| 【発明の名称】 |
引戸の自閉装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】柿添 儀治
【氏名】黒木 崇
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| 【要約】 |
【課題】多くの手間や時間をかけることなく、反発力蓄積量を能率的に調整することができる引戸の自閉装置を提供する。
【解決手段】引戸1に取り付けられる自閉装置本体20に、引戸1の開放方向への移動に伴って逆方向への反発力を蓄積する反発力蓄積手段24と、反発力蓄積量を調整する調整手段25とを備え、反発力蓄積手段24に連動する駆動用歯車29に係合して反発力蓄積手段24の反発力の減少を阻止するためのロック動作を行うロック手段51を自閉装置本体20に設け、自閉装置本体20が引戸1に取付けられる際にロック手段51に当接してロック動作を解除するロック解除手段22を引戸1側に設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 引戸の開放方向への移動に伴って逆方向への反発力を蓄積する反発力蓄積手段と、反発力蓄積量を調整する調整手段とを、自閉装置本体に備え、引戸を開けた際に蓄積された反発力によって引戸の閉動作を自動的に行わせる引戸の自閉装置であって、反発力蓄積手段に連動する部品に係合して反発力蓄積手段の反発力の減少を阻止するためのロック動作を行うロック手段を自閉装置本体に設け、自閉装置本体に対して着脱自在とされ、自閉装置本体に装着された際にロック手段に当接してロック動作を解除するロック解除手段を設けた引戸の自閉装置。 【請求項2】 自閉装置本体は引戸に内蔵されて取付けられる請求項1記載の引戸の自閉装置。 【請求項3】 ロック解除手段を引戸側に取り付け、自閉装置本体が引戸内に内蔵された状態ではロック解除手段がロック手段に当接してロック解除動作が行われる一方、自閉装置本体が引戸の所定収容位置よりも外部に出た状態では、ロック手段のロック状態が維持されるように構成した請求項2記載の引戸の自閉装置。 【請求項4】 反発力蓄積手段として渦巻ばねを用いており、この渦巻ばねの反発力により回動する駆動用輪体と、引戸の開方向への移動動作に比べて引戸の閉方向への移動動作を制動させる制動手段とが、自閉装置本体に配設され、ロック手段は、ロック解除手段に当接していない状態では、付勢力によって駆動用輪体もしくは駆動用輪体に連動する制動用輪体に係合して駆動用輪体の回動を阻止するように構成されている請求項1〜3の何れかに記載の引戸の自閉装置。 【請求項5】 ロック解除手段は、自閉装置本体を取付ける際に、自閉装置本体を引戸内に略横方向に案内するとともに自閉装置本体の上下方向への移動を防止しながら自閉装置本体を保持する取付用ブラケットである請求項1〜4の何れかに記載の引戸の自閉装置。 【請求項6】 ロック手段を板ばねで構成した請求項5記載の引戸の自閉装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、引戸の閉動作を自動的に行わせるように構成した引戸の自閉装置に関する。 【0002】 【従来の技術】引戸の閉動作を自動的に行わせる自閉式の引戸装置として、本発明者は図13〜図19に示すようなものを考え出した。 【0003】図13において、1は上吊り式の引戸、2は引戸1にて開閉される開口部、3、4、5は開口部の周囲をなす位置に固定されている上枠、戸先枠、戸尻枠である。上枠3の下面に沿ってガイドレール6が横方向に延びる姿勢で取り付けられており、ガイドレール6のレール部6aには、引戸1を支持するためのガイドローラ7が戸先側箇所と戸尻側箇所とでそれぞれ転動自在に摺接されている。 【0004】引戸1における戸先側上端部には、戸先側のガイドローラ7を支持するための略L字形状の支持ブラケット11が内蔵されている。すなわち、図14(a)および図15に示すように、引戸1における戸先側上端角部にはブラケット用凹部12が形成されており、このブラケット用凹部12の奥壁面に支持ブラケット11の下延部分がビス止めされる。支持ブラケット11にはナット13にて位置調節可能な状態で、上方に支持軸14が立設され、この支持軸14の上端から側方に突出する支持ロッド15を介して戸先側のガイドローラ7が回転自在に支持されている。なお、この支持ブラケット11などの配置箇所は、目隠し用カバー16により覆われて、引戸1の正面および裏面側からは見えないように設けられている。 