| 【発明の名称】 |
建物における開閉床装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】飯田 郁夫
【氏名】沖田 廣司
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| 【要約】 |
【課題】床下空間と床上空間とを仕切る床体に、開閉床で開閉される出入口を開口し、この出入口を通して人が床下空間に降りられるようにした建物において、その出入口を閉じている開閉畳の開放操作を、容易、かつ安全確実に行うことができるようにした。
【解決手段】開閉畳Taの下に、出入口2の囲い枠により囲まれた突き上げ装置Upを設け、この装置Upの作動により、開閉畳Taの開放側をわずかに持ち上げ、その開閉畳Taの縁を人手で把持して開閉畳Taを開放できるようにし、しかも、前記突き上げ装置Upは、出入口2から突き出ることがなく、安全である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 床上空間(Cu)と床下空間(Cd)とを仕切る床構造体(Fr)に、人が行き来することのできる出入口(2)を開設し、この出入口(2)に開閉床(Ta)を開閉可能に設けてなる、建物における開閉床装置において、前記床構造体(Fr)を構成する大引(3)により、前記出入口(2)の外枠(5)を形成し、この外枠(5)の内側に、パッキン(7)を挟んで前記出入口(2)の内枠(6)を固定し、この内枠(6)の一辺に前記開閉床(Ta)を開閉可能に蝶着し、この開閉床(Ta)の蝶着側と反対側において、外枠(5)と内枠(6)間に介在されるパッキン(7)の長手方向の中間部を切り欠いて形成した取付孔(9)に、閉じ位置にある開閉床(Ta)を僅かに持ち上げるための突き上げ装置(Up)を設け、前記突き上げ装置(Up)は、前記取付孔(9)に固定される支持枠(50)と、この支持枠(50)を上下動可能に貫通して、その上端に開閉床(Ta)の開放側裏面に突き当て可能な突上部(54)を有する突き上げ棒(51)と、この突き上げ棒(51)を突き上げ方向に付勢する突き上げバネ(53)と、前記突き上げ棒(51)を貫通する係止孔(56)が中間部に開口されると共に基端が固定部に傾動可能に支持される鉤板(55)と、前記鉤板(55)を傾動位置に付勢して前記係止孔(56)のエッジ(e)を前記突き上げ棒(51)に係止させる係止バネ(59)と、前記鉤板(55)の自由端に連結され、該鉤板(55のエッジ(e)と突き上げ棒(51)との係止を解除するように、鉤板(55)を回動操作する操作部材(60)とよりなることを特徴とする、建物における開閉床装置。 【請求項2】 前記床下空間(Cd)は、前記出入口(2)から降りた人が移動可能な、物入れ空間であることを特徴とする、前記請求項1記載の、建物における開閉床装置。 【請求項3】 前記開閉床は、開閉畳(Ta)であることを特徴とする、前記請求項1記載の建物における開閉床装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、床上空間と床下空間とを仕切る床板に開設した出入口を開閉する開閉床の開閉操作、特に、閉じている開閉床の開放操作を、容易かつ安全確実に行うことができるようにした、建物における開閉床の開閉装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】本出願人は、集合住宅等の建物において、床上空間と床下空間とを仕切る床構造体に、出入口を開口し、この出入口を、畳等の開閉床により開閉できるようにして、床下空間を物入れ空間、介護空間などとして利用できるようにしたものを提案している。(たとえば、特願平11−198505号)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、出入口の開閉床を開閉操作は、人が開閉床を把持して行うのが一般的であるが、開閉床が畳のように、その上面に把手等を取り付けることが困難であり、しかも重量が大である場合には、開閉床の開閉操作、特に、閉じている開閉床の開放操作は、これを把持するための隙間がないため、きわめて厄介である。 