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【発明の名称】 自動開閉装置
【発明者】 【氏名】西尾 憲二

【氏名】田中 猛

【要約】 【課題】センサ端末部分の近傍における外観品質の低下を防止できるパワーウインド装置のような自動開閉装置を得る。

【解決手段】感圧センサ30のプロテクタ70は、ガーニッシュ18に形成されたセンサ支持部20に支持されてウエザストリップ16に沿って配置されているが、感圧センサ30の長手方向一端側ではガーニッシュ18に形成された透孔を貫通してガーニッシュ18の裏面側であるセンサ収容部100に引き込まれている。このため、コネクタ46等を車両室内外に露出させることがなく、外観品質を向上できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 移動体収納部の内側に収納されて駆動手段の駆動力により開閉移動する移動体と、前記移動体の閉移動終点に設けられ、前記閉移動終点まで移動した前記移動体が当接する当接部と、前記当接部に沿って長手とされて前記当接部の側方で且つ少なくともその一部が前記当接部よりも前記移動体収納部側に配置され、前記当接部よりも前記移動体収納部側からの押圧力により弾性変形して前記押圧力を検出する感圧センサと、前記当接部の側方で前記当接部に沿って配置されて前記感圧センサを支持する支持体と、前記支持体に形成された透孔を貫通した前記感圧センサの長手方向一端側が引き込まれセンサ端末収容部と、を備える自動開閉装置。
【請求項2】 前記感圧センサを保持する保持部と、前記保持部に一体的に形成されて前記支持体を挟持する挟持部と、を含んで構成される保持手段を備え、当該保持手段を介して前記感圧センサを前記支持体に支持させることを特徴とする請求項1記載の自動開閉装置。
【請求項3】 前記保持手段の前記保持部は、前記感圧センサよりも剛性が低く前記感圧センサの前記移動体収納部側に位置する低剛性部と、前記感圧センサよりも剛性が高く前記感圧センサの前記移動体収納部とは反対側に位置する高剛性部と、を有し、且つ、前記感圧センサを収納可能な筒状に形成された、ことを特徴とする請求項2記載の自動開閉装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータ駆動のウインドレギュレータや等の自動開閉装置に係り、特に、窓ガラスやドアパネル等の移動体による異物の挟み込みを検出する異物検出機能を備えた自動開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両の窓ガラスの開閉装置には、モータの駆動力を利用した所謂パワーウインド装置が採用されている。また、この種のパワーウインド装置では、窓ガラスを閉じる際に、窓枠と窓ガラスとの間での異物の挟み込みを防止する挟み込み検出機構(挟み込み検出装置)が設けられている。このような挟み込み検出機構としては、例えば、窓枠に沿って紐状の感圧センサを配置して、閉移動する窓ガラスからの押圧力を受けた異物が感圧センサを押圧した際に押圧力を検知して異物の挟み込みを検出し、この検出結果に基づいてコンピュータ等の制御手段がモータを停止させたり、また、モータを逆転駆動させたりしている。
【0003】ところで、通常、車両の窓枠には柔軟な合成樹脂材により形成されたウエザストリップが設けられており、ウエザストリップに窓ガラスの端部が圧接することで窓枠が閉止されるようになっている。このウエザストリップに感圧センサを埋設し、感圧センサから引き出したリード線をそのまま窓ガラスの収納部(例えば、ドアパネル)内に引き込んで収納部内に配置された制御手段へ電気的に接続する構成も考えられる。
【0004】しかしながら、上述したようにウエザストリップには窓ガラスが圧接するため、窓ガラスからの圧力でウエザストリップが弾性変形し、ウエザストリップを介して窓ガラスからの圧力が感圧センサに作用する可能性がある。このような場合には、窓ガラスが異物を挟み込んでいないにも関わらず窓ガラスが異物を挟み込んだと制御手段が誤認してしまう。したがって、このようなことを考慮すると、ウエザストリップに感圧センサを埋設せずにウエザストリップの側方で窓枠に沿って感圧センサを配置することが好ましい。このための一手段としては、ウエザストリップよりも車両の室内側に設けられて窓枠の室内側を装飾するガーニッシュとウエザストリップとの間でガーニッシュに感圧センサを支持させることがあげられる。このようにして感圧センサを配置した場合にはウエザストリップの弾性変形に伴う感圧センサの誤検出を防止できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したコンピュータ等の制御手段は、ドアパネルの内側や車体の所定部位に設けられており、ドアパネル内に配設されたコード等の導電手段の一端へ接続されている。導電手段の他端はドアパネルの上端に形成された引き出し用の開口からドアパネルの外部に引き出されてコネクタ等の接続手段を介して感圧センサの端末部分に接続される構成となる。
