| 【発明の名称】 |
燃料噴射装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】葛山 裕史
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| 【要約】 |
【課題】単一の電磁ソレノイドを用いて所望の噴射量プロフィールを的確に得られる燃料噴射装置を提供する。
【解決手段】噴射用バルブ20を付勢する噴射用ばね21のばね力は、増圧用バルブ25を付勢する増圧用ばね26のばね力よりも大きくしてある。電磁ソレノイド16の消磁状態では、増圧手段32の加圧室281は作動流体供給部37に連通しており、圧力制御手段44の制御圧室301と放圧部39との連通が遮断されている。電磁ソレノイド16の弱励磁状態では、加圧室281は作動流体供給部37に連通しており、制御圧室301は放圧部39に連通している。電磁ソレノイド16の強励磁状態では、加圧室281は放圧部39に連通しており、制御圧室301は放圧部39に連通している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】燃料を噴射させる噴射位置と燃料を噴射させない非噴射位置とに切り換え配置される噴射弁と、前記噴射弁に作動流体の圧力を作用させるための制御圧室を有し、前記噴射弁に対する前記制御圧室内の作動流体の圧力を制御して前記噴射弁を切り換え制御する噴射用圧力制御手段と、燃料を加圧するための加圧室及び燃料増圧用の増圧室を有し、前記作動流体の圧力を前記加圧室に導入して前記増圧室内の燃料の圧力を増圧する増圧手段と、単一の電磁ソレノイドと、前記単一の電磁ソレノイドの第1の励消磁状態の切り換えによって、前記噴射用圧力制御手段の制御圧室を放圧部に連通した燃料噴射可能な放圧状態と、放圧部に連通しない燃料噴射不能な非放圧状態とに切り換えられる噴射用切り換え手段と、前記噴射用切り換え手段とは独立に、前記単一の電磁ソレノイドの第2の励消磁状態の切り換えによって、前記増圧手段の加圧室を作動流体供給部に連通して前記増圧手段を増圧状態とする加圧状態と、前記増圧手段の加圧室を放圧部に連通して前記増圧手段を非増圧状態とする非加圧状態とに切り換えられる増圧用切り換え手段とを備え、前記噴射用切り換え手段を放圧状態にして前記噴射用圧力制御手段を燃料噴射可能な制御状態とし、前記噴射用切り換え手段を非放圧状態にして前記噴射用圧力制御手段を燃料噴射不能な制御状態とし、前記増圧用切り換え手段を加圧状態にして前記増圧手段を増圧状態とし、前記増圧用切り換え手段を非加圧状態にして前記増圧手段を非増圧状態とする燃料噴射装置。 【請求項2】前記電磁ソレノイドの第1の励消磁状態の切り換えは、消磁状態と弱励磁状態との切り換えであり、前記電磁ソレノイドの第2の励消磁状態の切り換えは、弱励磁状態と強励磁状態との切り換えであり、前記噴射用切り換え手段は、前記電磁ソレノイドの消磁状態では非放圧状態にあり、前記噴射用切り換え手段は、前記電磁ソレノイドの弱励磁状態及び強励磁状態では放圧状態にあり、前記増圧用切り換え手段は、前記電磁ソレノイドの消磁状態及び弱励磁状態では加圧状態にあり、前記増圧用切り換え手段は、前記電磁ソレノイドの強励磁状態では非加圧状態にある請求項1に記載の燃料噴射装置。 【請求項3】前記噴射用切り換え手段は、前記電磁ソレノイドの励消磁の切り換えによって、前記圧力制御手段の制御圧室に通じる作動流体の制御通路を放圧部に連通する放圧位置と放圧部に連通しない非放圧位置とに切り換えられる噴射用バルブと、前記非放圧位置へ前記噴射用バルブを付勢する噴射用ばねとを備え、前記増圧用切り換え手段は、前記電磁ソレノイドの励消磁の切り換えによって、前記増圧手段の加圧室に通じる作動流体の加圧通路を作動流体供給部に連通する加圧位置と放圧部に連通する非加圧位置とに切り換えられる増圧用バルブと、前記加圧位置へ前記増圧用バルブを付勢する増圧用ばねとを備え、前記噴射用ばねのばね力は前記増圧用ばねのばね力よりも小さくしてある請求項2に記載の燃料噴射装置。 【請求項4】前記電磁ソレノイドの第1の励消磁状態の切り換えは、弱励磁状態と強励磁状態との切り換えであり、前記電磁ソレノイドの第2の励消磁状態の切り換えは、消磁状態と弱励磁状態との切り換えであり、前記噴射用切り換え手段は、前記電磁ソレノイドの消磁状態及び弱励磁状態では非放圧状態にあり、前記噴射用切り換え手段は、前記電磁ソレノイドの強励磁状態では放圧状態にあり、前記増圧用切り換え手段は、前記電磁ソレノイドの消磁状態では非加圧状態にあり、前記増圧用切り換え手段は、前記電磁ソレノイドの弱励磁状態及び強励磁状態では加圧状態にある請求項1に記載の燃料噴射装置。 