トップ :: E 固定構造物 :: E05 錠;鍵;窓または戸の付属品;金庫




【発明の名称】 ステー
【発明者】 【氏名】早川 達也

【要約】 【課題】キャビネット等と、これにヒンジで開閉自在に枢支した蓋板との間に取着して、蓋板を円滑に開閉動するためのステーで、構成部品点数を大幅に削減し、その取り付け操作を簡便かつ迅速に完結能とする。

【解決手段】蓋板の内面5aに固定金具1dを、取付本体6の側板内面6aに軸承固定部4dを夫々止螺子1c、ビス4c等で予め固定し、ピン3で連枢の第1、第2アーム1、2を矢印X方向へ移行させると、第1アームの他端部1bに開口の軸口1eが固定金具1dの軸杆1hに被嵌軸承される。これと同期して第2アーム2の他端部2bに設けた連動係嵌部4aが、軸承固定部4dに内蔵の連動回転軸4bに係嵌状態となり、この状態を取着螺子4eにより保持して、第2アーム2を連動回転軸4bと共回り状態とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1、第2アーム相互を夫々の一端部にあって屈曲自在なるよう枢着し、その各他端部が夫々の第1、第2軸承取付部材を介して、蓋板の内面と取付本体の側板内面とに枢着されることで、蓋板がヒンジを介して取付本体に開閉自在なるよう支持可能となし、上記第1アームの第1軸承取付部材は、当該第1アームの他端部に設けられた軸口または軸杆による連装部と、前記蓋板の内面に取着されて軸杆、または軸口による被連装部を備えた固定金具とにより構成されていると共に、当該第1アームの連装部を固定金具の被連装部に挿入するだけで、軸口と軸杆とを嵌装自在となし、さらに前記第2アームの第2軸承取付部材は、当該第2アームの他端部に設けられた連動係嵌部と、当該連動係嵌部との係嵌で回動が伝達される連動回転軸が装設されて、前記取付本体の側板内面に取着可能な軸承固定部とからなり、この軸承固定部には第2アームの他端部を、前記の連動係嵌部と連動回転軸との係嵌状態にあって、取着螺子により螺着するようにしたことを特徴とするステー。
【請求項2】 第1、第2アーム相互を夫々の一端部にあって屈曲自在なるよう枢着し、その各他端部が夫々の第1、第2軸承取付部材を介して、蓋板の内面と取付本体の側板内面とに枢着されることで、蓋板がヒンジを介して取付本体に開閉自在なるよう支持可能となし、上記第1アームの第1軸承取付部材は、当該第1アームの他端部に設けられた軸口または軸杆による連装部と、前記蓋板の内面に取着されて軸杆、または軸口による被連装部を備えた固定金具とにより構成されていると共に、当該第1アームの連装部を固定金具の被連装部に挿入するだけで、軸口と軸杆とを嵌装自在となし、さらに前記第2アームの第2軸承取付部材は、当該第2アームの他端部に設けられた連動係嵌部と、当該連動係嵌部との係嵌で回動が伝達される連動回転軸が装設されて、前記取付本体の側板内面に取着可能な軸承固定部とからなり、この軸承固定部には第2アームの他端部を、前記の連動係嵌部と連動回転軸との係嵌状態にあって、取着螺子により螺着するようにし、当該軸承固定部に内設されたオイルダンパーは、蓋板が開動または閉動することで前記の連動回転軸が回動することにより、当該連動回転軸の外周側に一側端縁を係止して回装させたワンウェイスプリング巻板の外径を拡張自在とし、当該拡張したワンウェイスプリング巻板を、その外周側に回動自在なるよう配設したワンウェイ軸筒に押圧することで、当該ワンウェイ軸筒を連動回転軸と共に回動可能とし、この連動回転軸に係嵌されて共に回動する可動ディスクとこれに隣装の固定ディスクとの間にオイルが充填されていることで、前記第2アームの回動に対し制動力を付与自在となし、当該第2アームの逆向回動に際しては、連動回転軸の逆転による前掲ワンウェイスプリング巻板の縮径により、当該ワンウェイスプリング巻板と前記ワンウェイ軸筒との押圧状態が解除され、これにより可動ディスクの回動が停止状態となってオイルダンパーによる制動力が、休止状態となるようにしたことを特徴とするステー。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えばキャビネット等の取付本体にあって、その天井口とか側方口を、取付本体に蝶着した蓋板により開成したり閉成する際、上記取付本体と蓋板と間に取り付けることで、この蓋板の開閉操作を円滑に行い得るようにしたステーに関する。
