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【発明の名称】 固体ロケットモーター
【発明者】 【氏名】馬場 広太郎

【要約】 【課題】従来の固体ロケットモーターの構成では、固体推進薬の燃焼温度に限度があり、かつ、固体推進薬の燃焼が完了した後でも、点火装置が残存するため、点火装置の自重により推進力が抑制され、運動性能や射程が制約を受ける。

【解決手段】点火装置先端部を燃焼させることにより、固体推進薬の燃焼温度を高め、飛しょう体を軽量化する機能を備えた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 燃焼室ケース内で燃焼することにより燃焼ガスを生じる固体推進薬と、上記固体推進薬に点火した後、先端部のみが固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第1の可燃性点火装置と、上記固体推進薬を燃焼させる燃焼室ケースと、上記燃焼室ケース内で固体推進薬を燃焼することにより生じる燃焼ガスを、空気中に噴出することにより、推進力をもたらすノズルと、燃焼室ケースに耐熱性を持たせるための断熱剤とを備えたことを特徴とする固体ロケットモーター。
【請求項2】 燃焼室ケース内で燃焼することにより燃焼ガスを生じる固体推進薬と、上記固体推進薬に点火した後、先端部のみが固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第1の可燃性点火装置と、上記固体推進薬を燃焼させる燃焼室ケースと、上記燃焼室ケース内で固体推進薬を燃焼することにより生じる燃焼ガスを、空気中に噴出することにより、推進力をもたらすノズルと、燃焼室ケースに耐熱性を持たせるための断熱剤と、燃焼室ケースを仕切り、ノズル側固体推進薬の燃焼に対しては耐熱性を有し、かつ、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる可燃性隔壁と、上記可燃性隔壁により仕切られ、ノズル側の固体推進薬に点火した後、先端部のみ固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第2の可燃性点火装置とを備えたことを特徴とする固体ロケットモーター。
【請求項3】 燃焼室ケース内で燃焼することにより燃焼ガスを生じる固体推進薬と、上記固体推進薬に点火した後、先端部のみが固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第1の可燃性点火装置と、上記固体推進薬を燃焼させる燃焼室ケースと、上記燃焼室ケース内で固体推進薬を燃焼することにより生じる燃焼ガスを、空気中に噴出することにより、推進力をもたらすノズルと、燃焼室ケース、可燃性隔壁及び第1の可燃性プラグのノズル側面に耐熱性を持たせるための断熱剤と、燃焼室ケースを仕切り、ノズル側固体推進薬の燃焼に対しては、断熱剤により耐熱性を有し、かつ、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬が燃焼することによって生じた燃焼ガスの圧力により第1の可燃性プラグが押し出され、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる可燃性隔壁と、上記可燃性隔壁に取付けられ、ノズル側固体推進薬の燃焼で生じた燃焼ガスの逆流を防止し、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬が燃焼した際に生じた燃焼ガスを解放するための第1の可燃性プラグと、可燃性隔壁により仕切られ、ノズル側の固体推進薬に点火した後、先端部のみ固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第2の可燃性点火装置とを備えたことを特徴とする固体ロケットモーター。
