| 【発明の名称】 |
小型舟艇の排気装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】峯尾 繁治
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| 【要約】 |
【課題】艇体が転覆したとき、前記水ジャケットの下流端から排出されたエンジン冷却水が排気通路を介して触媒まで逆流する不具合を解消する小型舟艇の排気装置を提供する。
【解決手段】エンジンから導出した排気通路9を内壁部材13と外壁部材14とによって構成される内外二重壁とする。内壁部材13と外壁部材14との間に形成される空間を水ジャケット15とする。水ジャケット15に冷却水を供給するように構成する。排気通路9内を流れる排気を浄化するための触媒25を排気通路9に配設する。触媒9より下流側に位置する排気通路9を一旦上方へ屈曲させた後、下方へ屈曲させて水溜め部36を形成する。水溜め部36の頂部よりも下流側において水ジャケット15の排出口を排気通路9と合流させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】エンジンから導出した排気通路を内壁と外壁とによって構成される内外二重壁とし、これら内壁と外壁との間に形成される空間を水ジャケットとし、この水ジャケットに冷却水を供給するように構成した小型舟艇の排気装置において、前記排気通路内を流れる排気を浄化するための触媒を前記排気通路に配設し、この触媒より下流側に位置する排気通路を一旦上方へ屈曲させた後、下方へ屈曲させて逆U字状部を形成し、この逆U字状部の頂部よりも下流側において前記水ジャケットの排出口を前記排気通路と合流させてなる小型舟艇の排気装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】この発明は主として遊戯ないしは競技用に用いられる小型舟艇用として好適な排気管の冷却装置に関するもので、特に、艇体の転覆時に、排気管を冷却するためのエンジン冷却水が排気管を通して触媒へ逆流するのを防止するための装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の小型舟艇をスポーツ航行するとき、その運転が過激に過ぎると僅かな操作ミスでも船底を上にして転覆してしまうことがある。ボート自体は軽量であり、即座に復元させ得るが、転覆の際に水中へ開口させた排気通路から海水や湖水がエンジンへ逆流することがある。 【0003】また、この種の舟艇の排気管は内外二重に作られ、内壁と外壁との間に形成される環状の空間を水ジャケットとし、そこにエンジンの冷却水を流して冷却するようになっている。また、その水ジャケットの下流端は排気通路へ合流させている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記排気通路の中途部に排気浄化用の触媒を配設した場合には、前記水ジャケットの下流端を排気通路へ合流させる部位によっては、艇体が転覆したとき、前記水ジャケットの下流端から排出されたエンジン冷却水が排気通路を介して前記触媒まで逆流する不具合を生じる虞がある。 【0005】 【課題を解決するための手段】この発明は上記した不具合を解消するための構造簡単な装置を得ることを目的とするもので、請求項1によれば、エンジンから導出した排気通路を内壁と外壁とによって構成される内外二重壁とし、これら内壁と外壁との間に形成される空間を水ジャケットとし、この水ジャケットに冷却水を供給するように構成した小型舟艇の排気装置において、前記排気通路内を流れる排気を浄化するための触媒を前記排気通路に配設し、この触媒より下流側に位置する排気通路を一旦上方へ屈曲させた後、下方へ屈曲させて逆U字状部を形成し、この逆U字状部の頂部よりも下流側において前記水ジャケットの排出口を前記排気通路と合流させた点に特徴がある。 【0006】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1において、1はこの発明を利用した小型ボートであり、水噴射推進式の推進装置2を備えている。3はその推進装置2を駆動するエンジンである。4はそのエンジンに接続された排気消音器であり、エンジン3に近接して設けられている。5は排気管であり、その一端は排気消音器4に接続され、他端が前記推進装置2に連結されている。6は排気管5の途中に設けられた逆流防止手段であり、ボート1が転覆してエンジン3が排気管5より下になったとき、推進装置2の中にある海水や湖水が排気管5を通してエンジン3へ逆流するのを防止する装置である。7は推進装置2を左右に首振りさせて進行方向を転ずる棒形の操舵ハンドルである。 【0007】この実施の形態において、エンジン3は2気筒エンジンであり、その排気出口8、8は排気集合管11内に開口している。すなわち、エンジン3の排気通路9は排気集合管11からU形管12を経て排気消音器4に連結されており、さらに排気管5を通して水中に開口する一連に形成されている。 【0008】排気集合管11から排気管5中に介装した逆流防止手段6に至る排気通路は、内壁部材13と外壁部材14とによって内外二重壁に作られている。