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【発明の名称】 フリーピストンエンジン駆動リニア発電装置
【発明者】 【氏名】石田 裕幸

【要約】 【課題】熱効率の高いロングストローク化を可能にたフリーピストンエンジンにより駆動されるフリーピストンエンジン駆動リニア発電装置を提供する。

【解決手段】同一直線上に対向して配置し行程をずらして運転される左右一対の4ストロークサイクルフリーピストンエンジン10L,10Rと、該エンジンのピストン11L,11R同士を連結して往復移動する磁石部13を備えたシャフト部12と、磁石部13が磁界制御部18により可変の磁界内を往復移動して発電機または電動機として機能するリニア発電・電動機14と、リニア発電・電動機14に接続された電源19とを具備して構成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 同一直線上に対向して配置し行程をずらして運転される左右一対の4ストロークサイクルフリーピストンエンジンと、該エンジンのフリーピストン同士を連結して往復移動する磁石部を備えたシャフト部と、前記磁石部が制御手段により可変の磁界内を往復移動して発電機または電動機として機能するリニア発電・電動機と、前記リニア発電・電動機に接続された電源とを具備して構成したことを特徴とするフリーピストンエンジン駆動リニア発電装置。
【請求項2】 前記制御手段は、前記4ストロークサイクルフリーピストンエンジンの一方が膨脹行程にあるとき前記リニア発電・電動機の磁界を発電機側に切り換えると共に、前記4ストロークサイクルフリーピストンエンジンが左右共に膨脹行程以外の行程にあるとき前記リニア発電・電動機の磁界を電動機側に切り換えることを特徴とする請求項1記載のフリーピストンエンジン駆動リニア発電装置。
【請求項3】 前記4ストロークサイクルフリーピストンエンジンのシリンダ内圧力を検出し、該シリンダ内圧力の検出値が燃焼時に一定となるよう前記リニア発電・電動機の磁界を制御することを特徴とする請求項1または2記載のフリーピストンエンジン駆動リニア発電装置。
【請求項4】 前記左右一対の4ストロークサイクルフリーピストンエンジンをそれぞれが平行になるよう上下左右に並べて配置したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のフリーピストンエンジン駆動リニア発電装置。
【請求項5】 同一直線上に対向して配置しサイクルをずらして運転される左右一対の6ストロークサイクルフリーピストンエンジンと、該エンジンのピストン同士を連結して往復移動する磁石部を備えたシャフト部と、前記磁石部が制御手段により可変の磁界内を往復移動して発電機または電動機として機能するリニア発電・電動機と、前記リニア発電・電動機に接続された電源とを具備し、前記6ストロークサイクルフリーピストンエンジンが、吸入行程、排気行程、吸入行程、圧縮行程、膨脹行程及び排気行程の順で運転されることを特徴とするフリーピストンエンジン駆動リニア発電装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フリーピストンエンジンとリニア発電機とを組み合わせて発電を行うフリーピストンエンジン駆動リニア発電装置に係り、特に、フリーピストンエンジンがディーゼル内燃機関であるものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、クランク、コンロッド及び変動荷重軸受(ピストンピン軸受)などが不要で小型化に有利な内燃機関として、フリーピストンエンジンが知られている。また、2ストロークサイクルのフリーピストンエンジンを駆動源として用い、リニア発電機を駆動して発電するフリーピストンエンジン駆動リニア発電装置(以下、フリーピストンリニア発電装置と呼ぶ)が知られている。このフリーピストンリニア発電装置は、図7に示すように、対向して配置された左右一対の2ストロークサイクルフリーピストンエンジン1L,1Rが互いのピストン2L、2Rをシャフト3で連結されており、該シャフト3の中央部に設けられた磁石部4がリニア発電機5の磁界内を往復移動することで発電するように構成されたものである。なお、図中の符号6L,6Rはシリンダ、7L,7Rは給気口、8L,8Rは排気弁である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したフリーピストンリニア発電装置においては、2ストロークサイクルフリーピストンエンジン1L,1Rを駆動源としているため、左右のエンジンで交互に燃焼が行われて連続した駆動力を得ることができる。すなわち、2ストロークサイクルフリーピストンエンジン1L,1Rでは、ピストンが一往復することで、新気により排気ガスを掃気した後圧縮を行う圧縮行程と、燃焼(爆発)後に新気を給気する膨脹行程とが交互に実施されるため、一方が圧縮行程にあるときは他方が膨脹行程にある。
