| 【発明の名称】 |
扉の位置合わせ機構 |
| 【発明者】 |
【氏名】石田 賢義
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| 【要約】 |
【課題】より大重量の扉に対してもスムーズな開閉を可能にする扉の位置合わせ機構を提供する。
【解決手段】装置本体1の前面部に設けられている補強用の支柱1aに固定されたベアリング(ボールベアリング)21と、扉2の裏側に設けられている補強用の支柱2aに固定されたベアリング受け22とを備えて構成されている。ベアリング21とベアリング受け22との相対的な取り付け位置関係は、扉2を閉じた際にベアリング21上にベアリング受け22の当接部22aが乗り上げて当接状態を維持し、この状態で装置本体1に対し扉2が所定位置(適切な収納位置)に位置合わせされるように設定される。扉2を閉じていくと、ベアリング受け22がベアリング21上に乗り上げて扉2の変位が補正され、扉2と装置本体1との位置関係が適切に保持される。そのまま扉2を軽い力で押してやるだけで、ベアリング受け22がベアリング21上をほとんど摩擦抵抗なく移動し、最後の規定位置までそのまま閉じることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】大重量の扉を、該扉の上下方向の変位を補正して、装置本体の所定位置に位置合わせするための位置合わせ機構において、前記扉と前記装置本体の一方の側に設けられたベアリングと、他方の側に設けられたベアリング受けとを備え、前記ベアリングと前記ベアリング受けとが、前記扉の開閉時に、互いに上下に当接しつつ、前記扉の開閉方向に相対的に移動可能であるよう構成したことを特徴とする扉の位置合わせ機構。 【請求項2】前記ベアリングがボールベアリングであることを特徴とする請求項1記載の扉の位置合わせ機構。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば屋外用の大型表示装置等のような大型の装置に使用されている大重量の扉を、装置本体の所定位置にスムーズに位置合わせするための位置合わせ機構に関する。 【0002】 【従来の技術】例えば、一辺が数メートルもあるような屋外用の大型表示装置においては、図3に示すように、装置本体1の所望箇所を開放するための、鉄板等でできた大重量の扉2、3を有している。なお、この図では、装置本体1内に収納されているLEDパネル等の表示部やその駆動部等は図示省略してある。 【0003】ここに一例として示した扉2、3は、装置本体1の前面を開放するための扉であって、装置本体1内に収納されているLEDパネル等の表示部を覆う透明な窓4を多数備えており、左右に観音開きの構造となっている。なお、図3には示していないが、装置本体1の背面側を左右に開放する扉や、装置本体1の一部分のみを下から上方へ開放する扉(ヒンジが上辺に付いている扉)等を備えたものもある。或いは、装置本体1の内部にも更に扉を備えているものもある。ここで、上記のように下から上方へ開放する扉の場合、通常、そのスムーズかつ安全な開放を可能にするためのダンパを有している。 【0004】装置本体1が大型であるほど、それに使用される扉も大型で大重量となり、扉一枚が例えば数十キログラムか、或いはそれ以上となる場合がある。そのため、扉2、3のように左右に開閉するものでは、図4中に一点鎖線で示すように、扉2、3のヒンジ5(回転中心)から遠く離れた箇所ほど、扉自体の重量により下方へ変位しやすくなる。なお、図4では、理解を容易にするため、変位の程度を実際よりも誇張して描いてある。 【0005】また、上述したようにダンパを利用して上方へ開放する扉では、扉を閉じた際、扉がダンパにより常に上方への付勢力を受けるため、上方への変位が生じやすくなる。 【0006】このように扉に上下の変位が生じると、扉を装置本体の所定位置へ閉じることができなくなる。そこで、従来、例えば左右に開閉する扉2、3の場合は、図5に示すように、装置本体1側に低摩擦部材11を固定すると共に、扉2、3側に下がり止め用金具12を固定し、扉2、3を閉じる際に下がり止め用金具12が低摩擦部材11上に乗り上げて滑りながら移動する構成としたものが知られている。ここで、低摩擦部材11は、滑りやすい樹脂材料であるデルリンでできている。 【0007】このような構成とすることで、仮に扉2、3がそれ自体の重量により下方へ変位しようとしても、下がり止め用金具12が低摩擦部材11上に乗り上げた状態を維持し、すなわち装置本体1側の低摩擦部材11が下がり止め用金具12を介して扉2、3を上方へ持ち上げることになる。そのため、扉2,3の下方への変位が阻止され、扉2、3は装置本体1の所定位置に位置合わせされた状態で閉じることが可能となる。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述したようにデルリンでできた低摩擦部材11を使用した場合は、扉を閉じる際、下がり止め用金具12が低摩擦部材11上に乗り上げてから最終的に扉が閉まるまでの間、下がり止め用金具12と低摩擦部材11との間には常に面抵抗が生じていることになる。 