【請求項4】 燃焼室ケース内で燃焼することにより燃焼ガスを生じる固体推進薬と、上記固体推進薬に点火した後、先端部のみが固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第1の可燃性点火装置と、上記固体推進薬を燃焼させる燃焼室ケースと、上記燃焼室ケース内で固体推進薬を燃焼することにより生じる燃焼ガスを、空気中に噴出することにより、推進力をもたらすノズルと、燃焼室ケース、可燃性隔壁及び第2の可燃性プラグのノズル側面に耐熱性を持たせるための断熱剤と、燃焼室ケースを仕切り、ノズル側固体推進薬の燃焼に対しては、断熱剤により耐熱性を有し、かつ、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬が燃焼することによって生じた燃焼ガスの圧力により第2の可燃性プラグが押し出され、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる可燃性隔壁と、上記可燃性隔壁に取付けられ、ノズル側固体推進薬の燃焼で生じた燃焼ガスの逆流を防止し、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬が燃焼した際に生じた燃焼ガスを解放するための第2の可燃性プラグと、可燃性隔壁により仕切られ、ノズル側の固体推進薬に点火した後、先端部のみ固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第2の可燃性点火装置とを備えたことを特徴とする固体ロケットモーター。
【請求項5】 燃焼室ケース内で燃焼することにより燃焼ガスを生じる固体推進薬と、上記固体推進薬に点火した後、先端部のみが固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第1の可燃性点火装置と、上記固体推進薬を燃焼させる燃焼室ケースと、上記燃焼室ケース内で固体推進薬を燃焼することにより生じる燃焼ガスを、空気中に噴出することにより、推進力をもたらすノズルと、燃焼室ケース、可燃性隔壁及び第1の可燃性隔壁蓋のノズル側面に耐熱性を持たせるための断熱剤と、燃焼室ケースを仕切り、ノズル側固体推進薬の燃焼に対しては、断熱剤により耐熱性を有し、かつ、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬が燃焼することによって生じた燃焼ガスの圧力により第1の可燃性隔壁蓋が押し出され、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる可燃性隔壁と、上記可燃性隔壁に取付けられ、ノズル側固体推進薬の燃焼で生じた燃焼ガスの逆流を防止し、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬が燃焼した際に生じた燃焼ガスを解放するための第1の可燃性隔壁蓋と、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬が燃焼して生じた燃焼ガスの圧力により、第1の可燃性隔壁蓋が押し出される際に軸となる、耐熱性ピンと、可燃性隔壁により仕切られ、ノズル側の固体推進薬に点火した後、先端部のみ固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第2の可燃性点火装置とを備えたことを特徴とする固体ロケットモーター。
【請求項6】 燃焼室ケース内で燃焼することにより燃焼ガスを生じる固体推進薬と、上記固体推進薬に点火した後、先端部のみが固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第1の可燃性点火装置と、上記固体推進薬を燃焼させる燃焼室ケースと、上記燃焼室ケース内で固体推進薬を燃焼することにより生じる燃焼ガスを、空気中に噴出することにより、推進力をもたらすノズルと、燃焼室ケース、可燃性隔壁及び第2の可燃性隔壁蓋のノズル側面に耐熱性を持たせるための断熱剤と、燃焼室ケースを仕切り、ノズル側固体推進薬の燃焼に対しては、断熱剤により耐熱性を有し、かつ、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬が燃焼することによって生じた燃焼ガスの圧力により第2の可燃性隔壁蓋に貼られた断熱剤が破られ、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる可燃性隔壁と、上記可燃性隔壁と隙間をおいて取付けられ、ノズル側固体推進薬の燃焼で生じた燃焼ガスの逆流を防止し、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬が燃焼した際に生じた燃焼ガスを解放するための第2の可燃性隔壁蓋と、可燃性隔壁により仕切られ、ノズル側の固体推進薬に点火した後、先端部のみ固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第2の可燃性点火装置とを備えたことを特徴とする固体ロケットモーター。