【0004】しかしながら、このような2ストロークサイクルフリーピストンエンジンは、給気口を設けるために、膨脹行程が短くなるという問題がある。
【0005】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、クランク機構を排除して理想的なディーゼルサイクルを追求することを目的としており、特に、熱効率の高い膨脹行程を長くしたフリーピストンエンジンにより駆動されるフリーピストンエンジン駆動リニア発電装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。請求項1に記載のフリーピストンエンジン駆動リニア発電装置は、同一直線上に対向して配置し行程をずらして運転される左右一対の4ストロークサイクルフリーピストンエンジンと、該エンジンのフリーピストン同士を連結して往復移動する磁石部を備えたシャフト部と、前記磁石部が制御手段により可変の磁界内を往復移動して発電機または電動機として機能するリニア発電・電動機と、前記リニア発電・電動機に接続された電源とを具備して構成したことを特徴とするものである。
【0007】このようなフリーピストンエンジン駆動リニア発電装置によれば、4ストロークサイクルフリーピストンエンジンを採用したことで、熱効率の高いロングストローク化が可能となる。また、リニア発電・電動機を採用したことで、フリーピストンエンジンから駆動力が得られるときは発電機を駆動して発電し、駆動力が発生しない時には電動機によりピストンを移動させるので、装置を連続運転することが可能になる。このようなフリーピストンエンジン駆動リニア発電装置において、前記左右一対の4ストロークサイクルフリーピストンエンジンは、一方が膨脹行程にあるとき他方が圧縮行程または排気行程のいずれかにある。また、このようなフリーピストンエンジン駆動リニア発電装置において、前記制御手段は、前記4ストロークサイクルフリーピストンエンジンの一方が膨脹行程にあるとき前記リニア発電・電動機の磁界を発電機側に切り換えると共に、前記4ストロークサイクルフリーピストンエンジンが左右共に膨脹行程以外の行程にあるとき前記リニア発電・電動機の磁界を電動機側に切り換えることが好ましく、これにより、フリーピストンエンジンのスムーズな連続運転及びリニア発電・電動機による発電が可能となる。
【0008】そして、上記のフリーピストンエンジン駆動リニア発電装置においては、前記4ストロークサイクルフリーピストンエンジンのシリンダ内圧力を検出し、該シリンダ内圧力の検出値が燃焼時に一定となるよう前記リニア発電・電動機の磁界を制御することが好ましく、これにより、理想的なディーゼルエンジンの定圧サイクルを実現できる。
【0009】さらに、上記のフリーピストンエンジン駆動リニア発電装置は、前記左右一対の4ストロークサイクルフリーピストンエンジンをそれぞれが平行になるよう上下左右に並べて配置するのが好ましく、これにより、フリーピストンエンジンの起振力が完全にバランスするため、起振力をなくすことができる。従って、このようなスクエア8シリンダーの構成を1ユニットとして設置するのが好ましい。
【0010】請求項6に記載のフリーピストンエンジン駆動リニア発電装置は、同一直線上に対向して配置しサイクルをずらして運転される左右一対の6ストロークサイクルフリーピストンエンジンと、該エンジンのピストン同士を連結して往復移動する磁石部を備えたシャフト部と、前記磁石部が制御手段により可変の磁界内を往復移動して発電機または電動機として機能するリニア発電・電動機と、前記リニア発電・電動機に接続された電源とを具備し、前記6ストロークサイクルフリーピストンエンジンが、吸入行程、排気行程、吸入行程、圧縮行程、膨脹行程及び排気行程の順で運転されることを特徴とするものである。
