| 【発明の名称】 |
建具用手摺り |
| 【発明者】 |
【氏名】栗田 忠美
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 建具に対して使用時のみ略水平に手摺り本体を突出させるとともに不使用時は建具内に収納されるようにした収納手段を備えることを特徴とする建具用手摺り。 【請求項2】 建具を開いた状態から閉じた状態にすると建具内に収納されている手摺り本体が自動的に建具に対して略水平に突出して使用可能状態となる手摺りの自動駆動手段を備えることを特徴とする建具用手摺り。 【請求項3】 両開き引戸または2枚扉の建具に対して、一方の引戸または扉に設けられた手摺りが収納状態から使用可能状態になると、同時に他方の引戸またはドアの収納状態にある手摺りが自動的に出て使用可能状態となる連動手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の建具用手摺り。 【請求項4】 建具の一方側で手摺りが収納状態から使用可能状態になるとともに自動的に前記建具の反対側に設けられた第2の手摺りも収納状態から使用可能状態となる建具両面の手摺り連動手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の建具用手摺り。 【請求項5】 請求項1または請求項2または請求項3に記載の建具用手摺りにおいて、手摺りが使用可能状態にある時には建具の反対側に手摺り使用中であることを表示する表示機構を備えるとともに反対側から手摺りを使用可能状態から収納状態にできる手摺りの解除機構を備えることを特徴とする建具用手摺り。 【請求項6】 請求項1または請求項2または請求項3に記載の建具用手摺りにおいて、手摺り使用可能状態時には建具が開かないようにロックされるとともに建具の反対側から前記ロックを解除できるようにしたロック解除機構を備えることを特徴とする建具用手摺り。 【請求項7】 請求項1に記載の建具用手摺りにおいて、手摺り本体を支えるアームが建具内にて略90度の範囲で回動自在に軸着されるとともに手摺り収納時には建具内に設けた磁石の磁力によって建具内に前記手摺り本体及び前記アームが保持される収納手段を備えることを特徴とする建具用手摺り。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、住宅の壁面等に高齢者、身障者等の歩行の安全のために取り付けられる手摺りに関し、特に扉や引戸のような建具に取り付けられるようにした建具用手摺りに関するものである。 【0002】 【従来の技術】高齢化社会の時代が到来するに至って、ようやくバリアフリー仕様といった高齢者の安全のための設備、構造を予め備えた一戸建住宅やマンションが増えている。そして、公共施設、病院、一般住宅の中には高齢者、身障者等の歩行の際の安全確保のための手摺りが廊下や階段等の壁面に取り付けられるようになってきている。 【0003】上記廊下等の壁面に設けられた手摺りは、金属製の丸パイプや木製の丸棒からなる手摺り本体とそれを壁に支えるアームとからなり、壁面に対して前記アームがネジ等で固定された構造である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】一般に、住居の中では廊下から室内に入る所に建具が設けられているが、この建具のところには前述のような手摺りは設けられていない。蓋し、建具の開閉の邪魔になるし、仮に手摺りを設けていると高齢者がこの手摺りを使用している時に他人が誤って反対側から建具を開けてしまって却って危険に曝すことになるからである。 【0005】結局のところ現状では建具の所には手摺りが設置されず、手摺りを頼りにする高齢者、身障者等にとっては廊下の手摺りを利用していても建具の所で手摺りが途切れることになり、せっかく設けられた安全のための手摺り設備も不完全と言わざるを得ない。 【0006】上記建具のある所にも本来の建具の使用を妨げずに設置でき、且つ安全な機構を備えた手摺りが設けられれば高齢者、身障者にとってより安全な住み良い住宅環境が確保されるであろうし、病院や公共施設等においても然りである。 【0007】本発明は上記のように高齢化社会、福祉社会に対応すべき生活環境に鑑みてなされたものであり、従来は取り付けられていなかった建具(片扉、両開き扉、2本引き引戸、片引戸、吊戸等のいわゆるドアや襖、障子)の所に建具本来の使用を妨げず、且つ安全性を確保して取り付けられるようにした建具用手摺りを提供するものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するために、(1) 建具に対して使用時のみ略水平に手摺り本体を突出させるとともに不使用時は建具内に収納されるようにした収納手段を備えることを特徴とする建具用手摺りを提供する。 (2) 建具を開いた状態から閉じた状態にすると建具内に収納されている手摺り本体が自動的に建具に対して略水平に突出して使用可能状態となる手摺りの自動駆動手段を備えることを特徴とする建具用手摺りを提供する。 (3) 両開き引戸または2枚扉の建具に対して、一方の引戸または扉に設けられた手摺りが収納状態から使用可能状態になると、同時に他方の引戸またはドアの収納状態にある手摺りが自動的に出て使用可能状態となる連動手段を備えることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の建具用手摺りを提供する。 (4) 建具の一方側で手摺りが収納状態から使用可能状態になるとともに自動的に前記建具の反対側に設けられた第2の手摺りも収納状態から使用可能状態となる建具両面の手摺り連動手段を備えることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の建具用手摺りを提供する。 (5) 上記(1)または(2)または(3)に記載の建具用手摺りにおいて、手摺りが使用可能状態にある時には建具の反対側に手摺り使用中であることを表示する表示機構を備えるとともに反対側から手摺りを使用可能状態から収納状態にできる手摺りの解除機構を備えることを特徴とする建具用手摺りを提供する。 (6) 上記(1)または(2)または(3)に記載の建具用手摺りにおいて、手摺り使用可能状態時には建具が開かないようにロックされるとともに建具の反対側から前記ロックを解除できるようにしたロック解除機構を備えることを特徴とする建具用手摺りを提供する。 (7) 上記(1)に記載の建具用手摺りにおいて、手摺り本体を支えるアームが建具内にて略90度の範囲で回動自在に軸着されるとともに手摺り収納時には建具内に設けた磁石の磁力によって建具内に前記手摺り本体及び前記アームが保持される収納手段を備えることを特徴とする建具用手摺りを提供する。 【0009】なお、建具とは、「建物と外部または建物の内部を仕切るために設けられた開閉できるもの」をいい、戸(引戸、吊戸)や扉等のいわゆるドアや障子、襖等である。本発明の手摺りも上記建具が射程内にあり、洋式/和式の区別、材質、寸法を問わない。 【0010】 【発明の実施の形態】本発明に係る建具用手摺りを図面を基に説明する。図1は本発明に係る建具用手摺りを備えた扉の手摺り設置側の正面図である。図2は前記建具用手摺りを備えた扉の反対側の正面図である。図3は前記扉の手摺り使用状態におけるロック機構を説明するための前記扉の建具用手摺り部分の側面図である。図4は前記扉の手摺り収納手段と手摺り解除機構を説明するための建具用手摺り部分の側面図である。図5は前記扉に取り付けた本建具用手摺りを上から見た一部断面図である。図6は本発明に係る建具用手摺りを取り付けた2本引き引戸の平面図である。図7は本発明に係る建具用手摺りを取り付けた片引戸の平面図である。図8は自動駆動手段を備える建具用手摺りを取り付けた片引戸の(a)正面図、(b)平面図である。図9は上記片引戸内部の(a)使用可能状態の構造図、(b)収納状態の構造図である。図10は自動駆動手段を備える片扉の(a)収納状態の構造図、(b)使用可能状態の構造図である。図11は本発明に係る連動手段を備える建具用手摺りを設けた両開き引戸の(a)正面図、(b)平面図である。図12は上記連動手段の機構を説明する(a)の使用可能状態の構造図、(b)収納状態の構造図である。図13は連動手段を備える各建具用手摺りを取り付けた両開き扉の図である。図14の(a)は前記両開き扉における連動セット状態で手摺りが使用可能状態の構造図、(b)は連動セット状態で手摺りが収納状態の構造図である。図15は連動手段を備えた引き違い引戸の連動機構を説明する構造図であり、(a)は収納状態、(b)は使用可能状態を示す。図16は板バネの動作を模式的に表したもので、(b)は手摺り本体が収納状態にある時、(a)は使用可能状態を示す。図17は建具両面の手摺り連動手段を備え且つ自動駆動手段も備える手摺りの構造図であり、(a)は使用可能状態を示し、(b)は収納状態を示す。図18は自動駆動手段と建具両面の手摺り連動手段を備える建具用手摺りの他の実施の形態を示す(a)使用可能状態、(b)収納状態である。 