| 【発明の名称】 |
建設機械のエンジン制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】古渡 陽一
【氏名】中村 恵一郎
【氏名】西村 正雄
【氏名】豊岡 司
【氏名】中村 剛志
【氏名】今野 繁哉
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| 【要約】 |
【課題】建設機械のエンジン制御装置において、回転数指示手段が指示する目標回転数が定格回転数よりも低いときでも、アクチュエータ負荷の変動によるエンジン回転数の変動を抑え、アクチュエータの制御精度及び操作性を向上でき、かつ軽負荷時或いは無負荷時のエンジン回転数の上昇を少なくし、騒音を低減し、燃費を向上する。
【解決手段】エンジンコントロールダイヤル20と油圧ポンプ1の吐出圧の圧力センサ22からの信号がコントローラ21に入力され、ガバナレバー12を動かしエンジン回転数を制御する。コントローラ21は、基準目標回転数演算部100、減速エンジン回転数演算部101、減算部102、最大値選択部103の各機能を有し、演算部101でポンプ吐出圧に応じた減速エンジン回転数を求め、基準目標回転数から減速エンジン回転数を引いた値を目標回転数とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】エンジンと、このエンジンにより回転駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプからの吐出油により駆動されるアクチュエータと、前記エンジンの基準目標回転数を指示する回転数指示手段とを備える建設機械のエンジン制御装置において、前記油圧ポンプの吐出圧を検出する検出手段と、前記油圧ポンプの吐出圧が第1設定値以上のときは、前記基準目標回転数を前記エンジンの目標回転数とし、前記油圧ポンプの吐出圧が前記第1設定値よりも低いときは、前記基準目標回転数を基準として前記油圧ポンプの吐出圧の変化に応じて変化する第1補正目標回転数を求め、この第1補正目標回転数を前記エンジンの目標回転数とする第1目標回転数演算手段とを備え、この第1目標回転数演算手段で求めた目標回転数に応じて前記エンジンの回転数を制御することを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。 【請求項2】請求項1記載の建設機械のエンジン制御装置において、前記第1目標回転数演算手段は、前記油圧ポンプの吐出圧から予め設定した関数関係に基づき減速エンジン回転数を計算する手段と、前記基準目標回転数から前記減速エンジン回転数を減算し前記第1補正目標回転数とする手段とを有することを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。 【請求項3】請求項2記載の建設機械のエンジン制御装置において、前記関数関係は、前記油圧ポンプの吐出圧が前記第1設定値以上のときは、前記減速エンジン回転数は0であり、前記油圧ポンプの吐出圧が前記第1設定値より低くなると前記減速エンジン回転数がその吐出圧の低下に従って増大するよう設定されていることを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。 【請求項4】請求項1記載の建設機械のエンジン制御装置において、前記第1目標回転数演算手段は、前記油圧ポンプの吐出圧から予め設定した関数関係に基づき前記第1補正目標回転数を計算する手段と、前記基準目標回転数と前記第1補正目標回転数との小さい方を選択し前記エンジンの目標回転数とする手段とを有することを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。 【請求項5】請求項4記載の建設機械のエンジン制御装置において、前記関数関係は、前記油圧ポンプの吐出圧が前記第1設定値以上のときは、前記第1補正目標回転数が定格回転数であり、前記油圧ポンプの吐出圧が前記第1設定値より低くなると前記第1補正目標回転数がその吐出圧の低下に従って低下するよう設定されていることを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項記載の建設機械のエンジン制御装置において、前記第1設定値は前記油圧ポンプの入力トルクが最大となる吐出圧であることを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。 【請求項7】請求項1項記載の建設機械のエンジン制御装置において、前記アクチュエータが非作動状態になったかどうかを判断し、前記アクチュエータが非作動状態にないときは、前記基準目標回転数を前記エンジンの目標回転数とし、前記アクチュエータが非作動状態になると、前記第1補正目標回転数の最小値以下の第2補正目標回転数を前記エンジンの目標回転数とする第2目標回転数演算手段と、前記第1目標回転数演算手段で求めた目標回転数と前記第2目標回転数演算手段で求めた目標回転数の小さい方を選択し、前記エンジンの最終的な目標回転数とする手段とを更に備えることを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。 【請求項8】請求項7記載の建設機械のエンジン制御装置において、前記第2目標回転数演算手段は、前記油圧ポンプの吐出圧が前記第1設定値より低い第2設定値まで低下したかどうかにより前記アクチュエータが非作動状態になったかどうかを判断することを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。 【請求項9】請求項8記載の建設機械のエンジン制御装置において、前記第2設定値は前記油圧ポンプの入力トルクが最小となる吐出圧であることを特徴とする建設機械のエンジン制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベル等の建設機械に備えられるエンジンの制御装置に係わり、特に油圧ポンプの吐出圧が低下するとエンジンの目標回転数を低下させる建設機械のエンジン制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】油圧ショベル等の建設機械は、一般に、原動機としてディーゼルエンジンを備え、このエンジンにより油圧ポンプを回転駆動し、油圧ポンプから吐出した圧油により油圧アクチュエータを駆動し、必要な作業を行っている。 【0003】ディーゼルエンジンには回転数指示手段として、例えばエンジンコントロールダイヤルが設けられ、エンジンコントロールダイヤルで目標とするエンジン回転数が指示される。エンジンコントロールダイヤルの指示は電圧で与えられ、コントローラに入力される。コントローラはその指示(電圧)に基づき演算によってディーゼルエンジンの目標回転数を求め、この目標回転数に応じて燃料噴射量を制御し、エンジン回転数を制御する。 【0004】従来の建設機械のエンジン制御装置では、一般に、エンジンコントロールダイヤル等の回転数指示手段が指示する目標回転数にダイレクトにエンジン回転を追従させている。 【0005】このような一般的なエンジン制御に対して、エンジンコントローラロールダイヤル等の回転数指示手段以外の指示で自動的に目標回転数を変化させ、エンジン回転数を制御するものが種々提案されている。その1つに特開平3−213632号公報がある。これは、スロットルレバー(回転数指示手段)が最大位置にあるときに油圧ポンプの吐出圧がエンジンの定格回転時の圧力以下に低下した場合に、コントローラの演算部で定格回転数を保つエンジン出力馬力線図が選定され、これに対応するスロットル駆動信号を出力し、エンジンの回転数を定格回転数に保持するものである。これによりスロットルレバーが最大位置にあるとき、油圧ポンプの吐出圧(アクチュエータの負荷)が変動してもエンジン回転数は大きく変動せず、油圧ポンプの吐出流量も変動しないため、アクチュエータの制御精度及び操作性の低下を防止できる。