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【発明の名称】 蒸気発生設備及びタービン発電設備
【発明者】 【氏名】村上 雅幸

【氏名】平本 康治

【要約】 【課題】燃焼器72への冷却蒸気を必要量確保した状態で、高圧蒸発器43での蒸気発生量を増加させる。

【解決手段】高圧蒸発器43で排ガスGの大部分の熱を吸収して蒸気発生量を増加させ、中圧蒸発器63での排ガスGの熱吸収量が減って蒸気発生量が少なくなっても、その分の蒸気は給水蒸発器76からの蒸気Sで補い、燃焼器72を冷却するために必要な量の蒸気を確保し、中圧蒸発器63で発生する蒸気が用いられる燃焼器72への冷却蒸気を必要量確保した状態で、高圧蒸発器43での蒸気発生量を増加させて蒸気タービン40に導入し、蒸気タービン40の運転効率を低下させることなく、燃焼器72を冷却して効率を向上させ、プラント全体での大幅な効率向上を図る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 熱体により過熱されるボイラに備えられ高圧側の蒸気を発生する高圧側ユニットと、高圧側ユニットの下流側におけるボイラに備えられ蒸気消費部で消費される蒸気を発生する低圧側ユニットと、低圧側ユニットから蒸気消費部への蒸気に第2の蒸気を合流させる蒸気発生手段とを備えたことを特徴とする蒸気発生設備。
【請求項2】 請求項1において、蒸気発生手段は、低圧側ユニットへ給水される水の一部を用いて蒸気を発生させることを特徴とする蒸気発生設備。
【請求項3】 ガスタービンからの排気ガスによって蒸気を発生させる排ガスボイラに備えられ高圧側の蒸気を発生する高圧側ユニットと、高圧側ユニットの下流側における排ガスボイラに備えられ低圧側の蒸気を発生する低圧側ユニットと、高圧側ユニットの蒸気を動力源とする蒸気タービンと、蒸気タービンの排気蒸気を復水して排ガスボイラに給水する給水手段と、低圧側ユニットからの低圧側の蒸気をガスタービン側に導入する蒸気導入路と、蒸気導入路に第2の蒸気を合流させる蒸気発生手段とを備えたことを特徴とするタービン発電設備。
【請求項4】 請求項3において、蒸気発生手段は、低圧側ユニットへ給水される水の一部を用いて蒸気を発生させることを特徴とするタービン発電設備。
【請求項5】 請求項3もしくは請求項4において、蒸気発生手段は、ガスタービンの圧縮機からの圧縮空気により給水された水を蒸発させて蒸気を発生させると共に、蒸気を発生させた圧縮空気をタービンの冷却に用いる給水蒸発器であることを特徴とするタービン発電設備。
【請求項6】 請求項3乃至請求項5のいずれか一項において、蒸気発生手段で発生した蒸気をガスタービンの燃焼器の冷却に用いることを特徴とするタービン発電設備。
【請求項7】 請求項3乃至請求項5のいずれか一項において、蒸気発生手段で発生した蒸気をガスタービンのタービン翼の冷却に用いることを特徴とするタービン発電設備。
【請求項8】 ガスタービンからの排気ガスによって蒸気を発生させる排ガスボイラと、排ガスボイラの上流側から順に備えられる高圧過熱ユニット及び中圧過熱ユニット及び低圧過熱ユニットと、高圧過熱ユニットで発生した蒸気を動力源とする蒸気タービンと、蒸気タービンの排気蒸気を復水して排ガスボイラの低圧過熱ユニットに給水する復水給水手段と、中圧過熱ユニットで発生した蒸気をガスタービン側に導入する蒸気導入路と、低圧過熱ユニットから中圧過熱ユニットへの給水路から注水される水の一部が給水されると共にガスタービンの圧縮機からの圧縮空気により給水された水を蒸発させて蒸気を発生させ、蒸気を発生させた圧縮空気をタービンの冷却用に導入する一方、発生した蒸気を蒸気導入路に導入する給水蒸発器とを備えたことを特徴とするタービン発電設備。
【請求項9】 請求項8において、蒸気導入路からはガスタービンの燃焼器に蒸気が導入されることを特徴とするタービン発電設備。
【請求項10】 請求項8において、蒸気導入路からはガスタービンのタービン翼に冷却用として蒸気が導入されることを特徴とするタービン発電設備。
