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【発明の名称】 マイクロタービン発電システム
【発明者】 【氏名】ロバート ニムス

【氏名】パトリツク オブライアン

【氏名】テランス イメルソン

【氏名】ジヨーゼフ デンク

【要約】 【課題】発電機(16)と、タービン(14)と、発電機(16)及びタービン(14)の中間に設けられるコンプレッサ(12)とを備えた作動の高効率化、低廉化を図ったマイクロタービン発電システム(10)を提供するにある。

【解決手段】マイクロタービン発電システムはタービン(14)、コンプレッサ(12)及び発電機(16)がタイシャフト(75)により共に固定され、タイシャフト(75)はタービン(14)、発電機(16)及びコンプレッサ(12)の各面がシステムの高速、高温動作中接触維持されるように予め応力を加えて構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ガス熱エネルギを機械的エネルギに変換するタービンと、タービンにより発生された機械的エネルギを電気エネルギに変換する電力コンバータと、タービン及び電力コンバータを応力を加えて連係させ、電力コンバータをタービンと一体に回転させてタービンから抽出される機械的エネルギを用いて電力を得る単一シャフトとを備えるマイクロタービン発電システム。
【請求項2】 空気と燃料との混合気を点火することにより、ガス熱エネルギを発生する燃焼器と、燃料を燃焼器に供給する燃料供給装置と、吸気空気を圧縮し圧縮空気を燃焼器へ供給するコンプレッサとを備え、タービンは燃焼器から加熱された空気を導入し、コンプレッサはシャフト上のタービン及び電力コンバータを応力を加えて連係させコンプレッサがタービンと一体に回転可能に設けられ、タービンからの機械的エネルギを用いてコンプレッサが駆動される請求項1のマイクロタービン発電システム。
【請求項3】 コンプレッサがタービン及び電力コンバータ間に配置される請求項2のマイクロタービン発電システム。
【請求項4】 コンプレッサに連結され熱を圧縮空気混合気に加える復熱器とを備え、復熱器は第1及び第2の通路を有し、第1の通路はコンプレッサから高温圧縮空気を導入し高温側のより高い温度の圧縮空気を燃焼器へ供給し、第2の通路はタービンから高温の排気空気を導入し低温の排気空気を供給するマイクロタービン発電システム。
【請求項5】 電力コンバータはタービンからの機械的エネルギにより駆動される発電機からなり、発電機はタービンにより駆動されるとき交流電流を発生する請求項2のマイクロタービン発電システム。
【請求項6】 電力コンバータに発電機と連結され発電機から発生された交流電流を整流する整流器が包有されてなる請求項5のマイクロタービン発電システム。
【請求項7】 電力コンバータには整流器と連結され整流器から直流電流を入力し所定周波数の交流電流に変換するインバータが包有されてなる請求項6のマイクロタービン発電システム。
【請求項8】 交流電流の周波数がタービン速度になるように構成される請求項7のマイクロタービン発電システム。
【請求項9】 燃料入口部、空気入口部、コンプレッサ、復熱器、燃焼器、タービン、発電機、整流器、及びインバータに対する支承体をなし、システムをパッケージされたユニットとして構成する支承手段を備える整流器2のマイクロタービン発電システム。
【請求項10】 燃焼器には燃料と空気との混合気を完全に反応させ酸化させる触媒元素が含まれる請求項2のマイクロタービン発電システム。
【請求項11】 タービンが排気ガス通路を含み、コンプレッサがタービンの排気ガス通路に対し直交する空気吸入通路を含む請求項2のマイクロタービン発電システム。
【請求項12】 予め応力を付与して単一シャフトに連係され、非破壊状態で容易に高速回転する動力抽出ホイール及び発電ロータを含む回転群を備えたマイクロタービン発電システム。
