| 【発明の名称】 |
EGR弁装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】赤尾 好之
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| 【要約】 |
【課題】弁体を複数微小開度に順次切り換えた際に、EGRガス流量を複数の微小流量に順次安定して切り換え保持できるEGR弁装置を提供する。
【解決手段】弁軸12の一端の弁開度制御用ダイヤフラム22の作動により弁軸の他端の弁体13が排気ガス還流路4の断面積を増減調整するEGR弁装置5であって、弁軸12とその近傍の可動ストッパ44に対向配置され、第1リフト用ダイヤフラム52の駆動により移動する軸対向ストッパ50を有し、可動ストッパ44に当接した軸対向ストッパ50が弁軸12を第1リフト位置P1に位置決めする第1ストッパ装置17と、第2リフト規制位置A2に配備された固定ストッパ46と、可動ストッパ44を駆動する第2リフト用ダイヤフラム37とを有し,軸対向ストッパ50が弁軸12を第1リフト位置よりも小リフトの第2リフト位置P2に位置決めする第2ストッパ装置16とを備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】弁軸の一端側に取り付けた負圧感応式の弁開度制御用ダイヤフラムの作動により弁軸の他端の弁体が内燃機関の排気ガス還流路断面積を増減調整するEGR弁装置において、上記弁軸の一端とその近傍の設定第1リフト規制位置に配備した可動ストッパとに対向配置され、負圧感応式の第1リフト用ダイヤフラムの駆動により弁リフト方向に移動する軸対向ストッパを有し、上記第1リフト用ダイヤフラムの駆動により上記可動ストッパに当接した上記軸対向ストッパが上記弁軸を第1リフト位置に位置決めする第1ストッパ装置と、上記第1リフト規制位置より弁リフト減少方向の第2リフト規制位置に配備された固定ストッパと、同固定ストッパに向けて上記可動ストッパを駆動する負圧感応式の第2リフト用ダイヤフラムとを有し、上記第2リフト用ダイヤフラムの駆動により可動ストッパが固定ストッパに当接した際に連動した上記軸対向ストッパが上記弁軸を上記第1リフト位置よりも小リフトの第2リフト位置に位置決めする第2ストッパ装置とを具備したことを特徴とするEGR弁装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排気路の排ガスを吸気路側に還流する排気ガス再循環装置に用いられるEGR弁装置に関する。 【0002】 【従来の技術】エンジンの排気ガス中の有害成分であるNOXを低減するために、排気ガスの一部を吸気側に還流する排気ガス再循環装置が知られている。たとえば、図3に示す排気ガス再循環装置は、エンジン100の運転状態に応じた排気ガスの還流量を調整すべくダイヤフラム式アクチュエータで駆動するEGR弁装置をエンジン排気路110と吸気路120を結ぶ排気ガス還流路(以下、単にEGR通路と記す)130内に備える。 【0003】EGR弁装置は内部に再循環排気ガス(以下、単にEGRガスと記す)が流れる弁ハウジング140を備え、同弁ハウジング140はEGR通路130の排気ガス入口と排気ガス出口との中間部分に弁座150を設けている。弁ハウジング140には摺動案内部材を介して弁軸160が摺動自在に支持され、同弁軸160の下端には弁座150と協働して弁開口面積を増減調整する弁体170が装着される。弁軸160の弁ハウジング140の外部に突出した上端部分に負圧応動式の弁アクチュエータ180が配設され、同弁アクチュエー夕180は弁ハウジング140上に締め付け結合されたブラケット190に支持されている。弁アクチュエータ180はプレス成形された上下ケーシング200、210と、両ケーシングの外周フランジ部にその外周縁部を挟持された大径の第1ダイヤフラム220と、弁軸160が挿通される下ケーシングの開口部にその外周縁都を固着された第2ダイヤフラム230とを備える。これら両ダイヤフラムは夫々ラバーによって作られ、各内周縁部は弁軸160上の各対向部位にシール性を保持した状態で固定される。 【0004】第1ダイヤフラム220の下側面に接合された押え板240と下ケーシング210の底壁との間にリターンスブリング250が縮設され、これによって第1ダイヤフラム220は、常時、上向き即ち弁体170が閉じる方向に弾性的に付勢されている。また、第1及び第2ダイヤフラム220、230と下ケーシング210とによって負圧室260が形成され、同負圧室には負圧導入管270が接続されている。なお、上ケーシング200には大気開放口280が設けられ、第lダイヤフラムの上側面には大気圧が作用している。 