【請求項11】 請求項8乃至請求項10のいずれか一項において、ガスタービン側に導入された後の蒸気は、蒸気タービン側に回収されることを特徴とするタービン発電設備。
【請求項12】 請求項8乃至請求項10のいずれか一項において、ガスタービン側に導入された後の蒸気は、排ガスボイラ側に回収されることを特徴とするタービン発電設備。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蒸気発生設備及びガスタービンと蒸気タービンを組み合わせたタービン発電設備に関する。
【0002】
【従来の技術】エネルギー資源の有効利用と経済性の観点から、発電設備(発電プラント)では様々な高効率化が図られている。ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせたタービン発電プラント(複合発電プラント)もその一つである。
【0003】複合発電プラントでは、ガスタービンからの高温の排気ガスが廃熱ボイラに送られ、排ガスボイラ内で過熱ユニットを介して蒸気を発生させ、発生した蒸気を蒸気タービンに送って蒸気タービンで仕事をするようになっている。過熱ユニットは節炭器、過熱器、ボイラ(ドラム及び蒸発器)等を有しており、ボイラの熱回収率を向上させるため、複数段(例えば、高圧、中圧、低圧)の過熱ユニットが備えられている。そして、高圧、中圧、低圧の過熱ユニットのそれぞれに過熱器やボイラ等が備えられている。
【0004】複合発電プラントでは、全体の効率向上のため、高温域の効率を高める工夫がされており、ガスタービン構造体の耐熱性の面から様々な冷却システムが設けられている。特に、近年では、熱回収の点から、ガスタービンの冷却媒体として蒸気が採用されてきている。
【0005】ガスタービンの冷却媒体として蒸気が採用されている従来の複合発電プラントを図5に基づいて説明する。図5には従来の複合発電プラントの全体を表す概略構成を示してある。
【0006】図に示すように、ガスタービン1からの排気ガスが排ガスボイラ2に送られるようになっており、排ガスボイラ2には上流側(下側)から、高圧過熱ユニット3、中圧過熱ユニット4及び低圧過熱ユニット5が備えられている。排ガスボイラ2内では高圧過熱ユニット3、中圧過熱ユニット4及び低圧過熱ユニット5を介して蒸気を発生させ、発生した蒸気を蒸気タービン6に送って蒸気タービン6で仕事をするようになっている。
【0007】蒸気タービン6からの排気蒸気は復水器7により復水され、循環ポンプ8を介して排ガスボイラ2側に循環される。一方、ガスタービン1の圧縮機11で圧縮された圧縮空気の一部は、熱交換器12で熱交換された後、タービン13に導入されて翼が冷却される。また、ガスタービン1の燃焼器14には、中圧過熱ユニット4からの蒸気が導入され、燃焼器14が蒸気冷却される。蒸気冷却した後の過熱された蒸気は蒸気タービン6側に回収される。
【0008】このように、従来の複合発電プラントでは、圧縮空気によりタービン13が冷却されると共に、蒸気により燃焼器14が冷却されている。そして、燃焼器14を冷却した後の蒸気は、蒸気タービン6側に回収されるようになっている。このため、効率の良い冷却システムが構築された複合発電プラントとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の複合発電プラントでは、燃焼器14を蒸気冷却するための蒸気を中圧過熱ユニット4から供給しているため、排ガスボイラ2の中圧過熱ユニット4で所定量の蒸気を発生させる必要があり、高圧過熱ユニット3での蒸気発生量に制約が生じてしまう。
【0010】即ち、図6に示すように、排ガスボイラ2の中圧過熱ユニット4では、燃焼器14を冷却するために必要な所定量の蒸気Sを発生させる必要があるため、排ガスボイラ2の高圧過熱ユニット3では、ガスタービン1からの排気ガスに余力を残した状態で蒸気を発生させる必要がある。従って、排ガスボイラ2を通過して徐々に低下する排気ガスの温度に対して、高圧過熱ユニット3での吸収熱量を少なくする必要があり、高圧過熱ユニット3での蒸気発生量に制約が生じてしまう。このため、蒸気タービン6に送られる蒸気sが少なくなり、燃焼器14を冷却して効率を向上させても蒸気タービン6の運転効率が低下してしまい、全体としては大幅な効率向上は望めないのが現状であった。
