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熱サイクルシステム - 特開2001−73800 | j-tokkyo
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【発明の名称】 熱サイクルシステム
【発明者】 【氏名】青木 康芳

【氏名】山田 昇

【氏名】佃 嘉章

【氏名】上松 一雄

【要約】 【課題】コンバインドサイクルプラント等において、ガスタービンの燃焼器又は動翼等の高温部を冷却して高温に加熱された冷却蒸気の熱を利用する様にした熱サイクルシステムにおいて、冷却蒸気から効果的に熱回収してガスタービンの熱効率をより高めるようにした配列・構造を備えたものを提供することを課題とする。

【解決手段】燃焼器又は動翼等の高温部を冷却した冷却蒸気は加熱されて高温となることを利用して、燃焼器を内設し同燃焼器に供給される燃焼空気が通過する圧縮機兼燃焼器の車室に配設された燃焼器入口空気予熱器に前記加熱された冷却蒸気を通すことにより、前記車室内の空気温度を上昇させ、この空気を燃焼に供することによりガスタービンの熱効率の向上を図る様にした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ガスタービンの排ガスで加熱される排ガスボイラで発生した蒸気を用いてガスタービンの燃焼器又は動翼等の高温部を冷却する蒸気冷却式ガスタービンを備えたコンバインドサイクルプラント又はコジェネレーションシステム等の熱サイクルシステムにおいて、燃焼器を内設し同燃焼器に供給される燃焼空気が通過する圧縮機兼燃焼器の車室に燃焼器入口空気予熱器を配設し、前記ガスタービンの高温部を冷却した蒸気を前記燃焼器入口空気予熱器に供給するようにした構成したことを特徴とする熱サイクルシステム。
【請求項2】 前記燃焼器入口空気予熱器は、前記ガスタービンの高温部を冷却した蒸気が供給されるものに代えて、同高温部である燃焼器へ冷却蒸気を分配する空気予熱管で構成したことを特徴とする請求項1に記載の熱サイクルシステム。
【請求項3】 前記燃焼器入口空気予熱器は、前記高温部を冷却した冷却蒸気を案内する空気予熱管で構成し、圧縮空気が車室に入る圧縮機出口ディフューザの出口に設置したことを特徴とする請求項1に記載の熱サイクルシステム。
【請求項4】 前記空気予熱管はその外周に冷却フィンを設けて構成したことを特徴とする請求項2又は3に記載の熱サイクルシステム。
【請求項5】 ガスタービンの排ガスで加熱される排ガスボイラで発生した蒸気を用いてガスタービンの燃焼器又は動翼等の高温部を冷却する蒸気冷却式ガスタービンを備えたコンバインドサイクルプラント又はコジェネレーションシステム等の熱サイクルシステムにおいて、ガスタービンの燃料供給経路に燃料加熱器を設け、前記ガスタービンの高温部を冷却した蒸気を前記燃料加熱器に供給するように構成したことを特徴とする熱サイクルシステム。
【請求項6】 ガスタービンの排ガスで加熱される排ガスボイラで発生した蒸気を用いてガスタービンの燃焼器又は動翼等の高温部を冷却する蒸気冷却式ガスタービンを備えたコンバインドサイクルプラント又はコジェネレーションシステム等の熱サイクルシステムにおいて、燃焼器を内設し同燃焼器に供給される燃焼空気が通過する圧縮機兼燃焼器の車室に燃焼器入口空気予熱器を配設すると共にガスタービンの燃料供給経路に燃料加熱器を設け、前記ガスタービンの高温部を冷却した蒸気を前記燃焼器入口空気予熱器に供給して前記燃焼空気を加熱した後、同蒸気を前記燃料加熱器に供給するように構成したことを特徴とする熱サイクルシステム。
【請求項7】 ガスタービンの排ガスで加熱される排ガスボイラで発生した蒸気を用いてガスタービンの燃焼器又は動翼等の高温部を冷却する蒸気冷却式ガスタービンを備えたコンバインドサイクルプラント又はコジェネレーションシステム等の熱サイクルシステムにおいて、空気圧縮機の吸込側に空気圧縮機入口空気予熱器を配設すると共に同空気圧縮機入口空気予熱器へ連通する加熱経路とこれをバイパスする経路を設け、前記ガスタービンの高温部を冷却した蒸気を前記空気圧縮機入口空気予熱器に選択的に供給可能に構成したことを特徴とする熱サイクルシステム。
