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【発明の名称】 複合サッシ材
【発明者】 【氏名】佐藤 慶一郎

【氏名】植田 英範

【要約】 【課題】パネルに強風が作用した時に樹脂押縁が外れないようにする。

【解決手段】本体50に室外側内向片51、中間内向片52、室内側内向片53を一体的に設けた金属枠3aと、前記室内側内向片53に係止する係止片61を有する樹脂枠3bと、樹脂押縁3cを備えた複合サッシ材の縦枠3とする。前記樹脂押縁3cは室外側係止片71が中間内向片52に係合すると共に、室内側係止片72が樹脂枠3の係止片61に係合して樹脂押縁に作用する室内側方向の力を金属枠3aで支持してパネル体強風雨が作用した時に樹脂押縁が外れない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 金属枠の室内側部分内面を樹脂枠で被覆し、この金属枠と樹脂枠に亘って樹脂押縁を取付けた複合サッシ材であって、前記金属枠の室内寄り部分に樹脂枠の室外側部分が係合し、金属枠の室内外側方向中間部に樹脂押縁の室外側部が係合し、樹脂枠の室外側部分に樹脂押縁の室内側部が、樹脂押縁に作用する室内側に向う力を金属枠の室内寄り部で支持するように係合していることを特徴とする複合サッシ材。
【請求項2】 前記金属枠は、室外側内向片と中間内向片と室内側内向片を有する形状で、前記樹脂枠は、前記室内側内向片に係合する係止片を有する形状で、前記樹脂押縁は、前記中間内向片に係合する室外側係合片と前記係止片に係合する室内側係合片を有する形状で、前記室外側内向片と樹脂押縁でパネル装着部を形成している請求項1記載の複合サッシ材。
【請求項3】 金属枠の室内側部分内面を樹脂枠で被覆した複合サッシ枠であって、前記金属枠は、その室内側寄りに樹脂枠取付部を有する形状で、前記樹脂枠は、前記樹脂枠取付部の室内側面に接し、室内側からビスを螺合して金属枠に取付けられ、前記ビスは内装材で被覆されていることを特徴とする複合サッシ材。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、断熱サッシ枠を形成する複合サッシ材、詳しくはアルミニウム等の金属枠と塩化ビニルやアクリル樹脂、PVC樹脂、FRP樹脂、GRP樹脂等の樹脂枠を組み合せた複合サッシ材に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平11−107632号公報に示す複合サッシ材が提案されている。この複合サッシ材は、金属枠と、この金属枠の室内側部分内面を被覆する樹脂枠と、樹脂枠に取付けた樹脂押縁を備え、金属枠の室外側内向片と樹脂押縁でガラス装着部を形成している。
【0003】特開平10−317813号公報に示す複合サッシ材が提案されている。この複合サッシ材は、金属枠と、この金属枠の室内側部分内面を被覆する樹脂枠を備え、樹脂枠を貫通したビスを金属枠に螺合して金属枠と樹脂枠を固着している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前者の複合サッシ材は、樹脂枠の内向凹部に樹脂額縁の係止片をスナップ式に係合して取付けることで、樹脂額縁を容易に取付けできるようにしている。このために、ガラス装着部に装着したガラスが強風で押された時に樹脂額縁の係止片が変形すると共に、樹脂枠の内向凹部が拡開変形し、樹脂額縁が外れることがある。
【0005】後者の複合サッシ材は、断熱サッシ枠を枠組みして建物躯体開口部に断熱サッシ枠を取付けた状態でビスを弛めることで樹脂枠を取り外しできるので、その樹脂枠が損傷等した場合に樹脂枠を容易に交換できる。しかしながら、その反面金属枠と樹脂枠は固着しているビスが室内から見え、内観の見栄えが悪い。ビス部分から建物躯体に雨水が浸入し易い。
