トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F02 燃焼機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの




【発明の名称】 コージェネレーションシステム
【発明者】 【氏名】小島 高明

【要約】 【課題】希薄燃焼型ガスエンジン1から排熱回収部2に至る排ガス経路3中に酸化触媒装置4を介装して、希薄ガスエンジンから発生し易い未燃ガスを酸化触媒で除去するようにしたコージェネレーションシステムにおいて、未燃ガス濃度の過上昇による触媒温度の劣化や排熱回収部の熱損傷、あるいは再加熱バーナによる未燃ガスの爆発を防止する。

【解決手段】酸化触媒装置4の上流側に設けた三方切替弁5を介して酸化触媒装置4にバイパス経路6を形成し、酸化触媒4の温度を検出する温度センサ7の出力により上記三方切替弁5を自動的に切り替えるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 希薄燃焼型ガスエンジンから排熱回収部に至る排ガス経路中に酸化触媒装置を介装したコージェネレーションシステムにおいて、酸化触媒装置の上流側に設けた三方切替弁を介して該酸化触媒装置にバイパス経路を形成すると共に、酸化触媒の温度を検出する温度センサ及び(又は)酸化触媒による圧力損失を検出する圧力センサを備え、該温度センサ又は圧力センサの出力が設定値を超えたとき、上記三方切替弁を酸化触媒からバイパス経路へ自動的に切り替えるようにして成るコージェネレーションシステム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、希薄燃焼型ガスエンジンを用いたコージェネレーションシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年希薄燃焼型ガスエンジンを用いたコージェネレーションシステムが開発されている。希薄ガスエンジンは発電効率が高く、且つ低NOx性能がすぐれているので、これをコージェネレーションシステムに使用することができれば、高価なNOx還元装置を省略することができるのであるが、実際には希薄ガスエンジンをコージェネレーションに採用する場合、次のような問題があった。すなわち希薄ガスエンジンは燃焼ガスが希薄であるため、火炎中に局所的な高温部を発生せず低NOx性能がきわめて良好である反面、燃焼が緩慢であるために排気中に未燃ガスが混入し易いという欠点があり、その傾向は特に点火ミスによる失火が発生し易い始動時あるいは負荷移行時などに著しい。また排熱回収用ボイラ内に再加熱用バーナのような着火源が設けられていると、この未燃ガスによってボイラ内あるいは排気ダクト内で爆発を起こす危険がある。
【0003】そこで本発明者等は、図2の従来例図に線で示したように、希薄ガスエンジン1の排ガス経路3中に酸化触媒4を介装し、未燃ガスを触媒燃焼させることによって排ガス中から除去する方式を試みた。この酸化触媒4としては、例えばハニカム状に成形されたアルミナ多孔体若しくは粒状のアルミナに白金系活性金属を担持させたものを使用する。この方式によれば、外部に未燃ガスを排出するおそれがない上に、排熱回収部2に再加熱用バーナ10を設けても爆発のおそれがなく、しかも触媒燃焼により発生する熱は排熱回収部2で無駄なく回収されて、エネルギー効率も改善されるという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図2の方式では、排ガスの温度が高くなり過ぎると酸化触媒4が急速に劣化するという問題があり、また未燃ガスが多く発生した場合に、それが全て触媒燃焼によって熱に変換されることになるため、酸化触媒4を劣化させるばかりでなく、排熱回収部2に対して例えばボイラの鑞付部が熱損傷するというような悪影響を与えるおそれがあった。