| 【発明の名称】 |
強制空冷式4サイクルエンジンの冷却構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 仁
【氏名】大津 豊晴
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シリンダヘッドの上下に開口する吸気口と排気口の間にプラグ取付座を設け、エンジン全体をエアシュラウドで覆うとともに、クランク軸と同軸で回転する冷却ファンによって前記エアシュラウド内に導入される冷却風にてエンジン各部を強制冷却する強制空冷式4サイクルエンジンの冷却構造において、前記エアシュラウドにエンジンの特定箇所に向かって傾斜する傾斜面を形成し、該エアシュラウドの流路断面を前記特定箇所に向かって絞り込むようにしたことを特徴とする強制空冷式4サイクルエンジンの冷却構造。 【請求項2】 前記特定箇所は、前記プラグ取付座と前記排気口への排気管取付部を含む領域であることを特徴とする請求項1記載の強制空冷式4サイクルエンジンの冷却構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、冷却ファンによってエアシュラウド内に導入される冷却風にてエンジン各部を強制冷却する強制空冷式4サイクルエンジンの冷却構造に関する。 【0002】 【従来の技術】斯かる強制空冷式4サイクルエンジンの冷却構造の従来例を図4に示すが、従来の冷却構造においては、シリンダボディやシリンダヘッドを含むエンジン101の全体が樹脂製のエアシュラウド124によって覆われ、エンジン101のクランク軸と同軸で回転する冷却ファン121によってエアシュラウド124内に導入された冷却風が図示矢印方向に流れてエンジン101の各部を強制冷却する構成が採用されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の冷却構造においては、エアシュラウド124がエンジン101のシリンダボディやシリンダヘッド等を単純に包み込む構成が採用されていたため、冷却風はシリンダボディやシリンダヘッド等の周囲を万遍なく通過してエンジン101の全体を略均等に冷却するが、エンジン101の特に高温となる特定の箇所に冷却風を集中的に送ってその部位を重点的に冷却することは不可能であった。 【0004】本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、エンジンの特定箇所を重点的に冷却することができる強制空冷式4サイクルエンジンの冷却構造を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、シリンダヘッドの上下に開口する吸気口と排気口の間にプラグ取付座を設け、エンジン全体をエアシュラウドで覆うとともに、クランク軸と同軸で回転する冷却ファンによって前記エアシュラウド内に導入される冷却風にてエンジン各部を強制冷却する強制空冷式4サイクルエンジンの冷却構造において、前記エアシュラウドにエンジンの特定箇所に向かって傾斜する傾斜面を形成し、該エアシュラウドの流路断面を前記特定箇所に向かって絞り込むようにしたことを特徴とする。 【0006】又、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記特定箇所を前記プラグ取付座と前記排気口への排気管取付部を含む領域としたことを特徴とする。 【0007】従って、本発明によれば、エアシュラウドにエンジンの特定箇所に向かって傾斜する傾斜面を形成したため、冷却風がエンジンの特定箇所(例えば、高温となるプラグ取付座と排気口への排気管取付部を含む領域)に集中的に送られ、しかも、エアシュラウドの流路断面が特定箇所に向かって絞り込まれているために冷却風が増速されて特定箇所に導かれ、エンジンの特定箇所が冷却風によって効率的且つ重点的に冷却される。 【0008】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。 【0009】図1はユニットスイング式エンジンの平断面図、図2は同ユニットスイング式エンジンの4サイクルエンジン部分の平断面図、図3は同4サイクルエンジン部分の破断側面図である。 【0010】図1に示すユニットスイング式エンジン10は不図示のスクータ型自動二輪車に搭載されるものであって、これは本発明に係る冷却構造を備える強制空冷式4サイクルエンジン(以下、単にエンジンと称する)1、Vベルト式自動変速装置2を含む伝動機構等をクランクケース3内にコンパクトに組み込んでユニットとして構成されている。 