【0011】このようなフリーピストンエンジン駆動リニア発電装置によれば、6ストロークサイクルフリーピストンエンジンを採用したため排気行程及び吸入行程が増加し、排気と給気を完全に分離して行うことができる。このため、低速給排気によるガス流入損失を低減できるようになり、ガス交換効率を向上させるため給排気ポートを小型化することができ、さらにロングストローク化が可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るフリーピストンエンジン駆動リニア発電装置(以下、フリーピストンリニア発電装置と呼ぶ)の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1(a)に示す第1の実施形態において、符号の10L,10Rは4ストロークサイクルフリーピストンエンジン、11L,11Rはピストン、12はシャフト、13は磁石部、14はリニア発電・電動機、15L,15Rはシリンダ、16L,16Rは給気弁、17L,17Rは排気弁、18は磁界制御部、19は電源、20は制御部である。
【0013】この実施形態では、左右一対の4ストロークサイクルフリーピストンエンジン(以下、エンジンと呼ぶ)10L,10Rが、シリンダ15L,15Rの開放端面(一方の円筒底面)を互いに対向させて同一直線上に配置されている。そして、エンジン10L,10Rのピストン11L、11Rをシャフト12で連結し、両ピストン11L,11Rがそれぞれのシリンダ15L,15R内を一体的に往復運動するように構成してある。なお、両シリンダ15L,15Rの閉端面(他方の円筒底面)には、それぞれ給気弁16L,16R及び排気弁17L,17Rが設けられている。
【0014】また、シャフト12の中央部には磁石部13が設けられ、該磁石部13がリニア発電・電動機14内に形成される磁界内を往復移動するように構成されている。リニア発電・電動機14は、磁界制御部18及び電源19を介して制御部20と接続されており、磁界を制御することで発電機または電動機のいずれかの機能を発揮するようになっている。このような制御は、回生制御と呼ばれている。すなわち、リニア発電・電動機14は、エンジン10L,10Rが膨脹行程にあって出力を得られるときには発電機として機能し、膨脹行程以外で出力を得られないときには電源19から電力の供給を受けてピストン11L,11Rを駆動させる電動機として機能する。
【0015】続いて、上述したフリーピストンリニア発電装置の動作を図1(b)に基づいて説明する。エンジン10L,10Rは、いずれも4ストロークサイクルエンジンであるため、ピストン11L,11Rが2往復する間に吸入行程、圧縮行程、膨脹行程及び排気行程の順に進行し、この行程を繰り返して運転が継続される。この時、両エンジン10L,10Rは行程をずらして運転され、一方が膨脹行程にあるときには他方が圧縮行程または排気行程のいずれかにある。図示の例では、一方のエンジン10Lが他方のエンジン10Rから1行程遅れて運転されており、一方のエンジン10Lが膨脹行程にあるとき他方のエンジン10Rが排気行程となる。
【0016】このため、エンジン10L,10Rのいずれか一方が膨脹行程にあるときは燃料の燃焼(爆発)によって出力が得られる。ここで、エンジン10Lが膨脹行程にあるとすれば、燃焼ガスの膨脹圧力によりピストン11Lがシリンダ15L内をリニア発電・電動機14側(紙面右側)へ移動し、これと一体のシャフト12、磁石部13及びピストン11Rも同一直線上を同方向へ移動する。この時、リニア発電・電動機14の磁界はリニア発電機として機能するように設定されているので、同磁界内を磁石部13が移動することで発電が行われる。なお、1行程遅れて運転されるエンジン10Lが膨脹行程にあるとき、もう一方のエンジン10Rは排気行程にあるため、エンジン10Lの出力の一部は、ピストン11Rを押して開状態の排気弁17Rから前行程で発生した燃焼ガスを排気するためにも使用される。
【0017】続いて、エンジン10Lが膨脹行程から排気行程に入ると、他方のエンジン10Rでは排気行程から吸入行程に変わる。この運転状態では、いずれのエンジンも膨脹行程にないため出力を得ることはできず、従って、リニア発電・電動機14の磁界を電動機側へ切り換えて電源19より通電する。このため、リニア発電・電動機14はリニア電動機として機能し、磁石部13を有するシャフト12及びその両端にあるピストン11L,11Rを紙面左側へ移動させる駆動源となる。この結果、吸入行程のエンジン10Rでは給気弁16Rが開いて給気され、排気行程のエンジン10Lでは排気弁17Lが開いて排気される。
