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【発明の名称】 排気再循環型ガスタービン設備及びそのガスタービン設備を備えたコンバインドサイクル発電設備
【発明者】 【氏名】田島 克彦

【氏名】松尾 仁

【氏名】久保 良文

【氏名】立石 昭隆

【要約】 【課題】構成簡単かつ排気を再循環させる設備の体格を増すことなく、排気ガスと新鮮外気とを均一に混合させて圧縮機に供給することができ、排気再循環型ガスタービンの安定運転を図ることが可能な再循環型ガスタービン設備を提供する。

【解決手段】フィルタ11を介して取り入れた燃焼用空気を圧縮する圧縮機1と、この圧縮機により圧縮された空気を燃料とともに燃焼させ、ガスタービンに高温高圧のガスを供給する燃焼装置20と、ガスタービン駆動後の排気ガスの一部を取り出し前記圧縮機の空気取り入れ側に供給する排ガス再循環ダクト10とを備え、排気ガスの一部を、新鮮外気と混合させて再度ガスタービン燃焼用空気として用いるように形成されている排気再循環型ガスタービン設備において、前記排ガス再循環ダクト10の排ガス供給口を、前記フィルタ11の上流側に連結するようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 フィルタを介して取り入れた燃焼用空気を圧縮する圧縮機と、該圧縮機により圧縮された空気を燃料とともに燃焼させ、ガスタービンに高温高圧のガスを供給する燃焼装置と、ガスタービン駆動後の排気ガスの一部を取り出し前記圧縮機の空気取り入れ側に供給する排ガス再循環ダクトとを備え、排気ガスの一部を、新鮮外気と混合させて再度ガスタービン燃焼用空気として用いるように形成されている排気再循環型ガスタービン設備において、前記排ガス再循環ダクトの排ガス供給口を、前記フィルタの上流側に連結するようにしたことを特徴とする排気再循環型ガスタービン設備。
【請求項2】 吸気ダクト内に配置されたフィルタを介して取り入れた燃焼用空気を圧縮する圧縮機と、該圧縮機により圧縮された空気を燃料とともに燃焼させ、ガスタービンに高温高圧のガスを供給する燃焼装置と、ガスタービン駆動後の排気ガスの一部を取り出し前記圧縮機の空気取り入れ側に供給する排ガス再循環ダクトとを備え、排気ガスの一部を、新鮮外気と混合させて再度ガスタービン燃焼用空気として用いるように形成されている排気再循環型ガスタービン設備において、前記フィルタを収納している吸気ダクトおよび前記排ガス再循環ダクトを、ガスタービンの載置床面より下方部に設けるとともに、前記排ガス再循環ダクトの吸気ダクト側への排ガス供給口を、前記フィルタの上流側に連結するようにしたことを特徴とする排気再循環型ガスタービン設備。
【請求項3】 前記フィルタが方形に形成されるとともに、フィルタの四方向の側面のうち、ガスタービン軸と直角な一側面が、前記圧縮機に燃焼用空気を供給する吸気ダクトと連結される空気流出面をなし、かつこの空気流出面と正対する一側面が、前記排ガス再循環ダクトと連結される空気流入面をなし、かつガスタービン軸と平行な二つの側面が新鮮外気の流入面をなすように形成されたものである請求項2記載の排気再循環型ガスタービン設備。
【請求項4】 前記フィルタの後流側のダクト内に、該ダクトを形成する対向する2面に支承された軸および該軸に固定された平板状のルーバが設けられたものである請求項2または3記載の排気再循環型ガスタービン設備。
【請求項5】 前記ルーバが、前記軸を中心に吸気の流れる方向に対して角度が変化させられるように、可動式に形成されたものである請求項4記載の排気再循環型ガスタービン設備。
【請求項6】 前記ルーバが、吸気の流れる方向に沿って複数個並設されたものである請求項4または5記載の排気再循環型ガスタービン設備。
【請求項7】 前記ルーバが、吸気の流れを湾曲流とする曲面形状を有しているものである請求項4,5または6記載の排気再循環型ガスタービン設備。
【請求項8】 前記排ガス再循環ダクトの内部に、再循環排ガスの流量を調整する再循環排ガス流量調整装置を設けたものである請求項1〜7いずれかの項に記載の排気再循環型ガスタービン設備。
【請求項9】 前記排ガス再循環ダクトの側面に、新鮮外気を取り入れる可動ルーバを設けたものである請求項1〜7いずれかの項に記載の排気再循環型ガスタービン設備。
