トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F02 燃焼機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの

【発明の名称】 ガスタービンノズル用の燃料ステージング装置および方法
【発明者】 【氏名】ルイス・バークレイ・デービス,ジュニア

【氏名】デビッド・ジャスティン・バレビック

【氏名】ロナルド・ジョセフ・ビュードイン

【氏名】ワレン・ジェームズ・ミック

【要約】 【課題】ガスタービン燃焼器のノズルへの燃料流のステージング。

【解決手段】ガスタービン用の各燃焼器(10)が燃料供給管路(32)を備え、この供給管路は燃料を燃焼器内の複数のノズル(14)に供給する。遠隔制御される弁(30)が、開弁位置と閉弁位置との間を移動し得る弁部材(60)を有する。閉弁位置では、燃料は燃焼器の第1群の一つ以上のノズルに供給され、また燃料は燃焼器の第2群の一つ以上のノズルに対して遮断される。開弁位置では、燃料は燃焼器の全ノズルに供給される。弁を積極的かつ選択的に操作することにより、燃料を供給されたノズルの燃料/空気比が増加して保炎性を高める。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ガスタービン燃焼器(10)のノズル(14)用の燃料装置を働かせる方法であって、(a)燃料を圧送して前記燃焼器の複数の燃料ノズルに分配する段階と、(b)燃料の分配の積極的な遠隔制御(40)を行って選択的に燃料を前記燃焼器の第1群の一つ以上のノズルに供給しかつ前記第1群のノズルを含まない前記燃焼器の第2群の一つ以上のノズルへの燃料流を遮断する段階とからなる方法。
【請求項2】 段階(a)は所定量の燃料の送給を包含し、そして段階(b)は、燃料流が前記第2群のノズルに対して遮断された時、燃料の分配を制御して前記所定量の燃料を前記第1群のノズルに送給し、これにより前記所定量の燃料を前記第1群のノズルに分配することを包含する、請求項1記載の方法。
【請求項3】 前記タービンは燃料/空気比のある範囲にわたって作動し、そして段階(b)は、燃料の分配を制御して燃料を前記第1群のノズルに分配しかつ前記第2群のノズルへの燃料を遮断して前記範囲内の相異なる燃料/空気比でタービン運転を実現することを包含する、請求項1記載の方法。
【請求項4】 燃料を燃料供給導管内で圧送し、燃料分配弁(30)を前記導管に設け、そして前記弁を制御して選択的に燃料を前記第1群のノズルに供給しかつ前記第2群のノズルへの燃料の供給を遮断することを包含する請求項1記載の方法。
【請求項5】 おのおのが複数のノズル(14)を有する複数の燃焼器(10)を設け、そして各燃焼器のノズルへの燃料の分配を制御して選択的にかつ実質上同時に燃料を前記複数の燃焼器それぞれの第1群の一つ以上のノズルに供給しかつ前記燃焼器それぞれの第2群の一つ以上のノズルへの燃料を遮断することを包含する請求項1記載の方法。
【請求項6】 燃料を燃料供給導管(26)内で圧送しそして燃料分配弁(30)を前記導管に設けることを包含し、前記弁は複数の分配口(54)と、これらの分配口(54)と前記ノズル(14)とを連結している供給管路(32)とを有し、前記制御段階は、前記弁を働かせて前記弁口(54)と前記第2群のノズル(14)とを連結している供給管路(32)の一つ以上を閉ざすとともに前記弁口を前記第1群のノズルに連結している一つ以上の他の供給管路を開いた状態に保つことを包含する、請求項1記載の方法。
【請求項7】 前記弁は弁部材(60)を含み、この弁部材は、前記弁を開いて燃料を前記供給管路(32)を通して前記ノズル(14)の全てに分配する位置と、前記弁(30)を閉ざして燃料を前記供給管路を通して前記弁口と前記第1群の前記ノズルに分配する位置との間を移動可能であり、また空気圧信号(46)に応じて前記弁部材の変位を可能にする段階を包含する請求項6記載の方法。
