が向上する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006208 【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年12月27日(1999.12.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083024 【弁理士】 【氏名又は名称】高橋 昌久 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−182634(P2001−182634A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月6日(2001.7.6) |
| 【出願番号】 |
特願平11−371682 |
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