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【発明の名称】 複合サイクル・パルスデトネーション・タービンエンジン
【発明者】 【氏名】ジェームズ・エドワード・ジョンソン

【氏名】ローレンス・ウェイン・ダンバー

【氏名】ローレンス・バトラー

【要約】 【課題】ターボファンエンジン用のパルスデトネーション装置。

【解決手段】ターボファンエンジンは、エンジンの内部に温度上昇及び圧力上昇を生じさせ、エンジンから推力を発生させるパルスデトネーション装置を含む。この装置は、衝撃波管装置を含むパルスデトネーション・オーグメンタを含む。衝撃波管装置は、パルスデトネーション・オーグメンタに導入される空気及び燃料を混合し、その混合気を爆轟させる複数の衝撃波管を含む。デトネーションは高温の燃焼ガスを生じ、この高温ガスがエンジンから導かれてエンジンの推力を発生させる。また、この装置は、ターボファンエンジンのコアエンジンと置換わるパルスデトネーション・オーグメンタ装置を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 吸入側(250)、吐出側(252)、及びその間に延びる、複数の衝撃波管(78)を含む衝撃波管装置(254)を含む第1パルスデトネーション・オーグメンタ(240)を含み、ターボ機械を用いずにターボファンエンジン(200)の内部に温度上昇及び圧力上昇を生じさせるパルス・デトネーション装置(202)を用いてターボファンエンジン推力を発生するための方法であって、燃料及び空気を前記ターボファンエンジンに導入する段階と、燃料及び空気を前記第1パルスデトネーション・オーグメンタ衝撃波管中で混合する段階と、前記ターボファンエンジンの内部の温度及び圧力を増大させてターボファンエンジン推力を発生させるために、前記第1パルスデトネーションオーグメンタ衝撃波管の内部で前記燃料と空気の混合気を爆轟させる段階と、を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】 前記ターボファンエンジン(200)は補助ラムダクト及びバルブ装置(280)をさらに含み、前記第1パルスデトネーション・オーグメンタ(240)は前記補助ラムダクト及びバルブ装置と流れ連通しており、燃料及び空気を導入する前記段階が、前記補助ラムダクト及びバルブ装置を通して燃料及び空気を前記パルスデトネーション・オーグメンタに導入する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】 前記エンジン(200)は、複数の衝撃波管(78)を含むパルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体(242)をさらに含み、前記第1パルスデトネーション・オーグメンタ(240)は前記パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体の下流に位置し、前記第1パルスデトネーション・オーグメンタが前記ターボファンエンジンのコアエンジン(30)と置換わり、前記方法は、空気及び燃料を前記パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体衝撃波管中に導入する段階と、燃料及び空気を前記パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体中で混合する段階と、前記燃料及び空気の混合気を前記第1パルスデトネーション・オーグメンタに供給する段階と、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】 前記エンジン(200)は、補助タービン装置(230)、冷却空気ポンプ(270)、エゼクタ/ミキサ(272)、及び酸化剤噴射装置(290)をさらに含み、前記補助タービン装置は前記第1パルスデトネーション・オーグメンタ(240)及び前記パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体(242)の間に配置され、前記冷却空気ポンプは前記パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体から半径方向内側に配置され、前記エゼクタ/ミキサは前記パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体から半径方向外側に配置され、前記方法は、前記パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体から半径方向内側に配置される冷却空気ポンプを用いて前記ターボファンエンジンを冷却する段階と、前記エゼクタ/ミキサを用いて前記パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体から流出する高圧ガスの量を制御する段階と、をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】 