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【発明の名称】 パワーウィンドウ装置
【発明者】 【氏名】高木 信友

【要約】 【課題】運転席からも助手席等のウィンドウを昇降させられるパワーウィンドウ装置において、車両が水没しても確実にウィンドウが下降できるようにする。

【解決手段】Downスイッチ3を連動する第1、第2スイッチ31、32で構成し、第1スイッチの常閉接点31bとUp信号が入力されるリモートUp端子1eとを接続し、第2スイッチの常閉接点32bとDown信号が入力されるリモートDown端子1fとを接続する。このような構成では、助手席等のDownスイッチ3をオンさせると、運転席からのUp信号やDown信号が入力される信号供給ラインと電源(+B)が接続される電源供給ラインとが電気的に遮断される。このため、水没によって信号供給ラインがアースしたりしても、電源からの電流が信号供給ラインに流れ込まず、ウィンドウを確実に下降させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ウィンドウの昇降操作を行なうためのUpスイッチ(2)及びDownスイッチ(3)を備えたパワーウィンドウ用回路(1)と、前記パワーウィンドウ用回路に電源電圧(+B)を印加する電源供給ラインと、前記パワーウィンドウ用回路の外部に配置され、前記ウィンドウを上昇させるUp信号及び前記ウィンドウを下降させるDown信号を前記パワーウィンドウ用回路へ送信する外部回路(8)と、前記外部回路と前記パワーウィンドウ用回路との接続を行ない、前記Up信号及び前記Down信号を送信するための信号供給ラインと、を備えたパワーウィンドウ装置であって、前記パワーウィンドウ用回路の前記Downスイッチをオンした時には、前記信号供給ラインと前記電源供給ラインとが電気的に遮断され、前記ウィンドウを下降させるように構成されていることを特徴とするパワーウィンドウ装置。
【請求項2】 運転席とは異なる座席のウィンドウを、該異なる座席で昇降操作させられると共に、前記運転席でも昇降操作させられるように構成されたパワーウィンドウ装置において、前記異なる座席の近傍に配置され前記ウィンドウの昇降操作を行なうUpスイッチ(2)及びDownスイッチ(3)を備えた前記異なる座席用のパワーウィンドウ用回路(1)と、前記パワーウィンドウ用回路に電源電圧(+B)を印加する電源供給ラインと、前記パワーウィンドウ用回路の外部に配置され、前記運転席から前記ウィンドウの昇降を行なうためのUp信号及びDown信号が送信されると共に、該信号を前記パワーウィンドウ用回路に送信する外部回路(8)と、前記外部回路と前記パワーウィンドウ用回路との接続を行ない、前記運転席からの前記Up信号及び前記Down信号を送信するための信号供給ラインとを備え、前記パワーウィンドウ用回路の前記Downスイッチをオンした時には、前記信号供給ラインと前記電源供給ラインとが電気的に遮断され、前記ウィンドウを下降させるように構成されていることを特徴とするパワーウィンドウ装置。
【請求項3】 前記Downスイッチは、互いに連動する第1スイッチ(31)と第2スイッチ(32)とを有して構成され、前記信号供給ラインは、Up信号が送信されるUp信号ラインと、Down信号が送信されるDown信号ラインとを有して構成され、前記第1スイッチの常閉接点(31b)に前記Down信号ラインが接続されていると共に、前記第2スイッチの常閉接点(32b)に前記Up信号ラインが接続されており、前記Downスイッチをオンさせると、前記第1、第2スイッチのうち前記Up信号ライン若しくは前記Down信号ラインが接続された前記各常閉接点が該第1、第2スイッチの可動接点(31c、32c)から電気的に切り離されるようになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載のパワーウィンドウ装置。
【請求項4】 前記パワーウィンドウ用回路には、前記電源電圧が印加される電源端子(1a)が備えられていると共に、第1スイッチング素子(4)及び第2スイッチング素子(5)が備えられており、前記Upスイッチの常開接点(2a)と前記第1スイッチの常開接点(31a)は共に前記電源端子に接続され、前記Upスイッチがオンされて該Upスイッチの常開端子と可動端子とが電気的に接続されると、前記電源電圧が前記第1スイッチング素子に供給され、前記Downスイッチがオンされて前記第1スイッチの常開端子と可動端子とが電気的に接続されると、前記電源電圧が前記第2スイッチング素子に供給されるようになっていることを特徴とする請求項3に記載のパワーウィンドウ装置。