【0005】図14(b)、図16、図17に示すように、引戸1における戸尻側上端部には、引戸1の閉動作を自動的に行わせるための自閉装置本体20が内蔵されており、組付け後には、この自閉装置本体20などの配置箇所が引戸1の正面および裏面側からは見えないように設けられている。 【0006】すなわち、図16などに示すように、引戸1における戸尻側上端角部には自閉装置本体20を収容するための本体用凹部21が形成されている。そして、この本体用凹部21の奥壁面に略L字形状の取付用ブラケット22の縦延設部22aがビス36にて止められている。また、縦延設部22aの下端より戸尻側へ向けて横方向に延びる横延設部22bと、本体用凹部21の底面部との間に、自閉装置本体20の外殻をなす略箱型の収容ケース23の底面部23dが挟持された状態で、自閉装置本体20が本体用凹部21に収容されている。 【0007】図18、図19などに示すように、自閉装置本体20は、収容ケース23と、収容ケース23内における戸尻寄り箇所に立設姿勢で配設され、巻き戻しによる反発力により引戸の閉動作を行わせる反発力蓄積手段としての渦巻ばね24と、この渦巻ばね24の中心側端部が係止されているとともにその一側端面が収容ケース23より外部に臨むように露出して配設されている回転可能な調整手段としての軸体25と、この軸体25に取り付けた六角ナット26を弾性的に上下から挟持して軸体25の位置を規制する一対の板ばね27と、渦巻ばね24の外周側端部が係止されている渦巻ばねケース28と、渦巻ばねケース28に外嵌され、その上部が収容ケース23より上方に突出している駆動用輪体としての駆動用歯車29と、収容ケース23内における戸先寄り箇所に配設され、所定の回転方向に対してのみ制動機能を発揮して引戸1が閉方向に移動される際にこの閉動作を制動させる制動手段としてのオイルダンパ30と、このオイルダンパ30に外嵌して駆動用歯車29と噛合するように配設されている制動用輪体としての制動用歯車31と、収容ケース23から上方に延設された上延部23aに取り付けられて戸尻側のガイドローラ7を回転自在に支持する支持ロッド32とを備えている。そして、ガイドレール6内には、引戸1に自閉装置本体20を組付けた状態で駆動用歯車29が引戸1に伴って移動する範囲に対応して、駆動用歯車29に対して噛合するラック33が取り付けられている。 【0008】なお、収容ケース23の戸先側底部には、取付用ブラケット22の横延設部22bを挿通させる孔部23bが形成され、また、収容ケース23の戸尻側面は下方に延長され、自閉装置本体20の組付け時には、この下延部23cで引戸1にビス37にて止められるようになっている。 【0009】また、図19に示すように、軸体25の収容ケース23より外部に臨むように露出した端面には、マイナスドライバーなどの治具により回転されやすいように溝などの調整操作部25aが形成され、この調整操作部25aにマイナスドライバーなどの治具の先端を係合させて軸体25を回転させることができるようになっている。さらに、収容ケース23の戸尻側面における略中央箇所には回転阻止ねじ35をねじ込むことのできるねじ孔23fが形成されている。 【0010】上記構成において、引戸1を開けると、ラック33に噛合った駆動用歯車29が回転することで、渦巻ばね24に巻き戻し力による反発力が蓄積される。したがって、引戸1から手を離すと、この渦巻ばね24の反発力により駆動用歯車29がラック33に対して戸尻側に押圧し、この反力によって、引戸1は自動的に閉動作を行う。この際、駆動用歯車29に噛合した制動用歯車31を介してオイルダンパ30により引戸1の閉動作が制動されながら行われ、引戸1はゆっくりとしたほぼ一定の速度で閉じられることとなる。このため、引戸1の閉動作時に引戸1や戸先枠4などが損傷したり、騒音を発生したりすることは確実に防止される。なお、引戸1を開ける際には、オイルダンパ30は制動力を発生させない方向に回転されるため、引戸1を開ける際には軽い力で開動作を行うことができる。 【0011】自閉装置本体20を引戸1に組付ける際には、予め、取付用ブラケット22を引戸1に取付けておくとともに、収容ケース23に回転阻止ねじ35をねじ込んで駆動用歯車29が回転できない状態としてから渦巻ばね24の反発力蓄積量をマイナスドライバーなどの治具により調整する。その後、自閉装置本体20をガイドレール6やラック33に沿わせた状態で、自閉装置本体20が本体用凹部21に入るように、引戸1を移動させながら自閉装置本体20を本体用凹部21内に押し込んでゆく。また、この際に、自閉装置本体20が本体用凹部21に半分ほど押し込んだ状態では、収容ケース23の底面部23dは、取付用ブラケット22の横延設部22bと本体用凹部21の底面部との間に挟持されるため、自閉装置本体20は手を離した場合でも引戸1に支持され、押し込み動作を比較的容易に行うことができる。