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は目標に向かって飛しょうする、飛しょう体の固体ロケットモーターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は従来の固体ロケットモーターの断面を示すもので、図において、1は燃焼室ケース3で燃焼することにより燃焼ガスを生じる固体推進薬、3は耐熱性点火装置13を点火することにより、固体推進薬1を燃焼させる燃焼室ケース、4は燃焼室ケース3で、固体推進薬1を燃焼したことにより生じる燃焼ガスを、空気中に噴出することにより、推進力をもたらすノズル、7は燃焼室ケース3を燃焼ガスから保護するための断熱剤、13は固体推進薬1を燃焼させるための耐熱性点火装置である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の固体ロケットモーターにおいては、固体推進薬1を燃焼したことにより生じる燃焼ガスの高温に耐えるために、点火装置13に耐熱素材、例えば、チタン合金を使用しており、固体推進薬の燃焼が完了した後でも、点火装置13全体が残存するため、点火装置13の自重により、推進力が抑制され、運動性能や射程が制約を受ける。また、固体推進薬1の燃焼温度を高めるため、固体推進薬1に金属燃料を混入している。例えばスペースシャトルの場合、固体推進薬の16%がアルミニウムである。
【0004】この発明はかかる課題を解決するためのものであり、固体推進薬に点火した後、不要となる点火装置の先端部の材質を、燃焼することによって可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する金属とし、この点火装置先端部を固体推進薬と同時に燃焼させることにより、固体推進薬中の金属燃料の組成率を高めることができ、固体推進薬の燃焼温度を高め、かつ、点火装置先端部そのものを燃焼させることにより、飛しょう体を軽量化することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明による固体ロケットモーターは、燃焼室ケース内で燃焼することにより燃焼ガスを生じる固体推進薬と、上記固体推進薬に点火した後、先端部のみが固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第1の可燃性点火装置と、固体推進薬を燃焼させるための燃焼室ケースと、上記燃焼室ケース内で固体推進薬を燃焼することにより生じる燃焼ガスを、空気中に噴出することにより、推進力をもたらすノズルとを配置したものであって、固体推進薬の燃焼とともに可燃性点火装置先端部が燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱するため、固体推進薬の燃焼温度を高め、かつ、飛しょう体を軽量化でき、推進力及び運動性能の向上や射程延長ができる機能を備えた。
【0006】また、第2の発明による固体ロケットモーターは、燃焼室ケース内で燃焼することにより燃焼ガスを生じる固体推進薬と、上記固体推進薬に点火した後、先端部のみが固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第1の可燃性点火装置と、固体推進薬を燃焼させるための燃焼室ケースと、上記燃焼室ケース内で固体推進薬を燃焼することにより生じる燃焼ガスを、空気中に噴出することにより、推進力をもたらすノズルと、燃焼室ケースを仕切り、ノズル側固体推進薬の燃焼に対しては耐熱性を有するが、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱することができる可燃性隔壁と、上記可燃性隔壁により仕切られたノズル側燃焼室ケースの固体推進薬に点火した後、先端部のみ固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第2の可燃性点火装置とを配置したものであって、第2の可燃性点火装置が可燃性隔壁により仕切られたノズル側固体推進薬に点火し、ノズル側固体推進薬の燃焼とともに第2の可燃性点火装置先端部が燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する。また、ノズル側固体推進薬の燃焼が完了した後、第1の可燃性点火装置が固体推進薬に点火し、固体推進薬の燃焼とともに、第1の可燃性点火装置先端部及び可燃性隔壁が燃焼するため、固体推進薬の燃焼温度を高め、図7に示すような推進力が得られ、かつ、飛しょう体を軽量化でき、推進力及び運動性能の向上や射程延長ができる機能を備えた。