【請求項10】 フィルタ室を介して取り入れた燃焼用空気を圧縮する圧縮機と、該圧縮機により圧縮された空気を燃料とともに燃焼させ、ガスタービンに高温高圧のガスを供給する燃焼装置と、ガスタービン駆動後の排気ガスの一部を取り出し前記圧縮機の空気取り入れ側に供給する排ガス再循環ダクトとを備え、排気ガスの一部を、新鮮外気と混合させて再度ガスタービン燃焼用空気として用いるように形成されている排気再循環型ガスタービン設備を備えたコンバインドサイクル発電設備において、前記ガスタービンの吸気ダクトおよび前記排ガス再循環ダクトを、ガスタービンの載置床面より下方部に配置するとともに、前記フィルタ室を、前記ガスタービンと前記コンバインドサイクル発電設備の排熱回収ボイラとを結ぶ排気ダクトの下部スペースに配置し、かつ前記排ガス再循環ダクトの吸気ダクト側への排ガス供給口を、前記フィルタ室に連結するようにしたことを特徴とする排気再循環型ガスタービン設備を備えたコンバインドサイクル発電設備。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は排気再循環型ガスタービン設備およびそのガスタービン設備を備えたコンバインドサイクル発電設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来一般に、発電用などに用いられるガスタービンでは、燃焼用の空気は、外部からフィルタなどを通して塵芥を取除いてから圧縮機に取入れられ、この圧縮機で所定の圧力に圧縮され燃焼器に送られるように形成されている。そしてこの燃焼用空気は、燃焼器内で燃焼され高温高圧のガスとなりガスタービンのロータを駆動する。
【0003】ガスタービンで仕事をした空気は、排気ガスとなってガスタービンから排出され、排気ダクトを介して煙突から大気中へ放出される。この排気ガスは、多量の熱エネルギーを有しており、これを有効利用するため最近では、コンバインドサイクル発電設備が用いられる。排熱回収型と呼ばれるコンバインドサイクル発電設備は、排ガスを排熱回収ボイラでボイラ給水と熱交換してから排出し、このとき、排ガスにより加熱されたボイラ給水は、蒸気となって蒸気タービンに供給され、発電に利用される。
【0004】また、排気再燃型と呼ばれるコンバインドサイクル発電設備では、排ガスをボイラの燃焼用空気として用いてから排出するようにしている。このボイラでも同様に蒸気が生成され、この蒸気を蒸気タービンに供給することにより、発電に利用するものである。
【0005】いずれの場合でも、排熱が有効に利用され、プラント全体の熱効率の向上を図ることが可能となる。しかし、全ての運転条件で高い効率が望めるわけではなく、例えば電力負荷が低減した場合などには、ガスタービンの出力も低下するように制御されるので、ガスタービンの出力が抑えられると、排ガスの温度も低下することになり、前述したタービン駆動用の蒸気を十分生成することができず、この場合にはプラント効率が悪化することになる。
【0006】一方、本発明の属する排気再循環型と呼ばれるガスタービン設備では、ガスタービンから排出される排ガスの一部を、ガスタービンの吸気側に戻してやり、新鮮外気と混合させてから圧縮機に供給するので、ガスタービンの出力変動を押さえることができる。例えば、特開昭64−45924号公報によれば、ガスタービン吸気温度の変動に起因するガスタービン出力の変動を、ガスタービンの排気ガスを吸気に混合することで吸気温度を一定とし、その変動を押さえることで、効率的な設備運用ができるとしている。
【0007】また、特開平7−34900号公報によれば、排気再循環型ガスタービンを用いたコンバインドサイクルプラントでは、部分負荷運転の場合でも、運転状況に合わせて、排気の再循環量を制御することで、排気ガス温度を十分高温に保つことができ、プラント効率の悪化を抑制し、さらに蒸気タービン系統の出力安定化により制御性が向上するとしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように排気再循環型ガスタービン設備は、効率的な設備運用が可能なのであるが、しかしこの排気再循環型ガスタービンに関しては、前述した公知例も含め、その具体的な機器構成および機器配置に関しては示されていない。最新のコンバインドサイクル発電設備で用いられるガスタービンを例にとれば、その排気ガスは、ガスタービン出口で600℃、排熱回収型コンバインドサイクルの排熱回収ボイラ出口で100℃程度の温度を有しており、自然状態の外気とは温度差が大きく、また排気に含まれる酸素濃度については、通常13〜15%程度であり、自然状態の外気の酸素濃度21%とは異なっている。