【0011】本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、低圧側ユニットから発生する蒸気が用いられる蒸気消費部への蒸気を必要量確保した状態で、高圧側ユニットでの蒸気発生量を増加させることができる蒸気発生設備を提供することを目的とする。
【0012】また、本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、低圧側ユニットで発生する蒸気が用いられるガスタービン側への蒸気を必要量確保した状態で、高圧側ユニットでの蒸気発生量を増加させて蒸気タービンに導入することができるタービン発電設備を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための本発明の蒸気発生設備の構成は、熱体により過熱されるボイラに備えられ高圧側の蒸気を発生する高圧側ユニットと、高圧側ユニットの下流側におけるボイラに備えられ蒸気消費部で消費される蒸気を発生する低圧側ユニットと、低圧側ユニットから蒸気消費部への蒸気に第2の蒸気を合流させる蒸気発生手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】そして、蒸気発生手段は、低圧側ユニットへ給水される水の一部を用いて蒸気を発生させることを特徴とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】また、上記目的を達成するための本発明のタービン発電設備の構成は、ガスタービンからの排気ガスによって蒸気を発生させる排ガスボイラに備えられ高圧側の蒸気を発生する高圧側ユニットと、高圧側ユニットの下流側における排ガスボイラに備えられ低圧側の蒸気を発生する低圧側ユニットと、高圧側ユニットの蒸気を動力源とする蒸気タービンと、蒸気タービンの排気蒸気を復水して排ガスボイラに給水する給水手段と、低圧側ユニットからの低圧側の蒸気をガスタービン側に導入する蒸気導入路と、蒸気導入路に第2の蒸気を合流させる蒸気発生手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】そして、蒸気発生手段は、低圧側ユニットへ給水される水の一部を用いて蒸気を発生させることを特徴とする。また、蒸気発生手段は、ガスタービンの圧縮機からの圧縮空気により給水された水を蒸発させて蒸気を発生させると共に、蒸気を発生させた圧縮空気をタービンの冷却に用いる給水蒸発器であることを特徴とする。また、蒸気発生手段で発生した蒸気をガスタービンの燃焼器の冷却に用いることを特徴とする。また、蒸気発生手段で発生した蒸気をガスタービンのタービン翼の冷却に用いることを特徴とする。
【0017】また、上記目的を達成するための本発明のタービン発電設備の構成は、ガスタービンからの排気ガスによって蒸気を発生させる排ガスボイラと、排ガスボイラの上流側から順に備えられる高圧過熱ユニット及び中圧過熱ユニット及び低圧過熱ユニットと、高圧過熱ユニットで発生した蒸気を動力源とする蒸気タービンと、蒸気タービンの排気蒸気を復水して排ガスボイラの低圧過熱ユニットに給水する復水給水手段と、中圧過熱ユニットで発生した蒸気をガスタービン側に導入する蒸気導入路と、低圧過熱ユニットから中圧過熱ユニットへの給水路から注水される水の一部が給水されると共にガスタービンの圧縮機からの圧縮空気により給水された水を蒸発させて蒸気を発生させ、蒸気を発生させた圧縮空気をタービンの冷却用に導入する一方、発生した蒸気を蒸気導入路に導入する給水蒸発器とを備えたことを特徴とする。