【0002】
【従来の技術】既知の通り旧来この種のステーS1としては、図13に示す通り枢軸aにて枢支された一対のアームb1、b2の自由端部に、夫々の取付金具c1、c2が枢支ピンd1、d2により連枢された構成のものが使用されている。従って当該ステーS1には取付金具c1、c2を側板e1や蓋板e2にビスf1、f2により夫々固定しようとする際、アームb1、b2が固定作業の邪魔となり作業性が悪いだけでなく、その取付位置にも狂いが生じ易い難点があった。そこで、上記の難点を解消するため、既に図9ないし図12により開示のようなステーが提案(実公平6−23670、実公平6−3939)されている。
【0003】上記提案によるステーS2にあっては、第1、第2アームg1、g2を枢軸hにより枢支し、第1アームg1の他端部に止螺子iによって固設した連設部jにはオイルダンパーkを連設し、さらに側板e1にビスmにより固定される第1取付金具nには、上記のオイルダンパーkの可動軸pに開口した角孔qを、第1取付金具n角軸rに嵌合した状態で、抜止螺子tを角軸rの螺孔に螺着して、オイルダンパーkを第1取付金具nに固着させるようにしている。さらに当該ステーS2は、第2アームg2の他端部に軸ピンvによって連結金具wが枢支されると共に、蓋板e2にビスxにより固着された第2取付金具yには鍵孔状係嵌口y1が開口されていて、これに対し上記した連結金具wの連結用突軸w1を嵌入した後、第2アームを90°だけ回動することにより、連結金具wが鍵孔状係嵌口y1に、抜止状態にて嵌着されるよう構成されている。
【0004】なお、ここで第2アームg2に内装の圧縮発条g3により摺動子g4が連結金具w側へ押圧されており、当該連結金具wに形成された円弧状の曲面w2に対して上記の摺動子g4が弾接されており、このことにより図9の仮想線で示す如き蓋板e2の所定開成状態にあって、摺動子g4が曲面w2に凹設した係合凹部w3に係止されることで、当該開成状態が保持されることとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記提案の従来例によるときは、旧来のステーに比して確かに予め第1、第2取付金具n、yだけを、単独に側板e1や蓋板e2にビスm、xによって取着することができるので、全く邪魔物なしに精度よく当該操作を行うことができ、旧来ステーの欠陥を是正することが可能となる。しかし上記従来例によるときは、前記の通り側板e1に取着する第1取付金具n、これに取着するオイルダンパーk、そしてこれに取着の第1アームg1だけでなく、さらに枢軸hにより連枢の第2アームg2と、これに枢着の連結金具w、当該連結金具wの連結用突軸w1が係脱自在な第2取付金具yといった多数の構成部材を不可欠とすることとなる欠陥が指摘される。しかも図11によって理解される通り、蓋板e2の所定位置に固定した第2取付金具yの鍵孔状係嵌口y1に、第2アームg2を連着するには、第2アームg2を仮想線Lの位置から矢印Rの方向へ前記の如く90°だけ回動操作しなければならないことになり、従って矢印Rとしての円弧状である回動を不可欠とすることから、オイルダンパーkの前記した角孔qに、第1取付金具nの角軸rを嵌合させる操作が安易には行い難くなって、当該作業が可成り難事となってしまうといった欠陥を伴うこととなる。
【0006】本願の請求項1による発明にあっては、上記従来例の欠陥に鑑み検討されたもので、その部品数も側板にビス等で固定する軸承固定部と、これに取着螺子により連結できる第2アームと、当該第2アームに枢支された第1アームと、この第1アームの他端部に嵌装されるだけで機能する第1軸承取付部材の少部品数だけで、側板を有するキャビネットに対して、蓋板を開閉自在に作動し得るようにするのが、第1の目的である。さらに重要なことは前記した従来例にあっては、特に図11につき前説の通り、第2取付金具yに対し、第2アームg2の連結金具wを、矢印Lから矢印Rのように90°回動して、側板e1に取着の第1取付金具nに、オイルダンパーkを嵌合連着しなければならなかった操作性の繁雑さに比し、連枢状態の第1、第2アームを、単にその肉厚方向へ移動操作するだけで、第1アームを第1軸承取付部材に対して嵌装すると共に、第2アームを軸承固定部に対して連枢状態とすることが可能となるよう構成し、かくて従来例に比し格段にその取付作業性を向上しようとするのが、第2の目的である。