【請求項8】 ガスタービンの排ガスで加熱される排ガスボイラで発生した蒸気を用いてガスタービンの燃焼器又は動翼等の高温部を冷却する蒸気冷却式ガスタービンを備えたコンバインドサイクルプラント又はコジェネレーションシステム等の熱サイクルシステムにおいて、燃焼器を内設し同燃焼器に供給される燃焼空気が通過する圧縮機兼燃焼器車室に燃焼器入口空気予熱器を配設し、ガスタービンの燃料供給経路に燃料加熱器を設けると共に空気圧縮機の吸込側には加熱経路とバイパス経路を併設して同加熱経路と選択的に連通する空気圧縮機入口空気予熱器を設け、前記ガスタービンの高温部を冷却した蒸気を前記燃焼器入口空気予熱器に供給して前記燃焼空気を加熱した後、同蒸気を前記燃料加熱器に供給して燃料を加熱し、次いで前記空気圧縮機入口空気予熱器に供給可能にして空気圧縮機の吸込空気を選択的に加熱するように構成したことを特徴とする熱サイクルシステム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンバインドサイクルプラント又はコジェネレーションシステム等において、ガスタービンの燃焼器又は動翼等の高温部を冷却して高温に加熱された冷却蒸気の熱を利用する様にした熱サイクルシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来実用に供されて来たガスタービンでは、燃焼器及び動翼等の高温部を冷却空気によって冷却するのが一般的であり、この様な従来の空気冷却式ガスタービンの概要を図4、図5に基づいて説明する。
【0003】ガスタービンの燃焼器及び動翼等の高温部を冷却する冷却空気系統は、空気圧縮機10の最終段から吐出する圧縮空気を用いて冷却を行う圧縮機吐出空気系と、同空気圧縮機10の中間段から抽気した圧縮空気を用いて冷却を行う圧縮機中間段抽気系と、燃焼器6と空気圧縮機10を収納した車室7に前記空気圧縮機10から吐出された圧縮空気を用いて冷却を行う燃焼器及び圧縮機車室冷却・抽気系とに大きく3区分できる。
【0004】即ち、ここで第1に区分した圧縮機吐出空気系は、空気圧縮機10の最終段を経て吐出された吐出空気をタービン22の第1段静翼23内に導入し、中空構造の同第1段静翼23を冷却した後、主ガス流に合流する構成となっている。
【0005】また、第2に区分した圧縮機中間段抽気系は、空気圧縮機10の中間段複数箇所から抽気し、空気圧縮機10の下流側の抽気から上流側の抽気に至る順に、タービン22の上流側から下流側の打段落に順次対応させて、前記中間段複数箇所の抽気を、各抽気の圧力がバランスする第2段静翼24、第3段静翼25、そして第4段静翼26へ供給し、同第2段以降の各中空静翼24、25、26のそれぞれを冷却した後、主ガス流に合流する構成となっている。
【0006】更に第3に区分した燃焼器及び圧縮機車室冷却・抽気系は、空気圧縮機10のディフューザ11、及び燃焼器6、更には同燃焼器6に付随するバイパス弁35、尾筒36等を収納した燃焼器及び圧縮機の車室7内に、前記ディフューザ11を出た空気圧縮機10の吐出空気を放出・拡散させて冷却を行う構成、また、前記車室7から抽気した燃焼器車室抽気を空気冷却器28、エアフィルター29及び遮断弁30を経てタービンロータ内へ流入し、タービンディスク31及び動翼32を冷却した後、主ガス流に合流する構成となっている。
【0007】以上のように、従来のガスタービンにおける燃焼器及び翼の高温部の冷却は、空気圧縮機の吐出空気又は抽気を冷媒とした空気冷却方式が主流を占めているが、昨今では、ガスタービンの効率向上手法の一つとして、空気に代わって蒸気を冷媒に使用してガスタービンの高温部の冷却を行う蒸気冷却方式が提案されるに至っている。
【0008】そしてこの蒸気冷却方式に供する冷却蒸気は、ガスタービンと組み合わせてコンバインドサイクルプラント又はコジェネレーションシステムを構成する排ガスボイラで発生した蒸気、若しくはその蒸気で作動される蒸気タービンの抽気又は排気が使用されることになっているものが多い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、ガスタービンの高温部の冷却に冷却媒体として従来の空気に替えて蒸気を採用するものにあっては、冷却媒体としての蒸気を供給及び回収する冷却蒸気通路の設置を要することに加え、蒸気側サイクルの都合上同冷却蒸気通路からの洩れは極力少なくする構造とすることが必須の条件となる。
