| 【発明の名称】 |
蒸発燃料リーク診断装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】長野 進
【氏名】マーティン・オークス
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| 【要約】 |
【課題】低コストで正確な圧力を読むことができ、リーク検出の精度を高めることができる内燃機関の蒸発燃料リーク診断装置を得る。
【解決手段】圧力センサ6Aの非直線的な出力をコンピュータユニット50Aに直接取り込み、圧力センサ6Aの非直線的な出力値と、圧力センサ6Aの非直線的な出力値に基づいて予め登録されているデータとを用いて燃料タンク1内部の圧力検出値を求める。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内燃機関の吸気マニホールドに供給される蒸発燃料を溜める燃料タンク内部の圧力を検出する圧力センサと、前記燃料タンクを前記吸気マニホールドおよび大気側より気密状態にすることができる燃料タンク遮蔽手段と、前記燃料タンク遮蔽手段により前記燃料タンクが気密状態にされているときに、前記圧力センサの非直線的な出力を直接取り込み、前記圧力センサの非直線的な出力値と、前記圧力センサの非直線的な出力値に基づいて予め登録されているデータとを用いて前記燃料タンク内部の圧力検出値を求め、前記検出された燃料タンク内部の圧力検出値の上昇速度に基づいて前記蒸発燃料のリークを判断するコンピュータとを備えたことを特徴とする蒸発燃料リーク診断装置。 【請求項2】 前記コンピュータは、その内部に予め登録されている前記データとして、前記圧力センサの複数の印加圧力値に対するそれぞれの圧力センサの出力値を用い、前記登録された圧力センサの複数の出力値のいずれかが前記圧力センサより読み込まれた場合は、その出力値に対応する前記登録された印加圧力値を圧力検出値とし、前記登録された圧力センサの複数の出力値のいずれにも該当しない出力値が前記圧力センサより読み込まれた場合は、前記登録された複数の出力値とそれに対応する印加圧力値を用いて前記読み込まれた圧力センサの出力値に対する圧力検出値を補間演算により求めることを特徴とする請求項1に記載の蒸発燃料リーク診断装置。 【請求項3】 前記コンピュータは、その内部に予め登録されている前記圧力センサの出力曲線に近似する折れ線近似式を用いて、前記燃料タンク内の圧力検出値を演算することを特徴とする請求項1に記載の蒸発燃料リーク診断装置。 【請求項4】 前記コンピュータは、その内部に予め登録されている前記データとして、前記圧力センサの複数の出力値およびその出力値に対する補正量を用い、前記登録された圧力センサの複数の出力値のいずれかが前記圧力センサより読み込まれた場合は、その出力値とその出力値に対応する前記登録された補正量から圧力検出値を演算し、前記登録された圧力センサの複数の出力値のいずれにも該当しない出力値が圧力センサより読み込まれた場合は、前記登録された複数の出力値とそれに対応する補正量を用いて前記読み込まれた圧力センサの出力値に対する補正量を補間演算により求めて圧力検出値を演算することを特徴とする請求項1に記載の蒸発燃料リーク診断装置。 【請求項5】 前記圧力センサは、表面および裏面がそれぞれ大気側および前記燃料タンク側に臨む受圧面を有するダイヤフラムと、前記ダイヤフラムの受圧面に形成され、前記受圧面の歪みを検出するゲージ抵抗とを備えてなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の蒸発燃料リーク診断装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、燃料タンクに溜められ、内燃機関の吸気系に供給される蒸発燃料のリークを診断する装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】本発明の概念の理解を容易にするために、最初に本発明の技術的背景を詳細に述べる。図19は、例えば、特開平6−159158号公報に示された内燃機関の蒸発燃料リーク診断装置を示す概略構成図である。図において、1は蒸発燃料1aが溜められた燃料タンクであり、燃料タンク1と図示しないエンジン吸気マニホールドの間に燃料配管2が設けられている。