【請求項5】 前記第1、第2スイッチング素子は共に双投スイッチを有し、該第1、第2スイッチング素子それぞれの双投スイッチの常開接点が共に前記電源端子に接続されており、前記第1、第2スイッチング素子それぞれの双投スイッチの可動接点間には、前記ウィンドウの昇降動作を駆動するためのモータ(7)が接続されるようになっていることを特徴とする請求項4に記載のパワーウィンドウ装置。
【請求項6】 前記第1、第2スイッチング素子それぞれの双投スイッチの常閉接点は接地されていることを特徴とする請求項5に記載のパワーウィンドウ装置。
【請求項7】 前記Upスイッチの常閉接点と前記第2スイッチの可動接点とが電気的に接続されていることを特徴とする請求項6に記載のパワーウィンドウ装置。
【請求項8】 前記第2スイッチ及び前記Upスイッチを介して前記Up信号が前記第1スイッチング素子に送信されると、該第1スイッチング素子の双投スイッチの常開接点と可動接点とが電気的に接続され、前記第1スイッチング素子の双投スイッチを介して前記電源電圧が前記モータに印加されるようになっていることを特徴とする請求項7に記載のパワーウィンドウ装置。
【請求項9】 前記第1スイッチを介して前記Down信号が前記第2スイッチング素子に送信されると、該第2スイッチング素子の双投スイッチの常開接点と可動接点とが電気的に接続され、前記第2スイッチング素子の双投スイッチを介して前記電源電圧が前記モータに印加されるようになっていることを特徴とする請求項7又は8に記載のパワーウィンドウ装置。
【請求項10】 電源電圧(+B)を印加する電源供給ラインと、前記電源供給ラインに接続される電源端子(1a)を有し、ウィンドウの昇降操作を行なうためのUpスイッチ(2)及びDownスイッチ(3)を備えていると共に、駆動用コイル(4d、5d)への通電により双投スイッチのスイッチングを行なう第1、第2リレー(4、5)を備えたパワーウィンドウ用回路(1)と、前記パワーウィンドウ用回路の外部に配置され、前記ウィンドウを上昇させるUp信号及び前記ウィンドウを下降させるDown信号を前記パワーウィンドウ用回路へ送信する外部回路(8)と、前記外部回路と前記パワーウィンドウ用回路との接続を行ない、前記Up信号及び前記Down信号を送信するための信号供給ラインとを備え、前記Downスイッチは、互いに連動する第1スイッチ(31)と第2スイッチ(32)とを有して構成され、前記信号供給ラインは、Up信号が送信されるUp信号ラインと、Down信号が送信されるDown信号ラインとを有して構成され、前記Upスイッチの常開接点(2a)、前記第1スイッチの常開接点(31a)、前記第1リレーの常開接点(4a)及び前記第2リレーの常開接点(5a)が前記電源端子に接続されており、前記Upスイッチの可動接点と前記第1リレーの駆動用コイル(4d)とが接続されていると共に、前記第1スイッチの可動接点と前記第2リレーの駆動用コイル(5d)とが接続されており、前記Upスイッチの常閉接点と前記第2スイッチの可動接点とが接続されており、前記第1スイッチの常閉接点(31b)に前記Up信号ラインが接続されていると共に、前記第2スイッチの常閉接点(32b)に前記Down信号ラインが接続されており、前記第1リレーの可動接点と前記第2リレーの可動接点との間に前記ウィンドウの昇降動作を駆動するためのモータ(7)が接続されるようになっていることを特徴とするパワーウィンドウ装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、何らかの原因によって車両が水没したときにウィンドウ下降スイッチの操作によってドアウィンドウを開くことができるパワーウィンドウ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、パワーウィンドウ装置は、運転席、助手席あるいは後部座席の各々のドアにパワーウィンドウ用回路を備えている。
【0003】これらのうち助手席あるいは後部座席(以下、助手席等という)のドア内に配置されたパワーウィンドウ用回路は、これら各席近傍に配置されたウィンドウ昇降用のスイッチが押されると、ウィンドウを昇降させられるように構成されていると共に、運転席の近傍に配置された助手席等のウィンドウ昇降用のスイッチが押されても、運転席のドア内に配置されたパワーウィンドウ用回路からの信号がボデーECUを介して入力され、ウィンドウを昇降させられるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、パワーウィンドウ装置は、運転席での操作による信号がボデーECU等を介して助手席等のパワーウィンドウ用回路に入力されるようになっているため、車両が水没した場合、ボデーECU等が誤作動し、助手席等のパワーウィンドウ用回路へ信号を正常に供給することができない場合がある。
