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【発明の名称】 単シリンダ高圧ポンプ
【発明者】 【氏名】カール グメリン

【要約】 【課題】単シリンダ高圧ポンプの耐用寿命を長くする。

【解決手段】内燃機関のコモンレール噴射システム内に高圧供給するための単シリンダ高圧ポンプである。ポンプケーシング(1)内に受容されているポンプエレメントがポンプピストン(5)を含んでいる。このポンプピストンはポンプシリンダ(4)内で圧縮ばね(7)のプレストレス力に抗して往復に可動に受容されていて、カム(8)によって駆動され、高圧で負荷された燃料をレール内に搬送する。ポンプピストン(5)の、カム駆動装置(8)に向いた端部(6)において球(20)がルーズに案内されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内燃機関のコモンレール噴射システム内に高圧供給するための単シリンダ高圧ポンプであって、ポンプケーシング(1)内に受容されているポンプエレメントがポンプピストン(5)を含み、このポンプピストンはポンプシリンダ(4)内で圧縮ばね(7)のプレストレス力に抗して往復に可動に受容されていて、カム(8)によって駆動され、高圧で負荷された燃料をレール内に搬送する形式のものにおいて、ポンプピストン(5)の、カム駆動装置(8)に向いた端部(6)において球(20)がルーズに案内されていることを特徴とする、単シリンダ高圧ポンプ。
【請求項2】 球(20)が受け皿(21)の内部で案内されており、この受け皿は、ポンプピストン(5)の、、カム駆動装置(8)に向いた端部(6)において、ポンプケーシング(1)内で往復に可動に受容されていて、カム駆動装置(8)に向いた底部(22)を有していることを特徴とする、請求項1記載の単シリンダ高圧ポンプ。
【請求項3】 受け皿(21)が円形シリンダ(19)の形状を有しており、受け皿の底部(22)に球(20)のための凹所(23)が形成されていることを特徴とする、請求項2記載の単シリンダ高圧ポンプ。
【請求項4】 円形シリンダ(19)の底部(22)に向いた側の円周面に複数の開口(24,25)が一様に分配されて配置されていることを特徴とする、請求項3記載の単シリンダ高圧ポンプ。
【請求項5】 球(20)の硬度及び直径が運転中に生ずるヘルツのストレスに適合せしめられていることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の単シリンダ高圧ポンプ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のコモンレール噴射システム内に高圧供給するための単シリンダ高圧ポンプであって、ポンプケーシング内に受容されているポンプエレメントがポンプピストンを含み、このポンプピストンはポンプシリンダ内で圧縮ばねのプレストレス力に抗して往復に可動に受容されていて、カムによって駆動され、高圧で負荷された燃料をレール内に搬送する形式のものに関する。
【0002】
【従来の技術】このような単シリンダ高圧ポンプにおいては、運転中、カムによってポンプピストンの縦軸線に対して横方向の側方力が生じる。この側方力はポンプシリンダ内でのポンプピストンの揺動及び傾斜をもたらすことがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、最初に述べた形式の単シリンダ高圧ポンプの耐用寿命を長くすることである。特にポンプシリンダ内でのポンプピストンの揺動及び傾斜が回避されるようにする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この課題は、内燃機関のコモンレール噴射システム内に高圧供給するための単シリンダ高圧ポンプであって、ポンプケーシング内に受容されているポンプエレメントがポンプピストンを含み、このポンプピストンはポンプシリンダ内で圧縮ばねのプレストレス力に抗して往復に可動に受容されていて、カムによって駆動され、高圧で負荷された燃料をレール内に搬送する形式のものにおいて、ポンプピストンの、カム駆動装置に向いた端部において球がルーズに案内されているようにすることによって解決される。ポンプケーシング内で案内されている受け皿によって、運転中に生ずるポンプピストンの揺動力は部分的に減少させることはできる。しかしながら本発明の範囲内で実施した実験では、受け皿案内の使用によって達成可能な成果はなお改善し得ることが判明した。一般にポンプシリンダ内でのポンプピストンの遊びは効率の理由から極めて小さい(3〜6μm)。これに対しポンプケーシング内での受け皿の遊びは比較的に大きい。更に、受け皿が公差の理由からポンプピストンの運動方向からわずかに異なった運動方向を有していることがある。したがって受け皿を使用するにもかかわらず、ポンプシリンダ壁に対してポンプピストンが揺動することがある。揺動力の大きさは、受け皿におけるポンプピストン足部の摩擦に比例している。