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【発明の名称】 雨戸の自動開閉装置
【発明者】 【氏名】斎藤 昭

【要約】 【課題】簡易な構造でしかも確実に雨戸の開け閉めを行なうことのできる雨戸の自動開閉装置を提供すること。

【解決手段】雨戸10を開け閉めする際の案内溝12に沿って配設されたガイドレール14と、このガイドレール14上を移動する牽引車15と、この牽引車15を移動させるためのボールネジ22,23とを備え、前記牽引車15には雨戸10に設けられた横長溝26と係合する牽引棒18が突出可能に設けられ、該牽引棒18を雨戸10に係合させた状態で牽引車15によって雨戸10を所定位置まで牽引する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 雨戸を開け閉めする際の案内溝に沿って配設されたガイドレールと、このガイドレール上を移動する牽引車と、この牽引車を移動させるための駆動手段とを備え、前記牽引車には雨戸と係合する牽引棒が突出可能に設けられ、牽引棒が突出したときに雨戸と係合し、牽引車によって雨戸を所定位置まで牽引することを特徴とする雨戸の自動開閉装置。
【請求項2】 前記牽引車は、ガイドレールとの間に設けられたボールネジ軸とナットによる駆動手段によって牽引されることを特徴とする請求項1記載の雨戸の自動開閉装置。
【請求項3】 前記雨戸は、牽引棒が差し込まれる係合溝を有していることを特徴とする請求項1記載の自動雨戸開閉装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雨戸を自動的に開閉するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の自動開閉装置としては、例えば特開平9−158633号公報に記載のものが知られている。これは図6に示したように、複数の雨戸1,2を閉じ位置と戸袋内へ収納する位置とに自動的に位置変更するもので、雨戸1,2と、雨戸1,2の下部に配設したモータ3,4とを複数の滑車5,6とワイヤ7,8とによって連結した構成からなる。モータ3,4を順次駆動することによって、雨戸1,2を閉じ位置と収納位置とに自動的に変更することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した従来の自動開閉装置にあっては、雨戸1,2のそれぞれにモータ3,4、滑車5,6及びワイヤ7,8等の駆動手段が設けられ、各雨戸1,2毎に駆動しているために、装置全体が大型化してしまうと共に駆動が複雑になってメンテナンスが面倒になるといった問題があった。
【0004】そこで本発明の目的は、簡易な構造でしかも確実に雨戸の開け閉めを行なうことのできる雨戸の自動開閉装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の雨戸の自動開閉装置は、雨戸を開け閉めする際の案内溝に沿って配設されたガイドレールと、このガイドレール上を移動する牽引車と、この牽引車を移動させるための駆動手段とを備え、前記牽引車には雨戸と係合する牽引棒が突出可能に設けられ、牽引棒が突出したときに雨戸と係合し、牽引車によって雨戸を所定位置まで牽引することを特徴とする。
【0006】この発明によれば、牽引車を雨戸とは切り離してガイドレール上に移動させることができるので、第1の雨戸を所定の位置まで牽引した後、牽引車だけ移動させ、次いで第2の雨戸を所定の位置まで牽引きすることができる。
【0007】また、請求項2の発明は、請求項1に記載の雨戸の自動開閉装置において、前記牽引車が、ガイドレールとの間に設けられたボールネジ軸とナットによる駆動手段によって駆動されることを特徴とする。
【0008】この発明によれば、牽引車の駆動手段として、ボールネジ軸とナットを用いているので駆動機構が極めて簡易なものとなり、装置全体の小型化が図られると共にメンテナンスが容易となる。
【0009】また、請求項3の発明は、請求項1に記載の雨戸の自動開閉装置において、前記雨戸が、牽引棒が差し込まれる係合溝を有していることを特徴とする。
【0010】この発明によれば、雨戸の係合溝に牽引棒を差し込むだけで、雨戸を案内溝に沿って牽引することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発明に係る雨戸の自動開閉装置の実施形態を詳細に説明する。図1乃至図5は、本発明に係る自動開閉装置の一実施形態を示したものであり、図1は自動開閉装置の全体の概念図、図2は自動開閉装置の要部を示す断面図、図3は牽引車の斜視図である。また、図4は雨戸を閉じるときの動作説明図、図5は雨戸を開けるときの動作説明図である。
