| 【発明の名称】 |
高圧燃料噴射装置の高圧インジェクタ |
| 【発明者】 |
【氏名】南 利貴
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| 【要約】 |
【課題】燃料噴射停止指令後の二次噴射を防止することができて、HCやスモークの発生の少ない燃焼を実現できる高圧燃料噴射装置の高圧インジェクタを提供する。
【解決手段】高圧燃料噴射装置に使用するコモンレール式高圧燃料噴射装置用の高圧インジェクタにおいて、燃料Fを加圧する増圧室44と、加圧された燃料Fをニードル弁47に供給する加圧燃料通路45と間に、ニードル弁47側から増圧室44側への圧力が、ニードル弁47の開弁圧よりも低く設定した所定の圧力値以上になった時に、燃料Fを増圧室44側に戻す調圧機構80を設けて構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 高圧燃料噴射装置に使用し、ポペットバルブを開閉制御するソレノイドを有するソレノイド部と、前記ポペットバルブの開弁によって、入口側油圧通路から作動オイルを増圧ピストン後部の押圧室に供給する高圧油通路を有する油圧通路部と、前記増圧ピストンと共に移動するプランジャの前部に設けられた増圧室と、該増圧室と燃料入口部とを連結する燃料通路と、該燃料通路に設けられた逆止弁と、前記増圧室で加圧された燃料をノズル本体内のニードル弁に供給する加圧燃料通路とを有する燃料通路部とからなる高圧インジェクタであって、前記加圧燃料通路と前記増圧室の間に、前記ニードル弁側から前記増圧室側への圧力が、前記ニードル弁の開弁圧よりも低く設定した所定の圧力値以上になった時に、燃料を前記増圧室側に戻す調圧機構を設けたことを特徴とする高圧燃料噴射装置の高圧インジェクタ。 【請求項2】前記燃料通路部は、前記増圧室が形成されたプランジャバレルと、前記燃料通路と前記加圧燃料通路とが形成されたスペーサ本体との間に、前記燃料通路と前記増圧室を連通する燃料供給孔と、前記増圧室と前記加圧燃料通路を連通する増圧燃料孔を有する接続板を配設すると共に、前記加圧燃料通路の前記接続板に接する部分に設けたオリフィス収容部に、燃料噴射時に、燃料を前記増圧燃料孔から前記加圧燃料通路に流入させ、また、燃料噴射停止時に、前記増圧燃料孔を閉止する可動オリフィスを配設して形成され、前記調圧機構は、該接続板に設けた前記増圧室と前記加圧燃料通路を連通する吸戻し調圧通路と、該吸戻し調圧通路に設けた吸戻し調圧弁と、燃料噴射停止時に前記加圧燃料通路と前記吸戻し調圧通路を連通する前記可動オリフィスとからなり、前記吸戻し調圧弁の開弁圧を、前記ニードル弁の開弁圧よりも低く設定したことを特徴とする請求項1記載の高圧燃料噴射装置の高圧インジェクタ。 【請求項3】 前記高圧燃料噴射装置は、電子制御油圧駆動式燃料噴射装置である請求項1又は2記載の高圧燃料噴射装置の高圧インジェクタ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は自動車用内燃機関等の高圧燃料噴射装置に使用する高圧インジェクタに関するものである。より詳細には、高圧の作動オイルにより増圧ピストンを駆動して燃料を増圧することにより燃料噴射を行う高圧インジェクタに関する。 【0002】 【従来の技術】自動車用内燃機関の燃料噴射装置の一つに、図5に示すような、電子制御システム50・油圧システム60・燃料システム70の各システムで構成される電子制御油圧駆動式燃料噴射装置(HEUI型燃料噴射装置)がある。 【0003】この高圧燃料噴射装置の電子制御システム50は、エンジン回転数センサNe、アクセル開度Acc、エンジン冷却液温Tc等の各種の検出信号をコントローラ(ECM:エレクトリック・コントロール・モジュール)51で受けて、最適な燃料噴射量と噴射時期を演算し、油圧システム60や燃料システム70を制御して、燃料が最適な噴射量と噴射時期で噴射されるように制御している。 【0004】また、油圧システム60は、燃料システム70の高圧インジェクタ(燃料噴射ノズル)10,10Aを作動させる作動オイルOを供給するシステムであり、オイルパン64の作動オイルOをエンジンオイルポンプ65で吸い上げてオイルフィルター66を通過させてから高圧オイルポンプ61によりオイルレール油圧制御バルブ63でオイル圧を調整しながらオイルレール(高圧オイルマニホールド)62に高圧の作動オイルを蓄積する。 