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【発明の名称】 タイミングベルトの装着方法とその装着用具
【発明者】 【氏名】吉田 憲次

【要約】 【課題】自動ドア等のタイミングベルトに装着用具を装着する方法で、装着用具の部品を順次組み込むことなく、予め組み上げた装着用具を用いて、簡易迅速にタイミングベルトを挟持可能とし、作業性の向上と部材の落動問題を解消する。

【解決手段】予め装着用具A1はルーズ状態に組み付けておき、その連結用金具1に固設の連結螺杆2に嵌挿され、締着用ナット4により狭装状態の第1、第2ベルト挟持金具3A、3Bにあって、その第1、第2抜け止め端縁部3k、3m間の離間空隙G1からタイミングベルト6を差し入れて、第1、第2噛合波型歯部3e、3fにその波型部6bを跨装係嵌する。その後締着用ナット4を正螺回して締着することで、タイミングベルト6を第1、第2底端部3g、3hと第1、第2立設部3i、3jと第1、第2抜け止め端縁部3k、3mで抱持し、これにより狭幅状態となった離間空隙G1の残置状態でタイミングベルト6への装着を終わる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 予め連結用金具の連結端部に連結螺杆が突設されていると共に、当該連結螺杆には順次第1ベルト挟持金具と第2ベルト挟持金具が、夫々第1、第2基端部における第1基端側挿通孔と第2基端側挿通孔に嵌挿され、かつ当該連結螺杆の突出端部には締着用ナットが螺合されてなる装着用具を用意しておき、当該装着用具の連結用金具における取着端部を所要箇所に取着する工程の前段または後続工程として、上記した締着用ナットを必要に応じ逆螺回させることにより、タイミングベルトを上記第1、第2ベルト挟持金具の相対向して突設された第1、第2抜け止め端縁部間の拡幅状態である離隔空隙から装入することによって、帯状部と波状部とからなる当該タイミングベルトの波状部を、同上第1、第2ベルト挟持金具における第1、第2噛合波型歯部に跨装状態にて噛合載装させた後、前記した締着用ナットを正螺回させることで、第1、第2ベルト挟持金具を前記の連結用金具に向け押動して締着状態とすることにより、当該第1、第2ベルト挟持金具における前記の第1、第2基端部とこれに連設の前記第1、第2噛合波型歯部とを圧接状態として、当該噛合状態のタイミングベルトを、上記第1、第2基端部に連設されて前記の第1、第2噛合波型歯部が突設されている第1、第2底端部と、これより直交状に連設の第1、第2立設部と、これらから直交状に曲設された前記第1、第2抜け止め端縁部とにより抱持し、これによって当該第1、第2抜け止め端縁部間には、前記の拡幅状態から狭幅状態となった離隔空隙が残置されるようにしたことを特徴とするタイミングベルトの装着方法。
【請求項2】 連結用金具と、この連結用金具の連結端部に突設された連結螺杆と、一対の第1、第2ベルト挟持金具と、上記の連結螺杆に螺合される締着用ナットの各部材によって構成され、連結用金具には、その取着端部を所望箇所にビス等により取着するための取着用孔が穿設され、前記の第1、第2ベルト挟持金具は、夫々の第1、第2基端部に第1、第2基端側挿通孔が開設されていると共に、第1、第2基端部からは第1、第2噛合波型歯部を突設した第1、第2底端部と、これから直交状に曲突した第1、第2立設部と、これらから直交状に曲設された第1、第2抜け止め端縁部とを具備し、上記した第1、第2ベルト挟持金具を、その第1、第2基端側挿通孔を介して前記の連結螺杆に嵌挿させ、当該連結螺杆の突出端部には締着用ナットを螺合した状態にあって、帯状部と波状部とからなるタイミングベルトが、第1、第2ベルト挟持金具間の拡幅状態である離隔空隙からの装入により、第1、第2ベルト挟持金具における第1、第2噛合波型歯部に跨装状態にて嵌合載装可能となし、前記締着用ナットの正螺回により前記第1、第2基端部と、これに連設の第1、第2噛合波型歯部とを圧接状態として、当該嵌合状態のタイミングベルトを、前記の第1、第2底端部と第1、第2立設部と第1、第2抜け止め端縁部とにより抱持自在として、当該第1、第2抜け止め端縁部間には、前記の拡幅状態から狭幅状態となった離隔空隙が残置されるようにしたことを特徴とするタイミングベルトの装着用具。