【0007】また、第3の発明による固体ロケットモーターは、燃焼室ケース内で燃焼することにより燃焼ガスを生じる固体推進薬と、上記固体推進薬に点火した後、先端部のみが固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第1の可燃性点火装置と、固体推進薬を燃焼させるための燃焼室ケースと、上記燃焼室ケース内で固体推進薬を燃焼することにより生じる燃焼ガスを、空気中に噴出することにより、推進力をもたらすノズルと、燃焼室ケース、可燃性隔壁及び第1の可燃性プラグのノズル側面に耐熱性を持たせるための断熱剤と、燃焼室ケースを仕切り、ノズル側固体推進薬の燃焼に対しては、断熱剤により耐熱性を有するが、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬が燃焼することによって生じた燃焼ガスの圧力により第1の可燃性プラグが押し出され、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる可燃性隔壁と、上記可燃性隔壁に取付けられ、ノズル側固体推進薬の燃焼で生じた燃焼ガスの逆流を防止し、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬が燃焼した際に生じた燃焼ガスを解放するための第1の可燃性プラグと、可燃性隔壁により仕切られ、ノズル側の固体推進薬に点火した後、先端部のみ固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第2の可燃性点火装置とを配置したものであって、第2の可燃性点火装置が可燃性隔壁により仕切られたノズル側固体推進薬に点火し、ノズル側固体推進薬の燃焼とともに第2の可燃性点火装置先端部が燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する。また、ノズル側固体推進薬の燃焼が完了した後、第1の可燃性点火装置が固体推進薬に点火し、固体推進薬の燃焼とともに、第1の可燃性点火装置先端部が燃焼し、また、固体推進薬の燃焼によって発生した燃焼ガスが可燃性隔壁に取付けられた第1の可燃性プラグが押し出され、第1の可燃性プラグ及び可燃性隔壁も燃焼するため、固体推進薬の燃焼温度を高め、図7に示すような推進力が得られ、かつ、飛しょう体を軽量化でき、推進力及び運動性能の向上や射程延長ができる機能を備えた。
【0008】また、第4の発明による固体ロケットモーターは、燃焼室ケース内で燃焼することにより燃焼ガスを生じる固体推進薬と、上記固体推進薬に点火した後、先端部のみが固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第1の可燃性点火装置と、固体推進薬を燃焼させるための燃焼室ケースと、上記燃焼室ケース内で固体推進薬を燃焼することにより生じる燃焼ガスを、空気中に噴出することにより、推進力をもたらすノズルと、燃焼室ケース、可燃性隔壁及び第2の可燃性プラグのノズル側面に耐熱性を持たせるための断熱剤と、燃焼室ケースを仕切り、ノズル側固体推進薬の燃焼に対しては、断熱剤により耐熱性を有するが、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬が燃焼することによって生じた燃焼ガスの圧力により第2の可燃性プラグが押し出され、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる可燃性隔壁と、上記可燃性隔壁に取付けられ、ノズル側固体推進薬の燃焼で生じた燃焼ガスの逆流を防止し、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬が燃焼した際に生じた燃焼ガスを解放するための第2の可燃性プラグと、可燃性隔壁により仕切られ、ノズル側の固体推進薬に点火した後、先端部のみ固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第2の可燃性点火装置とを配置したものであって、第2の可燃性点火装置が可燃性隔壁により仕切られたノズル側固体推進薬に点火し、ノズル側固体推進薬の燃焼とともに第2の可燃性点火装置先端部が燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する。