【0007】次に請求項2にあっては、上記請求項1における構成にあって、その前記軸承固定部にオイルダンパーを内蔵させるようにしている。そしてこの際当該オイルダンパーを、蓋板が開成されるか閉成されるかの一方向への回動時にあっては制動力を発揮せず、他方向への回動時のみ当該制動力が発揮されるようにするために、既にワンウェイクラッチ機構を採用することが知られている。しかし、既知のワンウェイクラッチ機構としては、従来コイルスプリングを円筒の外周に嵌装するようにし、当該コイルスプリングの一端を係留しておき、他端を一方向へ回動させれば、このコイルスプリングが縮径状態となって、上記の円筒に巻き付くようにし、このことで、当該円筒が回動することで、オイルダンパーによる制動力が発揮され、これに対してコイルスプリングの他端が他方向へ回動したときは、コイルスプリングが拡径状態となって、円筒に対する回転力が伝達されず、オイルダンパーによる制動力が発揮されないようにするといった機構を採択している。
【0008】しかし、上記従来例の如くコイルスプリングを用いるときは、線材による係止端が折れ易く、その巻数を多くしないと円筒に対する充分な締め付け力が発揮できないため、どうしても大形化してしまい、さらに回転力がコイルスプリングの一端に作用しても、その回転角度が可成り大きくならないこと、円筒に対する巻き付けによる締着力が発揮されないため、回転力の伝達に時間的な遅れが生ずるといった難点が指摘し得ることになる。
【0009】そこで当該請求項2では、オイルダンパーにおけるこれまでのコイルスプリングに替えて、帯状金属板を渦巻状に形成したワンウェイスプリング巻板を用いるようにし、その内側に曲折して形成した一側端縁を連動回転軸に係止することで、一方向へ第2アームが回動されることで、拡径状態となったワンウェイスプリング巻板をその外周側にあるワンウェイ軸筒に圧接して、これを共に回動させてオイルダンパーによる制動力を発揮させ、第2アームを逆転することで、上記ワンウェイスプリング巻板を縮径状態として、上記の制動力が発揮されないようにするのである。かくて、従来のコイルスプリングによるワンウェイクラッチの前記した諸欠点を解消可能として、一側端縁が折れてしまったり、巻数を少なくしても充分なワンウェイ軸筒に対する押圧力を即座に発揮できるようにして、オイルダンパーとしての作用効果を向上し、より望ましいステーを提供可能にしようとしている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を達成するため請求項1にあっては第1、第2アーム相互を夫々の一端部にあって屈曲自在なるよう枢着し、その各他端部が夫々の第1、第2軸承取付部材を介して、蓋板の内面と取付本体の側板内面とに枢着されることで、蓋板がヒンジを介して取付本体に開閉自在なるよう支持可能となし、上記第1アームの第1軸承取付部材は、当該第1アームの他端部に設けられた軸口または軸杆による連装部と、前記蓋板の内面に取着されて軸杆、または軸口による被連装部を備えた固定金具とにより構成されていると共に、当該第1アームの連装部を固定金具の被連装部に挿入するだけで、軸口と軸杆とを嵌装自在となし、さらに前記第2アームの第2軸承取付部材は、当該第2アームの他端部に設けられた連動係嵌部と、当該連動係嵌部との係嵌で回動が伝達される連動回転軸が装設されて、前記取付本体の側板内面に取着可能な軸承固定部とからなり、この軸承固定部には第2アームの他端部を、前記の連動係嵌部と連動回転軸との係嵌状態にあって、取着螺子により螺着するようにしたことを特徴とするステーを提供しようとしている。