また、スロットルレバーが最大位置にあるときの無負荷時或いは軽負荷時のエンジン回転数の上昇を防止し、騒音の低減及び燃費の向上を図れる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来技術には次のような問題がある。 【0007】油圧ショベル等の建設機械においては、通常、オペレータはこれから行おうとする作業に合わせて予めエンジンコントローラロールダイヤルやスロットルレバー等の回転数指示手段を操作し、エンジン目標回転数を設定しておく。例えば、油圧ショベルで掘削作業や積み荷作業を行う場合は、力や速度が要求されるので、エンジン目標回転数を定格の最大回転数(以下、定格回転数という)に設定し、油圧ポンプの吐出流量を最大にする。また、均し作業や法面形成作業等の微操作を要求される作業を行う場合は、エンジン目標回転数を定格回転数より下げ、油圧ポンプの吐出流量を減少させる。 【0008】特開平3−213632号公報に記載のエンジン制御では、スロットルレバー(回転数指示手段)が最大位置にあり定格回転数が設定されているときは、アクチュエータの負荷が低下し、油圧ポンプの吐出圧がエンジンの定格回転時の圧力以下になると、定格回転数を保つようエンジン回転数を制御するので、負荷変動に伴うエンジン回転数の変動や無負荷時や軽負荷時でのエンジン回転数の上昇を防止できる。 【0009】しかし、この従来技術のエンジン制御は、スロットルレバーが最大位置にあり定格回転数が設定されているときだけ目標回転数を定格回転数に維持するよう制御するものであるため、スロットルレバーを操作してエンジン目標回転数を定格回転数より下げた場合は当該制御は働かない。このため、定格回転数よりも低いエンジン目標回転数を設定した場合は、アクチュエータの負荷が変動するとエンジン回転数が変動して油圧ポンプの吐出流量が変動し、アクチュエータの制御精度が低下し、操作性(特に微操作性)が悪化する。また、アクチュエータの負荷が低下して軽負荷或いは無負荷になるとエンジン回転数が上昇し、騒音が増大し、燃費が低下する。 【0010】本発明の目的は、回転数指示手段が指示する目標回転数が定格回転数のときでもそれよりも低いときでも、アクチュエータ負荷の変動によるエンジン回転数の変動を抑え、アクチュエータの制御精度及び操作性を向上でき、かつ軽負荷時或いは無負荷時のエンジン回転数の上昇を少なくでき、騒音を低減し、燃費を向上できる建設機械のエンジン制御装置を提供することである。 【0011】 【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成するために、本発明は、エンジンと、このエンジンにより回転駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプからの吐出油により駆動されるアクチュエータと、前記エンジンの基準目標回転数を指示する回転数指示手段とを備える建設機械のエンジン制御装置において、前記油圧ポンプの吐出圧を検出する検出手段と、前記油圧ポンプの吐出圧が第1設定値以上のときは、前記基準目標回転数を前記エンジンの目標回転数とし、前記油圧ポンプの吐出圧が前記第1設定値よりも低いときは、前記基準目標回転数を基準として前記油圧ポンプの吐出圧の変化に応じて変化する第1補正目標回転数を求め、この第1補正目標回転数を前記エンジンの目標回転数とする第1目標回転数演算手段とを備え、この第1目標回転数演算手段で求めた目標回転数に応じて前記エンジンの回転数を制御するものとする。 【0012】このように検出手段と第1目標回転数演算手段とを設け、油圧ポンプの吐出圧が第1設定値以上のときかそれよりも低いときかに応じて、基準目標回転数或いは第1補正目標回転数をエンジンの目標回転数としてエンジン回転数を制御することにより、回転数指示手段が指示する基準目標回転数が定格回転数のとき、或いはそれよりも低いときのいずれの場合にも、油圧ポンプの吐出圧が第1設定値以上のときは、基準目標回転数がエンジンの目標回転数となり、油圧ポンプの吐出圧が第1設定値より低いときは、前記基準目標回転数を基準目標回転数を基準として求めた、油圧ポンプの吐出圧の変化に応じて変化する第1補正目標回転数がエンジンの目標回転数となり、それぞれ基準目標回転数を基準としたエンジン制御を行うものとなり、その結果、いずれの場合も、アクチュエータの負荷が変動し、油圧ポンプの吐出圧が変動したとき、エンジンの実回転数の変動は少なくでき、油圧ポンプの吐出流量の変動を少なくできるため、アクチュエータの制御精度及び操作性を向上できる。また、軽負荷時或いは無負荷時のエンジン回転数の上昇が少なくできるので、騒音を低減し、燃費を向上できる。 【0013】(2)上記(1)において、好ましくは、前記第1目標回転数演算手段は、前記油圧ポンプの吐出圧から予め設定した関数関係に基づき減速エンジン回転数を計算する手段と、前記基準目標回転数から前記減速エンジン回転数を減算し、前記第1補正目標回転数とする手段とを有する。 【0014】これにより第1目標回転数演算手段は、上記(1)の制御演算を行うとき、基準目標回転数の大小に係わらず第1補正目標回転数を演算できるので、基準目標回転数の全範囲において上記(1)のエンジン制御を行えるものとなる。 【0015】(3)上記(2)において、好ましくは、前記関数関係は、前記油圧ポンプの吐出圧が前記第1設定値以上のときは、前記減速エンジン回転数は0であり、前記油圧ポンプの吐出圧が前記第1設定値より低くなると前記減速エンジン回転数がその吐出圧の低下に従って増大するよう設定されている。 【0016】これにより第1目標回転数演算手段は、油圧ポンプの吐出圧が第1設定値以上のときは、基準目標回転数をエンジンの目標回転数とし、油圧ポンプの吐出圧が第1設定値より低いときは第1補正目標回転数をエンジンの目標回転数とするものとなり、基準目標回転数の全範囲において上記(1)のエンジン制御を行うことができる。 【0017】(4)また、上記(1)において、好ましくは、前記第1目標回転数演算手段は、前記油圧ポンプの吐出圧から予め設定した関数関係に基づき前記第1補正目標回転数を計算する手段と、前記基準目標回転数と前記第1補正目標回転数との小さい方を選択し前記エンジンの目標回転数とする手段とを有する。 【0018】これにより第1目標回転数演算手段は、上記(1)の制御演算を行うとき、基準目標回転数を第1補正目標回転数の最小値より低く設定した場合は、基準目標回転数をエンジンの目標回転数として選択するので、エンジンの目標回転数は基準目標回転数に保たれ、軽負荷作業では従来通りエンジン回転数が上昇し、作業量を確保することができる。 【0019】(5)上記(4)において、好ましくは、前記関数関係は、前記油圧ポンプの吐出圧が前記第1設定値以上のときは、前記第1補正目標回転数が定格回転数であり、前記油圧ポンプの吐出圧が前記第1設定値より低くなると前記第1補正目標回転数がその吐出圧の低下に従って低下するよう設定されている。 【0020】これによりその関数関係に基づき第1補正目標回転数を計算する手段は、油圧ポンプの吐出圧が第1設定値より低くなると、そのポンプ吐出圧に応じた値を第1補正目標回転数とするため、基準目標回転数を第1補正目標回転数の最小値より低く設定した場合、基準目標回転数と第1補正目標回転数との小さい方を選択しエンジンの目標回転数とする手段は基準目標回転数を選択し、軽負荷作業では従来通りエンジン回転数が上昇し、作業量を確保することができる。 【0021】(6)また、上記(1)〜(5)において、好ましくは、前記第1設定値は前記油圧ポンプの入力トルクが最大となる吐出圧である。 【0022】これにより油圧ポンプ1の吐出圧が第1設定値以上のときのエンジン回転数はエンジンの出力トルクが最大となる回転数付近の値となり、エンジンの最大出力トルクを有効利用できる。 