【0004】そこで、本発明は、開閉床の下に、突き上げ装置を設け、該機構の作動により、開閉床の開放側を僅かに持ち上げ、開放床の縁の把持を可能にして、開閉床の開放操作をし易くした、開閉床装置を提案するものであり、特に、前記突き上げ装置は、出入口の開口側に出張ることがなく、しかもその作動に動力を用いないようにして、開閉床の開閉操作や出入口を通しての人の出入り等が安全、容易に行えるようにした、新規な建物における開閉床装置を提供することを目的とするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために、本請求項1記載の発明は、床上空間と床下空間とを仕切る床構造体に、人が行き来することのできる出入口を開設し、この出入口に開閉床を開閉可能に設けてなる、建物における開閉床装置において、前記床構造体を構成する大引により、前記出入口の外枠を形成し、この外枠の内側に、パッキンを挟んで前記出入口の内枠を固定し、この内枠の一辺に前記開閉床を開閉可能に蝶着し、この開閉床の蝶着側と反対側において、外枠と内枠間に介在されるパッキンの長手方向の中間部を切り欠いて形成した取付孔に、閉じ位置にある開閉床を僅かに持ち上げるための突き上げ装置を設け、前記突き上げ装置は、前記取付孔に固定される支持枠と、この支持枠を上下動可能に貫通して、その上端に開閉床の開放側裏面に突き当て可能な突上部を有する突き上げ棒と、この突き上げ棒を突き上げ方向に付勢する突き上げバネと、前記突き上げ棒を貫通する係止孔が中間部に開口されると共に基端が固定部に傾動可能に支持される鉤板と、前記鉤板を傾動位置に付勢して前記係止孔のエッジを前記突き上げ棒に係止させる係止バネと、前記鉤板の自由端に連結され、該鉤板のエッジと突き上げ棒との係止を解除するように、鉤板を回動操作する操作部材とよりなることを特徴としており、かかる特徴によれば、突き上げ装置は、出入口の、内枠、外枠およびそれら間のパッキンに囲まれた取付孔に設けられており、人の行き来する出入口の開口には、突出も露出もしていないことから、人は、この出入口を通って安全、安易に床上空間と床下空間(物入れ空間)との間を往来することができ、また、突き上げ装置の作動にあたっては、電動力、油圧力等の動力が不要であり、人が単に操作部材を牽引操作することで足りるので、安全であり、しかも操作が容易である。 【0006】また、前記目的達成のため、本請求項2記載の発明は、前記請求項1記載のものにおいて、前記床下空間は、前記出入口から降りた人が移動可能な、物入れ空間であることを特徴としており、かかる特徴によれば、前記請求項1記載の発明と同等の効果を奏する上に、床下空間を物入れ空間として有効に利用することができ、しかも該空間への物の出入れが容易になる。 【0007】さらに、前記目的達成のため、本請求項3記載の発明は、前記請求項1記載のものにおいて、前記開閉床は、畳であることを特徴としており、かかる特徴によれば、前記請求項1記載のものと同等の効果を奏する上に、重い畳でも突き上げ装置により簡単、容易に開放することができる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。 【0009】図1は、本発明建物における開閉床の開閉装置を設けた建物の一部の横断面図、図2は、図1の2−2線に沿う断面図、図3は、図1の開閉畳部分の一部破断拡大図、図4は、図3の4−4線に沿う断面図、図5は、図3の5−5線に沿う断面図、図6は、図3の6−6線に沿う断面図、図7は、図5の7線矢視拡大図、図8は、図7の8−8線に沿う断面図、図9は、図3の9−9線に沿う断面図図10は、図11の10−10線に沿う断面図、図11は、図10の11−11線に沿う拡大断面図、図12は、リンク開閉機構の作用図である。 【0010】図1,2において、集合住宅等の建物の骨格を構成する躯体Fは、水平方向に延びて建物を上下複数の階層に区画する水平躯体部分Fhと、鉛直方向に延びて隣接する水平躯体部分Fh間を相互に連結する鉛直躯体部分Fvとを備えており、水平躯体部分Fhは、スラブSの上面に複数の逆梁Rbを上向きに一体に突設した、所謂逆梁構造に構成されている。