【0006】しかしながら、このような構成では、コネクタ及びその近傍部分が外部に露出するため、その近傍部分での外観が悪くなるという問題が生じる。
【0007】本発明は、上記事実を考慮して、センサ端末部分の近傍における外観品質の低下を防止できるパワーウインド装置のような自動開閉装置を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の自動開閉装置は、移動体収納部の内側に収納されて駆動手段の駆動力により開閉移動する移動体と、前記移動体の閉移動終点に設けられ、前記閉移動終点まで移動した前記移動体が当接する当接部と、前記当接部に沿って長手とされて前記当接部の側方で且つ少なくともその一部が前記当接部よりも前記移動体収納部側に配置され、前記当接部よりも前記移動体収納部側からの押圧力により弾性変形して前記押圧力を検出する感圧センサと、前記当接部の側方で前記当接部に沿って配置されて前記感圧センサを支持する支持体と、前記支持体に形成された透孔を貫通した前記感圧センサの長手方向一端側が引き込まれセンサ端末収容部と、を備えている。
【0009】上記構成の自動開閉装置によれば、駆動手段の駆動力により閉移動した移動体は、少なくともその閉移動方向側の一部が移動体収納部から抜け出て当接部へ接近し、移動体が閉移動終点まで達することで移動体の閉移動方向側端部が当接部へ当接する。当接部に移動体が当接することにより移動体収納部と当接部との間が移動体により閉止される。
【0010】また、閉移動する移動体の閉移動方向側に仮に異物が存在している場合には、移動体の閉移動方向側端部は当接部に当接する前に異物に当接し、移動体は異物を閉移動方向側へ押圧し、異物を閉移動方向側へ移動させて当接部並びに当接部の側方に配置されている感圧センサへ接近させる。感圧センサは少なくともその一部が当接部よりも移動体収納部側に配置されているため、当接部へ接近した異物は、当接部へ当接するよりも先に感圧センサへ接近して感圧センサを閉移動方向側へ押圧し、感圧センサを弾性変形させる。異物からの押圧力(すなわち、移動体収納部側からの押圧力)で弾性変形することで感圧センサは異物からの押圧力を検出し、これによって、異物が移動体と当接部との間に存在することが検知される。
【0011】ところで、本自動開閉装置では、感圧センサが当接部の側方で当接部に沿って配置された支持体により感圧センサが支持されているが、感圧センサの長手方向一端側では支持体に透孔が形成され、この透孔を感圧センサが貫通してセンサ端末収容部へ引き込まれる。このため、コネクタ等の接続手段による感圧センサの端末処理部分を外部に露出させることはない。また、センサ端末収容部は移動体収納部の閉移動方向側端部にも一体的に設けられており、感圧センサの端末側若しくは感圧センサの端末部分で上記の接続手段を介して接続されたコード等の導電手段を外部に露出させることなく移動体収納部内に引き込むことが可能である。このように、本自動開閉装置では感圧センサの端末処理部分やこの端末処理部分に設けられたコネクタ等の接続手段、更にはコード等の導電手段等の露出を防げるので、外観品質の向上を図ることができる。
【0012】請求項2記載の自動開閉装置は、請求項1記載の本発明において、前記感圧センサを保持する保持部と、前記保持部に一体的に形成されて前記支持体を挟持する挟持部と、を含んで構成される保持手段を備え、当該保持手段を介して前記感圧センサを前記支持体に支持させることを特徴としている。
【0013】上記構成の自動開閉装置では、保持手段の保持部に感圧センサを保持させると共にこの保持部と一体の挟持部に支持体を挟持させることで保持手段を介して間接的に感圧センサが支持体に支持される。このように、本自動開閉装置では挟持部に支持体を挟持させるだけで感圧センサの支持体への装着が可能であるため、支持体への感圧センサの組付性が向上する。