【0023】(7)更に、上記(1)の建設機械のエンジン制御装置は、好ましくは、前記アクチュエータが非作動状態になったかどうかを判断し、前記アクチュエータが非作動状態にないときは、前記基準目標回転数を前記エンジンの目標回転数とし、前記アクチュエータが非作動状態になると、前記第1補正目標回転数の最小値以下の第2補正目標回転数を前記エンジンの目標回転数とする第2目標回転数演算手段と、前記第1目標回転数演算手段で求めた目標回転数と前記第2目標回転数演算手段で求めた目標回転数の小さい方を選択し、前記エンジンの最終的な目標回転数とする手段とを更に備えるものとする。 【0024】これによりアクチュエータが非作動状態になるとき、それよりも前に油圧ポンプの吐出圧が第1設定値より低くなって第1目標回転数演算手段が上記(1)のエンジン制御を行い、エンジンの目標回転数が第1補正目標回転数へと低下してから第2補正目標回転数まで低下するので、エンジンの目標回転数を直接第2補正目標回転数まで低下させる場合に比べて目標回転数の変化が急峻でなくなり、騒音が低減し、燃費が向上する。また、アクチュエータが非作動状態から作動状態になるときも、その後に油圧ポンプの吐出圧が第1設定値より低い圧力になって第1目標回転数演算手段が上記(1)のエンジン制御を行い、エンジンの目標回転数が第2補正目標回転数から第1補正目標回転数を経て上昇するので、エンジンの目標回転数を直接第1補正目標回転数から基準目標回転数まで上昇すさせ場合に比べて目標回転数の変化が急峻でなくなり、騒音が低減し、燃費が向上する。 【0025】(8)また、上記(7)において、好ましくは、前記第2目標回転数演算手段は、前記油圧ポンプの吐出圧が前記第1設定値より低い第2設定値まで低下したかどうかにより前記アクチュエータが非作動状態になったかどうかを判断する。 【0026】これによりアクチュエータが非作動状態になったかどうかを、第1目標回転数演算手段で用いたのと同じ油圧ポンプの吐出圧を用いて判断でき、専用の検出手段が不要となる。 【0027】(9)また、上記(8)において、好ましくは、前記第2設定値は前記油圧ポンプの入力トルクが最小となる吐出圧である。 【0028】これによりアクチュエータが非作動状態になると油圧ポンプの入力トルクは最小となるため、油圧ポンプの吐出圧によりアクチュエータが非作動状態かどうかを検出できる。 【0029】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。以下の実施の形態は、建設機械として油圧ショベルを用いた場合のものである。 【0030】まず、本発明の第1の実施の形態を図1〜図6により説明する。 【0031】図1において、1はメインポンプとして設けられた例えば斜板式の可変容量型の油圧ポンプであり、油圧ポンプ1は方向切換弁2を介して油圧アクチュエータ3に接続されている。油圧ポンプ1から吐出した圧油は方向切換弁2を介して油圧アクチュエータ3に供給され、方向切換弁2を操作することによりアクチュエータ3に供給される圧油の方向と流量を制御し、油圧アクチュエータ3の動作を制御する。油圧アクチュエータ3は例えば油圧ショベルのフロントを駆動するブームシリンダ等のアクチュエータであり、油圧アクチュエータ3の動作を制御することで必要な作業を行う。 【0032】油圧ポンプ1と別に固定容量型のパイロットポンプ5が設けられており、このパイロットポンプ5の吐出路5aにパイロットリリーフ弁6が設けられ、パイロットポンプ5の吐出圧力を一定圧に保持している。 【0033】方向切換弁2はパイロット切換式であり、操作レバー装置7からのパイロット圧により切換操作される。操作レバー装置7は、操作レバー7aと1対のパイロット弁(減圧弁)7b,7cを有し、操作レバー7aを操作すると、その操作方向に応じて対応するパイロット弁7b又は7cが作動し、パイロットポンプ5の吐出圧力を基に操作レバー7aの操作量に応じたパイロット圧を生成する。 【0034】つまり、オペレータが操作レバー7aを図示左方に動かしパイロット弁7bを下げると、パイロット弁7bで生成されたパイロット圧が方向切換弁2のメインスプール2aを図示右方に動かし、油圧アクチュエータ3のピストン3aを図示下方に動かす。オペレータが操作レバー7aを図示右方に動かしパイロット弁7cを下げると、パイロット弁7cで生成されたパイロット圧が方向切換弁2のメインスプール2aを図示左方に動かし、油圧アクチュエータ3のピストン3aを図示上方に動かす。 【0035】油圧ポンプ1はポンプレギュレータ8を備え、このポンプレギュレータ8は油圧ポンプ1の吐出圧を入力し、この吐出圧が予め設定した値を超えると油圧ポンプ1の押しのけ容積(例えば斜板傾転角)、つまり容量を減少させ、油圧ポンプ1の入力トルクが制限値を超えないよう制御する入力トルク制限制御機能を有し、これにより油圧ポンプ1の入力馬力がエンジン10の最大馬力を超えないよう馬力制御を行う。 【0036】油圧ポンプ1及びパイロットポンプ5は原動機10の出力軸11に接続され、原動機10により回転駆動される。 【0037】原動機10はディーゼルエンジンであり、メカニカルガバナ機構のガバナレバー12をモータ13で動かすことにより燃料噴射量を制御し、エンジン回転を制御する。以上のような油圧駆動装置に本実施の形態によるエンジン制御装置が設けられている。このエンジン制御装置は、エンジンコントロールダイヤル20とコントローラ21とを有し、エンジンコントロールダイヤル20はオペレータにより操作され、エンジン10の目標回転数を入力し指示する。その指示信号は電圧で与えられコントローラ21に入力される。コントローラ21は演算によってエンジン10の目標回転数を求め、目標回転数に応じてモータ13を制御し、ガバナレバー12を動かす。 【0038】また、エンジン制御装置は、油圧ポンプ1の吐出圧を検出する圧力センサ22を有し、この信号もコントローラ21に入力される。 【0039】コントローラ21の処理機能を図2に機能ブロック図で示す。 【0040】図2において、コントローラ21は、基準目標回転数演算部100、減速エンジン回転数演算部101、減算部102、最大値選択部103の各機能を有している。 【0041】基準目標回転数演算部100は、エンジンコントロールダイヤル20の操作に応じた目標回転数を設定するものであり、エンジンコントロールダイヤル20の指示電圧Vを入力し、これをコントローラ21のメモリに記憶してあるテーブルに参照させ、そのときの指示電圧Vに応じた基準目標回転数Nbを計算する。メモリのテーブルには、指示電圧VがV1以下のときに基準目標回転数NbがNmin(最小回転数)であり、指示電圧VがV2以上になると基準目標回転数がNmax(最大回転数)となり、V1からV2まで指示電圧Vが高くなるに従い基準目標回転数Nbが高くなるようVとNbとの関係が設定されている。Vminはエンジン10のアイドル回転数であり、例えば1200rpmである。Vmaxはエンジン10の定格回転数であり、例えば2000rpmである。 【0042】減速エンジン回転数演算部101は、油圧ポンプ1の吐出圧が所定値(下記の第1設定値)以下に低下すると、ポンプ吐出圧(負荷)が変動してもエンジン回転数が大きく変動しないよう(そのときのエンジン回転数が概ね維持されるよう)エコロジー制御のための目標回転数の補正値を演算するものであり、圧力センサ22の出力であるポンプ吐出圧Pの信号を入力し、これをコントローラ21のメモリに記憶してあるテーブルに参照させ、そのときのポンプ吐出圧Pに応じた減速エンジン回転数ΔNを計算する。メモリのテーブルには、ポンプ吐出圧Pが第1設定値Pa以上では減速エンジン回転数ΔNが0であり、ポンプ吐出圧Pが第2設定値Pb以下になると減速エンジン回転数ΔNが最大のΔNmaxとなり、第1設定値Paから第2設定値Pbにポンプ吐出圧Pが低下するに従い減速エンジン回転数ΔNが0から最大のΔNmaxまで増大するようにPとΔNの関係が設定されている。