【0005】このような場合、助手席等のウィンドウ用回路にウィンドウを下降させるための電圧を印加しても、上記信号供給ラインを通じて電流が流れてしまい、ウィンドウの下降動作を確実に行なえないという問題がある。
【0006】また、特開平11−166354号公報において、車両が水没したときにもウィンドウを開くことができるパワーウィンドウ装置が提案されている。
【0007】しかしながら、この公報に示されるパワーウィンドウ装置は、各席のドアそれぞれに備えられるパワーウィンドウ用回路が水没によって漏電しても各ウィンドウが開けるようにしているのみで、各席のパワーウィンドウ用回路が独立している場合しか想定していない。つまり、各パワーウィンドウ用回路を接続して運転席側からも助手席等のウィンドウが昇降できるようにした回路構成を想定しておらず、運転席からの信号が供給される信号供給ラインがアースした場合にも助手席等で確実にウィンドウを下降することはできない。
【0008】本発明は上記点に鑑みて、運転席からも助手席等のウィンドウを昇降させられるパワーウィンドウ装置において、車両が水没しても確実にウィンドウを下降させられるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1乃至9に記載の発明では、ウィンドウの昇降操作を行なうためのUpスイッチ(2)及びDownスイッチ(3)を備えたパワーウィンドウ用回路(1)と、パワーウィンドウ用回路に電源電圧(+B)を印加する電源供給ラインと、パワーウィンドウ用回路の外部に配置され、ウィンドウを上昇させるUp信号及びウィンドウを下降させるDown信号をパワーウィンドウ用回路へ送信する外部回路(8)と、外部回路とパワーウィンドウ用回路との接続を行ない、Up信号及びDown信号を送信するための信号供給ラインと、を備えたパワーウィンドウ装置であって、パワーウィンドウ用回路のDownスイッチをオンした時には、信号供給ラインと電源供給ラインとが電気的に遮断され、ウィンドウを下降させるように構成されていることを特徴としている。
【0010】このように、Downスイッチをオンした時に、信号供給ラインと電源供給ラインとが電気的に遮断されるようにすれば、水没によって信号供給ラインが+B電位となってもアース電位となっても、ウィンドウを確実に下降させることができる。
【0011】例えば、請求項3に示すように、信号供給ラインは、Up信号が送信されるUp信号ラインと、Down信号が送信されるDown信号ラインとを有して構成される場合、Downスイッチの第1スイッチの常閉接点(31b)にDown信号ラインを接続し、Downスイッチの第2スイッチの常閉接点(32b)にUp信号ラインを接続するようにすればよい。
【0012】なお、請求項10は、上記請求項1乃至9に記載の発明の一例を具体的に示したものであり、このようなパワーウィンドウ装置により請求項1の効果を得ることができる。
【0013】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0014】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1に、本発明の第1実施形態を適用したパワーウィンドウ装置の回路構成を示す。但し、この図では、パワーウィンドウ装置のうち、助手席等に配置されるパワーウィンドウ回路1の回路構成を主に示してある。
【0015】図1に示されるパワーウィンドウ回路1は、助手席等の各ドアそれぞれに配置されている。パワーウィンドウ回路1は、例えば双投スイッチで構成されたUpスイッチ2及びDownスイッチ3と、Upスイッチ2やDownスイッチ3のオンオフ等により制御される第1、第2リレー4、5とを有しており、これら各構成部品が各端子を介して外部に接続された構成となっている。
【0016】Upスイッチ2やDownスイッチ3は、助手席等の近傍に配置されており、各席に着座している人によって操作される。Downスイッチ3は、例えば双投スイッチで構成された第1スイッチ31と第2スイッチ32とを有しており、これら第1、第2スイッチ3132は互いに連動して動作するようになっている。また、第1、第2リレー4、5のスイッチも双投スイッチで構成されている。なお、双投スイッチの場合、1つの可動接点と2つの固定接点とを有した構成であるが、本明細書では、各スイッチ2、3及び各リレー4、5の固定接点のうち、通常時(オフ時)に可動端子から切り離されている側を常開接点といい、通常時に可動端子と接続されている側を常閉接点という。