【請求項3】 予め連結用金具の連結端部に連結螺杆が突設されていると共に、当該連結螺杆にはベルト挟持金具が、その基端部における基端側挿通孔に嵌挿され、かつ当該連結螺杆の突出端部には締着用ナットが螺合されてなる装着用具を用意しておき、当該装着用具の連結用金具における取着端部を所要箇所に取着する工程の前段または後続工程として、上記した締着用ナットを必要に応じ逆螺回させることにより、タイミングベルトを上記連結用金具の連結端部とベルト挟持金具の抜け止め端縁部間の拡幅状態である離隔空隙から装入することによって、帯状部と波状部とからなる当該タイミングベルトの波状部を、同上ベルト挟持金具における噛合波型歯部に噛合載装させた後、前記した締着用ナットを正螺回することで、ベルト挟持金具を前記の連結用金具に向け押動して締着状態とすることにより、当該ベルト挟持金具における基端部と連結用金具とを圧接状態として、当該噛合状態のタイミングベルトを、上記基端部に連設されて前記噛合波型歯部が突設されている底端部と、これより直交状に連設の立設部と、これらから直交状に曲設された抜け止め端縁部とによって抱持し、これによって連結用金具と抜け止め端縁部間には、前記の拡幅状態から狭幅状態となった離隔空隙が残置されるようにしたことを特徴とするタイミングベルトの装着方法。
【請求項4】 連結用金具と、この連結用金具の連結端部に突設された連結螺杆と、ベルト挟持金具および上記の連結螺杆に螺合される締着用ナットの各部材によって構成され、前記の連結用金具には、その取着端部を所望箇所にビス等により取着するための取着用孔が穿設され、前記のベルト挟持金具は、その基端部に基端側挿通孔が開設されていると共に、当該基端部からは噛合波型歯部を突設した底端部と、これから直交状に曲突した立設部と、さらに当該立設部から直交状に曲設された抜け止め端縁部とを具備し、上記したベルト挟持金具を、その基端側挿通孔を介して前記の連結螺杆に嵌挿して、当該連結螺杆の突出端部に締着用ナットを螺合した状態にあって、帯状部と波状部とからなるタイミングベルトが、連結用金具とベルト挟持金具の抜け止め端縁部間における拡幅状態である離隔空隙からの装入により、ベルト挟持金具における噛合波型歯部に噛合載装可能となし、前記締着用ナットの正螺回により前記した基端部と、これに連設の噛合波型歯部とを連結用金具の連結端部に圧接状態として、当該噛合状態のタイミングベルトを、前記した底端部と立設部そして抜け止め端縁部とにより抱持自在として、当該抜け止め端縁部と連結用金具の連結端部間には、前記の拡幅状態から狭幅状態となった離隔空隙が残置されるようにしたことを特徴とするタイミングベルトの装着用具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば引分式自動ドア装置等にあって、動力源により回転駆動されるよう回装されたタイミングベルトにあって、その下位側には一方のドア走行用金具を連結するとともに、上位側には他方のドア走行用金具により挟着状態として装着することで、当該引分式自動ドア装置の両ドアを、同期して開閉動自在とするためなどに供して好適なタイミングベルトの装着方法と、当該装着方法の実施に用い得る装着用具に係るものである。
【0002】
【従来の技術】ここで前記した引分式自動ドア装置におけるタイミングベルトの装着方法に係る従来手段につき、図6ないし図8を参照して以下説示すると、図6により明示の如くこの種の自動ドア装置にあっては、既知の通り動力源aにより駆動される手動プーリbと縦動プーリcとの間に、タイミングベルトdを回装し、その端末相互をベルト連結押さえ金具eにより、その下位側Dにあって連結し、当該ベルト連結押さえ金具eを一方のドアf1に取着したドア走行金具g1に連着するようにしている。この状態にあって上記一方のドアf1と他方のドアf2とが、所定の召し合わせた箇所で図示の如き全閉状態となるよう調整し、当該位置決めが完了したところで、同上ドアf2に取着された他方の走行用金具g2とタイミングベルトdの上位側Uとを、装着金具hによって連結固定することになる。