【請求項5】前記噴射用切り換え手段は、前記電磁ソレノイドの励消磁の切り換えによって、前記圧力制御手段の制御圧室に通じる作動流体の制御通路を放圧部に連通する放圧位置と放圧部に連通しない非放圧位置とに切り換えられる噴射用バルブと、前記非放圧位置へ前記噴射用バルブを付勢する噴射用ばねとを備え、前記増圧用切り換え手段は、前記電磁ソレノイドの励消磁の切り換えによって、前記増圧手段の加圧室に通じる作動流体の加圧通路を作動流体供給部に連通する加圧位置と放圧部に連通する非加圧位置とに切り換えられる増圧用バルブと、前記非加圧位置へ前記増圧用バルブを付勢する増圧用ばねとを備え、前記噴射用ばねのばね力は前記増圧用ばねのばね力よりも大きくしてある請求項4に記載の燃料噴射装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、燃料噴射装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】燃料の高圧噴射を容易に行なうために装置内で増圧を行わせる燃料噴射装置は、例えば特開平10−103185号公報、特開平10−110658号公報に開示されている。 【0003】特開平10−103185号公報の従来装置では、増圧用の電磁ソレノイドの励磁状態では作動流体が増圧用ピストンを押し、増圧室内の燃料が増圧用ピストンの押圧作用によって増圧される。燃料噴射用の電磁ソレノイドの消磁状態では、ニードル弁を押さえ付けるピストンが圧力室に流入した燃料の圧力を受けており、ニードル弁は燃料を噴射しない位置に押さえ付け配置されている。燃料噴射用の電磁ソレノイドの励磁状態では、前記圧力室から燃料が流出し、ニードル弁は燃料を噴射する位置に配置される。 【0004】このような一対の電磁ソレノイドを使用する燃料噴射装置は、コスト高となる上に装置が大きくなるという欠点を持つ。特開平10−110658号公報の従来装置では、作動流体入口が作動流体キャビティに対して開く第1位置と、作動流体入口が作動流体キャビティに対して閉じる第2位置との間を動く第1バルブ部材が、単一の電磁ソレノイドの作用のもとに前記2位置の間で切り換え配置されるようになっている。又、ニードル制御チャンバーが高圧流体源に対して開かれるオフ位置と、ニードル制御チャンバーが低圧流体流路に対して開かれるオン位置との間を動く第2バルブ部材が、前記電磁ソレノイドの作用のもとに前記2位置の間で切り換え配置されるようになっている。この従来装置では、前記単一の電磁ソレノイドへの電流を高い引き込み電流と中程度の保持電流とに切り換え制御して噴射量プロフィールを変えることができる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】単一の電磁ソレノイドを用いる特開平10−110658号公報の従来装置では、特開平10−103185号公報の従来装置における問題は生じない。しかし、第2バルブ部材は電磁ソレノイドの直接の作用のもとに動くが、第1バルブ部材は第2バルブ部材の動きに伴う圧力バランスの変動に応じて動く。第2バルブ部材の動作に応じて第1バルブ部材を動作させる構成は複雑であって作動の確実性に欠け、所望の噴射量プロフィールを得ることは難しい。 【0006】本発明は、単一の電磁ソレノイドを用いて所望の噴射量プロフィールを的確に得られる燃料噴射装置を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】そのために請求項1の発明では、燃料を噴射させる噴射位置と燃料を噴射させない非噴射位置とに切り換え配置される噴射弁と、前記噴射弁に作動流体の圧力を作用させるための制御圧室を有し、前記噴射弁に対する前記制御圧室内の作動流体の圧力を制御して前記噴射弁を切り換え制御する噴射用圧力制御手段と、燃料を加圧するための加圧室及び燃料増圧用の増圧室を有し、前記作動流体の圧力を前記加圧室に導入して前記増圧室内の燃料の圧力を増圧する増圧手段と、単一の電磁ソレノイドと、前記電磁ソレノイドの励消磁作用によって、前記噴射用圧力制御手段の制御圧室を放圧部に連通した燃料噴射可能な放圧状態と、放圧部に連通しない燃料噴射不能な非放圧状態とに切り換えられる噴射用切り換え手段と、前記噴射用切り換え手段とは独立に、前記電磁ソレノイドの励消磁作用によって前記増圧手段の加圧室を作動流体供給部に連通する加圧状態と放圧部に連通する非加圧状態とに切り換えられる増圧用切り換え手段とを備えた燃料噴射装置を構成し、前記噴射用切り換え手段を放圧状態にして前記噴射用圧力制御手段を燃料噴射可能な制御状態とし、前記噴射用切り換え手段を非放圧状態にして前記噴射用圧力制御手段を燃料噴射不能な制御状態とし、前記増圧用切り換え手段を加圧状態にして前記増圧手段を増圧状態とし、前記増圧用切り換え手段を非加圧状態にして前記増圧手段を非増圧状態とするようにした。 【0008】増圧用切り換え手段を加圧状態にすると増圧手段が増圧状態となり、増圧室内の燃料が増圧される。噴射用切り換え手段を放圧状態にすると噴射用圧力制御手段が燃料噴射可能な制御状態となり、噴射弁が噴射位置に配置される。従って、増圧された燃料が噴射される。