ΔNmaxは例えば200rpmである。 【0043】ここで、図2の減速エンジン回転数演算部101におけるポンプ吐出圧Pと減速エンジン回転数ΔNの関係は、図3の左上に示す油圧ポンプ1の吐出圧Pと入力トルクTの関係と、同図右上に示す油圧ポンプ1の入力トルクTと減速エンジン回転数ΔNとの関係を合成したものである。 【0044】図3の左上に示す油圧ポンプ1の吐出圧Pと入力トルクの関係は、エンジン1の負荷となる油圧ポンプ1の入力トルク(以下、適宜ポンプトルクという)を求めるためのものであり、ポンプレギュレータ8の入力トルク制限制御により得られる油圧ポンプ1のPQ特性を基に作られている。 【0045】図4に油圧ポンプ1のPQ特性を示す。Pはポンプ吐出圧、Qは油圧ポンプ1の押しのけ容積、例えばポンプ傾転角である。油圧ポンプ1は、吐出圧PがP1より低い範囲では油圧ポンプ1が取り得る最大のポンプ傾転角Qは一定であり、ポンプ吐出圧PがP1以上になると、ポンプ吐出圧Pが上昇するに従って油圧ポンプ1が取り得る最大のポンプ傾転角Qが小さくなるよう制御される。これにより油圧ポンプ1は、ポンプ吐出圧PがP1になると、それ以上のポンプ吐出圧の上昇に対して油圧ポンプ1の入力トルクが増大せずほぼ一定の入力トルクとなるよう制御される。即ち、ポンプ吐出圧P1で油圧ポンプ1の入力トルクはほぼ最大(Tmax)となる。 【0046】なお、図4において、ポンプ吐出圧P1は上記の第1設定値Paに対応し、Pminは上記の第2設定値Pbに対応する。このPminは油圧ポンプ1の最小吐出圧であり、図1に示す油圧回路では、方向切換弁2の中立位置におけるセンターバイパス通路の圧損により決まる値である。このPminにおいて油圧ポンプ1の入力トルクも最小(Tmin)となる。Pmaxは油圧ポンプ1の最大吐出圧であり、図示しないリリーフ弁により設定される値である。 【0047】また、図4において、P1以上の範囲で特性線が2本の折れ線110,111からなっているのは、ポンプレギュレータ8が2つのバネを用いて制御弁の特性を設定するように構成されているためである。 【0048】図4に示すPQ特性を油圧ポンプ1吐出圧と入力トルクの関係に置き換えると、図3の左上に破線で示すようになる。この破線の特性において、ポンプ吐出圧Pa(=P1)でポンプトルクTは最大Tmaxとなっており、ポンプ吐出圧がPa以上の範囲で上記折れ線110,111に対応し2つの円弧が交わる形状でポンプトルクTが変化する。しかし、この破線の特性をそのまま用いて図2の減速エンジン回転数演算部101で用いるポンプ吐出圧Pと減速エンジン回転数ΔNの関係を作ると、ポンプ吐出圧がPa以上で特性線が図2(或いは図3の下側)に破線で示すようになり、ポンプ吐出圧がPa以上の範囲でポンプ吐出圧が変化した場合に0以外の減速エンジン回転数ΔNが算出される。これはポンプ吐出圧がPa以上の範囲、つまり油圧ポンプ1の入力トルクがほぼ最大(Tmax)となる範囲(エンジン1の定格運転状態)でエンジン1の目標回転数が変動することを意味し、好ましくない。そこで、演算で用いる特性線は、実線のように、ポンプ吐出圧Pa以上の範囲でポンプトルクTを一定とする。 【0049】以上により、図3の左上に示すポンプ吐出圧PとポンプトルクTの関係は、ポンプ吐出圧Pが第1設定値Pa以上ではポンプトルクTが最大Tmaxとなり、ポンプ吐出圧Pが第2設定値Pb以下になるとポンプトルクTが最小のTminで一定となり、第1設定値Paから第2設定値Pbまでポンプ吐出圧Pが低下するに従いポンプトルクTが減少するようものとなる。 【0050】図3の右上に示す油圧ポンプ1の入力トルクTと減速エンジン回転数ΔNとの関係は、ポンプトルクTがTmaxより小さいときはポンプトルクTが変動してもそのときのエンジン1の回転数が概ね維持されるよう(エンジン回転数が大きく変動しないよう)基準目標回転数Nbの補正値を計算するためのものであり、図3の左上の関係から上記のように得られたポンプトルクTが最大Tmaxから最小Tminに減少するに従って減速エンジン回転数ΔNが0から最大回転数ΔNmaxまで増大し、ポンプトルクTがTmin以下になると減速エンジン回転数ΔNがΔNmaxで一定となるよう設定されている。ΔNmaxは例えば上記のように200rpmである。 【0051】図2に戻り、減算部102は基準目標回転数Nbから減速エンジン回転数ΔNを減算し、補正目標回転数Ncを算出する。 【0052】最大値選択部103は補正目標回転数NcとNmin(最小回転数;例えば1200rpm)とを比較し、大きい方を出力用の目標回転数Ndとして選択し出力する。つまり、最大値選択部103は出力用の目標回転数NdがNminより小さくならないようにするリミッタとしての役割を果たす。 【0053】以上のように構成したエンジン制御装置の動作を図5に示すタイムチャート及び図6に示すエンジン回転−トルク特性図を用いて説明する。 【0054】図5の上段は、本実施の形態によるエンジン制御装置の動作説明のために想定した油圧ポンプ1の吐出圧の変化の一例であり、図5の下段は、油圧ポンプ1の吐出圧がそのように変化した場合の目標回転数Nd(図2に示す最大値選択部103の出力)の変化を示すものである。 【0055】図5の上段において、油圧ポンプ1の吐出圧は最初は第1設定値Paより高く、その後徐々に低下し第1設定値Paより低くなり、更に第2設定値Pbまで低下し、その後ある時間経過後、第2設定値Pbから徐々に上昇し、再び第1設定値Paより高い圧力となる。 【0056】図6は、目標回転数Ndが図5の下段のように変化した場合にエンジン回転−トルク特性図上でエンジン10の動作点がどのように変化するかを示したものである。 【0057】図6において、Yはエンジン10の最大出力トルク線である。また、G1〜G6はメカニカルガバナ機構のガバナレバー12の位置に応じたレギュレーション特性線であり、それぞれ目標回転数Ndが2000rpm,1900rpm,1800rpm,1600rpm,1500rpm,1400rpmのときのものであり、目標回転数50rpm毎にその間のレギュレーション特性線も示している。 【0058】まず、エンジンコントロールダイヤル20が指示する目標回転数(図2に示す基準目標回転数演算部100で計算される基準目標回転数Nb)が2000rpmである場合について説明する。 【0059】図5において、油圧ポンプ1の吐出圧が第1設定値Paより高い圧力にあるときは、図2に示す減速エンジン回転数演算部101で計算される減速エンジン回転数ΔNは0であり、目標回転数Ndは基準目標回転数演算部100で計算される基準目標回転数Nb、即ちエンジンコントロールダイヤル20が指示する2000rpmとなる。 【0060】このとき、エンジン10は図6のA点近傍で動作する。つまり、目標回転数Ndが2000rpmであるため、ガバナレバー12の位置に応じて設定されるレギュレーション特性線はG1である。また、油圧ポンプ1の吐出圧は第1設定値Pa以上であるため、油圧ポンプ1の入力トルクは最大のTmaxである。このため、油圧ポンプ1の入力トルク(エンジン負荷)とのマッチング点はA点となる。つまり、エンジン10の実回転数は定格回転数の2000rpmにある。 【0061】図5において、その後、油圧ポンプ1の吐出圧が低下し始め、第1設定値Pa以下になると、図2に示す減速エンジン回転数演算部101でポンプ吐出圧に応じた減速エンジン回転数ΔNが計算され、目標回転数Ndは減速エンジン回転数ΔN分だけエンジンコントロールダイヤル20が指示する基準目標目標回転数Nbより低くなる。このため、ポンプ吐出圧の低下と共に目標回転数Ndは2000rpmから徐々に低下する。 【0062】油圧ポンプ1の吐出圧が第2設定値Pbまで低下すると、減速エンジン回転数演算部101で計算される減速エンジン回転数ΔNは最大のΔNmax(例えば200rpm)となり、目標回転数Ndは基準目標回転数Nbの2000rpmからΔNmaxの200rpmを差し引いた1800rpmとなる。 