【0011】図1〜図4において、本発明の建具用手摺り10は、建具である扉1に対して、使用時のみ略水平に且つ壁の手摺り3とほぼ同じ高さになるように図1に示される収納状態にある手摺り本体11を図4のように略水平に突出させるとともに、不使用時は図1、図3、図4で示されるように手摺り本体11が扉1内に収納される(図4の2点鎖線で示す手摺り本体11′)ようにした収納手段を備えることを特徴とする。 【0012】この収納手段の例としては、図4に示されるような手摺り本体11を支える両端側のアーム12が扉1内にて略90度の範囲で回動自在にシャフト13にて水平に軸着されるとともに手摺り本体11とアーム12の収納時には扉1内に設けた磁石15の磁力によって扉1内に2点鎖線で示される収納状態の前記手摺り本体11′及び前記アーム12′のように保持される機構が簡単で取り扱い安く優れている(少なくともアーム12または手摺り本体11の磁石15に対応する位置には磁石15に吸引される鉄等の磁性金属が配設される。)。勿論、上記収納手段の他に、例えばバネと掛止構造を備えた手摺り本体11の回動機構による収納手段も採用できるであろう。 【0013】而して、本建具用手摺り10を使用する際には、図1のように扉1の内部に収まっている手摺り本体11′を軽く手前に引いて(磁石15の保持から解放して)扉1の垂直面から略水平にアーム12′共々突出させることによって、手摺り本体11が使用可能状態になる。 【0014】ところで、建具用手摺り10を使用中もしくは使用可能状態になっていて突出していることを反対側(図2の室内側)の人が判るようにしないと、高齢者が建具用手摺り10を使用中に他の人が反対側から扉1を不意に開けてしまって却って危険なことになる。この点、扉1がガラス張りで透けて見えるのであれば問題は少ないが、そうでない場合は扉1の建具用手摺り10のある側とは反対側(図2正面図)には手摺り使用状態であることを告知する表示が見えるようにして反対側から人が扉1を開けることがないようにするのが安全上好ましい。 【0015】この手摺り使用表示は、例えば図4における前記シャフト13の一部もしくはアーム12の端面12aに使用中の表示部Dを設け、図2に示されるように反対側から前記表示部Dが見えるように窓16を開ければよい。前記アーム12またはシャフト13が90度回転することで表示部Dが使用状態で反対側の正面に現れるのである。 【0016】次に、上記使用表示のみでは見落としの可能性もあるので、より一層建具用手摺り10の安全性を確保するために、建具用手摺り10の使用中には反対側から扉1が直ぐに開かないようにロック機構Lを設けてもよい。例えば図2において手摺り使用状態で反対側のドアノブ2が回らないように該ドアノブ2の直下に図3に示されるようなロック機構Lのロックバー17が2点鎖線で示されるロックバー17′のようにシャフト13回りに回動して突出するように構成する。 【0017】次に、反対側(室内側)から手摺り使用状態を収納状態になるように、換言すれば前記ロックを解除できるようにしなければならない。蓋し、建具用手摺り10を使用した後に高齢者等は収納状態に戻さずにそのままにする場合が多く想定されることから、反対側から人が扉1を開ける場合に、突出した手摺り本体11が開閉の妨げになる場合があるからである。そこで図2、図4に示されるように反対側(室内側)からスライド操作できる解除バー18を設けた構造として、ロック解除操作で手摺り本体11とアーム12を建具内に収納することで扉1を開閉できるようにすることが肝要である。このロック解除機構Kとしては、例えば図4に示されるようなシャフト13回りのてこの原理を利用した解除バー18による手摺り本体11とアーム12の回動手段が適用可能である。作用力を高めるためにバネによる付勢を加えてもよいであろう。なお、解除バー18は解除後にスプリング等で元に戻るようにする。 【0018】以上のように壁の手摺り3と同じ高さになるように扉1に取り付けた本建具用手摺り10は使用可能状態においては図5に示されるような平面構造となっている。 【0019】次に、上記のような構造の本発明に係る建具用手摺り10は基本的に引戸にも適用可能である。例えば、図6の2本引き引戸(引違い戸)の場合を示す平面図から判るように、引戸20、20が本建具用手摺り10の使用状態においてはロックバー17(扉1の場合よりも短く20〜30mm程度突出させる。)で互いにロックされ、解除バー18でそれぞれ解除する。図7の片引戸30の場合は、アーム12自体がロックバーとなり、解除バー18で解除することができる。 