【0009】一方、ガスタービンに燃焼用空気を供給する圧縮機は、吸気ダクト内を通って吸い込まれる燃焼用空気に局所的な物理状態量のばらつき、特に温度の不均一な分布があると不安定な運転状態になる。したがって、安定運転のためには、通常、圧縮機入口における局所的な温度のばらつきは2℃程度に抑える必要がある。
【0010】しかしながら、排気再循環型ガスタービン設備においては、ガスタービン排気ガスと自然状態の外気という、圧力、温度、組成比の異なる2種類の気体を混合して燃焼用空気として圧縮機に供給しなければならない。一般に、ガスタービン排気ガスと外気との温度差は、排熱回収ボイラ出口から排気ガスを導いた場合で数十℃、ガスタービン出口から導いた場合では500℃以上もあるため、単にこれら2種類の気体を合流させただけでは温度分布が極端に不均一になり、ガスタービンの運転上非常に危険である。
【0011】なお、特開平7−34900号公報によれば、排熱回収型コンバインドサイクルの部分負荷運転時に、排熱回収ボイラの出口から排気ガスを導くとすると、50%負荷時で約2割、30%負荷時では3割程度の排気ガスを再循環させることが、排熱回収ボイラならびに蒸気タービンの出力安定化およびプラント熱効率向上のために必要であるとしている。
【0012】本発明はこれに鑑みなされたもので、その目的とするところは、構成簡単かつ排気を再循環させる設備の体格を増すことなく、排気ガスと新鮮外気とを均一に混合させて圧縮機に供給することができ、排気再循環型ガスタービンの安定運転を図ることが可能なこの種の再循環型ガスタービン設備を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、フィルタを介して取り入れた燃焼用空気を圧縮する圧縮機と、この圧縮機により圧縮された空気を燃料とともに燃焼させ、ガスタービンに高温高圧のガスを供給する燃焼装置と、ガスタービン駆動後の排気ガスの一部を取り出し前記圧縮機の空気取り入れ側に供給する排ガス再循環ダクトとを備え、排気ガスの一部を、新鮮外気と混合させて再度ガスタービン燃焼用空気として用いるように形成されている排気再循環型ガスタービン設備において、前記排ガス再循環ダクトの排ガス供給口を、前記フィルタの上流側に連結するようにし所期の目的を達成するようにしたものである。
【0014】また本発明は、吸気ダクト内に配置されたフィルタを介して取り入れた燃焼用空気を圧縮する圧縮機と、この圧縮機により圧縮された空気を燃料とともに燃焼させ、ガスタービンに高温高圧のガスを供給する燃焼装置と、ガスタービン駆動後の排気ガスの一部を取り出し前記圧縮機の空気取り入れ側に供給する排ガス再循環ダクトとを備え、排気ガスの一部を、新鮮外気と混合させて再度ガスタービン燃焼用空気として用いるように形成されている排気再循環型ガスタービン設備において、前記フィルタを収納している吸気ダクトおよび前記排ガス再循環ダクトを、ガスタービンの載置床面より下方部に設けるとともに、前記排ガス再循環ダクトの吸気ダクト側への排ガス供給口を、前記フィルタの上流側に連結するようにしたものである。
【0015】またこの場合、前記フィルタを方形に形成するとともに、フィルタの四方向の側面のうち、ガスタービン軸と直角な一側面が、前記圧縮機に燃焼用空気を供給する吸気ダクトと連結される空気流出面をなし、かつこの空気流出面と正対する一側面が、前記排ガス再循環ダクトと連結される空気流入面をなし、かつガスタービン軸と平行な二つの側面が新鮮外気の流入面をなすように形成したものである。また、前記フィルタの後流側のダクト内に、このダクトに支承された軸およびこの軸に固定された平板状のルーバを設けるようにしたものである。
【0016】また、前記ルーバを、前記軸を中心に吸気の流れる方向に対して角度が変えられるように、可動式に形成したものである。また、前記ルーバを、吸気の流れる方向に沿って複数個並設するようにしたものである。また、前記ルーバを、吸気の流れを湾曲流とする曲面形状を有するように形成したものである。また、前記排気再循環ダクトの内部に、再循環排ガスの流量を調整する再循環排ガス流量調整装置を設けるようにしたものである。また、前記排気再循環ダクトの側面に、新鮮外気を取り入れる可動ルーバを設けるようにしたものである。