【請求項13】 羽根車、発電機ロータ、タービンホイール及びプリストレスされたタイシャフトを含む回転モジュールと、高温の膨張ガスをタービンホイールへ与える燃焼器群と、羽根車により圧縮される空気を加熱する熱交換器群とを備え、タイシャフトはロータ及び羽根車を貫通して延び、タイシャフトの一端部がタービンホイールに固定されるマイクロタービン発電システム。
【請求項14】 燃焼器への燃料流を制御する電子回路群を備える請求項13のシステム。
【請求項15】 タービンホイールが無開口にされる請求項13のシステム。
【請求項16】 羽根車と、発電機ロータと、タービンホイールと、ロータ及び羽根車内の開口部を貫通して延びるプレストレスされたタイシャフトとを備え、タイシャフトの一端部がタービンホイールに固定されるマイクロタービン発電システムの回転モジュール。
【請求項17】 単一シャフトと、ハウジング及びシャフトにより回転可能なロータを含む発電機と、発電機の対向側に配置されシャフトを枢支する第1及び第2のフォイルジャーナルベアリングと、シャフトの一端部に固定されるタービンホイール及びシャフトを軸方向に支えるスラストフォイルベアリングを含むタービンとを備え、フォイルジャーナルベアリングが発電機とタービンとの間に配設されるマイクロタービン発電システムのエンジンコア部。
【請求項18】 シャフトにより回転可能な羽根車を含むコンプレッサを備える請求項17のエンジンコア部。
【請求項19】 シャフトに予め応力が加えらスされてなる請求項18のエンジンコア部。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマイクロタービン電力発生システムに係り、更に詳しくはモジュラー式分配電力発生ユニットを包有するマイクロタービン電力発生システムに関する。
【0002】
【従来の技術】家庭電器装置に対する規格研究機関である米国電気研究所(EPRI)はすべての新しい発電の最大40%が2006年までに分配発電機により行われようと予測している。世界の多くの地域において電気インフラストラクチャ(電送及び分配線)不足のため、中央発電所ではキロワット当たりのコストが高くなるだけでなく、製品を消費者へ供給するために設置されるインフラストラクチャのコストも高くなるので、分配発電技術システムの商業化が大きく希求されている。
【0003】小型で、マルチ燃料、モジュラー式の分配マイクロタービン発電システムによれば、世界の多くの地域で生じている現在の午後「節電」あるいは「停電」が解決され得よう。単一の可動部品思想により技術上の保守費が低くなり、全体のコストが低下され得、世界の人口密度の小さい領域でも採用でき、汎用性に富む。更に米国における電気規制の緩和ないしは世界のレベルでのこの傾向に対し、電力消費者は電力給付システムのみならず、本願と同一の譲渡人による米国特許第4、754、607号に開示されるような低コストの新規なマイクロタービン発電システムを有効に併用できよう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】マイクロタービン発電システムを消費者に対し有用な工業生産するため、燃料効率の増加、寸法若しくは重量の軽減、小型化、熱シグナチュア、ノイズ、保守およびコスト増大の軽減化等の点でより改良が望まれている。
【0005】しかして本発明においては装置の小型化、低廉化並びに保守の容易性を有効に実現することを目的とする。しかして本発明によれば単一のシャフトにより回転可能な発電機及びタービンを含むマイクロタービン発電システムを提供する。この場合燃焼による高温膨張ガスがタービンを経て膨張され、タービンにより発生されるタービン出力を用いて発電機が駆動される。且つマイクロタービン発電システムには単一のシャフトが包有され、このシャフトを介してタービンと発電機とが予め応力を付与しておいて連結され、発電機がタービンと一体に回転可能にされ、タービンからの機械的なエネルギを用いて発電され得る。