【0011】ここで、前記エンジン1の概略構成について説明する。 【0012】エンジン1は単気筒エンジンであって、スクータ型自動二輪車の車体前方に向かって略水平に配置されたシリンダボディ4には単一のシリンダ5が形成され、このシリンダ5にはピストン6が摺動自在に嵌装されている。そして、ピストン6は車幅方向に配された回転自在なクランク軸7にコンロッド8を介して連結されている。 【0013】又、上記シリンダボディ4に被着されたシリンダヘッド9には不図示の吸気ポートと排気ポートがそれぞれ形成されており、これらの吸気ポートと排気ポートはカム軸11を含む動弁機構によって駆動される不図示の吸気バルブと排気バルブによってそれぞれ適当なタイミングで開閉され、これによってシリンダ5内で所要のガス交換がなされる。尚、カム軸11の一端にはチェーンスプロケット12が取り付けられており、このチェーンスプロケット12と前記クランク軸7の中間部に取り付けられたチェーンスプロケット13との間には無端状のカムチェーン14が巻装され、クランク軸7の回転はチェーンスプロケット13とカムチェーン14及びチェーンスプロケット12を経てカム軸11に伝達され、該カム軸11が所定の速度(クランク軸7の1/2速度)で回転駆動される。 【0014】ところで、前記シリンダヘッド9の上下には、図2及び図3に示すように、前記吸気ポートに連なる吸気口15と前記排気ポートに連なる排気口16がそれぞれ開口しており、吸気口15には吸気管17が取り付けられ、排気口16には不図示の排気管が取り付けられている。そして、図3に示すように、シリンダヘッド9の前記吸気口15と排気口16の間の右側部(車体前方に向かって右側部)にはプラグ取付座18が斜めに形成されており、このプラグ取付座18には点火プラグ19が螺着されている(図1参照)。尚、図示しないが、図3に示す吸気管17にはキャブレタとエアクリーナが接続され、排気管には排気マフラーが接続されている。 【0015】一方、図2に詳細に示すように、前記クランク軸7は左右一対のベアリング20によって回転自在に支承されており、その一端(右端)には冷却ファン21が取り付けられ、その内側には発電機22が設けられている。又、クランク軸7の他端(左端)には前記Vベルト式自動変速装置2を構成する駆動プーリ23が取り付けられている。 【0016】而して、以上の構成を有するエンジン1の全体は樹脂製のエアシュラウド24によって覆われており、該エアシュラウド24の前記冷却ファン21に対向する部位には円孔状の冷却風導入口24aがクランク軸7と同軸的に形成されている。又、エアシュラウド24の前端部には斜め側方に開口するプラグ孔24bが形成され、その後方には上死点確認用の円孔24cが形成されている。そして、プラグ孔24bには図1に示すように前記点火プラグ19が通され、該点火プラグ19はプラグ孔24bに外側から嵌め込まれたプラグキャップ25によって覆われており、前記上死点確認用の円孔24cにはゴムキャップ26が着脱可能に嵌め込まれている。 【0017】ここで、上記エアシュラウド24はその周縁の複数箇所がビス27によってクランクケース3に取り付けられており、その上面は図3に示すようにエンジン1の高温部であるプラグ取付座18と排気口16への排気管取付部を含む領域(図3に斜線を付した領域であって、以下、特定箇所と称する)に向かって下方に傾斜する傾斜面24Aを構成している。又、このエアシュラウド24の右側面は図2に示すように前記特定箇所に向かって傾斜する傾斜面24Bを構成している。従って、エアシュラウド24は上記傾斜面24A,24Bによってその断面が特定箇所に向かって次第に絞られている。 【0018】次に、ユニットスイング式エンジン10の伝動機構の構成について説明する。 【0019】図1に示すように、クランクケース3の後部には従動軸28と不図示の中間軸及び出力軸(車軸)29が互いに平行且つ回転自在に配されており、従動軸28には従動プーリ30と遠心クラッチ31が取り付けられ、従動プーリ30と前記駆動プーリ23との間には無端状のVベルト32が巻装されて前記Vベルト式自動変速装置2が構成されている。そして、従動軸28の一端(右端)には小径の駆動ギヤ33が一体に形成されている。 