【0003】ところで、上記の如き装着金具hをタイミングベルトdに装着するため、従来では図7に明示する如く下部側を他方のドア走行用金具g2に固着する連結用金具iと、これに螺着される連結螺杆jと、半割り状態とした第1、第2ベルト挟持金具k1、k2と、締着用ナットm1、m2の各部品を用意しておき、これらを図8に開した(A)(B)(C)の如き手順による組み立て作業を行うようにしている。すなわち、上記の連結用金具iと連結螺杆jを螺合し、スプリングワッシャーn等を用いて締着固定後、第1ベルト挟持金具k1の図7に明示した第1基端側挿通孔p1に対して、上記の連結螺杆jを貫装することで図8(A)の状態とし、この状態で図1(C)に示す既知のタイミングベルトdを、図7の第1噛合波型歯部q1に噛合するよう係入させるのである。
【0004】次いで、図8(B)の通り、連結螺杆jに第2ベルト挟持金具k2の第2基端側挿通孔p2を嵌通することで、当該タイミングベルトdに、第2ベルト挟持金具k2における第2噛合波型歯部q2を係嵌させて、第1、第2ベルト挟持金具k1、k2を突き合わせ状態とした後、連結螺杆jに螺合した締着用ナットm1、m2の締着により、当該タイミングベルトdを第1、第2ベルト挟持金具k1、k2によって完全な抱持状態とするのである。従って上記第1の従来法によるときは、装着金具hが可成りの部品点数となることから、これを組み立てる作業に労力と時間を要するだけでなく、その保管場所を確保するために可成りのスペースを要求され、これらの細かな部材管理にも人手を要し、この結果組立工程が社内の一部門に集中してしまうことから、各種の誤作業も生じ易くなっている。
【0005】そこで上記第1従来例がもつ欠陥を解消するため、第2の従来例としては、上記の短所を改善するため、管理された多数の部品を順次組み立てて行くのではなく、予めこれらの部材を社内における別部門で一応組立状態として管理するか、社内における負担を軽減するため外注先に当該組み立ての作業を移管し、当該組立て済の社内における仮の組立品か、外注先から入荷した仮の組立品を用いて、タイミングベルトdに対する装着を行うようにする方法も、既に実施されている。しかも上記の従来例によるときは、部品の管理に関する上記の欠陥が改善されるものの、完全に組み立てられたものを、そのまま活用することはできず、これを一部分解した後にあって、組み立て直さねばならないことから、組立工程に分解作業が加わることで作業に重複が生ずることとなり、もちろん前掲第1の従来例に勝るところはあるが、これを充分に上回る合理性は認められないことになる。
【0006】しかも上記第2の従来例によるときは、タイミングベルトdに対する装着金具hの取着作業に際し、実際上引分式自動ドア装置等の取付け先にあって、横設ベースrの長さを切り縮めたり、その他の理由によって、手動プーリbと従動プーリcとの離間距離が短くなった場合には、工場で制作してきた当該自動ドア装置につき、そのタイミングベルトdを切断した上で、一方のドアf1と他方のドアf2との前記した召し合わせた位置を、改めて決定しなければならず、このような場合には、高所に配設された横設ベースrにおける前記の締着用ナットm1、m2を弛めることで、装着用具hの分解作業を行い、その後に組立ての作業を開始しなければならない。このため高所での作業中に締着用ナットm1、m2その他の部品とか、ドライバーやペンチなどの工具を落としてしまった際、作業者は脚立等から下りて床面等で転動した落動部品を探索することになり、このために可成りの時間を費やしたり紛失してしまうこともあり、また床面に他作業者がいたり、物が置かれているときは、落下物による怪我や物品の損傷といった不測の事故を生ずることとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来におけるタイミングベルトの装着方法がもつ欠陥に鑑み検討されたもので、前記第2の従来例と同様に連結用金具に固設した連結螺杆には第1、第2ベルト挟持金具を嵌装させ、当該連結螺杆には締着用ナットを螺合させて、仮の組立状態としておくのであるが、これをタイミングベルトに装着する際、当該第2の従来例の如