【0063】以上のようにエンジン目標回転数Ndが2000rpmから1800rpmに低下するに従って、図6に示すレギュレーション特性線はG1からG3へと変化する。 【0064】また、上記のように油圧ポンプ1の吐出圧が第1設定値Pa以上の圧力から第2設定値Pbまで低下するとき、油圧ポンプ1の入力トルクもTmaxからTminへと減少する。このため、油圧ポンプ1の入力トルク(エンジン負荷)とのマッチング点はA点からB点を通りC点へと変化する。つまり、油圧ポンプ1の吐出圧が第2設定値Pbまで低下したとき、エンジン10はC点近傍で動作し、実エンジン回転数は概ね2000rpmに保たれる。 【0065】ここで、上記のように油圧ポンプ1の入力トルクが減少するとき、もし目標回転数Ndが2000rpmのままであると、油圧ポンプ1の入力トルクの減少に伴ってマッチング点は特性線G1に沿って変化し、油圧ポンプ1の入力トルクが最小のTminになるとマッチング点はD点となる。つまり、実エンジン回転数は2000rpmから2200rpmへと上昇する。 【0066】次いで、図5に示すように、ある時間経過後、油圧ポンプ1の吐出圧が再び上昇し始めると、このポンプ吐出圧の上昇に応じて減速エンジン回転数演算部101で計算される減速エンジン回転数ΔNが200rpmから次第に小さくなり、それに伴って目標回転数Ndは1800rpmから次第に増加する。そして、油圧ポンプ1の吐出圧が第1設定値Paより高い圧力まで上昇すると、減速エンジン回転数演算部101で計算される減速エンジン回転数ΔNは0となり、目標回転数Ndは2000rpmに復帰する。 【0067】以上のように目標回転数Ndが1800rpmから2000rpmに上昇するに従って、図6に示すレギュレーション特性線は油圧ポンプ1の吐出圧の低下時とは逆にG3からG1へと変化する。この間、油圧ポンプ1の入力トルクもTminからTmaxへと増加するため、油圧ポンプ1の入力トルク(エンジン負荷)とのマッチング点はC点からB点を通りA点へと変化し、エンジン10は再び定格のA点近傍で動作する。 【0068】エンジンコントロールダイヤル20が指示する目標回転数(図2に示す基準目標回転数演算部100で計算される基準目標回転数Nb)が1900rpm、1600rpmの場合も同様である。 【0069】つまり、基準目標回転数Nbが1900rpmの場合、油圧ポンプ1の吐出圧が第1設定値Paより高い圧力にあるときは、目標回転数Ndは1900rpmであり、油圧ポンプ1の吐出圧の低下に従って、目標回転数Ndは1900rpmから1700rpmまで低下し、これに伴って図6における油圧ポンプ1の入力トルク(エンジン負荷)とのマッチング点はE1,E2点からF点を通りH点へと変化する。油圧ポンプ1の吐出圧が上昇する場合はこれとは逆の変化をたどる。 【0070】基準目標回転数Nbが1600rpmの場合は、油圧ポンプ1の吐出圧が第1設定値Paより高い圧力にあるときは、目標回転数Ndは1600rpmであり、油圧ポンプ1の吐出圧の低下に従って、目標回転数Ndは1600rpmから1400rpmまで低下し、これに伴って図6における油圧ポンプ1の入力トルク(エンジン負荷)とのマッチング点はI1,I2点からJ点を通りK点へと変化する。油圧ポンプ1の吐出圧が上昇する場合はこれとは逆の変化をたどる。 【0071】なお、E1点、I1点は油圧ポンプ1の入力トルクが過渡的にTmaxを超えた場合のマッチング点である。 【0072】以上のように本実施の形態においては、エンジンコントロールダイヤル20が指示する目標回転数(基準目標回転数Nb)が2000rpm(定格回転数)の場合は、油圧ポンプ1の吐出圧の変化に伴ってエンジン10の動作点は図6に示すA点、B点、C点を通る線上で変化し、エンジン10の実回転数は概ね2000rpmに保たれる。また、エンジンコントロールダイヤル20が指示する目標回転数(基準目標回転数Nb)が1900rpmの場合は、油圧ポンプ1の吐出圧の変化に伴ってエンジン10の動作点は図6に示すE1,E2点、F点、H点を通る線上で変化し、エンジンコントロールダイヤル20が指示する目標回転数(基準目標回転数Nb)が1600rpmの場合は、油圧ポンプ1の吐出圧の変化に伴ってエンジン10の動作点は図6に示すI1,I2点、J点、K点を通る線上で変化し、エンジン10の実回転数はそれぞれ概ね1900rpm、1600rpmに保たれる。 【0073】従って、エンジンコントロールダイヤル20が指示する目標回転数が定格回転数の場合も、それより低い場合も、油圧アクチュエータ3の負荷(油圧ポンプ1の吐出圧)の変動によるエンジン10の回転数(実回転数)の変動が減少し、その結果油圧ポンプ1の吐出流量の変動が少なくなり、油圧アクチュエータ3の制御精度及び操作性を向上できできる。また、油圧アクチュエータ3の負荷が軽負荷或いは無負荷になっても、エンジン回転数はほとんど上昇しないので、騒音を低減し、燃費を向上できる。 【0074】また、本実施の形態によれば、減速エンジン回転数演算部101において油圧ポンプ1の吐出圧から予め設定した関数関係に基づき減速エンジン回転数ΔNを計算し、減算部102で基準目標回転数Nbからその減速エンジン回転数ΔNを減算して目標回転数Ndを求めるので、エンジンコントロールダイヤル20が指示する目標回転数の全範囲においてエンジン10の回転数を概ね一定に保つ制御を行うことができる。 【0075】本発明の第2の実施の形態を図7〜図10を用いて説明する。本実施形態はエコロジー制御の目標回転数に下限を設け、コントローラロールダイヤルで中速及び低速の目標回転数を設定したときの作業量を確保できるようにしたものである。図中、図2〜図6に示した部分と同等のものには同じ符号を付している。 【0076】本実施の形態において、エンジン制御装置が係わる油圧駆動装置の構成及びエンジン制御装置のハード構成は図1に示した第1の実施の形態のものと同じであり、以下の説明ではそれらについて図1を参照するものとする。 【0077】本実施の形態では、コントローラ(以下、符号21Aを付す)の処理機能が図1に示した第1の実施の形態のものと下記の点で異なる。 【0078】コントローラ21Aの処理機能を図7に機能ブロック図で示す。 【0079】図7において、コントローラ21Aは、基準目標回転数演算部100、エコロジー制御目標回転数演算部104、最小値選択部105の各機能を有している。 【0080】基準目標回転数演算部100は、図2を用いて説明した第1の実施の形態のものと同じであり、エンジンコントロールダイヤル20の指示に応じた基準目標回転数Nbを設定する。 【0081】エコロジー制御目標回転数演算部104は、油圧ポンプ1の吐出圧が所定値(第1設定値Pa)以下に低下すると、ポンプ吐出圧(負荷)が変動してもエンジン回転数が大きく変動しないよう(そのときのエンジン回転数が維持されるよう)エコロジー制御のための目標回転数を設定するものであり、圧力センサ22のポンプ吐出圧Pの信号を入力し、これをコントローラ21のメモリに記憶してあるテーブルに参照させ、そのときのポンプ吐出圧Pに応じた目標回転数Neを計算する。メモリのテーブルには、ポンプ吐出圧Pが第1設定値Pa以上では目標回転数NeがNemax(最大回転数)であり、ポンプ吐出圧Pが第2設定値Pb以下になると目標回転数NeがNemin(エコロジー制御の最小回転数)となり、第1設定値Paから第2設定値Pbにポンプ吐出圧Pが低下するに従い目標回転数Neが低下するようにPとNeの関係が設定されている。NemaxはNmaxと同じ例えば2000rpmであり、Neminは例えば1800rpmである。 【0082】ここで、図7のポンプ吐出圧Pと目標回転数Neの関係は、図8の左上に示す油圧ポンプ1の吐出圧Pと入力トルクの関係と、同図右上に示す油圧ポンプ1の入力トルクと目標回転数Neとの関係を合成したものである。 