【0018】次に、エンジン10Lが排気行程から吸入行程に変わると、他方のエンジン10Rは吸入行程から圧縮行程に変わる。この運転状態でも両エンジン10L,10Rから出力を得ることができないため、リニア発電・電動機14をリニア電動機として機能させ、磁石部13を有するシャフト12及びその両端にあるピストン11L,11Rを紙面右側へ移動させる。この結果、吸入行程のエンジン10Lでは給気弁16Lが開いて給気され、圧縮行程のエンジン10Rでは給気弁16R及び排気弁17R共に閉じて給気が圧縮される。
【0019】最後に、エンジン10Lが吸入行程から圧縮行程に変わると、他方のエンジン10Rは圧縮行程から膨脹行程に変わり、爆発により燃焼ガスが膨脹してピストン10Rを押す。この時、リニア発電・電動機14の磁界はリニア発電機として機能するよう切り換えられ、同磁界内をシャフト12の磁石部13が紙面左側へ移動することで発電が行われる。以後、同様の行程を繰り返すことでフリーピストンリニア発電装置の運転が継続して行われる。
【0020】このようなフリーピストンリニア発電装置とすれば、4ストロークサイクルフリーピストンエンジンを採用したことにより、クランク、コンロッド及び変動荷重軸受などが不要となり、さらに、潤滑油供給系についても小型化できるため、装置全体を小型化できる。また、4ストロークサイクルのエンジンとしたので、2ストロークサイクルエンジンのように給排気を制御するためにピストンの動きが制約を受けるようなことはなく、従って、ロングストローク化することで優れた熱効率が得られるフルストローク膨脹を可能にする。さらに、2ストロークサイクルに比べて給排気のオーバーラップが少ないため、給気の吹き抜けを低減でき、この点でも効率の向上に貢献する。
【0021】ところで、上述した4ストロークサイクルフリーピストンエンジン10L,10Rについては、熱効率の面から実際のサイクルを図2に示すディーゼルサイクルにできるだけ近づけることが望ましい。このためには、膨脹行程において等圧(定圧)膨脹させる必要がある。そこで、図3に示す第2の実施形態では、シリンダ15L,15R内の圧力、すなわちシリンダ内圧力Pを検出する圧力センサ21L,21Rを設け、両センサ21L,21Rの検出値を制御部20に入力する。シリンダ内圧Pの入力を受けた制御部20では、磁界制御部18に制御信号を出力する。
【0022】この制御信号は、リニア発電機として機能しているリニア発電・電動機14の磁界の強さを可変制御するもので、図4に示すように、爆発後の膨脹行程でシリンダ内圧力Pが一定となる等圧膨脹が実現されるように磁界を制御するものである。すなわち、磁界の強さを適切に調整することで発電負荷(ブレーキ力)を制御し、これによってピストン11L,11Rの移動速度を制御して等圧膨脹を実現するのである。このような構成及び制御を行うことで、熱効率が高い理想のディーゼルサイクルに近づけることが可能になる。
【0023】続いて、本発明のフリーピストンリニア発電装置の第3の実施形態を図5に示して説明する。この実施形態においては、上述した構成のフリーピストンリニア発電装置A,B,C,Dを4セット組み合わせ、左右一対の4ストロークサイクルフリーピストンエンジン10L,10Rをそれぞれが平行になるよう上下左右に並べて配置したものである。これを1ユニットとして構成し運転することで、スクエア8シリンダーの配置となり、各シリンダの起振力をバランスさせることができるている。すなわち、スクエア8シリンダーの配置により各シリンダで発生した起振力が相殺されるため、実質的には完全バランスさせることにより起振力をゼロにすることができる。
【0024】この場合、フリーピストンリニア発電装置A,B,C,Dは、ピストンの移動方向が対角の位置関係にあるAとC及びBとDにおいてそれぞれ同方向となるように運転するのが好ましい。さらに、図5に示すように、フリーピストンリニア発電装置A及びCが共に右側のエンジンで膨脹行程にあるとき、フリーピストンリニア発電装置B及びDが共に左側のエンジンで膨脹行程にあるというように、4セットが同じ行程となるように運転するのが好ましい。なお、実際の設置に関しては、上述した4セットのフリーピストンリニア発電装置A,B,C,Dを1ユニットとしてその倍数を設置すればよく、また、制御部20等については、ユニット毎あるいは設置ユニットの全体を一括して制御するものとしてもよい。