【0005】このようなEGR弁装置において、弁体170及び弁軸160側にはリ夕一ンスプリング250の上向きの閉弁力psと、負圧室の第1ダイヤフラム220が受ける太気圧とエンジン100の運転状態に応じた制御負圧との差圧に応じた下向きの開弁力pcが基本的に加わり、しかも、弁体170には排気路側圧力と吸気路側圧力との差圧による上向きの排気差圧力pgが加わる。このため、弁体170はこれら各作用力が実質的に平衡する、すなわち、pc(=ps+pg)となる位置まで弁軸160が下動し、弁体170が弁座150から離れてEGR通路130が開かれる。これにより、一部の排気ガスが弁ハウジング140内の排気ガス通路を通り、吸気通路に還流され、周知NOx低減効果が得られる。この場合、EGRガスの流量はEGR弁の開度及び排気ガス圧力と吸気圧力との圧力差に略依存する。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、弁体170の開度が比較的小さくなるとEGR通路130でのしぼり作用が大きく働き、排気ガス圧力と吸気圧力との圧力差が大きくなり、弁体170に大きな排気差圧力pgが作用する。ここで排気圧力はエンジン100駆動時に大きく脈動し、排気差圧力pgが大きく変動し、微小リフトの弁体170がその弁開度を振動的に変化してハンチングを起しやすく、EGRガスの流量が不安定化し、所期のNOx低減効果が得られず問題となっている。特に、エンジンの各運転域で要求されるEGRガス流量は、たとえば図4に示すように、中速中負荷域E1側より高速高負荷域E2側に運転域が順次移動する状況下では、要求されるEGRガス流量qが順次低減し、q1>qa>qb>q2(=0)に低減されるようなEGRガス流量制御が要求される。ところが、従来のEGR弁装置では弁体170を微小リフト域で安定して保持できず、EGRガスの流量が不安定化し、実質的にこのような中高負荷域域での微小リフトでの使用が困難となり、供給流量qをゼロまで順次低減できず、NOxやスモーク発生を抑える上で問題と成っている。 【0007】なお、負圧駆動のダイヤフラム式アクチュエータでEGR弁の開度を調整するのに代えて、ステッパモータで弁開度を調整することも可能であるが、この場合、負荷荷重が大きくなると脱調を起こしやすいという問題があり、また、DCサーボモータで弁開度を調整することも可能であるが、この場合、ポジションセンサ等を必要とし、コスト増を招き易いという問題がある。 【0008】上述の課題に基づき、請求項1の発明は、ダイヤフラム式アクチュエータで駆動するEGR弁装置であって、弁体を複数微小開度に順次切り換えた際に、EGRガス流量を複数の微小流量に順次安定して切り換え保持できるEGR弁装置を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するために、請求項1の発明では、弁軸の一端側に取り付けた負圧感応式の弁開度制御用ダイヤフラムの作動により弁軸の他端の弁体が内燃機関の排気ガス還流路断面積を増減調整するEGR弁装置において、上記弁軸の一端とその近傍の設定第1リフト規制位置に配備した可動ストッパとに対向配置され、負圧感応式の第1リフト用ダイヤフラムの駆動により弁リフト方向に移動する軸対向ストッパを有し、上記第1リフト用ダイヤフラムの駆動により上記可動ストッパに当接した上記軸対向ストッパが上記弁軸を第1リフト位置に位置決めする第1ストッパ装置と、上記第1リフト規制位置より弁リフト減少方向の第2リフト規制位置に配備された固定ストッパと、同固定ストッパに向けて上記可動ストッパを駆動する負圧感応式の第2リフト用ダイヤフラムとを有し、上記第2リフト用ダイヤフラムの駆動により可動ストッパが固定ストッパに当接した際に連動した上記軸対向ストッパが上記弁軸を上記第1リフト位置よりも小リフトの第2リフト位置に位置決めする第2ストッパ装置とを具備したことを特徴としている。 【0010】このように、第1ストッパ装置内の軸対向ストッパが第1リフト規制位置に配備した可動ストッパに当接することで、弁軸側を第1リフト位置に位置決めし、第2ストッパ装置内の第2リフト用ダイヤフラムにより可動ストッパを第2リフト規制位置に切り換えることで、弁軸側を第1リフト位置よりも小リフトの第2リフト位置に位置決めできる。このため、第1リフト位置及び第2リフト位置が微小リフト位置であっても、各位置で弁軸が軸対向ストッパを介し可動ストッパ軸及び固定ストッパによりそれぞれ位置決めされ、弁軸側の振動的な変位を確実に抑止でき、エンジンの運転状態に応じた複数段での微少な弁開度をそれぞれ安定して確保でき、EGRガス流量を複数の微小流量に順次安定して切り換え保持できる。 