【0020】又、前記中間軸には大小異径の不図示の従動ギヤと駆動ギヤが取り付けられており、この中間軸の従動ギヤには前記駆動ギヤ33が噛合し、中間軸の不図示の駆動ギヤは前記出力軸29に取り付けられた大径の従動ギヤ34に噛合している。そして、出力軸29のクランクケース3から外側方へ突出する端部にはスクータ型自動二輪車の後輪35が取り付けられている。尚、図1においては、36はキックスタータ用のキックレバーである。 【0021】次に、以上の構成を有するユニットスイング式エンジン10の作用を説明する。 【0022】ユニットスイング式エンジン10において、前記キックレバー36の操作によってエンジン1が始動されてクランク軸7が回転駆動されると、このクランク軸7に同軸に取り付けられた冷却ファン21と発電機22が一体的に回転すると同時に、クランク軸7の回転はVベルト式自動変速装置2によって自動変速されて遠心クラッチ31に伝達される。ここで、遠心クラッチ31その回転速度が一定値以上に達するとONされて従動軸28に回転を伝達し、従動軸28の回転は駆動ギヤ33と中間軸に設けられた不図示の被動ギヤを介して減速されて中間軸に伝達される。そして、中間軸の回転は不図示の駆動ギヤと従動ギヤ34を介して更に減速されて出力軸29に伝達され、該出力軸29とこれに取り付けられた後輪35が回転駆動されてスクータ型自動二輪車が走行せしめられる。 【0023】一方、エンジン1においては、前述のように冷却ファン21が回転駆動されることによって、エアシュラウド24の側面に開口する冷却風導入口24aから冷却風がエアシュラウド24内に導入され、この冷却風はエアシュラウド24内を図3の矢印方向に流れてエンジン1のシリンダボディ4やシリンダヘッド9を含む各部を冷却する。 【0024】而して、本実施の形態では、前述のようにエアシュラウド24にエンジン1の特定箇所(プラグ取付座18と排気口16への排気管取付部を含む領域)に向かって傾斜する傾斜面24A,24Bを形成したため、冷却風がエンジン1の特定箇所(図3の斜線部分)に集中的に送られ、しかも、エアシュラウド24の流路断面が特定箇所に向かって絞り込まれているために冷却風が増速されて特定箇所に導かれることとなり、この結果、エンジン1の特定箇所が冷却風によって効率的且つ重点的に冷却され、その過熱が効果的に防がれる。 【0025】尚、本実施の形態では、エンジンの重点的に冷却すべき特定箇所としてプラグ取付座と排気口への排気管取付部を含む領域を選択したが、エンジンによっては他の任意の部位を特定箇所としてその部分を重点的に冷却するようにしても良いことは勿論である。 【0026】 【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明によれば、シリンダヘッドの上下に開口する吸気口と排気口の間にプラグ取付座を設け、エンジン全体をエアシュラウドで覆うとともに、クランク軸と同軸で回転する冷却ファンによって前記エアシュラウド内に導入される冷却風にてエンジン各部を強制冷却する強制空冷式4サイクルエンジンの冷却構造において、前記エアシュラウドにエンジンの特定箇所に向かって傾斜する傾斜面を形成し、該エアシュラウドの流路断面を前記特定箇所に向かって絞り込むようにしたため、冷却風をエンジンの特定箇所に集中的に送って該特定箇所を重点的に冷却することができるという効果が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000010076 【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年2月29日(2000.2.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100092853 【弁理士】 【氏名又は名称】山下 亮一
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| 【公開番号】 |
特開2001−241326(P2001−241326A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月7日(2001.9.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−54301(P2000−54301) |
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