建物の一つの住空間は、逆梁Rbにより複数の室単位に区画され、それらの室単位の一つとして和室が形成され、この和室に、本発明に従う開閉床装置が構築されている。 【0011】前記和室は、複数枚の畳を敷設した床構造体Frにより、居室として利用される、床上空間Cuと、物品収納室として利用される床下空間Cdとに仕切られている。物品収納室として機能する床下空間Cdは、その四方を逆梁Rbにより囲まれて、その全域が仕切りのない一つの広い室として構成され、この物品収納室Cdの内壁面となるスラブSの上面および逆梁Rbの内面には、防水性クロス等の内装材1が積層される。 【0012】床構造体Frの中間部には、略畳一枚分に相当する大きさの出入口2が開口され、この出入口2を通して人が床下空間Cdに入り、物の出入れをすることができる。また出入口2は、後に述べるように、一枚の開閉畳Taにより開閉可能である。 【0013】つぎに、前記床構造体Frの構造について説明するに、この床構造体Frは、逆梁Rb上にゴム材等の緩衝支持部材6を介して支持される複数の大引3と、それらの上に直交して載設される複数の根太4と、その根太4上に敷設される複数枚の畳Tとより構成されている。そして、この床構造体Frの中央部に、略畳一枚分に相当する大きさの、長方形の出入口2が開口され、この出入口2には、後に詳述するように、一枚の開閉畳Taが開閉可能に蝶着される。 【0014】而して、逆梁R上に、床構造体Frを支持するのに、スラブS上には、従来のような束が一切立てられておらず、その床構造体Frに伝わる騒音が直接スラブSを通して階下に伝わることがないようになっている。 【0015】前記出入口2の囲い縁は、前記床構造体Frの構成部材である大引3により形成される外枠5と、この外枠5の内周面に接合される、木製の角柱状パッキン7と、そのパッキン7の内面に接合される、木製の方形状内枠6とより三層に形成されている。そして、外枠5、内枠6およびパッキン7は、複数の連結ボルト8により、一体に固定される。しかして、図3〜6に示すように、木製のパッキン7は、内枠6と外枠5間の横幅寸法が場所によって相違しており、すなわち、後に述べる開閉畳Taの蝶着側と反対側の一辺のパッキン7(w)の横幅寸法Dwは、他の3辺のパッキン7(n)の横幅寸法Dnよりも幅広に形成されている。そして、図3に示すように、この幅広のパッキン7(w)の長手方向の中間部は切り欠かれていて、そこに上下に開放した取付孔9が形成され、この取付孔9は、前記外枠5、内枠6およびパッキン7により囲繞され、そこに突き上げ装置Upが設けられる。 【0016】前記突き上げ装置Upは、後に述べるように、前記出入口2に後述するリンク開閉機構Liを介して蝶着される開閉畳Taが閉じ位置にあるときに、この開閉畳Taの開放側を突き上げて、その開閉畳Taを僅かに開放させ、開閉畳Taの下に作業者の手が入るようにして、その開放をし易くするためのものであって、以下に、主に図7,8を参照して突き上げ装置Upの構造について説明するに、前記取付孔9には、中空の支持枠50が縦方向に収容されて支持板57を介して出入口2の内枠6に複数のネジにより固定されている。この支持枠50には、角柱よりなる突き上げ棒51が、上下方向に移動可能に貫通されており、この突き上げ棒51の、支持枠50内の中間部には、バネ受け52が固定され、このバネ受け52と、支持枠50の底壁間には、圧縮バネよりなる突き上げバネ53が縮設され、この突き上げバネ53は、突き上げ棒51を突き上げるように付勢している。突き上げ棒51の上端には、ゴム片よりなる突上部54が固着され、この突上部54は、開閉畳Taの開き側の底面に対面している。突き上げ棒51の上部には、その突き上げ棒51と協働して自在鉤を構成する、鉤板55が設けられる。この鉤板55の中間部には、係止孔56が開口され、この係止孔56を、突き上げ棒51の上部が貫通している。