【請求項8】 前記弁作動体(60)は燃料圧力と制御空気とに応じて変位可能であり、また、空気を制御することにより空気圧信号に応じた前記弁の開閉を可能にする、請求項7記載の方法。
【請求項9】 ガスタービン用の燃料装置であって、おのおのが複数の燃料ノズル(14)を有する複数の燃焼器(10)と、前記燃焼器の少なくとも一つの前記ノズル用の燃料供給導管(32)と、前記供給導管に設けられ、そして燃料を前記弁から前記一つの燃焼器の前記ノズルに通すための複数の出口(54)を有する燃料分配弁(30)とを含み、前記弁は弁部材(60)を含み、この弁部材は、燃料を前記一つの燃焼器の前記複数のノズルに供給するための第1位置と、燃料を前記複数のノズルのうちの第1群の一つ以上のノズルに供給しそして前記複数のノズルのうちの第2群の一つ以上のノズルへの燃料を遮断するための第2位置との間を移動可能であり、また、前記弁部材が前記開閉位置間を移動するようにする遠隔制御手段(40)を含む燃料装置。
【請求項10】 前記弁内に一室(56)が設けられ前記燃料供給導管(26)と連通していて燃料を供給され、前記室は前記弁部材(60)によって部分的に境され、加圧された燃料が前記部材を押圧して前記部材を一方向に前記部材の前記開位置の方に動かそうとし、また、前記弁内に第2室(64)が設けられ、加圧された被制御空気源(40)と連通しており、前記第2室は前記部材(60)に対して作用し前記部材を前記第1方向とは逆の第2方向に前記部材の前記閉位置の方に動かそうとする、請求項9記載の燃料装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の背景】本発明はガスタービン燃焼器のノズルへの燃料流のステージングを行う装置と方法に関する。
【0002】
【発明の概要】ガスタービンは一般に、タービン軸線の周囲に環状列をなすように配置された複数の燃焼器を有し、これらの燃焼器により高温燃焼ガスが発生してタービンを通流する。各燃焼器は通例、気体燃料を燃焼器に流し込む複数のノズル、例えば、5個または6個のノズルを有する。周知のように、ガスタービンの燃焼器は燃料/空気比の広範囲にわたって作用しなければならない。例えば、燃料/空気比はタービン始動中と低負荷運転中は低くそして高負荷運転中は高い。しかし、低い燃料/空気比は燃焼器の保炎性に影響を与える。保炎性を高める一方策は、燃料流を燃焼器内の燃料ノズルの幾つかに偏らせそして他のノズルの一つ以上に対して燃料流を完全に遮断することである。こうすると、燃料流が増加したノズル近くの燃焼火炎は比較的高い燃料/空気比で生じ、その結果保炎性が比較的高くなる。
【0003】各燃焼器の個々のノズルは通例共通の燃料供給マニホルドに連結される。タービン用の主燃料制御弁はマニホルドへの燃料流を調整する。相異なるノズル群への燃料のステージングは、伝統的に、各群用の別々の燃料供給マニホルドと制御弁を必要とする。これらは各ノズル群への燃料供給に関して所与の適応性を有するが、幾つかの欠点を有する。第1に、タービンの費用と複雑さがかなり増加する。第2に、大きな空のマニホルドを満たすための応答時間が、円滑なタービン運転を妨げる。第3に、前に燃料を供給されたマニホルドから燃料を除くために追加的な弁と配管が必要になる。最後に、燃料を供給されないマニホルドの連続浄化のために、凝縮堆積を防ぐ追加装置が必要になるかもしれない。
【0004】ある場合には、各燃焼器内のノズルの幾つかのオンオフ燃料制御が燃焼器の作用能力を高めるのに適している。例えば、燃焼器にあるいはその近くに配置された受動形圧力動作弁を、ある燃料圧力に達した時、開くか閉ざすことができる。しかし、受動弁作用は燃焼器作用の全範囲にわたって十分な適応性をもたらさず、また十分な精度の弁動作ももたらさない。すなわち、受動弁作用は弁部材すなわちポペット弁の不均等な動きを許し、また一つのノズルから次のノズルへの燃料圧力の変動を許してしまう。加えて、受動弁ばねは相異なり、そして不均等なばね力を有する。これらおよび他の理由で、ばねにより操作される受動弁は同時に動作せず、またこのような弁では一つより多い機械使用状態での弁作用は不可能である。受動弁がある機械状態で動作する必要があるとすると、弁は他の機械状態で作用することができない。その結果、積極的かつ選択的に燃料を各燃焼器内の一つ以上のノズルに供給しかつ同じ燃焼器の一つ以上の他のノズルに供給される燃料を遮断し、そして選定した作用パラメータでこれを行うそうするための燃料制御装置が必要である。
