| 【発明の名称】 |
内燃機関 |
| 【発明者】 |
【氏名】増田 宏司
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| 【要約】 |
【課題】高出力化を図ることができる内燃機関を提供することである。
【解決手段】燃焼室を取り巻く環状ウェットライナの上部外側面に形成した環状外向きフランジに係合する環状内向きフランジを備えたトップデッキ部をシリンダヘッド部とシリンダブロック主体部の間に設け、前記トップデッキ部をシリンダヘッド部とシリンダブロック主体部で狭持し、前記トップデッキ部を構成する材質を前記シリンダブロック主体部を構成する材質よりも弾性係数が大きくなるように選定した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 燃焼室を取り巻く環状ウェットライナの上部外側面に形成した環状外向きフランジに係合する環状内向きフランジを備えたトップデッキ部をシリンダヘッド部とシリンダブロック主体部の間に設け、前記トップデッキ部をシリンダヘッド部とシリンダブロック主体部で狭持し、前記トップデッキ部を構成する材質を前記シリンダブロック主体部を構成する材質よりも弾性係数が大きくなるように選定したことを特徴とする内燃機関。 【請求項2】 トップデッキ部に貫通孔を設け、シリンダブロック主体部に前記貫通孔に対向するねじ孔又はねじ穴を設け、ボルトを前記貫通孔を貫通させかつ前記ねじ孔又はねじ穴に螺合させて前記トップデッキ部とシリンダブロック主体部とを固着し、前記貫通孔には前記ボルトのボルト頭下面と当接しかつ前記ボルト頭がトップデッキ部上面から突出しない深さの窪みを備えた請求項1に記載の内燃機関。 【請求項3】 前記トップデッキ部とシリンダブロック主体部とを固着する前記ボルトは、本内燃機関に使用される他のボルトのボルト頭とは異なる形状のボルト頭を備えた請求項2に記載の内燃機関。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関に関するものである。 【0002】 【従来の技術】図3は、従来の内燃機関200の一部縦断正面略図であるが、シリンダヘッド50とシリンダブロック51とはヘッドボルト52により固着されている。 【0003】内燃機関においては、機関の最大出力が年々向上する傾向にある。図3において、ピストン53の上端に形成した窪みとシリンダヘッド50及びウェットライナ55の内壁により形成した燃焼室54内が高圧になるほどシリンダヘッド50とシリンダブロック51とを互いに引き離そうとする方向の力が大きくなる。したがって、この力に耐えるようにヘッドボルト52を強固に締め付ける必要がある。 【0004】一方、このウェットライナ55の上部外側面に形成した環状外向きフランジ55aは、シリンダブロック51に形成した環状内向きフランジ51aに係合して支持されている。 【0005】したがって、ヘッドボルト52を強固に締め付けるほどウェットライナ55(環状外向きフランジ55a)がシリンダブロック51(環状内向きフランジ51a)を下方へ押圧する力が大きくなる。シリンダブロック51を構成する材質が変形し易ければ、環状内向きフランジ51aの下方への変形が大きくなり、図3のB部の拡大図である図4に示すように、ウェットライナ55の応力集中部に損傷(亀裂56)が生じてしまう。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】そこでウェットライナ55が損傷しない(亀裂56が生じない)ようにするためには、ウェットライナ55の材質をより強度の高い材質に変更することが考えられるが、これはピストン53の摺動性を悪化させたりコストアップとなる上、あまり弾性係数を向上させることができず、有効な手段とはいえない。また、環状外向きフランジ55aと環状内向きフランジ51aの接触面積を大きく設定したり、ウェットライナ55の肉厚を厚く設定すると、シリンダのピッチが大きくなり、内燃機関200の大型化を招いてしまう。 【0007】したがって本発明では、ウェットライナを損傷させることなく高出力化を図ることができる内燃機関を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために請求項1の発明では、燃焼室を取り巻く環状ウェットライナの上部外側面に形成した環状外向きフランジに係合する環状内向きフランジを備えたトップデッキ部をシリンダヘッド部とシリンダブロック主体部の間に設け、前記トップデッキ部をシリンダヘッド部とシリンダブロック主体部で狭持し、前記トップデッキ部を構成する材質を前記シリンダブロック主体部を構成する材質よりも弾性係数が大きくなるように選定した。また、請求項2の発明では、請求項1の発明において、トップデッキ部に貫通孔を設け、シリンダブロック主体部に前記貫通孔に対向するねじ孔又はねじ穴を設け、ボルトを前記貫通孔を貫通させかつ前記ねじ孔又はねじ穴に螺合させて前記トップデッキ部とシリンダブロック主体部とを固着し、前記貫通孔には前記ボルトのボルト頭下面と当接しかつ前記ボルト頭がトップデッキ部上面から突出しない深さの窪みを備えた。