そこで本発明は、きわめて簡単な構成によって酸化触媒の劣化や排熱回収部2の熱損傷、あるいは再加熱用バーナのような着火源による未燃ガスの爆発などの問題を解消し、希薄ガスエンジンを使用した高効率、低NOxで、しかも低コストのコージェネレーションシステムを実現することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によるコージェネレーションシステムは、図1に示すように、希薄燃焼型ガスエンジン1から排熱回収部2に至る排ガス経路3中に酸化触媒装置4を介装したコージェネレーションシステムにおいて、酸化触媒装置4の上流側に設けた三方切替弁5を介して該酸化触媒装置4にバイパス経路6を形成すると共に、酸化触媒4の温度を検出する温度センサ7及び(又は)酸化触媒4による圧力損失を検出する圧力センサ8を備え、該温度センサ7又は圧力センサ8の出力が設定値を超えたとき、上記三方切替弁5を酸化触媒4からバイパス経路6へ自動的に切り替えるようにしたものであって、希薄ガスエンジンの排ガス中に未燃ガスが多くなった場合にも、温度過上昇による酸化触媒4の劣化あるいは排熱回収部2におけるボイラ等の設備の熱損傷等を防止することができる点に特長を有するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は本発明コージェネレーションシステムの一実施例を示したもので、ガスエンジン1には希薄燃焼型が使用され、このガスエンジン1から排熱回収部2に至る排ガス経路3中に酸化触媒装置4が介装されており、希薄ガスエンジン1から発生する未燃ガスが、酸化触媒4上で触媒燃焼するようになっている。酸化触媒装置4の上流側には三方切替弁5が設けられ、この三方切替弁5を介して酸化触媒装置4と並列にバイパス経路6が形成されている。また酸化触媒装置4には触媒温度を検出するための温度センサ7と、酸化触媒4の両端間の圧力損失を検出するための圧力センサ8とが設けられており、温度センサ7あるいは圧力センサ8の出力が設定値を超えたとき、三方切替弁5が酸化触媒4側からバイパス経路6側へ自動的に切り替えるようになっている。なお図中9は消音器、10は再加熱用バーナである。
【0007】次に本発明構成における動作の一例を説明すると、エンジン始動後及びエンジン停止前のようにエンジン負荷50%以下のときは、エンジン排気中の未燃ガスの含有量が多いので、三方切替弁5は原則として酸化触媒4側へ切り替えられるが、未燃ガス濃度が異常に高くなって触媒温度Tが300℃を超えた場合は、触媒の劣化と排熱回収部の過熱を防止するために、温度センサ6からの出力によって三方切替弁5がバイパス側へ切り替えられる。エンジン負荷が50%を超えて定常運転に近づくと、未燃ガス濃度が減少し且つ安定するので、温度センサ6の設定温度を500℃に変更する。またエンジン負荷に拘らず、酸化触媒4の目詰まり等が発生して、触媒装置4の両端間に設けられた圧力センサ8の出力が200mmHg以上になった場合には、直ちに三方切替弁5をバイパス6側へ切り替えると同時に、別途設けた警報装置を作動させる。
【0008】
【発明の効果】本発明によれば上述のように、希薄燃焼型ガスエンジン1から排熱回収部2に至る排ガス経路3中に触媒燃焼装置4を介装して、排ガス中に含まれる未燃ガスを触媒燃焼させることにより、未燃ガスの排出防止と排熱回収量の増加とを図ったコージェネレーションシステムにおいて、未燃ガス濃度の過上昇による酸化触媒4の劣化、排熱回収部2におけるボイラ内又は排気ダクト内での爆発の危険性、あるいはボイラの鑞付部の熱損傷の問題を、酸化触媒4に三方切替弁5を介してバイパス経路6を併設するというきわめて簡単且つ安価な構成によって解決し得るという利点がある。なお本発明装置が作動した場合には、排熱回収量の増加の効果は若干減殺されることになるが、実際に未燃ガス濃度が異常上昇してバイパス経路6が使用されることになるのは、エンジン発停時のきわめて短時間(せいぜい数分程度)、あるいはエンジン停止後直ちに再起動する場合(年数回程度)のみであって、システムの熱効率に実質的な影響を及ぼすものではない。
【出願人】 【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
【出願日】 平成12年1月19日(2000.1.19)
【代理人】 【識別番号】100070459
【弁理士】
【氏名又は名称】縣 浩介
【公開番号】 特開2001−200757(P2001−200757A)
【公開日】 平成13年7月27日(2001.7.27)
【出願番号】 特願2000−9847(P2000−9847)