【0014】請求項3記載の自動開閉装置は、請求項1記載の本発明において、前記保持手段の前記保持部は、前記感圧センサよりも剛性が低く前記感圧センサの前記移動体収納部側に位置する低剛性部と、前記感圧センサよりも剛性が高く前記感圧センサの前記移動体収納部とは反対側に位置する高剛性部と、を有し、且つ、前記感圧センサを収納可能な筒状に形成された、ことを特徴としている。
【0015】上記構成の自動開閉装置によれば、保持部の低剛性部が感圧センサの移動体収納部側に位置しているため、閉移動する移動体に押圧されて移動する異物は保持部の低剛性部に当接して低剛性部を押圧する。低剛性部は感圧センサよりも剛性が低いため、感圧センサが弾性変形する程度の押圧力が低剛性部に作用すれば低剛性部は容易に弾性変形する。このため、保持部に異物からの押圧力が阻まれることなく感圧センサは異物からの押圧力を受けることができ、確実且つ早急に異物を検知することができる。
【0016】また、これとは反対に、感圧センサを介して低剛性部とは反対側(すなわち、感圧センサに対して移動体収納部とは反対側)には保持部の高剛性部が位置している。この高剛性部は感圧センサよりも剛性が高いため、異物からの押圧力を受けた感圧センサと共に弾性変形することがない。したがって、異物からの押圧力を受けた感圧センサが弾性変形せずに移動するといったことを防止でき、その結果、確実且つ早急に異物を検知することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】<第1の実施の形態の構成>図1には本発明の第1の実施の形態に係る自動開閉装置としてのパワーウインド装置10を適用した車両のドアパネル12の側面図が示されている。ドアパネル12はインナパネルとアウタパネル(詳細な図示は省略)との二枚のパネル材を含んで構成されており、このインナパネルとアウタパネルとの間に移動体としての窓ガラス14を収納できるようになっている。したがって、本実施の形態ではこのドアパネル12が請求項1記載の本発明でいう移動体収納部に相当する。
【0018】この窓ガラス14は後述する駆動手段としてのウインドレギュレータ62のモータ66へ機械的に接続されており、モータ66の駆動力により上昇、下降するようになっている。
【0019】図3に示されるように、この窓ガラス14が上昇移動して移動終点に達した際の窓ガラス14の上端部に対応して車両のルーフパネルには、ゴム材程度の剛性を有する合成樹脂材によって形成されている当接部としてのウエザストリップ16が配置されており、窓ガラス14が上昇移動して移動終点に達すると窓ガラス14の上端部がウエザストリップ16へ当接或いは圧接する。
【0020】このウエザストリップ16の近傍で且つ窓ガラス14よりも車両室内側には支持体としてのガーニッシュ18が配置されている。ガーニッシュ18は所定の剛性を有する合成樹脂材によって形成されており、車両室内を装飾している。このガーニッシュ18の略車両左右方向側端部にはセンサ支持部20が形成されている。センサ支持部20はガーニッシュ18の略車両左右方向側端部を略車両下方へ向けて屈曲することで形成されている。このセンサ支持部20には感圧センサ30が支持されている。
【0021】感圧センサ30は、ゴムや軟質の合成樹脂材等、絶縁性を有する弾性材によってガーニッシュ18の略車両左右方向側端部に沿って長手とされた長尺状に形成されてセンサ本体32を構成する外皮部34を備えている。外皮部34の内部には断面十字形状の十字孔36が外皮部34の長手方向に沿って形成されている。十字孔36は外皮部34の長手方向に沿って外皮部34の中心周りに漸次変位している。
【0022】また、外皮部34の内部には銅線等の導電性細線を縒り合わせることにより可撓性を有する長尺紐状に形成され、且つ、導電性ゴムに被服された電極としての電極線38、40、42、44が設けられている。これらの電極線38〜44はセンサ本体32を構成し、図5に示されるように、十字孔36の中央近傍で十字孔36を介して互いに離間し且つ十字孔36に沿って螺旋状に配置され、十字孔36の内周部へ一体的に固着されている。したがって、外皮部34が弾性変形することで電極線38〜44は撓み、特に、十字孔36が潰れる程度に外皮部34が弾性変形すれば、電極線38又は電極線42が電極線40又は電極線44と接触して導通する。また、外皮部34が復元すれば電極線38〜44もまた復元する。