く折角組立てたものを再び解体してから組み立てるのではなしに、要すれば締着用ナットを少しだけ緩めるよう螺回するだけで、第1、第2ベルト挟持金具における適度に短小化した第1、第2抜け止め端縁部の広幅状態である離間空隙から、タイミングベルトを挿入して、当該第1、第2ベルト挟持金具における第1、第2噛合波型歯部に跨装載装の状態としてしまい、その後にあって締着用ナットを充分に締め付けることで、当該タイミングベルトを抱持可能として、この際もちろん第1、第2抜け止め端縁部間には狭幅状態となったり離間空隙が開成されることとなるが、タイミングベルトに対する装着状態は充分実用に耐え得るようにし、かくて、仮の組立部品を解体することなしに極めて迅速なる装着作業を完結可能とし、かつ部品等を床面に落動させてしまい、怪我や物品の損失または紛失といった問題を、悉く解消しようとするのが、その目的である。
【0008】そして請求項2の装着用具としては、上記の如く第1、第2ベルト挟持金具の第1、第2抜け止め端縁部だけを、従来例の如く突き合わせの状態でタイミングベルトを完全に抱持してしまうのでなく、適度に縮小化するだけで、上記請求項1に係る装着方法の目的を充分に達成できるようにし、かつ連結螺杆を長寸法に設定しなくとも第1、第2抜け止め端縁部の設定によって、タイミングベルトの装填を可能とし、これにより連結螺杆が、他の部材に衝当してしまうといった不都合も生じないようにするのが、その目的である。
【0009】次に請求項3に係るタイミングベルトの装着方法にあっては、請求項1の場合と違って連結螺杆に対して一対ではなしに、一個だけのベルト挟持金具を貫挿させておき、その抜け止め端縁部と連結用金具との間に開成される拡幅状態の離間空隙からタイミングベルトを挿入して、ベルト挟持金具の噛合波型歯部に係嵌載置できるようにし、その後に締着用ナットを締め付けることで、当該タイミングベルトにつき、挟隙状態となっ離間空隙を残置したままで、抜け止め端縁部により抜出の心配なしに、迅速かつ簡易な装着用具の取り付けを可能とし、これにより作業の操作性を改善しようとしている。
【0010】請求項4の装着用具では、前記した請求項2につき説示の目的を満足させ得ると共に、構成部材を一個削減可能として安価な提供を可能となし、かつ請求項3に係る装着方法の作業上における操作性に、充分な信頼性を与えようとするのが、その目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を達成するため請求項1にあっては、予め連結用金具の連結端部に連結螺杆が突設されていると共に、当該連結螺杆には順次第1ベルト挟持金具と第2ベルト挟持金具が、夫々第1、第2基端部における第1基端側挿通孔と第2基端側挿通孔に嵌挿され、かつ当該連結螺杆の突出端部には締着用ナットが螺合されてなる装着用具を用意しておき、当該装着用具の連結用金具における取着端部を所要箇所に取着する工程の前段または後続工程として、上記した締着用ナットを必要に応じ逆螺回させることにより、タイミングベルトを上記第1、第2ベルト挟持金具の相対向して突設された第1、第2抜け止め端縁部間の拡幅状態である離隔空隙から装入することによって、帯状部と波状部とからなる当該タイミングベルトの波状部を、同上第1、第2ベルト挟持金具における第1、第2噛合波型歯部に跨装状態にて噛合載装させた後、前記した締着用ナットを正螺回させることで、第1、第2ベルト挟持金具を前記の連結用金具に向け押動して締着状態とすることにより、当該第1、第2ベルト挟持金具における前記の第1、第2基端部とこれに連設の前記第1、第2噛合波型歯部とを圧接状態として、当該噛合状態のタイミングベルトを、上記第1、第2基端部に連設されて前記の第1、第2噛合波型歯部が突設されている第1、第2底端部と、これより直交状に連設の第1、第2立設部と、これらから直交状に曲設された前記第1、第2抜け止め端縁部とにより抱持し、これによって当該第1、第2抜け止め端縁部間には、前記の拡幅状態から狭幅状態となった離隔空隙が残置されるようにしたことを特徴とするタイミングベルトの装着方法を提供しようとしている。
