| 【発明の名称】 |
ガス燃料供給弁 |
| 【発明者】 |
【氏名】増田 宏司
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| 【要約】 |
【課題】エンジンの性能を十分に引き出すことができるガス燃料供給弁を提供する。
【解決手段】吸気マニホールドM2に対しガス燃料を供給するノズル1 と、ノズルに対し弁軸m方向から対向するリテーナ2 と、ノズルとリテーナとの間において弁軸方向へ移動可能に介装され、ノズルに対し接離するシート3 とを備える。リテーナに、ガス供給マニホールドM1からの略半分のガス燃料をシートの各開口孔32を介してシートのノズル側面3aに導く導入路22を設ける。ノズルに、残り略半分のガス燃料をシートのノズル側面に導く導入路11を設ける。各導入路を、ノズルに対してシートが離間する開放時に吸気マニホールドに対しガス燃料を供給する。ガス燃料を、リテーナの導入路を介してシートの半径方向外側に導く一方、ノズルの導入路を介してシートの半径方向内側に導く。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 燃料供給源からのガス燃料を内燃機関に供給するガス燃料供給弁であって、内燃機関に対しガス燃料を供給するノズルと、このノズルに対し弁軸方向から対向するリテーナと、ノズルとリテーナとの間において弁軸方向へ移動可能に介装され、ノズルに対し接離するシートとを備え、上記リテーナには燃料供給源からのガス燃料をシートを介してシートのノズル側面に導く導入路が設けられているとともに、上記ノズルには燃料供給源からのガス燃料をシートのノズル側面に導く導入路が設けられ、上記各導入路は、ノズルに対してシートが離間する開放時に内燃機関に対しガス燃料が供給される一方、ノズルに対してシートが当接する閉塞時に内燃機関に対するガス燃料の供給が不能となるようになされており、ガス燃料は、リテーナの導入路を介してシートの半径方向外側から供給される一方、ノズルの導入路を介してシートの半径方向内側から供給されるようになっていることを特徴とするガス燃料供給弁。 【請求項2】 上記シートの半径方向外側には、リテーナの導入路をシートのノズル側面に開口させるように弁軸方向に貫通する複数の開口孔が弁軸と同心円上において周方向に長径にかつ連続的に設けられ、この複数の開口孔と対応するシートのノズル側面には、弁軸と同心円上に凹む溝が設けられ、この溝は、各開口孔に対し連通していることを特徴とする請求項1に記載のガス燃料供給弁。 【請求項3】 上記シートの半径方向外側には、リテーナの導入路をシートのノズル側面に開口させるように弁軸方向に貫通する複数の開口孔が弁軸と同心円上において周方向に所定間隔置きに連続して設けられ、この複数の開口孔と対応するシートのノズル側面には、弁軸と同心円上に凹む溝が設けられ、この溝は、各開口孔に対し連通していることを特徴とする請求項1に記載のガス燃料供給弁。 【請求項4】 上記シートは、このシートを弁軸方向へ移動させる可動片に対しボルトによって弁軸方向から締結されており、上記ノズルの導入路は、ノズル内を弁軸と直交する方向に貫通する貫通孔を備え、この貫通孔は、上記ボルトの頭部をノズル内に収容するボルト収容穴部に対し連通していることを特徴とする請求項1に記載のガス燃料供給弁。 【請求項5】 上記シートは、このシートを弁軸方向へ移動させる可動片に対し弁軸方向に延びるボルトによって締結されており、上記ノズルの導入路は、一端が燃料供給源に開口しかつ他端がノズル内を弁軸に向かって半径方向に延びる穴部を備え、この穴部の他端は、上記ボルトの頭部をノズル内に収容するボルト収容穴部に対し連通していることを特徴とする請求項1に記載のガス燃料供給弁。 【請求項6】 上記ノズルのシート側面には、弁軸と同心円上の複数の溝が設けられ、これらの溝は、シートの半径方向内側において、内燃機関側および燃料供給源側に対し交互に連通していることを特徴とする請求項1に記載のガス燃料供給弁。 【請求項7】 上記ノズルの反シート側面には、弁軸と直交する直交線に対し線対称となるほぼ半月状の一対の穴部が凹設されているとともに、ノズルのシート側面には、そのシートと当接する当接面上において凹む溝が設けられ、この溝は、上記各穴部に対し連通していることを特徴とする請求項1に記載のガス燃料供給弁。 【請求項8】 上記ノズルの反シート側面には、弁軸と同心円上でかつ弁軸から放射状に延びる複数の放射線によって区画された複数の穴部が設けられているとともに、ノズルのシート側面には、そのシートと当接する当接面上において凹む溝が設けられ、この溝は、上記複数の穴部に対し連通していることを特徴とする請求項1に記載のガス燃料供給弁。 【請求項9】 上記ノズルの外周面側には周囲溝が設けられ、この周囲溝は、ノズルの導入路に対し連通していることを特徴とする請求項4に記載のガス燃料供給弁。 【請求項10】 上記リテーナのシート側面には、ノズルに対してシートが離間する開放時にシートを受け止めるシート受部が設けられているとともに、このシート受け部よりも半径方向内側において互いに対応するリテーナとシートとの間には、ノズルに対しシートを当接させる方向に付勢する単一の付勢スプリングが縮装され、この付勢スプリングは、その伸縮軸が弁軸と同心上となるように弁軸周りに設けられていることを特徴とする請求項1に記載のガス燃料供給弁。 【請求項11】 上記シート受け部は、シートの開口孔よりも半径方向内側に設けられていることを特徴とする請求項10に記載のガス燃料供給弁。 【請求項12】 上記シート受け部は、シートの開口孔とほぼ対向するリテーナの対向位置から半径方向内側寄りに幅を有して設けられ、そのシートの各開口孔と対向する対向部にはシートの各開口孔に対するガス燃料の導入路を拡大させるように切り欠いた切欠溝が設けられていることを特徴とする請求項10に記載のガス燃料供給弁。 【請求項13】 上記シートの各開口孔よりも半径方向内側において互いに対応するリテーナとシートとの間には、それぞれノズルに対しシートを当接させる方向に付勢する複数の付勢スプリングが弁軸と同心円上において周方向所定間隔置きに縮装され、この各付勢スプリングは、それぞれの伸縮軸が弁軸と平行となるように弁軸周りに設けられていることを特徴とする請求項2に記載のガス燃料供給弁。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、燃料供給源からのガス燃料を内燃機関に供給する電気作動式のガス燃料供給弁に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、このようなガス燃料供給弁は、例えば特許第2771115号公報に開示されるように、各種圧縮機や発電機などの大型で多気筒のエンジンに対しガス燃料を効率よく供給する上で必要とされている。 【0003】このガス燃料供給弁は、具体的には、エンジンに対しガス燃料を供給するノズルと、このノズルに対し弁軸方向から対向するリテーナと、ノズルとリテーナとの間において弁軸方向へ移動可能に介装され、ノズルに対し接離するシートとを備えている。上記リテーナには燃料供給源からのガス燃料をシートを介してシートのノズル側面に導く導入路が設けられている。上記シートは、このシートを弁軸方向へ移動させるアーマチュアに対し弁軸方向のボルトによって締結されている。そして、上記導入路は、ノズルに対してシートが離間する開放時にエンジンに対しガス燃料が供給される一方、ノズルに対してシートが当接する閉塞時にエンジンの気筒に対するガス燃料の供給が不能となるようになされている。この場合、アーマチュア(シート)は、シートとリテーナとの間に縮装された複数のスプリングによって閉塞方向に付勢され、この各スプリングの付勢力に抗した電磁石の電磁力によって引き寄せられて開放方向にストローク(たとえば0.4mm程度)するようになっている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来のガス燃料供給弁では、燃料供給源から供給される全てのガス燃料がリテーナの導入路を介してシートのノズル側面に導かれるので、以下に述べるような課題が存在することになる。 