【0017】また本発明は、フィルタ室を介して取り入れた燃焼用空気を圧縮する圧縮機と、この圧縮機により圧縮された空気を燃料とともに燃焼させ、ガスタービンに高温高圧のガスを供給する燃焼装置と、ガスタービン駆動後の排気ガスの一部を取り出し前記圧縮機の空気取り入れ側に供給する排ガス再循環ダクトとを備え、排気ガスの一部を、新鮮外気と混合させて再度ガスタービン燃焼用空気として用いるように形成されている排気再循環型ガスタービン設備を備えたコンバインドサイクル発電設備において、前記ガスタービンの吸気ダクトおよび前記排ガス再循環ダクトを、ガスタービンの載置床面より下方部に配置するとともに、前記フィルタ室を、前記ガスタービンと前記コンバインドサイクルの排熱回収ボイラとを結ぶ排気ダクトの下部スペースに配置し、かつ前記排ガス再循環ダクトの吸気ダクト側への排ガス供給口を、前記フィルタ室に連結するようにしたものである。
【0018】すなわちこのように形成された排気再循環型ガスタービン設備であると、排気ガスの一部を取り出し圧縮機の空気取り入れ側に供給する排ガス再循環ダクトの排ガス供給口が、前記フィルタの上流側に連結するように形成されているので、再循環排ガスと新鮮外気は、フィルタを通過する際の混流作用により混合が促進されて圧縮機に供給され、またこの場合の構成はフィルタ部とダクトの配置構成だけで、その構成は単純なものであり、また特に設備の体格が大きくなることはなく、したがって、構成簡単かつ再循環設備の体格を増すことなく、排気ガスと新鮮外気とを均一に混合した状態で圧縮機に供給することができ、排気再循環型ガスタービンの安定運転を図ることが可能となるのである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下図示した実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。図1にはその排気再循環型ガスタービン設備を備えたコンバインドサイクル発電設備の例が示されている。1が燃焼用空気を圧縮する圧縮機であり、2がガスタービン本体、8が蒸気タービン、3が発電機、9が排熱回収ボイラ、6が煙突である。
【0020】一般にガスタービン設備は、圧縮機1とガスタービン本体2と発電機3からなるガスタービン装置の他に、外部から新鮮外気を取入れる吸気室4と、吸気室から圧縮機に燃焼用空気を送るための吸気ダクト5と、ガスタービンから排出される排気ガスを煙突6まで導く排気ダクト7などから構成される。排熱回収型のコンバインドサイクル発電設備の場合、さらに、蒸気タービン8と排熱回収ボイラ9が設置される。
【0021】この排熱回収型のコンバインドサイクル発電設備は、排熱回収ボイラ9から出たガスタービン排気ガスを、排気ダクトの途中から連絡される排ガス再循環ダクト10によって、吸気室4に導く構造になっている。吸気室4には、周辺からの外気を取入れるため、この外気に含まれる塵芥を吸気中から取除くためのフィルタ11が設置されている。
【0022】この図1および図2に示す実施例は、例えば、特開平4−187830に示されるようなタイプのガスタービンを用いたコンバインドサイクル発電設備に適用した例であり、吸気室4は排気ダクト7の下に設置されており、吸気室4から圧縮機1に燃焼用空気を導く吸気ダクト5は、ガスタービンが載置される架台の下を通っており、燃焼用空気は下方から圧縮機1に供給される。
【0023】また吸気室4は、3方から燃焼用空気を取入れる(勿論フィルタにも3方から入る)ものであり、本発明ではこの内の一つ(空気流上流側)を再循環排気の取入れ口としている。吸気室4に取入れられた新鮮外気と再循環排気は、吸気室4に設置されているフィルタ11を通過する際の作用により混合が促進される。これを単に吸気ダクト5の途中に排ガス再循環ダクト10を連結した場合と比べたものが図3および図4である。
【0024】図3に示されているように、吸気ダクト5を単に排ガス再循環ダクト10に連結しただけでは、新鮮外気と再循環排気は均一に混合されることなく圧縮機1に吸い込まれ、圧縮機ならびにガスタービンが不安定な状態となり、非常に危険である。一方、図1および図4に示す本発明の実施例では、フィルタ11の複雑な構造の中を通過することで、吸気の流れが激しい乱流状態になり、新鮮外気と再循環排気の混合が容易になされる。また、吸気室4は、吸気の最上流部であることから、混合のために必要な距離を最も長くとることができ、それだけ混合が進行し、吸気温度の均一化が図れるという効果がある。