【0025】最後に、本発明によるフリーピストンリニア発電装置の第4の実施形態を図6に基づいて説明する。この実施形態では、フリーピストンエンジン10L及び10Rを共に6ストロークサイクルで運転するようにしてあり、他の構成については上述した各実施形態と同様である。この場合の6ストロークサイクルとは、吸入行程、排気行程、吸入行程、圧縮行程、膨脹行程及び排気行程の順に繰り返す6行程によって構成されるものであり、上述した4ストロークサイクルに排気行程及び吸入行程を追加してそれぞれ2回繰り返しすようになっている。従って、ピストン11L,11Rは3往復して一回の爆発を行うことになる。
【0026】このような6ストロークサイクルフリーピストンエンジンを採用すると、燃焼ガスを排気する排気行程と新鮮な給気を吸入する吸入行程とを完全に分離できるため、シリンダ15L,15R内ではより新鮮な給気により燃料を爆発燃焼させることができる。すなわち、4ストロークサイクルエンジンでは給排気行程がそれぞれ1回しかないため、排気行程における燃焼ガスの排気と吸入行程における給気とをオーバーラップさせて行うが、この時、給気弁及び排気弁が共に開状態になるため、2ストロークサイクルほどではないにしても給気吹き抜けが生じ、シリンダ内を完全に給気するのは困難である。これに対して、給排気を2回行える6ストロークサイクルエンジンでは、排気行程における排気と吸入行程における給気とを完全に分離して実施することができ、従って、給気弁及び排気弁が共に開状態になるオーバーラップをなくすかあるいは最小限にすることができるのである。
【0027】また、シリンダ15L,15R内の排気及び給気を完全に実施できるため、低速運転時において低速給排気によるガス流入損失が低減され、ガス交換効率の向上と給排気ポートの小径化に有効である。そして、このようなガス交換効率の向上は熱効率の面で優れているロングストローク化を実現する上でより一層有利になり、一方、給排気ポートの小径化は給排気動弁系の小型化を可能にするので、シリンダ15L,15Rの径を細くして装置全体を小型化することができる。なお、図6に示した実施形態では、左右のエンジンが1行程ずれたものとなっているが、磁界の変更回数が増すものの3行程ずらすことによっても運転は可能である。
【0028】
【発明の効果】上述した本発明のフリーピストンエンジン駆動リニア発電装置によれば、4ストロークサイクルエンジンに加えて、磁界制御によりリニア発電器及びリニア電動機の機能が得られるリニア発電・電動機を採用したので、エンジン出力がある膨脹行程にないときにはリニア電動機によりエンジンを駆動し、エンジン出力がある膨脹行程ではリニア発電器を駆動して発電するというように、4ストロークサイクルフリーピストンエンジンによる装置の連続運転が可能になる。また、4ストロークサイクルのエンジンとすることで、フリーピストンエンジンをロングストローク化して熱効率を高めることもできる。
【0029】そして、シリンダ内圧力を検出して磁界の強さを制御するようにしたので、膨脹行程において等圧膨脹させることができ、熱効率に優れた理想的なディーゼルサイクルに近づけた運転が可能になる。また、スクエア8シリンダーの配置を1ユニットとして構成すれば、起振力を完全バランスさせたフリーピストンエンジン駆動リニア発電装置を提供することができる。
【0030】さらに、6ストロークサイクルエンジンを採用すれば、熱効率に優れたロングストローク化がより一層容易になり、しかも、シリンダの小径化により装置全体を小型化することができる。
【出願人】 【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
【出願日】 平成12年2月29日(2000.2.29)
【代理人】 【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴 (外3名)
【公開番号】 特開2001−241302(P2001−241302A)
【公開日】 平成13年9月7日(2001.9.7)
【出願番号】 特願2000−54585(P2000−54585)