前記酸化剤噴射装置(290)を用いて酸化剤を前記第1パルスデトネーション・オーグメンタ(242)中に導入する段階をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】 吸入側(250)、吐出側(252)、及びそれらの間に配置され、パルスデトネーション・オーグメンタ吸入側からパルスデトネーション・オーグメンタ吐出側まで延び、燃料混合気を爆轟させるように構成される複数の衝撃波管(78)を含む衝撃波管装置(254)を含む第1パルスデトネーション・オーグメンタ(240)を含み、ターボファンエンジンの内部に温度上昇及び圧力上昇を生じさせ、ターボファンエンジン推力を増大させるように構成される、ターボファンエンジン(200)用のパルスデトネーション装置(202)。
【請求項7】 前記第1パルスデトネーション・オーグメンタ(242)は、前記ターボファンエンジンに動力を供給するコアエンジン(30)の下流にあることを特徴とする請求項6に記載のパルスデトネーション装置(202)。
【請求項8】 前記ターボファンエンジン(200)は、補助ラムダクト及びバルブ装置(280)をさらに含み、前記第1パルスデトネーション・オーグメンタ(242)は、前記補助ラムダクト及びバルブ装置と流れ連通していることを特徴とする請求項7に記載のパルスデトネーション装置(202)。
【請求項9】 前記燃料混合気を爆轟させるように構成される複数の衝撃波管(78)を含むパルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体(242)をさらに含み、前記第1パルスデトネーション・オーグメンタ(240)は前記パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体(242)の下流に位置し前記パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体と流れ連通しており、前記第1パルスデトネーション・オーグメンタは前記ターボファンエンジン(200)のコアエンジン(30)と置換わることを特徴とする請求項6に記載のパルスデトネーション装置(202)。
【請求項10】 前記第1デトネーション・オーグメンタ(240)及び前記パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体(242)の間に配置される補助タービン装置(230)をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載のパルスデトネーション装置(202)。
【請求項11】 前記パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体(242)から半径方向内側に配置され、冷却空気を前記補助タービン装置(230)に供給するように構成された冷却空気ポンプ(270)をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載のパルスデトネーション装置(202)。
【請求項12】 前記補助タービン装置(230)の上流に位置し、前記パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体(242)から流出する高圧ガスの量を制御するように構成されたエゼクタ/ミキサ(272)をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載のパルスデトネーション装置(202)。
【請求項13】 前記第1デトネーション・オーグメンタ(240)と流れ連通して配置された酸化剤噴射装置(290)をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載のパルスデトネーション装置(202)。
【請求項14】 吸入口部分(216)と、前記吸入口部分と同軸に配置された排出口部分(180)と、吸入側(250)、吐出側(252)、及びその間に延びる、燃料混合気を爆轟させるように構成された複数の衝撃波管(78)を含む衝撃波管装置(264)を含む第1パルスデトネーション・オーグメンタ(240)を含み、ターボファンエンジンの内部に温度上昇及び圧力上昇を生じさせ、ターボファンエンジン推力を増大させるように構成された、前記ターボファン吸入口部分及び前記ターボファン排出口部分の間に配置されたパルスデトネーション装置(202)と、を含むことを特徴とするターボファンエンジン(200)。
【請求項15】 前記ターボファンエンジンに動力を供給するように構成されたコアエンジン(30)と、補助ラムダクト及びバルブ装置(280)とをさらに含み、前記第1パルスデトネーション・オーグメンタ(240)は、前記コアエンジンの下流に位置し前記補助ラムダクト及びバルブ装置と流れ連通していることを特徴とする請求項14に記載のターボファンエンジン(200)。