【0005】つまり、リテーナの導入路は、複数のスプリングとの干渉を回避しつつガス燃料をシートを介してそのノズル側面に導く上で、弁軸を中心にして放射線方向に延びる複数の穴部や溝によって構成されている。このため、ガス燃料は、これらの穴部や溝を介して半径方向外方から供給されることになるが、ガス燃料の性格上、シートの開放時にシートの半径方向外方に近い部位にしか供給されない。 【0006】しかも、シートがアーマチュアに対し弁軸上のボルトによって締結されているため、リテーナの導入路を弁軸付近(ボルト付近)まで延ばすことができない。このため、ガス燃料は、シートの半径方向外側から集中して供給され、シートの半径方向内側から十分に供給できないことになる。 【0007】その結果、エンジンなどの内燃機関の気筒に対しガス燃料を効率よく供給することができず、内燃機関の性能を十分に引き出すことができないことになる。 【0008】本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シートの半径方向内側に対しガス燃料を効率よく供給して内燃機関の性能を十分に引き出すことができるガス燃料供給弁を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1に係わる発明が講じた解決手段は、燃料供給源からのガス燃料を内燃機関に供給するガス燃料供給弁として、内燃機関に対しガス燃料を供給するノズルと、このノズルに対し弁軸方向から対向するリテーナと、ノズルとリテーナとの間において弁軸方向へ移動可能に介装され、ノズルに対し接離するシートとを備える。上記リテーナに燃料供給源からのガス燃料をシートを介してシートのノズル側面に導く導入路を設けるとともに、上記ノズルに燃料供給源からのガス燃料をシートのノズル側面に導く導入路を設け、上記各導入路を、ノズルに対してシートが離間する開放時に内燃機関に対しガス燃料が供給される一方、ノズルに対してシートが当接する閉塞時に内燃機関に対するガス燃料の供給が不能となるようにする。そして、ガス燃料を、リテーナの導入路を介してシートの半径方向外側から供給する一方、ノズルの導入路を介してシートの半径方向内側から供給するようにしている。 【0010】請求項1の場合、燃料供給源からのガス燃料は、シートを挟んでリテーナ側とノズル側とに分けられる。そして、シートよりもリテーナ側に分けられたガス燃料がリテーナの導入路を介してシートのノズル側面に、シートよりもノズル側に分けられたガス燃料がノズルの導入路を介してシートのノズル側面にそれぞれ導かれ、シートの開放時にそのノズル側面において双方のガス燃料が合流して内燃機関に供給されることになる。 【0011】その場合、ガス燃料は、リテーナの導入路を介してシートの半径方向外側から供給されるので、リテーナの導入路が、たとえ弁軸を中心にして放射線方向に延びる複数の穴部や溝によって構成されていても、シートの開放時に半径方向外方から供給されるガス燃料がこれらの穴部や溝を介してシートの半径方向外方に近い部位から円滑に供給されることになる。一方、ガス燃料は、ノズルの導入路を介してシートの半径方向内側から供給されるので、リテーナの導入路を弁軸付近(ボルト付近)まで延ばす必要がなく、ガス燃料がノズルの導入路を介してシートの半径方向内側から効率よく供給されることになる。これにより、内燃機関の性能を十分に引き出すことが可能となる。 【0012】しかも、ガス燃料がシートを挟んで対峙するリテーナの導入路およびノズルの導入路をそれぞれ介してシートのノズル側面に導かれることにより、シートにはリテーナの導入路のみをシートのノズル側面に開口させる穴部や溝のみを形成すればよく、シートの形状が非常に簡単なものとなる。このため、シートの強度が向上する上、加工コストが低廉化されることになる。 【0013】請求項2に係わる発明が講じた解決手段は、請求項1記載の発明の構成要件に加えて、シートの半径方向外側に、リテーナの導入路をシートのノズル側面に開口させるように弁軸方向に貫通する複数の開口孔を弁軸と同心円上において周方向に長径にかつ連続的に設ける。そして、上記複数の開口孔と対応するシートのノズル側面に、弁軸と同心円上に凹む溝を設け、この溝を、各開口孔に対し連通させたものである。 【0014】請求項2の場合には、リテーナの導入路からのガス燃料は、細い孔を通ることなく、弁軸と同心円上において長径な複数の開口孔をそれぞれ介してシートのノズル側面の溝内にスムーズに導かれ、溝内で合流しその周方向で均一に調整された状態で、シートの半径方向外側から内燃機関に対し供給されることになる。 【0015】また、複数の開口孔が弁軸方向に貫通して設けられていることにより、シートを単純な板状のものに形成することが可能となり、シートの構造が簡単なものとなる上、シートのノズル側面の溝によってシートの軽量化が可能となってシート開閉時の応答性(開閉スピード)が非常に向上することになる。 【0016】しかも、シートの各開口孔が弁軸と同心円上において連続的に設けられていることにより、シートが弁軸回りに回転しても、常にリテーナの導入路を開口孔を介してシートのノズル側面(溝内)に開口させることが可能となる。 【0017】請求項3に係わる発明が講じた解決手段は、請求項1記載の発明の構成要件に加えて、シートの半径方向外側に、リテーナの導入路をシートのノズル側面に開口させるように弁軸方向に貫通する複数の開口孔を弁軸と同心円上において周方向に所定間隔置きに連続して設ける。そして、上記複数の開口孔と対応するシートのノズル側面に、弁軸と同心円上に凹む溝を設け、この溝を、各開口孔に対し連通させたものである。 【0018】請求項3の場合には、リテーナの導入路からのガス燃料は、弁軸と同心円上において連続的に開口する複数の開口孔をそれぞれ介してシートのノズル側面の溝内にスムーズに導かれ、溝内で合流しその周方向で均一に調整された状態で、シートの半径方向外側から内燃機関に対し供給されることになる。 【0019】また、複数の開口孔が弁軸方向に貫通して設けられていることにより、上述した請求項2の場合と同様に、シートが単純な板状のものでよく、シートの構造が簡単なものとなる上、シート開閉時の応答性を高めることが可能となる。しかも、シートの各開口孔を弁軸と同心円上において連続的に設けることで、シートが弁軸回りに回転しても、常にリテーナの導入路を開口孔を介してシートのノズル側面(溝内)に開口させることが可能となる。 【0020】請求項4に係わる発明が講じた解決手段は、請求項1記載の発明の構成要件に加えて、シートを弁軸方向へ移動させる可動片に対しシートをボルトによって弁軸方向から締結する。そして、ノズルの導入路に、ノズル内を弁軸と直交する方向に貫通する貫通孔を設け、この貫通孔を、上記ボルトの頭部をノズル内に収容するボルト収容穴部に対し連通させるものである。 【0021】請求項4の場合、ノズルの導入路からのガス燃料は、貫通孔を通ってスムーズに流れ、ボルト収容穴部からシートの半径方向内側に非常にスムーズに導かれることになる。 【0022】また、ノズル側からのガス燃料の供給系路としてボルト収容穴部が利用され、ノズルの中心部付近(弁軸付近)が有効利用されることになる。 【0023】請求項5に係わる発明が講じた解決手段は、請求項1記載の発明の構成要件に加えて、シートを弁軸方向へ移動させる可動片に対しシートをボルトによって弁軸方向から締結する。そして、ノズルの導入路に、一端が燃料供給源に開口しかつ他端がノズル内を弁軸に向かって半径方向に延びる穴部を設け、上記ボルトの頭部をノズル内に収容するボルト収容穴部に対し穴部の他端を連通させるものである。 【0024】請求項5の場合、ノズルの導入路からのガス燃料は、穴部の一端側から穴部の他端側のボルト収容穴部を介してシートの半径方向内側にスムーズに導かれることになる。 【0025】また、上述した請求項4の場合と同様に、ボルト収容穴部の利用によって、ノズルの中心部付近が有効利用されることになる。 【0026】請求項6に係わる発明が講じた解決手段は、請求項1記載の発明の構成要件に加えて、ノズルのシート側面に弁軸と同心円上の複数の溝を設け、これらの溝を、シートの半径方向内側において、内燃機関側および燃料供給源側に対し交互に連通させたものである。 