【0011】次に請求項2にあっては、上記の請求項1における構成に加えて、上記した軸承固定部に内設されたオイルダンパーは、蓋板が開動または閉動することで前記の連動回転軸が回動することにより、当該連動回転軸の外周側に一側端縁を係止して回装させたワンウェイスプリング巻板の外径を拡張自在とし、当該拡張したワンウェイスプリング巻板を、その外周側に回動自在なるよう配設したワンウェイ軸筒に押圧することで、当該ワンウェイ軸筒を連動回転軸と共に回動可能とし、この連動回転軸に係嵌されて共に回動する可動ディスクとこれに隣装の固定ディスクとの間にオイルが充填されていることで、前記第2アームの回動に対し制動力を付与自在となし、当該第2アームの逆向回動に際しては、連動回転軸の逆転による前掲ワンウェイスプリング巻板の縮径により、当該ワンウェイスプリング巻板と前記ワンウェイ軸筒との押圧状態が解除され、これにより可動ディスクの回動が停止状態となってオイルダンパーによる制動力が、休止状態となるようにしたことを、その内容としている。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る請求項1について、以下図1ないし図4について以下詳記すると、特に図1、図2によって理解される通り、第1アーム1と第2アーム2の相互を、夫々の一端部1a、2aにあって屈曲自在なるようピン3により枢着し、これら第1、第2アーム1、2は、その各他端部1b、2bが夫々の第1、第2軸承取付部材4A、4Bを介して蓋板の内面5aと、キャビネット等の取付本体6における側板内面6aとに枢着され、かくして蓋板5が図示されていないヒンジを介して取付本体6に対して開閉自在なるよう支持可能となっている。
【0013】さらに、上記第1アーム1に対応する同上第1軸承取付部材は、当該第1アーム1の他端部1bに設けられた連装部1Aと、前記した蓋板内面5aに止螺子1cなどで固設の固定金具1dに設けられている被連装部1bとによって構成されている。そして上記連装部1Aとして図示されているものは、第1アーム1の他端部1bに開口した軸口1eであり、これに対し図示の被連装部1bには、固定金具1dの固定基板1fにおける一側から立設した突片部1gより突設の軸杆1hが用いられている。ここで上記の連装部1Aである軸口1eの大きさは、被連装部1bである軸杆1hが嵌挿できる寸法に形成され、図示例では当該嵌挿を容易にするため先細りとしたテーパ頭部1iが形成されていると共に、これに連設の嵌合杆部1jとテーパ頭部1iとの間に係当周縁1kが形成されている。従って図1に開示の如く、軸口1eを軸杆1hに被嵌することで嵌合嵌部1jまで嵌装した際、不本意に外力が付加されたような場合にも抜け出しが阻止され得ることとなるが、もちろんこのような構成は不可欠なものではない。
【0014】ここで、上記の如く連装部1Aに軸口1eを、被連装部1Bに軸杆1hを用いるのでなく、逆に連装部1Aに軸杆1hを突設すると共に被連装部1Bに軸口1eを採択するようにしてもよいこと当然であり、この場合も第1アーム1の連装部1Aを固定金具1dの被連装部1Bに装入するだけで、軸口1eに軸杆1hを嵌挿自在とすることができ、従って前同様にして第1アーム1は蓋板5が取付本体6に対して開閉動する場合の枢支箇所として作動し得ることになる。
【0015】次に前記第2アーム2の第2軸承取付部材4Bにつき詳記すると、請求項1にあっては図1の如く第2アーム2の他端部2bに設けられている連動係嵌部4aと、この連動係嵌部4aとの係嵌によって回動力の伝達される連動回転軸4bが装設されていると共に、前記した取付本体6の側板内面6aに対して、ビス4cなどに取着可能とした軸承固定部4dとによって構成されている。そしてこの軸承固定部4dには、上記の通り第2アーム2の他端部2bを、これに設けられた前記の連動係嵌部4aと軸承固定部4dに設けられた連動回転軸4bとの係嵌状態にあって、取着螺子4eにより螺着するのであり、図中4fはワッシャーを示している。
【0016】上記のステーを用いるには、蓋板の内面5aにおける所定位置に固定金具1dを止螺子1cなどにより固定すると共に、取付本体6の側板内面6aには、軸承固定部4dをビス4c等により所定位置に取着しておく。次にピン3により連枢された第1、第2アーム1、2を図1にあって矢印Xのように横行させれば、第1アーム1の軸口1eが固定金具1での軸杆1hに嵌挿され、次いで第2アーム2の連動係嵌部4aが、軸承固定部4dの連動回転軸4bに同軸状態に係嵌される。この状態で前記の如くワッシャー4fを介して取着螺子4eを、上記の連動回転軸4bにあって、図6に開示の如き雌螺孔4gに螺着することで、第2アーム2の回動が連動回転軸4bに伝達されることとなる。従って、固定金具1や軸承固定部4dを、夫々蓋板5そして取付本体6にビス止めするといった取付作業が、全く支障なく実施できるだけでなく、これに対する第1、第2アーム1、2の嵌挿、係嵌も直線的な横向動操作で行うことができるので、嵌挿しにくいとか、係嵌操作が難事といったことが解消される。しかも第1アーム1は単にその軸口1eを固定金具1dの軸杆1hに嵌挿するといった作業だけで済ませることができ、この際当該嵌挿だけであっても、第2アーム2は、軸承固定部4dに対して取着螺子4eにより規制されていることから、軸口1eが軸杆1hから不本意に抜け出して外れてしまうといったこともない。