【請求項16】 前記第1パルスデトネーション・オーグメンタ(240)と流れ連通し、吸入側(260)、吐出側(262)及びその間に延び、前記燃料混合気を爆轟させるように構成された複数の衝撃波管(78)を含む、パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体(242)をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載のターボファンエンジン(200)。
【請求項17】 前記第1パルスデトネーション・オーグメンタ(240)及び前記パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体(242)の間に配置される補助タービン装置(230)をさらに含み、前記パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体が前記補助タービン装置と流れ連通していることを特徴とする請求項16に記載のターボファンエンジン(200)。
【請求項18】 前記パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体(242)から半径方向内側に配置され、冷却空気を前記補助タービン装置(230)に供給するように構成された冷却空気ポンプ(270)をさらに含むことを特徴とする請求項17に記載のターボファンエンジン(200)。
【請求項19】 前記第1デトネーション・オーグメンタ(240)の上流に位置し、前記パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体(242)から流出する高圧ガスの量を制御するように構成されたエゼクタ/ミキサ(272)をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載のターボファンエンジン(200)。
【請求項20】 前記第1デトネーション・オーグメンタ(240)と流れ連通して配置された酸化剤噴射装置(290)をさらに含むことを特徴とする請求項19に記載のターボファンエンジン(200)。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービンエンジンに関し、より具体的には、ターボファンエンジン用のパルスデトネーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】可変サイクル・ターボファン・ラムジェットエンジンを用いて、低亜音速のマッハ数から約マッハ6の高超音速マッハ数までの間の航空機の飛行速度を得ることができる。米国特許第5,694,768号に述べられるような、既知のエンジンは、コアエンジン装置及びデュアルモード・オーグメンタを含む。デュアルモード・オーグメンタは、コアエンジン装置から流出する排出空気流に追加の熱を与えて、エンジン推力を増大させる。コアエンジン装置は、ファン組立体を駆動する動力を供給し、一般的に、連続した軸流配置で、圧縮機、燃焼器、高圧タービン、及び低圧タービンを含む。デュアルモード・オーグメンタは、コアエンジンの下流に配置されて、コアエンジン及びコアエンジンを囲繞するバイパス管から空気を受入れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】既知のエンジンは、幾つかの異なる燃焼装置が用いられれば、広い範囲にわたる飛行速度運転が可能である。離陸からほぼマッハ3までの飛行速度運転の間は、コアエンジン及びエンジンファン装置が、オーグメンタにより用いられる圧力及び量の空気流を供給し、エンジンの推力を発生させる。マッハ3からマッハ6までの間の飛行速度運転を維持するために、コアエンジン装置は遮断されて、ファン装置を気流の力だけで回転させるかまたは補助ラムダクトを利用するかしてラム空気流が、デュアルモード・オーグメンタに導入される。マッハ6を超える飛行速度運転を維持するには、別個の超音速燃焼装置、すなわち、スクラムジェットが用いられるかまたは別個のロケットベースの推力発生装置が用いられる。宇宙での飛行速度運転を実現するには、ロケットベースの推力発生装置が用いられる。結果として、エンジンが広い範囲にわたる運転飛行速度で効率よく運転するためには、幾つかの異なる燃焼装置が用いられる。
【0004】
【課題を解決するための手段】例示的な実施形態において、ターボファンエンジンは、パルスデトネーション装置を含み、ターボファンエンジン推力を供給して、エンジンが運転飛行速度の広い範囲にわたって効率よく作動することを可能にする。パルスデトネーション装置は第1パルスデトネーション・オーグメンタを含み、ターボファンエンジンの内部に温度上昇及び圧力上昇を生じさせて、ターボファンエンジン推力を発生させる。パルスデトネーション・オーグメンタは、複数の衝撃波管を含む衝撃波管装置を含む。衝撃波管は、空気及び燃料を混合し、その後混合気を爆轟させる。