【0027】請求項6の場合、ノズルの導入路からのガス燃料は、シートの半径方向内側において弁軸と同心円上の溝内を周方向に導かれ、シート開放時にこの溝(燃料供給源側に連通する溝)と同心円上で隣接する溝(内燃機関側に連通する溝)に対しその周方向から満遍なく導入されることになる。 【0028】また、ノズルのシート側面において弁軸と同心円上となる複数の溝は、ノズルの中心部付近まで形成することが可能となり、ガス燃料をシートの半径方向内側に対し効率よく導く上で非常に有利なものとなる。 【0029】請求項7に係わる発明が講じた解決手段は、請求項1記載の発明の構成要件に加えて、ノズルの反シート側面に、弁軸と直交する直交線に対し線対称となるほぼ半月状の一対の穴部を凹設するとともに、ノズルのシート側面に、そのシートと当接する当接面上において凹む溝を設ける。そして、この溝を、上記各穴部に対し連通させるようにしたものである。 【0030】請求項7の場合、シートのノズル側面に導かれたガス燃料は、シート開放時にノズルのシート側面の溝に流れ込み、この溝から大きな半月状の各穴部を介して内燃機関側にスムーズに供給されることになる。 【0031】また、各穴部は、弁軸と直交する直交線に対し線対称に設けられているので、ノズル内において直交線方向に延びる導入路が構成されていても、このような導入路に対し干渉することなく各穴部が容易に形成されることになる。 【0032】請求項8に係わる発明が講じた解決手段は、請求項1記載の発明の構成要件に加えて、ノズルの反シート側面に、弁軸と同心円上でかつ弁軸から放射状に延びる複数の放射線によって区画された複数の穴部を設ける。そして、ノズルのシート側面に、そのシートと当接する当接面上において凹む溝を設け、この溝を、上記複数の穴部に対し連通させるようにしたものである。 【0033】請求項8の場合、シートのノズル側面に導かれたガス燃料は、シート開放時にノズルのシート側面の溝に流れ込み、この溝から複数の放射線によって区画された各穴部を介して内燃機関側にスムーズに供給されることになる。 【0034】また、各穴部は、弁軸からの複数の放射線によって区画されているので、ノズル内において放射線方向に延びる導入路が構成されていても、このような導入路に対し干渉することなく各穴部が容易に形成されることになる。 【0035】請求項9に係わる発明が講じた解決手段は、請求項4記載の発明の構成要件に加えて、ノズルの外周面側に周囲溝を設け、この周囲溝をノズルの導入路に対し連通させたものである。 【0036】請求項9の場合、ノズルの導入路からのガス燃料は、周囲溝を通って貫通孔の両端からシートの半径方向内側に向かって効率よくスムーズに導かれることになる。 【0037】請求項10に係わる発明が講じた解決手段は、請求項1記載の発明の構成要件に加えて、リテーナのシート側面に、ノズルに対してシートが離間する開放時にシートを受け止めるシート受部を設ける。そして、上記シート受け部よりも半径方向内側において互いに対応するリテーナとシートとの間に、ノズルに対しシートを当接させる方向に付勢する単一の付勢スプリングを縮装し、この付勢スプリングを、その伸縮軸が弁軸と同心上となるように弁軸周りに設けたものである。 【0038】請求項10の場合、シートは、複数の付勢スプリングを用いることなく、単一の付勢スプリングによって閉塞方向に付勢される。このため、リテーナとシートとの間において複数の付勢スプリングのレイアウトなどに悩まされることがなく、簡単かつ低コストな付勢スプリングを提供することが可能となる。 【0039】しかも、付勢スプリングは、その伸縮軸が弁軸と同心上となるように弁軸周りに設けられているので、リテーナの導入路が付勢プリングと干渉することなく半径方向外方側において自由にレイアウトすることが可能となる。 【0040】加えて、付勢スプリングは、シート開放時にシートを受け止めるリテーナのシート受け部よりも半径方向内側に設けられているので、シート受け部が付勢スプリングとの干渉を回避しつつ半径方向内方側に近付けられることになり、シート開放時にリテーナのシート受け部に当接するシートの衝撃を半径方向内方側において効率よく緩和させることが可能となる。 【0041】ここで、請求項11のもののように、シート受け部を、シートの開口孔よりも半径方向内側に設けた場合には、リテーナの導入路からのガス燃料がシートの開口孔を介してシートのノズル側面にスムーズに導入されることによって、ガス燃料がリテーナの導入路を介してシートの半径方向外側に対し効率よく導かれることになる。 【0042】さらに、シートは、強度的に弱くなる開口孔よりも半径方向外側ではなく、開口孔よりも半径方向内側においてリテーナのシート受け部に当接し、シートの衝撃をより効率よく緩和させて、自身の強度を確保することが可能となる。 【0043】これに対し、請求項12のもののように、シート受け部を、シートの開口孔と対向するリテーナの対向位置から半径方向内側寄りに幅を有して設け、そのシートの各開口孔と対向する対向部にシートの各開口孔に対するガス燃料の導入路を拡大させるように切り欠いた切欠溝を設けた場合には、リテーナの導入路からのガス燃料が切欠溝によってシートの開口孔に積極的に案内され、この開口孔を介してシートのノズル側面にスムーズに導入されることによって、ガス燃料がリテーナの導入路を介してシートの半径方向外側に対しさらに効率よく導かれることになる。 【0044】さらに、請求項13に係わる発明が講じた解決手段は、請求項2または請求項3記載の発明の構成要件に加えて、シートの各開口孔よりも半径方向内側において互いに対応するリテーナとシートとの間に、それぞれノズルに対しシートを当接させる方向に付勢する複数の付勢スプリングを弁軸と同心円上において周方向所定間隔置きに縮装し、この各付勢スプリングを、それぞれの伸縮軸が弁軸と平行となるように弁軸周りに設けたものである。 【0045】請求項13の場合、各付勢スプリングは、シートの各開口孔よりも半径方向内側に設けられているので、リテーナの導入路が各付勢プリングと干渉することなく半径方向外方側において自由にレイアウトすることが可能となる上、シートの各開口孔に対しリテーナの導入路からのガス燃料が円滑に導入されることになる。 【0046】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。 【0047】<<第1の実施の形態>>図1は本発明の第1の実施形態に係わるガス燃料供給弁を示している。 【0048】図1において、ガス燃料供給弁Xは、ガス燃料を内燃機関としての多気筒のエンジン(図示せず)に供給するものであって、ガス燃料をエンジンに供給するノズル1と、このノズル1に対し弁軸m方向から対向するリテーナ2と、ノズル1とリテーナ2との間において弁軸m方向へ移動可能に介装され、ノズル1に対し接離するシート3とを具備している。このノズル1、リテーナ2およびシート3によって、ガス燃料供給弁本体Xaが構成されている。また、上記エンジンは、列車、船舶および発電所用のみならず、往復動式空気圧縮機およびガス圧縮機といった各種圧縮機などに使用される。以下、上に述べたガス燃料供給弁Xの構成について個別に詳細に説明する。 【0049】<ハウジング>ハウジングX11は、図1に示すように、ガス供給マニホールドM1の下流端が連結されるガス燃料導入口X11aを一側方(図1では左側)に備えている。また、ハウジングX11は、エンジンの気筒に対し吸気を供給する吸気マニホールドM2の途中に開口するガス燃料排出口X11bを下部に備えている。そして、ハウジングX11内には、ガス燃料導入口X11aおよびガス燃料排出口X11bに対しそれぞれ連通するように上下方向に貫通する空間X11cが設けられ、この空間X11c内にガス燃料供給弁本体Xa(ノズル1、リテーナ2およびシート3)が収容されている。 【0050】さらに、ハウジングX11の上面側には、図示しないが、透磁性の高い磁気コアが設けられている。このコアは、矩形のブロックの形状を持ち、コイルを支持するための円形のチャンネルを有している。コイルは、コアを包囲するように巻付けられ、強い磁界を発生させるようになされている。