【0012】次に請求項2は請求項1の目的を達成するために用い得るタイミングベルトの装置に係り、連結用金具と、この連結用金具の連結端部に突設された連結螺杆と、一対の第1、第2ベルト挟持金具と、上記の連結螺杆に螺合される締着用ナットの各部材によって構成され、連結用金具には、その取着端部を所望箇所にビス等により取着するための取着用孔が穿設され、前記の第1、第2ベルト挟持金具は、夫々の第1、第2基端部に第1、第2基端側挿通孔が開設されていると共に、第1、第2基端部からは第1、第2噛合波型歯部を突設した第1、第2底端部と、これから直交状に曲突した第1、第2立設部と、これらから直交状に曲設された第1、第2抜け止め端縁部とを具備し、上記した第1、第2ベルト挟持金具を、その第1、第2基端側挿通孔を介して前記の連結螺杆に嵌挿させ、当該連結螺杆の突出端部には締着用ナットを螺合した状態にあって、帯状部と波状部とからなるタイミングベルトが、第1、第2ベルト挟持金具間の拡幅状態である離隔空隙からの装入により、第1、第2ベルト挟持金具における第1、第2噛合波型歯部に跨装状態にて嵌合載装可能となし、前記締着用ナットの正螺回により前記第1、第2基端部と、これに連設の第1、第2噛合波型歯部とを圧接状態として、当該嵌合状態のタイミングベルトを、前記の第1、第2底端部と第1、第2立設部と第1、第2抜け止め端縁部とにより抱持自在として、当該第1、第2抜け止め端縁部間には、前記の拡幅状態から狭幅状態となった離隔空隙が残置されるようにしたことをその内容としている。
【0013】さらに請求項3にあっては予め連結用金具の連結端部に連結螺杆が突設されていると共に、当該連結螺杆にはベルト挟持金具が、その基端部における基端側挿通孔に嵌挿され、かつ当該連結螺杆の突出端部には締着用ナットが螺合されてなる装着用具を用意しておき、当該装着用具の連結用金具における取着端部を所要箇所に取着する工程の前段または後続工程として、上記した締着用ナットを必要に応じ逆螺回させることにより、タイミングベルトを上記連結用金具の連結端部とベルト挟持金具の抜け止め端縁部間の拡幅状態である離隔空隙から装入することによって、帯状部と波状部とからなる当該タイミングベルトの波状部を、同上ベルト挟持金具における噛合波型歯部に噛合載装させた後、前記した締着用ナットを正螺回することで、ベルト挟持金具を前記の連結用金具に向け押動して締着状態とすることにより、当該ベルト挟持金具における基端部と連結用金具とを圧接状態として、当該噛合状態のタイミングベルトを、上記基端部に連設されて前記噛合波型歯部が突設されている底端部と、これより直交状に連設の立設部と、これらから直交状に曲設された抜け止め端縁部とによって抱持し、これによって連結用金具と抜け止め端縁部間には、前記の拡幅状態から狭幅状態となった離隔空隙が残置されるようにしたことを特徴とするタイミングベルトの装着方法を提供しようとしている。
【0014】さらに請求項4では請求項3の目的を達成するのに用い得るタイミングベルトの装置に係り、連結用金具と、この連結用金具の連結端部に突設された連結螺杆と、ベルト挟持金具および上記の連結螺杆に螺合される締着用ナットの各部材によって構成され、前記の連結用金具には、その取着端部を所望箇所にビス等により取着するための取着用孔が穿設され、前記のベルト挟持金具は、その基端部に基端側挿通孔が開設されていると共に、当該基端部からは噛合波型歯部を突設した底端部と、これから直交状に曲突した立設部と、さらに当該立設部から直交状に曲設された抜け止め端縁部とを具備し、上記したベルト挟持金具を、その基端側挿通孔を介して前記の連結螺杆に嵌挿して、当該連結螺杆の突出端部に締着用ナットを螺合した状態にあって、帯状部と波状部とからなるタイミングベルトが、連結用金具とベルト挟持金具の抜け止め端縁部間における拡幅状態である離隔空隙からの装入により、ベルト挟持金具における噛合波型歯部に噛合載装可能となし、前記締着用ナットの正螺回により前記した基端部と、これに連設の噛合波型歯部とを連結用金具の連結端部に圧接状態として、当該噛合状態のタイミングベルトを、前記した底端部と立設部そして抜け止め端縁部とにより抱持自在として、当該抜け止め端縁部と連結用金具の連結端部間には、前記の拡幅状態から狭幅状態となった離隔空隙が残置されるようにしたことをその内容としている。