【0005】運転中に、空気及び燃料が、パルスデトネーション装置に導入される。パルスデトネーション・オーグメンタは、空気及び燃料を混合し、得られた混合気を爆轟させる。デトネーション(爆轟)は、高温の燃焼ガスを発生し、そのガスは高温及び高圧であり、エンジンから導かれて推力を発生する。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は、パルスデトネーション装置12を含むターボファンエンジン10の断面側面図である。図2は、図1に示される線2−2によるパルスデトネーション・オーグメンタ13の断面図である。1つの実施形態において、ターボファンエンジン10は、オハイオ州シンシナティのゼネラルエレクトリック航空機エンジン社から入手可能なF110/129エンジンである。エンジン10は、概ね長手方向に延びる軸線または前方方向16及び後方方向18に延びる中心線14を有する。エンジン10は、全て連続した軸流関係で配列された、高圧圧縮機34、燃焼器36、高圧タービン38、及び出力タービンすなわち低圧タービン39を含むコアエンジン30を含む。他の実施形態においては、エンジン10は、コアファン組立体(図示せず)を含む。
【0007】パルスデトネーション装置12は、コアエンジン30の下流に配置され、コアエンジン30からコアエンジン燃焼ガスを受入れる。パルスデトネーション装置12は、コアエンジン30の内部に含まれるターボ機械を用いることなく、エンジン10の内部に温度上昇及び圧力上昇を生じさせて、エンジン10から推力を発生させる。パルスデトネーション装置12は、吸入側70、吐出側72及び衝撃波管装置74を含むパルスデトネーション・オーグメンタ13を含む。吸入側70は、吐出側72の上流に位置し、エンジンセンタボディ76を円周方向に囲繞する。
【0008】衝撃波管装置74は、パルスデトネーション・オーグメンタ吸入側70及びパルスデトネーション・オーグメンタ吐出側72の間に延びる複数の衝撃波管78を含む。衝撃波管78は、パルスデトネーション装置12に入ってくる燃料及び空気が、混合されて爆轟されるのを可能にする。各衝撃波管78は、断面が円形の輪郭を有し、また衝撃波管装置74は断面が円形の輪郭を有する。1つの実施形態においては、衝撃波管装置は、断面が非円形の輪郭を有する。衝撃波管78は、コアエンジン30から収束−発散排出ノズル84まで延びる。排出ノズル84は、パルスデトネーション装置12及び衝撃波管78の下流に配置される。
【0009】運転中に、空気流がエンジン10に入り、燃料がコアエンジン30に導入される。空気及び燃料は、コアエンジン30の内部で混合され点火されて、高温の燃焼ガスを発生させる。特に、高圧圧縮機34からの加圧された空気は、燃焼器36中で燃料と混合されて点火され、それによって燃焼ガスを発生させる。かかる燃焼ガスが、高圧タービン38を駆動し、高圧タービン38が高圧圧縮機34を駆動する。燃焼ガスは、高圧タービン38から低圧タービン39中に放出される。コア空気流は、低圧タービン39から放出される。
【0010】混合された空気流は、パルスデトネーション装置12中に導かれ、エンジン10に導入される追加の燃料と混合される。パルス・デトネーション装置12は、混合気を爆轟させてエンジン10の内部に温度上昇及び圧力上昇を生じさせ、従ってエンジン10から推力を発生させる。1つの実施形態において、装置12は、1秒間に500から1000サイクルまたはそれより高いサイクルの間で作動可能な極めて高速のバルブ装置及びスパークまたはプラズマ点火装置で制御される。別の実施形態においては、装置12は、予燃焼装置を組み込んだ連続デトネーション・バルブレス装置で制御される。さらに別の1つの実施形態においては、装置12は、可変形態のミキサ/噴射器を使用し、衝撃波管装置74の内部の吐出ガスの、ばらつき調整を制御する。若しくは、装置12は、上述の3つの実施形態の要素を組み込んで制御される。
【0011】図3は、低飛行速度モードの運転におけるパルスデトネーション装置102を含むターボファンエンジン100の別の実施形態の断面側面図である。エンジン100は、概ね長手方向に延びる軸線または前方方向106及び後方方向108に延びる中心線104を有する。エンジン100は、全て連続した軸流関係に配列された、高圧圧縮機114、燃焼器116、高圧タービン117、及び出力タービンすなわち低圧タービン118を含むコアエンジン110を含む。別の実施形態においては、エンジン100は、またコアファン組立体を含むコアエンジンを含む。
【0012】補助ラムダクト及びバルブ装置150は、コアエンジン110から半径方向外側に配置されて、エンジン100の吸入側152からパルスデトネーション装置102まで延びる。補助ラムダクト及びバルブ装置150は、補助ラムダクト154及びラム空気バルブ156を含む。ラムダクト154は、空気を受入れるための吸入口157を含む。吸入口157は、環状でラムダクト154と流れ連通している。ラム空気バルブ156は、ラムダクト154の内部に配置されて、補助ラムダクト及びバルブ装置150を通るラム空気の流れを選択的に制御できる。低飛行速度モードの運転中に、ラム空気バルブ156は閉じられ、ラム空気がラムダクト154を通してエンジン100中に流れ込むのを阻止する。マッハ3からマッハ5までの間の中程度の超音速マッハ数飛行速度運転中には、ラム空気バルブ156は開いて、ラム空気がラムダクト154を通してエンジン100中に流れ込むことができるようになる。ラム空気バルブ156は、また中間位置に位置決めすることができ、ラムダクト154中を流れる空気流量を制御する。