そして、コアは、シート3を弁軸m方向上側へ移動させる可動片としてのアーマチュア4の真上にこのアーマチュア4とほとんど接触した状態で配置され、強い磁界によってアーマチュア4を迅速に引き付け、これによってシート3をノズル2から離してガス燃料供給弁Xを開弁させ、ガス燃料導入口X11aとガス燃料排出口X11bとを互いに連通させるようにしている。この場合、ガス燃料導入口X11aに供給されるガス燃料の圧力は、吸気マニホールドM2途中の圧力P1よりも高いP2(>P1)に設定され、ガス燃料供給弁Xの開弁時にガス燃料供給弁Xを通ったガス燃料が吸気マニホールドM2内にスムーズかつ迅速に供給されるようになされている。 【0051】<ノズル>ノズル1は、図1に示すように、円盤状に形成され(図3および図4参照)、その下側部分の外周面がOリングX11dを介してガス燃料排出口X11bにシールされた状態で、止め輪X11eによって下方(吸気マニホールドM2側)に抜け落ち不能に装着されている。このノズル1には、ガス供給マニホールドM1からガス燃料導入口X11aに導入されたガス燃料(図1では破線矢印で示す)の略半分をシート3の下方からシート3のノズル側面3aに導く導入路11が設けられている。この導入路11は、図2および図3にも示すように、ノズル1の上側部分内を弁軸mと直交する直交線n方向(図2および図3では左右方向)に貫通する貫通孔12を備えている。この貫通孔12の一端(図1〜図3では左端)は、ガス供給マニホールドM1に対向するようにガス燃料導入口X11aに開口している。 【0052】また、図3に示すように、ガス燃料排出口X11bに対し露呈するノズル1の反シート側面1a(図1、図2および図5では下側の面)には、直交線nに対し線対称となるほぼ半月状の一対の穴部としての半月穴部13,13が凹設されている。一方、図4および図5にも示すように、ノズル1のシート側面1b(図1、図2および図5では上側の面)には、そのシート3に対し当接する当接面上において弁軸mと同心円上に凹む溝としての環状溝14a,14b,14cが半径方向内側から所定間隔置きにそれぞれ凹設されている。この各環状溝14a〜14cは、図6にも示すように、その底部がそれぞれ上記各半月穴部13に対し連通口13a,…を介して連通している。 【0053】さらに、図1、図2および図4に示すように、ノズル1のシート側面1bには、上記各環状溝14a〜14cのうちの最も内側の環状溝14aと中央の環状溝14bとの間において弁軸mと同心円上に凹む溝としての環状溝15が凹設されている。この環状溝15は、図1に示すように、シート3に対し当接するノズル1のシート側面1bの当接面上に位置し、図4に示すように、その底部が上記貫通孔12に対し2つの連通口12a,12aを介して連通している。この場合、環状溝15は、ノズル1のシート側面1bにおいて最も内側の環状溝14aおよび中央の環状溝14bとの間に位置しているため、各環状溝14a,15,14bがシート3の半径方向内側においてエンジンの気筒側(吸気マニホールドM2側)およびガス供給マニホールドM1側に対し交互に連通されることになる。これにより、ノズル1の導入路11からのガス燃料は環状溝15内を周方向に導かれ、シート3開放時にこの環状溝15と半径方向内外両側に隣接する環状溝14a,14bに対しその周方向から満遍なく導入されることになる。また、これらの環状溝14a,15,14bは、ノズル1の中心部付近まで形成することが可能となり、ガス燃料をシート3の半径方向内側に対し効率よく導く上で非常に有利なものとなる。 【0054】図1に示すように、ノズル1の上側部分の外周面側、つまりノズル1の上側部分と対応するハウジングX11の空間X11cの内周面には、環状の周囲溝16が設けられている。この周囲溝16は、ガス燃料導入口X11a(ノズル1の導入路11)に対しガス燃料導入可能に連通している。この周囲溝16には、貫通孔12の他端(図1〜図3では右端)が開口している。この場合、ノズル1の導入路11からのガス燃料は、周囲溝16を通って貫通孔12の両端からシート3の半径方向内側に向かって効率よくスムーズに導かれることになる。 【0055】また、ノズル1のシート側面1bの中心位置(最も内側の環状溝14aよりも半径方向内側)には、後述するボルトBTの頭部BTaをノズル1内に収容するボルト収容穴部17が凹設されている。このボルト収容穴部17は、シート3に対し当接する当接面上に位置し、図3に示すように、その底部が上記貫通孔12に対し連通口12b,12bを介して連通している。そして、図1に示すように、ボルト収容穴部17は、ボルトBTの頭部BTaを収容した状態で、ボルトBTの頭部BTaの周囲に隙間Sを有し、この隙間Sを介して貫通孔12からのガス燃料が導入されるようになっている。この場合、ノズル1内の貫通孔12が連通口12bを介してボルト収容穴部17に連通しているので、ノズル1の導入路11からのガス燃料は、貫通孔12を通ってスムーズに流れ、ボルト収容穴部17からシート3の半径方向内側に非常にスムーズに導かれることになる。しかも、ノズル1側からのガス燃料の供給系路としてボルト収容穴部17が利用され、ノズル1の中心部付近(弁軸m付近)を有効利用することが可能となる。 【0056】そして、上記ノズル1の導入路11は、貫通孔12と、この貫通孔12と2つの連通孔12aを介して連通する環状溝15と、周囲溝16と、ボルト収容穴部17の隙間Sとによって構成されている。この場合、図1に破線矢印で示すように、ノズル1の導入路11は、ガス燃料導入口X11aに導入されたガス燃料の略半分を貫通孔12の一端側および周囲溝16を介して貫通孔12の他端側から貫通孔12内に導入し、この貫通孔12内に導入されたガス燃料を環状溝15およびボルト収容穴部17の隙間Sを介してシート3のノズル側面3aの半径方向内側に導くようになされている。 【0057】<リテーナ>リテーナ2は、図1に示すように、ノズル1とほぼ同一径の円盤状に形成されている(図7および図8参照)。リテーナ2のシート側面2a(図1および図9では下面側)には、図9にも示すように、ノズル1に対してシート3が離間する開放時にシート3を受け止めるシート受け部21が設けられている。このシート受け部21は、リテーナ2のシート側面2aの半径方向内側に位置し、図8に示すように、略円筒状に形成されている。 【0058】また、リテーナ2は、図1および図7に示すように、その上側部分の外周面がハウジングX11の空間X11cの上部(ガス燃料導入口X11aよりも上側)に2本の位置決めピン(図示せず)によって位置決めされた状態で取り付けられるようになっている。図1に示すように、このリテーナ2には、ガス供給マニホールドM1からガス燃料導入口X11aに導入されたガス燃料の残り略半分をシート3の上方からシート3を介してシート3のノズル側面3aに導く導入路22が設けられている。この導入路22は、シート受け部21よりも半径方向外側に位置するシート3のリテーナ側面3bの半径方向外側部分およびシート3の外周面をガス供給マニホールドM1に対し連通させる連通部23を備えている。この連通部23(シート受け部21の半径方向外側)は、図8に示すように、シート受け部21の周方向90°置きの4箇所に開口する開口21aを介してシート受け部21の半径方向内側に対し連通している。さらに、図1および図9にも示すように、リテーナ2の中心部には、アーマチュア4のボス部41を遊嵌状態で挿通可能とするアーマチュア挿通孔24が設けられている。そして、上記リテーナ2の導入路22は、連通部23と、シート受け部21の各開口21aとによって構成されている。 【0059】<シート>シート3は、ノズル1およびリテーナ2よりも若干小径となる円盤状に形成されている(図10および図11参照)。シート3のリテーナ側面3b(図1および図12では上面側)には、図1および図12にも示すように、半径方向外側部分よりも半径方向内側部分が厚肉となる段差部31が設けられている。そして、図10および図11に示すように、シート3の半径方外側には、弁軸m方向に貫通する複数の開口孔32,…が弁軸mと同心円上において周方向に長径にかつ連続的に設けられている。