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【発明の名称】 窓ガラスの昇降装置
【発明者】 【氏名】西村 計一

【要約】 【課題】部品の削減を図ることで、低コスト化、軽量化を図った窓ガラスの昇降装置を提供すること。

【解決手段】内パネル1の一方の側にはキャリアプレート13側に突出したガイド部15を一体に成形する。また、プーリー2〜5を配設するために、取付部となるボスを内パネル1と一体に成形する。前面側に突出したボスに各プーリー2〜5を回動自在に軸支する。各プーリー2〜5にワイヤー10〜12をたすき掛けに懸架し、駆動装置6を途中に介設する。左右のワイヤーにキャリアプレート13、14を固定し、一方のキャリアプレート13はガイド部15に沿って昇降自在とする。窓ガラス30は左右のキャリアプレート13、14に固定する。プーリー2〜5を内パネル1に直接配設し、ガイド部15を内パネル1に一体に成形しているので、部品点数の削減ができ、これにより、低コスト化、軽量化が図れる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】内パネルと、この内パネルに配設した4個のプーリーと、上記4個のプーリー間にたすき掛けしたワイヤーと、上記ワイヤーに固定したキャリアプレートと、このキャリアプレートに支持された窓ガラスと、上記ワイヤーの巻き取り、送り出しを行なう駆動装置と、上記キャリアプレートの昇降をガイドするガイド部と備え、ワイヤーを介してキャリアプレートを昇降させて窓ガラスを昇降自在とした窓ガラスの昇降装置において、キャリアプレート(13)の昇降のガイドをするガイド部(15)を内パネル(1)に一体に形成していることを特徴とする窓ガラスの昇降装置。
【請求項2】プーリー(2)〜(5)を配設するボス(32)を内パネル(1)に一体に形成し、各ボス(32)にプーリー(2)〜(5)を直接配設していることを特徴とする請求項1記載の窓ガラスの昇降装置。
【請求項3】窓ガラス(30)の両側を支持するキャリアプレート(13)(14)を左右のワイヤーに固定し、いずれか一方のキャリアプレート(13)をガイド部(15)に沿って昇降のガイドをさせていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の窓ガラスの昇降装置。
【請求項4】上記ガイド部(15)の断面形状をキャリアプレート(13)側に突出するあり溝状としていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の窓ガラスの昇降装置。
【請求項5】内パネル(1)全体を外側に突出するように湾曲させていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の窓ガラスの昇降装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のドアの窓ガラスをスイッチ操作により昇降自在とした窓ガラスの昇降装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より既に自動車のドアの窓ガラスをモータにて自在に昇降可能としたのが提供されている。自動車のドア本体は一般的に外側の外パネルと、内側の内パネルとで構成され、この内パネル側に窓ガラスを自在に昇降させる昇降装置が配設されている。そして、この昇降装置は、通常は、窓ガラスを昇降させるキャリアプレートと、キャリアプレートに接続されているワイヤーと、このワイヤーの巻き取り及び送り出しを同時にして上記キャリアプレートを昇降させるモータ等の駆動装置と、キャリアプレートの昇降をガイドするガイド部等で構成されている。
【0003】図10は従来の窓ガラスの昇降装置を示し、自動車のドア本体(図示せず)を構成している内パネル51の前面の両側には、2本のレール状のガイド部52、53が配設されている。この一対のガイド部52、53は、内パネル51の表面より少し浮かせた状態で配設されており、このガイド部52、53にそれぞれキャリアプレート54、55が昇降自在に配設されている。
【0004】上記ガイド部52、53は図11に示すように断面を略Z字型とし、このガイド部52、53を把持する形でキャリアプレート54、55が装着されており、このガイド部52、53に沿ってキャリアプレート54、55が上下方向にスライド自在としてある。また、図10に示すように、ガイド部52、53の内側の上下にはそれぞれブラケット56が固定されており、このブラケット56内に回動自在としたプーリー57がそれぞれ設けられている。