【0009】従って、扉の重量が或る程度までならば、比較的スムーズな扉の開閉が可能であるが、装置の一層の大型化に伴って扉の重量が増大してくると、低摩擦部材11と下がり止め用金具12との摩擦抵抗も増大してしまい、扉をスムーズに開閉することが非常に困難になってしまう。 【0010】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、より大重量の扉に対してもスムーズな開閉を可能にする扉の位置合わせ機構を提供することを課題とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するため、以下のように構成する。すなわち、本発明は、大重量の扉を、その重量等による上下方向の変位を補正して、装置本体の所定位置に位置合わせするための位置合わせ機構において、上記扉と上記装置本体の一方の側に設けられたベアリングと、他方の側に設けられたベアリング受けとを備え、上記ベアリングと上記ベアリング受けとが、上記扉の開閉時に、互いに上下に当接しつつ、上記扉の開閉方向に相対的に移動可能であるよう構成したことを特徴とする。 【0012】ここで、ベアリングとベアリング受けとは、扉と装置本体のそれぞれ別々の側に設けられていればよく、それらの取り付け位置や上下位置関係等も、扉や装置本体の構造等に応じて適宜設定されればよい。また、取り付け箇所は必ずしも1箇所である必要はなく、必要に応じて複数箇所に適宜取り付けてもよい。なお、ベアリングはボールベアリングが最も望ましいが、ローラベアリング等であっても使用可能である。 【0013】このような構成としたことで、扉を閉じる際は、ベアリングとベアリング受けとが互いに上下に当接した状態のまま相対的に移動することにより、扉の上下方向の位置が規定されるため、扉はその重量等による上下方向の変位が補正され、装置本体の所定位置に確実に位置合わせされる。 【0014】しかも、扉が相当な大重量であっても、ベアリングとベアリング受けとの間の摩擦抵抗が非常に小さいため、極めてスムーズな扉の開閉が可能になる。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。 <本発明の一実施の形態>図1は、本発明の一実施の形態に係る位置合わせ機構を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図である。また、図2は、同位置合わせ機構の側面図であり、同図(a)は扉を開いた状態、同図(b)は扉を閉じた状態である。 【0016】なお、本実施の形態に係る位置合わせ機構は、一例として、図3に示した大型表示装置に適用された場合について説明し、同一部材には同一符号を付す。また、ここでは、図3に示した一方の扉2に適用された位置合わせ機構だけについて説明するが、これと同様な位置合わせ機構がもう一方の扉3にも同様に適用されている。 【0017】本実施の形態に係る位置合わせ機構は、図1及び図2に示すように、装置本体1の前面部に元々設けられている補強用の支柱1a(図3を参照)に固定されたベアリング(ボールベアリング)21と、扉2の裏側に元々設けられている補強用の支柱2aに固定されたベアリング受け22とを備えて構成されている。 【0018】装置本体1側の支柱1aは、扉2の略中央部付近に上下に立設されており、図1(a)に明らかなように水平断面形状が略コの字形である。この支柱1aにおける適当な高さ位置にベアリング取り付け台23が固定収納され、その上にベアリング21が上方を向けて固定されている。このベアリング21自体は、公知のボールベアリングを使用可能である。 【0019】一方、扉2側の支柱2aは、上記支柱1aと略対向する位置に上下に取り付けられており、上記ベアリング21の取り付け位置に合わせた適当な位置にベアリング受け22が固定されている。そして、装置本体1側の支柱1aには、ベアリング受け22をベアリング21上へと案内可能なように、ベアリング受け22が十分に通過可能なだけの大きさの開口24(図1(b))が設けられている。 【0020】ベアリング受け22は、図2に明らかなように、扉2を閉じた際にベアリング21と当接する水平面を有する当接部22aと、扉2を閉じる際にベアリング21を受け入れて当接部21a下まで相対的に案内する傾斜面を有する案内部22bとから構成されている。このベアリング受け22は、扉2を開閉する際にベアリング21上から外れてしまわないよう、十分な横幅を有している。 【0021】ここで、ベアリング21とベアリング受け22との相対的な取り付け位置関係は、図2(b)のように扉2を閉じた際にベアリング21上にベアリング受け22の当接部22aが乗り上げて当接状態を維持し、この状態で装置本体1に対し扉2が所定位置(適切な収納位置)に位置合わせされるように設定される。 【0022】なお、支柱1a、2a、ベアリング21、ベアリング受け22、ベアリング取り付け台23等は、扉2の重量に耐えうるだけの堅固な材料でできている。以上の構成からなる位置合わせ機構を適用した扉2では、それを閉じる時に、以下のような作用・効果が得られる。 【0023】まず、扉2が開放した状態では、図4に示したように、扉2がそれ自体の重量により下方へ変位している。このように変位した扉2を、そのままの状態で装置本体1に対し閉じようとしても、スムーズに閉じることは不可能である。 【0024】その点、本実施の形態に係る位置合わせ機構を備えていれば、扉2のスムーズな開閉が可能となる。