【0023】また、図6の回路図に示されるように、電極線38と電極線42は長手方向一方の端部で導通しており、電極線40と電極線44もまた長手方向一方の端部で導通している。一方、図4に示されるように、外皮部34の長手方向一方の端部にはコネクタ46が配置されている。図6の回路図に示されるように、コネクタ46の内部には抵抗48が設けられている。抵抗48の一端には電極線40の長手方向他端部が電気的に接続されており、また、抵抗48の他端には電極線42の長手方向他端部が電気的に接続され、電極線40と電極線42とが抵抗48を介して電気的に接続されている。
【0024】また、コネクタ46の内部には、接続手段としてのリード線50の一対の導線52、54の長手方向一方の端部が収容され、コネクタ46の内部の端子へ固定されている。これらの導線52、54が固着された端子には、上述した電極線38及び電極線44の各々の長手方向他端部が固着されており、導線52と電極線38とが電気的に接続され、導線54と電極線44とが電気的に接続されている。導線52はバッテリー56へ直接或いは他の接続部材を介して間接的に接続されており(図6の回路図では便宜上、導線52とバッテリー56とを直接接続している)、また、導線54は所定値以上の電流が流れると回路を遮断する電流検出素子58を介してバッテリー56へ接続されている。すなわち、電極線38から電極線40、電極線42を介して電極線44へ流れる電流は、通常、抵抗48を介して流れるが、仮に、外皮部34が押し潰されて電極線38又は電極線42が電極線40又は電極線44と接触して導通して短絡すると、電流は抵抗48を介さずに流れるため、例えば、一定の電圧でこの回路に電流を流していれば電流値が変化する。したがって、このときの電流値の変化を検知すれば外皮部34が押し潰されたか否か、すなわち、外皮部34に外力が作用したか否かを検知できる。
【0025】また、図6に示されるように、電流検出素子58はコンピュータ60へ接続されており、電流検出素子58が回路中に所定値以上の電流が流れたこと、すなわち、電極線38又は電極線42が電極線40又は電極線44と接触して導通して短絡したことを電流検出素子58が検出すると、コンピュータ60がウインドレギュレータ62のドライバ64を操作して窓ガラス14を上下動させるウインドレギュレータ62のモータ66を反転駆動させる(図7参照)。
【0026】また、図3に示されるように、感圧センサ30はセンサ本体32の長手方向に沿って保持手段としての長尺のプロテクタ70を備えている。プロテクタ70は外皮部34を形成する合成樹脂材よりも低剛性の合成樹脂材若しくはゴム材により形成された低剛性部72と、外皮部34を形成する合成樹脂材よりも高剛性の合成樹脂材若しくはゴム材により形成された高剛性部74とにより構成された保持部76を有している。低剛性部72は高剛性部74よりも車両の下側に位置しており、基本的には、外皮部34(センサ本体32)の大部分を被覆している。
【0027】一方、高剛性部74はセンサ本体32の外周部のうち、車両上方側の部分に接触しており、略車両下方からの外力が外皮部34に作用した際にはセンサ本体32の上方でセンサ本体32を支える。これによって、外皮部34に略車両下方からの外力が作用した際に外皮部34が弾性変形せずにそのままの状態で上方へ変位することを防いでいる。
【0028】また、高剛性部74には挟持部としての一対の挟持脚78が形成されている。挟持脚78は略車両上方へ向けて延出されており、自らの弾性力で上述したセンサ支持部20を挟持する。また、挟持脚78の互いに対向する側の面には係合突起80が形成されており、これらの係合突起80に対応してセンサ支持部20に形成された係合凹部82に係合突起80が入り込むことで、センサ支持部20からのプロテクタ70の不用意な離脱を防止している。
【0029】但し、図2に示されるように、窓ガラス14の略車両前方向側端部近傍に対応したプロテクタ70の長手方向一端部近傍では挟持脚78が形成されておらず、また、このプロテクタ70の長手方向一端部近傍が位置するガーニッシュ18は略車両前方側の端部近傍においてセンサ支持部20が形成されていない。このガーニッシュ18は略車両前方側の端部近傍には透孔90が形成されている。透孔90は長手方向一端側でのプロテクタ70の断面形状よりも充分に大きく、プロテクタ70は透孔90を貫通してガーニッシュ18の裏面側のセンサ端末収容部100に引き込まれている。
【0030】さらに、このガーニッシュ18の裏面側のセンサ端末収容部100では上述したリード線50が引きまわされて、車両の車体とドアパネル12の連結部分の極近傍からリード線50がドアパネル12の内側(すなわち、アウタパネルとインナパネルとの間)に引き込まれてドアパネル12の内側に配置された電流検出素子58やウインドレギュレータ62へ電気的に接続されている。