【0010】この様に洩れを少なくすることは、冷却媒体である蒸気によって冷却されるものが被冷却流体である場合においては、冷却媒体と被冷却流体との間にあっては媒体と流体の性状を別として理論的には損失の無い熱交換が行われ、熱交換上有利な状態にあると言える。
【0011】本発明はこの様な熱交換上の有利な状態も利用し、ガスタービンの高温部の冷却を行った冷却蒸気から効果的に熱回収してガスタービンの熱効率をより高めるようにした配列・構造を備えた熱システムを提供することを課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は前記した課題を解決すべくなされたもので、その第1の手段は、ガスタービンの排ガスで加熱される排ガスボイラで発生した蒸気を用いてガスタービンの燃焼器又は動翼等の高温部を冷却する蒸気冷却式ガスタービンを備えたコンバインドサイクルプラント又はコジェネレーションシステム等の熱サイクルシステムにおいて、燃焼器を内設し同燃焼器に供給される燃焼空気が通過する圧縮機兼燃焼器の車室に燃焼器入口空気予熱器を配設し、前記ガスタービンの高温部を冷却した蒸気を前記燃焼器入口空気予熱器に供給するようにした構成した熱サイクルシステムを提供するものである。
【0013】すなわち同第1の手段によれば、燃焼器又は動翼等の高温部を冷却した冷却蒸気は加熱されて高温となることを利用して、燃焼器を内設し同燃焼器に供給される燃焼空気が通過する圧縮機兼燃焼器の車室に配設された燃焼器入口空気予熱器に前記加熱された冷却蒸気を通すことにより、前記車室内の空気温度を上昇させ、この空気を燃焼に供することによりガスタービンの熱効率の向上を図る様にするものである。
【0014】また本発明の第2の手段は、前記第1の手段において、前記燃焼器入口空気予熱器は、前記ガスタービンの高温部を冷却した蒸気が供給されるものに代えて、同高温部である燃焼器へ冷却蒸気を分配する空気予熱管で構成した熱サイクルシステムを提供するものである。
【0015】すなわち同第2の手段によれば、燃焼器を内設し同燃焼器に供給される燃焼空気が通過する圧縮機兼燃焼器の車室に配設された燃焼器入口空気予熱器は、前記第1の手段のようにガスタービンの高温部を冷却した蒸気が供給されるものではなく、その代わりに高温部である燃焼器へ冷却蒸気を分配する空気予熱管で構成し、同高温部に対しては冷却蒸気となるものの燃焼器に供給される燃焼空気よりは十分に高温の前記冷却蒸気で前記車室内の空気温度を上昇させて同燃焼空気を燃焼に供すると共に、前記高温部に分配される冷却蒸気としてはより温度を下げて同高温部における冷却効果を高め得るようにし、これらを併せてガスタービンの熱効率の一層の向上を図る様にするものである。
【0016】また本発明の第3の手段は、前記第1の手段において、前記燃焼器入口空気予熱器は、前記高温部を冷却した冷却蒸気を案内する空気予熱管で構成し、圧縮空気が車室に入る圧縮機出口ディフューザの出口に設置した熱サイクルシステムを提供するものである。
【0017】すなわち同第3の手段によれば、燃焼器を内設し同燃焼器に供給される燃焼空気が通過する圧縮機兼燃焼器の車室に配設された燃焼器入口空気予熱器は、ガスタービンの高温部を冷却して高温となった冷却蒸気を案内する空気予熱管とすることにより、同高温部を冷却して加熱された冷却蒸気の高温を有効利用し、しかも車室に入る圧縮空気の主要な通路となる圧縮機出口ディフューザの出口にこの空気予熱管を設置して加熱を行うことにより、同圧縮空気、即ち燃焼空気の温度上昇をより好適なものとし、ガスタービンの熱効率の向上を図る様にするものである。
【0018】また本発明の第4の手段は、前記第2、第3の手段において、前記空気予熱管はその外周に冷却フィンを設けて構成した熱サイクルシステムを提供するものである。
【0019】すなわち同第4の手段によれば、前記第2、第3の手段において燃焼器入口空気予熱器を構成した各空気予熱管にはその外周に冷却フィンを設けて伝熱面積を大きくすることにより、車室内における圧縮空気、即ち燃焼空気の加熱効率を高めガスタービンの熱効率の向上を図る様にするものである。