【0005】また、燃料システム70は、燃料タンク72の燃料Fを燃料ポンプ74によって吸い上げて高圧インジェクタ10,10Aに供給し噴射させると共に、燃焼室に噴射されなかった燃料Fを燃料タンク72に戻す役割をしている。 【0006】この電子制御油圧駆動式燃料噴射装置で使用される先行技術の高圧インジェクタ10Aは、図6に示すように、上部から順にソレノイド部20と油圧通路部30と燃料通路部40を有して構成されている。 【0007】そして、燃料噴射の指令をコントローラ51から受けると、ソレノイド部20はソレノイド21を駆動して、ポペットバルブ23を開弁して高圧オイルOの通路である入口側油圧通路31と高圧油通路32との間を連通させ、この高圧の作動オイルOにより、増圧ピストン34とプランジャ35と増圧室44で構成される燃料ポンプを作動させて、増圧室44の燃料Fを加圧し、この加圧によりニードル弁47を持ち上げてノズル孔15aから燃料Fを燃焼室に噴射する。 【0008】また、燃料噴射停止の指令を受けてソレノイド21への電流が切れると、ポペットバルブ23がポペットスプリング24の付勢力により下がり閉弁して、増圧ピストン34への高圧油通路32と入口側油圧通路31とを遮断するので、増圧ピストン34がリータンスプリング36の付勢力で戻り、プランジャ35が上昇して、増圧室44が負圧になる。そのため、加圧燃料通路45内の燃料Fの圧力が減少し、ノズルスプリング46の付勢力によりニードル弁47がノズル孔15aを閉止するので、燃料Fの噴射が停止する。 【0009】そして、先行技術の高圧インジェクタ10Aでは、この噴射停止時には、エンジン筒内の高圧燃焼ガスがノズル孔15aから流れ込まないように、図7と図8に示すような可動オリフィス86を利用した機構を設けて、加圧燃料通路45側から増圧室44への流れを阻止している。 【0010】この機構は、可動オリフィス86の移動に伴い、加圧燃料通路45と増圧室44を連通及び遮断する機構であり、加圧燃料通路45と増圧室44の間に設けられた接続板81Aに接する加圧燃料通路45のオリフィス収納部45aに可動オリフィス86を配設して構成される。 【0011】そして、この可動オリフィス86は、噴射時にはオリフィス収納部45aの下側に押圧されて、接続板81Aに形成され、かつ、増圧室44とオリフィス収納部45aを連通する増圧燃料孔83を開口すると共に、オリフィス孔86hと加圧燃料通路45を連通させ、又、噴射停止時には、接続板81A側に吸引されて、増圧燃料孔83を閉鎖するように構成されている。 【0012】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、噴射終了寸前は、加圧燃料通路45等のノズル内は高圧状態となっており、噴射終了時には可動オリフィス86が上がって増圧室44への通路である増圧燃料孔83を閉ざすが、この閉鎖により反射波が生じる。そのため、この反射波によりニードル弁47の燃料Fの圧力は一度下がった後、再び反射波の到来に伴い瞬時ではあるが圧力が上昇するため、図9に示すような二次噴射が生じるという問題がある。 【0013】この二次噴射は、HCやスモークの発生原因となるもので、エンジン出力の向上や排ガスの改善のためには、この二次噴射の発生を防止する必要がある。 【0014】本発明は、上述の問題を解決するためになされたもので、その目的は、燃料噴射停止指令後の二次噴射を防止することができて、HCやスモークの発生の少ない燃焼を実現できる高圧燃料噴射装置の高圧インジェクタを提供することにある。 【0015】 【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成するための高圧燃料噴射装置の高圧インジェクタは、次のように構成される。 1)高圧燃料噴射装置に使用し、ポペットバルブを開閉制御するソレノイドを有するソレノイド部と、前記ポペットバルブの開弁によって、入口側油圧通路から作動オイルを増圧ピストン後部の押圧室に供給する高圧油通路を有する油圧通路部と、前記増圧ピストンと共に移動するプランジャの前部に設けられた増圧室と、該増圧室と燃料入口部とを連結する燃料通路と、該燃料通路に設けられた逆止弁と、前記増圧室で加圧された燃料をノズル本体内のニードル弁に供給する加圧燃料通路とを有する燃料通路部とからなる高圧インジェクタであって、前記加圧燃料通路と前記増圧室の間に、前記ニードル弁側から前記増圧室側への圧力が、前記ニードル弁の開弁圧よりも低く設定した所定の圧力値以上になった時に、燃料を前記増圧室側に戻す調圧機構を設けて構成される。 