【0006】この発電システムは特に自由度が高く、発電機から得られる可変周波数の交流出力を直流電力に整流可能である。またこの直流電力はインバータにより所定周波数の交流電力に変換可能である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の事項を参酌し、ガス熱エネルギを機械的エネルギに変換するタービンと、タービンにより発生された機械的エネルギを電気エネルギに変換する電力コンバータと、タービン及び電力コンバータを応力を加えて連係させ、電力コンバータをタービンと一体に回転させてタービンから抽出される機械的エネルギを用いて電力を得る単一シャフトとを備えるマイクロタービン発電システムを提供する。
【0008】
【作用】上述のマイクロタービン発電システムにおいては構成の複雑化を招くことなく高作動効率で、小型化、低廉化、を実現する。
【0009】
【発明の実施の態様】図1を参照するに、本発明による発電システム10が示されている。発電システム10にはコンプレッサ12、タービン14及び発電機16が包有される。発電機16はコンプレッサ12に片持状態で連結される。コンプレッサ12、タービン14及び発電機16は単一シャフト18により回転され得る。コンプレッサ12、タービン14及び発電機16は分離したシャフトに対し装着可能であるが、コンプレッサ12、タービン14及び発電機16の回転に共通の単一シャフト18を使用することにより、発電システム10のコンパクト性及び信頼性が向上される。
【0010】単一シャフト18はフォイルベアリングのような自己圧縮空気ベアリングにより支承される。図2に示すように単一シャフト18はジャーナルフォイルベアリング76、78及びスラストフォイルベアリング80によって支承される。このスラストフォイルベアリングを採用することにより、別個のベアリング潤滑システムが不要となり、この面での保守が不要になる。
【0011】コンプレッサ12の入口部に導入される空気は圧縮され、コンプレッサ12の出口部から出る圧縮空気が復熱室22の低温側の低温側通路20を経て循環される。復熱室22内においては圧縮空気が熱を吸収して燃焼が高められる。復熱室22の低温側から離れる、加熱された圧縮空気が燃焼器24へ供給される。
【0012】また燃料が燃焼器24へ供給される。ガス燃料及び流体燃料の両方が使用可能である。ガス燃料の場合好適なガス燃料が使用され得る。燃料としてジーゼル、フレイアガス、オフガス、ガソリン、ナフタ、プロパン、JP−8、天然ガス等の他の人工ガスが挙げられる。
【0013】燃料の流量は流量制御弁26により制御され、燃料は噴射ノズル28により燃焼器24内に噴射される。
【0014】燃焼器24の内側では、燃料及び圧縮空気が混合され点火器27により発熱反応で点火される。好適な実施態様においては燃焼器24内には高温で圧縮された燃料・空気の混合気を処理温度で燃焼可能な好適な触媒が含まれる。燃焼器24内に使用可能な周知触媒として、白金、パラディウム、及び活性ニッケルやコバルトとの金属酸化物触媒等が挙げられる。
【0015】燃焼後、燃焼から生じる高温膨張ガスはタービン14の入口ノズル30へ送られる。入口ノズル30は固定された形状を有している。燃焼から生じる高温膨張ガスはタービン14を経て膨張され、タービン出力が発生される。このタービン出力によりコンプレッサ12及び発電機16が駆動される。
【0016】タービンの排気ガスは復熱室22の高温側を高温側通路32により循環される。復熱室22の内側では、高温側のタービン排気ガスからの熱が低温側の圧縮空気へ伝達される。このようにして燃焼熱の一部は復熱され燃焼器24を介し圧縮空気の温度を上昇させるのに使用される。この熱の一部を渡した後、ガスは復熱室22から出る。更に熱回収段を発電システム10に付設できよう。
【0017】発電機16は永久磁石のロータ34及びステータ巻線36を有するリング巻、2極、歯なし(TPTL)、ブラシレス永久磁石装置として構成できる。回転するタービン14により発生されたタービン出力を用いてロータ34が回転される。ロータ34は単一シャフト18に付設されている。ロータ34がタービン出力により回転されると、ステータ巻線36に交流電流が誘起される。ロータ34の速度は発電システム10に課せられた外部エネルギ要求に従って変化され得る。タービン速度が変動することにより発電機16から発生される交流電流(即ち、ワイルド周波数の電流)の周波数が変動される。発電機16からの交流出力の周波数に関係なく、交流電力は整流器38により直流電力に整流され、更に固体電子インバータ40により交流電力に変換できる。従って少ない電力が要求される場合、タービン速度は交流出力の周波数に影響を及ぼすことなく減少可能である。