【0017】パワーウィンドウ回路1に備えられた電源端子1aは電源(+B)からの電源電圧が印加される電源供給ラインに接続されている。電源端子1aには、サージ防止用のダイオード6を介してUpスイッチ2の常開接点2aと第1スイッチ31の常開接点31aとが接続されていると共に、第1リレー4の常開接点4aと第2リレー5の常開接点5aとが接続されている。
【0018】また、Upスイッチ2の常閉接点2bとDownスイッチ3の第2スイッチ32の可動接点32cとが接続されており、第2スイッチ32の常開接点32aと第1リレー4の常閉接点4b及び第2リレー5の常閉接点5bが接地端子1bに接続されている。
【0019】また、第1、第2リレー4、5の各常閉接点4b、5bが接地端子1bに接続されており、第1リレー4の可動端子4cが端子1cを介してモータ7の一端に接続され、第2リレー5の可動端子5cが端子1dを介してモータ7の他端に接続されている。Upスイッチ2の可動端子2cは第1リレー4の駆動コイル4dを介して接地端子1bに接続されており、Downスイッチ3の第1スイッチ31の可動端子31cは第2リレー5の駆動コイル5dを介して接地端子1bに接続されている。
【0020】そして、第2スイッチ32の常閉接点32bと第1スイッチ31の常閉接点31bは、それぞれ、リモートUp端子1eとリモートDown端子1fを介してボデーECU8に接続されている。このボデーECU8は、パワーウィンドウ用回路8の外部に備えられた外部回路であり、例えば運転席の足元近傍のボデー内に配置されたパワーウィンドウ駆動用のECUのことを示している。
【0021】また、ボデーECU8には、運転席のドアに配置されたパワーウィンドウ用回路9の出力信号が入力されるようになっており、ボデーECU8と助手席等のパワーウィンドウ用回路1とを接続する信号供給ラインを介して、その出力信号がパワーウィンドウ用回路1に送信されるようになっている。そして、運転席の近傍に配置された助手席等のウィンドウの昇降操作用のスイッチ(図示せず)の操作に基づいて、助手席等のウィンドウの上昇を指示するUp信号や下降を指示するDown信号が運転席のパワーウィンドウ用回路9からボデーECU8へ送信され、ボデーECU8を介してリモートUp端子1eやリモートDown端子1fに送信されるようになっている。なお、ボデーECU8とリモートUp端子1eを接続するラインがUp信号ラインに相当し、ボデーECU8とリモートDown端子1fを接続するラインがDown信号ラインに相当する。
【0022】このように構成されたパワーウィンドウ装置の作動について、車両が水没していない時と水没した時それぞれ説明する。
【0023】〔車両が水没していない時〕まず、Downスイッチ3をオンした場合には、第1スイッチ31の常開接点31aと可動接点31cとが接続されると共に第2スイッチ32の常開接点32aと可動接点32cとが接続される。そして、電源端子1a→ダイオード6→第1スイッチ31の常開接点31a及び可動接点31c→Downスイッチ5の駆動コイル5dの経路を通じて電流が流れ、駆動コイル5dによって第2リレー5の常開接点5aと可動接点5cとが接続される。これにより、電源端子1a→第2リレー5の常開接点5a及び可動接点5c→モータ7→第1リレー4の可動接点4c及び常閉接点4bの経路を通じて電流が流れ、モータ7を一方方向に回転させる。このようにして、助手席等での操作によるウィンドウの下降動作が行われる。
【0024】また、Upスイッチ2をオンした場合には、Upスイッチ2の常開接点2aと可動接点2cとが接続される。そして、電源端子1a→ダイオード6→Upスイッチ2→第1リレー4の駆動コイル4dの経路を通じて電流が流れ、駆動コイル4dによって第1リレー4の常開接点4aと可動接点4cとが接続される。これにより、電源端子1a→第1リレー4の常開接点4a及び可動接点4c→モータ7→第2リレー5の可動接点5c及び常閉接点5bの経路を通じて電流が流れ、モータ7を他方方向に回転させる。このようにして、助手席等での操作によるウィンドウの上昇動作が行われる。
【0025】一方、運転席の近傍にも助手席等のウィンドウを下降させるためのDownスイッチ(図示せず)が配置されているが、このDownスイッチをオンさせた場合には、ボデーECU8を介して、パワーウィンドウ回路1のリモートDown端子1fにDown信号が入力される。そして、リモートDown端子1f→第1スイッチ31の常閉接点31b及び可動接点31c→第2リレー5の駆動コイル5dの経路を通じて電流が流れ、駆動コイル5dによって第2リレー5の常開接点5aと可動接点5cとが接続される。これにより、電源端子1a→第2リレー5の常開接点5a及び可動接点5c→モータ7→第1リレー4の可動接点4c及び常閉接点4bの経路を通じて電流が流れ、モータ7を一方方向に回転させる。このようにして、運転席での操作によるウィンドウの下降動作が行われる。