2)そして、上記より高圧燃料噴射装置の高圧インジェクタにおいて、前記燃料通路部は、前記増圧室が形成されたプランジャバレルと、前記燃料通路と前記加圧燃料通路とが形成されたスペーサ本体との間に、前記燃料通路と前記増圧室を連通する燃料供給孔と、前記増圧室と前記加圧燃料通路を連通する増圧燃料孔を有する接続板を配設すると共に、前記加圧燃料通路の前記接続板に接する部分に設けたオリフィス収容部に、燃料噴射時に、燃料を前記増圧燃料孔から前記加圧燃料通路に流入させ、また、燃料噴射停止時に、前記増圧燃料孔を閉止する可動オリフィスを配設して形成され、前記調圧機構は、該接続板に設けた前記増圧室と前記加圧燃料通路を連通する吸戻し調圧通路と、該吸戻し調圧通路に設けた吸戻し調圧弁と、燃料噴射停止時に前記加圧燃料通路と前記吸戻し調圧通路を連通する前記可動オリフィスとからなり、前記吸戻し調圧弁の開弁圧を、前記ニードル弁の開弁圧よりも低く設定して構成される。 3)そして、この高圧燃料噴射装置が、電子制御油圧駆動式燃料噴射装置である場合により一層の効果を発揮できる。 【0016】つまり、燃料がニードル弁側から増圧室側へ吸戻される時に、燃料の戻り通路を完全に閉鎖せずに、吸戻し調圧通路を連通させておき、反射波等による所定の圧力以上の高圧状態が生じた時には、この吸戻し調圧通路に設けた吸戻し調圧弁を開弁して、増圧室側に逃がし、二次噴射を避けるように構成する。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実施の形態の高圧燃料噴射装置の高圧インジェクタについて説明する。 【0018】本発明の実施の形態で使用する高圧インジェクタは、図5に示すような電子制御システム50・油圧システム60・燃料システム70の各システムで構成される電子制御油圧駆動式燃料噴射装置で使用される。 【0019】この高圧燃料噴射装置の電子制御システム50は、エンジン回転数センサ52やアクセルポジションセンサ53やエンジン冷却液温センサ54等からのエンジン回転数センサNe、アクセル開度Acc、エンジン冷却液温Tc等の各種の信号をコントローラ(ECM:エレクトリック・コントロール・モジュール)51で受けて、これらの入力信号から最適な燃料噴射量と噴射時期を演算し、油圧システム60や燃料システム70を制御して、エンジンの全運転領域で燃料が最適な噴射量と噴射時期で噴射されるように制御している。 【0020】また、油圧システム60は、高圧オイルポンプ61、オイルレール(高圧オイルマニホールド)62、オイルレール油圧制御バルブ63等で構成され、燃料システム70の高圧インジェクタ(燃料噴射ノズル)10を作動させる作動オイルOを供給するシステムであり、オイルパン64の作動オイルOをエンジンオイルポンプ65で吸い上げてオイルフィルター66を通過させたから高圧オイルポンプ61によりオイルレール62に高圧の作動オイルOを蓄積する。この時にコントローラ51の指令信号によりオイルレール油圧制御バルブ63を制御してオイル圧を調整する。 【0021】また、燃料噴射システム70は、燃料タンク72の燃料Fを燃料ポンプ74によって燃料フィルター73を通過させて吸い上げて高圧インジェクタ10に供給する。高圧インジェクタ10で燃焼室に噴射されなかった燃料Fは、オリフィス75を経て燃料タンク72に戻る。 【0022】そして、本発明の実施の形態である高圧インジェクタ10は、図1〜図4に示すように、上部から順にソレノイド部20と油圧通路部30と燃料通路部40とから構成されている。 【0023】このソレノイド部20は、キャップボディ12と高圧インジェクタ本体11の上部に配置され、エンジンコントローラ(ECM:エレクトリックコントロールモジュール)51によって操作されるソレノイド21と、このソレノイド21の通電時に吸い付けられるアーマチャ22と、このアーマチャ22に連結し、油圧通路部30の油圧通路31,32の間を開閉するポペットバルブ23と、このポペットバルブ23を閉弁方向に付勢するポペットスプリング24を有して構成される。 