【0018】更にタービン速度を減少すると、コンプレッサの駆動速度が遅くなるので、空気量が減少される。従ってタービンの入口部温度が実質的に一定に維持され、一部負荷で高い効率が維持される。
【0019】整流器38及びインバータ40を用いることにより、本発明の発電システムから与えられる電気使用サービスの決定の際の自由度が広くなる。インバータ40は任意の形式のものが選択可能であり、交流電力の周波数は消費者により選択可能になる。ワイルド周波数での交流電力を直接使用する場合、整流器38及びインバータ40は省略できる。
【0020】また発電システム10には付加保存電力構成あるいはバックアップ電力構成としてバッテリ46を含ませることができる。インバータ40と組み合わせて使用される場合、発電機の故障後数時間、中断することなく電力を供給できる。更に負荷の増大が必要となるとき、制御装置によりバッテリ46から負荷に電力を供給できる。バッテリ46の寸法は発電システム10の取り扱う最大負荷要件に従って決定される。
【0021】発電システム10の動作中、発電機設計が良好でない場合発電機16に熱が生じる。発電機16の寿命を延ばし有用な熱を捕捉するため、コンプレッサ入口部の空気は発電機16上を移動させ、発電機16からの過剰の熱を吸収する。整流器38及びインバータ40はまた空気流内に配置可能である。空気が上述した熱発生源から熱を吸収した後、コンプレッサ12内で圧縮され更に復熱室22内で予熱される。
【0022】制御装置42は燃焼器24へ流れる燃料の量を制御することによりタービン速度を制御する。制御装置42はセンサ群44からセンサ信号を入力して発電システム10に対する外部要件を決定する。センサ群44として位置センサ、タービン速度センサ、及び発電システム10内の動作温度及び圧力を測定する各種の温度・圧力センサが挙げられる。上述したセンサを使用して、制御装置42は定常状態の動作中始動性能及び最適性能の両方を制御する。且つ制御装置42はバッテリ46内の直流電流保存状態を決定し、動作を調整してバッテリの正味電荷、正味ドレインおよび一定電荷の状態を維持する。
【0023】スイッチ・始動制御装置48は発電システム10を始動するオフスキッドを与える。コンプレッサ12の回転はモータとして発電機16を使用することにより開始される。始動中スイッチ・始動制御装置48は発電機16のステータ巻線36へ励磁電流を供給する。始動電力はバッテリ46から供給される。あるいは圧縮空気装置を用いて発電システム10を駆動できよう。
【0024】図2を参照するに発電システム10のエンジンコア部50が示される。コンプレッサ12には開口部を有する羽根車52、コンプレッサスクロール54、及び拡散チャンネル56が含まれる。空気入口部58に導入される空気は空気フィルタ59により濾過されコンプレッサスクロール54へ送られる。コンプレッサスクロール54から出る空気は復熱室22へ送られる。
【0025】タービン14にはタービンスクロール60、複数の固定ノズル羽根62及び開口部なしのタービンホイール64が含まれている。ノズル羽根62から出る高温の膨張ガスはタービンスクロール60内並びにノズル羽根62を経て送られ、更に高温の膨張ガスをタービンホイール64に送られる。タービンの排気ガスは排気ガス拡散器66を経てタービン14を離れ、タービン排気ガスの温度及びノイズが減少される。