【0011】 【発明の実施の形態】図1には本発明の適用されたEGR弁装置が採用された内燃機関の排気ガス再循環装置が示される。この排気ガス再循環装置はエンジン1の排気路2と吸気路3を結ぶ排気ガス還流路(以下、単にEGR通路と記す)4を備え、EGR通路4の途中にEGR弁装置5を備える。EGR弁装置5は内部にEGR通路4の一部を設けた弁ハウジング6を備える。EGR通路4の排気ガス入口7と排気ガス出口8との中間部分に弁座9配設され、また弁ハウジング6上に装着された摺動案内部材11に弁軸12が摺動自在に挿通されている。弁軸12の下端部に弁座9と協働して弁開口面積を制御する円板状の弁部材13が一体的に装着されている。 【0012】弁ハウジング6上にU字状又はカップ状をなす支持部材14が固着され、同支持部材14には、弁アクチュエータ15とその上側の第2ストッパ装置16とその上側の第1ストッパ装置17とが互いに重なり合って支持されている。なお、弁ハウジング6とこれに摺動自在に支持された弁軸12及び弁座9と、弁軸12の上端部に連結されている弁アクチュエータ15とがEGR弁構成部18を成している。 【0013】弁アクチュエータ15は弁軸12が嵌挿される穴19を有するカップ状の下方ケーシング20と、同下方ケーシング20の上端フランジ部に自身の外周フランジ部を重ねて装架された中央穴23’を有する厚板ケーシング21と、下方ケーシング20及び厚板ケーシング21の外周フランジ部によってその外周縁を挟持されたラバー製の弁開度制御用ダイヤフラム22と、これら外周縁部及び後述の第2ストッパ装置16側の部材を含めこれらを一体的に締め付け結合する締め付けベルト23と、下方ケーシング20の下端周縁部201とリング部材24により挟持され、互いに固着された下部シール用ダイヤフラム25とを備えている。 【0014】下部シール用ダイヤフラム25は、その中央部分を上下のホルダ26及び27に挟持され、また比較的大きな受圧面積を有する弁開度制御用ダイヤフラム22は、その中央部分を上下の押え板28及び29を介してホルダ26及び締付ナット30により弁軸12の上端部分に固着されている。弁開度制御用ダイヤフラム22と下方ケーシング20と下部シール用ダイヤフラム25とによって、負圧室31が限界され、これにより弁開度制御用ダイヤフラム22が負圧感応式のダイヤフラムとして構成されている。なお、弁開度制御用ダイヤフラム22の上側面には厚板ケーシング21に設けた図示しない通気孔を介して常時大気圧が作用している。 【0015】負圧室31内には、下の押え板29と下方ケーシング20との間に縮設されたリターンスプリング32が収容され、また下方ケーシング20には負圧導入管33の一端が接続されている。負庄導入管33はデューティー制御弁35を介して負圧源34に接続され、デューティー制御弁35はエンジン1の運転状態に応じた制御負圧を生起すべくコントローラ36により駆動制御される。厚板ケーシング21の外周縁の上面にはラバー製の第2リフト用ダイヤフラム37と段付き筒状の上側ケーシング38及びその内側のインナーケーシング39の各外周縁が順次重ね合わされ、締め付けベルト23により一体的に締め付け結合されている。第2リフト用ダイヤフラム37は下リング片40と上環状金具41に挟持された上で一体結合され、これらの中央には弁軸12の遊嵌する中央開口42が形成されている。 【0016】上環状金具41は、その上方に位置するインナーケーシング39とで第2スプリング43を挟持し、この弾性力を受けて負圧がかけられていない時に第2リフト用ダイヤフラム37の上面を厚板ケーシング21の上面に押圧している。更に、上環状金具41は中央開口42が形成されている部位より外側の環状部に環状の可動ストッパ44を一体結合している。可動ストッパ44は上側に外周突出し部e1とストッパ部e2とを形成され、外周突出し部e1とこれと対向する上環状金具41の環状ビードrとでシール用ダイヤフラム45の中央縁部を挟持している。なお、シール用ダイヤフラム45の外周縁部は環状板状の固定ストッパ46と共にインナーケーシング39と上側ケーシング38とで挟持される。これにより、インナーケーシング39と第2リフト用ダイヤフラム37とシール用ダイヤフラム45と上環状金具41とによって、負圧室47が限界され、これにより第2リフト用ダイヤフラム37が負圧感応式のダイヤフラムとして構成されている。 【0017】インナーケーシング39及びアウターケーシング38には負圧導入管48の一端が接続されている。同負庄導入管48は開閉電磁弁49を介し負圧源34に接続され、開閉電磁弁49はコントローラ36により駆動制御される。