また、ノズル側固体推進薬の燃焼が完了した後、第1の可燃性点火装置が固体推進薬に点火し、固体推進薬の燃焼とともに、第1の可燃性点火装置先端部が燃焼し、また、固体推進薬の燃焼によって発生した燃焼ガスが可燃性隔壁に取付けられた第2の可燃性プラグが押し出され、第2の可燃性プラグ及び可燃性隔壁も燃焼するため、固体推進薬の燃焼温度を高め、図7に示すような推進力が得られ、かつ、飛しょう体を軽量化でき、推進力及び運動性能の向上や射程延長ができる機能を備えた。
【0009】また、第5の発明による固体ロケットモーターは、燃焼室ケース内で燃焼することにより燃焼ガスを生じる固体推進薬と、上記固体推進薬に点火した後、先端部のみが固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第1の可燃性点火装置と、固体推進薬を燃焼させるための燃焼室ケースと、上記燃焼室ケース内で固体推進薬を燃焼することにより生じる燃焼ガスを、空気中に噴出することにより、推進力をもたらすノズルと、燃焼室ケース、可燃性隔壁及び第1の可燃性隔壁蓋のノズル側面に耐熱性を持たせるための断熱剤と、燃焼室ケースを仕切り、ノズル側固体推進薬の燃焼に対しては、断熱剤により耐熱性を有するが、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬が燃焼することによって生じた燃焼ガスの圧力により第1の可燃性隔壁蓋が押し出され、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる可燃性隔壁と、上記可燃性隔壁に取付けられ、ノズル側固体推進薬の燃焼で生じた燃焼ガスの逆流を防止し、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬が燃焼した際に生じた燃焼ガスを解放するための第1の可燃性隔壁蓋と、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬が燃焼して生じた燃焼ガスの圧力により、第1の可燃性隔壁蓋が押し出される際に軸となる、耐熱性ピンと、可燃性隔壁により仕切られ、ノズル側の固体推進薬に点火した後、先端部のみ固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第2の可燃性点火装置とを配置したものであって、第2の可燃性点火装置が可燃性隔壁により仕切られたノズル側固体推進薬に点火し、ノズル側固体推進薬の燃焼とともに第2の可燃性点火装置先端部が燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する。また、ノズル側固体推進薬の燃焼が完了した後、第1の可燃性点火装置が固体推進薬に点火し、固体推進薬の燃焼とともに、第1の可燃性点火装置先端部が燃焼し、また、固体推進薬の燃焼によって発生した燃焼ガスが可燃性隔壁に取付けられた第1の可燃性隔壁蓋が押し出され、可燃性隔壁及び第1の可燃性隔壁蓋も燃焼するため、固体推進薬の燃焼温度を高め、図7に示すような推進力が得られ、かつ、飛しょう体を軽量化でき、推進力及び運動性能の向上や射程延長ができる機能を備えた。
【0010】また、第6の発明による固体ロケットモーターは、燃焼室ケース内で燃焼することにより燃焼ガスを生じる固体推進薬と、上記固体推進薬に点火した後、先端部のみが固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第1の可燃性点火装置と、固体推進薬を燃焼させるための燃焼室ケースと、上記燃焼室ケース内で固体推進薬を燃焼することにより生じる燃焼ガスを、空気中に噴出することにより、推進力をもたらすノズルと、燃焼室ケース、可燃性隔壁及び第2の可燃性隔壁蓋のノズル側面に耐熱性を持たせるための断熱剤と、燃焼室ケースを仕切り、ノズル側固体推進薬の燃焼に対しては、断熱剤により耐熱性を有するが、