【0026】発電機16のロータ34にはサマリウム・コバルトのような希土類材料で作られる磁石68が含まれる。磁石68はインコネル718のような非磁気材料で作られる内蔵スリーブ70により外囲される。ステータ巻線36は発電機のハウジング73内に収納される。ロータ34は開口部及び開口部の面と接触するオプションとしての内蔵スリーブ(図示せず)を有している。導線72はステータ巻線36から延び、その終端部がベース部79に固定されるコネクタスタッド72と接続されている。ベース部79は燃料入口部、空気入口部58、コンプレッサ12、タービン14、発電機16、復熱室22、燃焼器24、整流器38及びインバータ40に対する支承体をなし、発電システム10はパッケージ化された一体装置として構成可能である。
【0027】単一シャフト18は図2に示す如くタイシャフト75として示されており、タイシャフト75はロータ34及び羽根車52内の開口部を貫通して延びている。タイシャフト75は細く約0.25〜0.5インチの直径を有する。開口部の間隙によりタイシャフト75はロータ34及び羽根車52を貫通して延出させることができる。一方タイシャフト75はタービンホイール64を貫通してない。代りにタイシャフト75はタービンホイール64に固定される。タイシャフト75は慣性の溶接法によりタービンホイールのハブ部の中心に対し固定可能である。従ってタービンホイール64はタイシャフト75が貫通する開口部を有しないので無開口である。無開口の場合タービンホイール64内の応力が低減される。
【0028】羽根車52、タービンホイール64及びロータ34はタイシャフト75により連結されると、共に一体ユニットとして回転される。一方高い動作温度及び回転速度では、羽根車52、タービンホイール64及びロータ34は膨張して離れ勝ちになる傾向にあり、これらの面は接触しなくなる。動作中タイシャフト75が撓むと面が離間する傾向になる。従って羽根車52、タービンホイール64及びロータ34の面間を高い回転速度(80,000rpmあるいはそれ以上)で接触状態を維持するため、タイシャフト75に対しこの離間を抑止し得るような予荷重が加えられる。例えば、インコネル78で作られるタイシャフト75は約90%の降伏強さまで引っ張って予荷重が付与され得る。組立中タイシャフト75に予荷重が加え、羽根車52及びロータ34はタイシャフト75を挿入し、ナット77がタイシャフト75のネジ山端部に螺合される。タイシャフト75の張力はナット77が回されることにより維持される。
【0029】回転ユニット52、64、34、75は内側および外側のフォイルジャーナルフォイルベアリング76、78に支承される。回転ユニット52、64、34、75はフォイルスラストベアリング80により軸方向に支承される。
【0030】各種の冷却剤ポートがエンジンコア部50に対し与えられる。ステータ巻線36に対し冷却剤の循環用のポート82、84が設けられる。またジャーナルフォイルベアリング76、78、80に対し冷却剤を循環させるポート86、88が具備される。
【0031】発電システム10は回転モジュール、熱交換モジュール、燃焼器モジュール及び電子回路モジュールのような複数の主要モジュールで構成できる。各モジュールは比較的軽量且つコンパクトである。これらのモジュールは流体ラインを切断することなく置換可能である。ジャーナルフォイルベアリング76、78、80を使用することにより、オイルを主体とする潤滑システムが不要となるので、発電システム10の保守費が低くできる。定期的な保守作業は主に燃焼器24内の点火器27、空気フィルタ59及び触媒元素を置換することになろう。
【0032】発電システム10は周知の復熱ブライトンサイクルに基づいて動作する。復熱サイクルで圧力比が低いほどタービン排気ガス温度が入口部の温度に近くなるので、ブライトンサイクルは比較的低い圧力比(例えば、3.8)で動作できる。これにより、高温で熱がこのサイクルに加えられ、カルノー法則に従ってこのサイクルへの熱供給と関連してエントロピ損失が低減される。このように高温の熱の追加により全体のサイクル効率が増加される。