【0005】内パネル51の表面には、モータ、減速機等からなる駆動部60が配設されていて、この駆動部60の図外のプーリーにワイヤー61、62が巻回されている。そして、一方のワイヤー61の端部はガイド部52の下側のプーリー57を経てキャリアプレート54に連結されている。さらに、キャリアプレート54に一端を連結したワイヤー63の他端は、ガイド部53の下側のプーリー57を介してキャリアプレート55に連結してある。また、駆動部60からのワイヤー62の端部はガイド部53の上側のプーリー57を介してキャリアプレート55に連結されている。
【0006】ワイヤー61〜63は、ガイド部52、53の上下に設けた4個のプーリー57によりたすき掛けに懸架されており、また、ワイヤー61〜63同士が接触しないようにそれぞれ導管64内に各ワイヤー61〜63を挿通させている。ドア本体の内側に設けられている操作スイッチ(図示せず)の操作により駆動部60のモータを正転、逆転させることで、ワイヤー61〜63に連結固定した一対のキャリアプレート54、55をガイド部52、53に沿って同時に上昇、あるいは下降させるようにしている。
【0007】ここで、図12に示すように、窓ガラス65の下部の両側と一対のキャリアプレート54、55とがねじ止め等の手段で固定されており、キャリアプレート54、55をガイド部52、53に沿って昇降させることで、窓ガラス65を昇降自在としている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来例において、2本のガイド部52、53が内パネル51とは別体となっており、さらに、プーリー57取付用の4個のブラケット56が別体であり、その分コスト高になり、また、内パネル51、ガイド部52、53、ブラケット56を製造する分、材料費以外の製造コストも高くなるという問題があった。しかも、別体のガイド部52、53、4個のブラケット56の分の重量が内パネル51側に加わり、重量的にも重くなっていた。
【0009】本発明は上述の点に鑑みて提供したものであって、部品の削減を図ることで、低コスト化、軽量化を図ることを目的とした窓ガラスの昇降装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の請求項1記載の窓ガラスの昇降装置では、内パネルと、この内パネルに配設した4個のプーリーと、上記4個のプーリー間にたすき掛けしたワイヤーと、上記ワイヤーに固定したキャリアプレートと、このキャリアプレートに支持された窓ガラスと、上記ワイヤーの巻き取り、送り出しを行なう駆動装置と、上記キャリアプレートの昇降をガイドするガイド部と備え、ワイヤーを介してキャリアプレートを昇降させて窓ガラスを昇降自在とした窓ガラスの昇降装置において、キャリアプレート13の昇降のガイドをするガイド部15を内パネル1に一体に形成していることを特徴としている。
【0011】かかる構成とすることで、従来、別体としていたガイド部15を一体に形成しているので、部品点数を削減でき、そのため、低コスト化が図れ、また、軽量化も同時に図ることができる。
【0012】請求項2記載の窓ガラスの昇降装置では、プーリー2〜5を配設するボス32を内パネル1に一体に形成し、各ボス32にプーリー2〜5を直接配設していることを特徴としている。
【0013】かかる構成により、従来、プーリー取付用のブラケットを別体にしていたのと比べて、本発明ではブラケットを使用せずに、内パネル1に一体に形成した各ボス32にプーリー2〜5を直接配設しているので、部品点数を削減でき、そのため、低コスト化が図れ、また、軽量化も同時に図ることができる。
【0014】請求項3記載の窓ガラスの昇降装置では、窓ガラス30の両側を支持するキャリアプレート13、14を左右のワイヤーに固定し、いずれか一方のキャリアプレート13をガイド部15に沿って昇降のガイドをさせていることを特徴としている。
【0015】これにより、窓ガラス30を左右のキャリアプレート13、14で支持しているので、窓ガラス30の昇降姿勢が安定し、保持剛性も向上させることができる。
【0016】請求項4記載の窓ガラスの昇降装置では、上記ガイド部15の断面形状をキャリアプレート13側に突出するあり溝状としていることを特徴としている。
【0017】これにより、キャリアプレート13をガイド部15から外れるのを防止することができる。
【0018】請求項5記載の窓ガラスの昇降装置では、内パネル1全体を外側に突出するように湾曲させていることを特徴としている。