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬が燃焼することによって生じた燃焼ガスの圧力により第2の可燃性隔壁蓋に貼られた断熱剤が破られ、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる可燃性隔壁と、上記可燃性隔壁と隙間をおいて取付けられ、ノズル側固体推進薬の燃焼で生じた燃焼ガスの逆流を防止し、第1の可燃性点火装置側の固体推進薬が燃焼した際に生じた燃焼ガスを解放するための第2の可燃性隔壁蓋と、可燃性隔壁により仕切られ、ノズル側の固体推進薬に点火した後、先端部のみ固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質からなる第2の可燃性点火装置とを配置したものであって、第2の可燃性点火装置が可燃性隔壁により仕切られたノズル側固体推進薬に点火し、ノズル側固体推進薬の燃焼とともに第2の可燃性点火装置先端部が燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する。また、ノズル側固体推進薬の燃焼が完了した後、第1の可燃性点火装置が固体推進薬に点火し、固体推進薬の燃焼とともに、第1の可燃性点火装置先端部が燃焼し、また、固体推進薬の燃焼によって発生した燃焼ガスが、可燃性隔壁の穴及び第2の可燃性隔壁蓋との隙間を通り、第2の可燃性隔壁に貼られた断熱剤を破り、可燃性隔壁及び第2の可燃性隔壁蓋も燃焼するため、固体推進薬の燃焼温度を高め、図7に示すような推進力が得られ、かつ、飛しょう体を軽量化でき、推進力及び運動性能の向上や射程延長ができる機能を備えた。
【0011】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1(a)はこの発明の実施の形態1を示す断面図であり、図において1は燃焼室ケース3で燃焼することにより燃焼ガスを生じる固体推進薬、2は固体推進薬1に点火した後、先端部のみが固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質、例えば、アルミニウム合金、からなる第1の可燃性点火装置、3は固体推進薬1を燃焼させる燃焼室ケース、4は燃焼室ケース3で、固体推進薬1を燃焼したことにより生じる燃焼ガスを、空気中に噴出することにより、推進力をもたらすノズル、7は燃焼室ケース3を燃焼ガスから保護するための断熱剤、例えば、エチレン・プロピレン・ゴムである。なお、図中の1、3、4及び7は上記従来装置と全く同一のものである。
【0012】前記のように構成された固体ロケットモーターにおいては、図1(b)に示すとおり、固体推進薬1の燃焼とともに第1の可燃性点火装置2の先端部が燃焼するため、固体推進薬1の燃焼温度を高め、かつ、飛しょう体を軽量化でき、推進力及び運動性能の向上や射程を延長することができる。
【0013】実施の形態2.図2(a)はこの発明の実施の形態2を示す断面図であり、図において1は燃焼室ケース3で燃焼することにより燃焼ガスを生じる固体推進薬、2は固体推進薬1に点火した後、先端部のみが固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質、例えば、アルミニウム合金、からなる第1の可燃性点火装置、3は固体推進薬1を燃焼させる燃焼室ケース、4は燃焼室ケース3で固体推進薬1を燃焼したことにより生じる燃焼ガスを、空気中に噴出することにより、推進力をもたらすノズル、5は燃焼室ケース3を仕切り、固体推進薬1と同時に燃焼することができる、第1の可燃性点火装置2と同じ材質の可燃性隔壁、6は可燃性隔壁5により仕切られた、ノズル4側の固体推進薬1に点火した後、先端部のみ固体推進薬1と同時に燃焼することができる、第1の可燃性点火装置2と同じ材質の第2の可燃性点火装置、7は燃焼室ケ―ス3を燃焼ガスから保護するための断熱剤、例えば、エチレン・プロピレン・ゴムである。なお、図中の1、3、4及び7は上記従来装置と全く同一のものである。