【0024】次に、油圧通路部30は、高圧インジェクタ本体11の内部に、入口側油圧通路31と、高圧油通路32と、中空部33と、円弧状凹部33aの通路とドレン通路37を有して構成され、この入口側油圧通路31は、高圧オイルポンプ61で昇圧された作動オイルOを蓄えたオイルレール62に連通し、高圧油通路32は、ポペットバルブ23を経てポペットバルブ23の延長線上に配置された増圧ピストン34の押圧室38に至るように構成される。 【0025】また、中空部33は、ポペットバルブ23とポペットスプリング24を収容し、かつ、ポペットバルブ23の閉弁時にポペットスリーブ39の開口部を経由してドレン通路37に通じ、円弧状凹部33aの通路は、燃料噴射後の作動油Oを高圧油通路30を介して前記中空部33に通じ、更に、ドレン通路37は作動油をオイルパン64に排出するように構成される。 【0026】そして、ソレノイド21のON・OFFに従ってポペットバルブ23を作動させて入口側油圧通路31と高圧油通路32の間を連通したり閉じたりし、連通時には、高圧オイルOを押圧室38に流入させて増圧ピストン34を押圧し、リターンスプリング36の付勢力に抗してこの増圧ピストン34に連動するプランジャ35を駆動して、燃料通路部40の増圧室44内の燃料Fを増圧する。 【0027】燃料通路部40は、ケース13の内部に形成されており、燃料ポンプ74から供給される燃料Fを燃料入口部41からノズルチップ15のノズル孔15aに導くための、燃料通路42、逆止弁43、増圧室44、加圧燃料通路45を有して形成されている。また、ノズル本体14にはノズル孔48aを開閉するニードル弁(針弁)47がノズルスプリング46にノズル孔15aの閉孔方向に付勢されて配置されている。 【0028】この燃料通路部40のケース13は、上側から増圧室44が形成されたプランジャバレル16と、接続板81と、燃料通路42と加圧燃料通路45とが形成されたスペーサ本体17と、ノズルスプリング46を収容している中空スペーサ本体18とノズル本体14を順に収納している。 【0029】この接続板81には燃料通路42と増圧室44を連通する燃料供給孔82と、増圧室44と加圧燃料通路45を連通する増圧燃料孔83が形成されている。この増圧燃料孔83は燃料供給孔82と略平行に形成される。 【0030】そして、加圧燃料通路45を通過する燃料Fに対して、増圧ピストン34及びプランジャ35の移動によって増圧室44で燃料Fを増圧し、この増圧された高圧の燃料Fがニードル弁47に流入し、ニードル弁47をノズルスプリング46の付勢力に抗して移動させて開弁し、高圧の燃料Fをノズル孔15aから噴射するように構成されている。 【0031】以上のような高圧インジェクタ10において、本発明では、更に、燃料噴射停止時に二次噴射が発生しないように調圧機構80を設けている。 【0032】この調圧機構80は、図3及び図4に示すように、加圧燃料通路45と増圧室44の間に設けられ、燃料噴射停止時に、ニードル弁47側から増圧室44側に、ニードル弁47の開弁圧より低く設定される所定の圧力値以上の圧力が生じた時に、燃料Fを増圧室44側に戻して、ニードル弁47の開弁を阻止する機構である。 【0033】この調圧機構80は、接続板81の加圧燃料通路45に臨む部分に吸戻し調圧通路84を形成し、この吸戻し調圧通路84に加圧燃料通路45から増圧室44へ燃料Fが戻る燃料噴射停止時に、所定の圧力値以上で開弁する吸戻し調圧弁85を設けると共に、可動オリフィス86のオリフィス孔86hを、この吸戻し調圧通路84と加圧燃料通路45とを連通する位置に形成し、この可動オリフィス86をオリフィス収容部45aに配設して構成される。この吸戻し調圧弁85の開弁圧は、ニードル弁47のノズル開弁圧よりも若干低く設定する。 【0034】この構成により、可動オリフィス86は、燃料噴射時には、図3に示すように、オリフィス収容部45aの底部側(ニードル弁47側)に移動して、増圧燃料孔83を開くと共にオリフィス孔86hが加圧燃料通路45に連通するので、増圧燃料孔83から流入する燃料Fを加圧燃料通路45に導くことができる。 【0035】また、燃料噴射停止時には、図4に示すように、接続板81側に移動して、増圧燃料孔83を閉止すると共にオリフィス孔86hが吸戻し調圧通路84の入口と重なり、加圧燃料通路45と吸戻し調圧通路84が連通するので、加圧燃料通路45側の燃料Fが所定の圧力値以上になれば、吸戻し調圧通路84に設けた吸戻し調圧弁85が開弁して燃料Fを増圧室44側に戻し、ニードル弁47側の燃料Fの圧力をニードル弁47の開弁圧より低く維持するので二次噴射が発生しない。 