【0020】また本発明の第5の手段は、ガスタービンの排ガスで加熱される排ガスボイラで発生した蒸気を用いてガスタービンの燃焼器又は動翼等の高温部を冷却する蒸気冷却式ガスタービンを備えたコンバインドサイクルプラント又はコジェネレーションシステム等の熱サイクルシステムにおいて、ガスタービンの燃料供給経路に燃料加熱器を設け、前記ガスタービンの高温部を冷却した蒸気を前記燃料加熱器に供給するように構成した熱サイクルシステムを提供するものである。
【0021】すなわち同第5の手段によれば、燃焼器又は動翼等の高温部を冷却した冷却蒸気は加熱されて高温となることを利用して、同高温部を冷却して高温になった蒸気をガスタービンの燃料供給経路に設けた燃料加熱器に供給し、燃料を加熱して燃料温度を高め、燃料をより燃え易い状態にすることによりガスタービンの熱効率の向上を図る様にするものである。
【0022】また本発明の第6の手段は、ガスタービンの排ガスで加熱される排ガスボイラで発生した蒸気を用いてガスタービンの燃焼器又は動翼等の高温部を冷却する蒸気冷却式ガスタービンを備えたコンバインドサイクルプラント又はコジェネレーションシステム等の熱サイクルシステムにおいて、燃焼器を内設し同燃焼器に供給される燃焼空気が通過する圧縮機兼燃焼器の車室に燃焼器入口空気予熱器を配設すると共にガスタービンの燃料供給経路に燃料加熱器を設け、前記ガスタービンの高温部を冷却した蒸気を前記燃焼器入口空気予熱器に供給して前記燃焼空気を加熱した後、同蒸気を前記燃料加熱器に供給するように構成した熱サイクルシステムを提供するものである。
【0023】すなわち同第6の手段によれば、圧縮機兼燃焼器の車室に燃焼器入口空気予熱器を配設すると共にガスタービンの燃料供給経路に燃料加熱器を設けているので、燃焼器又は動翼等の高温部を冷却することにより加熱されて高温となった冷却蒸気は、先ず燃焼器入口空気予熱器で燃焼器への燃焼空気を予熱して温度が低められ、次いでこの低められた温度のものが燃料加熱器へ供給されることにより燃料に対する安全性が高められ、その状態で燃料を加熱して燃料温度を高めるようにし、前記燃焼空気の予熱とこの燃料加熱とが相俟って、ガスタービンの熱効率の一層の向上を図る様にするものである。
【0024】また本発明の第7の手段は、ガスタービンの排ガスで加熱される排ガスボイラで発生した蒸気を用いてガスタービンの燃焼器又は動翼等の高温部を冷却する蒸気冷却式ガスタービンを備えたコンバインドサイクルプラント又はコジェネレーションシステム等の熱サイクルシステムにおいて、空気圧縮機の吸込側に空気圧縮機入口空気予熱器を配設すると共に同空気圧縮機入口空気予熱器へ連通する加熱経路とこれをバイパスする経路を設け、前記ガスタービンの高温部を冷却した蒸気を前記空気圧縮機入口空気予熱器に選択的に供給可能に構成した熱サイクルシステムを提供するものである。
【0025】すなわち同第7の手段によれば、空気圧縮機の吸込側に空気圧縮機入口空気予熱器を配設し、かつ同空気圧縮機入口空気予熱器へ連通する加熱経路とこれをバイパスする経路を設け、燃焼器又は動翼等の高温部を冷却した冷却蒸気は加熱されて高温となることを利用して、同高温部を冷却して高温になった蒸気を、前記加熱経路を経て前記空気圧縮機入口空気予熱器に供給するかまたはバイパス経路に案内するかして前記空気圧縮機入口空気予熱器への供給を選択可能とすることにより、季節変化等による外気温度の変動に対応して前記バイパス経路等の選択を行い、空気圧縮機入口空気予熱器の使用を選択することにより、外気温度の変動等が有っても空気圧縮機に供給する空気温度を設計温度に保持し得る様にして、空気圧縮機の入口可変翼(IGV:Inlet Guide Vane)の開度を設計開度に保ってガスの流れを適正に保持し、ガスタービン入口温度を高め、熱効率の向上を図るようにするものである。
【0026】更にまた本発明の第8の手段は、ガスタービンの排ガスで加熱される排ガスボイラで発生した蒸気を用いてガスタービンの燃焼器又は動翼等の高温部を冷却する蒸気冷却式ガスタービンを備えたコンバインドサイクルプラント又はコジェネレーションシステム等の熱サイクルシステムにおいて、燃焼器を内設し同燃焼器に供給される燃焼空気が通過する圧縮機兼燃焼器車室に燃焼器入口空気予熱器を配設し、ガスタービンの燃料供給経路に燃料加熱器を設けると共に空気圧縮機の吸込側には加熱経路とバイパス経路を併設して同加熱経路と選択的に連通する空気圧縮機入口空気予熱器を設け、前記ガスタービンの高温部を冷却した蒸気を前記燃焼器入口空気予熱器に供給して前記燃焼空気を加熱した後、同蒸気を前記燃料加熱器に供給して燃料を加熱し、次いで前記空気圧縮機入口空気予熱器に供給可能にして空気圧縮機の吸込空気を選択的に加熱するように構成した熱サイクルシステムを提供するものである。