鉤板55の基端は、前記支持板57の上端に上下に回動可能にヒンジ連結58され、また、鉤板55の下面と支持枠50の上面間には、圧縮バネよりなる係止バネ59が介在され、この係止バネ59の弾発力は、図7に示すように、鉤板55をヒンジ連結58部を支点として傾斜するように付勢している。これにより、突き上げ棒51の対向する周面に、係止孔56のエッジeが係合して突き上げ棒51の上下動が阻止されるようになっており、鉤板55と、突き上げ棒51とは、「自在鉤」を構成している。鉤板55の自由端には、操作索60の一端が結着されている。この操作索60は延長されて、滑車61を経由して床上の和室等の人が操作し易い位置まで達しており、図示しないハンドルなどに連結されている。図7において、操作索60が矢印方向に牽引されると、鉤板55は、同図鎖線に示すように、突き上げ棒51と略直交する位置にきて、その鉤板55の対向する2つのエッジeは、突き上げ棒51との係合から外れ、該突き上げ棒51は、突き上げバネ53の弾発力で上昇し、開閉畳Taの開き側を僅かに持ち上げることができる。 【0017】出入口2を開閉する開閉畳Taは、合板よりなる方形状の底板65の上に、畳床66の上面に畳表67を敷設してなる畳本体68を固定して構成されており、開閉操作を繰り返しても歪曲したり、変形することがないように、十分な剛性を有している。 【0018】そして、この開閉畳Taは、出入口2の、前記突き上げ装置Upを有する側と反対側の一辺に一対のリンク開閉機構Liを介して最大開き角度が90°以上(この実施例では95°)になるように開閉可能に支持される。前記一対のリンク開閉機構Liは、長方形の出入口2の内枠6の長手方向の左右両側縁部と、開閉畳Taの同じく長手方向の左右両側縁部との間にそれぞれ連結されている。一対のリンク開閉機構Liは同じ構造であるので、以下に、図9〜12を参照して、その一方の構造を具体的に説明するに、出入口2の長手方向の一端部内面には、金属板よりなる補強板10を介して基板11が、複数の連結ボルト12により堅固に固定されている。この基板11は、鋼板等の金属板により横断面チャンネル状に形成され、この基板11に、第1リンク18および第2リンク19の基端が上下に間隔をあけて上下方向に回動自在に軸支されている。前記第1リンク18は、互いに平行な直状の一対の第1リンク板18a,18aより構成され、これらのリンク板18a,18aの基端は、それらの間に挟まれる円筒状のカラー23を貫通した支持ピン24により、基板11の両側に上下に回動自在に連結Jaされる。また、前記第2のリンク19は、基端にL状の屈曲部をもつ、互いに平行な一対の第2リンク板19a,19aより構成され、これらのリンク板19a,19aの屈曲基端は、それらの間に挟まれる円筒状のカラー25を貫通した支持ピン26により、前記連結Ja部の上方で、基板11の両側に上下に回動自在に連結Jbされる。第1、第2リンク18,19は、それらの折畳状態(格納状態)で互いに略平行に配置され、第2リンク19の方が第1リンクよりも若干長く形成されている。そして、第2リンク19の、第1リンク18に近接する側の側縁には、円弧状の、格納ノッチ27および伸長ノッチ28が、その長手方向に間隔をあけて形成されており、格納ノッチ27には、第1リンク18の先端と第3リンク20の先端とを連結する支持ピン37のカラー36(後述)が係合してリンク開閉機構Liは、格納位置に保持され、また、伸長ノッチ28には、そのカラー36が係合してリンク開閉機構Liは伸長位置(図9鎖線位置)に保持される。 【0019】一方、開閉畳Taの長手方向の両側縁端部の裏面には、他の基板30が複数の連結ボルト31で堅固に固定され、この他の基板30は横断面チャンネル状の金属板により構成されて充分な剛性を保有し、該他の基板30の両側において、その長手方向に間隔をあけて第3、第4リンク20,21がそれぞれ上下方向に回動自在に連結Jc,Jdされる。前記第3リンク20は、前記他の基板30の両側にあって互いに平行な一対の第3リンク板20a,20aより構成され、これらの第3リンク板20a,20aの基端部は、それらの間に挟まれる円筒状のカラー32を貫通した支持ピン33により、他の基板30の両側に上下に回動自在に連結Jcされる。