【0018】そして、蒸気導入路からはガスタービンの燃焼器に蒸気が導入されることを特徴とする。また、蒸気導入路からはガスタービンのタービン翼に冷却用として蒸気が導入されることを特徴とする。また、ガスタービン側に導入された後の蒸気は、蒸気タービン側に回収されることを特徴とする。また、ガスタービン側に導入された後の蒸気は、排ガスボイラ側に回収されることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】図1には本発明の一実施形態例に係る蒸気発生設備を概念的に表した概略構成を示してある。
【0020】図に示すように、熱体21により過熱されるボイラ22には、上流側(下側)から高圧側の蒸気を発生する高圧側ユニット23及び低圧側の蒸気を発生する低圧側ユニット24が設けられている。低圧側ユニット24には給水源25から水が給水され、低圧側ユニット24で過熱された水は高圧側ユニット23に給水される。ボイラ22では、熱体21が送られることにより、高圧側ユニット23及び低圧側ユニット24で蒸気を発生させる。高圧側ユニット23で発生した蒸気は、例えば、図示しない蒸気タービンの動力源として使用され、低圧側ユニット24で発生した蒸気は、例えば、図示しない被冷却部等の蒸気消費部25に送られる。
【0021】一方、低圧側ユニット24から蒸気消費部25への蒸気には第2の蒸気26が合流され、第2の蒸気26は蒸気発生手段27によって発生されるようになっている。そして、蒸気発生手段27には、給水源25から水が給水されるようになっている。尚、蒸気発生手段27への給水は、低圧側ユニット24へ給水される給水源25からの水の一部を用いることなく、プラント中の別の機器(凝縮器等)や他の専用の給水源から行なうようにしてもよい。
【0022】上述した蒸気発生設備では、蒸気消費部25への蒸気は、低圧側ユニット24からの蒸気と蒸気発生手段27からの蒸気を合わせたものが用いられるようになっている。このため、低圧側ユニット24では、蒸気消費部25に必要な所定量の蒸気の一部を発生させればよく、高圧側ユニット23では熱体21に余力を残した状態で蒸気を発生させる必要がない。従って、ボイラ22を通過して徐々に低下する熱体21の温度に対して、高圧側ユニット23での吸収熱量を高くすることができ、高圧側ユニット23での蒸気発生量に制約がなくなり、蒸気発生量を増加させることが可能になる。
【0023】つまり、高圧側ユニット23で熱体21の大部分の熱を吸収して蒸気発生量を増加させ、低圧側ユニット24での熱体21の熱吸収量が僅かになって蒸気発生量が少なくなっても、その分の蒸気は蒸気発生手段27からの蒸気で補われるため、蒸気消費部25への必要量の蒸気が確保される。
【0024】このため、上述した蒸気発生設備によると、低圧側ユニット24から発生する蒸気が用いられる蒸気消費部25への蒸気を必要量確保した状態で、高圧側ユニット23での蒸気発生量を増加させることができ、効率良く蒸気を発生させることが可能になる。
【0025】図2、図3に基づいて本発明のタービン発電設備を説明する。図2には本発明の一実施形態例に係るタービン発電設備の全体構成、図3には排ガス温度と蒸気温度を表すグラフを示してある。尚、図2では、水のラインを実線で示してあり、蒸気のラインを点線で示してある。
【0026】図示のタービン発電設備は、図1に示した蒸気発生設備を備えたもので、熱体21がガスタービン31からの排ガスに、ボイラ22が排ガスボイラ33に、高圧側ユニット23が高圧過熱ユニット34に、低圧側ユニット24が中圧過熱ユニット35に、蒸気消費部25がガスタービン31の燃焼器72に、蒸気発生手段27が給水蒸発器76にそれぞれ相当する。
【0027】図2に示すように、ガスタービン31のタービン32からの排気ガスGが排ガスボイラ33に送られるようになっており、排ガスボイラ33には上流側(下側)から高圧過熱ユニット34、中圧過熱ユニット35及び低圧過熱ユニット36が備えられている。排ガスボイラ33内では高圧過熱ユニット34、中圧過熱ユニット35及び低圧過熱ユニット36を介して蒸気を発生させ、発生した蒸気を高圧タービン37、中圧タービン38及び低圧タービン39からなる蒸気タービン40に送って蒸気タービン40で仕事をするようになっている。