【0031】ここで、図2に示されるように、プロテクタ70の長手方向一端側にはグロメット92が取り付けられている。グロメット92はその全体がゴム材や所定の弾性を有する合成樹脂材により形成されている。また、グロメット92は外形が透孔90の内形状に略等しい小径部94を備えており、小径部94は外周部が透孔90の内周部に密着した状態で嵌め込まれている。透孔90の軸方向(開口方向)に沿った小径部94の寸法は、ガーニッシュ18の厚さ、すなわち、透孔90の軸方向寸法(開口方向寸法)に等しいか、ガーニッシュ18の厚さよりも極僅かに短い。この小径部94の両端部には透孔90の内径寸法及び上述したコネクタ46よりも外径寸法の大きな大径部96が形成されている。上述したように、透孔90の軸方向(開口方向)に沿った小径部94の寸法は、ガーニッシュ18の厚さに等しいか、ガーニッシュ18の厚さよりも極僅かに短いため、一方の大径部96はガーニッシュ18の厚さ方向一方の面に密着し、他方の大径部96はガーニッシュ18の厚さ方向他方の面に密着している。
【0032】また、以上の構成のグロメット92には貫通孔98が形成されている。貫通孔98の一方の大径部96から小径部94を介して他方の大径部96へ向けて貫通形成されており、その内周形状はプロテクタ70の長手方向一端側(すなわち、挟持脚78が形成されていない部分)に等しく、貫通孔98にはプロテクタ70の長手方向一端側が貫通していると共に、貫通孔98の内周部はプロテクタ70の外周部に密着している。
【0033】<第1の実施の形態の作用、効果>次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
【0034】ドアパネル12の内側(すなわち、ドアパネル12を構成するインナパネルとアウタパネルとの間)に窓ガラス14が収納された状態で、車両室内側等に設けられた図示しないスイッチを操作することでウインドレギュレータ62のドライバ64を操作してモータ66を正転駆動させると、モータ66の駆動力により窓ガラス14が上昇移動する。基本的に、上昇移動した窓ガラス14は上端部がウエザストリップ16へ当接するまで移動することで窓ガラス14によってドアパネル12の上端部とウエザストリップ16までの間を閉止して停止される。
【0035】また、上昇移動する窓ガラス14の上方に異物が存在している場合には、窓ガラス14の上端部はウエザストリップ16へ当接する前に異物に当接し、窓ガラス14は異物を上方へ押圧し、異物を上方へ移動させてウエザストリップ16及びガーニッシュ18へ接近させる。
【0036】ガーニッシュ18に接近した異物はウエザストリップ16へ当接するよりも先に、ウエザストリップ16へ当接するより略車両下方に位置する感圧センサ30のプロテクタ70に当接してプロテクタ70を上方へ押圧する。プロテクタ70の保持部76は低剛性部72と高剛性部74とを備えているが、上述したように、低剛性部72は高剛性部74よりも車両下方側に位置しているため、異物は比較的剛性が低い低剛性部72を弾性変形させる。ここで、低剛性部72の剛性は外皮部34の剛性よりも低いため、この低剛性部72に異物からの押圧力が阻まれることなく異物からの押圧力は早急に外皮部34に伝えられ、外皮部34が低剛性部72を介して受けた異物からの押圧力で押し潰される(弾性変形する)。
【0037】また、外皮部34の上方には外皮部34よりも剛性が高いため、高剛性部74が異物からの押圧力を受けた外皮部34と共に弾性変形することがない。したがって、異物からの押圧力を受けた外皮部34は弾性変形せずに上方へ移動するということがおきることがない。
【0038】外皮部34が押し潰されることで外皮部34の内部の電極線38又は電極線42が電極線40又は電極線44と接触して導通して短絡すると、電流は抵抗48を介さずに流れる。これにより、例えば、一定の電圧で電極線38〜44を含む電気回路に電流を流していれば電流値が変化し、このときの電流値の変化が電流検出素子58に検出される。
【0039】電流値の変化を検出した際の電流検出素子58からの電気信号がコンピュータ60により受信されると、コンピュータ60は電流値が変化した、すなわち、外皮部34が異物からの押圧力で押し潰されて電極線38又は電極線42が電極線40又は電極線44と接触して導通したと判定する。
【0040】以上の判定を行なったコンピュータ60はウインドレギュレータ62のドライバ64を操作してウインドレギュレータ62のモータ66を反転駆動させる。これにより、窓ガラス14が下降して異物の挟み込みが解除される。