【0013】パルスデトネーション装置102は、コアエンジン110並びに補助ラムダクト及びバルブ装置150の下流に配置される。運転中に、パルスデトネーション装置102は、ラムダクト154から空気流を、またコアエンジン110からコアエンジン燃焼ガスを受入れる。パルスデトネーション装置102は、ターボ機械を使用せずにエンジン100の内部に温度上昇及び圧力上昇を生じさせ、エンジン100から推力を発生する。パルスデトネーション装置102は、吸入側170、吐出側172及び衝撃波管装置174を含むパルスデトネーション・オーグメンタ168を含む。吸入側170は、吐出側172の上流にあり、エンジンセンタボディ176を円周方向に囲繞する。衝撃波管装置174は、パルスデトネーション・オーグメンタ吸入側170及びパルスデトネーション・オーグメンタ吐出側172の間に延びる複数の衝撃波管(図示せず)を含む。燃料及び空気が、コアエンジン110から排出ノズル180まで延びる衝撃波管装置174の内部で混合されて爆轟される。
【0014】低飛行速度での運転中には、空気流がエンジン100に入り、燃料がコアエンジン110に導入される。特に、高圧圧縮機114からの加圧された空気が、燃焼器116中で燃料と混合されて点火され、それによって燃焼ガスを発生させる。かかる燃焼ガスが、高圧タービン117を駆動し、高圧タービン117が高圧圧縮機116を駆動する。燃焼ガスは、高圧タービン117から低圧タービン118中に放出される。コア空気流は、低圧タービン118から放出される。空気流は、パルスデトネーション装置102中に導かれて、エンジン100へ導入される追加の燃料と混合される。パルスデトネーション装置102は、エンジン100の内部に温度上昇及び圧力上昇を生じさせ、エンジン100から推力を発生させる。
【0015】マッハ3からマッハ5までの間の中程度の超音速マッハ数飛行速度運転中に、ラム空気バルブ156は、開放位置に置かれて、ラム空気がラムダクト154に入り、パルスデトネーション装置102に流れることができるようにする。燃料が、パルスデトネーション装置102に導入され、ラムダクト154から流出するラム空気と混合される。燃料/空気混合気は点火されて、燃焼ガスを発生し、エンジン100に推力を発生させる。
【0016】図4は、パルスデトネーション装置202を含むターボファンエンジン200の別の実施形態の断面図である。エンジン200は、概ね長手方向に延びる軸線または前方方向206及び後方方向208に延びる中心線204を有する。エンジン200は、エンジン200の吸入口ダクト216中に配置される前部ファン214を含むファン組立体212を含む。ファン214は、エンジン中心線204の周りに円周方向に間隔を置いて配置された複数の翼218を含む。吸入口案内翼220が、前部ファン214の上流の吸入口ダクト216中に配置されて、エンジンハブ222及びエンジンケーシング224の間に延びる。エンジン200は、また前部ファン214と流れ連通して配置された補助タービン装置230を含む。補助タービン装置230は、前部ファン214と流れ連通して配置されかつエンジン中心線204から半径方向外方に延びる複数の翼234を含むタービン232を含む。
【0017】パルスデトネーション装置202は、ターボ機械を使わずにエンジン200の内部に温度上昇及び圧力上昇を生じさせ、エンジン200の推力を発生させる。パルスデトネーション装置202は、パルスデトネーション・オーグメンタ240及びパルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体242を含む。パルスデトネーション・オーグメンタ240は、吸入側250、吐出側252、及び衝撃波管装置254を含む。吸入側250は、吐出側252の上流に位置し、エンジンセンタボディ256を円周方向に囲繞する。衝撃波管装置254は、パルスデトネーション・オーグメンタ吸入側250及びパルスデトネーション・オーグメンタ吐出側252の間に延びる複数の衝撃波管(図示せず)を含む。衝撃波管は、パルスデトネーション装置202に入る燃料及び空気が混合し爆轟してエンジン200から推力を供給することができるようにする。
【0018】パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体242は、吸入側260、吐出側262及び衝撃波管装置264を含む。吸入側260は、吐出側262の上流に位置し、エンジンセンタボディ266を円周方向に囲繞する。吸入側260は、環状の吸入口268を含み、空気流がパルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体242に入ることを可能にする。衝撃波管装置264は、パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体吸入側260及びパルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体吐出側262の間に延びて、エンジン中心線204の周りの円周方向に配置された複数の衝撃波管(図示せず)を含む。