この各開口孔32は、周方向に長い略トラック状に形成され、リテーナ2の導入路22(連通部23)をシート3のノズル側面3aに開口させるようになされている。また、図11に示すように、この複数の開口孔32と対応するシート3のノズル側面3aには、弁軸mと同心円上に凹む環状溝33(溝)が凹設され、この環状溝33は、各開口孔32に対し連通している。この場合、図1に破線矢印で示すように、リテーナ2の導入路22は、ガス燃料導入口X11aに導入されたガス燃料の残り略半分を連通部23内に導入し、この連通部23内に導入されたガス燃料をシート3の各開口孔32から環状溝33を介してシート3のノズル側面3aの半径方向外側に導くようになされている。また、図1に示すように、リテーナ2の導入路22は、連通部23内に導入されたガス燃料をシート3の外周面からノズル側面3aの半径方向外側に直接導けるようにもなされている。 【0060】図1に示すように、シート3の中心部には、ボルトBTの脚部BTbを挿通可能とする挿通孔34が設けられている。また、上記リテーナ2のシート受け部21よりも半径方向内側において互いに対向するリテーナ2のシート側面2aとシート3の段差部31よりも半径方向外側のリテーナ側面3bとの間には、ノズル1のシート側面1bに対しシート3を当接させる方向(図1では下方)に付勢する単一の付勢スプリング35が縮装されている。この付勢スプリング35は、その伸縮軸(図示せず)が弁軸mと同心上となるように弁軸m周りに設けられている。 【0061】上記リテーナ2のシート受け部21は、シート3の各開口孔32とほぼ対向するリテーナ2の対向位置から半径方向内側に幅を有して設けられ、そのシートの各開口孔と対向する対向位置(シート受け部21の半径方向外側部分)には略四分の一円弧状の切欠溝25が設けられている。この切欠溝25は、シート3の各開口孔32に対するガス燃料の導入路断面積を拡大させるものであり、リテーナ2の導入路22の一部として構成される。 【0062】ここで、エンジンの気筒に供給する場合のガス燃料供給弁Xによるガス燃料の供給経路について説明する。この場合、ガス燃料供給弁Xは、図1の左側部分に示すように、閉弁状態とされているものとする。 【0063】先ず、ガス供給マニホールドM1を介して供給されるガス燃料は、ハウジングX11のガス燃料導入口X11aから導かれると、シート3を挟んでリテーナ2側とノズル1側とに上下に分けられる。 【0064】このとき、シート3よりもノズル1側(下側)に分けられたガス燃料の略半分が、ノズル1の導入路11を介してシート3のノズル側面3aに導入される。つまり、図1に破線矢印で示すように、ガス燃料導入口X11aに導入されたガス燃料の略半分は、貫通孔12の一端側(図1では左側)および周囲溝16を介して貫通孔12の他端側(図1では右側)から貫通孔12内に導入され、この貫通孔12内に導入されたガス燃料が環状溝15およびボルト収容穴部17の隙間Sを介してシート3のノズル側面3aの半径方向内側に導かれる。 【0065】一方、シート3よりもリテーナ2側(上側)に分けられたガス燃料の残り略半分が、リテーナ2の導入路22からシート3を介してシート3のノズル側面3aに導入される。つまり、図1に破線矢印で示すように、ガス燃料導入口X11aに導入されたガス燃料の残り略半分は、連通部23内に導入され、この連通部23内に導入されたガス燃料がシート3の各開口孔32から環状溝33を介してシート3のノズル側面3aの半径方向外側に導かれる。また、連通部23内に導入されたガス燃料は、シート3の外周面からシート3のノズル側面3aの半径方向外側に対し直接導かれる。このとき、各導入路11,22からシート3のノズル側面3aおよび外周面にそれぞれ導かれたガス燃料は、吸気マニホールドM2途中の圧力P1よりも高いP2(>P1)に設定され、この設定圧(P2)で、シート3のノズル側面3aおよび外周面に対しそれぞれ作用している。 【0066】そして、ガス燃料供給弁Xを開弁するに当たってコアに強い磁界を発生させると、この強い磁界によってアーマチュア4が迅速に引き付けられ、シート3が付勢スプリング35の付勢力に抗してノズル1のシート側面1bから略0.4mm程度ら離間して開放することによって、ガス燃料供給弁Xが開弁する。 【0067】すると、ノズル1の導入路11からのガス燃料は、環状溝15およびボルト収容穴部17の隙間Sから、低圧側となるシート3のノズル側面3aの各環状溝14a〜14cのうちの最も内側の環状溝14aおよび中央の環状溝14bに対し積極的に流入する。一方、リテーナ2の導入路22からのガス燃料は、シート3の各開口孔32を経て環状溝33から、低圧側となるシート3のノズル側面3aの各環状溝14a〜14cのうちの最も外側の環状溝14cおよび中央の環状溝14bに対し積極的に流入するとともに、最も外側の環状溝14cに対しシート3の外周面から積極的に流入する。 【0068】このノズル1の各環状溝14a〜14cに流入したガス燃料は、各連通孔13aを介して各半月穴部13に流入し、この各半月穴部13を介してハウジングX11のガス燃料排出口X11bから吸気マニホールドM2に排出され、この吸気マニホールドM2を介してエンジンの気筒に供給される。 【0069】その後、ガス燃料供給弁Xの開弁時間が経過すると、コアの磁界を消磁させ、アーマチュア4を付勢スプリング35の付勢力によって下方に付勢してシート3をノズル1のシート側面1bに当接させて閉塞することによって、ガス燃料供給弁Xが閉弁する。これによって、各導入路11,22からシート3のノズル側面3aおよび外周面にそれぞれ導かれるガス燃料は、シート3のノズル側面3aによって遮断され、エンジンの気筒に対するガス燃料の供給が不能となる。 【0070】本実施形態の場合、ガス燃料はガス燃料導入口X11aにおいてリテーナ2側とノズル1側とに上下に二分される。そして、リテーナ2の導入路22から導入される略半分のガス燃料は、シート3を弁軸方向に貫通するトラック状の開口孔32を介してシート3の半径方向外側の環状溝33に導かれるとともに、シート3の外周面から直接シート3の半径方向外側に導かれるので、リテーナ2の導入路22からのガス燃料が細い孔を通ることなくトラック状の複数の開口孔32をそれぞれ介してシート3のノズル側面3aの環状溝33内でスムーズに合流し、その周方向で均一に調整された状態で、シート3のノズル側面の半径方向外側に導入される。一方、ノズル1の導入路11から導入される残り略半分のガス燃料は、一端側および周囲溝16を介した他端側から貫通孔12内に導入され、環状溝15およびボルト収容穴部17の隙間Sを介してシート3のノズル側面3aの半径方向内側に導かれる。これにより、リテーナ2の導入路22を弁軸m付近(ボルトBT付近)まで延ばす必要がなく、ガス燃料がノズル1の導入路11を介してシート3の半径方向内側に対し効率よく導かれることになる。この結果、エンジンの気筒に対するガス燃料の供給がスムーズかつ効率よく行われ、エンジンの性能を十分に引き出すことができることになる。 【0071】しかも、ガス燃料がシート3を挟んで上下に対峙するリテーナ2の導入路22およびノズル1の導入路11をそれぞれ介してシート3のノズル側面3aに導かれることにより、シート3にはリテーナ2の導入路22のみをシート3のノズル側面3aに開口させる開口孔32のみを形成すればよく、シート3の形状が非常に簡単なものとなって、シート3の強度を向上させることができる上、加工コストを低廉化させることができる。また、複数の開口孔32が弁軸m方向に貫通して設けられていることにより、シート3を単純な円盤状のものに形成することが可能となり、シート3の構造を簡単なものにすることができる上、シート3のノズル側面3の環状溝33によってシート3の軽量化が可能となってシート3開閉時の応答性(開閉スピード)を非常に向上させることができる。しかも、シート3の各開口孔32が弁軸mと同心円上において連続的に設けられていることにより、シート3が弁軸m回りに回転しても、常にリテーナ2の導入路22を各開口孔32を介してシート3のノズル側面3a(環状溝33内)に開口させることができる。 