また、前記第4リンク21はく字状に形成される、互いに平行な一対の第4リンク板21a,21aより構成され、これらの第4リンク板21a,21aの基端部は、それらの間に挟まれる円筒状のカラー34を貫通した支持ピン35を介して他の基板30に回動自在に連結Jdされる。そして、前記連結Jc,Jd部は、他の基板30の長手方向に間隔があけられ、それらの間隔は、前記連結Ja,Jb部の間隔より狭い。 【0020】第1リンク18の自由端と、第3リンク20の自由端同士は、カラー36を貫通した支持ピン37を介して回動自在に連結Jeされ、また、第2リンク19の自由端と、第4リンク21の自由端同士は、カラー38を貫通した支持ピン39を介して回動自在に連結Jfされている。 【0021】さらに、第2リンク19と、第3リンク20との中間部は、カラー40を貫通した支持ピン41により互いに連結Jgされ、この連結Jg部と、前記第1リンク18の基端側連結Ja部との間には、引張バネ43が張架され、この引張バネ43の弾発力は、リンク開閉機構Liを介して開閉畳Taを最大開き角度に弾発保持して、その開閉畳Taがその開き位置でガタ付かないようにしている。 【0022】出入口2の内枠5および開閉畳Taの長手方向の両側間には、前記リンク開閉機構Liに近づけて、一対のガススプリング44の両端が連結されている。すなわち、図9に示すように、開閉畳Taの長手方向の一側縁の幅方向の中間部には、ガススプリング44の基端が回動自在に連結45され、該ガススプリング44の先端は、出入口2の長手方向の側縁下部に回動自在に連結46されている。このガススプリング44は、従来公知のもので、開閉畳Taの開放を助勢できるようにしたものであり、開閉畳Taが出入口2を閉じているとき、収縮状態にある。 【0023】図12(a)に示すように、開閉畳Taが閉じ位置すなわち出入口2を閉じているとき、リンク開閉機構Liは、折り畳み位置にあり、このリンク開閉機構Liは、格納ノッチ27により係止され、また、引張バネ43で弾発保持される。そして、開閉畳Taが開き始めると、第1〜第4リンク18〜21は、図12(b)矢印に示すように起立回動し、開閉畳Taが全開(全開角度約95°)すると、図12(c)に示すように、各リンク18〜21は、重なり合って偏平状に伸長し、前記連結Je部が、伸長ノッチ28に係合してリンク開閉機構Liは、伸長位置に係止されると共に引張バネ43により弾発保持される。そして開閉畳Taは、全開位置に安定して保持され、振動や外乱でガタ付くことがない。 【0024】つぎに、この実施例の作用について説明する。 【0025】いま、閉じている開閉畳Taを解放するには、その開閉畳Taの開き側(リンク開閉機構Liの取付側と反対側)を僅かに持ち上げる。この持ち上げ操作は、本発明に従う前記突き上げ装置Upにより行われる。和室等の適所に設けられる、図示しない、ハンドルなどの操作により、操作索60を牽引操作することにより、前記突き上げ装置Upが作動される。 【0026】すなわち、操作索60の牽引操作によれば、この操作索60は、図7において、矢印A方向に引かれ、これに連結される鉤板55は、係止バネ59の弾発力に抗してヒンジ連結58まわりに実線位置から鎖線位置に揺動して突き上げ棒51に対して略直角になる位置まできたところで、鉤板55のエッジeが突き上げ棒51との係合から外れるので、この突き上げ棒51は、突き上げバネ53の弾発力により、図7において、実線位置から鎖線位置まで上昇し、その上端の突上部54が開閉畳Taの開放側を突き上げることができ、作業者は、開閉畳Taの開放側の下に手を差し込んでこの開閉畳Taの縁を把持することができ、比較的重い開閉畳Taを容易に開放することができる。 【0027】この場合、開閉畳Taの開き側を上方に引き上げれば、一対のリンク開閉機構Liを介してこれを大きく開放することができ、その開閉畳Taの最大開き角を90°以上(約95°)とすることができ、そのときのリンク開閉機構Liは、その第1〜4リンク18〜21が、開閉畳Taの裏面と、出入口2の内側面に沿うように重なりあって偏平状に伸長し、出入口2の中央側に出っ張ることがなく、その結果、出入口2を大きく開放することができる。