【0019】かかる構成により、内パネル1の内側にスペース40を確保することができ、このスペース40内にスピーカーやドアポケットを容易に設置することができるようになり、商品力を向上させることも容易となる。また、内パネル1を外側に湾曲させることで、居室内を広くとることができ、さらに、ガイド部15を一体に絞る際には絞り深さを一定にでき、成形し易くなると共に、内パネル1を薄板のものでも、強い剛性を出すことが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は内パネル1の正面図を示し、図2は内パネル1の要部断面図を示している。なお、内パネル1等からなるドア本体の構成は周知な事項なので、その説明は省略し、本発明の要旨の部分について詳述する。
【0021】金属製で偏平な内パネル1の表面には4個のプーリー2〜5が回動自在に軸支されており、この4個のプーリー2〜5を介して金属製のワイヤーを張設するようにしている。ワイヤーの巻き取り、送り出しを行なう駆動装置6は、従来と同様にモータ、減速機等で構成されており、ドア本体に配設している操作スイッチ(図示せず)の操作によりモータが正転、あるいは逆転駆動されるようになっている。なお、上記ワイヤーは複数本の金属素線を撚り合わせたものを用いて強度を持たせている。また、内パネル1は鉄板をプレス加工して形成されるものである。
【0022】駆動装置6内の減速機のプーリーに巻回されている一方のワイヤー10の端部はプーリー2を介して後述するキャリアプレート13に連結され、また、駆動装置6内のプーリーに巻回されている他方のワイヤー12はプーリー5を介して他方のキャリアプレート14に連結されている。さらに、キャリアプレート14に一端を連結したさらに他のワイヤー11は、プーリー4、プーリー3を介してキャリアプレート13に連結されている。ここで、ワイヤー11とワイヤー10は、内パネル1の略中央部分で交差しているが、後述するように両ワイヤー10、11は接触しないように段差を設けているものである。
【0023】上下のプーリー2、3の側方には断面を略コ字型で、キャリアプレート13側に突出したガイド部15が内パネル1と一体にプレスによる絞り加工などの手段により形成されている。図3はキャリアプレート13の斜視図を示しており、キャリアプレート13の背面には2つの突片16、17が一体に突設されている。上記突片16、17の間の溝をガイド溝20とし、このガイド溝20内に内パネル1の凸状のガイド部15が嵌まり、このガイド溝20がガイド部15に沿って上下方向にスライド自在としてある。なお、ガイド部15の外形寸法とガイド溝20の内形寸法とはほぼ同じとし、ガタがないように接触しながらスライドさせている。もちろん、スムーズにスライドさせるために、グリースを塗布するようにしても良い。なお、ガイド溝20の代わりに、周面に溝を形成したローラーを用いるようにしても良い。
【0024】図3に示すように、キャリアプレート13の背面にはワイヤー10、11の端部を連結固定するための連結部21が一体に形成されており、この連結部21の中央部分に図4に示すように、略円形の穴22が凹設されている。そして、穴22の上下にそれぞれスリット23、24が該穴22と連通して設けられ、スリット23の上部及びスリット24の下部は開口してある。ワイヤー10の端部には円柱状の係止部25が一体的に設けられていて、この係止部25は連結部21のスリット23の横幅より太径としてあり、係止部25を穴22に挿入し、ワイヤー10をスリット23に納装することで、ワイヤー10の端部がキャリアプレート13に連結固定されることになる。
【0025】また、ワイヤー11の端部に一体的に形成した係止部26の形状、機能と上記係止部25と同様であり、穴22に係止部26を挿入することで、ワイヤー11の端部がキャリアプレート13に連結固定される。この状態を図4に示す。
【0026】図3に示すように、キャリアプレート13の右側には窓ガラス30を保持するための保持片27が一体に形成されている。また、保持片27の上方にはボルト挿通用の孔28が穿孔されている。この保持片27、孔28及び連結部21の構成は他方のキャリアプレート14も同様に形成されており、他方のキャリアプレート14にはガイド溝20を形成するための突片16、17は形成されていない。
【0027】両側のキャリアプレート13、14の保持片27上に窓ガラス30を載置し、図外のボルトで窓ガラス30の止め孔(図示せず)、孔28を挿通して、該ボルトにナットを螺着することで、窓ガラス30が一対のキャリアプレート13、14に保持固定されることになる。なお、キャリアプレート13、14は金属製で構成しても良く、また、合成樹脂製で構成しても良い。あるいは、金属と合成樹脂の一体でも良い。
【0028】次に、プーリー2〜5の配設方法について説明する。図2に示すように、内パネル1をプレス成形して、プーリー2の取付部となるボス32を一体に成形するものである。4個のプーリー2〜5を装着するので、このボス32も4個成形するようにしている。そして、軸33を挿通する軸穴をボス32の中央に穿設し、軸33により4個のプーリー2〜5を回動自在に軸支している。なお、軸33を用いてプーリー2〜5をボス32側に装着する構成は一般的な構成としているので、その詳細は省略する。