さらに請求項3の発明では、請求項2の発明において、前記トップデッキ部とシリンダブロック主体部とを固着する前記ボルトは、本内燃機関に使用される他のボルトのボルト頭とは異なる形状のボルト頭を備えた。 【0009】トップデッキ部とシリンダブロック主体部とを固着するには、ボルト頭部が例えば5角形等の特殊な形状のボルトを使用することにより、メンテナンス時等に誤って外されないようにする。 【0010】 【発明の実施の形態】図1は、請求項1〜3の発明による内燃機関100の一部縦断正面略図である。図1において、内燃機関100のシリンダヘッド1とシリンダブロック2とは、間にヘッドガスケット22を挟んでヘッドボルト4により固着されている。ヘッドボルト4は、トップデッキ部3に設けた孔14を貫通し、シリンダブロック主体部5に設けたねじ穴15に螺合する。 【0011】シリンダブロック2は、板状のトップデッキ部3とシリンダブロック主体部5とから構成されている。トップデッキ部3とシリンダブロック主体部5とは、フックピン(図示せず)で相対的な位置が固定されている。図1のA部拡大図である図2に示すように、トップデッキ部3には窪み11と貫通孔12とが同芯に設けてあり、また、シリンダブロック主体部5にはねじ穴13が設けてある。 【0012】トップデッキ部3はシリンダブロック主体部5よりも弾性係数が大きい材質で形成されている。例えば、トップデッキ部3はSC材(炭素鋼鋳鋼品),FCD材(球状黒鉛鋳鉄品)で形成し、シリンダブロック主体部5はFC材(ねずみ鋳鉄品),アルミで形成する。 【0013】図1に示すように、トップデッキ部3とシリンダブロック主体部5とは、ボルト10が貫通孔12(図2)を貫通しかつねじ穴13(図2)に螺合することにより固着されている。ボルト10のボルト頭は、図2に示すように、窪み11内に収容されている。 【0014】トップデッキ部3とシリンダブロック主体部5とを固着するボルト10は、ボルト頭部が例えば5角形等の特殊な形状のボルトを使用することにより、メンテナンス時等に誤って外されないようにする。ボルト10の頭部上端に特殊なレンチ(例えば5角レンチ,7角レンチ等)に適合する形状の穴を形成し、このレンチでボルト10を回動させ、トップデッキ部3とシリンダブロック主体部5とを固着するようにすると、窪み11の径をボルト頭部の径より若干大きくするだけで済む。シリンダブロック主体部5とトップデッキ部3とをボルト10で固着した後、シリンダブロック2の各部を機械仕上げする。 【0015】トップデッキ部3には環状内向きフランジ3aが設けてある。ウェットライナ6をシリンダブロック2に対して上方から挿入し、環状外向きフランジ6aをトップデッキ部3の環状内向きフランジ3a上に載せ、ウェットライナ6をシリンダブロック2内に設置する。また、ウェットライナ6の外周側面とシリンダブロック主体部5により形成された空間7には、冷却水が供給される。 【0016】 【発明の効果】請求項1の発明では、シリンダブロック2のウェットライナ6を支持する部分にシリンダブロック主体部5を形成する材質よりも弾性係数の大きい材質で形成されたトップデッキ部3を配置したので、ヘッドボルト4を強固に締め付けてもウェットライナ6を損傷させずに済み、内燃機関100の高出力化に対し、ウェットライナ6の損傷を回避することができる。 【0017】請求項2の発明では、ボルト10でトップデッキ部3とシリンダブロック主体部5とを固着することにより、トップデッキ部3とシリンダブロック主体部5とを一体物として機械仕上げを行うことができる。また、トップデッキ部3にボルト10のボルト頭を収容する深さの窪み11を備えたので、シリンダヘッド1とシリンダブロック2とを固着する際にボルト10が干渉することを回避することができる。 【0018】請求項3の発明によると、トップデッキ部3とシリンダブロック主体部5とを固着するボルト10のボルト頭の形状を本内燃機関100で使用される他のボルトのボルト頭とは異なる形状にしたので、メンテナンス時等に誤って外される恐れがなくなり、安全性を確保することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006781 【氏名又は名称】ヤンマーディーゼル株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年2月18日(2000.2.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062144 【弁理士】 【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−227404(P2001−227404A) |
| 【公開日】 |
平成13年8月24日(2001.8.24) |
| 【出願番号】 |
特願2000−40978(P2000−40978) |
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