噴射用切り換え手段は電磁ソレノイドの第1の励消磁状態の切り換えによって放圧状態と非放圧状態とに切り換えられ、増圧用切り換え手段は電磁ソレノイドの第2の励消磁状態の切り換えによって加圧状態と非加圧状態とに切り換えられる。これらの切り換えは、電磁ソレノイドの励消磁状態の切り換えによって互いに独立して行われる。 【0009】請求項2の発明では、請求項1において、前記電磁ソレノイドの第1の励消磁状態の切り換えは、消磁状態と弱励磁状態との切り換えであり、前記電磁ソレノイドの第2の励消磁状態の切り換えは、弱励磁状態と強励磁状態との切り換えであり、前記噴射用切り換え手段は、前記電磁ソレノイドの消磁状態では非放圧状態にあり、前記噴射用切り換え手段は、前記電磁ソレノイドの弱励磁状態及び強励磁状態では放圧状態にあり、前記増圧用切り換え手段は、前記電磁ソレノイドの消磁状態及び弱励磁状態では加圧状態にあり、前記増圧用切り換え手段は、前記電磁ソレノイドの強励磁状態では非加圧状態にあるようにした。 【0010】電磁ソレノイドが消磁状態及び弱励磁状態にある場合には、増圧用切り換え手段は加圧状態にあり、増圧手段が増圧状態となっている。電磁ソレノイドを消磁状態と弱励磁状態との間で切り換えを行えば、噴射用切り換え手段が放圧状態と非放圧状態とに切り換えられる。従って、増圧された燃料の噴射及び噴射停止が電磁ソレノイドの消磁状態と弱励磁状態との切り換えによって切り換え制御される。 【0011】請求項3の発明では、請求項2において、前記電磁ソレノイドの励消磁の切り換えによって、前記圧力制御手段の制御圧室に通じる作動流体の制御通路を放圧部に連通する放圧位置と放圧部に連通しない非放圧位置とに切り換えられる噴射用バルブと、前記非放圧位置へ前記噴射用バルブを付勢する噴射用ばねとを備えた前記噴射用切り換え手段を構成し、前記電磁ソレノイドの励消磁の切り換えによって、前記増圧手段の加圧室に通じる作動流体の加圧通路を作動流体供給部に連通する加圧位置と放圧部に連通する非加圧位置とに切り換えられる増圧用バルブと、前記加圧位置へ前記増圧用バルブを付勢する増圧用ばねとを備えた前記増圧用切り換え手段を構成し、前記噴射用ばねのばね力は前記増圧用ばねのばね力よりも小さくした。 【0012】電磁ソレノイドが消磁状態及び弱励磁状態にある場合には、増圧用バルブは加圧位置にあり、増圧手段の加圧室に通じる作動流体の加圧通路が作動流体供給部に連通する。従って、電磁ソレノイドが消磁状態及び弱励磁状態にある場合には増圧手段が増圧状態となっている。電磁ソレノイドを消磁状態と弱励磁状態との間で切り換えを行えば、噴射用バルブが放圧位置と非放圧位置とに切り換えられ、噴射用切り換え手段が放圧状態と非放圧状態とに切り換えられる。従って、増圧された燃料の噴射及び噴射停止が電磁ソレノイドの消磁状態と弱励磁状態との切り換えによって切り換え制御される。 【0013】請求項4の発明では、請求項1において、前記電磁ソレノイドの第1の励消磁状態の切り換えは、弱励磁状態と強励磁状態との切り換えであり、前記電磁ソレノイドの第2の励消磁状態の切り換えは、消磁状態と弱励磁状態との切り換えであり、前記噴射用切り換え手段は、前記電磁ソレノイドの消磁状態及び弱励磁状態では非放圧状態にあり、前記噴射用切り換え手段は、前記電磁ソレノイドの強励磁状態では放圧状態にあり、前記増圧用切り換え手段は、前記電磁ソレノイドの消磁状態では非加圧状態にあり、前記増圧用切り換え手段は、前記電磁ソレノイドの弱励磁状態及び強励磁状態では加圧状態にあるようにした。 【0014】電磁ソレノイドが弱励磁状態及び強励磁状態にある場合には、増圧用切り換え手段は加圧状態にあり、増圧手段が増圧状態となっている。電磁ソレノイドを弱励磁状態と強励磁状態との間で切り換えを行えば、噴射用切り換え手段が放圧状態と非放圧状態とに切り換えられる。従って、増圧された燃料の噴射及び噴射停止が電磁ソレノイドの弱励磁状態と強励磁状態との切り換えによって切り換え制御される。 【0015】請求項5の発明では、請求項4において、前記電磁ソレノイドの励消磁の切り換えによって、前記圧力制御手段の制御圧室に通じる作動流体の制御通路を放圧部に連通する放圧位置と放圧部に連通しない非放圧位置とに切り換えられる噴射用バルブと、前記非放圧位置へ前記噴射用バルブを付勢する噴射用ばねとを備えた前記噴射用切り換え手段を構成し、前記電磁ソレノイドの励消磁の切り換えによって、前記増圧手段の加圧室に通じる作動流体の加圧通路を作動流体供給部に連通する加圧位置と放圧部に連通する非加圧位置とに切り換えられる増圧用バルブと、前記非加圧位置へ前記増圧用バルブを付勢する増圧用ばねとを備えた前記増圧用切り換え手段を構成し、前記噴射用ばねのばね力は前記増圧用ばねのばね力よりも大きくした。 【0016】電磁ソレノイドが弱励磁状態及び強励磁状態にある場合には、増圧用バルブは加圧位置にあり、増圧手段の加圧室に通じる作動流体の加圧通路が作動流体供給部に連通する。