燃料配管2は、燃料タンク1側よりエンジン吸気マニホールド側にかけて順次配設される燃料配管2a,2b,2cにより構成され、燃料配管2aと燃料配管2bの間にチェックバルブ7が設けられ、燃料配管2bと燃料配管2cの間に燃料蒸気を吸着するキャニスタ3が設けられている。また、燃料配管2cのエンジン吸気マニホールド側にパージカットバルブ4が設けられている。 【0003】キャニスタ3にはキャニスタ3と大気との間を開閉するドレインカットバルブ5が設けられている。また、燃料配管2aからの分岐配管2d端部には圧力センサ6が設けられている。そして、パージカットバルブ4、ドレインカットバルブ5、圧力センサ6には、エンジンコントロールのためのコンピュータユニット50が接続されている。 【0004】次に蒸発燃料リーク診断装置の動作について説明する。燃料タンク1内で発生した燃料蒸気は、燃料蒸気圧がある圧力以上になるとチェックバルブ7が開放され、配管2a,2bを通って、キャニスタ3に導かれ、キャニスタ3内の吸着剤に吸着される。また、吸着された燃料は、配管2cおよびエンジン稼動時に開かれたパージカットバルブ4を介してエンジン吸気マニホールドへ引き込まれ、エンジン内で燃焼する。このような構成により、従来技術では、蒸発燃料の大気放出を防ぎ、蒸発燃料が環境破壊の原因となることを防止するための蒸発燃料蒸散防止装置が構築されている。 【0005】また、ドレインカットバルブ5、パージカットバルブ4を閉じて、系を閉塞し、圧力センサ6により燃料タンク1内の圧力を検出する。圧力センサ6から出力された検出信号は、コンピュータユニット50へ送られ、コンピュータユニット50において、タンク内部圧力の上昇速度が所定値を越えることを判断することによって蒸発燃料のリークの有無を検出する。 【0006】この時使用される圧力センサは、例えば図6に示される様な直線によって決まる特性を有するのが通常である。 【0007】このように、蒸発燃料のリークの有無を検出するようにしているのは、通常ゴム等の部材でできている配管類や、その接合部または上述の蒸発燃料蒸散防止装置を構築する部品に、圧力漏れを引き起こすようなシール不良が発生した場合を検出し、かかる不良状態により大気に蒸発燃料が放出するのを防止するためである。この圧力センサ6は蒸発燃料の漏洩と蒸散を検出する目的で設けられている。 【0008】なお、このような蒸発燃料の検出装置の設置は、上述した蒸発燃料蒸散防止装置が正常に機能しているかどうか判定するため、最近米国の環境保護庁より発行された勧告によって義務づけられたものである。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】ところで、内燃機関の蒸発燃料リーク診断装置における圧力センサは、非常に微弱な圧力に対し、高い感度を発揮する必要がある。このためには、圧力センサのセンシング部のダイヤフラム厚みを薄くし、かつ受圧面の大きさ(径)を大きくして圧力センサの感度を上げなければならない。しかしながら、ダイヤフラム厚みを薄くすると、出力の直線性が悪くなる。このため、従来の内燃機関の蒸発燃料リーク診断装置においては、S/N比とのバランスを考慮する必要から、出力の直線性の悪化を補うハードウエア等が必要となり、コスト高となっていた。また、圧力センサの感度を上げるにも限界があった。 【0010】この発明は、上述のような課題を解消するためになされたもので、低コストで正確な圧力を検出することができ、リーク検出の精度を高めることができる内燃機関の蒸発燃料リーク診断装置を得ることを目的としている。 【0011】 【課題を解決するための手段】上述した問題点を解決するため、この発明は、内燃機関の吸気マニホールドに供給される蒸発燃料を溜める燃料タンク内部の圧力を検出する圧力センサと、前記燃料タンクを前記吸気マニホールドおよび大気側より気密状態にすることができる燃料タンク遮蔽手段と、前記燃料タンク遮蔽手段により前記燃料タンクが気密状態にされているときに、前記圧力センサの非直線的な出力を直接取り込み、前記圧力センサの非直線的な出力値と、前記圧力センサの非直線的な出力値に基づいて予め登録されているデータとを用いて前記燃料タンク内部の圧力検出値を求め、前記検出された燃料タンク内部の圧力検出値の上昇速度に基づいて前記蒸発燃料のリークを判断するコンピュータとを備えてなる。 