【0006】そこで、本発明は前述の課題を解決できるようにした複合サッシ材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、金属枠の室内側部分内面を樹脂枠で被覆し、この金属枠と樹脂枠に亘って樹脂押縁を取付けた複合サッシ材であって、前記金属枠の室内寄り部分に樹脂枠の室外側部分が係合し、金属枠の室内外側方向中間部に樹脂押縁の室外側部が係合し、樹脂枠の室外側部分に樹脂押縁の室内側部が、樹脂押縁に作用する室内側に向う力を金属枠の室内寄り部で支持するように係合していることを特徴とする複合サッシ材である。
【0008】第2の発明は、第1の発明において前記金属枠は、室外側内向片と中間内向片と室内側内向片をする形状で、前記樹脂枠は、前記室内側内向片に係合する係止片を有する形状で、前記樹脂押縁は、前記中間内向片に係合する室外側係合片と前記係止片に係合する室内側係合片を有する形状で、前記室外側内向片と樹脂押縁でパネル装着部を形成している複合サッシ材である。
【0009】第3の発明は、金属枠の室内側部分内面を樹脂枠で被覆した複合サッシ枠であって、前記金属枠は、その室内側寄りに樹脂枠取付部を有する形状で、前記樹脂枠は、前記樹脂枠取付部の室内側面に接し、室内側からビスを螺合して金属枠に取付けられ、前記ビスは内装材で被覆されていることを特徴とする複合サッシ材である。
【0010】
【作 用】第1の発明によれば、樹脂押縁に作用する室内側に向う力は、樹脂枠の室外側部分を介して金属枠の室内外側方向中間部で支持される。したがって、パネルに強風が作用した時に樹脂押縁がパネルで室内側に強い力で押されても外れることがない。
【0011】第2の発明によれば、パネル装着部に装着したパネルの室内側面と樹脂押縁との間にガスケットを設けることで、金属枠のパネル室内側面よりも室内側部分を樹脂押縁、樹脂枠で隠蔽し、結露が生じないようにできる。
【0012】第3の発明によれば、内装材を外した状態でビスを室内から締付け、弛めて樹脂枠を金属枠に取付け、取外しできるし、内装材を取付けることでそのビスが室内側から見えなくなる。したがって、複合サッシ材を建物躯体に取付けたままの状態で樹脂枠を容易に交換できると共に、内観の見栄えが良い。また、ビス部分から建物躯体に雨水が浸入し難い。
【0013】
【発明の実施の形態】図1と図2に示すように、上枠1と下枠2と左右の縦枠3を枠組みしたサッシ枠4にパネル5、例えば複層ガラスが装着されて嵌め殺しサッシ窓を形成している。前記上枠1と下枠2は金属枠1a,2aの室内側部分内面を樹脂枠1b,2bで被覆した複合サッシ材である。前記縦枠3は金属枠3aの室内側部分内面を樹脂枠3bで被覆し、金属枠3aと樹脂枠3bに亘って樹脂額縁3cを取付けた複合サッシ材である。これにより、前記サッシ枠4は断熱サッシ枠で、断熱嵌め殺しサッシ窓を形成している。
【0014】前記上枠1の金属枠1aは横板10、横板10の室外側寄りと中間部に一体的に設けた室外側内向片11、中間内向片12、横板10の室内側寄りに一体的に設けた内向取付片13、横板10の中間部に一体的に設けた外向躯体取付片14を有し、室外側内向片11と中間内向片12で内向凹形状の室外側パネル装着部15を形成し、内向取付片13が樹脂枠取付部を形成する。前記中間内向片12(室外側パネル装着部15の室内側開口縁)には室外側に向う係止部16と下向き鉤形で室内側に向う支持片17が設けてある。
【0015】前記上枠1の樹脂枠1bは、L字形状の本体20に上向きの取付片21、上向きの当接片22、室外側に向う取付横片23、この取付横片23に設けた係止片24を有する。前記樹脂枠1bの当接片22が支持片17に当接すると共に、係止片24が係止部16に係合し、取付片21が内向取付片13の室内側面に接し、室内側からビス25で固着されている。
【0016】このようであるから、金属枠1aの中間内向片12及び、この中間内向片12よりも室内寄り部分が樹脂枠1bで被覆され、樹脂枠1bの取付横片23の室外側端部とパネル5室内側面との間にガスケット26が装着されるので、パネル5の室内側面よりも室内側部分に結露が生じない。また、強風によりパネル5が室内側に押された時に樹脂枠1bも室内側に押されるが、その係止片24、当接片22が金属枠1aの中間内向片12、支持片17に当接しているので、樹脂枠1bが外れることはない。