従って、電磁ソレノイドが弱励磁状態及び強励磁状態にある場合には増圧手段が増圧状態となっている。電磁ソレノイドを弱励磁状態と強励磁状態との間で切り換えを行えば、噴射用バルブが放圧位置と非放圧位置とに切り換えられ、噴射用切り換え手段が放圧状態と非放圧状態とに切り換えられる。従って、増圧された燃料の噴射及び噴射停止が電磁ソレノイドの弱励磁状態と強励磁状態との切り換えによって切り換え制御される【0017】 【発明の実施の形態】以下、ディーゼルエンジンに用いる燃料噴射装置に本発明を具体化した第1の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。 【0018】図1に示すように、上部ハウジング11には弁案内体12、弁孔形成体13及び放圧通路形成体14が嵌入収容されている。放圧通路形成体14の筒部内には弁収容体15及び電磁ソレノイド16が収容されている。弁収容体15の筒部内には噴射用切り換え手段17が収容されている。噴射用切り換え手段17は、電磁ソレノイド16の励磁によって吸引力を受ける噴射用被吸引体18と、噴射用被吸引体18に貫通して固定された被ガイドロッド19と、被ガイドロッド19の先端部に支持されたボール形状の噴射用バルブ20と、噴射用被吸引体18を電磁ソレノイド16から離間する方向へ付勢する噴射用ばね21とからなる。被ガイドロッド19は、弁収容体15の筒部内に嵌入固定された案内体22によってスライド可能に支持されている。噴射用ばね21は、電磁ソレノイド16の固定鉄芯161と噴射用被吸引体18との間に介在されており、噴射用バルブ20は、弁収容体15に形成された弁孔151を開閉する。噴射用ばね21のばね力は、噴射用被吸引体18及び被ガイドロッド19を介して弁孔151を閉じる方向へ噴射用バルブ20に対して作用する。 【0019】弁案内体12及び弁孔形成体13には増圧用切り換え手段23が収容されている。増圧用切り換え手段23は、電磁ソレノイド16の励磁によって吸引力を受ける増圧用被吸引体24と、増圧用被吸引体24に止着された増圧用バルブ25と、増圧用バルブ25を電磁ソレノイド16から離間する方向へ付勢する増圧用ばね26とからなる。増圧用バルブ25の上部は弁案内体12に形成されたガイド孔121にスライド可能に嵌入されている。増圧用ばね26は、電磁ソレノイド16の固定鉄芯161と増圧用被吸引体24との間に介在されており、増圧用バルブ25は、弁孔形成体13に形成された一対の弁孔131,132を開閉する。弁孔131は作動流体供給通路36を経由して作動流体供給部37に接続している。弁孔132は放圧通路38を経由して放圧部39に接続している。増圧用ばね26のばね力は、増圧用被吸引体24を介して弁孔132を閉じる方向へ増圧用バルブ25に対して作用する。増圧用ばね26のばね力は、噴射用ばね21のばね力よりも大きくしてある。 【0020】図1に示すように、下部ハウジング27には増圧手段収容体28、通路形成体29、圧力制御手段収容体30及び弁収容体31が嵌入収容されている。増圧手段収容体28内に収容された増圧手段32は、増圧ピストン33と、増圧プランジャ34と、増圧プランジャ34を増圧ピストン33に押接する復帰ばね35と、増圧手段収容体28に形成された加圧室281と、増圧手段収容体28に形成された増圧室282とからなる。増圧プランジャ34は増圧室282内にスライド可能に嵌入しており、増圧室282の容積が増圧プランジャ34の位置によって変更される。加圧室281は、加圧通路40を経由して弁孔131,132に連通している。増圧室282は燃料供給通路41を経由して燃料供給部42に連通している。燃料供給部42から供給される燃料の供給圧は数気圧程度である。燃料供給通路41上には逆止弁43が介在されている。 【0021】圧力制御手段収容体30に収容されている圧力制御手段44は、押し付けピストン45と、押し付けピストン45に止着された押し付けロッド46と、押し付けピストン45及び押し付けロッド46を弁収容体31側に付勢する押し付けばね47と、圧力制御手段収容体30に形成された制御圧室301とからなる。押し付けピストン45は制御圧室301内にスライド可能に嵌入されており、押し付けピストン45は制御圧室301内の圧力を受ける。制御圧室301は制御通路48を経由して弁孔151に連通しており、弁孔151は放圧通路49を経由して放圧部39に接続している。又、制御圧室301は分岐通路50及び燃料供給通路52を経由して増圧室282に連通しており、この分岐通路50の絞りにより、増圧された燃料が制御圧室301内に流入しにくく制御圧室301内の圧力を下げている。 【0022】弁収容体31には噴射弁51が収容されている。噴射弁51は、弁収容体31に形成された噴射口312を開閉する。噴射弁51は、大径部511と小径部512と段差部513とからなる。大径部511の端面には押し付けロッド46が押し付けばね47のばね力によって押接されている。