【0012】また、この発明において、前記コンピュータはその内部に予め登録されている前記データとして、前記圧力センサの複数の印加圧力値に対するそれぞれの圧力センサの出力値を用い、前記登録された圧力センサの複数の出力値のいずれかが前記圧力センサより読み込まれた場合は、その出力値に対応する前記登録された印加圧力値を圧力検出値とし、前記登録された圧力センサの複数の出力値のいずれにも該当しない出力値が前記圧力センサより読み込まれた場合は、前記登録された複数の出力値とそれに対応する印加圧力値を用いて前記読み込まれた圧力センサの出力値に対する圧力検出値を補間演算により求めるものである。 【0013】また、この発明において、前記コンピュータは、その内部に予め登録されている前記圧力センサの出力曲線に近似する折れ線近似式を用いて、前記燃料タンク内の圧力検出値を演算するものである。 【0014】また、この発明において、前記コンピュータは、その内部に予め登録されている前記データとして、前記圧力センサの複数の出力値およびその出力値に対する補正量を用い、前記登録された圧力センサの複数の出力値のいずれかが前記圧力センサより読み込まれた場合は、その出力値とその出力値に対応する前記登録された補正量から圧力検出値を演算し、前記登録された圧力センサの複数の出力値のいずれにも該当しない出力値が圧力センサより読み込まれた場合は、前記登録された複数の出力値とそれに対応する補正量を用いて前記読み込まれた圧力センサの出力値に対する補正量を補間演算により求めて圧力検出値を演算するものである。 【0015】さらに、この発明において、前記圧力センサは、表面および裏面がそれぞれ大気側および前記燃料タンク側に臨む受圧面を有するダイヤフラムと、前記ダイヤフラムの受圧面に形成され、前記受圧面の歪みを検出するゲージ抵抗とを備えてなるものである。 【0016】以上のような構成によれば、圧力センサの特性を直線出力に補正することなく非直線のまま出力させることができ、これ迄必要とされた外部回路による直線化処理が不要となったり、素子のもつノンリニアリティが極力小さくなるよう素子を設計する配慮が不要となり、もって、感度の高い圧力センサを容易に使用することができ、低コストで精度に優れる内燃機関の蒸発燃料リーク診断装置を得ることができる。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、本発明を、各図面図を参照して好ましい或いは典型的な実施の形態を例にとり詳細に説明する。 実施の形態1.以下、この発明の実施の形態を図について説明する。図1はこの発明の実施の形態1に係る蒸発燃料リーク診断装置である。図1に示す蒸発燃料リーク診断装置は、図19に示される内燃機関の蒸発燃料リーク診断装置と略同様の構成を有するが、図1においては、圧力センサ6Aが図19に示したものより詳細に示されている。なお、図1において図19と同一の符号は図19に示された対象と同一または相当物を表しており、ここでの説明を省略する。また、ドレインカットバルブ5、パージカットバルブ4は燃料タンク1を大気側や内燃機関の吸気マニホールド側と気密状に遮蔽する遮蔽手段を構成している。 【0018】図2はこの発明の本実施の形態に係る蒸発燃料リーク診断装置に用いられている圧力センサを示す側面図である。そして、図3はダイヤフラムの構成を示す側面図である。ここで、圧力センサ6Aは、図2に示されるように、ケース6j内に設けられたセンシング素子であるダイヤフラム6cおよびダイヤフラム6cの歪みを検出する後述の歪み検出部と、この歪み検出部の出力を増幅整形し、後述する所望の出力特性(図6に示す)を得るための増幅回路6aを備えている。 【0019】ダイヤフラム6cは、ステム6f上に固着された円筒状台座6g上に固着され、その一方の受圧面6eに燃料タンク1内の圧力を受けるように、圧力導入管(ニップル)6bが台座6gの円筒状穴、ステム6fの穴6hを連通するようにステム6fの中央に設けられている。図1に示すようにこの圧力導入管6bはケース6jの内周に設けられたOリング6dにより外気(大気)側から遮蔽されている。一方、ダイヤフラム6cの他方の受圧面6kはキャップ6m、ケース6jを介して大気側に解放されている。キャップ6mはステム6f上に固着され、このキャップ6mとステム6fで区画された内部にダイヤフラム6cとその側部にステム6fを貫通して設けられた電極6n、6pを収納している。ケース6jは燃料配管2の分岐管2dの端部に取り付けられている。 