【0017】また、ビス25を弛めることで樹脂枠1bを取り外しできる。前記ビス25は建物躯体のサッシ取付開口部Aの内面に取付けた内装材27、例えば額縁で隠蔽され、室内から見えないので内観の見栄えが良い。
【0018】前記下枠2の金属枠2aは横板30、横板30の室外側寄りと中間部に一体的に設けた室外側内向片31、中間内向片32、横板30の室内側寄りに一体的に設けた内向取付片33、横板30の中間部に一体的に設けた外向躯体取付片34を有し、室外側内向片31と中間内向片32で内向凹形状の室外側パネル装着部35を形成し、内向取付片33が樹脂枠取付部を形成する。この内向取付片33と中間内向片32は横片36で連続している。前記中間内向片32(室外側パネル装着部35の室内側開口縁)には室外側に向う係止片37が設けてある。
【0019】前記下枠2の樹脂枠2bは、L字形状の本体40に下向きの取付片41、室外側に向う取付横片42、この取付横片42に設けた係止片43を有する。前記樹脂枠2bの本体40下面が横片36に接し、係止片43が係止片37に係合し、取付片41が内向取付片33の室内側面に接し、室内側からビス44で固着されている。
【0020】このようであるから、金属枠2aの中間内向片32及び、この中間内向片32よりも室内寄り部分が樹脂枠2bで被覆され、樹脂枠2bの取付横片42の室外側端部とパネル5室内側面との間にガスケット45が装着されるので、パネル5の室内側面よりも室内側部分に結露が生じない。また、強風によりパネル5が室内側に押された時に樹脂枠2bも室内側に押されるが、その係止片43が金属枠1aの中間内向片12に当接しているので、樹脂枠2bが外れることはない。
【0021】また、ビス44を弛めることで樹脂枠2bを取り外しできる。前記ビス44は建物躯体のサッシ取付開口部Aの内面に取付けた内装材46、例えば額縁で隠蔽され、室内から見えないので内観の見栄えが良い。
【0022】前記縦枠3の金属枠3aは、横板50に室外側内向片51、中間内向片52、室内側内向片53、内向取付片54が一体的に設けられ、その横板50の室内外側方向中間部に外向躯体取付片55が一体的に設けてある。前記室外側内向片51の突出端部は中間内向片52、室内側内向片53よりも内方に突出している。
【0023】前記縦枠3の樹脂枠3bは、中空形状の本体60に係止片61と外向取付片62を一体的に設けた形状で、その係止片61が室内側内向片53の突出端部に係合支持されると共に、外向取付片62を内向取付片54の室内側面に接し、室内側からビス63を螺合して固着される。このようであるから、ビス63を弛めることで樹脂枠3bを取り外しできる。前記ビス63はサッシ取付開口部Aの内面に取付けた内装材64、例えば額縁で隠蔽され、室内から見えないので内観の見栄えが良い。
【0024】前記樹脂押縁3cは中空形状の本体70に室外側係止片71と室内側係止片72を一体的に設けた形状で、その室外側係止片71(室外側部)が中間内向片52の室内側面に係合し、室内側係止片72(室内側部)が樹脂枠3bの係止片61の室外側端部に係合されている。前記金属枠3aの室外側内向片51と樹脂押縁3cでパネル装着部73を形成する。
【0025】このようであるから、樹脂押縁3cに作用する室内側に向う力は室内側係止片72、樹脂枠3bの係止片61を介して金属枠3aの室内側内向片53で支持される。したがって、パネル5に強風が作用した時に樹脂押縁3cが外れることはない。
【0026】また、樹脂押縁3cはスナップ式に取付けてあるので、その取付け、取外しが容易であり、前述のように樹脂枠3bを取外しする際に容易に取外しできるから、樹脂枠3bの取外しの時に樹脂押縁3cが邪魔にならない。
【0027】また、樹脂押縁3cの室内側係合片72が樹脂枠3bの係止片61に係合して室内側内向片53を被覆し、その本体70とパネル5との間にガスケット74が装着されて中間内向片52を隠蔽しているので、金属枠3aのパネル5室内側面よりも室内側部分に結露が生じない。