段差部513は燃料充填室311に露出しており、段差部513には燃料充填室311内の圧力が常時作用している。段差部513に作用する圧力は、押し付けばね47のばね力に対抗する方向へ噴射弁51を付勢する。燃料充填室311は燃料供給通路52、増圧室282及び燃料供給通路41を経由して燃料供給部42に接続している。 【0023】電磁ソレノイド16はコントローラ53の励消磁制御を受ける。コントローラ53は、図示しない検出手段によって得られるエンジン作動状態、負荷等の情報に基づいて電磁ソレノイド16の励消磁を制御する。図4の曲線D1は、電磁ソレノイド16に対する電流供給タイミング、即ち励消磁タイミングの一例である。曲線E1は、曲線D1で示す電磁ソレノイド16の励消磁タイミングに対応した噴射用バルブ20の変位位置を表し、曲線F1は、曲線D1で示す電磁ソレノイド16の励消磁タイミングに対応した増圧用バルブ25の変位位置を表す。 【0024】電磁ソレノイド16が消磁状態にある場合、噴射用バルブ20は、図1に示すように噴射用ばね21のばね力によって弁孔151を閉じる非噴射位置に保持される。又、増圧用バルブ25は、図1に示すように増圧用ばね26のばね力によって弁孔131を開くと共に、弁孔132を閉じる増圧位置に保持される。増圧用バルブ25が増圧位置に配置された状態は、加圧室281と作動流体供給部37とを連通すると共に、加圧室281と放圧部39との連通を遮断した状態であり、作動流体供給部37からの作動流体の供給圧が加圧室281内で増圧ピストン33に作用している。作動流体は燃料を用いており、作動流体の供給圧は数百気圧程度である。噴射用バルブ20が非噴射位置に配置された状態は、制御圧室301と放圧部39との連通を遮断した状態であり、この遮断状態では増圧ピストン33に対する作動流体の供給圧の作用は、増圧ピストン33及び増圧プランジャ34を介して増圧室282内及び燃料供給通路41,52内の燃料を増圧する。増圧された燃料の圧力は、逆止弁43を閉位置に保持すると共に、制御圧室301内で押し付けピストン45を噴射弁51側へ付勢する。又、増圧された燃料の圧力は、噴射弁51の段差部513に作用し、段差部513に対する作用圧は噴射弁51を介して制御圧室301内の圧力に対抗する。しかし、制御圧室301内の圧力と押し付けばね47のばね力とによる付勢力が段差部513に対する作用圧の付勢力を上回り、増圧された燃料の圧力によって噴射弁51側へ付勢される押し付けピストン45は、噴射口312を閉じる非噴射位置に噴射弁51を保持する。従って、電磁ソレノイド16の消磁状態では燃料の噴射は行われない。 【0025】電磁ソレノイド16が噴射用電流値A1の電流供給によって励磁状態(以下、弱励磁状態という)にある場合、噴射用バルブ20は、図2に示すように噴射用ばね21のばね力に抗して弁孔151を開く噴射位置に保持される。又、増圧用バルブ25は、図2に示すように増圧用ばね26のばね力によって弁孔131を開くと共に、弁孔132を閉じる増圧位置に保持される。噴射用バルブ20が噴射位置に配置された状態は、制御圧室301と放圧部39とを連通した状態であり、この連通状態では制御圧室301内の圧力が電磁ソレノイド16の消磁状態の場合に比べて低圧となる。即ち、制御圧室301内の圧力と押し付けばね47のばね力とによる付勢力が段差部513に対する作用圧の付勢力を下回り、噴射弁51は、噴射口312を開く噴射位置に移動する。従って、電磁ソレノイド16の弱励磁状態では燃料の噴射が行われる。 【0026】電磁ソレノイド16が噴射用電流値A2(>A1)の電流供給によって励磁状態(以下、強励磁状態という)にある場合、噴射用バルブ20は、図3に示すように噴射用ばね21のばね力に抗して弁孔151を開く噴射位置に保持される。又、増圧用バルブ25は、図3に示すように増圧用ばね26のばね力に抗して弁孔131を閉じると共に、弁孔132を開く非増圧位置に保持される。増圧用バルブ25が非増圧位置に配置された状態は、加圧室281と作動流体供給部37との連通を遮断すると共に、加圧室281と放圧部39とを連通した状態である。即ち、作動流体供給部37からの作動流体の供給圧が加圧室281内で増圧ピストン33に作用することはなく、加圧室281内の圧力は、電磁ソレノイド16の消磁状態及び弱励磁状態の場合よりも低圧になる。従って、増圧ピストン33及び増圧プランジャ34は、復帰ばね35のばね力によって加圧室281の容積を減少する方向へ移動し、燃料が増圧室282内へ補給される。燃料の増圧が行われないため、制御圧室301内の圧力と押し付けばね47のばね力とによる付勢力が段差部513に対する作用圧の付勢力を上回り、噴射弁51は、噴射口312を閉じる非噴射位置に移動する。従って、電磁ソレノイド16の強励磁状態では燃料の噴射は行われず、燃料が増圧室282に補給される。 【0027】図4の例では、エンジン始動性の向上、白煙の発生防止に有効な分割噴射が行われている。