ここで、可動ストッパ44は第2スプリング43により上環状金具41を介し厚板ケーシング21に当接する際にストッパ部e2を第1リフト規制位置A1に保持し、後述の軸対向ストッパ50と共に弁軸12を第1リフト位置P1に位置決め(位置規制)し、ストッパ部e2を固定ストッパ46に当接した際に、図2に示すように第1リフト規制位置A1より第1ストッパ装置17側の第2リフト規制位置A2に切り換え移動し,弁軸12を第2リフト位置P2に位置決めする。 【0018】上方ケーシング38及び固定ストッパ46上に第1ストッパ装置17が配設されている。第1ストッパ装置17は、上方ケーシング38の内壁に重なるインナーケーシング51を備える。インナーケーシング51の上端屈曲縁はその上向き面に第1リフト用ダイヤフラム52の外周縁とその上に帽着された上蓋53の外周縁とを順位重ね、その上でこれらを結合すべく挟圧固定するように上方ケーシング38が屈曲処理されている。第1リフト用ダイヤフラム52の中央部は後述の軸対向ストッパ50の突出しねじ部fとナット55により上下押え板53’、54に挟持された状態でねじ止めされている。インナーケーシング51の下端屈曲縁は固定ストッパ46との間にシール用ダイヤフラム57の外周縁を挟持し、一体結合している。このシール用ダイヤフラム57の中央部は弁軸12の上端部と対向配備される軸対向ストッパ50を貫通結合する。軸対向ストッパ50は弁軸12の上端部と接離する主部上側において径方向に拡大した係止部としての傘部gが突設されている。なお、傘部gと筒部材56の下端部とでシール用ダイヤフラム57の中央部を挟持し、互いが結合されている。 【0019】第1リフト用ダイヤフラム52とシール用ダイヤフラム57とインナーケーシング51とによって、負圧室58が限界され、これにより第1リフト用ダイヤフラム52が負圧感応式のダイヤフラムとして構成されている。なお、上蓋53には図示しない通気孔が形成され、ここを介して第1リフト用ダイヤフラム52に常時大気圧が作用している。負圧室58内には、下押え板54とインナーケーシング51の下端部との間に縮設されたリターンスプリング59が収容され、上蓋53のストッパ62により上方限界位置が決められる。また上方ケーシング38及びインナーケーシング51には負圧導入管60の一端が接続されている。負庄導入管60は開閉電磁弁61を介し負圧源34に接続され、開閉電磁弁61はコントローラ36により駆動制御される。 【0020】ここで、第1リフト用ダイヤフラム52は負圧室58が負圧供給されて駆動した際に、軸対向ストッパ50を弁リフト方向Oである下方移動させ、第1リフト規制位置A1の可動ストッパ44に当接して位置保持され、この際、弁軸12側を第1リフト位置P1に位置決めできる。このような構成において、図1はエンジン1が停止し、又はエンジンがEGRを行なわない運転状態の弁軸12を介して弁体13がリターンスプリング32の付勢力により弁座9に当接され、弁体13が零即ち全閉位置P0に位置する状態を示している。この間、第1ストッパ装置17と第2ストッパ装置16の各負圧室47、58は共に負圧供給がなく、軸対向ストッパ50は図1の実線で示す非作動状態に保持される。 【0021】次に、図4のEGRガス流量の設定用マップに示されたように、中速中負荷域E1側での運転時には多量のEGRガス流量q1が要求され、この場合、エンジンコントローラ36は負圧室31に供給される制御負圧を運転域に応じたEGRガス流量が得られる開度に弁体13を調整すべくデューティー制御弁35をデューティー駆動する。これにより負圧室31の制御負圧が調整され、これに応じ弁開度制御用ダイヤフラム22が一層下方に変位して弁軸12及び弁体13を弁リフト方向O側である下方に移動させる。このため、エンジン1の吸気路3に運転状態に応じた所定量の排気還流がなされ、排気ガス中のNOxの低減を図ることができる。 【0022】次に、エンジンの運転状態が変化し、図4に示すように、中速中負荷域E1側より高速高負荷域E2側に向け運転域が移動し、たとえばEGRガスの供給流量がqaの運転域に移行した場合、コントローラ36は、制御負圧を運転域に応じ設定し、その制御負圧を得るようデューティー制御弁35をデューティー駆動し、その制御負圧で弁開度制御用ダイヤフラム22を駆動し、弁体13を微小開度域に調整する。更に、コントローラ36は、第1電磁弁61をオンさせ、第1ストッパ装置17の負圧室58に負圧供給し、第1リフト用ダイヤフラム52を駆動し軸対向ストッパ50を図1に示したすき間t1相当降下させ、第1リフト規制位置A1の可動ストッパ44に当接する(図2(a)参照)。これにより、排圧変動によって閉じ側に移動しようとする弁軸12が軸対向ストッパ50に当接し、可動ストッパ44により規制された比較的微小の第1リフト位置P1に安定して保持されることとなる。