すなわち、図2(a)に示すように扉2を上記の変位した状態のままで徐々に閉じていくと、まず、ベアリング受け22の案内部22bがベアリング21に当接するが、案内部22bは傾斜面を有しているため、扉2をそのまま僅かな力で押してやることにより、ベアリング受け22がベアリング21上に乗り上げる。このように乗り上げた状態で、扉2の上記変位が補正され、扉2と装置本体1との位置関係が適切に保持される。 【0025】このようにしてベアリング受け22がベアリング21上に一旦乗り上げた後は、ベアリング受け22の当接部22aは水平面であるため、当接部22aとベアリング21との点接触だけとなる。よって、扉2を軽い力で押してやるだけで、ベアリング受け22がベアリング21上をほとんど摩擦抵抗なく移動し、図2(b)に示すように、最後の規定位置までそのまま閉じることができる。 【0026】このように、本実施の形態の位置合わせ機構を採用すれば、大重量の扉2をその重量による変位を補正して、装置本体1の所定位置に極めてスムーズに位置合わせすることができる。 【0027】しかも、装置本体1及び扉2に元々備わった堅固な構造体である支柱1a、2aに位置合わせ機構を取り付けたので、扉2が相当に大重量であっても、余裕を持って対応することができる。 <その他の実施の形態>本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、請求項1に記載した範囲内において、種々の構成を採用可能である。例えば、以下のような構成変更も可能である。 【0028】(1)ベアリングやベアリング受けの形状や構造は、上記実施の形態に限定されるわけではなく、その他にも各種のものを採用可能である。例えば、上記実施の形態では、ベアリング受け22が、扉2から装置本体1へ向けて略直線状に延びた形状であるが、この代わりに、扉2の回転に合わせた円弧状のものを採用してもよい。 【0029】また、摩擦抵抗を考えれば、ベアリングはボールベアリングが最も望ましいが、ボールの代わりにローラであってもよい。この場合、ボールベアリングに比べて摩擦抵抗は多少大きくなるが、従来のデルリンでできた低摩擦部材11(図5)と比べれば、摩擦抵抗の低減効果は極めて大きい。 【0030】(2)ベアリングとベアリング受けの各取り付け位置も、上記実施の形態に限定されない。例えば、上記実施の形態では、位置合わせ機構を支柱1a、2aに取り付けたが、扉の重量に耐えうる箇所であれば、例えば底面部や上面部等、その他の箇所であってもよい。 【0031】また、ベアリング21を扉2側に取り付け、ベアリング受け22を装置本体1側に取り付けても、全く同様な効果が得られる。ただし、この場合は、ベアリング21が上で、ベアリング受け22が下になるような位置関係にする。 【0032】また、ベアリング及びベアリング受けからなる位置合わせ機構を1箇所だけでなく、2箇所以上に取り付けてもよい。2箇所に取り付ける場合は、例えば、扉2におけるヒンジ5の近くに1つ、中央又はもっとヒンジ5より遠い箇所にもう1つを設けるようにするのが望ましい。そのようにした場合、扉2を閉じる際は、まず前者により扉2を強制的に持ち上げて、後者により正確に位置決めすることになる。 【0033】(3)以上では、左右に開閉する扉について説明してきたが、本発明は、油圧ダンパ等を利用して下方から上方へ開放する扉に対しても同様に適用可能である。そのような扉では、前述したように、ダンパにより常に上方への付勢力が加わることになり、上方への変位が発生するため、本発明の位置合わせ機構を適用する場合は、扉に下方への押圧力が加わるように、ベアリングとベアリング受けの配置関係を配慮する必要がある。 【0034】(4)本発明は、大型表示装置に適用されることで最も大きな効果が期待できるが、大型表示装置以外にも、大重量の扉を有する各種の装置に適用可能である。 【0035】 【発明の効果】本発明によれば、ベアリングとベアリング受けとからなる扉の位置合わせ機構を実現することにより、相当に大重量の扉であっても、その重量による変位を補正して、装置本体の所定位置に極めてスムーズに位置合わせすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000237639 【氏名又は名称】富士通機電株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年5月30日(2000.5.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074099 【弁理士】 【氏名又は名称】大菅 義之 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−336349(P2001−336349A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月7日(2001.12.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−159384(P2000−159384) |
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