勿論、燃焼音を抑制する上で有効なパイロット噴射を行わせることもできる。 【0028】第1の実施の形態では以下の効果が得られる。 (1-1)噴射用切り換え手段17を構成する噴射用バルブ20は、電磁ソレノイド16の第1の励消磁状態の切り換えとなる消磁状態と弱励磁状態との切り換えによって非噴射位置と噴射位置とに切り換えられる。即ち、噴射用切り換え手段17は、電磁ソレノイド16の第1の励消磁状態の切り換えによって、制御圧室301を放圧部39に連通しない非放圧状態と、制御圧室301を放圧部39に連通する放圧状態とに切り換えられる。一方、増圧用切り換え手段23を構成する増圧用バルブ25は、電磁ソレノイド16の第2の励消磁状態の切り換えとなる弱励磁状態と強励磁状態との切り換えによって増圧位置と非増圧位置とに切り換えられる。即ち、増圧用切り換え手段23は、電磁ソレノイド16の第2の励消磁状態の切り換えによって、加圧室281を作動流体供給部37に連通すると共に、放圧部39に連通しない加圧状態と、加圧室281を作動流体供給部37に連通させないと共に、放圧部39に連通する非加圧状態とに切り換えられる。噴射用切り換え手段17及び増圧用切り換え手段23のこれらの切り換えは、電磁ソレノイド16の励消磁状態の切り換えによって互いに独立して行われる。即ち、噴射用切り換え手段17の動作及び増圧用切り換え手段23の動作の一方が他方に影響を与えることはない。従って、噴射用切り換え手段17の動作及び増圧用切り換え手段23の動作は、安定して確実に遂行され、単一の電磁ソレノイド16の励消磁に応じた燃料噴射量プロフィールが的確に得られる。 【0029】(1-2)噴射用切り換え手段17を構成する噴射用ばね21のばね力は、増圧用切り換え手段23を構成する増圧用ばね26のばね力よりも小さくしてある。そのため、電磁ソレノイド16の弱励磁状態では、噴射用切り換え手段17のみが非放圧状態から放圧状態へ切り換わり、増圧用切り換え手段23が加圧状態から非加圧状態へ切り換わることはない。従って、電磁ソレノイド16の消磁状態と弱励磁状態との切り換えによって所望の燃料噴射量プロフィールを得ることができる。増圧用切り換え手段23は、電磁ソレノイド16を強励磁状態にしたときに加圧状態から非加圧状態へ切り換わり、燃料が増圧室282に補給される。噴射用ばね21のばね力と増圧用ばね26のばね力とに差を持たせた構成は、単一の電磁ソレノイド16を用いて所望の燃料噴射量プロフィールを得ると共に、次回の燃料噴射のための増圧室282への燃料補給を行なう上で簡便な構成である。 【0030】(1-3)電磁ソレノイド16の消磁状態及び弱励磁状態では増圧用切り換え手段23が加圧状態にある。そのため、燃料噴射初期から高圧噴射が行われる。燃料噴射初期から高圧噴射を行なう状態は、燃料の微粒化をもたらし、燃料が燃焼し易い。燃料が燃焼し易い状態は煤の発生を抑制する。 【0031】(1-4)電磁ソレノイド16を挟むように噴射用切り換え手段17及び増圧用切り換え手段23を配置した構成は、噴射用被吸引体18及び増圧用被吸引体24に対する電磁吸引力を効率良く作用させる上で好適である。電磁吸引力を効率良く作用させる構成は、電磁ソレノイド16の小型化を可能にする。小型の電磁ソレノイドの採用は、省電力、装置コストの低減に寄与する。 【0032】次に、図5〜図8の第2の実施の形態を説明する。この実施の形態では、下部ハウジング27内の構造は第1の実施の形態と同じである。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付してある。 【0033】弁孔131は放圧通路38Aを介して放圧部39に接続しており、弁孔132は作動流体供給通路36Aを介して作動流体供給部37に接続している。噴射用切り換え手段17Aを構成する噴射用ばね21Aのばね力は、増圧用切り換え手段23Aを構成する増圧用ばね26Aのばね力よりも大きくしてある。電磁ソレノイド16が消磁状態にあるときには、増圧用バルブ25は、図5に示すように弁孔131を開くと共に、弁孔132を閉じた非増圧位置にある。又、噴射用バルブ20は弁孔151を閉じた非放圧位置にある。電磁ソレノイド16が弱励磁状態にあるときには、増圧用バルブ25は図6に示すように弁孔131を閉じると共に、弁孔132を開いた増圧位置にある。又、噴射用バルブ20は弁孔151を閉じた非放圧位置にある。電磁ソレノイド16が強励磁状態にあるときには、増圧用バルブ25は図7に示すように弁孔131を閉じると共に、弁孔132を開いた増圧位置にある。又、噴射用バルブ20は弁孔151を開いた放圧位置にある。 【0034】図8の曲線D2は、電磁ソレノイド16に対する電流供給タイミング、即ち励消磁タイミングの一例である。曲線E2は、曲線D2で示す電磁ソレノイド16の励消磁タイミングに対応した噴射用バルブ20の変位位置を表し、曲線F2は、曲線D2で示す電磁ソレノイド16の励消磁タイミングに対応した増圧用バルブ25の変位位置を表す。