【0083】図8の左上に示す油圧ポンプ1の吐出圧Pと入力トルクの関係は、図3左上に示した油圧ポンプ1の吐出圧Pと入力トルクの関係と同じであり、破線はエンジン1の負荷となる油圧ポンプ1の入力トルクを求めるための理論上の特性線であり、実線は実際に用いる特性線である。る。 【0084】図8の右上に示す油圧ポンプ1の入力トルクTと目標回転数Neとの関係は、ポンプトルクTが変動してもそのときのエンジン1の回転数が概ね維持されるよう(エンジン回転数が大きく変動しないよう)目標回転数Neを設定するためのものであり、図7の左上の関係から上記のように得られたポンプトルクTが最大Tmaxから最小Tminに減少するに従って目標回転数Neが最大回転数Nemaxから最小回転数Neminまで低下し、ポンプトルクTがTmin以下になると目標回転数NeがNeminで一定となるよう設定されている。Nemax,Neminは例えば上記のようにそれぞれ2000rpm,1800rpmである。 【0085】図7に戻り、最小値選択部105は基準目標回転数Nbとエコロジー制御目標回転数Neとを比較し、小さい方を出力用の目標回転数Ndとして選択し出力する。つまり、最小値選択部103は出力用の目標回転数NdがNeより大きくならないならないようにするリミッタとしての役割を果たす。 【0086】以上のように構成したエンジン制御装置の動作を図9に示すタイムチャート及び図10に示すエンジン回転−トルク特性図を用いて説明する。図9及び図10はそれぞれ第1の実施の形態の動作説明で用いた図5及び図6と同様の図である。 【0087】まず、エンジンコントロールダイヤル20が指示する目標回転数(図7に示す基準目標回転数演算部100で計算される基準目標回転数Nb)が2000rpmである場合について説明する。 【0088】図9において、油圧ポンプ1の吐出圧が第1設定値Paより高い圧力にあるときは、図7に示すエコロジー制御目標回転数演算部104で計算される目標回転数Neは最大のNemaxであり、このNemaxは上記のように例えば2000rpmである。ここで、最小値選択部105では、2つの入力であるNbとNeが同じ場合はそのいずれか一方、例えばNbを選ぶように予め決めておく。その結果、最小値選択部105ではNbの2000rpmが選択され、目標回転数Ndはエンジンコントロールダイヤル20が指示する2000rpmとなる。 【0089】このとき、油圧ポンプ1の入力トルクは最大のTmaxであり、エンジン10は図10のA点近傍で動作する。これは第1の実施の形態で説明したのと同じであり、エンジン10の回転数は定格回転数の2000rpmとなる。 【0090】図9において、その後、油圧ポンプ1の吐出圧が低下し始め、第1設定値Pa以下になると、図7に示すエコロジー制御目標回転数演算部104でポンプ吐出圧に応じた目標回転数Neが計算され、目標回転数NeはNemax(=2000rpm)から徐々に低下する。このため、最小値選択部105では目標回転数Neが選択され、目標回転数Ndはポンプ吐出圧の低下と共に2000rpmから徐々に低下する。 【0091】油圧ポンプ1の吐出圧が第2設定値Pbまで低下すると、エコロジー制御目標回転数演算部104で計算される目標回転数Neは最小のNeminとなり、このNeminは上記のように例えば1800rpmである。このため、最小値選択部105の出力である目標回転数Ndも1800rpmとなる。 【0092】以上の目標回転数Ndの変化は第1の実施の形態におけるのと同じであり、油圧ポンプ1の入力トルクの減少に伴って、図10に示す油圧ポンプ1の入力トルク(エンジン負荷)とのマッチング点はA点からB点を通りC点へと変化し、エンジン10はC点近傍で動作し、実エンジン回転数は概ね定格回転数の2000rpmに保たれる。 【0093】次いで、図9に示すように、ある時間経過後、油圧ポンプ1の吐出圧が上昇し始めると、このポンプ吐出圧の上昇に応じてエコロジー制御目標回転数演算部104で計算される目標回転数Neも増加し、それに伴って目標回転数Ndも1800rpmから次第に増加する。そして、油圧ポンプ1の吐出圧が第1設定値Paより高い圧力まで上昇すると、エコロジー制御目標回転数演算部104で計算される目標回転数Neは再びNemax(=2000rpm)となり、目標回転数Ndは2000rpmに復帰する。 【0094】以上の目標回転数Ndの変化も第1の実施の形態におけるのと同じであり、図10において、油圧ポンプ1の入力トルクの増大に伴って、油圧ポンプ1の入力トルク(エンジン負荷)とのマッチング点はC点からB点を通りA点へと変化し、エンジン10は再び定格のA点近傍で動作する。 【0095】次に、エンジンコントロールダイヤル20が指示する目標回転数(図7に示す基準目標回転数演算部100で計算される基準目標回転数Nb)が1900rpmの場合について説明する。 【0096】基準目標回転数Nbが1900rpmの場合、油圧ポンプ1の吐出圧が第1設定値Paより高い圧力にあるときは、図7に示すエコロジー制御目標回転数演算部104で計算される目標回転数Neは最大のNemax(=2000rpm)であり、最小値選択部105ではNbの1900rpmが選択され、目標回転数Ndはエンジンコントロールダイヤル20が指示する1900rpmとなる。 【0097】このとき、油圧ポンプ1の入力トルクは最大のTmaxであり、エンジン10は図10のE2点近傍で動作する。また、油圧ポンプ1の入力トルクが過渡的にTmax以上になると、それとのマッチング点はE1点へと移動し、エンジン10はE1点近傍で動作する。これも第1の実施の形態と同じであり、エンジン10の実回転数は1900rpm近傍となる。 【0098】図9において、その後、油圧ポンプ1の吐出圧が低下し始め、第1設定値Pa以下になると、図7に示すエコロジー制御目標回転数演算部104でポンプ吐出圧に応じた目標回転数Neが計算され、目標回転数NeはNemax(=2000rpm)から徐々に低下する。しかし、目標回転数Neが1900rpm以上である間は、最小値選択部105ではNbの1900rpmが選択され、目標回転数Ndはエンジンコントロールダイヤル20が指示する1900rpmとなる。そして、油圧ポンプ1の吐出圧が更に低下し、エコロジー制御目標回転数演算部104で計算される目標回転数Neが1900rpmより小さくなると、最小値選択部105では目標回転数Neが選択され、目標回転数Ndはポンプ吐出圧の低下と共に1900rpmから徐々に低下する。 【0099】油圧ポンプ1の吐出圧が第2設定値Pbまで低下すると、エコロジー制御目標回転数演算部104で計算される目標回転数Neは最小のNeminとなり、このNeminは上記のように例えば1800rpmであるので、最小値選択部105の出力である目標回転数Ndも1800rpmとなる。 【0100】以上のようにエンジン目標回転数Ndが1900rpmから1800rpmに低下するに従って、図10に示すレギュレーション特性線はG2からG3へと変化する。 【0101】また、上記のように油圧ポンプ1の吐出圧が第1設定値Pa以上の圧力から第2設定値Pbまで低下するとき、油圧ポンプ1の入力トルクもTmaxからTminへと減少する。このとき、エコロジー制御目標回転数演算部104で計算される目標回転数Neが基準目標回転数Ndと同じ1900rpmになるときの油圧ポンプ1の入力トルクを図10のB点付近の値であるとすると、油圧ポンプ1の入力トルク(エンジン負荷)とのマッチング点はE1,E2点からB点を通りC点へと変化する。つまり、油圧ポンプ1の吐出圧が第2設定値Pbまで低下したとき、エンジン10はC点近傍で動作し、実エンジン回転数は概ね2000rpmとなる。 【0102】ここで、上記のように油圧ポンプ1の入力トルクが減少するとき、もし目標回転数Ndが1900rpmのままであると、油圧ポンプ1の入力トルクの減少に伴ってマッチング点は特性線G2に沿って変化し、油圧ポンプ1の入力トルクが最小のTminになるとマッチング点はL点となる。