【0017】もちろん上記のようなステー取着作業によることなく、予め第2アーム2の他端部2bを取着螺子4eによって、軸承固定部4dに係嵌状態にて連着しておき、これを前記の如く矢印X方向へ移行させることで、既に固定してある固定金具1dの軸杆1hに、第1アーム1の軸口1eを被嵌するようにし、第1、第2アーム1、2が邪魔にならない状態下にて軸承固定部4dを取付本体6の側板内面6に取着するといったことも可能である。
【0018】ここで、図示のステーにあっては、従来この種のものと同様に、図2に示す如く取付本体6に対して蓋板5が閉成状態にあるときと、図4のように開成状態にあるとき、夫々の状態に蓋板5が保持されるように、同上図2と図6に示されている通り、第1、第2アーム1、2にあって蓋板5に対する回動停止機構7が装設されており、これを略説すれば以下の通りである。すなわち、第2アーム2は図6に明示の如く板材を折り返して形成され、これに一端部2aから他端部2bにわたって圧縮コイルスプリング2cが内装されている。さらに、当該圧縮コイルスプリング2cの一端部2a側には、摺動子2dの小径部2eが嵌合されていると共に、これに連設の大径部2fには、順次軸ピン2gそして長孔2hが貫設されており、当該軸ピン2gには大径部2fのスリット2iに挿入した回動ローラ2jが上記の軸ピン2gにより支承されており、そして上記の長孔2hには前記したピン3が貫通されている。
【0019】一方既説の第1アーム1における一端部1aにあって貫設した回転軸孔1mにはピン3が貫通軸承されていると共に、上記の一端部1aには凸曲面1nが突設され、かつ当該凸曲面1nの基端部には前記した回転ローラ2jが、圧縮コイルスプリング2cの弾力によって係嵌して、図2に示す如き蓋板5の閉成状態を保有し得るように閉成用係合凹所1pが形成されている。そして同じく圧縮コイルスプリング2cの弾力によって、同上回転ローラ2jが凸曲面1nを転動して行き、図4の如く蓋板5が開成状態となったときに係止されて、当該状態を保持可能とするための開成用係合凹所1qが設けられている。
【0020】次に請求項2に係るステーにつき説示すると、ここでは上記請求項1の構成に対してオイルダンパー8を付加するようにしており、これに採択されているワンウェイクラッチ機構として、前説従来の如くワンウェイコイルスプリングを使用するのではなく、以下のようなワンウェイスプリング巻板8Aを用いることで、第2アーム2の回動または閉動の一方に対してのみ、オイルダンパー8による制動力を発揮させ、他方への回動時には当該制動力が作用しないようにして、蓋板5の当該回動を緩除に作動し得るようにしている。すなわち当該オイルダンパー8は、図5ないし図7によって理解される通り、前記した連動回転軸4bが回動することで、その外周側にあって厚手方向に刻設した係止溝4hに、一側端縁8aを係止して回装させた前記のワンウェイスプリング巻板8Aを拡張自在とするのであり、この際図7の開示例では、当該ワンウェイスプリング巻板8Aを連動回転軸4bの外周面に渦巻状に当接させ、その自由端縁8bが上記の一側端縁8aよりも少しだけ周方向へ延出されている。
【0021】従って図7の場合は第2アーム2の回動により連動回転軸4bが矢印T方向へ回動すると、ワンウェイスプリング巻板8Aは拡径状態となり、この際図5と図6により明示の如く、ワンウェイ内筒8cとワンウェイ外筒8dとの係嵌により構成されたワンウェイ軸筒8Bにおける上記ワンウェイ外筒8dの内周面に押圧され、この結果連動回転軸4bと共にワンウェイ軸筒8Bが回動することになる。ここで、上記のワンウェイ軸筒8Bは、図8に開示した通りワンウェイ内筒8cの内周下端から中心側へ突設された係止突片8eが、ワンウェイ外筒8dの底板8fに欠設した係止溝8gに係嵌することで、前記の如くワンウェイ内筒8cとワンウェイ外筒8dとは共回り状態となっており、当該回動は軸承固定部4dにあって図6そして図5により理解される如く、その固定部下本体4iにおける軸承体4jに、ワンウェイ外筒8dにおける軸筒部8hが被嵌することで許容される。