本発明による球の間挿によって、公差によって惹起せしめられる受け皿底部上でのポンプピストンの滑り運動が転がり運動に変換せしめられる。これによって運転中のポンプピストンへの半径方向の力作用が著しく減少せしめられる。このことは、ポンプピストン及びポンプシリンダにおける摩擦が最小限にされるという利点をもたらす。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の特別な1実施形態の特徴とするところは、球が受け皿の内部で案内されており、この受け皿は、ポンプピストンの、カム駆動装置に向いた端部において、ポンプケーシング内で往復に可動に受容されていて、カム駆動装置に向いた底部を有している点に存している。球と受け皿との組み合わせは本発明の範囲内で特に有利であることが分かった。ポンプピストン及びポンプシリンダに生ずる周面摩滅は極めてわずかである。したがって運転中必要な圧縮エネルギはわずかであり、高圧ポンプの全効率は改善される。
【0006】本発明の別の特別な1実施形態の特徴とするところは、受け皿が円形シリンダの形状を有しており、受け皿の底部に球のための凹所が形成されている点に存している。これによって球のための簡単な案内が生ぜしめられる。また組み立て経費はこの実施形態では普通である。代替的に球の案内をポンプピストン足部に固定した保持器内で行うことも考えられる。
【0007】本発明の別の特別な1実施形態の特徴とするところは、円形シリンダの底部に向いた側の円周面に複数の開口が一様に分配されて配置されている点に存している。これらの開口は潤滑剤の通過を可能にし、したがって本発明による単シリンダ高圧ポンプの耐用寿命を更に長くすることに寄与する。
【0008】本発明の別の特別な1実施形態の特徴とするところは、球の硬度及び直径が運転中に生ずるヘルツのストレスに適合せしめられている点に存している。球材料の硬度及び球寸法は、接触箇所におけるヘルツのストレスが許容範囲内にとどまるように、定めなければならない。
【0009】
【実施例】以下においては、本発明の1実施例を示した図面によって本発明の別の利点、特徴及び細部を説明する。この場合請求項及び明細書に記載した特徴は個々に、あるいは任意の組み合わせで、本発明にとって重要である。
【0010】図1には本発明による単シリンダ高圧ポンプの1実施例が縦断面図で示されている。図示の高圧ポンプはポンプケーシング1を有し、このポンプケーシングは内燃機関のケーシング2内に固定されている。ポンプケーシング1の貫通孔3内にはポンプシリンダ4が挿入されている。ポンプシリンダ4自体内にはポンプピストン5が往復に可動に受容されている。ポンプピストン5の、図1において下方に配置されている端部6は圧縮ばね7によってカム軸のカム8にプレストレスされている。
【0011】しかしポンプピストン5の端部6は直接にカム8に接触しているのではない。ポンプピストン端部6とカム8との間において、球20が受け皿21の底部22の凹所23内で案内されている。受け皿21の底部22からシリンダ19が出ていて、このシリンダはその外周面を軸方向でしゅう動可能にポンプケーシング1内で案内されている。シリンダ19の、底部22に向いた端部には複数の開口24,25が形成されている。これらの開口24,25は潤滑剤を通すために役立つ。
【0012】受け皿21を球20とともにカム8に接触させておくために、ポンプピストン5の端部6が球20に押し付けられる。この目的のために圧縮ばね7が2つのばね受け9と10との間に設けられている。ばね受け9はポンプシリンダ4に支えられている。ばね受け10はポンプピストン5に支えられている。
【0013】ポンプピストン5の、カム駆動装置8とは逆の側の端面11はシリンダ室12を仕切っている。このシリンダ室12は入口弁14を介して燃料を供給される。ポンプピストン5によって、シリンダ室12内に存在している燃料が高圧で負荷される。高圧で負荷された燃料は出口弁15を介して図示していないレールに達する。磁石制御弁16を介して、レール圧力が充分である場合に、シリンダ室12から燃料を排出することができる。
【0014】運転中、カム8に対してプレストレスされているポンプピストン5がポンプシリンダ4内で往復に動かされる。球20によって、側方力がポンプピストン5に伝達されることが阻止される。球20によって、ポンプピストン5の機能のために必要な縦方向力だけがポンプピストン5に伝達されることが、達成される。
【出願人】 【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG
【出願日】 平成12年8月8日(2000.8.8)
【代理人】 【識別番号】100061815
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 敏雄 (外4名)
【公開番号】 特開2001−65427(P2001−65427A)
【公開日】 平成13年3月16日(2001.3.16)
【出願番号】 特願2000−240202(P2000−240202)