この後、自閉装置本体20を本体用凹部21内に完全に押し込んでビス37を止めて引戸1に固定するとともに、回転阻止ねじ35を取り外して、駆動用歯車29が回動可能となって引戸1の閉動作を行える状態とする。 【0012】このように、自閉装置本体20を本体用凹部21内に完全に押し込んで内蔵させると、引戸1の配置スペースだけで済み、また、自閉装置本体20が外部から見えないため、体裁が良好となる。 【0013】なお、保守点検時などに渦巻ばね24の反発力蓄積量を調整する際には、収容ケース23の下延部23cに取付けたビス37を取り外した後、自閉装置本体20の軸体25が露出するように、自閉装置本体20に対して引戸1を移動させるとともに、回転阻止ねじ35をねじ込んで、自閉装置本体20からの力がラック33に作用して引戸1が移動したりすることのないようにし、その後、渦巻ばね24の反発力蓄積量をマイナスドライバーなどの治具により調整する。 【0014】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図13〜図19に示す構成によれば、自閉装置本体20の組付け時などを含めて渦巻ばね24の反発力蓄積量を調整する際には、回転阻止ねじ35のねじ込み作業や、取外し作業が必要であるので、その分だけ多くの手間や時間が掛かり、作業性が低下してしまうおそれがある。 【0015】また、引戸1を使用している時には回転阻止ねじ35は不要であるので、別途決められた箇所に保存しておかねばならないが、引戸1を長期間使用した後に、あらためて反発力蓄積量を調整しようとした際に、回転阻止ねじ35の保存場所がわからなくなったり、回転阻止ねじ35を紛失してしまったりして、反発力蓄積量の調整ができなくなることがあった。 【0016】本発明は上記課題を解決するもので、多くの手間や時間をかけることなく、反発力蓄積量を能率的に調整することができる引戸の自閉装置を提供することを目的とするものである。 【0017】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために請求項1記載の発明は、引戸の開放方向への移動に伴って逆方向への反発力を蓄積する反発力蓄積手段と、反発力蓄積量を調整する調整手段とを、自閉装置本体に備え、引戸を開けた際に蓄積された反発力によって引戸の閉動作を自動的に行わせる引戸の自閉装置であって、反発力蓄積手段に連動する部品に係合して反発力蓄積手段の反発力の減少を阻止するためのロック動作を行うロック手段を自閉装置本体に設け、自閉装置本体に対して着脱自在とされ、自閉装置本体に装着された際にロック手段に当接してロック動作を解除するロック解除手段を設けたものである。なお、自閉装置本体は引戸に取付けてもよいが、これに代えて、引戸にて開閉する開口部に臨む枠体やその近傍箇所に取付けてもよい。 【0018】この構成によれば、ロック解除手段を自閉装置本体から離脱させることで、ロック手段のロック動作により反発力蓄積手段の反発力の減少が阻止され、調整手段にて反発力蓄積量を自由に調整することができる。一方、ロック解除手段を自閉装置本体に装着すると、ロック解除手段がロック手段に当接してロック手段によるロック作用が解除される。 【0019】請求項2記載の発明は、請求項1に記載の引戸の自閉装置において、自閉装置本体は引戸に内蔵されて取付けられるものである。請求項3記載の発明は、請求項2に記載の引戸の自閉装置において、ロック解除手段を引戸側に取り付け、自閉装置本体が引戸内に内蔵された状態ではロック解除手段がロック手段に当接してロック解除動作が行われる一方、自閉装置本体が引戸の所定収容位置よりも外部に出た状態では、ロック手段のロック状態が維持されるように構成したものである。 【0020】この構成によれば、自閉装置本体を引戸から外部に出した状態で調整手段による反発力蓄積量の調整を自由に行うことができながら、自閉装置本体を引戸内に内蔵されるように押し込むだけで、ロック解除手段によるロック解除動作が行われて自閉動作機能が良好に発揮される。 【0021】請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の引戸の自閉装置において、反発力蓄積手段として渦巻ばねを用いており、この渦巻ばねの反発力により回動する駆動用輪体と、引戸の開方向への移動動作に比べて引戸の閉方向への移動動作を制動させる制動手段とが、自閉装置本体に配設され、ロック手段は、ロック解除手段に当接していない状態では、付勢力によって駆動用輪体もしくは駆動用輪体に連動する制動用輪体に係合して駆動用輪体の回動を阻止するように構成されているものである。 