【0028】高圧過熱ユニット34は、高圧過熱器41、高圧ドラム42及び高圧蒸発器43、高圧節炭器44を有している。高圧ドラム42の水は排ガスボイラ33内に配された高圧蒸発器43で過熱循環され、高圧ドラム42内で高圧蒸気を発生する。高圧ドラム42で発生した高圧蒸気は高圧過熱器41で過熱され、高圧蒸気ライン47を通って蒸気タービン40の高圧タービン37側に導入される。高圧ドラム42には、低圧節炭器45で過熱された水が高圧給水ポンプ46により圧送されて高圧節炭器44を介して給水される。
【0029】低圧過熱ユニット36は、低圧過熱器51、低圧ドラム52及び低圧蒸発器53、低圧節炭器45を有している。低圧ドラム52の水は排ガスボイラ33内に配された低圧蒸発器53で過熱循環され、低圧ドラム52内で低圧蒸気を発生する。低圧ドラム52で発生した低圧蒸気は低圧過熱器51を通って低圧蒸気ライン56から蒸気タービン40の中圧タービン38及び低圧タービン39に導入される。低圧ドラム22には、復水器54及び腹水ポンプ55を介して蒸気を凝縮した水が低圧節炭器45で過熱されて給水される。
【0030】中圧過熱ユニット35は、中圧過熱器61、中圧ドラム62及び中圧蒸発器63、中圧節炭器64を有している。中圧ドラム62の水は排ガスボイラ33内に配された中圧蒸発器63で過熱循環され、中圧ドラム62内で中圧蒸気を発生する。中圧ドラム62で発生した中圧蒸気は中圧過熱器61を通って再熱器65で過熱され、中圧蒸気ライン66から蒸気タービン40の中圧タービン38に導入される。中圧ドラム62には、低圧節炭器45で過熱された水が中圧給水ポンプ67により圧送されて給水路68及び中圧節炭器64を介して給水される。一方、高圧タービン37の排気蒸気は、中圧過熱器61で過熱された蒸気と合流部70で合流し、再熱器65に送られる。
【0031】また、中圧過熱器61からの蒸気の一部が蒸気導入路71からガスタービン31の燃焼器72に導入され、蒸気導入路71から導入された蒸気によって燃焼器72が蒸気冷却される。燃焼器72を冷却した後の蒸気は蒸気ライン73を通って合流部74で中圧蒸気ライン66に合流して蒸気タービン40の中圧タービン38に導入される。
【0032】一方、ガスタービン31の圧縮機75で圧縮された圧縮空気は給水蒸発器76に送られ、給水蒸発器76で冷却された圧縮空気は翼の冷却用としてタービン32に導入される。給水蒸発器76には気水分離器77が備えられ、給水蒸発器76に導入された高温の圧縮空気により気水分離器77で蒸気を発生させ、圧縮空気の熱が奪われて冷却される。気水分離器77には、中圧給水ポンプ67の後流側の給水路68から分流した水が注水され、注水された水が圧縮空気により蒸発されて蒸気Sとなる。気水分離器77で発生した蒸気(第2の蒸気)Sは蒸気導入路71に導入され、中圧過熱器61からの蒸気と共に燃焼器72に導入されるようになっている。
【0033】尚、図4に示したように、中圧過熱器61からの蒸気導入路71をガスタービン31のタービン32側に連通し、中圧過熱器61及び給水蒸発器76からの蒸気をタービン32の翼の冷却に用いることも可能である。また、上記実施形態例では、燃焼器72を冷却した後の蒸気を中圧タービン38に導入して蒸気タービン40で回収するようにしているが、高圧蒸気ライン47に合流させて蒸気タービン40で回収したり、高圧過熱器41や再熱器65等に導入して排ガスボイラ33側で回収することも可能である。また、給水蒸発器76への給水を、中圧給水ポンプ67の後流側の給水路68から分流した水、即ち、中圧過熱ユニット35へ給水される水の一部を用いて行なっているが、専用の給水源から行なってもよい。また、給水蒸発器76での蒸気の発生熱源として、同一プラントの圧縮機75の圧縮空気を用いたが、他のプラントの熱源を用いることも可能である。