【0033】以下に具体的な態様の説明中、数値を開示してあるが、これは単に数値の一例を示すに過ぎない。空気は単一段で半径方向へ延びるコンプレッサ内で3.8バールまで圧縮される。圧縮空気は復熱室22へ送られ、ここで圧縮空気の温度がタービン排気ガスからの廃棄熱を用いて増大される。タービンからの排気ガスの温度は復熱室22の寿命を延ばすため約1,300゜F(約700℃)に制限される。排気ガス温度が1300゜F(約700℃)より高い場合、復熱室22はステンレススチールの代りにスーパーアロイで作られる。復熱室22は購入者の経済性要求により効率を85%あるいは90%に設計可能である。最大効率の構成で90%復熱で、正味の総合サイクル効率は30%でありジーゼルでは約11900BTU/kWhの高い加熱値の熱速度が得られる。
【0034】圧縮空気は復熱室22で加熱された後燃焼器24へ送られ、ここで更に熱が加えられて圧縮空気の温度が1650゜F(約900℃)まで上昇される。周知の設計に基づく燃焼器24は25ppmより低いノックスレベルを生じ、一方触媒を用いる燃焼器24は実質的に検出不可能な(市販のノックスセンサの検出範囲は2〜3ppmに制限される)ノックスレベルを生じる。高いエンタルピガスは次にタービン14を経て膨張される。エンジンコア部50内の可動部材である羽根車52、タービンホイール64、ロータ34及びタイシャフト75は約80000rpmあるいはそれ以上の高い速度で単一ユニットとして回転する。この結果に得られる約1200ヘルツの発電機出力周波数はインバータ40によりグリッドに匹敵する50あるいは60サイクルに減少される。この結果低重量(匹敵するジーゼル発電機のサイズの約1/3)により高い電力密度及び小さな設置面積(例えば、約3フィートX5フィートX高さ6フィート)が得られる。
【0035】
【発明の効果】上述の本発明の構成によれば電力密度の高さ及び低重量化は最小材料を用い大量の電力を得ることができる高速部材を介して得られる。このユニットは耐候性の外囲体内に完全に自立型で内蔵され得る。発電システム10はプラグアンドプレイ形であり、洗浄な燃料、流体或いはガスの供給のみが必要になるだけである。
【0036】天然ガス、ジーゼル及びJP−8を含む複数の燃料を使用可能な発電システム10においては熱的シグナチュアが低く、ノイズ発生が最小である。エアベアリングを利用することにより、オイルを主体とする潤滑システムが不要になる。発電システム10は単一の可動部材構成であることにより、信頼性が高く使用条件が最小限にされる。固体電子インバータを使用すると、発電システム10は可変の交流電力を出力できる。構成がモジュラ式で自立型であることにより設置が容易であり、発電システム10は単一の可動部材を有し、主要部材相互が接近可能であるので保守が容易になる。エンジンコア部50の幅、長さ及び高さは広範の寸法要件に適合するよう調整可能である。
【0037】発電システム10は匹敵する内燃機関に比べ、小型、軽量で、燃料効率が高く、熱シグナチュア、ノイズが低く、保守費及びコストの犠牲を抑えることができる。延いては設置費が低く、且つ効率が高く高信頼で保守費が低いので、発電システム10は同等の寸法の発電機に比べ、動作コストおよび設置コストが低廉になる。
【0038】発電システム10の用途は多様である。例えばスタンドアローン電力に対するオフグリッドとしての用途、ペークシェービングに対するオングリッドとしての用途、負荷追従、即ち基本負荷付与、緊急バックアップ電源、無停電源、原動機としての用途(例えば、ポンプ、空調)及び自動ハイブリッド車に使用される。
【0039】本発明は上述の特定の実施態様に限定されるものではない。例えば本発明は発電機16を割愛しても構成できよう。例えば機械的に駆動される冷蔵システムの場合、タービン出力が伝達され、直接採用できよう。従って本発明は添付の請求項の範囲内の設計変更が含まれる。
【出願人】 【識別番号】592217325
【氏名又は名称】アライド・シグナル・インコーポレーテツド
【出願日】 平成11年6月11日(1999.6.11)
【代理人】 【識別番号】100061088
【弁理士】
【氏名又は名称】高山 敏夫
【公開番号】 特開2001−12256(P2001−12256A)
【公開日】 平成13年1月16日(2001.1.16)
【出願番号】 特願平11−202118