【0022】この構成によれば、自閉装置本体を比較的簡単な構成で実現できるとともに、自閉装置本体を引戸に良好に内蔵させることができる。請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の引戸の自閉装置において、ロック解除手段は、自閉装置本体を取付ける際に、自閉装置本体を引戸内に略横方向に案内するとともに自閉装置本体の上下方向への移動を防止しながら自閉装置本体を保持する取付用ブラケットであるものである。 【0023】この構成によれば、自閉装置本体を取付けるための取付用ブラケットを、ロック解除手段として兼用しているため、取付用ブラケットとロック解除手段とをそれぞれ別個に設ける場合に比べて、部品点数を低減させることができる。 【0024】請求項6記載の発明は、請求項5記載の引戸の自閉装置において、ロック手段を板ばねで構成したものである。この構成によれば、ロック手段を付勢する付勢手段を別個に設けた場合に比べて、部品点数を低減させることができる。 【0025】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。なお、図13〜図19に示す引戸の自閉装置とほぼ同機能のものには同符号を付して、その説明は省略する。 【0026】図1、図2に示すように、この引戸1の自閉装置においては、回転阻止ねじ35や、このねじをねじ込むためのねじ孔は設けられておらず、これに代えて、引戸に取り付けられる自閉装置本体20に、反発力蓄積手段としての渦巻ばね24に連動する駆動用輪体としての駆動用歯車29に係合して渦巻ばね24の反発力の減少を阻止するロック手段としてのブロック体51、圧縮形スプリング52およびスライド板53が設けられている。スライド板53は収容ケース23の底面部上において横方向にスライド自在に配置され、自閉装置本体20が本体用凹部21内に取付けられた際に取付用ブラケット22の先端に当接して、図1に示すように、ブロック体51を駆動用歯車29から離脱する位置まで移動させる。一方、圧縮形スプリング52は、ブロック体51を駆動用歯車29に係合させる方向に付勢しており、自閉装置本体20が本体用凹部21より取出された際や、図2に示すように自閉装置本体20が本体用凹部21の所定収納位置より引き出された際には、ブロック体51を駆動用歯車29に係合させる。 【0027】この構成において、自閉装置本体20を引戸1から取り外したり、本体用凹部21より少し引き出したりすると、ブロック体51が駆動用歯車29に係合してこの駆動用歯車29や渦巻ばね24がロックされ、この結果、反発力蓄積手段としての渦巻ばね24の反発力の減少が阻止される。さらにこの状態で、調整手段としての軸体25が外部に露出するように、引戸1を自閉装置本体20に対して相対的に移動させることで、ドライバーなどの治具にて反発力蓄積量を自由に調整することができる。一方、自閉装置本体20を本体用凹部21の所定収納位置に押し込むだけで、ロック解除手段としての取付用ブラケット22によりスライド板53を介してブロック体51が戸先側に押し込まれ、ブロック体51が駆動用歯車29から離反して自閉動作が良好に行われる状態となる。 【0028】このように、自閉装置本体20を引戸1に取付けたり、引戸1から引き出す動作を行ったりするだけで、この動作に連動して、駆動用歯車29に対するロック解除動作(すなわち、渦巻ばね24の反発力による引戸1の自閉力発揮動作)や、駆動用歯車29に対するロック動作(渦巻ばね24の反発力による引戸1の自閉力発揮阻止動作)が自動的に行われるため、従来のような回転阻止ねじの操作が不要となり、反発力蓄積量を調整する際の作業能率が向上する。また、回転阻止ねじが不要であるので、従来のように、回転阻止ねじの保存場所がわからなくなったり、回転阻止ねじを紛失してしまったりして、反発力蓄積量の調整ができなくなるようなことがない。 【0029】また、図19に示すもの(但し、回転阻止ねじ35やねじ孔は有しない)に、ロック手段としてのブロック体51、圧縮形スプリング52およびスライド板53を追加しただけの比較的簡単な構成で自閉装置本体20を実現できるとともに、自閉装置本体20を引戸1に良好に内蔵させることができるので、自閉装置本体20が外部から見えず、体裁が良好となる。 【0030】さらに、自閉装置本体20を取付けるための取付用ブラケット22を、ロック解除手段として兼用しているため、取付用ブラケット22とロック解除手段とをそれぞれ別個に設けた場合に比べて、部品点数を低減させることができて製造コストを安価に済ませることができる。 