【0022】そして上記の軸承固定部4dにあっては、オイルダンパー8が組み込まれているのであり、図5、図6にあって理解される通り4kが固定部上本体で、これに穿設された取付孔4mによって、前記の如くビス4cにより取付本体6の側板内面6aに固設され、4nが軸受で連動回転軸4bの上部に載装される。そして図5に明示されるようにオイルダンパー8の構成部材である複数板の可動ディスク8iは、その内周縁に突設した係止突片8jが、前説のワンウェイ外筒8dにあって、その外周に形成した係止凹溝8kに係嵌して、ワンウェイ軸筒8Bと共回り状態となる。一方可動ディスク8iと交互に重装した固定ディスク8mは、その外周に突設された係止突起8nを、前記した固定部下本体4iの内周に凹設した係嵌溝8pに係止されることで非回転状態にあり、図示されていないオイルによって、可動ディスク8iの回転に対する隣接状態の固定ディスク8mの配在により、オイルダンパー8としての制動力が発揮されることになるのである。ここで図中8qはオイル封止用のOリングを示している。なお図5と図6に示された4pは、第2アーム2の他端部2bに嵌合したアームカバーである。
【0023】従って請求項2によるときは、上記の構成によって理解される通り、前記のように連動回転軸4bの回動により拡径されたワンウェイスプリング巻板8Aによるワンウェイ軸筒8Bの回動によって、蓋板5の回動時にはオイルダンパー8の稼動に基づき制動力が作用し、従って蓋板5から手を離しても緩除な回動が保証される。そして当該第2アーム2の逆行回動すなわち閉動に際しては、連動回転軸4bの逆転に基づくワンウェイスプリング巻板8Aの縮径によって、これとワンウェイ軸筒8Bとの押圧状態が解除されることとなり、この結果可動ディスク8iの回動は停止状態となってオイルダンパー8による前記の如き制動力は休止の状態となる。
【0024】上記のようにオイルダンパー8におけるワンウェイクラッチの構成部材として、これまでのように単なるコイルスプリングを用いることなしに、ワンウェイスプリング巻板8Aを適切に採用するようにしたことから、板状であるワンウェイスプリング巻板8Aの一側端縁8aがコイルスプリングの場合のように折損してしまうといった問題を改善でき、コイルスプリングのように多くの巻数を要することで大型化することなしに、ワンウェイクラッチとしての作動を保証し得ると共に、第2アーム2の回転角が小さい状態でも、素早く回動力の伝達を可能となり、回動の当初から速やかな制動力の始動が可能となる。
【0025】
【発明の効果】本発明は以上のようにして構成されていることから請求項1のステーにあっては、前記従来のステーに比し、その必要とする主要構成部材の点数が大幅に削減されるのはもちろん、第1アームを固定金具に連枢させるため、当該第1アームを90°回転させるといった操作を必要とせず、単に軸杆と軸口の嵌挿といった極めて簡潔な操作だけで事が足り、しかも第1、第2アームを回動でなく直線的に移動させることで、取付本体と蓋板への取着操作が可能となるので、その連結操作も極めて行い易く、取着作業を簡易迅速に完了させることが可能となる。
【0026】次に請求項2によるステーにあっては、上記請求項1の構成にオイルダンパーを付設するに際し、そのクラッチ機構にコイルスプリングを用いることなくワンウェイスプリング巻板を用いて、これを連動回転軸とワンウェイ軸筒の間にあって拡縮自在なるよう適切に内装するようにしたので、従来のコイルスプリングに比し、小型化でき、かつ折損などが生じ難く長期にわたる信頼性を確保できると共に、回転力の伝達についても即応性が向上するので、使い勝手のよいオイルダンパーを提供することが可能となる。
【出願人】 【識別番号】000107572
【氏名又は名称】スガツネ工業株式会社
【出願日】 平成12年3月14日(2000.3.14)
【代理人】 【識別番号】100090435
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 義雄
【公開番号】 特開2001−254565(P2001−254565A)
【公開日】 平成13年9月21日(2001.9.21)
【出願番号】 特願2000−69960(P2000−69960)