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る請求項1に係るタイミングベルトの装着方法を説示するに先立って、請求項2によるタイミングベルトの装着用具A1につき、図1ないし図3および図5によって以下詳記する。この装着用具A1は、前記した引き分け式自動ドア装置の場合であれば、他方のドア走行用金具g2などに固定されることになる連結用金具1と、その連結端部1aにあって図示例では直交状に螺着手段等により突設された所要本数の連結螺杆2と、一対の第1、第2ベルト挟持金具3A、3Bそして上記の連結螺杆2に螺合される所要数の締着用ナット4の各部材によって構成されている。
【0016】さて先ず上記した連結用金具1には、その下位側である取着端部1bを所望箇所に対して図5に例示する如くビス5等により取着するための取着用孔1cが、所要数だけ丸孔、長孔等により穿設されている。そして前記第1、第2ベルト挟持金具3A、3Bは、夫々の第1、第2基端部3a、3bに第1、第2基端側挿通孔3c、3dが開設されていると共に第1、第2基端部3a、3bから第1、第2噛合波型歯部3e、3fを突設して外方へ向け延出の第1、第2底端部3g、3hと、これらから直交状に曲突された第1、第2立設部3i、3jと、さらにこれから直交状にて内方へ向けて曲折された第1、第2抜け止め端縁部3k、3mとを具備している。
【0017】さらに上記の第1、第2ベルト挟持金具3A、3Bは、その第1、第2基端部3a、3bに形成された第1、第2基端側挿通孔3c、3dを介して、前記の連結螺杆2に貫挿させ、当該連結螺杆2の突出端部2aには前記した締着ナット4を螺合した状態としてある。この状態にあって、既知の如く厚さ方向へ帯状部6aと波状部6bとが形成されてなるタイミングベルト6は、第1、第2ベルト挟持金具3A、3Bにおける第1、第2抜け止め端縁部3k、3m間である拡幅状態の離間空隙G1からの装入によって、第1、第2ベルト挟持金具3A、3Bの第1、第2噛合波型歯部3e、3fに対して、跨装状態にて嵌合載装可能なるよう構成されている。そして上記した締着用ナット4の正螺回により、前記第1、第2基端部3a、3bと、これに連設された第1、第2噛合波型歯部3e、3fとの相対向面を圧接状態として、このタイミングベルト6を第1、第2底端部3g、3hと第1、第2立設部3i、3jそして第1、第2抜け止め端縁部3k、3mとにより抱持自在として、当該第1、第2抜け止め端縁部3k、3m間には、前記した拡幅状態から狭幅状態となった離間空隙G1が残置されるようになっている。
【0018】請求項2に係る上記のタイミングベルトの装着用具A1は、以上のように構成されていることから、請求項1のタイミングベルト装着方法は以下のように使用することで、タイミングベルトに対する装着作業を迅速に実施することができる。本発明では予め連結用金具1の連結端部1aに、前記の如く連結螺杆2が突設されていると共に、この連結螺杆2に順次第1ベルト挟持金具3Aと第2ベルト挟持金具3Bとが、夫々第1、第2基端部3a、3bに設けた第1、第2基端側挿通孔3c、3dに嵌挿され、かつ連結螺杆2の突出端部2aには締着用ナット4が螺合された装着用具A1を用意しておく。そして、その連結用金具1における取着端部1bを所要箇所に取着する工程の前段工程か後段工程として次の工程を行うことになるが、図5に示された事例では、他方のドア走行用金具g2における基板Sの螺孔tに、ビス5を前記の取着用孔1cを螺着することで、連結用金具1の取着端部1bを基板Sに締着させるようにしている。ここで同図中uは他方のドア走行用金具g2を、図6における他方のドアf2に取着するための取着基端部を示し、vはドア走行用であるハンガーローラを示している。