【0027】すなわち同第8の手段によれば、燃焼空気が通過する圧縮機兼燃焼器車室に配設した燃焼器入口空気予熱器、ガスタービンの燃料供給経路に設けた燃料加熱器、そして空気圧縮機の吸込側でバイパス経路とこれに併設する加熱経路に選択的に連通可能にして設けた空気圧縮機入口空気予熱器とを有し、燃焼器又は動翼等の高温部を冷却した冷却蒸気は加熱されて高温となることを利用して、同高温部を冷却して高温になった蒸気を、前記燃焼器入口空気予熱器、燃料加熱器、そして必要に応じて選択的に空気圧縮機入口空気予熱器へと供給して、燃焼空気、燃料、そしてまた必要に応じて空気圧縮機の吸込空気を加熱し、ガスタービンにおける効果的な燃焼に至らしめ、ガスタービンの熱効率の向上を図る様にするものである。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図1乃至図3に基づいて説明する。図1は本実施の形態における熱サイクルシステムの系統を模式的に示す説明図、図2は燃焼空気が通過する圧縮機兼燃焼器車室とそこに配置される燃焼器入口空気予熱器に相当する空気予熱管の配置を示す説明図、また図3はガスタービンの断面位置において前記空気予熱管の配置を示す説明図となっている。
【0029】すなわち本実施の形態においては、コンバインドサイクルプラント又はコジェネレーションシステム等においてボトミングサイクルを構成する図示省略の排ガスボイラで発生した蒸気を、図示省略の蒸気タービンに供給してその抽気又は排気、若しくは前記排ガスボイラからの蒸気を直接導き、ガスタービンの高温部である燃焼器を冷却して高温に加熱された燃焼器冷却出口蒸気4、及び同高温部である動翼等を冷却して高温に加熱された動翼冷却出口蒸気5を燃焼器入口空気予熱器1に供給する。
【0030】この燃焼器入口空気予熱器1は外周面にフィン9aを有する空気予熱管9で構成され、燃焼器6と空気圧縮機10の要部を内設して空気圧縮機10から燃焼器6に供給される燃焼空気が通過する圧縮機兼燃焼器の車室7内で、かつ空気圧縮機10のディフューザ11出口に配置されており、空気圧縮機10、そのディフューザ11から車室7に至る圧縮空気(燃焼空気)と好適な位置で交差してこれを加熱するようになっている。
【0031】なお、車室7内には前記ボトミングサイクル等から高温部である燃焼器6へ冷却蒸気を分配する管路が配置されており、同管路の冷却蒸気は燃焼器6よりは低温で冷却蒸気となるなるものの、車室7から燃焼器6に供給される燃焼空気よりは十分に高温であるので、前記配管をフィンを設けた空気予熱管8として、この空気予熱管8を燃焼器入口空気予熱器1とすることもできる。
【0032】図中A又はC等の経路から車室7内に供給され、前記燃焼器入口空気予熱器1で燃焼空気を予熱した冷却蒸気は、次いでB又はD等の経路を経てガスタービンの燃料供給経路に設けられた燃料加熱器2に導入され、同燃料加熱器2を経由する燃料を加熱する。
【0033】すなわち、この燃料加熱器2における冷却蒸気は、まず前記燃焼器入口空気予熱器1で燃焼器6への燃焼空気を予熱して温度が低下され、次いでこの低下された温度のものが燃料加熱器2へ供給されることにより燃料に対する安全性が一層確実とされた状態で燃料が加熱されるものである。
【0034】なお、ここではガスタービン高温部を冷却した冷却蒸気は、燃焼器入口空気予熱器1、そして燃料加熱器2と順次供給されることにより、燃料加熱器2における安全性を確実にした例を示しているが、前記高温部を冷却した冷却蒸気の温度を適宜調節することにより、燃焼器入口空気予熱器1を経由することなく直接的に燃料加熱器2に供給して燃料の加熱を行ってもよいことは勿論である。
【0035】この様にして燃料加熱器2で燃料を加熱した冷却蒸気は、次いで空気圧縮機10の吸込側に配設した空気圧縮機入口空気予熱器3に導入され、同空気圧縮機10に供給される入口空気を加熱する。
【0036】なお、同空気圧縮機入口空気予熱器3はその中を通過する加熱経路と、同空気圧縮機入口空気予熱器3をバイパスするバイパス管12を併設しており、各経路の開閉弁を操作して空気圧縮機入口空気予熱器3を選択的に作動し得るようになっている。