【0020】ここで、燃料タンク内の燃料の蒸発によって発生する圧力は、極めて微弱で、通常−5KPa〜+2KPa程度の値である。このため、圧力センサ6Aのダイヤフラム6cは、このような微弱な圧力を検出できるよう、受圧面が極力広く、かつ厚みが薄くされる。図3に示されるダイヤフラムは、受圧面6eの形状が一辺500μmから1400μmの四角形状をなし、その厚さが11〜25μmに成形されている。そして、このようにダイヤフラム6cの受圧面を広く、かつダイヤフラム厚を薄くすることにより、ダイヤフラム6cの受圧面上に形成される歪み検出のためのホイートストンブリッジ回路の出力が微弱な圧力変化でも大きく変化するよう構成される。なお、ホイートストンブリッジ回路は周知の歪みゲージで構成される。 【0021】図4はダイヤフラム6cの上面視を示している。ダイヤフラム6cはシリコン基板で形成され、この中央部に点線で示される四角形状の受圧面6eがエッチング等により形成されている。このシリコン基板の角部にはアルミニウムまたは金からなる金属電極8bが設けられ、これら、金属電極8bの上に、それぞれP+拡散層からなる導体8cが形成されている。そして、これら導体8c間にP層からなるピエゾ抵抗素子9d〜9gが接続されて、歪み検出のためのホイートストンブリッジ回路が構成されている。 【0022】図5はこれらピエゾ抵抗素子9d〜9gからなるホイートストンブリッジ回路を示している。ここで、ピエゾ抵抗素子(ゲージ抵抗)9d〜9gは全て同じ値に設定されており、ダイヤフラム6cに圧力が加わり、ダイヤフラム6cが変位すると、半導体のピエゾ抵抗効果によって、各ゲージ抵抗が増減し、端子a、b間に電圧Vabが発生する。この電圧Vabは、ある条件下(一定のダイヤフラムに対し印加圧力が所定値以下となる場合)においては印加される圧力Pに正比例し、図6に示されるような直線性を有する。 【0023】しかし、前述したように、燃料タンク内の発生圧力(圧力変動)は微弱なため、感度を大きくするようにダイヤフラム6cの受圧面を大きくし、かつ厚みを薄くすると、所定の圧力に対しダイヤフラムのたわみ量が板厚に対し無視できなくなり、いわゆるバルーン効果と呼ばれる出力特性における非直線現象が発生する。 【0024】このような非直線現象は図7に示すように、圧力(具体的にはダイフラムに与えた圧力)と出力電圧(具体的には圧力センサの出力電圧)の関係で現れる。このような非直線現象は、ダイヤフラム面に用いられる半導体の格子面、ダイヤフラムのサイズ、厚み、拡散抵抗の位置、印加圧力等によって異なる。 【0025】ここで、説明の便宜上、計測対象の圧力範囲をフルスケールと呼びPfsで表し、印加圧力が零の時の圧力センサの出力ポイントを(D)、負圧下限時の出力ポイントを(C)とする。破線で示される理想特性60からのエラー分をVerrとする。 【0026】通常、一般的に圧力センサの信号処理を容易にするため、図7で示される出力を増幅(V=G・Vab)但しGは、利得、補正(ここでは二次近似)し、所望の特性を得る。この所望の特性を得るためには、最低二ケ所の特性調整が必要で、例えば図7の特性を有するセンサ出力59の(C)、(D)ポイントを特性調整する(誤差零とする)ようにセンサ出力を調整すると、図8のような出力を得る。上述された圧力センサ6Aに設けられた増幅回路6a(図1)は、図8に示す特性を有し、ホイトストンブリッジ回路で検出されたダイヤフラム6cの歪みを示す電圧信号を出力するものである。 【0027】このように、ホイトストンブリッジ回路から得られた電圧信号を、所望の特性を得るようポイント(C)、(D)を例えば二次式近似により理想特性上に一致するよう調整すると、実際の特性は図8に符号61で示される曲線のようになり、理想特性との間にVerr1やVerr2のような誤差を生じる。この誤差は、同じスパン電圧であればフルスケール圧力Pfsを小さくする程大きくなり、また同じフルスケール圧力であればスパン電圧を大きくする程大きくなる。このことを実験的に求めたデータを図9〜図11に示す。 【0028】ここで、図9はフルスケール圧力Pfsを6KPaとしたときの圧力センサの出力エラーを示し、図10はフルスケール圧力Pfsを8KPaとしたときの圧力センサの出力エラーを示し、図11はフルスケール圧力Pfsを10KPaとしたときの出力エラーを示している。これらフルスケール圧力と圧力センサの出力エラーの関係は実験により実証されている。 