【0029】なお、各ボス32の突出寸法は、ワイヤー10、11を懸架した際に接触しないように適宜異ならせている。例えば、プーリー2のボス32に対して、プーリー3、4のボス32の高さを高くするようにしている。
【0030】ここで、駆動装置6のモータを正転、あるいは逆転させることで、各ワイヤー10〜12がプーリー2〜5を介して移動し、これらワイヤー10〜12と連動して、キャリアプレート13、14も同時に上昇、あるいは下降する。キャリアプレート13の昇降時は、キャリアプレート13のガイド溝20がガイド部15に沿って昇降するので、キャリアプレート13はガイド部15に沿って昇降することになる。これにより、キャリアプレート13、14に保持固定されている窓ガラス30も昇降することになる。
【0031】本実施形態では、ガイド部15と、プーリー2〜5を軸支する4個のボス32を内パネル1と一体に成形により形成しているので、別体とした従来例とは異なり、部品点数を削減できる。そのため、低コスト化と軽量化を同時に図ることができる。特に、従来ではプーリー取付用のブラケット56を用いていたが、本実施形態では、プーリー2〜5を内パネル1に直接取り付けているので、ブラケットが不要となり、その分低コストにすることができる。さらに、従来とは異なり導管を不要にでき、一層低コスト化を図ることができる。また、窓ガラス30の両側を左右のキャリアプレート13、14で支持固定しているので、窓ガラス30の昇降姿勢が安定し、保持剛性も向上させることができる。また、キャリアプレート13をガイドするガイド部15も1カ所だけなので、2箇所のガイド部を形成した場合と比べて、絞り工程を少なくできて、その分低コスト化を図ることができる。
【0032】また、凸状のガイド部15や4個のボス32を形成していることで、これらがリブの役目を果たして、補強用のリブの数を少なくすることができ、その分製造コストも安価にできる。
【0033】図5(a)は、ガイド部15とガイド溝20との他の実施形態を示し、両者の断面形状をあり溝状とすることで、キャリアプレート13が内パネル1から外れるの防止することができる。ただし、図2に示すように断面を矩形状としても良い。この場合は、図5(b)に示すように、矩形状の断面の角部に傾斜面35を設けることで、プレス加工をより容易にすることができる。この場合、ワイヤー10、11の張力やドアのサッシでキャリアプレート13の外れを抑制している(図6参照)。
【0034】なお、上記実施形態では、ガイド部15をキャリアプレート13側に形成していたが、他方のキャリアプレート14側の内パネル1に一体に成形するようにしても良い。また、各プーリー2〜5は回動自在としていたが、プーリー2〜5自体をボス32に対して固定させ、プーリー2〜5の溝の表面上にワイヤーを摺動させるようにしても良い。なお、プーリー2〜5は金属製でも良く、また合成樹脂製でも良いものである。
【0035】ここで、図6に示すように、湾曲している窓ガラス30を採用する場合は、内パネル1も同様に湾曲しており、それに応じてガイド部15も当然に湾曲させて形成するようにしている。この場合、キャリアプレート13の昇降に伴って、ワイヤー10、11の張力が変化する。また、内パネル1の成形誤差もあり、そのため、駆動装置やいずれかのプーリーに、バネの付勢力でワイヤーに張力を与える張力調節機構を設けるのが好ましい。
【0036】図1の場合は、図面の左側が自動車の前方であり、窓ガラス30は後方に傾斜している。そのため、後方のドア、サッシに窓ガラス30の重量が大きくかかるので、ガイド部15は後側のワイヤー10、11の近くに設けるのが好ましい。とくに、後側のワイヤー10、11より幾らか後側に、すなわち、ワイヤーとサッシの間に設けるのが好ましい。それにより、摺動摩擦抵抗に基づいて窓ガラス30に生ずるトルクが小さくなる。なお、ガイド部15は、窓ガラス30の昇降軌跡に沿って後方にいくらか傾斜している。
【0037】なお、図7に示す昇降装置は、前方のワイヤー11、12のいくらか前方に上記ガイド部15と同様のガイド部15aを設けた場合である。このガイド部15aの上下方向の寸法や断面形状は、後側のガイド部15と実質的に同じとしており、また同様に前側のキャリアプレート14は後側のキャリアプレート13と実質的に同じとしている。窓ガラス30の昇降ストロークの下降端の近辺では、ドアサッシによるガイド作用が弱くなる。そのため、このような下端近辺にもガイド部15aの下部が位置しているので、一方のみのガイド部15を設けた場合とは異なり、他方のガイド部15と共に下降端近辺の窓ガラス30の動作をより安定にさせることができる。