【0037】従って燃料加熱器2で仕事をした冷却蒸気を同空気圧縮機入口空気予熱器3に供給する場合には、空気圧縮機10に供給される吸込空気は前記ガスタービン高温部を冷却して高温に加熱された冷却蒸気の熱を利用て加熱されることになるが、他方、夏場等のように外気温度が高い時には、バイパス管12を選択して空気圧縮機入口空気予熱器3をバイパスすることもできる。
【0038】すなわちこの様に、季節変化等による外気温度の変動に対応して前記バイパス経路を選択して空気圧縮機入口空気予熱器3の使用を選択することにより、外気温度の変動等が有っても空気圧縮機10に供給する空気温度を設計温度に保持し得ることになる。
【0039】これにより図示省略しているが空気圧縮機10に設けられる入口可変翼(IGV:Inlet Guide Vane)の開度を設計開度に保ってガスの流れを適正に保持し、ガスタービン入口温度を高めて熱効率の向上を図るようにした使用に供することができるものである。
【0040】なお、ここでは空気圧縮機入口空気予熱器3に至る冷却蒸気は、前記した燃焼器入口空気予熱器1、そして燃料加熱器2と順次経由して供給されるものとして例示しているが、この順番に限定されるものではなく、燃焼器入口空気予熱器1又は燃料加熱器2を適宜飛び越して直接に空気圧縮機入口空気予熱器3へ供給するようにしてもよいことは勿論である。
【0041】前記の様に構成された本実施の形態における熱利用の一例を図1に基づいて整理すると、図示省略のボトミングサイクルから供給されてガスタービンの高温部を冷却することにより、自身は加熱された燃焼器冷却出口蒸気4又は動翼冷却出口蒸気5は、600℃又はそれ以上の温度になっている。
【0042】この冷却蒸気が燃焼器入口空気予熱器1に供給されて、車室7内に供給される約420℃程度の空気圧縮機出口空気11cを加熱し、同車室7から燃焼器6へ供給される燃焼器入口空気6cを約+2℃程昇温する。
【0043】その後燃焼器入口空気予熱器1を出た冷却蒸気は、燃料加熱器2に入り、ほぼ大気温度の15℃もしくはそれ以上で燃料加熱器2に供給される燃料を200℃もしくはそれ以上に昇温する。
【0044】更に冷却蒸気は空気圧縮機入口空気予熱器3へと供給され、冬場で大気温度が15℃より低いときには同冷却蒸気を空気圧縮機入口空気予熱器3の加熱経路に通して15℃以下の空気圧縮機吸込側空気11aを加熱して15℃程度の空気圧縮機入口空気11bとするが、夏場等において大気温度がほぼ15℃程度のときには冷却蒸気はバイパス管12を通してバイパスさせることにより、季節、または大気温度の変動を問わず、空気圧縮機10の入口空気温度を安定させることができる。
【0045】かくして本実施の形態によれば、コンバインドサイクルプラント又はコジェネレーションシステム等の熱サイクルシステムにおいて、ガスタービンの排ガスを利用して蒸気を発生させるボトミングサイクルの蒸気を利用し、ガスタービンの燃焼器又は動翼等の高温部を冷却して高温に加熱された冷却蒸気を利用し、燃焼器入口空気予熱器1、燃料加熱器2又は/及び空気圧縮機入口空気予熱器3等により熱回収してガスタービンの熱効率を大幅に向上することが出来たものである。
【0046】以上、本発明を図示の実施の形態について説明したが、本発明はかかる実施の形態に限定されず、本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えてよいことはいうまでもない。
【0047】
【発明の効果】以上本出願の第1の発明によれば、ガスタービンの排ガスで加熱される排ガスボイラで発生した蒸気を用いてガスタービンの燃焼器又は動翼等の高温部を冷却する蒸気冷却式ガスタービンを備えたコンバインドサイクルプラント又はコジェネレーションシステム等の熱サイクルシステムにおいて、燃焼器を内設し同燃焼器に供給される燃焼空気が通過する圧縮機兼燃焼器の車室に燃焼器入口空気予熱器を配設し、前記ガスタービンの高温部を冷却した蒸気を前記燃焼器入口空気予熱器に供給するようにして熱サイクルシステムを構成したので、加熱されて高温となる燃焼器又は動翼等の高温部を冷却した冷却蒸気を利用して、燃焼器を内設し同燃焼器に供給される燃焼空気が通過する圧縮機兼燃焼器の車室に配設された燃焼器入口空気予熱器に前記加熱された冷却蒸気を通し、前記車室内の空気温度を上昇させ、この空気を燃焼に供することによりガスタービンの熱効率を向上させた熱サイクルシステムを得ることが出来たものである。
