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【発明の名称】 シャッター機構
【発明者】 【氏名】大沢 英一

【要約】 【課題】構造が簡素で故障し難く、動作もスムーズでしかも低コストで製造可能な建物用のシャッター機構を提供する。

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 遮蔽体とバランサウエイトとをワイヤ又はその均等物で連結し、前記遮蔽体及びバランサウエイトを同期して移動可能としたことを特徴とするシャッター機構。
【請求項2】 前記バランサウエイトは第2の遮蔽体によって構成されることを特徴とする請求項1に記載のシャッター機構。
【請求項3】 前記遮蔽体は、複数のシャッター片を互いに回動可能に連結してなるシャッター本体で構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のシャッター機構。
【請求項4】 前記ワイヤ又はその均等物が移動又は走行する方向を転換させるためのガイド手段を更に備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のシャッター機構。
【請求項5】 前記ガイド手段は、建物に設置したガイドローラ又はガイドバーによって構成されることを特徴とする請求項4に記載のシャッター機構。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、店舗や倉庫等の建物に設置されるシャッター機構に関する。
【0002】
【従来の技術】建物の出入口部分に設置されるシャッター機構としては、例えば図3〜図5に示すようなものが知られている。図3は、ガイドレール31内に収容されたシャッター本体32の一部の概略断面を示す。この概略図のように、ガイドレール31に沿ってスライド可能なシャッター本体32は、二種類の長尺状シャッター片33,34を交互配置した状態で互いに回動可能に連結して構成されている。シャッター本体32をガイドレール31に沿ってスライドさせるために、第1のシャッター片33の各端部には、図3及び図4(A)に示すように、取付具35を介して水平ガイドローラ36が一つ又は二つ以上取り付けられている(図3では二つ)。又、第2のシャッター片34の各端部には、図3及び図4(B)に示すように、取付具37を介して垂直ガイドローラ38が一つ又は二つ以上取り付けられている(図3では一つ)。これらのガイドローラ36,38が、図4(A)及び(B)に示すように、断面コ字状のガイドレール31の垂直側面及び上下の水平側面に当接しながら転動することにより、複数のシャッター片33,34の連結体であるシャッター本体32がガイドレール31内を自由に移動することができる構成となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来のシャッター機構では、ガイドレール31に沿ったシャッター本体32の長さが長くなると(つまり両端部にガイドローラが取り付けられたシャッター片33,34の数が多くなると)、長期の使用により、いずれかのガイドローラに故障や不具合が生じ易くなる。従って、どうしても修理やメンテナンスのために多大な手間や費用がかかっていた。
【0004】また、シャッター本体32が前端部から後端部まで複数のシャッター片33,34を連結した構造であったため、それ自体は自在に折れ曲がることができたが、自在に折れ曲がるという特徴を生かすためには、図5に示すようにガイドレール31を予め湾曲した形状にしておく必要があった。しかしながら、隣り合うシャッター片33,34相互の回動可能な角度範囲等を考慮しつつ無理のない曲率Rのガイドレールを設計し精巧に製作することは容易なことではなく、製造コストを増大させる一因となっていた。
【0005】本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、構造が簡素で修理やメンテナンスのために手間や費用がかからず、更には製造コストをも低減できるシャッター機構を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のシャッター機構は、遮蔽体とバランサウエイトとをワイヤ又はその均等物で連結し、前記遮蔽体及びバランサウエイトを同期して移動可能としたことを特徴とするものである。なお、前記バランサウエイトの重量が前記遮蔽体の重量にほぼ等しいことは好ましい。前記バランサウエイトは第2の遮蔽体によって構成されることは好ましい。前記遮蔽体は、複数のシャッター片を互いに回動可能に連結してなるシャッター本体で構成されることは好ましい。また、前記ワイヤ又はその均等物が移動又は走行する方向を転換させるためのガイド手段を更に備えていることは好ましく、前記ガイド手段は、建物に設置したガイドローラ又はガイドバーによって構成されることは更に好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明を、資材庫等の建物の出入口部分に中間室を確保できるように設置されたシャッター機構に具体化した例を図1及び図2を参照して説明する。