【0012】図1乃至図3は自動開閉装置の一実施形態を示したものである。家屋の出入口や窓などの開口部の上下側には雨戸10を開け閉めする際の案内溝が設けられるが、図2に示したように、下側の案内溝12に沿って雨戸10の自動開閉装置が配設されている。この自動開閉装置は、前記案内溝12に沿って配設されたガイドレール14と、このガイドレール14上を移動する牽引車15とを備えている。この牽引車15は、図2及び図3に示したように、直方体形状の本体部16と、その下面側に設けられたレール把持部17とを備える。本体部16の一方の側面16aには水平方向に出没可能な牽引棒18が設けられる。この牽引棒18は、開口部の適宜箇所に配設された複数のリミットスイッチ(図示せず)に、ガイドレール14上を移動する牽引車15の他方の側面16bが当たることで作動する。
【0013】前記レール把持部17は、ガイドレール14の両側を下側から抱え込む一対の下側把持ローラ20と、ガイドレール14を挟み込むようにして前記下側把持ローラ20の反対側に設けられた上側把持ローラ21とを備える他、左右の上側把持ローラ21の中間にはナット22が設けられている。前記ガイドレール14上にはボールネジ軸23が配設されており、このボールネジ軸23に前記ナット22が噛み合って駆動手段を構成している。その結果、ボールネジ軸23の回転駆動によってナット22がボールネジ軸23の上をスライドすると共に、ナット22と一体の牽引車15がガイドレール14上を移動する。図1に示したように、ボールネジ軸23の回転駆動は、一端部に配設した牽引用モータ24、減速装置27及び歯車28によって制御される。
【0014】一方、図1に示したように、上記雨戸10には四隅に車輪25a,25bがそれぞれ設けられると共に、下端両隅の車輪25bの略中間位置に横長溝26が開設されている。この横長溝26には、前記牽引車15の本体部16から突出した牽引棒18の先端部が差し込まれ、牽引車15の移動時には牽引棒18が横長溝26の一端に係合することで、牽引車15が案内溝12に沿って雨戸10を牽引し、開口部を開閉することができる。
【0015】上記案内溝12の一方の端には雨戸10を収納するための戸袋29が設けられているが、図1に示したように、戸袋29内には雨戸10を戸袋29内に自動的に引き込んだり、自動的に引き出すための引込・引出装置30が設けられている。この引込・引出装置30は、雨戸10の四隅に対応した位置に設けられた戸袋手前側の一対ずつのプーリ31,32と、戸袋奥側の一対ずつのプーリ33,34とを備え、プーリ31とプーリ33との間、及びプーリ32とプーリ34との間をベルト35,36でそれぞれ連結している。また、戸袋奥側の上部プーリ33,33間、及び下部プーリ34,34間を連結バー37,38でそれぞれ繋ぐと共に、上下の連結バー37,38の一端に設けたギヤ39,40間をチェーン41によって連結してある。下側の連結バー38には正逆回転可能なベルト用モータ42が減速器を介して連結されている。ベルト用モータ42の駆動によって下側連結バー38が回転し、プーリ34と共に下部ベルト36を回転させる。また、下側連結バー38の駆動力はチェーン41を通じて上側連結バー37に伝達され、上部ベルト35を前記下部ベルト36と同方向に回転させる。ベルト用モータ42を逆回転させることでベルト35,36の回転方向を変えることができる。
【0016】上記構成からなる引込・引出手段30にあっては、戸袋29内に収納された雨戸10は、先ずその上端縁と下端縁とが前記ベルト35,36によって支持され、次にモータ42の駆動によって正回転するベルト35,36に伴われて戸袋10の奥側に自動的に引き込まれる。一方、雨戸10を閉める際には、ベルト用モータ42を逆方向に駆動してベルト35,36を逆回転させ、このベルト35,36に上下端が支持された状態で雨戸10が手前側に引き出される。なお、戸袋29内の手前側及び奥側にもリミットスイッチ(図示せず)が配設され、雨戸10がリミットスイッチに当たることによって、引込・引出手段30の駆動が制御される。
【0017】次に、上記構成からなる雨戸の自動開閉装置の動作を図4及び図5に基づいて説明する。最初に戸袋29内に収納されている2枚の雨戸10a,10bを引き出して、窓などの開口部を閉じる場合を図4に基づいて説明する。図4(1)に示したように、戸袋29内では第1の雨戸10aが手前側に位置し、案内溝12上でベルト35,36によって上下端が支持されている。先ず、主電源を入れて装置全体を立上げる。次いで、戸閉開始スイッチを押すと牽引用モータ24が駆動してボールネジ軸23が正回転を始める。このボールネジ軸23の正回転によって、ナット22と共に牽引車15がガイドレール14に沿って正方向(矢印A方向)に移動し始める。また、牽引用モータ24の駆動と同時に牽引棒18も突出し、第1の雨戸10aに設けられている横長溝26内に差し込まれる。牽引車15の移動に伴なって牽引棒18が横長溝26の端部と係合する。そのため、牽引車15がガイドレール14上を正方向に移動すると、牽引棒18を介して第1の雨戸10aに牽引力が伝達され、第1の雨戸10aが案内溝12を自動的に進んでいく。図4(2)に示したように、開口部の他方側の端まで進むとリミットスイッチが働き、ボールネジ軸23の駆動が止まって牽引車15が停止すると同時に、牽引棒18が牽引車15の本体部16内に引き込まれる。