【0036】次に、上記の構成の高圧インジェクタ10の作動について説明する。 【0037】先ず、エンジン回転数Ne、アクセル開度Acc及びエンジン冷却液温Tc等の入力信号によりエンジンの運転状況を検出しているコントローラ(ECM)51から、その運転状態に最適な信号が高圧インジェクタ10のソレノイド21に送られる。 【0038】このソレノイド21が通電されると、図1に示すように、アーマチャ22が引き上げられ、このアーマチュア22に連結しているポペットベルブ23がポペットスプリング24に抗して開弁し、高圧の作動オイルOが油圧通路部30の入口側油圧通路31から高圧油通路32に流入する。 【0039】この高圧オイルOの流入により、増圧ピストン34が押し下げられ、この増圧ピストン34によって押下げられたプランジャ35によって増圧室44の燃料Fが増圧される。このとき、増圧される燃料Fの圧力は、高圧オイルOの圧力に対して、増圧ピストン34の上部面積とプランジャ35の下部面積との面積比分で増圧される。この面積比は通常は約7倍で形成され、燃料Fは高圧オイルO(約4〜20MPa)の約7倍に増圧される。 【0040】この時、図3に示すように、可動オリフィス86は、オリフィス収容部45aの底部側に移動して、増圧燃料孔83から流入する燃料Fを加圧燃料通路45に導く。 【0041】そして、この増圧された燃料F(約28〜140MPa)によって、高圧インジェクタ10の先端のニードル弁47が持ち上がりノズル穴15aから燃料Fを噴射する。 【0042】そして、コントローラ51からの通電が終了すると、図2に示すように、ポペットスプリング24の付勢力によりポペットバルブ23が閉じ、高圧オイルOが遮断されると同時に中空部33とドレン穴37とが連通して、燃料Fの増圧に使用された作動オイルOがドレン通路37より外部へ排出される。 【0043】この高圧オイルOの遮断により増圧ピストン34とプランジャ35はリターンスプリング36の付勢力により戻り、燃料Fの圧力が低下するので、ニードル弁47がノズルスプリング46の付勢力により戻り、ノズル孔15aが塞がれて、燃料Fの噴射が停止する。 【0044】この噴射終了時に増圧室44側の圧力が低下し燃料Fの吸戻しが始まると、図4に示すように、可動オリフィス86が上昇し、増圧燃料孔83を塞いで閉じる。この閉鎖により反射波が生じて圧力が上昇するが、加圧燃料通路45と吸戻し調圧通路84とが連通しているので、所定の圧力値以上になると吸戻し調圧弁85が開弁し反射波による圧力上昇を緩和するので、圧力はニードル弁47のノズル開弁圧より上昇せず、二次噴射しなくなる。 【0045】以上の構成の高圧燃料噴射装置の高圧インジェクタ10によれば、燃料Fの噴射終了時にニードル弁47側に反射波が生じて圧力が上昇すると、調圧機構80の吸戻し調圧弁85が開弁し圧力を緩和するので、二次噴射を防止できる。 【0046】 【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る高圧燃料噴射装置の高圧インジェクタによれば、燃料噴射停止後にニードル弁側の燃料が高圧状態になっても、調圧機構の吸戻し調圧通路から燃料を増圧側に逃がすことができるので、ニードル弁の開弁圧以上の圧力になることを阻止して、燃料噴射停止指令後の二次噴射を防止できる。 【0047】その結果、この二次噴射における燃焼の悪化と、この燃焼の悪化に伴うHCやスモークの発生を防止できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000170 【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年10月14日(1999.10.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066865 【弁理士】 【氏名又は名称】小川 信一 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−115926(P2001−115926A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月27日(2001.4.27) |
| 【出願番号】 |
特願平11−292107 |
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