【0014】前記のように構成された固体ロケットモーターにおいては、図2(b)に示すとおり、第2の可燃性点火装置6が可燃性隔壁5により仕切られたノズル4側の固体推進薬1に点火し、ノズル4側の固体推進薬1の燃焼とともに第2の可燃性点火装置6の先端部が燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬1の燃焼ガスと作用して発熱する。また、ノズル4側の固体推進薬1の燃焼が完了した後、あらかじめ設定されたタイミングで、第1の可燃性点火装置2が固体推進薬1に点火し、固体推進薬1の燃焼とともに、第1の可燃性点火装置2の先端部及び可燃性隔壁5が燃焼するため、固体推進薬1の燃焼温度を高め、かつ、飛しょう体を軽量化でき、推進力及び運動性能の向上や射程延長ができる。
【0015】実施の形態3.図3(a)はこの発明の実施の形態3を示す断面図、図3(c)はこの発明の実施の形態3を示す可燃性隔壁の断面図であり、図において1は燃焼室ケース3で燃焼することにより燃焼ガスを生じる固体推進薬、2は固体推進薬1に点火した後、先端部のみが固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質、例えば、アルミニウム合金、からなる第1の可燃性点火装置、3は固体推進薬1を燃焼させる燃焼室ケース、4は燃焼室ケース3で固体推進薬1を燃焼したことにより生じる燃焼ガスを、空気中に噴出することにより、推進力をもたらすノズル、5は燃焼室ケース3を仕切り、固体推進薬1と同時に燃焼することができる、第1の可燃性点火装置2と同じ材質の可燃性隔壁、6は可燃性隔壁5により仕切られた、ノズル4側の固体推進薬1に点火した後、先端部のみ固体推進薬1と同時に燃焼することができる、第1の可燃性点火装置2と同じ材質の第2の可燃性点火装置、7は燃焼室ケ―ス3、可燃性隔壁5及び第1の可燃性プラグ8のノズル4側面を燃焼ガスから保護するための断熱剤、例えば、エチレン・プロピレン・ゴム、8は固体推進薬1と同時に燃焼することができる、第1の可燃性点火装置2と同じ材質の第1の可燃性プラグである。なお、図中の1、3、4及び7は上記従来装置と全く同一のものである。
【0016】前記のように構成された固体ロケットモーターにおいては、図3(b)及び図3(d)に示すとおり、ノズル4側の固体推進薬1が燃焼しても、可燃性隔壁5は断熱剤7により耐熱性を保ち、第1の可燃性点火装置2側の固体推進薬1が燃焼すると発生した燃焼ガスにより、第1の可燃性プラグ8が押し出され可燃性隔壁5を燃焼させることができるため、実施の形態2と同様の効果が期待できる。
【0017】実施の形態4.図4(a)はこの発明の実施の形態4を示す断面図、図4(c)はこの発明の実施の形態4を示す可燃性隔壁の断面図であり、図において1は燃焼室ケース3で燃焼することにより燃焼ガスを生じる固体推進薬、2は固体推進薬1に点火した後、先端部のみが固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質、例えば、アルミニウム合金、からなる第1の可燃性点火装置、3は固体推進薬1を燃焼させる燃焼室ケース、4は燃焼室ケース3で固体推進薬1を燃焼したことにより生じる燃焼ガスを、空気中に噴出することにより、推進力をもたらすノズル、5は燃焼室ケース3を仕切り、固体推進薬1と同時に燃焼することができる、第1の可燃性点火装置2と同じ材質の可燃性隔壁、6は可燃性隔壁5により仕切られた、ノズル4側の固体推進薬1に点火した後、先端部のみ固体推進薬1と同時に燃焼することができる、第1の可燃性点火装置2と同じ材質の第2の可燃性点火装置、7は燃焼室ケ―ス3、可燃性隔壁5及び第2の可燃性プラグ9のノズル4側面を燃焼ガスから保護するための断熱剤、例えば、エチレン・プロピレン・ゴム、9は固体推進薬1と同時に燃焼することができる円錐形で、第1の可燃性点火装置2と同じ材質の第2の可燃性プラグである。なお、図中の1、3、4及び7は上記従来装置と全く同一のものである。
【0018】前記のように構成された固体ロケットモーターにおいては、図4(b)及び図4(d)に示すとおり、ノズル4側の固体推進薬1が燃焼しても、可燃性隔壁5は断熱剤7により耐熱性を保ち、第1の可燃性点火装置2側の固体推進薬1が燃焼すると発生した燃焼ガスにより、第2の可燃性プラグ9が押し出され可燃性隔壁5を燃焼させることができるため、実施の形態2と同様の効果が期待できる。