つまり、実エンジン回転数は1900rpmから2100rpmへと上昇する。 【0103】次いで、図9に示すように、ある時間経過後、油圧ポンプ1の吐出圧が再び上昇し始めると、このポンプ吐出圧の上昇に応じてエコロジー制御目標回転数演算部104で計算される目標回転数Neが1800rpmから次第に増加し、それに伴っ目標回転数Ndは1800rpmから次第に増加する。そして、油圧ポンプ1の吐出圧が上昇を続け、エコロジー制御目標回転数演算部104で計算される目標回転数Neが1900rpmになると最小値選択部105では基準目標回転数Nb(1900rpm)が選択され、それ以上の油圧ポンプ1の吐出圧の上昇に対しては最小値選択部105で基準目標回転数Nbが選択され続け、目標回転数Ndは1900rpmとなる。 【0104】以上のようにエンジン目標回転数Ndが1800rpmから1900rpmに上昇するに従って、図10に示すレギュレーション特性線は油圧ポンプ1の吐出圧の低下時とは逆にG3からG2へと変化する。この間、油圧ポンプ1の入力トルクもTminからTmaxへと増加するため、油圧ポンプ1の入力トルク(エンジン負荷)とのマッチング点はC点からB点を通りE2点へと変化し、エンジン10は再びE2点近傍で動作する。 【0105】次に、エンジンコントロールダイヤル20が指示する目標回転数(図7に示す基準目標回転数演算部100で計算される基準目標回転数Nb)が1800rpm以下、例えば1600rpmの場合について説明する。 【0106】基準目標回転数Nbが1800rpm以下の例えば1600rpmの場合、エコロジー制御目標回転数演算部104で計算される目標回転数Neの最小の値Neminは上記の例では1800rpmであるため、最小値選択部105では油圧ポンプ1の吐出圧に係わらず基準目標回転数Nbが選択され、目標回転数Ndは常にエンジンコントロールダイヤル20が指示する1600rpmとなる。このため、図10のレギュレーション特性線も常に同じG4となり、油圧ポンプ1の入力トルクとのマッチング点はレギュレーション特性線G4上で変化する。つまり、油圧ポンプ1の入力トルクが最大のTmaxであるとき、エンジン10はM1,M2点近傍で動作し、油圧ポンプ1の入力トルクがTminに減少するとエンジン10はP点近傍で動作し、エンジン10の回転数は1600〜1800rpmの範囲内で変動する。 【0107】以上のように本実施の形態においても、エンジンコントロールダイヤル20が指示する目標回転数(基準目標回転数Nb)が2000rpm(定格回転数)の場合は、油圧ポンプ1の吐出圧の変化に伴ってエンジン10の動作点は図10に示すA点、B点、C点を通る線上で変化し、エンジン10の実回転数は概ね2000rpmに保たれる。また、エンジンコントロールダイヤル20が指示する目標回転数(基準目標回転数Nb)が1900rpmの場合は、油圧ポンプ1の吐出圧の変化に伴ってエンジン10の動作点は図10に示すE1,E2点、B点、C点を通る線上で変化し、エンジン10の実回転数は、従来の1900rpm〜2100rpmより変化幅の小さい1900rpm〜2000rpmの範囲内に保たれる。 【0108】従って、エンジンコントロールダイヤル20が指示する目標回転数が定格回転数の場合も、それより低い例えば1900rpmの場合も、油圧アクチュエータ3の負荷(油圧ポンプ1の吐出圧)の変動によるエンジン10の回転数(実回転数)の変動が減少し、その結果油圧ポンプ1の吐出流量の変動が少なくなり、油圧アクチュエータ3の制御精度及び操作性を向上できできる。また、油圧アクチュエータ3の負荷が軽負荷或いは無負荷であるときはエンジン回転数の上昇が少ないので、騒音を低減し、燃費を向上できる。 【0109】また、本実施の形態においては、エコロジー制御目標回転数演算部104において、油圧ポンプ1の吐出圧から予め設定した関数関係に基づき目標回転数Neを計算し、最小値選択部105で基準目標回転数Nbと目標回転数Neの小さい方を選択してエンジン10の目標回転数Ndを求めるので、ンジンコントロールダイヤル20が指示する目標回転数(基準目標回転数Nb)をエコロジー制御目標回転数Neの最小値(1800rpm)より低い、例えば1600rpmである場合は、目標回転数Ndも常に1600rpmとなる。このため、油圧ポンプ1の吐出圧の変化に伴ってエンジン10の動作点は図10に示すレギュレーション特性線G4上で変化し、油圧ポンプ1の入力トルクが最大のTmaxと最小のTminの中間付近となる軽負荷時は、エンジン10の回転数は1700rpm付近となる。その結果、軽負荷作業では従来通り中速或いは低速の目標回転数の設定域においてエンジン回転数を十分に上昇し、作業量を確保することができる。 【0110】本発明の第3の実施の形態を図11〜図14により説明する。本実施の形態は、上述したエコロジー制御にオートアイドル制御を組み合わせたものである。図中、図1に示す部分と同等のものには同じ符号を付している。 【0111】図1において、本実施の形態のエンジン制御装置は、オートアイドル制御を行うかどうかを選択するモードスイッチ23を更に備え、コントローラ21Bにはエンジンコントローラロールダイヤル20の指示信号、圧力センサ22の検出信号とそのモードスイッチ23の信号が入力される。 【0112】モードスイッチ23はOFF位置とON位置との間で切り換え可能であり、ON位置に切り換えられるとON信号を出力し、オートアイドル制御を選択する。 【0113】コントローラ21Bの処理機能を図12に機能ブロック図で示す。 【0114】図12において、コントローラ21Bは、エコロジー制御部21a、オートアイドル制御部21b、最小値選択部21cの各機能を有している。 【0115】エコロジー制御部21aの処理機能は図7に示した第2の実施の形態におけるコントローラ21Aの処理機能と同じである。なお、エコロジー制御部21aは図2に示した第1の実施の形態のものと同じであってもよい。オートアイドル制御部21bの処理機能を図13にフローチャートで示す。オートアイドル制御部21bは以下のステップ1〜6の各処理を行う。 【0116】ステップ1オートアイドル制御部21bはエコロジー制御部21aの基準目標回転数演算部100(図7参照)で計算した基準目標回転数Nb、モードスイッチ23の信号(以下、モードスイッチ信号という)、圧力センサ22の信号を入力する。 【0117】ステップ2モードスイッチ信号がONかどうかを判断し、ONでなければオートアイドル制御が選択されていないと認識しステップ3に進み、ONであればオートアイドル制御が選択されていると認識しステップ4に進む。 ステップ3オートアイドル制御部21aの目標回転数NAをエンジンコントロールダイヤル20が指示する基準目標回転数Nbとする。即ち、NA=Nbステップ4圧力センサ22で検出した油圧ポンプ1の吐出圧が第2設定値Pb以下かどうかを判断し、Pb以下でなければ油圧アクチュエータ3が作動状態であると判断して上記ステップ3に進み、Pb以下であれば油圧アクチュエータ3が非作動状態であると判断し、ステップ5に進む。 【0118】ステップ5油圧ポンプ1の吐出圧が第2設定値Pb以下になってから所定時間、例えば4秒経過したかどうかを判断し、所定時間経過していなければ上記ステップ3に進み、所定時間経過していれば、ステップ6に進む。 【0119】ステップ6オートアイドル制御部21bの目標回転数NAをアイドル回転数、例えば1200rpmとする。即ち、NA=1200rpm最小値選択部21cはオートアイドル制御部21aの目標回転数NAとエコロジー制御部21bの目標回転数Ndの小さい方を選択し、コントローラ21Bの目標回転数Nfとする。目標回転数NAと目標回転数Ndが等しい場合は、そのいずれか一方、例えば目標回転数Ndを選択するよう予め定めておく。