【0031】図3、図4は本発明の第2の実施の形態にかかる引戸の自閉装置を示すもので、この実施の形態においては、ロック手段を、駆動用歯車29と制動用歯車31との間の下方箇所において支持軸(図示せず)などにより揺動自在に支持され、その一端55aが上方に屈曲された係合レバー55と、この係合レバー55をその一端55aが制動用歯車31に係合するように付勢するつるまきばね56とから構成している。また、係合レバー55の他端55bは下方に膨出されており、ロック解除手段として用いられる取付用ブラケット22の横延設部22bに当接可能とされている。 【0032】この構成において、自閉装置本体20を引戸1から取り外したり、本体用凹部21より少し引き出したりすると、係合レバー55が、駆動用歯車29に連動する制動用歯車31に係合して駆動用歯車29や渦巻ばね24がロックされる。そして特に、図3に示すように、調整手段としての軸体25が外部に露出するように、自閉装置本体20を本体用凹部21より引き出した状態で、係合レバー55が制動用歯車31に係合してロック動作を行うようになっているため、軸体25が外部に見える状態では、意識しなくても反発力蓄積量の調整を自由かつ確実に行うことができて、操作性が良好となる。 【0033】また、この状態から、図4に示すように、自閉装置本体20を本体用凹部21の所定収納位置に完全に押し込むと、係合レバー55の他端55bに取付用ブラケット22の横延設部22bが当接して、係合レバー55の一端55aが制動用歯車31より離脱してロック解除され、この結果、自閉装置本体20の自閉動作が良好に行われる状態となる。 【0034】この実施の形態においても、自閉装置本体20を引戸1に取付けたり、引戸1から引き出す動作を行ったりするだけで、この動作に連動して、ロック解除動作やロック動作が自動的に行われるため、従来のような回転阻止ねじの操作が不要であり、反発力蓄積量を調整する際の作業能率が向上する。また、回転阻止ねじが不要であるので、従来のように回転阻止ねじの紛失により反発力蓄積量の調整ができなくなるようなことがない。また、図19に示すもの(但し、回転阻止ねじ35やねじ孔は有しない)に、ロック手段としての係合レバー55やつるまきばね56などを追加しただけの比較的簡単な構成で自閉装置本体20を実現できるとともに、自閉装置本体20を引戸1に良好に内蔵させることができるので、自閉装置本体20が外部から見えず、体裁が良好となる。また、自閉装置本体20を取付けるための取付用ブラケット22を、ロック解除手段として兼用しているため、取付用ブラケット22とロック解除手段とをそれぞれ別個に設ける場合に比べて、部品点数を低減させることができて製造コストを安価に済ませることができる。 【0035】図5〜図8は本発明の第3の実施の形態にかかる引戸の自閉装置を示すもので、この実施の形態においては、ロック手段を、収容ケース23の戸先寄り面内側に沿って昇降自在に配置されている板ばね57で構成している。この板ばね57の上部には、図7に示すように、屈曲部57aならびに突出係合部57bが形成されており、この板ばね57が配設される箇所の上方には、板ばね57の上端部が上方へ移動することを規制する規制リブ23fが収容ケース23に取付けられている。また、板ばね57の下端部にはテーパ面57cが形成され、図8に示すように、取付用ブラケット22の横延設部22bにおける前記テーパ面57cに対応する箇所は先端側(戸尻寄り側)が切欠かれている一方、基部(戸先寄り側)22dは上方に突設されている。 【0036】この構成において、自閉装置本体20を引戸1から取り外したり、本体用凹部21より少し引き出したりすると、図5に示すように、板ばね57の突出係合部57bが、駆動用歯車29に連動する制動用歯車31に係合して駆動用歯車29や渦巻ばね24がロックされる。そして特に、図5に示すように、調整手段としての軸体25が外部に露出するように、自閉装置本体20を本体用凹部21より引き出した状態で、板ばね57の突出係合部57bが制動用歯車31に係合してロック動作を行うようになっているため、軸体25が外部に見える状態では、自閉装置本体20の引出した寸法を意識しなくても反発力蓄積量の調整を自由かつ確実に行うことができて、操作性が良好となる。 【0037】また、この状態から、図6に示すように、自閉装置本体20を本体用凹部21の所定収納位置に完全に押し込むと、取付用ブラケット22の横延設部22bにおける基部22dにて板ばね57の突出係合部57bなどが押し上げられ、この突出係合部57bが制動用歯車31より離脱し、この結果、自閉装置本体20の自閉動作が良好に行われる状態となる。 