電磁ソレノイド16の消磁状態では燃料が増圧されることはなく、燃料が噴射することはない。電磁ソレノイド16の弱励磁状態では燃料が増圧されるが、燃料が噴射されることはない。電磁ソレノイド16の強励磁状態では増圧された燃料が噴射される。電磁ソレノイド16を強励磁状態から消磁すると、燃料が増圧室282に補給される。 【0035】噴射用切り換え手段17Aを構成する噴射用バルブ20は、電磁ソレノイド16の第1の励消磁状態の切り換えとなる弱励磁状態と強励磁状態との切り換えによって非噴射位置と噴射位置とに切り換えられる。即ち、噴射用切り換え手段17Aは、電磁ソレノイド16の第1の励消磁状態の切り換えによって、制御圧室301を放圧部39に連通しない非放圧状態と、制御圧室301を放圧部39に連通する放圧状態とに切り換えられる。一方、増圧用切り換え手段23Aを構成する増圧用バルブ25は、電磁ソレノイド16の第2の励消磁状態の切り換えとなる消磁状態と弱励磁状態との切り換えによって非増圧位置と増圧位置とに切り換えられる。即ち、増圧用切り換え手段23Aは、電磁ソレノイド16の第2の励消磁状態の切り換えによって、加圧室281を作動流体供給部37に連通させないと共に、放圧部39に連通する非加圧状態と、加圧室281を作動流体供給部37に連通する共に、放圧部39に連通させない加圧状態とに切り換えられる。噴射用切り換え手段17A及び増圧用切り換え手段23Aのこれらの切り換えは、電磁ソレノイド16の励消磁状態の切り換えによって互いに独立して行われる。即ち、噴射用切り換え手段17Aの動作及び増圧用切り換え手段23Aの動作の一方が他方に影響を与えることはない。従って、噴射用切り換え手段17Aの動作及び増圧用切り換え手段23Aの動作は、安定して確実に遂行され、単一の電磁ソレノイド16の励消磁に応じた燃料噴射量プロフィールが的確に得られる。 【0036】又、第2の実施の形態では、第1の実施の形態における(1-2)項と同様の効果が得られる。次に、図9〜図12の第3の実施の形態を説明する。この実施の形態では、下部ハウジング27内の構造は第1の実施の形態と同じである。第2の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付してある。 【0037】増圧用切り換え手段23Bは、切り換え先導手段58と切り換え従動手段59とからなる。切り換え先導手段58は、電磁ソレノイド16の励磁によって吸引力を受ける増圧用被吸引体54と、増圧用被吸引体54に貫通して固定された被ガイドロッド55と、被ガイドロッド55の先端部に支持されたボール形状のパイロットバルブ56と、噴射用被吸引体54を電磁ソレノイド16から離間する方向へ付勢する増圧用ばね57とからなる。切り換え従動手段59は、スプール形状の増圧用バルブ60と、増圧用バルブ60をパイロットバルブ56側へ付勢する切り換えばね61とからなる。噴射用切り換え手段17Aを構成する噴射用ばね21Aのばね力は、増圧用切り換え手段23Bを構成する増圧用ばね57のばね力よりも大きくしてある。 【0038】パイロットバルブ56は弁孔62を開閉し、弁孔62は増圧用バルブ60によって区画された受圧室63に連通している。弁孔62は、被ガイドロッド55を案内するガイド体64に形成された通路641及び放圧通路65を介して放圧部39に接続している。受圧室63は、受圧通路66を介して燃料供給部42に連通している。 【0039】電磁ソレノイド16が消磁状態にあるときには、パイロットバルブ56は、図9に示すように弁孔62を閉じた非増圧位置にある。増圧用バルブ60は、受圧室63内の燃料供給圧によって、加圧通路40と作動流体供給部37との連通を遮断すると共に、加圧通路40を放圧部39に連通する非増圧位置にある。又、噴射用バルブ20は弁孔151を閉じた非放圧位置にある。電磁ソレノイド16が弱励磁状態にあるときには、パイロットバルブ56は、図10に示すように弁孔62を開いた増圧位置にあり、受圧室63は放圧部39に連通する。従って、受圧室63内の圧力は電磁ソレノイド16の消磁状態の場合よりも低圧になる。増圧用バルブ60は、切り換えばね61のばね力によって、加圧通路40と作動流体供給部37とを連通すると共に、加圧通路40と放圧部39との連通を遮断する増圧位置にある。又、噴射用バルブ20は弁孔151を閉じた非放圧位置にある。電磁ソレノイド16が強励磁状態にあるときには、パイロットバルブ56は、図11に示すように弁孔62を開いた増圧位置にあり、増圧用バルブ60は、切り換えばね61のばね力によって、加圧通路40と作動流体供給部37とを連通すると共に、加圧通路40と放圧部39との連通を遮断する増圧位置にある。又、噴射用バルブ20は弁孔151を開いた放圧位置にある。 【0040】図12の曲線D3は、電磁ソレノイド16に対する電流供給タイミング、即ち励消磁タイミングの一例である。