【0038】ところで、ドアの内パネル1は、ドア内のワイヤー、ドアロック等の機能部品を後付けする時の内部のスペースを確保するために、ドアの内側に膨らむ傾向がある。そのため、商品力アップのために、スピーカやドアポケットなどの設置の際に、そのスペースを確保するのが難しいという問題がある。また、上記の機能部品をパネルに集約したドアモジュールにおいても基本的な考えは、今までの内パネルと同一であり、スペースの有効利用に適した形状にはなっていなかった。
【0039】そこで、この問題を解決した実施形態を図8及び図9により説明する。なお、先の実施形態と同一の機能を発揮する要素には同一の番号を付してその説明は省略する。すなわち、内パネル1全体を外側に突出するように湾曲させるようにしたものであり、上記ガイド部15、15aも同様に湾曲させている。ただし外パネルへの取り付け部38は平坦にしており、湾曲面に対して側壁39を介して連続している。内パネル1を湾曲させない状態から外側に湾曲させた場合には、図9の斜線部分が有効なスペース40を確保することができる。このスペース40内にスピーカーやドアポケットを容易に設置することができるようになり、商品力を向上させることも容易となる。なお、内パネル1の湾曲の度合いは、窓ガラス30のそれと同じにしても良く、また、確保するスペース40の容積に応じて適宜湾曲させるようにしても良い。
【0040】このように、内パネル1を外側に湾曲させることで、居室内を広くとることができ、また、ガイド部15、15aを一体に絞る際には絞り深さを一定にでき、成形し易くなると共に、内パネル1を薄板のものでも、側壁39があることもあって、強い剛性を出すことが可能となる。
【0041】なお、図8に示す実施形態では、内パネル1の両側にガイド部15、15aをそれぞれ設けた場合を示しているが、図1に示す内パネル1の片側にだけガイド部15を設けた場合にも、内パネル1を湾曲させるようにしても良いのはもちろんである。また、図9の例では、窓ガラス30を支持する構成が先の実施形態とは異なるが、図示するように上面を開口した断面を略コ字型として窓ガラス30を受けるようにしても良い。
【0042】なお、前記いずれの場合も、プーリーに代えて円弧状のガイド溝を有するワイヤーガイドを固定するようにしても良い。
【0043】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の窓ガラスの昇降装置によれば、キャリアプレートの昇降のガイドをするガイド部を内パネルに一体に形成していることで、従来、別体としていたガイド部を一体に形成しているので部品点数を削減でき、そのため、低コスト化が図れ、また、軽量化も同時に図ることができる。
【0044】請求項2記載の窓ガラスの昇降装置によれば、プーリーを配設するボスを内パネルに一体に形成し、各ボスにプーリーを直接配設しているので、従来、プーリー取付用のブラケットを別体にしていたのと比べて、本発明ではブラケットを使用せずに、内パネルに一体に形成した各ボスにプーリーを直接配設しているので、部品点数を削減でき、そのため、低コスト化が図れ、また、軽量化も同時に図ることができる。
【0045】請求項3記載の窓ガラスの昇降装置によれば、窓ガラスの両側を支持するキャリアプレートを左右のワイヤーに固定し、いずれか一方のキャリアプレートをガイド部に沿って昇降のガイドをさせているので、窓ガラスの昇降姿勢が安定し、保持剛性も向上させることができる。
【0046】請求項4記載の窓ガラスの昇降装置によれば、上記ガイド部の断面形状をキャリアプレート側に突出するあり溝状としているので、キャリアプレートをガイド部から外れるのを防止することができる。
【0047】請求項5記載の窓ガラスの昇降装置によれば、内パネル全体を外側に突出するように湾曲させているので、内パネルの内側にスペースを確保することができ、このスペース内にスピーカーやドアポケットを容易に設置することができるようになり、商品力を向上させることも容易となる。また、内パネルを外側に湾曲させることで、居室内を広くとることができ、さらに、ガイド部を一体に絞る際には絞り深さを一定にでき、成形し易くなると共に、内パネルを薄板のものでも、強い剛性を出すことが可能となる。
【出願人】 【識別番号】500017254
【氏名又は名称】西村 計一
【出願日】 平成12年5月17日(2000.5.17)
【代理人】 【識別番号】100100088
【弁理士】
【氏名又は名称】奥田 和雄
【公開番号】 特開2001−248356(P2001−248356A)
【公開日】 平成13年9月14日(2001.9.14)
【出願番号】 特願2000−144199(P2000−144199)