内壁部材13の内側は排気が流動する排気通路9として構成され、両部材13、14の間の環状の空間がエンジンから排出される冷却水の水ジャケット15として構成されている。よって、内壁部材13の内側を流動する排気は、外側を流動するエンジンの冷却水によって冷却され、収縮して騒音レベルの低下と通気抵抗の減少が得られる。 【0009】排気消音器4は隔壁21、21によって2室に区画され、その上流側が排気の主膨張室22をなし、下流側が副膨張室23をなしている。両膨張室22、23の間は前記隔壁21に支持されたステンレス製の連結筒24を介して連通しており、その連結筒24の内部には排気浄化用の触媒25が支持されている。よって、U形管12を経て主膨張室22内へ流入した排気はそこで一旦膨張した後、収縮して高速で連結筒24を通過し副膨張室23へ流入するが、この過程で排気中に含まれる未燃焼燃料成分が触媒25の作用で排気中の酸素と酸化反応し無害ガス化される。なお、触媒25自体とそれを支持する連結筒24は1000℃近いかなりな高温に熱せられるが、残余の部分は冷却水によって冷却され、高温となることがないので、内壁部材13は連結筒24の部分を除いて鋳造性のよいアルミニウムやプレス加工性のよい軟鋼を用いることができる。 【0010】排気消音器4の下流端は排気管5の一部をなす彎曲管26によって前記逆流防止手段6の下部へ連結されている。逆流防止手段6は比較的大きな箱状をなし、その内部は区画壁31によって右側の流入室32と左側の流出室33とに二分されている。区画壁31の上部には通気孔34が穿設されており、同様に他側の上部に排気管5の一部をなす流出管35が開口させてある。なお、この逆流防止手段6も前記排気消音器4と同様に内外二重壁構成をなし、外側をなす水ジャケット15はその下流側において排気管5と合流している。すなわち、逆流防止手段6の下流側に連結される排気通路9は、逆流防止手段6から一旦上方へ取出され、そこから下方へ屈曲させてあり、それは逆U字形の水溜め部36を形成する。この水溜め部36が本発明に係る逆U字状部を構成している。そして、水ジャケット15の排出口は前記水溜め部36の頂部よりも下流側において排気通路9と合流している。 【0011】この実施の形態は以上のように構成されているので、エンジンが始動すると、エンジンの排気は排気通路9を経て水中へ排出される。また、エンジンの冷却水は水ジャケット15を通して逆流防止手段6の下流側へ排出され、排気と混ざって推進装置2内の水路へ放出される。排気通路9をなす排気管と水ジャケット15とは内外二重の管として構成されているので、排気は冷却水によって冷却され、急速にエネルギーを減じて騒音や排気抵抗の低下をもたらす。 【0012】ボート1が転覆すると、排気消音器4と排気管5の下流端との上下関係が逆転し、エンジンの冷却水は排気管5を逆流する傾向を生じる。また、このような逆流の傾向は、ボート1が激しい運動をすると、ボート自体の姿勢や重力あるは慣性の影響を受けた場合にも生じ得る。 【0013】しかし、水ジャッケット15から排気通路9内へ冷却水が流入して逆流したり、或いは推進装置2の中にある海水や湖水が排気通路9内へ逆流したとしても、それらの水は、上下方向に屈曲された水溜め部36によってそれ以上の遡上が阻止される。従って、触媒25やエンジン3まで水が遡上することは防止される。また、ボート1が転覆した状態で仮に流出管35を通して流出室33内の下側へ水が逆流したとしても、彎曲管26が区画壁31を隔てた反対側の、しかも高い位置に接続されているので、この部分によっても水の逆流が阻止される。もっとも、この逆流防止手段6の基本的な構成は従来のものと大差はない。 【0014】 【発明の効果】この発明は以上のように、排気通路内を流れる排気を浄化するための触媒を前記排気通路に配設し、この触媒より下流側に位置する排気通路を一旦上方へ屈曲させた後、下方へ屈曲させて逆U字状部を形成し、この逆U字状部の頂部よりも下流側において前記水ジャケットの排出口を前記排気通路と合流させたので、艇体が転覆しても、前記水ジャケットの排出口から排気通路内へ流出した冷却水が触媒まで逆流することが阻止される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000176213 【氏名又は名称】三信工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成4年7月9日(1992.7.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095614 【弁理士】 【氏名又は名称】越川 隆夫
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| 【公開番号】 |
特開2001−241324(P2001−241324A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月7日(2001.9.7) |
| 【出願番号】 |
特願2001−20073(P2001−20073) |
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