【0020】また、図8の(a)、(b)に示されるように、建具用手摺り40は、建具である片引戸30を開いた状態から閉じた状態にすると、片引戸30内に収納されている手摺り本体11が自動的に片引戸30に対して略水平に突出して使用可能状態(壁の手摺り3とほぼ同じ高さで連続的に使用できる突き出し寸法であることが肝要である。)となる手摺りの自動駆動手段を備える。 【0021】この手摺りの自動駆動手段は、例えば建具の片引戸30内部に図9の(a)使用可能状態の構造図、(b)収納状態の構造図に示されるような機構を設けることで実現される。即ち、一本のシャフト31(これ自体は回転しない)が横方向に10〜50mm程度スライド可能且つ外装されたスプリング32、32によって開く側(図9における左側)に付勢されており、片引戸30が開いている状態ではシャフト31の先端部31aが側面から10〜50mm突出するように構成されている。またシャフト31のアーム12、12を軸着する箇所には突起部材34が配設され、シャフト31に軸着されたアーム12、12の軸着部12a、12a側にはシャフト軸に対して斜めにスリット(または溝)35が設けられて前記シャフト31側の突起部材34と嵌合している。前記アーム12の軸着部12a自身はスライドしないので、シャフト31のスライドとともに前記突起部材34がスライドすると、これに嵌合しているスリット(または溝)35が突起部材34に押されてシャフト31の軸回りに回動する回転力が与えられる。而して、片引戸30を閉めた場合に、片引戸30の側面から10〜50mm突出しているシャフト31の先端部31aが壁の側面に当たって引っ込み、スプリング32に抗してシャフト31がスライドし、同時に垂直状態で片引戸30内に収納されていたアーム12と手摺り本体11が略90°回動して使用可能状態になるのである。なお、手摺りの使用可能状態になると片引戸30の反対側に突出するようにアーム12の軸着部12aに付設したロックバー17で手摺りがロックを、解除バー18で解除が行えるようにすることが望ましい。なお、これらは軸着部12aのアーム12と180°反対側に付設される。 【0022】片扉の場合の自動駆動手段も上記と同様に実現することができる。例えば図10の(a)収納状態の構造図、(b)使用可能状態の構造図に示されるように、扉1の丁番5が設けられた側面側にシャフト31の先端部31aがスプリング32によって付勢されて扉が開いた状態で突出し、閉じた状態ではスプリング32に抗して引っ込んでシャフト31をスライドさせ、前記と同様の機構によってアーム12の軸着部12aに回転力を与え、アーム12を90°回転させて手摺り本体11を出すのである。 【0023】ところで、扉1にはガラス扉のように手摺りが出ている通路側を反対側(室内側)から見通せて建具用手摺りが使用可能状態であることを容易に確認できる場合もある。この場合に強いて解除バー18を回して収納する必要もないことが多いから(引戸と違って手摺り本体11が出ていても扉は概ね開けられる。)、図10のように扉1のラッチロック6を解除するロック解除バー27(スプリング33、33で付勢されている)を別途またはドアノブと合体させて設け、手摺りが使用可能状態で開けられるようにしてもよい。 【0024】次に、図11に示されるような両開き引戸50は、一方の引戸30aに設けられた建具用手摺り40が収納状態から使用可能状態になると、同時に他方の引戸30bの収納状態にある建具用手摺り41が自動的に出て使用可能状態となる連動手段を備える。換言すれば、両開き引戸50がその対向する側面同士が接して完全に扉が閉じた状態において、一方の引戸30a(または30b)から手摺り本体11を取り出すと、他方の引戸30b(または30a)からも手摺り本体11が出てくる機構である。 【0025】上記連動手段の機構は例えば図12(a)の使用可能状態の構造図、(b)収納状態の構造図に示されるような機構で実現される。即ち、一方の引戸30aの建具用手摺りのシャフト43の先端部43aが六角シャフトや四角シャフト(円形シャフトでない)になっており、一端側47aがこれに深く嵌合してシャフト43の回転力を伝達するとともに他端側47bが矩形の凹形状に加工された連動部材47が前記引戸30aのシャフト43の先端部43aに取り付けられている。そして、他方の引戸30bのシャフト44の引戸30aに対向する先端部44aは前記連動部材47の他端側47bの矩形の凹形状に嵌合する凸形状に加工されている。なお、引戸30aには連動部材47を横方向へスライドさせてシャフト43の先端部43aと一端側47aとの嵌合状態を維持しつつ他端側47bの引戸30bのシャフト44の先端部44aとの嵌合を脱着する連動レバー48を付設しておき、状況に応じてこの連動レバー48をスライドさせて連動機構をセット/リセットできるようにすることが望ましい(図12における右側は連動状態、左側は連動解除状態である。)