【0005】本発明による好適実施例では、ガスタービン燃焼器のノズル用の燃料装置を働かせる方法が提供され、この方法は、(a)燃料を圧送して燃焼器の複数の燃料ノズルに分配する段階と、(b)燃料分配の積極的な遠隔制御を行って選択的に燃料を燃焼器の第1群の一つ以上のノズルに供給しかつ第1群のノズルを含まない燃焼器の第2群の一つ以上のノズルへの燃料流を遮断する段階とからなる。
【0006】本発明による他の好適実施例では、ガスタービン用の燃料装置が設けられ、この燃料装置は、おのおのが複数の燃料ノズルを有する複数の燃焼器と、これらの燃焼器のうちの少なくとも一つの燃焼器のノズル用の燃料供給導管と、この供給導管に設けられ、そして燃料を弁から前記一つの燃焼器のノズルに通すための複数の出口を有する燃料分配弁とを含み、弁は弁部材を含み、この弁部材は、燃料を前記一つの燃焼器の前記複数のノズルに供給するための第1位置と、燃料を前記複数のノズルのうちの第1群の一つ以上のノズルに供給しそして前記複数のノズルのうちの第2群の一つ以上のノズルへの燃料を遮断するための第2位置との間を移動可能であり、また、本燃料装置は、弁部材が開閉両位置間を移動するようにする遠隔制御手段を含んでいる。
【0007】
【発明の詳述】添付図面、特に図1には、二重壁遷移ダクト12を有する燃焼器10が示されており、ダクト12は燃焼器の出口端をタービンの入口端に連結して高温燃焼生成物をタービンに送る。ガスタービンには複数の燃焼器10が含まれ、一般に、タービン軸線の周囲に環状列をなすように配置されることを認識されたい。また、各燃焼器は燃料を燃焼器の燃焼域に流し込む複数のノズル14を有することを認識されたい。図1に示した燃焼器とノズルの構成は、本発明の好適実施例によって燃料をノズルに供給する燃料制御装置を除けば、従来設計のものである。
【0008】図2には燃料制御装置が示されており、燃料を主供給導管22と制御弁24とによって、マニホルド28と平行に接続された複数の燃焼器供給管路26に供給する気体または液体燃料供給源20を備えている。各供給管路26は一つの燃焼器10に接続されていることを認識されたい。燃焼器と供給管路26の数は可変であり、燃焼器10の図示の供給管路は単なる例に過ぎない。図2に概略的に示した燃焼器10には6個のノズル14が存在し、燃焼器供給管路26によって燃料を供給される。供給管路26は燃料を被制御燃料分配弁30に供給し、この弁は燃料を2次またはノズル燃料供給管路32によって個々のノズル14に供給する。
【0009】空気圧装置が制御空気を弁30に圧送するために用いられる。詳述すると、制御空気供給源40が空気を空気供給管路42とステージング制御弁44とによって圧送する。空気供給管路42は空気を複数の燃焼器空気供給管路46に圧送し、これらの管路は空気供給マニホルド48と平行に接続されている。前述の構成では、各燃焼器用の各被制御燃料分配弁30は燃焼器燃料供給管路26によって燃料を供給されそして燃焼器空気供給管路46によって加圧空気を供給される。
【0010】図3と図4について説明すると、弁30は弁体50を含み、この弁体は燃焼器燃料供給管路26に接続される燃料入口52と、例えば、図4に示した開弁位置で見られるように、対応燃焼器10のノズル14それぞれに連結される複数の燃料出口54とを有する。燃料入口52は燃料を中央通路57を有する一室56に供給する。複数の通路58が室56と個別出口54との間の連通をなして燃料を個別ノズル14に供給する。室56は可動部材またはポペット60の端によって部分的に境され、部材60はばね62によって偏圧され、図3に示した閉弁位置を占めて中央通路57を閉ざす。弁部材60は空洞64内で燃料室56の方に向かいまたそれから離れる向きに移動可能である。