その結果、モードスイッチ23の指示信号がOFF時はオートアイドル制御部21aの目標回転数NAは基準目標回転数Nbとなり、NA≧Ndとなるため、コントローラ21Bの目標回転数Nfはエコロジー制御部21aの目標回転数Ndとなる。 【0120】以上のように構成したエンジン制御装置の動作を図14に示すタイムチャートを用いて説明する。 【0121】図14の上段及び2段目は、図9の上段及び下段と同じであり、それぞれ、エンジン制御装置の動作説明のために想定した油圧ポンプ1の吐出圧の変化の一例と、油圧ポンプ1の吐出圧がそのように変化した場合のエコロジー制御部21aで計算される目標回転数Nd(図7参照)の変化を示すものである。 【0122】図14の3段目は、モードスイッチ23の指示信号がONで油圧ポンプ1の吐出圧が図14の上段のように変化したとき、オートアイドル制御部21aで計算されるオートアイドル制御の目標回転数NAの変化を示し、図14の4段目(最下段)は、エコロジー制御の目標回転数Ndとオートアイドル制御の目標回転数NAを合成した最小値選択部21cの出力目標回転数Nfを示すものである。 モードスイッチ信号OFF時モードスイッチ23の指示信号がOFFのときは、上記のようにオートアイドル制御部21bの目標回転数NAはエンジンコントロールダイヤル20が指示する基準目標回転数Nbであり、NA≧Ndとなるため、エコロジー制御部21aの目標回転数Ndがコントローラ21Bの目標回転数Nfとなる。従って、このときの油圧ポンプ1の吐出圧の変化に対する目標回転数Nfの変化は図14の2段目で示すようになり、エンジン10は第2の実施の形態で説明したように動作する。 【0123】モードスイッチ信号ON時モードスイッチ23の指示信号がONのときは、最小値選択部21cでエコロジー制御部21aの目標回転数Ndとオートアイドル制御部21bの目標回転数NAの小さい方が選択され、コントローラ21Bの目標回転数Nfとするため、エコロジー制御とオートアイドル制御を組み合わせた制御がなされる。この場合、エコロジー制御部21aで計算される目標回転数Ndの変化は図14の2段目で示すようであり、これは第2の実施の形態で説明した図10の下段と同じである。 【0124】一方、オートアイドル制御部21bで計算される目標回転数NAの変化は図14の3段目に示すようになる。つまり、エンジンコントロールダイヤル20が指示する目標回転数(基準目標回転数Nb)が2000rpmの場合は、油圧アクチュエータ3が作動中で、油圧ポンプ1の吐出圧が第2設定値Pb以上である間は、目標回転数NAはNA=Nb(2000rpm)となる。 【0125】上記の状態から油圧アクチュエータ3を非作動にし、油圧ポンプ1の吐出圧が第2設定値Pb以下になると、目標回転数NAを2000rpmに4秒間保持した後、目標回転数NAは1200rpmへと低下する。 【0126】上記の状態から再び油圧アクチュエータ3を作動し、油圧ポンプ1の吐出圧が第2設定値Pbよりも高くなると、目標回転数NAは再びNA=Ndとなり、2000rpmに復帰する。 【0127】従って、エコロジー制御の目標回転数Ndとオートアイドル制御の目標回転数NAを合成した最小値選択部21cの出力目標回転数Nfは図14の最下段に実線で示すようになる。 【0128】つまり、オートアイドル制御の目標回転数NAがNA=Nbである間、つまりNAが1200rpmに低下するまでの間は、NA≧Ndであるため、目標回転数NfはNf=Ndであり、オートアイドル制御の目標回転数NAが1200rpmに低下すると、NA<Ndとなるため、目標回転数NfはNf=NAとなる。つまり、油圧ポンプ1の吐出圧が第2設定値Pbまで低下した後4秒経過すると、目標回転数Nfは1200rpmに低下する。また、オートアイドル制御の目標回転数NAが再びNA=NbになるとNA≧Ndとなり、Nf=Ndとなる。つまり、油圧ポンプ1の吐出圧が第2設定値Pbより高くなると、目標回転数Nfはエコロジー制御の目標回転数Ndに従って次第に上昇し、油圧ポンプ1の吐出圧が第1設定値Pa以上になると、目標回転数Nfは2000rpmに復帰する。 【0129】エンジンコントロールダイヤル20が指示する目標回転数(基準目標回転数Nb)が1900rpmである場合も同様であり、オートアイドル制御の目標回転数NAは図14の3段目に2点鎖線で示すように変化し、エコロジー制御の目標回転数Ndとオートアイドル制御の目標回転数NAを合成した目標回転数Nfは図14の最下段に2点鎖線で示すようになる。 【0130】以上のように構成した本実施の形態によれば、モードスイッチ23の指示信号をOFFにしたとき、つまりオートアイドル制御を選択しないときは、エコロジー制御部21aが単独で機能し、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。 【0131】また、モードスイッチ23の指示信号をONにしたとき、つまりオートアイドル制御を選択したときは、エンジンコントロールダイヤル20が指示する目標回転数が1800rpmよりも高い場合に、油圧ポンプ1の吐出圧が第2設定値Pbになる前(油圧アクチュエータ3が非作動状態になる前)にエコロジー制御部21aが機能してエンジン10の目標回転数Nfを低下させ、その後油圧ポンプ1の吐出圧が第2設定値Pbまで低下し(油圧アクチュエータ3が非作動状態になり)エンジン10の目標回転数Nfがアイドル回転数の1200rpmへと低下するので、エンジン10の目標回転数を直接アイドル回転数の1200rpmまで低下する場合に比べて目標回転数Nfの低下が急峻でなくなり、その結果騒音が低減し、燃費が向上する。また、油圧アクチュエータ3が非作動状態から作動状態になるときも、油圧ポンプ1の吐出圧が第2設定値Paより高くなるとエンジン10の目標回転数を徐々に上昇させるため、エンジン10の目標回転数を直接アイドル回転数の1200rpmからエンジンコントロールダイヤル20が指示する目標回転数まで上昇する場合に比べて目標回転数Nfの上昇が急峻でなくなり、その結果騒音が低減し、燃費が向上する。また、黒煙の発生も低減する。 【0132】なお、上記実施の形態では、エンジン目標回転数の指示手段としてエンジンコントロールダイヤルを例示したが、スロットルレバーを設け、このレバー操作量を検出してエンジン目標回転数を指示するようにしてもよい。 【0133】また、エンジン10の燃料噴射装置としてメカニカルガバナ機構を有するものについて説明したが、電子ガバナユニットからなる燃料噴射装置を有するエンジンに本発明を適用しても良い。 【0134】 【発明の効果】本発明によれば、回転数指示手段が指示する目標回転数が定格回転数のときでもそれより低いときでも、アクチュエータ負荷の変動によるエンジン回転数の変動を抑え、アクチュエータの制御精度及び操作性を向上でき、かつ軽負荷時或いは無負荷時のエンジン回転数の上昇を少なくでき、騒音を低減し、燃費を向上できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005522 【氏名又は名称】日立建機株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年5月19日(2000.5.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077816 【弁理士】 【氏名又は名称】春日 讓 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−329883(P2001−329883A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月30日(2001.11.30) |
| 【出願番号】 |
特願2000−148567(P2000−148567) |
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