【0019】実施の形態5.図5(a)はこの発明の実施の形態5を示す断面図、図5(c)はこの発明の実施の形態5を示す可燃性隔壁の断面図であり、図において1は燃焼室ケース3で燃焼することにより燃焼ガスを生じる固体推進薬、2は固体推進薬1に点火した後、先端部のみが固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質、例えば、アルミニウム合金、からなる第1の可燃性点火装置、3は固体推進薬1を燃焼させる燃焼室ケース、4は燃焼室ケース3で固体推進薬1を燃焼したことにより生じる燃焼ガスを、空気中に噴出することにより、推進力をもたらすノズル、5は燃焼室ケース3を仕切り、固体推進薬1と同時に燃焼することができる、第1の可燃性点火装置2と同じ材質の可燃性隔壁、6は可燃性隔壁5により仕切られた、ノズル4側の固体推進薬1に点火した後、先端部のみ固体推進薬1と同時に燃焼することができる、第1の可燃性点火装置2と同じ材質の第2の可燃性点火装置、7は燃焼室ケ―ス3、可燃性隔壁5及び第1の可燃性隔壁蓋10のノズル4側面を燃焼ガスから保護するための断熱剤、例えば、エチレン・プロピレン・ゴム、10は第1の可燃性点火装置2と同じ材質の第1の可燃性隔壁蓋、11は例えば、チタン合金からなる耐熱性ピンである。なお、図中の1、3、4及び7は上記従来装置と全く同一のものである。
【0020】前記のように構成された固体ロケットモーターにおいては、図5(b)及び図5(d)に示すとおり、ノズル4側の固体推進薬1が燃焼しても、断熱剤7で表面を覆われた第1の可燃性隔壁蓋10が、耐熱性ピン11を軸として燃焼ガスの圧力により押されるため、可燃性隔壁5は耐熱性を保ち、第1の可燃性点火装置2側の固体推進薬1が燃焼すると発生した燃焼ガスにより、第1の可燃性隔壁蓋10が押し出され可燃性隔壁5を燃焼させることができるため、実施の形態2と同様の効果が期待できる。
【0021】実施の形態6.図6(a)はこの発明の実施の形態6を示す断面図、図6(c)はこの発明の実施の形態6を示す可燃性隔壁の断面図であり、図において1は燃焼室ケース3で燃焼することにより燃焼ガスを生じる固体推進薬、2は固体推進薬1に点火した後、先端部のみが固体推進薬と同時に燃焼することによって、可燃性物質を生成し、固体推進薬の燃焼ガスと作用して発熱する物質、例えば、アルミニウム合金、からなる第1の可燃性点火装置、3は固体推進薬1を燃焼させる燃焼室ケース、4は燃焼室ケース3で固体推進薬1を燃焼したことにより生じる燃焼ガスを、空気中に噴出することにより、推進力をもたらすノズル、5は燃焼室ケース3を仕切り、固体推進薬1と同時に燃焼することができる、第1の可燃性点火装置2と同じ材質の可燃性隔壁、6は可燃性隔壁5により仕切られた、ノズル4側の固体推進薬1に点火した後、先端部のみ固体推進薬1と同時に燃焼することができる、第1の可燃性点火装置2と同じ材質の第2の可燃性点火装置、7は燃焼室ケ―ス3、可燃性隔壁5及び第2の可燃性隔壁蓋12のノズル4側面を燃焼ガスから保護するための断熱剤、例えば、エチレン・プロピレン・ゴム、12は第1の可燃性点火装置2と同じ材質の第2の可燃性隔壁蓋である。なお、図中の1、3、4及び7は上記従来装置と全く同一のものである。
【0022】前記のように構成された固体ロケットモーターにおいては、図6(b)及び図6(d)に示すとおり、ノズル4側の固体推進薬1が燃焼しても、断熱剤7で表面を覆われた第2の可燃性隔壁蓋12により耐熱性を保ち、第1の可燃性点火装置2側の固体推進薬1が燃焼すると発生した燃焼ガスが可燃性隔壁5に開けられた通気口を通過し、可燃性隔壁5と第2の可燃性隔壁蓋12との隙間を通って第2の可燃性隔壁蓋12の通気口から排出されることにより、可燃性隔壁5を燃焼させることができるため、実施の形態2と同様の効果が期待できる。
【0023】
【発明の効果】第1〜第6の発明によれば、以上説明したように構成されているので、固体推進薬の燃焼とともに可燃性点火装置先端部及び可燃性隔壁が燃焼するため、固体推進薬の燃焼温度を高め、かつ、飛しょう体を軽量化でき、推進力及び運動性能の向上や射程を延長するという効果がある。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【出願日】 平成12年1月18日(2000.1.18)
【代理人】 【識別番号】100102439
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 金雄 (外1名)
【公開番号】 特開2001−200758(P2001−200758A)
【公開日】 平成13年7月27日(2001.7.27)
【出願番号】 特願2000−8801(P2000−8801)