【0019】衝撃波管は、パルスデトネーション装置202に入る燃料及び空気が混合して爆轟することができるようにする。衝撃波管は、また高温の燃焼ガスをパルスデトネーション・オーグメンタ240に導く。パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体242は、エンジン100(図3に示す)のコアエンジン110(図3に示す)のようなコアエンジンと置換わる。
【0020】補助タービン装置230は、パルスデトネーション・オーグメンタ240及びパルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体242の間に配置される。従って、補助タービン装置のタービン232は、パルスデトネーション・オーグメンタ240及びパルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体242と流れ連通している。冷却空気ポンプ270が、パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体242から半径方向内側に配置されて、冷却空気を補助タービン装置230に供給する。冷却空気ポンプ270は、タービン232を前部ファン214と接続する軸(図示せず)上に配置される。
【0021】エンジン200は、また補助タービン装置のタービン232の上流に配置されたエゼクタ/ミキサ272を含む。エゼクタ/ミキサ272は、パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体242から流出して、タービン232に流れる高温高圧ガスの混合気を制御する。エゼクタ/ミキサ272は、またパルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体242を通して流れる冷却空気量を制御し、従って、タービン232がエンジン始動運転状態からエンジンの最大出力運転状態まで効率よく運転されることを可能にする。1つの実施形態において、エンジン200は、また衝撃波管流れ調節スケジュール(図示せず)及び吸入口流れ/衝撃波管運転帯域スケジュール(図示せず)を組み込まれ、タービン232がエンジン運転状態の範囲全体を通して機能することを可能にする。
【0022】補助ラムダクト及びバルブ装置280が、パルスデトネーション装置202から半径方向外側に配置され、エンジン200の吸入側282からパルスデトネーション・オーグメンタ240まで延びる。補助ラムダクト及びバルブ装置280は、補助ラムダクト284及びラム空気バルブ286を含む。ラムダクト284は、吸入口案内翼220及び前部ファン214を囲繞し、吸入口案内翼220の上流の空気を受入れるための吸入口287を含む。吸入口287は、環状でラムダクト284と流れ連通している。ラム空気バルブ286は、ラムダクト284の内部に配置されて、補助ラムダクト及びバルブ装置280を通るラム空気の流れを選択的に制御可能である。低飛行速度モードの運転中に、ラム空気バルブ286は閉じられて、ラム空気がラムダクト284を通してエンジン200中に流れるのを阻止する。マッハ3からマッハ5までの間の中程度の超音速マッハ数飛行速度運転中には、ラム空気バルブ286は開かれて、ラムダクト284を通してラム空気がエンジン200中に流れるのを可能にする。ラム空気バルブ286は、また中間位置に位置決め可能であり、ラムダクト284中を流れる空気流量を制御する。
【0023】エンジン200は、また酸化剤噴射装置(図4には示さず)も含む。酸化剤噴射装置は、第1パルスデトネーション・オーグメンタ240の上流に位置し、パルスデトネーション・オーグメンタ240と流れ連通し、酸化剤(図示せず)をエンジン200中に導入でき、エンジン200がロケットモードの運転で大気と宇宙の境界またはそれを越えた飛行高度で運転されることを可能にする。1つの実施形態において、酸化剤は液体酸素である。若しくは、酸化剤は液体空気である。
【0024】動力が供給されるファンモードの運転または低飛行速度モードの運転中に、ラム空気バルブ286は閉じられて、空気流がラムダクト284に入るのを阻止され、代わりに空気流はエンジン200に入り、前部ファン214を通過する。空気流は、前部ファン214から軸方向にパルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体吸入口268中に放出される。空気がパルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体242に入ると、燃料がパルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体242中に導入される。パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体衝撃波管は、空気及び燃料を混合し、その混合気を爆轟させ、従ってパルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体242を通る流れの温度及び圧力を増大させる。