【0034】上述したタービン発電設備では、燃焼器72への冷却用の蒸気は、中圧蒸発器63で発生して中圧過熱器61で過熱した蒸気と給水蒸発器76からの蒸気Sを合わせたものが用いられるようになっている。このため、中圧蒸発器63では、燃焼器72の冷却に必要な所定量の蒸気の一部を発生させればよく、高圧蒸発器43では排ガスGに余力を残した状態で蒸気を発生させる必要がない。従って、排ガスボイラ33を通過して徐々に低下する排ガスGの温度に対して、高圧蒸発器43での吸収熱量を多くすることができ、高圧蒸発器43での蒸気発生量に制約がなくなり、高圧蒸発器43の蒸気発生量を増加させて高圧過熱器41に送ることが可能になる。
【0035】即ち、図3に一点鎖線で示すように、排ガスボイラ33に送られた排ガスGの温度は、高圧過熱ユニット34、中圧過熱ユニット35、低圧過熱ユニット36を通過して徐々に低下していく。高圧蒸発器43では排ガスGに余力を残した状態で蒸気を発生させる必要がないので、高圧蒸発器43では、飽和蒸気の温度を徐々に低下する排ガスの温度に近づけることができる(図中点P:ピンチポイントを小さくする)。このため、高圧蒸発器43での蒸気発生量を増加させることができる。
【0036】これに対し、中圧蒸発器63で発生して中圧過熱器61で過熱した蒸気のみを燃焼器72の冷却用の蒸気とする場合、中圧蒸発器63で所定量の蒸気を発生させる必要があるため、高圧蒸発器43では排ガスGに余力を残した状態で蒸気を発生させる必要があり、図中点線で示すように、高圧蒸発器43では、飽和蒸気の温度と徐々に低下する排ガスの温度との間に余裕を持たせる必要がある(ピンチポイントを大きくする必要がある)。このため、高圧蒸発器43での蒸気発生量に制約を受けてしまう。
【0037】従って、高圧蒸発器43で排ガスGの大部分の熱を吸収して蒸気発生量を増加させ、中圧蒸発器63での排ガスGの熱吸収量が減って蒸気発生量が少なくなっても、その分の蒸気は給水蒸発器76からの蒸気Sで補われるため、燃焼器72を冷却するために必要な量の蒸気が確保される。このため、上述したタービン発電設備によると、中圧蒸発器63で発生する蒸気が用いられる燃焼器72への冷却蒸気を必要量確保した状態で、高圧蒸発器43での蒸気発生量を増加させて蒸気タービン40に導入することができる。これにより、蒸気タービン40の運転効率を低下させることなく、燃焼器72を冷却して効率を向上させることができるようになり、プラント全体での大幅な効率向上を図ることが可能になる。
【0038】
【発明の効果】本発明の蒸気発生設備は、熱体により過熱されるボイラに備えられ高圧側の蒸気を発生する高圧側ユニットと、高圧側ユニットの下流側におけるボイラに備えられ蒸気消費部で消費される蒸気を発生する低圧側ユニットと、低圧側ユニットから蒸気消費部への蒸気に第2の蒸気を合流させる蒸気発生手段とを備えたので、蒸気消費部への蒸気は、低圧側ユニットからの蒸気と蒸気発生手段からの第2の蒸気を合わせたものが用いられ、高圧側ユニットで熱体の大部分の熱を吸収して蒸気発生量を増加させ、低圧側ユニットでの熱体の熱吸収量が減って蒸気発生量が少なくなっても、その分の蒸気は蒸気発生手段からの第2の蒸気で補われ、蒸気消費部への必要量の蒸気が確保される。この結果、高圧側ユニットでの蒸気発生量に制約がなくなり、低圧側ユニットから発生する蒸気が用いられる蒸気消費部への蒸気を必要量確保した状態で、高圧側ユニットでの蒸気発生量を増加させることができ、効率良く蒸気を発生させることが可能になる。
【0039】そして、蒸気発生手段は、低圧側ユニットへ給水される水の一部を用いて蒸気を発生させるようになっているので、特別な給水源が不要になる。