【0072】また、各半月穴部13は、ノズル1反シート側面1aにおいて弁軸mと直交する直交線nに対し線対称に凹設され、連通口13aを介してノズル1のシート側面1bの各環状溝14a〜14cと連通しているので、シート3のノズル側面3aに導かれたガス燃料は、シート3開放時にノズル1のシート側面1bの各環状溝14a〜14cに流れ込み、この各環状溝14a〜14cから大きな各半月穴部13を介してエンジンの気筒側(吸気マニホールドM2側)にスムーズに供給されることになる。しかも、各半月穴部13は、弁軸mと直交する直交線nに対し線対称に設けられているので、ノズル1内において直交線n方向に延びる貫通孔12に対し干渉することなく容易に形成することができる。 【0073】そして、リテーナ2のシート受け部21よりも半径方向内側において互いに対向するリテーナ2のシート側面2aとシート3の段差部31よりも半径方向外側のリテーナ側面3bとの間に単一の付勢スプリング35が縮装されていることにより、リテーナ2とシート3との間において付勢スプリング35のレイアウトなどに悩まされることがなく、簡単かつ低コストな付勢スプリング35を提供することができる。しかも、この付勢スプリング35は、その伸縮軸(図示せず)が弁軸mと同心上となるように弁軸m周りに設けられているので、リテーナ2の導入路22が付勢プリング35と干渉することなく半径方向外方側において自由にレイアウトすることが可能となり、リテーナ2の導入路22のレイアウトの自由度を高めることができる。 【0074】加えて、付勢スプリング35は、リテーナ2のシート受け部21よりも半径方向内側に設けられているので、シート受け部21が付勢スプリング35との干渉を回避しつつ半径方向内方側に近付けられることになり、シート3開放時にリテーナ2のシート受け部21に当接するシート3の衝撃を半径方向内方側において効率よく緩和させることができる。 【0075】さらに、リテーナ2のシート受け部21は、シート3の各開口孔32とほぼ対向するリテーナ2の対向位置から半径方向内側に幅を有して設けられ、そのシートの各開口孔と対向する対向位置(シート受け部21の半径方向外側部分)に略四分の一円弧状の切欠溝25が設けられているので、シート3の各開口孔32に対するガス燃料の導入路断面積を拡大させる切欠溝25によって、リテーナ2の導入路22からのガス燃料がシート3の各開口孔32に積極的に案内され、この各開口孔32を介してシート3の半径方向外側に対しガス燃料をさらに効率よく導くことができる。 【0076】<<第2の実施の形態>>次に、本発明の第2の実施形態に係わるガス燃料供給弁を図13〜図18に基づいて説明する。 【0077】この実施形態では、上記第1の実施形態のノズルの導入路およびシートの開口孔の構成を変更している。なお、ノズルの導入路およびシートの開口孔を除くその他の構成は、第1の実施形態の場合と同じであり、同一の符号を付してその説明を省略する。 【0078】すなわち、図13および図14に示すように、ノズル1´の導入路11´は、ノズル1´の上側部分内を直交線n方向(半径方向)に延びる穴部18を備えている。この穴部18は、その一端がガス供給マニホールドM1に対向するようにガス燃料導入口X11aに開口する一方、他端がボルト収容穴部17に対し連通している。また、図14に示すように、ガス燃料排出口X11bに対し露呈するノズル1´の反シート側面1a´(図13では下側の面)には、弁軸mと同心円上でかつ弁軸mから放射状に延びる2本の放射線h,hおよび直交線nによって周方向に区画された複数の穴部19,…が設けられている。そして、図13および図15に示すように、ノズル1´のシート側面1b´(図13では上側の面)の環状溝14a,14b,14cは、その底部がそれぞれ上記各穴部19に対し連通口19a,…を介して連通している。また、図13に示すように、ノズル1´のシート側面1b´の環状溝15は、シート3に対し当接するノズル1のシート側面1bの当接面上に位置し、図15にも示すように、その底部が上記穴部18に対し1つの連通口18aを介して連通している。そして、ノズル1´の導入路11´は、穴部18と、この穴部18と1つの連通孔18aを介して連通する環状溝15と、ボルト収容穴部17の隙間S(図1参照)とによって構成されている。この場合、ノズル1´の導入路11´は、ガス燃料導入口X11aに導入されたガス燃料の略半分を穴部18の一端側から穴部18内に導入し、この穴部18内に導入されたガス燃料を環状溝15およびボルト収容穴部17の隙間Sを介してシート3のノズル側面3aの半径方向内側にスムーズに導くようになされている。 【0079】また、図16〜図18に示すように、シート3´の半径方外側には、弁軸m方向に貫通する複数の開口孔37,…が弁軸mと同心円上において周方向に連続的に設けられている。この各開口孔37は、略真円状に形成され、リテーナ2の導入路22(連通部23)をシート3´のノズル側面3a´に開口させるようになされている。また、図17に示すように、この複数の開口孔37と対応するシート3´のノズル側面3a´には環状溝33(溝)が凹設され、この環状溝33は、各開口孔37に対し連通している。 【0080】この実施形態の場合、シート3´の半径方向外側に、リテーナ2の導入路22をシート3´のノズル側面3a´に開口させる複数の真円状の開口孔37,…が弁軸mと同心円上において周方向に所定間隔置きに連続して設けられているので、各開口孔37が非常に簡単に形成され、シート3´の加工作業の簡単化を図ることができる。 【0081】また、本実施形態においても、ノズル1´の導入路11´からのガス燃料は穴部18の一端側から他端側のボルト収容穴部17を介してシート3´の半径方向内側にスムーズに導かれ、上述した第1の実施形態の場合と同様に、ボルト収容穴部17の利用によって、ノズル1の中心部付近を有効利用できることになる。 【0082】そして、ノズル1´の反シート側面1a´において2本の放射線h,hおよび直交線nによって周方向に区画した複数の穴部19,…が、ノズル1´のシート側面1b´の環状溝14a,14b,14cに対しそれぞれ連通口19a,…を介して連通しているので、シート3´のノズル側面3a´に導かれたガス燃料は、シート開放時にノズル1´のシート側面1b´の環状溝14a〜14cに流れ込み、この各環状溝14a〜14cから各放射線hおよび直交線nによって区画された各穴部19を介して吸気マニホールドM2側にスムーズに供給されることになる。また、各穴部19は、直交線nによって区画されているので、ノズル1´内を直交線n方向に延びる穴部18(導入路11´)が構成されていても、このような穴部18に対し干渉することなく各穴部19を容易に形成することができる。 【0083】<<第3の実施の形態>>次に、本発明の第3の実施形態に係わるガス燃料供給弁を図19〜図25に基づいて説明する。 【0084】この実施形態では、上記第1の実施形態のリテーナ、シートおよび付勢スプリングの構成を変更している。なお、リテーナ、シートおよび付勢スプリングを除くその他の構成は、第1の実施形態の場合と同じであり、同一の符号を付してその説明を省略する。 【0085】すなわち、図19に示すように、ガス燃料供給弁X´のリテーナ5は、図20および図21にも示すように、ノズル1とほぼ同一径の円盤状に形成されている。リテーナ5のシート側面5a(図19および図22では下面)には、図22にも示すように、ノズル1に対してシート6が離間する開放時にシート6を受け止めるシート受け部51が設けられている。このシート受け部51は、図20に示すように、弁軸mを中心にして所定間隔置き4箇所から放射線方向に突出する略十字状に形成されている。 【0086】また、リテーナ5は、図19に示すように、その上側部分の外周面がハウジングX11の空間X11cの上部(ガス燃料導入口X11aよりも上側)に2本の位置決めピン(図示せず)によって位置決めされた状態で取り付けられるようになっている。図19示すように、このリテーナ5には、ガス供給マニホールドM1からガス燃料導入口X11aに導入されたガス燃料の残り略半分をシート6の上方からシート6を介してシート6のノズル側面6a(図19および図25では下面)に導く導入路52が設けられている。