【0048】また、本出願の第2の発明によれば、前記第1の発明において、前記燃焼器入口空気予熱器は、前記ガスタービンの高温部を冷却した蒸気が供給されるものに代えて、同高温部である燃焼器へ冷却蒸気を分配する空気予熱管を採用して熱サイクルシステムを構成しているので、燃焼器を内設し同燃焼器に供給される燃焼空気が通過する圧縮機兼燃焼器の車室に配設された燃焼器入口空気予熱器は、前記第1の発明のようにガスタービンの高温部を冷却した蒸気が供給されるものではなく、その代わりに高温部である燃焼器へ冷却蒸気を分配する空気予熱管で構成し、同高温部に対しては冷却蒸気となるものの燃焼器に供給される燃焼空気よりは十分に高温の前記冷却蒸気で前記車室内の空気温度を上昇させて同燃焼空気を燃焼に供すると共に、前記高温部に分配される冷却蒸気としてはより温度を下げて同高温部における冷却効果を高め得るようにし、これらを併せてガスタービンの熱効率を一層向上させ、好適な熱サイクルシステムを得ることが出来たものである。
【0049】また、本出願の第3の発明によれば、前記第1の発明において、前記燃焼器入口空気予熱器は、前記高温部を冷却した冷却蒸気を案内する空気予熱管で構成し、圧縮空気が車室に入る圧縮機出口ディフューザの出口に設置して熱サイクルシステムを構成しているので、燃焼器を内設し同燃焼器に供給される燃焼空気が通過する圧縮機兼燃焼器の車室に配設された燃焼器入口空気予熱器は、ガスタービンの高温部を冷却して高温となった冷却蒸気を案内する空気予熱管とすることにより、同高温部を冷却して加熱された冷却蒸気の高温を有効利用し、しかも車室に入る圧縮空気の主要な通路となる圧縮機出口ディフューザの出口にこの空気予熱管を設置して加熱を行うことにより、同圧縮空気、即ち燃焼空気の温度上昇をより好適なものとし、ガスタービンの熱効率の向上を図った熱サイクルシステムを得ることが出来たものである。
【0050】また、本出願の第4の発明によれば、前記第2又は第3の発明において、前記空気予熱管はその外周に冷却フィンを設けて熱サイクルシステムを構成ているので、前記第2、第3の手段において燃焼器入口空気予熱器を構成した各空気予熱管にはその外周に設けた冷却フィンにより伝熱面積を大きくして、車室内における圧縮空気、即ち燃焼空気の加熱効率を高め、以てガスタービンの熱効率を向上させ好適な熱サイクルシステムを得ることが出来たものである。
【0051】また、本出願の第5の発明によれば、ガスタービンの排ガスで加熱される排ガスボイラで発生した蒸気を用いてガスタービンの燃焼器又は動翼等の高温部を冷却する蒸気冷却式ガスタービンを備えたコンバインドサイクルプラント又はコジェネレーションシステム等の熱サイクルシステムにおいて、ガスタービンの燃料供給経路に燃料加熱器を設け、前記ガスタービンの高温部を冷却した蒸気を前記燃料加熱器に供給するようにして熱サイクルシステムを構成しているので、燃焼器又は動翼等の高温部を冷却した冷却蒸気は加熱されて高温となることを利用して、同高温部を冷却して高温になった蒸気をガスタービンの燃料供給経路に設けた燃料加熱器に供給し、燃料を加熱して燃料温度を高め、燃料をより燃え易い状態にしてガスタービンの熱効率の向上を図り、好適な熱サイクルシステムを得ることが出来たものである。
【0052】また、本出願の第6の発明によれば、ガスタービンの排ガスで加熱される排ガスボイラで発生した蒸気を用いてガスタービンの燃焼器又は動翼等の高温部を冷却する蒸気冷却式ガスタービンを備えたコンバインドサイクルプラント又はコジェネレーションシステム等の熱サイクルシステムにおいて、燃焼器を内設し同燃焼器に供給される燃焼空気が通過する圧縮機兼燃焼器の車室に燃焼器入口空気予熱器を配設すると共にガスタービンの燃料供給経路に燃料加熱器を設け、前記ガスタービンの高温部を冷却した蒸気を前記燃焼器入口空気予熱器に供給して前記燃焼空気を加熱した後、同蒸気を前記燃料加熱器に供給するようにして熱サイクルシステムを構成しているので、圧縮機兼燃焼器の車室に配設した燃焼器入口空気予熱器、及びガスタービンの燃料供給経路に設けた燃料加熱器に対して、燃焼器又は動翼等の高温部を冷却することにより加熱されて高温となった冷却蒸気は、先ず燃焼器入口空気予熱器で燃焼器への燃焼空気を予熱して温度が低下され、次いでこの低下された温度のものが燃料加熱器へ供給されることにより燃料に対する安全性が高められ、その状態で燃料を加熱して燃料温度を高めるようにし、前記燃焼空気の予熱とこの燃料加熱とが相俟って、ガスタービンの熱効率の一層の向上を図り、以て好適な熱サイクルシステムを得ることが出来たものである。