【0038】この実施の形態においても、図19に示すもの(但し、回転阻止ねじ35やねじ孔は有しない)に、ロック手段としての板ばね57を追加し、取付用ブラケット22の形状や、収容ケース23における板ばね57の組付け構造を少し変更しただけの比較的簡単な構成で自閉装置本体20を実現できるとともに、自閉装置本体20を引戸1に良好に内蔵させることができるので、自閉装置本体20が外部から見えず、体裁が良好となる。また、回転阻止ねじが不要であるので、従来のように回転阻止ねじの紛失により反発力蓄積量の調整ができなくなるようなことがない。しかも、ロック手段を板ばね57だけで構成したので部品点数が少なく済んで製造コストの低減を図ることもできる。また、上記実施の形態と同様に、自閉装置本体20を取付けるための取付用ブラケット22を、ロック解除手段として兼用しているため、取付用ブラケット22とロック解除手段とをそれぞれ別個に設ける場合に比べて、部品点数を低減させることができて製造コストを安価に済ませることができる。 【0039】図9〜図12は本発明の第4の実施の形態にかかる引戸の自閉装置を示すもので、この実施の形態においては、ロック手段を、オイルダンパ30の上部側を固定するためのナット30aにより共締めされた板ばね60で構成している。この板ばね60は、図11に示すように、制動用歯車31の歯の厚み方向に沿うように突出する突起部60aがその下部に形成されているとともに、下端部には、取付用ブラケット22の横延設部22bに当接自在の当り面60bが形成されている。そして、外力を受けていない取付状態では板ばね60はその弾性により、下部側が制動用歯車31に接近するように形成されている。また、図12に示すように、ロック解除手段として用いられる取付用ブラケット22の横延設部22bには先端側(戸尻寄り側)の片側(板ばね60寄り側)は切欠かれ、この切欠部22fに続く箇所にテーパ部22gが形成されている。 【0040】この構成において、自閉装置本体20を引戸1から取り外したり、本体用凹部21より少し引き出したりすると、図9に示すように、板ばね60の下部側がその弾性により制動用歯車31側に突出し、突起部60aが、駆動用歯車29に連動する制動用歯車31に係合して駆動用歯車29や渦巻ばね24がロックされる。そして特に、調整手段としての軸体25が外部に露出するように、自閉装置本体20を本体用凹部21より引き出した状態で、板ばね60の突起部60aが制動用歯車31に係合してロック動作を行うようになっているため、軸体25が外部に見える状態では、意識しなくても反発力蓄積量の調整を自由かつ確実に行うことができて、操作性が良好となる。 【0041】また、この状態から、図10に示すように、自閉装置本体20を本体用凹部21の所定収納位置に完全に押し込むと、板ばね60の当り面60bが取付用ブラケット22のテーパ部22gにより徐々に押されて、板ばね60の突起部60aが制動用歯車31から離脱し、この結果、自閉装置本体20の自閉動作が良好に行われる状態となる。 【0042】この実施の形態においても、図19に示すもの(但し、回転阻止ねじ35やねじ孔は有しない)に、ロック手段としての板ばね60を追加し、取付用ブラケット22の形状を少し変更しただけの比較的簡単な構成で自閉装置本体20を実現できるとともに、自閉装置本体20を引戸1に良好に内蔵させることができるので、自閉装置本体20が外部から見えず、体裁が良好となる。また、回転阻止ねじが不要であるので、従来のように回転阻止ねじの紛失により反発力蓄積量の調整ができなくなるようなことがない。しかも、ロック手段を板ばね60だけで構成したので部品点数が少なく済んで製造コストの低減を図ることもできる。また、上記実施の形態と同様に、自閉装置本体20を取付けるための取付用ブラケット22を、ロック解除手段として兼用しているため、取付用ブラケット22とロック解除手段とをそれぞれ別個に設ける場合に比べて、部品点数を低減させることができて製造コストを安価に済ませることができる。 【0043】なお、上記の実施の形態においては、ロック手段が駆動用歯車29や制動用歯車31に係合する場合を述べたが、さらにこれらの部品に連動するものに係合させてもよい。また、上記の実施の形態においては、駆動用歯車29がラック33に噛み合う場合を述べたが、制動用歯車31がラックに噛み合う構成のものに適用することや、駆動用歯車29や制動用歯車31がそれぞれ別個のラックに噛み合う構成のものに適用することも可能であることはもちろんである。また、渦巻ばね24により回動する歯車に制動手段を連結して、1つの歯車で駆動用歯車29や制動用歯車31の機能を兼用したものにも適用可能である。さらには、歯車に代えてスプロケットなどを用いてもよく、噛み合うことや摩擦力により回転する輪体を用いればよい。 