また、ガススプリング44は、その機能により、開閉畳Taの開放力を助勢するので、開閉畳Taを楽々と持ち上げて開放することができる。 【0028】而して、前記突き上げ装置Upは、出入口2の、内枠6、外枠5およびそれら間のパッキン7(w)に囲まれていて、人の行き来する出入口2の開口側には、突出も露出もしていないことから、人は、この出入口2を通って安全、安易に床上空間Cuと床下空間(物入れ空間)Cdとの間を往来することができる。また、突き上げ装置Upの作動にあたっては、電動力、油圧力等の動力が不要であり、人が単に操作索60を牽引操作することで足りるので、安全であり、しかも操作が容易である。その上、この突き上げ装置Upは、床下空間Cd内に操作部を設けることにより、該床下空間Cdでの操作も可能であるので、誤って床下空間Cdに人が残ったまま、開閉畳Taを閉じてしまっても、床下空間Cdから簡単に開閉畳Taを持ち上げ操作することが可能となる。 【0029】なお、物品収納室となる床下空間Cdは、逆梁の高さ(約60cm)と略同じ高さであるので、床板上からそこに降りるのに踏み段を用いるとよい。 【0030】開閉畳Taが全開すれば、出入口2が大きく開放され、この出入口2を通して人が物品収納室である床下空間Cdに降りて、そこに物品の出入れをすることができる。このとき、床下空間Cdは、四方を逆梁Rbにより囲まれた広い空間であり、しかも、この空間には、従来のような束等の障害物が一切存在しないので、該室Cdでの物品の取扱やその出入口2を通しての物品の出入れが容易になる。 【0031】以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施例が可能である。たとえば、前記実施例では、開閉床として、開閉畳を用いた場合を説明したが、これに代えて開閉フローリングを用いてもよい。また、前記実施例では、本発明を、逆梁構造の躯体を備えた集合住宅に実施した場合を説明したが、これを戸建住宅などの他の建物にも実施できることは勿論である。 【0032】 【発明の効果】以上のように、本請求項各項記載の発明によれば、開閉床を僅かに持ち上げる突き上げ装置は、出入口の、内枠、外枠およびそれら間のパッキンに囲まれた取付孔に設けられていて、人の行き来する出入口の開口部には、突出も露出もしていないことから、人は、この出入口を通って安全、安易に床上空間と床下空間(物入れ空間)との間を往来することができ、また、突き上げ装置の作動にあたっては、電動力、油圧力等の動力が不要であり、人が単に操作部材を牽引操作することで足りるので、安全であり、しかも操作が容易である。 【0033】また、本請求項2記載の発明によれば、床下空間を物入れ空間として有効に利用することができ、しかも該空間への物の出入れが容易になる。 【0034】さらに、本請求項3記載の発明によれば、重い畳でも突き上げ装置により簡単、容易に開放することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390008213 【氏名又は名称】株式会社システム研創 【識別番号】390008202 【氏名又は名称】株式会社飯田建築設計事務所
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| 【出願日】 |
平成12年6月6日(2000.6.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100071870 【弁理士】 【氏名又は名称】落合 健 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−349128(P2001−349128A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月21日(2001.12.21) |
| 【出願番号】 |
特願2000−174235(P2000−174235) |
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