【0025】また、排ガス再循環ダクト10を吸気室4に連結したことにより、再循環排気から塵芥を取除くためのフィルタを、外気から塵芥を取除くためのフィルタと同様に、吸気室4内に設置することが可能となる。
【0026】また、排ガス再循環ダクト10は排熱回収ボイラ9の下を通して、吸気室4に連絡することで、ダクトルートのシンプル化により、圧力損失の抑制効果が期待されるとともに、配置スペースを有効に利用することができ、ガスタービン設備や排熱回収ボイラ9のメンテナンス性が向上する。さらに、排ガス再循環ダクト10を排熱回収ボイラ9の下に設置する場合、両者を一体構造とすることで、据付け作業の省力化、簡略化を図ることができる。
【0027】図5は、本発明を、ガスタービンの側方から吸気するタイプの設備に適用した場合の例である。図1および図2に示したような、下方から吸気するタイプに適用した場合に比べると、配置スペースのメリットは少なくなるが、ガスタービン排気と外気の混合効果は、同様に期待できる。
【0028】図6は、さらに確実に新鮮外気と再循環排気とを混合するために、吸気ダクト5内にルーバ12を取付けたものである。吸気室4に設置されるフィルタ11には様々なタイプが有ることから、フィルタを通すことだけでは必ずしも十分な混合効果を得られないこともある。このような場合に、吸気ダクト5内にルーバ12を取り付けて、吸気の流れを変化させることにより、新鮮外気と再循環排気の混合を促進することができる。このルーバ12は、図7に示されているように、必要に応じて列状に配置したり、周期的に角度を変化させてもよい。
【0029】また、再循環排ガス量は、プラント運転状況により適切に制御する必要がある。負荷が高く、定格出力で運転する必要がある場合には、通常のガスタービンと同じように、吸気全体を新鮮外気から取入れることが望ましい。
【0030】図8は、図1および図5に示した排気再循環型ガスタービンによるコンバインドサイクル発電設備において、再循環ダクト10の側面に、可動式のルーバ13を設け、必要に応じて新鮮外気を取入れることができるようにしたものである。
【0031】また図9は、再循環ダクト10内に設けられたダンパ(再循環排ガス流量調整装置)14を示したもので、ダンパ開度を調節することで、排気ガスの再循環量を制御する。これらルーバおよびダンパの作用により、負荷に応じた適切な再循環排ガス量を供給することができ、100%負荷の場合には、ダンパ14を完全に閉鎖する一方で、ルーバ13を全開にすることで、吸気に伴う圧力損失を軽減し、ガスタービンの出力低下を抑制することができる。
【0032】以上説明してきたようにこのように形成されたガスタービン設備であると、排ガス再循環ダクト10の排ガス供給口が、フィルタ11の上流側に連結するように形成されているので、再循環排ガスと新鮮外気は、フィルタ11を通過する際の混流作用により混合が促進されて圧縮機1に供給され、排気再循環型ガスタービンの安定運転を図ることが可能となるのである。またこの場合の構成はフィルタ11部と再循環ダクト10の配置構成だけで、その構成は単純なものであり、また特に設備の体格が増すことはないのである。
【0033】また、本発明の実施例の一つとして、下方吸気型ガスタービンに本発明を適用した場合、配置スペースの有功活用、ダクトの圧力損失の抑制、据付け作業の効率化などが図れるのである。
【0034】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれば、構成簡単かつ排気を再循環させる設備の体格を増すことなく、排気ガスと新鮮外気とを均一に混合させて圧縮機に供給することができ、排気再循環型ガスタービンの安定運転を図ることが可能なこの種の再循環型ガスタービン設備を得ることができる。
【出願人】 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【出願日】 平成11年7月7日(1999.7.7)
【代理人】 【識別番号】100061893
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 明夫 (外2名)
【公開番号】 特開2001−20755(P2001−20755A)
【公開日】 平成13年1月23日(2001.1.23)
【出願番号】 特願平11−193118