【0041】ところで、本パワーウインド装置10では、感圧センサ30のセンサ本体32はウエザストリップ16に埋設されておらず、プロテクタ70に被覆されており、プロテクタ70がガーニッシュ18に形成されたセンサ支持部20に支持されている。これにより、ウエザストリップ16に窓ガラス14の上端部が圧接しても感圧センサ30には一切影響しない。このため、ウエザストリップ16が変形しようとも感圧センサ30が異物を挟み込んだと誤認することはない。
【0042】また、ウエザストリップ16にセンサ本体32を挿入するための挿入孔を形成してセンサ本体32を挿入することを考えた場合、本実施の形態ではプロテクタ70の挟持脚78をガーニッシュ18のセンサ支持部20に挟持させるだけでよいため、感圧センサ30の組付成が向上し、組付工数が軽減される。
【0043】さらに、ウエザストリップ16にセンサ本体32を挿入するための挿入孔を形成する場合には、その挿入孔の内径寸法はセンサ本体32の外径より大きすぎても小さすぎてもいけないため寸法管理が困難であり、しかも、その軸方向に沿って挿入孔全体にわたり厳しい寸法管理を行なわなければならないが、本実施の形態では、挟持脚78及びセンサ支持部20の寸法に誤差があっても感圧センサ30の検知性能に影響はない。
【0044】一方で、本実施の形態では、ガーニッシュ18の略車両前方側の端部近傍ではガーニッシュ18はセンサ支持部20でプロテクタ70を支持しておらず、ガーニッシュ18の略車両前方側の端部近傍ではガーニッシュ18はセンサ支持部20でプロテクタ70を支持していない。上述したように、ガーニッシュ18の略車両前方側の端部近傍ではガーニッシュ18に形成された透孔90にグロメット92が装着されており、グロメット92の貫通孔98をプロテクタ70が貫通してガーニッシュ18の裏面側のセンサ端末収容部100に引き込まれている。センサ本体32の電極線38〜44の長手方向一端部を結線処理しているコネクタ46は、ガーニッシュ18の裏面側に配置されているため、コネクタ46やリード線50は車両室内外から見ることはできず、車両の外観(デザイン)を悪化させることがない。
【0045】また、ガーニッシュ18の透孔90はグロメット92によって塞がれるため、透孔90自体も基本的に見ることはできず、この意味でも車両の外観(デザイン)を悪化させることがない。
【0046】さらに、本実施の形態では、このように、車両室内外からコネクタ46やリード線50は車両室内外から見えないように処理しているものの、そのための作業はグロメット92と共にガーニッシュ18に形成された透孔90にプロテクタ70(感圧センサ30)を貫通させるだけでよいため、以上の処理を行なうための作業性は極めてよい。
【0047】また、コネクタ46やリード線50がガーニッシュ18の裏面のセンサ端末収容部100に配置され、しかも、透孔90とプロテクタ70との間はグロメット92で塞がれるため、雨水等がコネクタ46やリード線50の近傍に浸入することがなく、雨水や異物等がコネクタ46に付着することに起因する感圧センサ30の検知性能の劣化を軽減若しくは防止できる。
【0048】なお、本実施の形態では、グロメット92を透孔90に嵌め込んだ構成であったが、透孔90とプロテクタ70との間を塞ぐことが可能な閉塞部材をグロメット92に限定するものではない。例えば、透孔90とプロテクタ70との間に接着剤やパテ等を設けて透孔90とプロテクタ70との間を塞ぐ構成であってもよい。
【0049】<第2の実施の形態の構成>次に本発明のその他の実施の形態について説明する。なお、以下の各実施の形態は基本的に前記第1の実施の形態におけるプロテクタ70及びガーニッシュ18のセンサ支持部20の変形例である。また、以下の各実施の形態の説明において、前記第1の実施の形態を含めて説明している実施の形態よりも前出の実施の形態と基本的に同一の部位に関しては、同一の符号を付与してその説明を省略する。
【0050】図8には、本発明の第2の実施の形態に係る自動開閉装置としてのパワーウインド装置120の要部の構成が断面図によって示されている。この図に示されるように、本パワーウインド装置120の感圧センサ122は保持手段としてのプロテクタ124を備えている。このプロテクタ124の高剛性部126は基本的に前記第1の実施の形態におけるプロテクタ70の高剛性部74と同じであるが、その内部に高剛性部126よりも剛性が高い補助金具128がプロテクタ124の長手方向に沿って連続して、若しくは断続的に埋設されている。