【0044】また、上記の実施の形態においては、自閉装置本体20が引戸1にほぼ完全に内蔵される場合を記述したが、これに限るものではなく、自閉装置本体20が引戸1に内蔵された際に、調整手段としての軸体25の端面(治具係合面)だけが外部から臨むように引戸1における前記端面対応箇所に調整用孔部を形成してもよく、この場合には、自閉装置本体20を引戸1から引き出さなくても、反発力蓄積量の調整を行うことができて、さらに作業性が良好となる。 【0045】また、自閉装置本体20が引戸1に内蔵されている場合を記述したが、自閉装置本体20が引戸1の外部に露出して取付けられるものや、自閉装置本体20が引戸にて開閉する開口部に臨む枠体やその近傍箇所に取付けられるものにも適用可能であることはもちろんであり、この場合には、レバー状やキー状のロック解除手段を自閉装置本体に対して着脱自在に設ければよい。この場合においても、引戸1を使用している際には、ロック解除手段を自閉装置本体に装着しているため、引戸1を長期間使用した後に、あらためて反発力蓄積量を調整しようとした際でも、ロック解除手段の保存場所がわからなくなったり紛失してしまったりして反発力蓄積量の調整ができなくなるようなことはない。 【0046】また、上記実施の形態においては、制動手段としてオイルダンパ30を採用した場合を述べたが、これに限るものではなく、一方の回転方向に対しては制動力が働かず(もしくは働く制動力が小さいものでもよい)、他の回転方向に対しては制動力が働くものであればよい。 【0047】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、反発力蓄積手段の反発力の減少を阻止するロック手段を自閉装置本体に設け、ロック手段によるロック作用を解除するロック解除手段を自閉装置本体に対して着脱自在に設けることにより、ロック解除手段を自閉装置本体に着脱するだけで、ロック解除動作やロック動作が自動的に行われるため、従来のような回転阻止ねじの操作が不要となり、反発力蓄積量を調整する際の作業能率が向上するとともに、従来のように回転阻止ねじの紛失などにより反発力蓄積量の調整が行えないような事態に陥ることもない。 【0048】また、自閉装置本体を引戸の所定収容位置よりも外部に出した場合にロック手段によるロック動作が行われるように構成することで、自閉装置本体の調整手段が外部に見える状態では、意識しなくても反発力蓄積量の調整を自由かつ確実に行うことができて、操作性が良好となる。 【0049】また、反発力蓄積手段として渦巻ばねを用い、この渦巻ばねの反発力により回動する駆動用輪体と、制動手段とを、自閉装置本体に配設し、付勢力によって駆動用輪体もしくは駆動用輪体に連動する制動用輪体に係合して駆動用輪体の回動を阻止するロック手段を設けることで、自閉装置本体を比較的簡単な構成で実現できるとともに、自閉装置本体を引戸に良好に内蔵させることができる。 【0050】また、ロック解除手段として、自閉装置本体を保持する取付用ブラケットを用いることで、取付用ブラケットとロック解除手段とをそれぞれ別個に設ける場合に比べて、部品点数を低減させることができ、ひいては製造コストを安価に済ませることが可能となる。 【0051】また、ロック手段を板ばねで構成することにより、ロック手段を付勢する付勢手段を別個に設けた場合に比べて、部品点数を低減させることができ、ひいては製造コストを安価に済ませることが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000133319 【氏名又は名称】株式会社ダイケン
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| 【出願日】 |
平成12年5月31日(2000.5.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068087 【弁理士】 【氏名又は名称】森本 義弘
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| 【公開番号】 |
特開2001−336346(P2001−336346A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月7日(2001.12.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−161322(P2000−161322) |
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