この導入路52は、図21に示すように、シート受け部51の互いに相隣なる突出部分51b,51b間の4箇所に設けられ、かつシート受け部51の各突出部分51b,51b間に位置するシート6のリテーナ側面6b(図19および図25では上面)の半径方向外側部分およびシート6の外周面6cをガス供給マニホールドM1に対し連通させる連通部53,…を備えている。この各連通部53(シート受け部51の各突出部分51b,51b間)は、図19、図21および図22に示すように、シート受け部51の各突出部分51b,51b間において半径方向に貫通する開口51aを介してシート受け部51の半径方向内側に連通し、この半径方向内側から各開口51aを介して互いに連通するようになされている。また、図21に示すように、シート受け部51の各突出部分51bの外周面には、半径方向内方に凹む凹状溝51cが凹設され、この各凹状溝51cを介して互いに相隣なる連通部53,53間が連通するようにもなされている。さらに、図19に示すように、リテーナ5の中心部には、アーマチュア4のボス部41を遊嵌状態で挿通可能とするアーマチュア挿通孔54が設けられている。そして、上記リテーナ5の導入路52は、各連通部53と、シート受け部51の各開口51aおよび各凹状溝51cとによって構成されている。 【0087】シート6は、図23および図24に示すように、ノズル1およびリテーナ5よりも若干小径となる円盤状に形成されている。シート6のリテーナ側面6bには、図19および図25にも示すように、シート受け部51に対し当接する厚肉な段差部61が設けられている。この段差部61は、図23に示すように、弁軸mを中心にして所定間隔置き4箇所から放射線方向に突出する略十字状に形成されている。この場合、段差部61の各突出部分61aは、シート受け部51の各突出部分51bと互いに対向するように設けられている。 【0088】また、図23および図24に示すように、シート6の半径方外側には、弁軸m方向に貫通する複数の開口孔62,…が弁軸mと同心円上において周方向に長径にかつ連続的に設けられている。この各開口孔62は、周方向に長い略トラック状に形成され、リテーナ5の導入路52(連通部53)をシート6のノズル側面6aに開口させるようになされている。また、図25にも示すように、この複数の開口孔62と対応するシート6のノズル側面6aには、弁軸mと同心円上において凹む環状溝63(溝)が凹設され、この環状溝63は、各開口孔62に対し連通している。この場合、図19に破線矢印で示すように、リテーナ5の導入路52は、ガス燃料導入口X11aに導入されたガス燃料の残り略半分を連通部53内に導入し、この連通部53内に導入されたガス燃料を各開口51aおよび各凹状溝51cを介して他の連通部53内にも連通させ、シート6の各開口孔62から環状溝63を介してシート6のノズル側面6aの半径方向外側に導くようになされている。また、図19に示すように、リテーナ5の導入路52は、連通部53内に導入されたガス燃料をシート6の外周面6cからノズル側面6aの半径方向外側に直接導けるようにもなされている。 【0089】シート6の中心部には、ボルトBTの脚部BTbを挿通可能とする挿通孔64が設けられている。また、シート6の各開口孔62(環状溝63)よりも半径方向内側において互いに対向するリテーナ5のシート側面5aとシート6の段差部61のリテーナ側面3bとの間、つまりリテーナ5のシート受け部51の各突出部分51bとシート6の段差部61の各突出部分61aとの間には、ノズル1のシート側面1bに対しシート6を当接させる方向(図19では下方)に付勢する4個の付勢スプリング65(図19では1つのみ示す)が縮装されている。この各付勢スプリング65は、周方向に所定間隔置きに設けられ、それぞれの伸縮軸(図示せず)が弁軸mと平行となるように弁軸m周りに設けられている。 【0090】なお、図21に示す符号55,…は、各付勢スプリング62をリテーナ5側において支持するようにそのシート受け部51のシート6側にそれぞれ凹設された着座部である。また、図23に示す符号66,…は、各付勢スプリング62をシート6側において支持するようにその段差部61のリテーナ6側にそれぞれ凹設された着座部である。 【0091】ここで、エンジンの気筒に供給する場合のガス燃料供給弁Xによるガス燃料の供給経路について説明する。この場合、ガス燃料供給弁Xは、図19の左側部分に示すように、閉弁状態とされているものとする。 【0092】先ず、ガス供給マニホールドM1を介して供給されるガス燃料は、ハウジングX11のガス燃料導入口X11aから導かれると、シート6を挟んでリテーナ5側とノズル1側とに上下に分けられる。 【0093】このとき、図19に破線矢印で示すように、ガス燃料導入口X11aに導入されたガス燃料の略半分は、貫通孔12の一端側(図19では左側)および周囲溝16を介して貫通孔12の他端側(図19では右側)から貫通孔12内に導入され、この貫通孔12内に導入されたガス燃料が環状溝15およびボルト収容穴部17の隙間Sを介してシート6のノズル側面6aの半径方向内側に導かれる。 【0094】一方、シート6よりもリテーナ5側(上側)に分けられたガス燃料の残り略半分が、リテーナ5の導入路52からシート6を介してシート6のノズル側面6aに導入される。つまり、図19に破線矢印で示すように、ガス燃料導入口X11aに導入されたガス燃料の残り略半分は、連通部53内に導入され、この連通部53内に導入されたガス燃料が各開口51aおよび各凹状溝51cを介して他の連通部53内にも連通し、シート6の各開口孔62から環状溝63を介してシート6のノズル側面6aの半径方向外側に導かれる。また、各連通部53内に導入されたガス燃料は、シート6の外周面6cからシート6のノズル側面6aの半径方向外側に対し直接導かれる。 【0095】そして、各付勢スプリング65の付勢力に抗してガス燃料供給弁Xが開弁すると、ノズル1の導入路11からのガス燃料は、環状溝15およびボルト収容穴部17の隙間Sから最も内側の環状溝14aおよび中央の環状溝14bに対し積極的に流入する。一方、リテーナ5の導入路52からのガス燃料は、シート6の各開口孔62を経て環状溝63から、低圧側となるシート6のノズル側面6aの各環状溝14a〜14cのうちの最も外側の環状溝14cおよび中央の環状溝14bに対し積極的に流入するとともに、最も外側の環状溝14cに対しシート6の外周面6cから積極的に流入する。 【0096】このノズル1の各環状溝14a〜14cに流入したガス燃料は、各連通孔13aおよび各半月穴部13を介してハウジングX11のガス燃料排出口X11bから吸気マニホールドM2に排出され、この吸気マニホールドM2を介してエンジンの気筒に供給される。 【0097】その後、ガス燃料供給弁Xの開弁時間が経過すると、ガス燃料供給弁Xが閉弁する。 【0098】本実施形態の場合、各付勢スプリング65は、シート6の各開口孔62よりも半径方向内側に設けられているので、リテーナ5の導入路52を各付勢プリング65と干渉することなく半径方向外方側において自由にレイアウトすることができる上、シート6の各開口孔62に対しリテーナ5の導入路52からのガス燃料を円滑に導入することができる。 【0099】なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含するものである。たとえば、上記第1および第2の実施形態では、リテーナ2のシート受け部21を、シート3の各開口孔32とほぼ対向するリテーナ2の対向位置から半径方向内側に幅を有して設け、そのシートの各開口孔と対向する対向位置に切欠溝25を設けたが、シート受け部が、シートの開口孔よりも半径方向内側に設けられていてもよい。この場合、リテーナの導入路からのガス燃料がシートの開口孔を介してシートのノズル側面にスムーズに導入されることによって、ガス燃料がリテーナの導入路を介してシートの半径方向外側に対し効率よく導かれることになる。しかも、シートは、強度的に弱くなる開口孔よりも半径方向外側ではなく、開口孔よりも半径方向内側においてリテーナのシート受け部に当接し、シートの衝撃をより効率よく緩和させて、自身の強度を確保することが可能となる。 