【0018】引き続いて、図4(3)に示したように、ベルト用モータ42が逆転駆動し、ベルト35,36を戸袋29の手前側に向かって逆回転させる。これによって、戸袋29の奥側に収まっていた第2の雨戸10bが戸袋29の手前側に引き出される。そして、第2の雨戸10bが案内溝12上まで引き出され、戸袋29内のリミットスイッチに当たるとベルト用モータ42の駆動が停止する。次いで、牽引用モータ24が逆転駆動することでボールネジ軸23が逆回転し、牽引車15のみがガイドレール14上を逆方向(矢印B方向)に移動し、戸袋29側に戻って所定位置で停止する。さらに、図4(4)に示したように、再び牽引用モータ24が正転駆動することで牽引車15が再び正方向に進むが、それとほぼ同時に牽引棒18が突出し、第2の雨戸10bに設けられた横長溝26に差し込まれる。そして、再び牽引棒18の先端部が横長溝26の端部と係合することで、第2の雨戸10bが案内溝12内を牽引棒18に牽引されながら正方向に移動する。第2の雨戸10bが先に戸締まりしている第1の雨戸10aに当たって、開口部を閉じる位置まで達すると、牽引車15にリミットスイッチが当たり、それによって牽引用モータ24が停止すると同時に牽引車15の移動も止まる。
【0019】次に、上記のように第1及び第2の雨戸10a,10bによって開口部を閉じた状態から、戸袋29に収納するまでの動作を図5に基づいて説明する。上述と同様、先ず主電源を入れてから戸開開始スイッチを押す。すると牽引用モータ24が逆転駆動によってボールネジ軸23が逆回転する。図5(1)に示したように、戸閉が完了した時点では牽引車15が第2の雨戸10bの所に留まって待機しているので、牽引車15はその位置から戸袋29に向かって逆方向に移動すると同時に、牽引棒18が突出して横長溝26に差し込まれる。そして、図5(2)に示したように、牽引車15がガイドレール14上を逆方向(矢印B方向)に移動することで、第2の雨戸10bを案内溝12に沿って牽引きし戸袋29内に収納する。第2の雨戸10bが所定位置に収納され、牽引車18にリミットスイッチが当たって牽引用モータ24が止まる。これによって牽引車15が停止すると同時に牽引棒18も引き込まれる。この時、第2の雨戸10bは、その上下端縁が案内溝12上でベルト35,36によって支持される。
【0020】次に、図5(3)に示したように、ベルト用モータ42が正転駆動してベルト35,36を戸袋29の奥側に正回転させる。これによって、第2の雨戸10bはベルト35,36に支持されながら戸袋29の奥側に引き込まれ、リミットスイッチに当たることでベルト用モータ42の駆動が停止する。次いで、牽引用モータ24が正転駆動し、ボールネジ軸23を正回転させることで牽引車15がガイドレール14上を正方向(矢印A方向)に移動し、牽引車15が第1の雨戸15aの略中間位置まで移動したときに、牽引車15にリミットスイッチに当たって停止する。図5(4)に示したように、停止すると同時に牽引用モータ24が逆転駆動し、牽引車15が戸袋29に向かって逆方向に移動を開始するとほぼ同時に牽引棒18が飛び出し、第1の雨戸10aの横長溝26に差し込まれる。前記第2の雨戸10bと同様、牽引車15によって第1の雨戸10aが戸袋29内に収納されると、牽引車15にリミットスイッチが当たり、牽引用モータ24が停止すると同時に牽引車15の移動も止まる。第1の雨戸10aは案内溝12上で上下のベルト35,36によって支持される。このようにして、第1及び第2の雨戸10a,10bが、戸袋29内に自動的に収納されたところで動作が完了する。
【0021】なお、上記の実施形態では雨戸が2枚の場合について説明したが、3枚またはそれ以上に増えても同様の動作によって雨戸の開閉を行なうことができる。また、上記の実施形態では牽引車の移動にボールネジ軸とナットによる駆動手段を用いているが、本発明ではチェーンによる駆動など上記以外の駆動手段によっても同様の動作を行なわせることができる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る雨戸の自動開閉装置によれば、簡易な構造でありながら確実に雨戸の開け閉めを行なうことのできるといった効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】599124921
【氏名又は名称】斎藤 昭
【出願日】 平成12年5月1日(2000.5.1)
【代理人】 【識別番号】100097043
【弁理士】
【氏名又は名称】浅川 哲
【公開番号】 特開2001−311360(P2001−311360A)
【公開日】 平成13年11月9日(2001.11.9)
【出願番号】 特願2000−132375(P2000−132375)