【0053】また、本出願の第7の発明によれば、ガスタービンの排ガスで加熱される排ガスボイラで発生した蒸気を用いてガスタービンの燃焼器又は動翼等の高温部を冷却する蒸気冷却式ガスタービンを備えたコンバインドサイクルプラント又はコジェネレーションシステム等の熱サイクルシステムにおいて、空気圧縮機の吸込側に空気圧縮機入口空気予熱器を配設すると共に同空気圧縮機入口空気予熱器へ連通する加熱経路とこれをバイパスする経路を設け、前記ガスタービンの高温部を冷却した蒸気を前記空気圧縮機入口空気予熱器に選択的に供給可能にして熱サイクルシステムを構成しているので、空気圧縮機の吸込側に配設した空気圧縮機入口空気予熱器に対して、同空気圧縮機入口空気予熱器へ連通する加熱経路とこれをバイパスする経路を設け、燃焼器又は動翼等の高温部を冷却した冷却蒸気は加熱されて高温となることを利用して、同高温部を冷却して高温になった蒸気を、前記加熱経路を経て前記空気圧縮機入口空気予熱器に供給するかまたはバイパス経路に案内するかして前記空気圧縮機入口空気予熱器への供給を選択可能とすることにより、季節変化等による外気温度の変動に対応して前記バイパス経路等の選択を行い、空気圧縮機入口空気予熱器の使用を選択することにより、外気温度の変動等が有っても空気圧縮機に供給する空気温度を設計温度に保持し得る様にして、空気圧縮機の入口可変翼の開度を設計開度に保ってガスの流れを適正に保持し、ガスタービン入口温度を高め、熱効率の向上を図り、以て好適な熱サイクルシステムを得ることが出来たものである。
【0054】更にまた、本出願の第8の発明によれば、ガスタービンの排ガスで加熱される排ガスボイラで発生した蒸気を用いてガスタービンの燃焼器又は動翼等の高温部を冷却する蒸気冷却式ガスタービンを備えたコンバインドサイクルプラント又はコジェネレーションシステム等の熱サイクルシステムにおいて、燃焼器を内設し同燃焼器に供給される燃焼空気が通過する圧縮機兼燃焼器車室に燃焼器入口空気予熱器を配設し、ガスタービンの燃料供給経路に燃料加熱器を設けると共に空気圧縮機の吸込側には加熱経路とバイパス経路を併設して同加熱経路と選択的に連通する空気圧縮機入口空気予熱器を設け、前記ガスタービンの高温部を冷却した蒸気を前記燃焼器入口空気予熱器に供給して前記燃焼空気を加熱した後、同蒸気を前記燃料加熱器に供給して燃料を加熱し、次いで前記空気圧縮機入口空気予熱器に供給可能にして空気圧縮機の吸込空気を選択的に加熱するようにして熱サイクルシステムを構成したので、燃焼空気が通過する圧縮機兼燃焼器車室に配設した燃焼器入口空気予熱器、ガスタービンの燃料供給経路に設けた燃料加熱器、そして空気圧縮機の吸込側でバイパス経路とこれに併設する加熱経路に選択的に連通可能にして設けた空気圧縮機入口空気予熱器に対して、燃焼器又は動翼等の高温部を冷却して高温になった蒸気を、前記燃焼器入口空気予熱器、燃料加熱器、そして必要に応じて選択的に空気圧縮機入口空気予熱器へと供給して、燃焼空気、燃料、そしてまた必要に応じて空気圧縮機の吸込空気を加熱し、ガスタービンにおける効果的な燃焼に至らしめ、ガスタービンの熱効率の向上を図り、以て好適な熱サイクルシステムを得ることが出来たものである。
【出願人】 【識別番号】000222037
【氏名又は名称】東北電力株式会社
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
【出願日】 平成11年9月7日(1999.9.7)
【代理人】 【識別番号】100069246
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 新 (外1名)
【公開番号】 特開2001−73800(P2001−73800A)
【公開日】 平成13年3月21日(2001.3.21)
【出願番号】 特願平11−253060