【0029】これら図9〜図11より分かるように、誤差を小さくするには、スパン電圧の小さなセンサを用いればよいが、そうすると、回路増幅率を大きくせざるを得ず、センサ自体が有する温度特性エラーが増幅率倍され、初期特性に大きな誤差を生じることになる。蒸発燃料リーク診断装置には、微弱な圧力変動を測定するため、必然的にスパン電圧の大きな領域のセンサを使わねばならないが、そうすると、圧力センサの出力信号の直線性は著しく変動する。 【0030】このために、この発明の実施の形態1に係る蒸発燃料リーク診断装置は、圧力センサ6Aの圧力検出信号をコンピュータユニット50Aに読み込むに際し、予めコンピュータユニット50A内で、圧力センサの信号が直線を有するのではなく、図12に示されるような特性曲線62を有するものとして、例えば実際に印加される圧力(印加圧力)に対する圧力センサの出力電圧の複数点についてテーブル形式に登録しておき、この登録された値(電圧値)と実際の圧力センサ6Aより出力された圧力検出信号(電圧値)と対比させて実際の発生圧力を正確に検出するようにしている。 【0031】図13は実施の形態1に係る燃料タンク1内に発生する圧力の検出方法を具体的に示す図である。この図13を用いた圧力検出方法は、予め、圧力センサの出力電圧Va,Vb,Vc,Vd,Ve,Vf,Vgに対して実際の圧力(実験的に求められた圧力)Pa,Pb,Pc,Pd,Pe,Pf,Pgが予めコンピュータユニット50Aに登録されている。蒸発燃料リーク診断装置の実際の動作によって例えば、圧力センサ6Aからの出力電圧がVaのときは登録されているデータに基づいて燃料タンク1内の圧力はPaであると読み、出力電圧がVbのときは圧力はPbであると読む。以下、同様に、出力電圧がVcからVgにかけて圧力Pc〜Pgを読む。 【0032】ここで、例えば出力電圧Vcdが圧力センサから読み込まれたとすると、実際の圧力はPcdであるが、この場合はVcdについて、Va〜Vgのような電圧(登録電圧)がコンピュータユニット50Aに登録されていないので、VcとVdのマップ(テーブル)対応値PcとPdで次式(1)に従った補間計算させて圧力値を推定検出する。 【0033】 Pcd={(Pd−Pc)/(Vd−Vc)}(Vcd−Vc)+Pc(1) 【0034】なお、図12において二点鎖線62a,62bはセンサ出力として取り得る値の上下限であり、コンピュータユニット50Aに登録されるデータはこの上下限の間のいずれかの曲線を構成するデータが使用される。これらデータ特性において直線性はない。 【0035】そして、以上に説明した圧力検出は、ドレインカットバルブ5、パージカットバルブ4の遮蔽手段により燃料タンク1を大気側や内燃機関の吸気マニホールド側と気密状に遮蔽した後に所定時間毎に行われ、燃料タンク内の圧力検出値の上昇速度が所定値を取ることを判断することによって蒸発燃料のリークを判断する。 【0036】実施の形態2.図14は実施の形態2による蒸発燃料圧力演算方法を示す図である。実施の形態2では、圧力センサの信号をコンピュータユニット50Aに読み込むに際し、予めコンピュータユニット50A内部に二点鎖線63で示される近似特性式(折れ線による直線近似式)が入力され、記憶されており、読み込まれた圧力センサの出力信号をこの直線近似式に当てはめて圧力センサの検出圧力を演算する。このような、直線近似式により、リニアリティエラーを回避し、より正確な圧力判定をすることができる。 【0037】図15、図16は直線近似式を得る方法を説明する図である。まず、図8において、圧力センサ6Aの特性を決めるためにオフセット電圧Dとスパン電圧Cを予め決められた出力値に調整する。これは図1に示す増幅回路6aによって行われる。よって、このポイントでの誤差は最も小さい。また、圧力センサの有する非直線性により、予め決められた直線出力から外れていくが、この外れる量をσとすると、σは電圧CとDの中間で最も大きくなる。また、その値は一般的にダイヤフラムのサイズと厚みで決まり、実験的に求められる。近似特性式aは図14,15に示されるように、予め決められたC点における出力電圧値と、X軸座標をC点とD点の中間とし、Y軸座標をこのX座標を圧力値とする直線特性によって通常得られる出力y=(C+D)/2に外れる量σを加えた(y+σ)の2点により定められ、以下同様にして近似特性式b、近似特性式cが定められる。