【0026】また、運転席の近傍に配置された助手席等のウィンドウを上昇させるためのUpスイッチ(図示せず)をオンさせた場合には、ボデーECU8を介してパワーウィンドウ回路1のリモートUp端子1eにUp信号が入力される。そして、リモートUp端子1e→第2スイッチ32の常閉接点32b及び可動接点32c→Upスイッチ2の常閉接点2b及び可動接点2c→第1リレー4の駆動コイル4dを通じて電流が流れ、駆動コイル4dによって第1リレー4の常開接点4aと可動接点4cとが接続される。これにより、電源端子1a→第1リレー4の常開接点4a及び可動接点4c→モータ7→第2リレー5の可動接点5c及び常閉接点5bの経路を通じて電流が流れ、モータ7を他方方向に回転させる。このようにして、運転席での操作によるウィンドウの上昇動作が行われる。
【0027】〔車両が水没した時〕車両水没時には、下降動作を行なってウィンドウを開き、乗員が外部へ逃げ出せるような作動を行なうと考えられる。このため、Downスイッチ3がオンされる。そして、第1スイッチ31の常開接点31aと可動接点31cとが接続されると共に第2スイッチ32の常開接点32aと可動接点32cとが接続され、上述した車両が水没していない時と同様のウィンドウの下降動作を行なう。
【0028】このとき、パワーウィンドウ装置は、水に起因する漏電によってボデーECU8とリモートUp端子1e若しくはリモートDown端子1fとを繋ぐラインが+B電位となったり、アースに落ちてしまう場合がある。
【0029】このため、Downスイッチ3をオンさせた時に、ウィンドウ駆動用電圧が印加される電源供給ラインがボデーECU8を介して入力される運転席からのUp信号及びDown信号の信号供給ラインに接続されるような回路構成であると、信号供給ラインを通じて大電流が流れ、ウィンドウを下降させられなくなる。また、その大電流によってサージ防止用のダイオード6が焼損したり、電源供給ラインに備えられるヒューズ(図示せず)を溶断してしまうことも有り得る。
【0030】しかしながら、本実施形態のような回路構成であれば、Downスイッチ3をオンさせた時に、ボデーECU8からの信号供給ラインを電源供給ラインから遮断させることができ、ウィンドウを確実に下降させることができると共に、サージ防止用のダイオード6を焼損させることもない。
【0031】このように、本発明を適用したパワーウィンドウ装置では、車両が水没した時にも、助手席等の近傍に配置されたDownスイッチ3をオンさせることにより、確実に助手席等のウィンドウを下降させることができる。
【0032】なお、上記実施形態では、車両が水没した時について説明したが、パワーウィンドウ装置の配線の噛み込み等に対しても上記と同様の効果を得ることができる。
【0033】例えば、ボデーECU8と各席のドアに備えられたパワーウィンドウ回路1とはワイヤーハーネスを介して接続されるが、ドアのヒンジを介してハーネスを通さなければならない。このため、ドアによるハーネスの噛み込みによってハーネスの被覆が剥がれ、剥がれた部分で配線がアースに落ちる場合がある。このような場合においても、車両が水没した時と同様にボデーECU8とリモートUp端子1e若しくはリモートDown端子1fとを繋ぐラインがアースに落ちる。しかしながら、Downスイッチ3をオンさせた時に、ボデーECU8からの信号供給ラインを電源供給ラインから遮断させることができるため、上記と同様の効果を得ることができる。
【0034】(他の実施形態)上記実施形態では、第1、第2リレー4、5として、駆動コイル4d、5dによってスイッチングが成されるものを例に挙げて説明したが、半導体スイッチング素子(例えば、MOSトランジスタ等)を用いてもよい。
【0035】なお、本発明は上記実施形態における回路構成だけでなく、Downスイッチ3をオンさせた時に、ボデーECU8からの信号供給ラインを電源供給ラインから遮断させられる回路構成であれば、他の構成であっても上記と同様の効果を得ることができる。
【出願人】 【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
【出願日】 平成12年3月24日(2000.3.24)
【代理人】 【識別番号】100100022
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 洋二 (外2名)
【公開番号】 特開2001−271555(P2001−271555A)
【公開日】 平成13年10月5日(2001.10.5)
【出願番号】 特願2000−88578(P2000−88578)