【0028】本発明の第2の実施の形態を図3、図4に基づいて説明する。サッシ枠4内に室内側障子Bと室外側障子Cが面内方向に引き違いに装着されて引き違いサッシ窓を形成している。前記下枠2の金属枠2aは図3に示すように、その上面に室外側下レール80、室内側下レール81、室内側立上り部82を有し、下面には躯体取付部83、室内側取付部84を有する。この室内側取付部84は斜めの樹脂枠取付片84aと、この樹脂枠取付片84aと連続した横向きの躯体取付片84bで略く字形状である。
【0029】前記下枠2の樹脂枠2bは図3に示すように、中空形状の縦部85と、この縦部85の上部と連続して室外側に向うクランク形状に折曲した板状の横部86と、前記縦部85の下部と連続した斜め板状の取付部87を有する。前記縦部85が金属枠2aの室内側面(立上り部82)に接すると共に、横部86が室内側下レール81に接し、取付部87を貫通したビス88を樹脂枠取付片84aにねじ込むことで樹脂枠2bが金属枠2aに着脱自在に取付けられ、金属枠2aの室内側部分内面を被覆する。
【0030】前記各縦枠3の金属枠3aは図4に示すように、縦枠見込み方向全長に亘る長さの板状の本体90と、この本体90の内面に一体的に設けた板状の係止受部91、板状の樹脂枠取付部92と、本体90の外面に一体的に設けた板状の躯体取付部93と、本体90の室内側端部と一体的に連続した板状の室内側取付部94を有する。
【0031】前記各縦枠3の樹脂枠3bは図4に示すように、前記係止受部91に係止すると共に、本体90の内面に接する板状の本体95と、この本体95の室内側寄り外面に外向きに一体的に設けた板状の取付部96を有する。前記取付部96を樹脂枠取付部92に接し、室内側からビス97を取付部96を貫通して樹脂枠取付部92にねじ込むことで樹脂枠3bが金属枠3aに着脱自在に取付けられ、金属枠3aの室内側部分内面を被覆する。前記ビス97は本体部95の室内端面よりも室外側に位置している。
【0032】前記下枠2の樹脂枠取付部84は内装材46で被覆され、その金属枠2aと樹脂枠2bを連結するビス88が室内から見えないようにしている。このようであるから、内装材46を取り外すことでビス88を室内から弛めて樹脂枠3bを取り外し、新らしい樹脂枠3bを取付けて再び内装材46を取付けることで、金属枠3aを建物躯体に取付けたままで樹脂枠3bを容易に交換できると共に、そのビス88が室内から見えずに内観の見栄えが良い。
【0033】前記縦枠3の金属枠3aと樹脂枠3bを連結するビス97が内装材64で覆われて室内から見えない。前記内装材64を取り外しすることで、室内からビス97を弛めて樹脂枠3bを取り外し、新らしい樹脂枠3bを取付けて再び内装材64を取付けることで、金属枠3aを建物躯体に取付けたままで樹脂枠3bを容易に交換できると共に、そのビス97が室内から見えないので内観の見栄えが良い。
【0034】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、樹脂押縁に作用する室内側に向う力は、樹脂枠の室外側部分を介して金属枠の室内外側方向中間部で支持される。したがって、パネルに強風雨が作用した時に樹脂押縁がパネルで室内側に強い力で押されても外れることがない。
【0035】請求項2に係る発明によれば、パネル装着部に装着したパネルの室内側面と樹脂押縁との間にガスケットを設けることで、金属枠のパネル室内側面よりも室内側部分を樹脂押縁、樹脂枠で隠蔽し、結露が生じないようにできる。
【0036】請求項3に係る発明によれば、内装材を外した状態でビスを室内から締付け、弛めて樹脂枠を金属枠に取付け、取外しできるし、内装材を取付けることでそのビスが室内側から見えなくなる。したがって、複合サッシ材を建物躯体に取付けたままの状態で樹脂枠を容易に交換できると共に、内観の見栄えが良い。
【出願人】 【識別番号】390005267
【氏名又は名称】ワイケイケイアーキテクチュラルプロダクツ株式会社
【出願日】 平成11年12月28日(1999.12.28)
【代理人】 【識別番号】100073818
【弁理士】
【氏名又は名称】浜本 忠 (外2名)
【公開番号】 特開2001−182433(P2001−182433A)
【公開日】 平成13年7月6日(2001.7.6)
【出願番号】 特願平11−372480