【0019】次の工程としては、上記の締着用ナット4を、そのときの螺子込み程度によって、必要であるならば逆螺することにより、タイミングベルト6を第1、第2ベルト挟持金具3A、3Bの相対向して内方へ向け突設された第1、第2抜け止め端縁部3k、3mの拡幅状態にある離間空隙G1から装入するのであり、この際当該装入が困難であれば、再度締着用ナット4の逆螺回を行うことになるのであり、もちろん、当該装入操作が可能であるならば、締着用ナット4の螺回は不要となる。この際図1に示す如くタイミングベルト6を傾斜状態として、同図(A)から(B)のようにタイミングベルト6の低位側を先行させて、第1ベルト挟持金具3Aの第1立設部3iに衝当するよう装入し、その後に高位側を第2ベルト挟持金具3Bの第2立設部3j側へ嵌め込んで行くようにしたり、また離間空隙G1が充分な長さを保有している際には、図3のように、横向状態のタイミングベルト6を水平状態にて第1、第2ベルト挟持金具3A、3B内へ挿入して行くようにしてもよい。
【0020】上記の操作によりタイミングベルト6の波状部6bは、第1、第2ベルト挟持金具3A、3Bにおける第1、第2噛合波型歯部3e、3fに跨装状態にて噛合載置させ得ることになり、ここでさらに締着用ナット4を今度は正螺回させることにより、第1、第2ベルト挟持金具3A、3Bを共に連結用金具1に向け押動して締着状態とするのである。かくして第1、第2ベルト挟持金具3A、3Bにおける第1、第2基端部3a、3bと、これに連設された第1、第2噛合波型歯部3e、3fと、これより直交状に連設の第1、第2立設部3i、3jと、さらにこれらから直交状に曲設された第1、第2抜け止め端縁部3k、3mとにより、当該タイミングベルト6が抱持されるのである。かくして第1、第2抜け止め端縁部3k、3m間には、締着以前における拡幅状態から狭幅状態となった離間空隙G1が残置され、図2に開示の如く第1、第2抜け止め端縁部3k、3m間から、タイミングベルト6における帯状部6aの表面が部分的に露呈することになる。この結果上記請求項1による装着方法によるときは、請求項2の装着金具を分解する必要なしに、第1、第2ベルト挟持金具3A、3Bにタイミングベルト6を迅速かつ容易に装入させてしまうことが可能となり、締着用ナット4の僅かな締着作業後にあって、タイミングベルト6の一部だけは抱持状態とならないが、第1、第2抜け止め端縁部3k、3mの延出により、当該抱持状態が外れてしまうといった心配はない。なお図示例では連結用金具1に対する連結螺杆2の固設が、連結端部1bの連結螺孔3uとスプリングワッシャ3vとにより、前説の従来例と同様の手段によって行われている。
【0021】次に請求項3に係るタイミングベルトの装着方法につ詳記するのに先立って、前同様にして請求項4の装着用具A2につき図4によって以下説示する。請求項4が請求項2と相違するところは、請求項2にあって第1、第2ベルト挟持金具3A、3Bが組み込まれているのに対して、単一のベルト挟持金具3が採択されている点にある。すなわち、装着用具A2は連結金具1と、その連結端部1aに図示例では直交状にて突設の連結螺杆2と、ベルト挟持金具3および連着螺杆2に螺合される締着用ナット4により構成され、請求項2の装着用具A1の場合と相違しているベルト挟持金具3について以下説示すると、これにはその基端部3にあって基端側挿通孔3nが開設されていると共に、当該基端部3rからは噛合波型歯部3qを突設するようにした底端部3sと、これより直交状に曲突した立設部3tと、さらには当該立設部3tから直交状にて内方へ向け曲設された抜け止め端縁部3pとを具備している。そして、上記ベルト挟持金具3が、基端側挿通孔3nを介して連結螺杆2に嵌挿され、その突出端部2aに締着ナット4を螺合した状態にあって、前同タイミングベルト6が、連結用金具1とベルト挟持金具3の抜け止め端縁部3p間における狭幅状態である離間空隙G2からの装入により、ベルト挟持金具3の噛合波型歯部3qに噛合可能とし、これによって締着用ナット4を正螺合することで、基端部3rと、これに連設の噛合波型歯部3qとを連結用金具1の連結端部1aに圧接状態とするのである。
【0022】かくして当該装着用具A2によるときは、上記噛合状態のタイミングベルト6を、底端部3sと立設部3tそして抜け止め端縁部3pとにより抱持自在として、この際抜け止め端縁部3pと連結用金具1の連結端部1a間には、前記の拡幅状態から狭幅状態となった離間空隙G2が、残置されるよう構成されている。