このため、エンジン1の吸気路3に運転状態に応じた所定流量の排気還流がなされ、排気ガス中のNOx及びスモークの低減を図ることができる。 【0023】更に、エンジンの運転状態が変化し、図4に示す中速中負荷域E1側より高速高負荷域E2側に向け、たとえばEGRガスの供給流量がqaよりqbの運転域に移行した場合、コントローラ36は、第1電磁弁61と共に第2電磁弁49をもオンさせ、第1ストッパ装置17と第2ストッパ装置16の両負圧室58、47に負圧供給し、第1、第2リフト用ダイヤフラム52、37を駆動する。この際、第1リフト用ダイヤフラム52より負圧受け面積が大きな第2リフト用ダイヤフラム37の上向き操作力で可動ストッパ44が第1リフト規制位置A1より上昇作動し、そのストッパ部e2が固定ストッパ46に当接し、第2リフト規制位置A2に保持される。この可動ストッパ44の上昇作動に連動し、軸対向ストッパ50及び弁軸12も弁リフト減少方向Cに作動し、図2(a)等に示したすき間t2相当上昇し,弁軸12及び弁体13が図2(b)に示すように、第1リフト位置P1より小リフトの第2リフト位置P2に安定して保持されることとなる。このため、エンジン1の吸気路3に運転状態に応じた供給流量のEGRガスが排気還流され、排気ガス中のNOxの低減を確実に図ることができ、且つ、所期のEGRガスの量より多量のEGRガスが還流されることが防止され、スモークの増大を防ぐことができる。 【0024】なお、この後,エンジン運転域が高速高負荷域E2に移行すると,コントローラ36は、第1電磁弁61と第2電磁弁49及びデューティー制御弁35を全てオフし、軸対向ストッパ50及び弁体13側を弁リフト減少方向Cに移動し、図1に実線で示す全閉位置P0に戻し、EGRガス流量をゼロに保持する。従って、弁体13が微小開度域で第1第2リフト位置P1,P2に2段階に移動しリフト量が減少変位する際、各リフト位置で弁体13が振動的に変位して微小のEGRガス流量が不安定になることがなく、エンジンの全ての運転域で所要のEGRガス流量を確保することができ、確実にNOx低減を図れ、EGR量増大に起因したスモークの発生を抑えることができる。更に、弁体13が複数の各微小開度域で振動的変位を防止されているので、従来装置のような振動に基づく早期破損を効果的に防止し、弁アクチュエ一夕15、ひいてはEGR弁装置5の耐久性及び信頼性を確保し得る利点がある。 【0025】本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲において上記実施形態に種々の変更、修正を加え実施することができる。例えば、弁体が弁座の上流側に配置された構成に限らず、弁体が弁座の下流側に配置され、弁体の開度が小さいときに、その上流側と下流側との間に大きな差圧が発生して弁体の開度が振動的に変化する場合にも適用することができる。また、上述のコントローラ36は弁体13を第1リフト位置P1に位置決めする場合において、ダイヤフラム22と、ダイヤフラム52とを駆動させているが、ダイヤフラム52のみを駆動させて第1リフト量を規制するように制御してもよい。 【0026】 【発明の効果】以上のように、請求項1の発明は、第1及び第2ストッパ装置を切り換え駆動することで弁体側を第1リフト位置及びこれよりも小リフトの第2リフト位置に順次位置決めできるため、第1リフト位置及び第2リフト位置が微小リフト位置であっても、各位置で弁軸が軸対向ストッパを介し可動ストッパ軸及び固定ストッパによりそれぞれ位置決めされ、弁軸側の振動的な変位を確実に抑止でき、エンジンの運転状態に応じた複数段での微少な弁開度をそれぞれ安定して確保でき、EGRガス流量を複数の微小流量に順次安定して切り換え保持できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006286 【氏名又は名称】三菱自動車工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年10月14日(1999.10.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067873 【弁理士】 【氏名又は名称】樺山 亨 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−115902(P2001−115902A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月27日(2001.4.27) |
| 【出願番号】 |
特願平11−292457 |
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