【0025】動力が供給されるファンモードの運転中に、エゼクタ/ミキサ272が、パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体242から流出してタービン232に流れる高温高圧ガスの混合気を調整する。エゼクタ/ミキサ272は、またパルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体242を通して流れる冷却空気量も調整して、タービン232がエンジン200の内部で作動できるようにする。従って、かかる動力が供給されるファンモードの運転中に、高温ガスの一部分が、タービン232の周りのエゼクタ/ミキサ272を通して導かれ、タービン232がエンジン始動運転状態からエンジンの最大出力運転状態まで作動することを可能にする。かかるモードの運転中には、タービン232が、前部ファン214を駆動する。
【0026】高温ガスは、パルスデトネーション・コア置換オーグメンタ組立体242からパルスデトネーション・オーグメンタ240中に放出される。追加の燃料が、パルスデトネーション・オーグメンタ240中に導入され、パルスデトネーション・オーグメンタ240は高温のガス混合気と燃料を混合し、その混合気を爆轟させる。混合気を爆轟させれば、追加の温度及び圧力上昇が生じて、エンジン200からの推力が発生する。動力が供給されたファンモードの運転は、エンジン200がほぼマッハ3までの飛行速度運転の推力を発生することができるようにする。
【0027】図5は、ラムダクトモード運転におけるターボファンエンジン200の断面図である。ラムダクトモード運転は、エンジン200がほぼマッハ3からマッハ6までの間の飛行速度で運転されることを可能にする。ラムダクトモード運転中に、吸入口案内翼220が、回転されて閉じた位置になり、空気流が前部ファン214に入るのを実質的に阻止して、前部ファン214及び補助タービン装置230を実質的に覆い込む。ラム空気バルブ286が回転されて開かれ、ラム空気がラムダクト284に入りパルスデトネーション装置202に流れるようにする。燃料が、パルスデトネーション・オーグメンタ240の内部のパルス・デトネーション装置202に導入されて、ラムダクト284から流出するラム空気と混合される。燃料/空気混合気が、点火されて、燃焼ガスを発生しエンジン200の推力を発生する。補助の熱交換器(図示せず)が、冷却空気を供給し、覆い込まれた前部ファン214及び補助タービン装置230を冷却する。
【0028】図6は、ロケットモードの運転中で示され、酸化剤噴射サブシステム290を含むターボファンエンジン200の断面図である。ロケットモード運転により、エンジン200は、大気と宇宙の境界の飛行高度及びマッハ6より大きい飛行速度で運転されることが可能になる。ロケットモード運転中には、吸入口案内翼220は、閉じられた位置に回転されたままになっていて、空気流が前部ファン214及び補助タービン装置230に入るのを実質的に阻止する。ラム空気バルブ286が、回転されて閉じられ、ラム空気がラムダクト284及びパルスデトネーション装置202に入るのを阻止される。酸化剤噴射装置290が、酸化剤(図示せず)をパルスデトネーション装置202に導入して、酸化剤をパルスデトネーション・オーグメンタ240に向かって下流に導く。酸化剤は、噴射燃料と混合されて、エンジン200からの推力を発生し、また運転中のエンジン200を冷却するのに役立つ。
【0029】上述のパルスデトネーション装置は、ターボ機械を使用せずにエンジン推力を発生する少なくとも1つのパルスデトネーション・オーグメンタを含む。結果として、パルスデトネーション装置を用いるエンジンは、パルスデトネーション装置を使用せずに運転する基準エンジンに勝る増大された推力を得る。結果として、パルスデトネーション装置が設けられることで、エンジンを広い範囲の運転飛行速度にわたって高い効率及び性能で運転することが可能になる。
【0030】本発明は、様々な特定の実施形態の観点から述べられてきたが、本発明は特許請求の範囲の技術思想及び技術的範囲内の変形形態で実施が可能であることは、当業者には明らかであろう。
【出願人】 【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【出願日】 平成13年3月30日(2001.3.30)
【代理人】 【識別番号】100093908
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 研一
【公開番号】 特開2001−355515(P2001−355515A)
【公開日】 平成13年12月26日(2001.12.26)
【出願番号】 特願2001−97814(P2001−97814)