【0023】上記の如き装着用具A2を用いて請求項3に係るタイミングベルト6の装着方法を実施するには、以下の如き工程によってこれを行うことになる。すなわち、予め連結用金具1の連結端部1aに突設した連結螺杆2には、ベルト挟持金具3が、その基端部3rに設けられた基端側挿通孔3nに嵌挿され、さらに当該連結螺杆2の突出端部2aに締着用ナット4が螺合されてなる装着用具A2を用意する。そしてこの装着用具A2の連結用金具1における取着端部1bを、前記請求項1につき説示したと同様に、所要箇所に取着する工程の前段か後続の工程として、締着用ナット4を必要に応じ逆螺回させることで、タイミングベルト6を上記した連結用金具1の連結端部1aと、ベルト挟持金具3の抜け止め端縁部3pとの間にあって、拡幅状態である離間空隙G2から装入し、これによりタイミングベルト6の波状部6bをベルト挟持金具3における噛合波型歯部3qに噛合載装させることになる。この際上記のタイミングベルト6は、前説の通り傾斜状態としてその一側縁を抜け止め端縁部3pと底端部3sとの間に装入するといった手法を用いるのが望ましい。
【0024】次に締着ナット4を正螺回させて、ベルト挟持金具3を連結用金具1に向け押動して締着状態とし、このベルト挟持金具3の基端部3rと連結用金具1とを圧接状態とするのである。このことによって噛合状態のタイミングベルト6を、前説の基端部3rと底端部3sおよび立設部3tそして抜け止め端縁部3pとによって抱持し、かつ連結用金具1と抜け止め端縁部3pとの間には、前記の拡幅状態から狭幅状態となった離隔空隙G2が残置されるようにする。従って当該請求項3によるときは、一個のベルト金具3により連結用金具1を有効に活用して、部品点数の少ない装着金具A2により操作性のよいタイミングベルトの装着ができ、請求項1の場合と同等の目的を達成することができる。
【0025】
【発明の効果】本発明は以上のようにして構成されるものであるから、請求項1に係るタイミングベルトの装着方法によるときは、予め各種の部材を組み立てた装着用具を用意しておくので、部品管理上の支障がないのはもちろん、当該組立済みの装着用具を従来方法の如く、再度分解して組立作業を行う必要がなく、多少締着用ナットを緩めることが必要である場合があったとしても、従来例に比し格段の早さと少ない労力によってタイミングベルトへの装着を行うことができる。また当該装着も、第1、第2抜け止め端縁部間からの割り込み操作といった簡易な作業で、第1、第2噛合波型歯部への装填が可能となり、あとは締着用ナットの締め込み操作を行うことになるので、部品の不本意な脱落による紛失なども発生し難いものとなる。さらに当然のことながら、当該装着用具をタイミングベルトから取り外す必要のある場合に際しても、装着用具の締着用ナットを緩めるだけで分解せずに可逆的な作業により目的を達し得ることになる。
【0026】そして、請求項2の装着用具も第1、第2噛合波型歯部を、タイミングベルトの幅長に対し適切に設定することで、連結螺杆を特別長くしなくとも充分にタイミングベルトの装填作業が可能となり、従って連結螺杆とか締着用ナットなどが引分式自動ドア装置などにおける他の部材に衝当したり接触してしまうといったことも回避することができる。
【0027】次に請求項3に係る装着方法によるときは、連結用金具を有効利用することで、一個のベルト挟持金具だけですみ、請求項1の場合に比し、さらにその操作性を改善することが可能となり、またその分解や組立作業をも簡易に行い得ることとなる。そして請求項4に係る装着用具によるときは、部材の削減により安価な提供が可能となり、請求項3の装着方法を安全かつ迅速に行い得ることになる。
【出願人】 【識別番号】000132758
【氏名又は名称】株式会社ソリック
【出願日】 平成12年5月26日(2000.5.26)
【代理人】 【識別番号】100090435
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 義雄
【公開番号】 特開2001−336351(P2001−336351A)
【公開日】 平成13年12月7日(2001.12.7)
【出願番号】 特願2000−156043(P2000−156043)