【0008】図1に示すように、資材庫の出入口部分には中間室11が設けられている。中間室11の天井部分には、左右一対の前側ガイドローラ12(図2参照)と同じく左右一対の後側ガイドローラ13(図1では一つのみ図示)とが、所定距離を隔てて配置されている。各ガイドローラ12,13は正逆回転可能である。図1及び図2に示すように、シャッター機構の左右それぞれにおいて、前側ガイドローラ12と後側ガイドローラ13とを経由してワイヤ14が掛装されている。前側ガイドローラ12から垂下したワイヤ14の先端部には、第1のシャッター本体15が結合され、又、後側ガイドローラ13から垂下したワイヤ14の後端部には、第2のシャッター本体16が結合されている。つまり、第1のシャッター本体15も第2のシャッター本体16もそれぞれ、左右二本のワイヤ14で吊り下げられている。尚、二つのシャッター本体15、16の重量はほぼ等しい。
【0009】図2に示すように第1のシャッター本体15は、二種類の長尺状シャッター片17,18を交互配置した状態で互いに回動可能に連結して構成されたもの(連結体)である。各シャッター片の左右端部には、ローラ等は取り付けられていない。第1のシャッター本体15の左右には、横断面略コ字形状をなす一対のガイドレール19が垂直に設けられている。第1のシャッター本体15の左右両側部はそれぞれ左右のガイドレール19内に挿入されて、垂直方向への移動又は走行をガイドされている。第2のシャッター本体16も、図2に示す第1のシャッター本体15と同様に構成されている。
【0010】図1は、第1のシャッター本体15が持ち上げられると共に第2のシャッター本体16が下げられて床又は地面に接した状態を示す。つまり、外側垂直ゲートとしての第1のシャッター本体15が開状態にあって庫外と中間室11との間で出入り可能なのに対し、内側垂直ゲートとしての第2のシャッター本体16が閉状態にあって中間室11と庫内との間で出入り不能となっている。図1の状態から手動で第1のシャッター本体15を押し下げると、ワイヤ14を介して連結された第2のシャッター本体16が押し上げられ、中間室11の外側垂直ゲートが閉じられると共に内側垂直ゲートが開かれる。このように、ワイヤ14の長さは一方のシャッター本体が閉位置にあるときに、他方のシャッター本体が開位置にくるように設定されている。そして、両シャッター本体15,16はワイヤ14を介し同期して動くため、中間室11の外側垂直ゲートと内側垂直ゲートとが同時に全開したり全閉したりすることがない。
【0011】本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
1.従来例に比して構造が簡素であるため、故障し難く、仮に故障しても修理やメンテナンスに手間や費用がかからず、又、製造コストも低減できる。
2.第1のシャッター本体15が遮蔽体として機能する場合には第2のシャッター本体16がバランサウエイト(均衡重量体)として機能し、同じく第2のシャッター本体16が遮蔽体として機能する場合には第1のシャッター本体15がバランサウエイトとして機能する。このため、各シャッター本体の重量がある程度大きくても、シャッター本体の上げ下げにさほどの力を必要とせず、各シャッター本体の上下動も極めてスムーズとなる。
3.ガイド手段としてのガイドローラ12,13を用いてワイヤ14の移動方向又は走行方向を自在に転換可能としたので、各シャッター本体を無理に湾曲させる必要がない。従って、シャッター本体15,16をガイドするガイドレール19自体も単純な直線形状のもので足り、従来例(図5)のように湾曲したガイドレールを準備する必要がない。この点でも製造コストを低減できる。
【0012】(変更例)上記実施形態を以下のように変更してもよい。前側ガイドローラ12又は後側ガイドローラ13のいずれか一方を電動モータ等の駆動手段に作動連結し、動力を利用してシャッター本体及びワイヤを駆動するようにしてもよい。図1及び図2に示すようなワイヤ14に代えて、強靱なテープ(比較的扁平な連結部材)あるいはチェーンのようなものをシャッター本体の連結に用いてもよい。尚、このようなテープやチェーンが「ワイヤの均等物」の例示となる。
【0013】上記実施形態におけるシャッター本体15,16はそれぞれ、一枚板からなる板材で置換されてもよい。又、前記ガイドローラは、ガイドバー(例えば横棒)で置換されてもよい。本発明は資材庫以外の建物の出入口部分に適用されてもよい。又、中間室のようなものを必要としない場合には、ガイドローラは前側又は後側のローラのみ、シャッター本体はワイヤ前端部の一つのみとし、ワイヤ14の後端部にバランサウエイトになり得る重量物を連結してもよい。
【0014】
【発明の効果】以上詳述したように各請求項に記載の本発明によれば、構造が簡素で修理やメンテナンスのために手間や費用がかからず製造コストを低減できると共に、遮断体とバランサウエイトとの重量的均衡関係に基づいて遮断体のスムーズな移動を実現できる。特に請求項2によれば、二つの遮断体のうち一方が他方に対してバランサウエイトとして機能するため、設計上の無駄がない。又、請求項4及び5によれば、従来のガイドレールとは異なるガイド手段を用いて、ワイヤ又はその均等物が移動又は走行する方向を転換させることができるため、遮断体の動きをガイドするためのガイドレールを湾曲形成する必要がない。
【出願人】 【識別番号】590006114
【氏名又は名称】日英シャッター株式会社
【出願日】 平成12年2月21日(2000.2.21)
【代理人】 【識別番号】100109184
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 素明
【公開番号】 特開2001−227262(P2001−227262A)
【公開日】 平成13年8月24日(2001.8.24)
【出願番号】 特願2000−42090(P2000−42090)