【0051】補助金具128は略車両左右方向に沿って幅方向とされた板状の基部130と、この基部130の幅方向両端部から略車両上方側へ向けて延出された脚部132とにより構成されており、全体的な断面形状は略車両上方側へ向けて開口した略凹字形とされている。各脚部132は高剛性部126の各挟持脚78に対応しており、各挟持脚78の内部に埋設されることになる。
【0052】<第2の実施の形態の作用、効果>以上の構成とした本実施の形態と前記第1の実施の形態とを比較する。補助金具128を除いた高剛性部126の剛性を前記第1の実施の形態における高剛性部74の剛性と同じであるとすると、高剛性部126に補助金具128が埋設されることで高剛性部126の剛性が向上する。すなわち、各挟持脚78の内部に補助金具128の脚部132が埋設されることで、挟持脚78の剛性が向上し、挟持脚78がセンサ支持部20を挟持した状態では、両挟持脚78が互いに離間する方向へ変形しにくくなる。これにより、センサ支持部20によるプロテクタ70(感圧センサ30)を永く支持できる。
【0053】<第3の実施の形態の構成>図9には、本発明の第3の実施の形態に係る自動開閉装置としてのパワーウインド装置140の要部の構成が断面図によって示されている。この図に示されるように、本パワーウインド装置140の感圧センサ142では保持手段としてのプロテクタ144の高剛性部146に略車両幅方向室内側へ向けて開口した溝部148が形成されている。この溝部148はその内側で互いに対向する内壁が前記第1の実施の形態における挟持脚78に対応している。
【0054】また、以上のプロテクタ144に対応してガーニッシュ18のセンサ支持部150は前記第1の実施の形態におけるセンサ支持部20とは異なり略車両幅方向外側へ向けて延出されている。
【0055】このセンサ支持部150が高剛性部146の溝部148に入り込むことで溝部148の内側で互いに対向する内壁がセンサ支持部150を挟持し、これによって、センサ支持部150にプロテクタ144が支持される。
【0056】<第3の実施の形態の作用、効果>このように、本実施の形態では、略車両幅方向室内側へ向けて開口した溝部148にセンサ支持部150を入り込ませるため、重力作用方向に対してセンサ支持部150からプロテクタ144が脱落する方向と異なる方向になる。このため、特別に大きな挟持力で溝部148の内壁がセンサ支持部150を挟持しなくても、センサ支持部150にプロテクタ144を支持させることができる。
【0057】また、前記第1の実施の形態におけるセンサ支持部20とは異なり、センサ支持部150を略車両幅方向室外側へ向けて延出させる構成であるため、センサ支持部150を形成するにあたりガーニッシュ18を大きく屈曲させる必要がない。このため、ガーニッシュ18の製造が容易となる。
【0058】<第4の実施の形態の構成>図10には、本発明の第2の実施の形態に係る自動開閉装置としてのパワーウインド装置160の要部の構成が断面図によって示されている。この図に示されるように、本パワーウインド装置160の感圧センサ162では保持手段としてのプロテクタ164の高剛性部166に略車両幅方向室内側へ向けて開口した溝部148が形成されていると共に、その内部には高剛性部166よりも剛性が高い補助金具168がプロテクタ164の長手方向に沿って連続して、若しくは断続的に埋設されている。補助金具168は略車両上下方向に沿って幅方向とされた板状の基部170と、この基部130の幅方向両端部から略車両幅方向室内側へ向けて延出された脚部172とにより構成されており、全体的な断面形状は略車両幅方向室内側へ向けて開口した略凹字形とされている。各脚部172は高剛性部166の各溝部148の内側で互いに対向する内壁に対応している。
【0059】<第4の実施の形態の作用、効果>このように、本実施の形態は、上述した第2の実施の形態の構成と第3の実施の形態とを併せ持つ構成であるため、前記第2の実施の形態と第3の実施の形態とで説明した双方の作用を奏し、双方の効果を得ることができる。
【出願人】 【識別番号】000101352
【氏名又は名称】アスモ株式会社
【出願日】 平成12年2月29日(2000.2.29)
【代理人】 【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳 (外3名)
【公開番号】 特開2001−241262(P2001−241262A)
【公開日】 平成13年9月4日(2001.9.4)
【出願番号】 特願2000−53454(P2000−53454)