。 【0026】図13のような両開き扉50a、50bの場合の各建具用手摺り51、52の連動手段も上記とほぼ同様に実現することができる。図14の(a)は連動セット状態で使用可能状態の構造図、(b)は連動セット状態で手摺りが収納状態にあり、且つ扉50bを開ける直前状態の構造図である。本図において、シャフト54、53及びロ型ラッチロック52のシャフト56は六角シャフトや四角シャフトであり、連動部材57は前述の連動部材47と同様にその両端がそれぞれシャフト53とロ型ラッチロック52に嵌合して回転力を伝達するように矩形形状になっている。連動レバー48を左へスライドさせれば扉50aの連動部材57が左へスライドしてロ型ラッチロック52との嵌合が外れて連動は解除される。 【0027】また、図14の(b)のように連動状態にあっても扉50bに設けられたロ型ラッチロック52の解除バー59がドアハンドル等のラッチ解除動作と連動して右にスライドするように構成すると、扉50bのシャフト54とロ型ラッチロック52のシャフト56とを連結する連結部材58がスライドしてロ型ラッチロック52が扉50b内に引っ込むので、たとえ図14の(b)のように連動状態であっても、また手摺りが使用可能状態であっても扉50b、50aを 支障なく開くことができる。 【0028】引き違い引戸20についても連動手段を設けることができる。図15はその連動機構を説明する構造図であり、(a)は収納状態、(b)は使用可能状態を示す。本図において、閉めた状態で引戸20a、20bの重なり合っている箇所には板バネ62a、62bが双方のシャフト61a、61bの端部にそれぞれ円周にそって半円に湾曲されつつU形に規制されてその両端面が近接して対向するように配設されている。図16には上記板バネ62a、62bの動作を模式的に表している。なお、板バネ62a、62bの動きを明確にするため、それぞれの側面を白塗りと黒塗りで半々に区分けしている。 【0029】先ず、図16の(b)のように手摺り本体11が収納状態にある時は、板バネ62a、62bはそれぞれ引戸20a、20bの内部に収まっていて、自由に引戸は開閉できる状態にある。次に、閉まった状態において図16の(a)のように引戸20aの手摺り本体11を出して使用可能状態にすると、シャフト61aがアーム12の略90°の回転とともに回転し、これに伴い板バネ62aも一方の端面(下側)が引戸20b側に突出して引戸20bの板バネ62bを押す。するとシャフト61bも同方向に回転して引戸20bのアームを回転させて手摺り本体11を同じ側に略90°回転させることになる。手摺り本体11を戻す場合は逆回転して同じく連動する。なお、両者の立場は同等であって何れか一方の手摺り本体11を出せば他方の手摺り本体11も出る関係にある。 【0030】次に、図17に示される建具用手摺り70は、建具の引戸71の一方側、例えばで手摺り70aが収納状態から使用可能状態になるとともに自動的に前記引戸71の反対側に設けられた第2の手摺り70bも収納状態から使用可能状態となる建具両面の手摺り連動手段を備える手摺りであり、且つ閉めると自動的に手摺りが出てくる自動駆動手段も備える建具用手摺りである。この自動駆動手段には図9と同様なものを2組配設している。即ち、一本のシャフト31(これ自体は回転しない)が横方向に10〜50mm程度スライド可能且つ外装されたスプリング32によって開く側(図16における右側)に付勢されており、引戸71が開いている状態ではシャフト31の先端31bが側面から10〜50mm突出するように構成されている。またシャフト31のアーム72、73を回動自在に軸着する箇所には突起部材(円柱状)34が4つ配設され、シャフト31に軸着されたアーム72、73の軸着部72a、73a側にはシャフト軸に対して斜めにスリット(または溝)35が設けられて前記シャフト31側の突起部材34と嵌合している。前記アーム72、73の軸着部72a、73a自身はスライドしないので、シャフト31のスライドとともに前記突起部材34がスライドすると、これに嵌合しているスリット(または溝)35が突起部材34に押されてシャフト31の軸回りに回動する回転力が与えられる。この際、手摺り70bの手摺り本体11bと手摺り70aの手摺り本体11aの回転方向は逆方向になるように前記スリット(または溝)35の方向を定める。なお、図17ではアーム73と手摺り本体11bが収納状態で交差するが該交差部分を適宜凹部等に加工して収納可能にしておくことが肝要である。