【0011】弁30はまた、燃焼器空気供給管路46と連通する空気入口66を有する。空気入口66は、燃料室56とは反対の部材60の側で空気を空洞64に供給する。従って、空洞64に圧送された空気は、ばね62とともに、可動弁部材60を閉位置の方に押圧する。その結果、弁部材60を図3に示した閉弁位置から図4に示した開弁位置まで動かすために、室56内の燃料圧力は、ばね62の偏圧と、空気入口66による空気の空洞64内への圧送によって部材60にかかる力とに打ち勝つ。もし燃料圧力がばねの力と空気圧力との合力を超えれば、弁部材60は図3の閉位置から図4の開位置に移動するので、燃料は中央通路57を通流して出口54に達する。空洞64に送給される空気の圧力を変えることにより、弁部材60は、空洞64に供給された空気の圧力によって閉位置から開位置に変位し得る。従って、弁30は様々なタービン運転状態で開閉可能である。
【0012】本発明の好適実施例によれば、関連燃焼器の1群の燃料ノズル14の一つ以上への燃料の流れを遮断するとともに、同じ燃焼器の1群の一つ以上のノズルへの燃料流を保つことが望ましい。従って、室56と、各ノズル用の燃料出口通路54との間に燃料を通す通路58の一つ以上を閉ざすことができる。図3では、一つの通路58に栓70を設けてある。従って、閉弁位置では、燃料は燃料室56から、開いている通路58と通路54を通って、燃焼器と関連する第1群のノズルの一つ以上に供給される。また、閉弁位置では、燃料は栓をした通路58により同じ燃焼器の第2群の一つ以上のノズルから遮断される。また、図4に示した弁の開位置において同量の燃料が全ての燃料ノズルに供給されるのと同様に、同じ所定量の燃料が弁30に供給されて選択した燃料ノズルに分配されることを認識されたい。その結果、一つ以上の通路58を閉ざすことにより、例えば、通路58に栓70を設けそして弁30を閉ざすことにより、燃料の供給を受けているノズルに比較的高い燃料/空気比が与えられるとともに燃料は残りのノズルの一つ以上に対して遮断される。もちろん、比較的高い燃料/空気比は保炎性を高める。
【0013】本発明の燃料制御装置を、例えば、火炎の不安定が問題となる始動または低負荷運転中に用いるために、加圧された空気が空洞64に供給され、ばね62とともに、弁部材60を閉弁位置に変位させる。閉弁位置では、燃料室56からの燃料が開いた通路58と出口54を経て、選択されたノズル群に送給される。燃料は栓付き通路58により他群のノズルから完全に遮断される。従って、低負荷運転または始動中の選択ノズルの燃料/空気比が増加して保炎性を高める。比較的高負荷の運転または全負荷運転中は、加圧空気が比較的低圧で供給されるように制御されるか、あるいは空洞64への空気流が完全に遮断される。従って、燃料室56内の加圧された燃料により弁部材60は燃料室56から離れる向きに変位するので、燃料流は中央通路57を経て通路54を通り燃焼器の全ノズルに達し得る。また、室64への空気流圧力を変えることにより、弁30の開閉を所望に応じてタービン運転の様々な時点で行うことができる。
【0014】以上、本発明の最適実施例と考えられるものについて説明したが、本発明は開示した実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で様々な改変と同等構成が可能であることを理解されたい。
【出願人】 【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【出願日】 平成12年7月31日(2000.7.31)
【代理人】 【識別番号】100093908
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 研一
【公開番号】 特開2001−73804(P2001−73804A)
【公開日】 平成13年3月21日(2001.3.21)
【出願番号】 特願2000−230113(P2000−230113)