【0100】また、上記第3の実施形態では、リテーナ5とシート6の間に4本の付勢スプリング65を縮装したが、2本、または3本の付勢スプリングがシートの各開口孔よりも半径方向内側において互いに対向するリテーナのシート受け部の各突出部分とシートの段差部の各突出部分との間に2本、または3本もしくは5本以上の付勢スプリングが周方向所定間隔置きに縮装されるようにしてもよい。この場合、リテーナのシート受け部の各突出部分およびシートの段差部の各突出部分は、付勢スプリングの縮装位置において互いに対向しているものとする。 【0101】 【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1におけるガス燃料供給弁によれば、燃料供給源からのガス燃料を、シートを挟んでリテーナ側とノズル側とに分け、リテーナ側のガス燃料をリテーナの導入路を介してシートの半径方向外側から供給する一方、ノズル側のガス燃料をノズルの導入路を介してシートの半径方向内側から供給するので、ガス燃料を効率よく内燃機関に供給し、内燃機関の性能を十分に引き出すことができる。しかも、シートにリテーナの導入路のみをシートのノズル側面に開口させる穴部や溝のみを形成すればよく、シートの形状を非常に簡単なものにし、シートの強度を向上させることができる上、加工コストを低廉化させることができる。 【0102】本発明の請求項2におけるガス燃料供給弁によれば、シートの半径方向外側に周方向に長径な複数の開口孔を弁軸と同心円上に連続的に設けてリテーナの導入路をシートのノズル側面に開口させ、シートのノズル側面において弁軸と同心円上に凹む溝を各開口孔に対し連通させることで、リテーナの導入路からのガス燃料を各開口孔を介して溝内にスムーズに導き、溝内で合流させつつシートの半径方向外側から供給することができる。また、弁軸方向に貫通する各開口孔によって、シートを単純な板状のものに形成でき、シートの構造の簡単化を図ることができる上、溝によってシートを軽量化してシート開閉時の応答性を非常に向上させることができる。しかも、弁軸と同心円上に連続する各開口孔によって、常にリテーナの導入路をシートのノズル側面に開口させることができる。 【0103】本発明の請求項3におけるガス燃料供給弁によれば、シートの半径方向外側に複数の開口孔を弁軸と同心円上に連続的に設けてリテーナの導入路をシートのノズル側面に開口させ、シートのノズル側面の溝を各開口孔に対し連通させることで、シートの構造を簡単なものにすることができる上、シート開閉時の応答性を高めることができる。しかも、各開口孔を弁軸と同心円上に連続的に設けることで、常にリテーナの導入路をシートのノズル側面に開口させることができる。 【0104】本発明の請求項4におけるガス燃料供給弁によれば、ノズルの導入路の貫通孔をノズル内のボルト収容穴部に対し連通させることで、ノズルの導入路からのガス燃料を貫通孔にスムーズに流し、ボルト収容穴部からシートの半径方向内側に非常にスムーズに導くことができる。また、ボルト収容穴部によってノズルの中心部付近を有効利用することができる。 【0105】本発明の請求項5におけるガス燃料供給弁によれば、ノズル内を弁軸に向かって半径方向に延びる穴部の他端をノズル内のボルト収容穴部に対し連通させることで、ノズルの導入路からのガス燃料をシートの半径方向内側にスムーズに導くことができる。また、ボルト収容穴部の利用によって、ノズルの中心部付近を有効利用することができる。 【0106】本発明の請求項6におけるガス燃料供給弁によれば、ノズルのシート側面の弁軸と同心円上の複数の溝を、シートの半径方向内側にて内燃機関側および燃料供給源側に対し交互に連通させることで、ノズルの導入路からのガス燃料をシートの半径方向内側の溝を介して周方向に導き、シート開放時にこの溝と隣接する溝に対しその周方向から満遍なく導入することができる。また、各溝をノズルの中心部付近まで形成することができ、ガス燃料をシートの半径方向内側に対し効率よく導く上で非常に有利なものとなる。 【0107】本発明の請求項7におけるガス燃料供給弁によれば、ノズルのシート側面の溝をノズルの反シート側面の半月状の一対の穴部に対し連通させることで、シート開放時にノズルのシート側面の溝に流れ込むガス燃料を大きな半月状の各穴部を介して内燃機関側にスムーズに供給することができる。また、各穴部を直交線に対し線対称に設けることで、ノズル内において直交線方向に延びる導入路に対し干渉することなく各穴部を容易に形成することができる。 【0108】本発明の請求項8おけるガス燃料供給弁によれば、ノズルのシート側面の溝を、ノズルの反シート側面において弁軸からの複数の放射線によって区画した複数の穴部に対し連通させることで、シート開放時にノズルのシート側面の溝に流れ込むガス燃料を各穴部を介して内燃機関側にスムーズに供給することができる。また、各穴部を複数の放射線によって区画することで、ノズル内の放射線方向に延びる導入路に対し干渉することなく各穴部を容易に形成することができる。 【0109】本発明の請求項9おけるガス燃料供給弁によれば、ノズルの外周面側の周囲溝をノズルの導入路に連通させることで、ノズルの導入路からのガス燃料を周囲溝を経て貫通孔の両端からシートの半径方向内側に向かって効率よくスムーズに導くことができる。 【0110】本発明の請求項10おけるガス燃料供給弁によれば、シート受け部よりも半径方向内側のリテーナとシートとの間に単一の付勢スプリングを縮装することで、付勢スプリングのレイアウトなどに悩むことなく、簡単かつ低コストな付勢スプリングを提供することができる。しかも、付勢スプリングの伸縮軸を弁軸と同心上に設けることで、リテーナの導入路を付勢プリングと干渉することなく半径方向外方側に自由にレイアウトすることができ、リテーナの導入路のレイアウトの自由度を高めることができる。さらに、付勢スプリングをシート受け部よりも半径方向内側に設けることで、シート受け部を付勢スプリングとの干渉を回避しつつ半径方向内方側に近付けることができ、シート開放時のシートの衝撃を効率よく緩和させることができる。 【0111】本発明の請求項11おけるガス燃料供給弁によれば、シート受け部をシートの開口孔よりも半径方向内側に設けることで、シートの開口孔を介したガス燃料をシートのノズル側面にスムーズに導入し、ガス燃料をシートの半径方向外側に対し効率よく導くことができる。しかも、シートを開口孔よりも半径方向内側においてリテーナのシート受け部に当接させ、シートの衝撃をより効率よく緩和させて、自身の強度を確保することができる。 【0112】本発明の請求項12おけるガス燃料供給弁によれば、シートの開口孔と対向するシート受け部の対向部に切欠溝を設けることで、ガス燃料を切欠溝によってシートの開口孔に積極的に案内し、ガス燃料をリテーナの導入路を介してシートの半径方向外側に対しさらに効率よく導くことができる。 【0113】さらに、本発明の請求項13おけるガス燃料供給弁によれば、複数の付勢スプリングをシートの各開口孔よりも半径方向内側に設けることで、リテーナの導入路を各付勢プリングよりも半径方向外方側において自由にレイアウトすることができる上、シートの各開口孔に対しリテーナの導入路からのガス燃料を円滑に導入することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006781 【氏名又は名称】ヤンマーディーゼル株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年12月27日(1999.12.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075502 【弁理士】 【氏名又は名称】倉内 義朗
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| 【公開番号】 |
特開2001−182624(P2001−182624A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月6日(2001.7.6) |
| 【出願番号】 |
特願平11−370168 |
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