もちろん、交差しないように軸着部72a、73aを配設することもできる。付言すれば、上記自動駆動手段と建具両面の手摺り連動手段を備える建具用手摺りはそのまま扉(図1の片扉や図13の両開き扉)にも適用可能なことは明らかである。 【0031】次に、自動駆動手段と建具両面の手摺り連動手段を備える建具用手摺りの他の実施の形態を図18に示す。手摺り本体11aと手摺り本体11bはシャフト81に180°背中合わせに固定されており、収納状態では手摺り本体11aはシャフト81の上側に、手摺り本体11bは下側にそれぞれ納まるようになっている。何れかの手摺り本体11aまたは手摺り本体11bを取り出して90°回転して横にスライドさせると使用可能状態になり、それぞれのアーム82、83の根元箇所が建具88の切削縁部89に水平状態で当たって支えられる。スライドさせるとシャフト81に設けたロック凹部分87がロックバー86に係止してロックされる。なお、上記実施の形態では手摺りの収納部分を塞いで建具の気密性を保つために遮蔽板85を配設しておくことが望ましい。 【0032】以上、各種建具の場合について収納可能な建具用手摺りの実施の形態を述べたが、本発明の建具用手摺りは不使用時には建具内に完全に収納されることが理想的であるものの、建具の垂直面から多少出ていても支障ない場合もあるので、その大部が収納されていればよい。また、本発明の建具用手摺りは、その基本寸法形状を取り付け対象の洋式建具、和式建具(概ね寸法は定まっている。)について共に建具の開口巾、立枠巾により数種類に決めておくのが好ましい。例えば扉用、1本引戸(片引戸)用、2本引戸用、3本引戸用等に対応させるのである。また、手摺りの材質は建具の材質に応じて、スチール扉にはスチール製手摺り、ステンレス扉にはステンレス製手摺り、アルミ扉にはアルミ製、木製建具には木製または合成樹脂(FRP等)製とするのが違和感与えず好ましいであろう。また、本建具用手摺りは建具の製造時に予め組み込むのが好ましいが、出来合いの建具を一部切り欠いて後付けで嵌装してもよい。 【0033】念のために付言すれば、以上に述べた本発明の建具用手摺りは、一般住居のみならず、ビル、公共施設その他の人が立ち入る可能性のある建物の中の建具全般に採用可能なことは言うまでもなく、人に優しい環境の実現において高齢者、身障者等にとって誠に有益な安全設備となり得ることは疑いない。 【0034】 【発明の効果】本発明に係る建具用手摺りは、上記のような構成であるため下記のような効果を有する。 (1)従来取り付けることができなかった扉、引戸等の建具にも手摺りを設置できるので、住宅や病院等の建物における高齢者、身障者の歩行の際の安全性が高まるという優れた効果を有する。 (2)不使用時は手摺り本体が建具内に収納されて建具の開閉には支障なく、使用時は簡単に取り出して使用できる。 (3)建具の反対側から手摺り使用中か否かを知ることができ、また使用中には建具の開閉を一旦ロックするので、安全性が高い。 (4)建具を閉めると自動的に手摺りが出て使用可能状態になるので使用時に逐一取り出す必要がない。 (5)両開き扉や2本引き引戸の場合に、一方の手摺りを使用可能状態にすると自動的に他方の手摺りも使用可能状態になるので手間が掛からない。 (6)建具の両面にそれぞれ収納可能な手摺りが設けられているので、両側で手摺りを利用できる。 【0035】
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| 【出願人】 |
【識別番号】500157365 【氏名又は名称】栗田 忠美
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| 【出願日】 |
平成12年11月29日(2000.11.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100092808 【弁理士】 【氏名又は名称】羽鳥 亘
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| 【公開番号】 |
特開2001−349155(P2001−349155A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月21日(2001.12.21) |
| 【出願番号】 |
特願2000−362818(P2000−362818) |
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