【0040】本発明のタービン発電設備は、ガスタービンからの排気ガスによって蒸気を発生させる排ガスボイラに備えられ高圧側の蒸気を発生する高圧側ユニットと、高圧側ユニットの下流側における排ガスボイラに備えられ低圧側の蒸気を発生する低圧側ユニットと、高圧側ユニットの蒸気を動力源とする蒸気タービンと、蒸気タービンの排気蒸気を復水して排ガスボイラに給水する給水手段と、低圧側ユニットからの低圧側の蒸気をガスタービン側に導入する蒸気導入路と、蒸気導入路に第2の蒸気を合流させる蒸気発生手段とを備えたので、ガスタービン側への蒸気は、低圧側ユニットからの蒸気と蒸気発生手段からの第2の蒸気を合わせたものが用いられ、高圧側ユニットで排気ガスの大部分の熱を吸収して蒸気発生量を増加させ、低圧側ユニットでの排気ガスの熱吸収量が減って蒸気発生量が少なくなっても、その分の蒸気は蒸気発生手段からの第2の蒸気で補われ、ガスタービン側への必要量の蒸気が確保される。この結果、高圧側ユニットでの蒸気発生量に制約がなくなり、低圧側ユニットから発生する蒸気が用いられるガスタービン側への蒸気を必要量確保した状態で、高圧側ユニットでの蒸気発生量を増加させることができ、効率良く蒸気を発生させて蒸気タービンに導入し、プラント全体の効率を向上させることが可能になる。
【0041】そして、蒸気発生手段は、低圧側ユニットへ給水される水の一部を用いて蒸気を発生させるようになっているので、特別な給水源を設ける必要がない。また、蒸気発生手段は、ガスタービンの圧縮機からの圧縮空気により給水された水を蒸発させて蒸気を発生させると共に、蒸気を発生させた圧縮空気をタービンの冷却に用いる給水蒸発器であるので、特別な蒸発源を設ける必要がない。また、蒸気発生手段で発生した蒸気をガスタービンの燃焼器の冷却に用いるようにしたので、燃焼器を冷却して効率を向上させることができる。また、蒸気発生手段で発生した蒸気をガスタービンのタービン翼の冷却に用いるようにしたので、タービン翼を冷却して効率を向上させることができる。
【0042】また、本発明のタービン発電設備は、ガスタービンからの排気ガスによって蒸気を発生させる排ガスボイラと、排ガスボイラの上流側から順に備えられる高圧過熱ユニット及び中圧過熱ユニット及び低圧過熱ユニットと、高圧過熱ユニットで発生した蒸気を動力源とする蒸気タービンと、蒸気タービンの排気蒸気を復水して排ガスボイラの低圧過熱ユニットに給水する復水給水手段と、中圧過熱ユニットで発生した蒸気をガスタービン側に導入する蒸気導入路と、低圧過熱ユニットから中圧過熱ユニットへの給水路から注水される水の一部が給水されると共にガスタービンの圧縮機からの圧縮空気により給水された水を蒸発させて蒸気を発生させ、蒸気を発生させた圧縮空気をタービンの冷却用に導入する一方、発生した蒸気を蒸気導入路に導入する給水蒸発器とを備えたので、ガスタービン側への蒸気は、中圧過熱ユニットからの蒸気と給水蒸発器からの蒸気を合わせたものが用いられ、高圧過熱ユニットで排気ガスの大部分の熱を吸収して蒸気発生量を増加させ、中圧過熱ユニットでの排気ガスの熱吸収量が減って蒸気発生量が少なくなっても、その分の蒸気は給水蒸発器からの蒸気で補われ、ガスタービン側への必要量の蒸気が確保される。この結果、高圧過熱ユニットでの蒸気発生量に制約がなくなり、中圧過熱ユニットから発生する蒸気が用いられるガスタービン側への蒸気を必要量確保した状態で、高圧過熱ユニットでの蒸気発生量を増加させることができ、効率良く蒸気を発生させて蒸気タービンに導入し、プラント全体の効率を向上させることが可能になる。
【0043】そして、蒸気導入路からはガスタービンの燃焼器に蒸気が導入されるので、燃焼器を冷却して効率を向上させることができる。また、蒸気導入路からはガスタービンのタービン翼に冷却用として蒸気が導入されるので、タービン翼を冷却して効率を向上させることができる。また、ガスタービン側に導入された後の蒸気は、蒸気タービン側に回収されるので、効率良く熱回収を行なうことができる。また、ガスタービン側に導入された後の蒸気は、排ガスボイラ側に回収されるので、効率良く熱回収を行なうことができる。
【出願人】 【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
【出願日】 平成11年7月13日(1999.7.13)
【代理人】 【識別番号】100078499
【弁理士】
【氏名又は名称】光石 俊郎 (外2名)
【公開番号】 特開2001−27133(P2001−27133A)
【公開日】 平成13年1月30日(2001.1.30)
【出願番号】 特願平11−198449