曲線E3は、曲線D3で示す電磁ソレノイド16の励消磁タイミングに対応した噴射用バルブ20の変位位置を表し、曲線F3は、曲線D3で示す電磁ソレノイド16の励消磁タイミングに対応したパイロットバルブ56の変位位置を表す。曲線F4は、曲線D3で示す電磁ソレノイド16の励消磁タイミングに対応した増圧用バルブ60の変位位置を示す。電磁ソレノイド16の消磁状態では燃料が増圧されることはなく、燃料が噴射することはない。電磁ソレノイド16の弱励磁状態では燃料が増圧されるが、燃料が噴射されることはない。電磁ソレノイド16の強励磁状態では増圧された燃料が噴射される。電磁ソレノイド16を強励磁状態から消磁すると、燃料が増圧室282に補給される。 【0041】第3の実施の形態では第2の実施の形態と同様の効果が得られる。又、パイロットバルブ56は弱い電磁吸引力で動かせるため、小型の電磁ソレノイドの採用が可能である。小型の電磁ソレノイドの採用は、省電力、装置コストの低減に寄与する。 【0042】次に、図13の第4の実施の形態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付してある。この実施の形態では、加圧通路40から分岐する分岐通路67が制御圧室301に連通している。作動流体供給部37から供給される作動流体は潤滑油であり、作動流体供給部37から供給される作動流体の供給圧が制御圧室301内で押し付けピストン45を付勢する圧力として利用される。 【0043】次に、図14の第5の実施の形態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付してある。この実施の形態では、加圧通路40から分岐する分岐通路68が増圧プランジャ34を収容する室283に連通しており、制御通路48から分岐する分岐通路69が室283に連通している。増圧用バルブ25が増圧位置にあり、噴射用バルブ20が非噴射位置にあるときには室283内は加圧室281内と同じ圧力状態にあり、増圧ピストン33は最上動位置に保持される。この状態から噴射用バルブ20が噴射位置に切り換え配置されると、室283内が降圧し、増圧ピストン33が下動可能となる。 【0044】前記した実施の形態から把握できる請求項記載以外の発明について以下にその効果と共に記載する。 (1)請求項1乃至請求項5において、前記電磁ソレノイドを挟むように前記噴射用切り換え手段及び増圧用切り換え手段を配置した燃料噴射装置。 【0045】電磁ソレノイドの小型化が可能となり、小型の電磁ソレノイドの採用は、省電力、装置コストの低減に寄与する。 【0046】 【発明の効果】以上詳述したように本発明では、単一の電磁ソレノイドの第1の励消磁状態の切り換えによって、噴射用圧力制御手段の制御圧室を放圧部に連通した燃料噴射可能な放圧状態と、放圧部に連通しない燃料噴射不能な非放圧状態とに切り換えられる噴射用切り換え手段と、前記噴射用切り換え手段とは独立に、前記単一の電磁ソレノイドの第2の励消磁状態の切り換えによって、前記増圧手段の加圧室を作動流体供給部に連通して前記増圧手段を増圧状態とする加圧状態と、前記増圧手段の加圧室を放圧部に連通して前記増圧手段を非増圧状態とする非加圧状態とに切り換えられる増圧用切り換え手段とを備えた燃料噴射装置を構成し、前記噴射用切り換え手段を放圧状態にして前記噴射用圧力制御手段を燃料噴射可能な制御状態とし、前記噴射用切り換え手段を非放圧状態にして前記噴射用圧力制御手段を燃料噴射不能な制御状態とし、前記増圧用切り換え手段を加圧状態にして前記増圧手段を増圧状態とし、前記増圧用切り換え手段を非加圧状態にして前記増圧手段を非増圧状態とするようにしたので、単一の電磁ソレノイドを用いて所望の噴射量プロフィールを的確に得られるという優れた効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003218 【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機製作所
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| 【出願日】 |
平成11年8月27日(1999.8.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068755 【弁理士】 【氏名又は名称】恩田 博宣 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−65424(P2001−65424A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月16日(2001.3.16) |
| 【出願番号】 |
特願平11−241817 |
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