すなわち、近似特性式bは次の式(2)(3)で示される2点で決まる式により定まり、近似特性式cは次の式(4)(5)で示される2点で決まる式によって定められる。 【0038】 (Yb1,Xb1)=((C+D)/2+σ,(P0+P1)/2) (2) (Yb2,Xb2)=((D+E)/2−ε,(P0+P2)/2) (3) 【0039】 (Yc1,Xc1)=((D+E)/2−ε,(P0+P2)/2) (4) (Yc2,Xc2)=(E,P2) (5) 【0040】なお、この実施の形態では、圧力センサの出力特性である近似特性式として、2つの折れ線(F)(G)を有する折曲線、すなわち、式a、b、cを採用したが(図16参照)、3つ以上の折曲線(圧力センサ出力曲線との接点)を有する折れ線(4式以上で構成される折れ線)で近似するようにしても良い。 【0041】実施の形態3.図17はこの発明の実施の形態3におけるセンサ出力において、リニアリティエラー回避を説明する図である。図17に示されるように、圧力センサの実出力61は直線性を有さず、理想特性60からErで示される量だけ変位するものとなっている。そこで、実施の形態3では、圧力センサの信号をコンピュータユニット50Aに読み込むに際し、予めコンピュータ内部に変位Erで示される補正量を記憶しておき、センサの出力信号に対してこの変位量(補正量)Erを加えることによりリニアリティエラーを回避するようにしたものである。 【0042】本実施の形態の説明に入る前に、この発明の実施の形態1に係る蒸発燃料リーク診断装置の動作を参照してみる。電圧値はテーブルを参照することで圧力値に変換される。テーブルにおける電圧値は圧力レベルの関数として予め実験的に得られてコンピュータユニット50Aに登録されている。但し、全ての電圧値を登録することはできないので、代表的なものを入力しておき、その代表的な値の中間値が読まれたときには、補間計算を行い処理する。これに対して、実施の形態3に係る蒸発燃料リーク診断装置は、補正値を各出力電圧毎に登録しておき、圧力センサから読まれた電圧値は、圧力値への直線式に変換を行う前に、補正係数あるいは補正値により補正する。但し、この場合も、全ての補正値を登録しておくことはできないので、実施の形態1と同様に代表的な補正値のみを登録しておき、その代表的な値の中間値が読まれた場合は、これを補間演算により処理する。なお、この補正値は圧力センサのダイヤフラムの厚さとサイズで決定される値であるので、予め実験的に求めておく。 【0043】図18は実施の形態3をより具体的に示す説明図である。図18において、圧力センサからの出力電圧がVaのときは補正を行わない(具体的には補正係数を零とする)。出力電圧がVbのときは補正電圧V1を与える。以下、出力電圧がVcからVgに至る場合も同様に処理される。今、例えば、出力電圧Vbcが読み込まれたとすると、圧力は実際にはPbcなのであるが、出力電圧VaやVbに対応する補正電圧がコンピュータユニット50Aに登録されていないので、VbとVcのマップ値V1とV2で(6)式に示される補間演算を行う。こうして、本来の理想特性出力に近づけることが可能となる。 【0044】 V12=(V1+V2)/2 (6) 本願発明の数々の特徴と効果は本明細書における詳細な記載から明白であり、しかる故に、本発明は、発明の真の精神と範囲においてその範囲内で添付した特許請求の範囲によりシステムの特徴と効果は保護されものである。更に、数々の変更及び組み合わせは技術に精通したものであれば容易に想到できるものであるが、この発明は図示そして記載された正確な構成及び動作に限定されるものではない。具体的に述べるならば、実施の形態ではダイヤフラムの形状を正方形のものとして記載しているが、使用上、好適な形状のダイヤフラムであってよいことは無論である。また、本発明は、ここに開示したダイヤフラムの構造に限定するものではない。更に、また、本発明の基本思想は、圧力センサの出力特性の非直線性を補償する目的で、本発明で開示した圧力センサとは異なるタイプの圧力センサを用いた内燃機関の蒸発燃料リーク診断装置に応用できる。故に、本願発明の全ての好適な変形例と均等物は、発明の精神と範囲の範囲内で保護される。 【0045】 【発明の効果】この発明は、内燃機関の吸気マニホールドに供給される蒸発燃料を溜める燃料タンク内部の圧力を検出する圧力センサと、前記燃料タンクを前記吸気マニホールドおよび大気側より気密状態にすることができる燃料タンク遮蔽手段と、前記燃料タンク遮蔽手段により前記燃料タンクが気密状態にされているときに、前記圧力センサの非直線的な出力を直接取り込み、前記圧力センサの非直線的な出力値と、前記圧力センサの非直線的な出力値に基づいて予め登録されているデータとを用いて前記燃料タンク内部の圧力検出値を求め、前記検出された燃料タンク内部の圧力検出値の上昇速度に基づいて前記蒸発燃料のリークを判断するコンピュータとを備えたため、圧力センサの特性を直線出力に補正することなく非直線のまま出力させることができ、これ迄必要とされた外部回路による直線化処理が不要となったり、素子のもつリニアリティを極力小さくなる条件で素子を設計する配慮が不要となり、もって、感度の高い圧力センサを容易に使用することができ、低コストで精度に優れる内燃機関の蒸発燃料リーク診断装置を得ることができるという効果を奏する。 【0046】また、この発明において、前記コンピュータは、その内部に予め登録されている前記データとして、前記圧力センサの複数の印加圧力値に対するそれぞれの圧力センサの出力値を用い、前記登録された圧力センサの複数の出力値のいずれかが前記圧力センサより読み込まれた場合は、その出力値に対応する前記登録された印加圧力値を圧力検出値とし、前記登録された圧力センサの複数の出力値のいずれにも該当しない出力値が前記圧力センサより読み込まれた場合は、前記登録された複数の出力値とそれに対応する印加圧力値を用いて前記読み込まれた圧力センサの出力値に対する圧力検出値を補間演算により求めるようにしたため、コンピュータに予め登録されるデータ数が離散的であっても、精度の高い圧力検出を行うことができるという効果を奏する。 【0047】また、この発明において、前記コンピュータは、その内部に予め登録されている前記圧力センサの出力曲線に近似する折れ線近似式を用いて、前記燃料タンク内の圧力検出値を演算するようにしたため、コンピュータに予め登録されるデータ数が離散的であっても、精度の高い圧力検出を行うことができるという効果を奏する。 【0048】また、この発明において、前記コンピュータは、その内部に予め登録されている前記データとして、前記圧力センサの複数の出力値およびその出力値に対する補正量を用い、前記登録された圧力センサの複数の出力値のいずれかが前記圧力センサより読み込まれた場合は、その出力値とその出力値に対応する前記登録された補正量から圧力検出値を演算し、前記登録された圧力センサの複数の出力値のいずれにも該当しない出力値が圧力センサより読み込まれた場合は、前記登録された複数の出力値とそれに対応する補正量を用いて前記読み込まれた圧力センサの出力値に対する補正量を補間演算により求めて圧力検出値を演算するようにしたため、コンピュータに予め登録されるデータ数が離散的であっても、精度の高い圧力検出を行うことができるという効果を奏する。 【0049】さらに、この発明において、前記圧力センサは、表面および裏面がそれぞれ大気側および前記燃料タンク側に臨む受圧面を有するダイヤフラムと、前記ダイヤフラムの受圧面に形成され、前記受圧面の歪みを検出するゲージ抵抗とを備えて構成したため、ダイヤフラムの受圧面の広さと厚さを変更することで感度の高い圧力センサを容易に得ることができ、上記効果をより奏することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006013 【氏名又は名称】三菱電機株式会社 【識別番号】591007011 【氏名又は名称】ハネウエル・インコーポレーテッド
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| 【出願日】 |
平成11年10月18日(1999.10.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100057874 【弁理士】 【氏名又は名称】曾我 道照 (外6名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−115905(P2001−115905A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月27日(2001.4.27) |
| 【出願番号】 |
特願平11−295569 |
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